JPH045037A - 高耐食性自動車用防錆鋼板及びその製造方法 - Google Patents

高耐食性自動車用防錆鋼板及びその製造方法

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JPH045037A
JPH045037A JP10694690A JP10694690A JPH045037A JP H045037 A JPH045037 A JP H045037A JP 10694690 A JP10694690 A JP 10694690A JP 10694690 A JP10694690 A JP 10694690A JP H045037 A JPH045037 A JP H045037A
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chromic acid
steel sheet
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JP10694690A
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Satoshi Ikeda
聡 池田
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、耐孔あき性等の耐食性、溶接性加工性等の
優れた自動重用防錆鋼板に関するものである。
〈従来技術とその課題〉 近年、自動車用鋼板の耐食性(耐孔あき腐食性耐外面錆
性)に対する要求は年を追って高度化じてきており、例
えば冬季に道路凍結防止のため岩塩散布がなされて苛酷
な腐食環境となる北米や北欧等においても、自動車ボデ
ィーに対して「耐孔あき10年、耐表面錆5年」の厳し
い耐食目標が掲げられている。このため、従来から用い
られてきた“単なる冷延鋼板”に代わってより耐食性の
優れた“亜鉛メッキ鋼板”や“亜鉛系合金メッキ鋼板″
を使用する傾向が一般化しつつある。
しかし、上述のような厳しい腐食環境下では、前記メッ
キ鋼板を用いた場合でもそのメッキ付着量を過分にしな
いと十分な耐食性を得られないことが指摘されていた。
ところが、メッキ付着量を多くすると溶接性の低下を招
(ほか、プレス加工時にメッキ層の粉状剥離(パウダリ
ング)や片状剥離(フレーキング)が生じやすくなり、
プレス作業性が著しく劣化するという問題があった。
そこで、このような問題への対処手段として、メッキ@
板にクロメート処理と防錆塗装とを施した金属を機複層
被覆鋼板が幾つか案出されている。
例えば、 lZn又はZn系合金メッキ鋼板上に“部分
還元したクロム酸”及び“全クロム酸の0.1〜5倍の
重量のコロイダルシリカ”を含有する水性懸濁液を塗布
し加熱乾燥したクロメート皮膜と、更にその上層として
0.3〜1.0層厚のエポキシ系樹脂を設けた複層表面
処理鋼板(特願昭62−239669号)]や、[合金
化溶融Znメッキ鋼板上に難溶性クロム酸顔料を含むク
ロメート皮膜と、更にその上層として0.3〜2g/ 
mの有機樹脂皮膜を設けた複層自動車用防錆鋼板(特願
平1−249607号)j等もその1つで、高い評価が
得られている。
しかしながら、上述のような複層表面処理鋼板でも未だ
所望の防錆力を満たすには不十分であると考えられてお
り、日々高度化する防錆ニーズに応えるためにはやはり
下地のメッキ目付量上昇と言う対策を採らざるを得ない
状況にあった。
もっとも、前述した提案の「クロメート皮膜ヘシリカを
添加する手段」は確かに耐食性改善効果は大きかったが
、一方で、この手段もやはり溶接性の低下を招くと言う
不都合を伴うものであった。
このようなことから、本発明が目的としたのは、低目付
のメッキで良好な耐食性が得られると共に、クロメート
処理及び保護樹脂皮膜(クリアー皮膜)塗布を施すこと
で更に優れた耐食性改善効果が確保され、耐孔あき性を
始めとする耐食性、溶接性加工性が共に優れた自動車用
防錆鋼板を安定提供できる手段を見出すことであった。
〈課題を解決するための手段〉 そして、本発明者は上記目的を達成すべく数多くの実験
を繰り返しながら研究を行った結果、次のような知見を
得るに至ったのである。
即ち、Zn、 Zn −Ni合金或いはZn −Fe合
金メッキをベースとした複層鋼板では、クロメート処理
及び保護樹脂皮膜に工夫を凝らしたとしても格段に顕著
な耐食性改善効果の確保は困難であったか、Znメッキ
中に極く微量のCOが共析した場合にはZnの腐食生成
