JPH0449051Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、複数の物品を積層して一体に結束す
る長尺の合成樹脂からなるテープ状結束バンドを
裁断する装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、例えば、缶詰用の空缶を搬送するときに
は、パレツトの上に多数の空缶を配列しその上に
仕切板を介して同様に多数の空缶を配列し、同様
にして所定の多段積みとし、その外周を長尺の合
成樹脂からなる結束バンドで結束し、更に全体を
シユリンク包装して一体のものとすることが行わ
れている。

これを搬送した後に、空缶を取り出すときに
は、シユリンク包装したフイルムを取り除いた
後、結束バンドを切断し取り除く。

このとき、結束バンドは、７〜８ｍの長さにな
り、これが多数集まると、その取り扱いが不便で
ある不都合がある。

また、この種の結束バンドは、ボリブロピレ
ン、ポリエチレン等により容易には切断しないよ
うに形成してあるため、その裁断作業が容易では
ない不都合がある。

〔解決すべき問題点〕

本考案は、かかる従来の不都合を解消して容易
に結束バンドを確実に裁断する装置を提供するこ
とを目的とする。

〔問題点を解決する手段〕

本考案は、この目的を達成するために長尺の合
成樹脂からなるテープ状結束バンドを裁断する装
置において、該結束バンドを繰り出す繰出装置
と、繰り出される結束バンドの下面側に設けた支
持台と、該支持台と結束バンドを介して対面する
位置に昇降自在に設けたバンド押さえと、該バン
ド押えが下動して結束バンドに当接する位置に穿
設した該結束バンド幅の加熱切断刃挿入孔と、該
加熱切断刃挿入孔の直下の位置の支持台に設けた
同幅の凹部と、該バンド押えが下動して結束バン
ドを支持台に圧接したとき加熱切断刃挿入孔を介
して凹部まで下動する昇降自在の加熱切断刃と、
該バンド押えを支持台に対して昇降させる昇降装
置と、該切断刃を昇降させる昇降装置とからなる
ことを特徴とする。

本考案の結束バンドの繰出装置は、支持台上面
に結束バンドを繰り出すもので、後述する実施例
のように上下一対の互いに圧接するローラを用
い、その繰出口に近接して支持台を設けるときに
は、結束バンドを裁断し易い状態におくことがで
きる。

該繰出装置は、連続して結束バンドを繰り出す
ものであつても、結束バンドを裁断するときに
は、繰り出しを停止するものであつてもよい。

支持台とバンド押えとは、支持台に繰り出され
る結束バンドを加熱裁断刃で裁断するときに一時
的に結束バンドを挟持するものである。

該支持台は、前記繰出装置により繰り出される
結束バンドの下面側に設けたものである。そし
て、後述するように切断刃が結束バンドを切断し
て下動したときに該切断刃が挿入される凹部を備
える。該凹部は、切断刃の先端が挿入可能であれ
ば、溝部であつても穿設された孔であつてもよ
い。

バンド押えは、前記支持台に対して昇降自在に
設けたもので、下動して支持台とにより結束バン
ドを切断刃が切断する間、一時的に結束バンドを
挟持し、その後、上昇して挟持を解除する。バン
ド押えの昇降装置は、バンド押えのために格別に
設けてもよいが、後述する実施例のように切断刃
の昇降装置と共用してもよい。

このようにするときには、バンド押えが支持台
に当接して下動が制限されたときにも切断刃のみ
は結束バンドを切断するために更に下動可能なよ
うに構成する。そして、バンド押えは、前記支持
台に向かつて下動したときに支持台の凹部に対応
する位置に加熱切断刃の挿通孔を備える。

加熱切断刃は、加熱手段によりその先端が加熱
され、該先端部を結束バンドに圧接して結束バン
ドを熔融切断する。この切断刃の加熱温度は、結
束バンドが常用されるポリプロピレンからなると
きには、200〜280℃に加熱し、好ましくは230〜
250℃に加熱する。200℃以下では、溶断するのに
時間が長くかかり、280℃以上では溶断部分が焼
けて悪臭が生じて好ましくない。

