JPH0450224Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はオートバイ用シートに係り、特にキヤ
リアを収納できるキヤリアを備えたシートに関す
る。

［従来の技術］ 従来からオートバイにキヤリアを設ける場合に
は、シートの後部の車体に固定的に取り付けてい
た。

［考案が解決しようとする問題点］ 上記従来技術によれば、キヤリアを設ける場合
において、シートの後部の車体に固定的に取り付
けると外観において問題があり、商品性を損なう
という問題がある。また車体にキヤリアを形成す
ると、車体のデザインの自由度を制限するという
問題もある。

本考案の目的は、使用時だけにキヤリアを車体
外に出して、オートバイの外観を良好にしたキヤ
リアを備えたシートの提供にある。

本考案の他の目的は、シートにキヤリアを形成
することによつて、シートを変更するだけで、オ
ートバイ全体の外観を変更することができる等デ
ザインの幅を広げることができ、他品種少量生産
という要請に応えることにある。

［問題点を解決する手段］ 本考案は上記問題点を解決するためになされた
ものであり、本考案のキヤリアを備えたシート
は、ボトムプレート上にクツシヨン材を載置して
表皮材で被覆したオートバイ用シートであつて、
前記ボトムプレート下部にキヤリアを軸支する突
起を形成し、該突起にキヤリアを回動自在に取付
け、該キヤリアをボトムプレート下部に配置可能
にした構成とする。

［作用］ したがつて、キヤリアをボトムプレートの下部
に配置可能に構成しているので、キヤリアを使用
しないときは、キヤリアを回転してシート下部に
収納でき、外観を良好にすることができ、またキ
ヤリアをボトムプレート下部に配置可能にしたの
で、キヤリアを車体に露見させることがなく、車
体のデザインの自由度を広くすることができる。
さらにキヤリアがシートに取付けてあるので、シ
ートを変更することによつて少量多品種という要
請に応えることができる。

［実施例］ 以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。なお以下に説明する部材，配置等は本考案を
限定するものではなく、本考案の趣旨の範囲内で
種々改変することができるものである。

第１Ａ図はキヤリアを備えたシートのキヤリア
使用状態を示す部分側面図、第１Ｂ図はシート部
分を断面にしたキヤリアの収納状態を示す部分側
面図、第１Ｃ図は第１Ｂ図のＸ方向からみた矢示
図、第１Ｄ図は本例に用いられるキヤリア使用時
のストツパの説明図、第１Ｅ図は固定用グリツプ
の一例を示すものである。

図において、記号Ｓは本考案に係るオートバイ
用シートであり、本例のオートバイ用シートＳ
は、ボトムプレート１上にクツシヨン材２を載置
して表皮材３で被覆してなる。

本例のボトムプレート１は、シート後側下部に
キヤリアＫを回動自在に軸支する突起４が設けら
れており、該突起４には穴４ａが形成されてお
り、第１Ｃ図で示すように、キヤリアＫの端部７
が嵌入するように構成されている。そして突起４
の外側（本例では両方）には、キヤリアＫの使用
時において、キヤリアＫの回動を規制する合成樹
脂等からなるストツパー５が設けられている。ま
たボトムプレート１の前方裏側には、収納時にキ
ヤリアＫを保持するゴム等からなる固定用クリツ
プ６が設けられている。また本例のボトムプレー
ト１には、下記支持部材８のガタ付きを防止する
ために、ゴム等からなる緩衝部材１５が設けられ
ている。

本例のキヤリアＫは、第１Ｃ図のように、略平
行の対向部１０，１０と、この対向部１０，１０
を連結する連結部１１とからなる、いわゆるコの
字形状をしており、上記したように、自由端７が
突起４の孔４ａに嵌入されている。連結部１１に
は支持部材８が該連結部１１と回動可能に取付け
られている。本例の支持部材８は、その自由端８
ａ，８ａを連結部１１と軸着したコの字形状をし
ているものを用いている。支持部材８と連結部１
１との軸着は、本例に限らず別物を用いて軸着す
ることもできる。なお符号９は車体に設けられた
支持部材固定用クリツプであり、第１Ｅ図で示す
ように、支持部材８を保持するものである。

次に、上記構成のキヤリアＫの使用状態を説明
すると、第１Ｃ図で示すように、キヤリアＫの不
使用時には、突起４を軸として回動させてシート
Ｓの下部に収納して、連結部１１をボトムプレー
ト１下部に設けられた固定用クリツプ６で保持す
る。このとき支持部材８がガタ付かないように、
緩衝部材１５と支持部材８が当接される。

キヤリアＫの使用時には、固定用クリツプ６か
らキヤリアＫの連結部１１を外し、突起４を軸と
して、第１Ｂ図及び第１Ｄ図で示す矢線Ｙのよう
に回動する。このときストツパ５とキヤリアＫが
当接して、キヤリアＫの回動を規制する。そして
第１Ａ図で示すように、支持部材８を車体に設け
られた支持部材固定用クリツプ９に固定する。

上記実施例によれば、ボトムプレートの裏側に
固定用クリツプ６を形成しているので、給油時等
において、シートを持ち上げても所定の位置に固
定されているので、邪魔にならない。

なお、上記実施例では支持部材固定用クリツプ
を車体に設けたが、支持部材８の自由端８ａと反
対側に、保持用クリツプを取付けることができ
る。このようにすると、車体に支持部材固定用ク
リツプを取付けずに済み外観が良好になると共
に、上記実施例で用いた緩衝部材１５を省略する
こともできる。また固定用クリツプ６及、突起
４、ストツパー５をボトムプレート１と別物を用
いた例を示したが、ボトムプレートと一体成形で
形成することもできる。

［考案の効果］ 以上のように構成されているので、本考案によ
れば、キヤリアを使用時にだけ露見させることが
できる。そしてキヤリアを使用しないときは、キ
ヤリアを回転してシート下部に収納でき、外観を
良好にすることができる。またキヤリアをボトム
プレート下部に配置可能にしたので、キヤリアを
車体に露見させることがなく、車体のデザインの
自由度を広くすることができる。さらにキヤリア
がシートに取付けてあるので、シートを変更する
ことによつて少量多品種という要請に応えること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１Ａ図はキヤリア使用状態を示す部分側面
図、第１Ｂ図はシート部分を断面にしたキヤリア
収納状態を示す部分側面図、第１Ｃ図は第１Ｂ図
のＸ方向からみた矢示図、第１Ｄ図は本例に用い
られるキヤリア使用時のストツパの説明図、第１
Ｅ図は固定用グリツプの一例を示すものである。 １……ボトムプレート、２……クツシヨン材、
３……表皮材、４……突起、５……ストツパー、
６……固定用グリツプ、７……端部、８……支持
部材、９……支持部材固定用グリツプ、Ｋ……キ
ヤリア、Ｓ……シート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ボトムプレート上にクツシヨン材を載置して表
   皮材で被覆したオートバイ用シートであつて、前
   記ボトムプレート下部にキヤリアを軸支する突起
   を形成し、該突起にキヤリアを回動自在に取付
   け、該キヤリアをボトムプレート下部に配置可能
   にしたことを特徴とするキヤリアを備えたシー
   ト。