物であるZnCl2・4Zn (○H)Zが安定化され
、Ni添加の場合に勝る耐食性向上効果が発揮される。
そのため、Zn −Co合金メッキを下地として複層化
することで、その厳密な理由は明確ではないが、相乗効
果により耐食性が著しく向上する。
本発明は、上記知見事項等に基づいてなされたものであ
って、 「鋼板の表面に a) Co含有量が3〜15%(以降、成分割合を表わ
す%は重量%とする)のZn−Co合金メッキ層=10
〜40g/ g 。
b)クロメート処理層:Cr付着量で30〜300mg
/m′ C)保護樹脂皮膜層:0.3〜2.5卿の複層をこの順
序で備えしめることにより、自動車用防錆鋼板と十分に
満足できる耐食性、溶接性並びに加工性を兼備せしめた
点」 に特徴を有し、また 「鋼板にZn −Co合金メッキ、クロメート処理及び
保護樹脂皮膜塗布を施して上記複層自動車用防錆鋼板を
製造するに際し、 “モル比て未還元クロム酸の0.0
1倍以上のシランカップリング剤”或いは“モル比で未
還元クロム酸の0.01〜2.0倍の多価アルコール、
多価カルボン酸及びオキシカルボン酸の1種以上”の何
れか又は両者を含有するクロメート処理液か、或いは更
に全クロムイオンの0.1〜1倍の難溶性クロム酸顔料
をも含有したクロメート処理液を用いてクロメート処理
層を形成する点」 或いは、 [鋼板にZn −Co合金メッキ、クロメート処理及び
保護樹脂皮膜塗布を施して上記複層自動車用防錆鋼板を
製造するに際し、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、ア
クリル樹脂及び変性アクリル樹脂から選ばれる樹脂固形
分と、1〜20容量%の無機充填材と、樹脂中のエポキ
シ基、水酸基もしくはカルボキシル基に対し官能基のモ
ル比で0.1〜2.0の架橋剤とを含む塗料を塗布して
保護樹脂皮膜層(クリアー層)を形成するか、酸化架橋
性の炭素2重結合を有するアクリル樹脂又は変性アクリ
ル樹脂から選ばれる樹脂固形分と1〜20容量%の無機
充填材とを含む塗料を塗布して保護樹脂皮膜層を形成す
る点」 にも特徴を有している。
なお、第1図は本発明に係わる自動車用防錆鋼板の構成
を説明した概念図である。
ここで、上記rZn−Co合金メッキ層」の形成には公
知の合金メッキ手段を適用すれば良く、また「クロメー
ト処理層」や「保護樹脂皮膜層」についても基本的には
公知手段の適用で良好な結果を確保することができる。
しかし、クロメート処理層の形成や保護樹脂皮膜層の形
成に前記特定のクロメート処理液や塗料を適用した場合
には、−段と優れた特性を有する自動車用防錆鋼板がよ
り安定に得られるようになる。
次に、本発明の高耐食性表面処理鋼板において各処理層
の構成や処理条件を前記の如くに限定した理由を、その
作用と共に詳述する。
〈作用〉 (al  第1層(Zn −Co合金メ、キ層)本発明
に係わる複層自動車用防錆鋼板の第1層には、十分な耐
食性を確保すべく “Co含有量か3〜15%のZn 
−Co合金メッキ”が適用されるか、該Zn −Co系
合金メッキ層のCo含有量が3%未満であったり、その
メッキ付着量がLog/ mを下回った場合には所望の
耐食性を確保できず、一方、Zn −C。
系合金メッキ層のCo含有量が15%を超えたり、メッ
キ付着量か40g/ mを上回った場合にはメ・ツキ層
が硬くなって加工性の劣化を招く。従って、第1層Zn
 −Co系合金メッキ層のCo含有量は3〜15%と、
そして目付量を10〜40g/ mとそれぞれ限定した
(b)  第2層(クロメート処理層)クロメート処理
層は処理液中のクロム酸の還元と水の蒸発によって形成
されるものであるが、その形成量がCr付着量を基準と
して40mg/ rti未満では所望の耐食性が確保で
きないばかりか、電着塗装性も不十分となり (電着塗
装の際にクロメート処理層が抵抗体となって電流分布を
不均一化させるためであると考えられるが、厳密なメカ
ニズムは明確でない)、一方、Cr付着量を基準とした
クコメート処理層の形成量が200B/gを超えると加
工時に該クロメート処理層の凝集破壊を生じ易(なって
加工性の劣化を招く上、スポソ目容接性も劣化すること
から、クロメート処理層の形成量はCr付着量で40〜
200mg/、(と限定した。
なお、クロメート処理層(クロメート皮膜)にシリカ(
SiOz)を含ませることは耐食性向上には有効である
ものの、5in2を含有するクロメート処理液によって
クロメート処理層を形成するとスポット溶接性を著しく
劣化させるため、自動車用鋼板の総合性能と言う観点か
らはむしろ好ましくない。
ただ、クロメート処理液として、例えばビニルトリエト
キシシラン、ビニル−トリス(β−メトキシエトキシ)
シラン、T−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、T
−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメ
トキシシラン等のようなシランカップリング剤を含有せ
しめたものを使用すると、シランカップリング剤は自ら
加水分解してポリソロキサンを生成し、コロイド状シリ
カを含む強靭なり四メート処理層を形成すると共に、上
層皮膜との密着性改善効果も確保される。
更に、シランカップリング剤の加水分解により生成した
アルコールはクロム酸の還元剤としても有効に作用する
こととなる。従って、クロメート処理液中にはシランカ
ップリング剤を含有させることが好ましいが、この場合
、シランカップリング剤の含有量がモル比で未還元クロ
ム酸の0.01倍よりも少ないと所望の効果を期待する
ことができない。
また、低温でのクロム酸の還元効率を高めるため、クロ
メート処理層を形成させるクロメート処理液中に還元剤
として多価アルコール、多価カルボン酸及びオキシカル
ボン酸の1種以上を含有させても良い。ここで、多価ア
ルコールとしてはエチレンクリコール、プロピレングリ
コ〜ル、グリセリン等を例示でき、多価カルボン酸とし
てはコハク酸、グルタル酸、アジピン酸等を、オキシカ
ルボン酸としてはクエン酸、乳酸等をそれぞれ例示する
ことができる。勿論、上記還元剤の一部を糖類に置換し
ても差し支えない。但し、上記還元剤の含有量がモル比
で未還元クロム酸の0.01倍よりも少ないと所望の効
果を期待することができず、一方、モル比で未還元クロ
ム酸の2.0倍を超えて含有させても還元剤としての作
用が飽和するばかりか、これがクロメート処理層中に残
留して皮膜の耐水性を阻害するようになる。従って、ク
ロメト処理液中に上記還元剤を添加する場合には、その
含有量を未還元クロム酸の0.01〜2.0倍モルと限
定した。
勿論、クロメルト処理液中にシランカップリング剤と前
記還元剤とを共存させることも歓迎される手段である。
更に、クロメート処理液中にクロム酸バリウムやクロム
酸鉛等の難溶性クロム酸顔料を1種以上添加しておき、
形成されるクロメート処理層に上記難溶性クロム酸顔料
を含ませることは、複層鋼板の耐食性向上に極めて効果
的な手段である。もっとも、難溶性クロム酸顔料を含ま
せることによって耐食性が向上する理由は十分明らかで
はないが、上記難溶性クロム酸顔料(クロム酸化合物)
から徐々に溶出する6価クロムイオンの働きによるもの
ではないかと考えられる。なお、クロメート処理液中へ
の難溶性クロム酸顔料の添加量は、合計量で全クロムイ
オン(Cr” +Cr”)量の0.1〜1倍に調整する
のが良い。なぜなら、難溶性クロム酸顔料の含有量が上
記範囲を下回ると所望の添加効果が確保できず、一方、
上記範囲を超えて含有させるとクロメート処理層の乾燥
後に難溶性クロム酸化合物がパウダー状となって剥離す
る傾向が顕著となるからである。
(C1保護樹脂皮膜(クリアー皮膜)要保護樹脂皮膜層
は、複層鋼板の耐食性をより向上させるためクロメート
処理層上に設けられるものであるが、その厚さが0.3
μm未満では十分な耐食性向上効果が得られず、一方、
2.5鴻を超える厚さになるとスポット溶接性及び電着
塗装性が劣化することから、保護樹脂皮膜層の厚さは0
.3・〜2.5叩と限定した。
ところで、保護皮膜用の樹脂塗料には公知のものが通用
でき、例えばエポキシ樹脂系としてはビスフェノールA
型、ノボラック型、ビスフェノルF型、グリシジルエー
テル系エポキシ樹脂等や、エポキシ樹脂エステル、ウレ
タン変性エポキシ樹脂等が、またアクリル樹脂としては
通常のアクリル酸共重合体やこれをエポキシ変性したも
の等が挙げられる。ただ、これらの樹脂は、低温乾燥で
も造膜が可能なように分子量が1000以上であること
が好ましい。
なお、より好ましくは、保護皮膜用の樹脂塗料して[エ
ポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂及び変性
アクリル樹脂から選ばれる樹脂固形分と、1〜20容量
%の無機充填材と、樹脂中のエポキシ基、水酸基もしく
はカルボキシル基に対し官能基のモル比で0.1〜2.
0の架橋剤とを含む塗料]か、或いは樹脂固形分が酸化
架橋性の炭素2重結合を有するアクリル樹脂又は変性ア
クリル樹脂である場合には[該酸化架橋性の炭素2重結
合を有するアクリル樹脂又は変性アクリル樹脂から選ば
れる樹脂固形分と1〜20容量%の無機充填材とを含む
塗料」を適用するのが良い。なぜなら、無機充填材の添
加は皮膜の耐食性向上に有効であり、また架橋剤も塗膜
を強化して耐食性を改善する作用を有しているためであ
る。
ここで、無機充填材としては、例えばりん酸亜鉛、りん
酸カルシウム、りんモリブデン酸亜鉛りんモリブデン酸
アルミニウム、コロイド状シリカ(粒子径が数ミクロン
−数十ミクロンのもの)気相シリカ等を挙げることがで
きる。そして、樹脂固形分に対するこれら無機充填材の
配合割合が1容量%未満では耐食性改善効果が小さく、
一方、20容量%を超えて配合すると塗膜の電気抵抗が
高くなりすぎて電着塗装性やスポット溶接性に悪影響を
及ぼすようになることから、無機充填材の配合量は1〜
20容量%に調整するのが良い。なお、無機充填材とし
てコロイド状シリカを適用する場合には、少量のシラン
カップリング剤を共に添加すると、シリカと樹脂との密
着性が改善されて塗膜の耐食性が更に向上するので望ま
しい。
架橋剤としては、フェノール樹脂、アミノ樹脂。
イソシアネート、アミン、ポリアミド、酸無水物エポキ
シ樹脂等が挙げられる。もっとも、樹脂固形分が酸化架
橋性の炭素2重結合を有している場合は殊更に架橋剤を
添加しなくても同様の効果が得られる。なお、架橋剤の
含有量が樹脂中のエポキシ基、水酸基もしくはカルボキ
シル基に対し官能基のモル比で0.1よりも少ないと十
分な添加効果を確保できず、一方、2.0を超えた場合
には塗膜の可撓性が失われがちとなる上、反応にあずか
らなかった架橋剤が塗膜硬化後にも塗膜中に残留するこ
ととなって逆に耐食性への悪影響が懸念されることから
、架橋剤の配合量は樹脂中のエポキシ基、水酸基もしく
はカルボキシル基に対し官能基のモル比で0.1〜2.
0に調整するのが良い。
また、保護樹脂皮膜に潤滑性を付与すべく塗料中にワッ
クス等を添加しても差し支えなく、更に電着塗装性改善
の目的等のために水濡れ性を付与すべく親水性を有する
樹脂を添加することも可能である。
続いて、本発明の効果を実施例によって更に具体的に説
明する。
〈実施例〉 実施例 1 ます、JIS規格5pcc相当の冷間圧延鋼板(板厚:
 0 、7 w )を準備し、常法に従って種々の割合
でCo又はNiを含存する“Zn −Co合金電気メッ
キ鋼板”或いは“Zn −Ni合金電気メッキ鋼板”を
得た。
なお、何れのメッキ鋼板においてもメッキ付着量は20
g/ mに調整された。
次に、これらメッキ鋼板を脱脂・乾燥した後、6価クロ
ムイオン含有水溶液中に a)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン(シランカ
ップリング剤) :未還元クロムの0.1倍モル b)エチレングリコール(多価アルコール):未還元ク
ロムの0.1倍モル c) BaCr04(難溶性クロム酸顔料):全クロム
の0.3倍量 を含んだクロメート処理液を塗布して乾燥し、Cr付着
量が80mg/ mのクロメート処理層を形成した。
次いで、このクロメート処理メッキ鋼板に“ウレタン変
性エポキシ樹脂に架橋剤としてフェノール樹脂を(エポ
キシ基に対し官能基の0.5倍モル)添加し、更にコロ
イド状シリカ(無機充填材)を15容量%添加したクリ
アー塗料”を塗布して焼付乾燥し、膜厚:0.8trm
の保護樹脂皮膜層を有する複層表面処理鋼板を製造した
そして、このようにして製造された各複層表面処理@板
を“腐食試験”及び“円筒絞り試験”に供し、耐食性並
びにパウダリング性の評価を行った。
なお、耐食性の評価では、下記サイクルの6孔あき腐食
促進試験”を実施し、その際の孔あきサイクルを調査す
る方法によった。
塩水噴!(6hr)−乾燥(50’C,10$RFl、
3hr)−湿潤(50℃、 95!RH,14hr)−
冷却(室温、1hr)。
また、パウダリング性は、複層表面処理鋼板から切り出
した直径9o鶴のブランクを直径50鶴のポンチで円筒
絞りし、得られた円筒の外壁をテプ剥離した場合の1ヶ
当りの剥離重量で評価した。
これらの結果を第2図及び第3図に示す。
耐食性の調査結果を示す第2図からも明らかなように、
Zn −Co合金メッキ鋼板をベースにした複層表面処
理鋼板は優れた耐食性を示し、しかもメッキ層中のCo
含有量が3%以上である本発明材ではZn −Ni合金
メッキ鋼板をベースにした従来材を遥かに凌駕する耐食
性を有していることが分かる。
更に、パウダリング性の調査結果を示す第3図からは、
Zn −Co合金メッキ層中のCo含有量を15%以下
に抑えた本発明材は、耐パウダリング性の面でも優れた
性能を有していることが確認できる。
実施例 2 JIS規格5pcc相当の冷間圧延鋼板(板厚:0 、
81m )を準備し、常法に従いその片面にCo含有量
か6%のCo −Zn合金を電気メッキして目付量:2
゜g/lのCo −Zn合金メッキ綱仮を得た。
次に、該メッキ鋼板を脱脂・乾燥した後、第1表に示す
条件のクコメート処理を施した。なお、使用したクロメ
ート処理液は以下のように調整されたものであった。
即ち、まずCr O:l : 120g/βを含有する
クロム酸水溶液に還元剤としてエチレングリコールの水
溶液を添加し、80 ”cに6時間加熱した。そして、
反応が終了した後Cr3”/Cr”が一定の値になるよ
うにCr 03: 40g/ A’の水溶液でもって希
釈し、その後更に水を加えてCr○3換算で40g/β
(・0.4mol/β)の部分還元クロム酸水溶液を調
整した。続いて、この部分還元クロム酸水溶液をベース
とし、これに第1表で示すシランカップリング剤、多価
アルコール、多価カルボン酸、オキシカルボン酸、難溶
性クロム酸顔料(塩)を添加してクロメート処理液を調
整した。
次いで、このクロメート処理メッキ鋼板に第1表に示す
保護樹脂塗料(クリアー塗料)を塗布して焼付乾燥し、
同じ(第1表に示す膜厚の保護樹脂皮膜層(クリアー層
)を有する複層表面処理鋼板を製造した。
そして、このようにして製造された各複層表面処理鋼板
を“腐食試験”、“電着塗装試験”、“溶接性試験”及
び“クロム溶出試験”に供し、耐食性電着塗装性、スポ
ット溶接性並びに処理層安定性の評価を行った。
ここで、上記各試験は次の手法に従って実施した。
腐食試験 下記サイクルの“孔あき腐食促進試験”を行い、200
サイクル後における腐食部の最大侵食深さをポイントマ
イクロメーターで測定して耐食性を評価。
塩水噴霧(6hr)→乾燥(50°C、l0ZRH,3
hr)−湿潤(50℃、95χRH,14hr)−冷却
(室温、 1hr) 。
;11装跋騨 供試鋼板にU−100塗料(商品名二日本ペイント社)
が20Ql付着する条件(通常は200■で3分間)で
電着塗装を施してから165℃で25分間焼付けたもの
に対し、塗装外観は ○;良好 △:肌荒れの大きいもの ×:クレータ−のあるもの、もしくは電着不能。
を基準として評価し、また2次密着性は、40°Cの温
水にIO日間浸漬した後で塗装膜に基盤目状力、7トを
入れてテープ剥離試験を行い、○:剥離なし。
×:剥離あり を基準として評価した。
溶接性試験 塗装面と未塗装面が接触するように2枚重ねた試験片に
対し、先端径: 5 、01mの電極をセットした交流
シングルスポット溶接機を用いて、溶接電流:8000
A、通電時間=12サイクル、加圧荷重:200kgの
条件でスポット溶接を行い、○:連続5000打点以上
溶接可能。
△:5000打点未満 ×:溶接不能。
を基準として評価した。
クロム溶出試験 43℃の脱脂液F C−4410(商品名二日本バーカ
ライジング社)に2分30秒間浸漬したときのクロム溶
出量を蛍光X線分析によって測定し、浸漬前後の塗装鋼
板のクロム付着量から単位体積当りのクロム溶出量を算
出して処理層安定性を評価した。
これらの試験結果を第2表に示す。
第2表に示される結果からも明らかなように、本発明に
係わる複層表面処理鋼板はメッキの付着量が20g/ 
mと薄目付けであるにもかかわらす優れた耐孔あき性を
示し、かつスポット溶接性、塗装性並びに処理層安定性
も自動車用防錆鋼板として十分に満足できることが確認
できる。
く効果の総括〉 以上に説明した如く、この発明によれば、耐食性、加工
性、?8接性、塗装性、処理層安定性等の緒特性が共に
優れた表面処理鋼板を提供することができ、自動車用或
いは家電製品用等の防錆鋼板に適用してその性能を更に
向上させることが可能となるなど、産業上極めて有用な
効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係わる表面処理鋼板例の構成概要図
である。 第2図は、複層表面処理鋼板におけるZn合金メッキ層
のNi又はCo含有量と耐食性との関係を示したグラフ
である。 第3図は、複層表面処理鋼板におけるZn −Co合金
メッキ層のCo含有量とパウダリングとの関係を示した
グラフである。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)鋼板の表面に a)Co含有量が3〜15重量%のZn−Co合金メッ
    キ層:10〜40g/m^2、 b)クロメート処理層:Cr付着量で30〜300mg
    /m^2、 c)保護樹脂皮膜層:0.3〜2.5μm、をこの順序
    で備えて成ることを特徴とする、複層自動車用防錆鋼板
  2. (2)鋼板にZn−Co合金メッキ、クロメート処理及
    び保護樹脂皮膜塗布を施して複層防錆鋼板を製造するに
    際し、モル比で未還元クロム酸の0.01倍以上のシラ
    ンカップリング剤を含有するクロメート処理液にてクロ
    メート処理層を形成させることを特徴とする、請求項1
    に記載の複層自動車用防錆鋼板を製造する方法。
  3. (3)鋼板にZn−Co合金メッキ、クロメート処理及
    び保護樹脂皮膜塗布を施して複層防錆鋼板を製造するに
    際し、モル比で未還元クロム酸の0.01〜2.0倍の
    多価アルコール、多価カルボン酸及びオキシカルボン酸
    の1種以上を含有するクロメート処理液にてクロメート
    処理層を形成させることを特徴とする、請求項1に記載
    の複層自動車用防錆鋼板を製造する方法。
  4. (4)鋼板にZn−Co合金メッキ、クロメート処理及
    び保護樹脂皮膜塗布を施して複層防錆鋼板を製造するに
    際し、モル比で未還元クロム酸の0.01倍以上のシラ
    ンカップリング剤と、モル比で未還元クロム酸の0.0
    1〜2.0倍の多価アルコール、多価カルボン酸及びオ
    キシカルボン酸の1種以上とを含有するクロメート処理
    液にてクロメート処理層を形成させることを特徴とする
    、請求項1に記載の複層自動車用防錆鋼板を製造する方
    法。
  5. (5)全クロムイオンの0.1〜1倍の難溶性クロム酸
    顔料をも含有したクロメート処理液を用いることを特徴
    とする、請求項2乃至4の何れかに記載の複層自動車用
    防錆鋼板を製造する方法。
  6. (6)SiO_2を含まないクロメート処理液を用いる
    ことを特徴とする、請求項2乃至5の何れかに記載の複
    層自動車用防錆鋼板を製造する方法。
  7. (7)エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂
    及び変性アクリル樹脂から選ばれる樹脂固形分と、1〜
    20容量%の無機充填材と、樹脂中のエポキシ基、水酸
    基もしくはカルボキシル基に対し官能基のモル比で0.
    1〜2.0の架橋剤とを含む塗料を塗布して保護樹脂皮
    膜層を形成することを特徴とする、請求項2乃至6の何
    れかに記載の複層自動車用防錆鋼板を製造する方法。
  8. (8)酸化架橋性の炭素2重結合を有するアクリル樹脂
    又は変性アクリル樹脂から選ばれる樹脂固形分と1〜2
    0容量%の無機充填材とを含む塗料を塗布して保護樹脂
    皮膜層を形成することを特徴とする、請求項2乃至6の
    何れかに記載の複層自動車用防錆鋼板を製造する方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100801997B1 (ko) * 2000-12-22 2008-02-12 가부시키가이샤 가네카 재생 콜라겐 섬유의 제조 방법 및 세팅 방법

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