バンド押えの昇降装置は、前記バンド押えと支
持台とにより挟持された結束バンドを切断するべ
く前記挿通孔を介して支持台の凹部まで切断刃を
下動し、結束バンドを切断した後に上昇させる。
前記したようにこの昇降装置をバンド押えの昇降
装置と共用してもよい。

（作用） 本考案は、このように構成したので、繰出装置
により繰り出された長尺の合成樹脂からなるテー
プ状結束バンドは、所定の長さだけ支持台を通過
したときバンド押えがその昇降装置により下動し
て結束バンドを挟持する。次いで、加熱切断刃が
その昇降装置により下動して、バンド押えの挿通
孔を介して挟持された状態の結束バンドを溶断し
支持台の凹部まで下動する。その後、加熱切断刃
は、上動しそしてバンド押えも上動すると、新た
な結束バンドが繰出装置により支持台上に繰り出
される。そして、前記と同様に作動して長尺の結
束バンドが裁断される。

（実施例） 本考案の実施の一例を示す第１図乃至第３図に
従つて、更に詳説すると次の通りである。

１は結束バンドの繰出装置、２は支持台、３は
バンド押え、４はバンド押え３に設けた加熱切断
刃の挿通孔、５は支持台２に設けた凹部、６は加
熱切断刃、７はバンド押え３及び加熱切断刃６の
昇降装置である。

繰出装置１は、結束バンドａの下面に当接する
モータ８で回転されるローラ９と該ローラ９にバ
ネ１０により圧接されるフリーローラ１１とから
なる。支持台２は、該繰出装置１の繰り出し位置
に近接して繰り出される結束バンドａの下面に固
定して設けた。

該支持台２は、上面を通過する結束バンドａを
横断する位置に貫通する加熱切断刃６の幅の凹部
５を備える。

バンド押え３は、支持台２の両側に立設した一
対の案内ロツド１２，１２に昇降自在に遊嵌さ
れ、 そしてバネ１３，１３により後述する昇降装置
７のピストンロツド１４に下方に向けて弾発的に
支持されている。該バンド押え３は、前記支持台
２の凹部５に直上の位置に後述する加熱切断刃６
の挿通孔４を備える。

加熱切断刃６は、バンド押え３の挿通孔４を介
して支持台２の凹部５に挿入可能に、その昇降装
置７のピストンロツド１４に固着して設けた。そ
して、切断刃６の基部にヒータ１５を備える。

該昇降装置７は、エアシリンダ１６からなり、
バンド押え３と加熱切断刃６とを昇降する。

この実施装置の作動を説明すれば次の通りであ
る。

繰出装置１で長尺の結束バンドａは、連続して
支持台２の上面に繰り出される。該結束バンドａ
が所定の長さ繰り出されたとき、昇降装置７が作
動してバンド押え３及び加熱切断刃６を下動す
る。そして、下動したバンド押え３は、支持台２
に結束バンドａを圧接し、その挿通孔４の両側で
張力を加える。次いで、バンド押え３を支持台２
に圧接した状態でさらに下動すると、加熱切断刃
６は、挿通孔４を介してさらに下動し、結束バン
ドａを溶断し支持台２の凹部５まで下降する。

その後、加熱切断刃６は上動し、該凹部５から
抜け出しバンド押え３も上動し、切断された結束
バンドａの挟持を解除する。この間、繰出装置１
で連続的に繰り出されていた結束バンドａは、繰
出装置１とバンド押え３との間で滞留している
が、バンド押え３の上動で、支持台２に上面に繰
り出される。その後、前記と同様にして長尺の結
束バンドａは、所定の長さに裁断される。

（効果） 本考案によるときには、前記したことから明ら
かなように、繰出装置により繰り出された長尺の
合成樹脂からなるテープ状結束バンドが切断され
る際に、支持台とバンド押えとにより挟持され、
バンド押えの切断刃挿通孔において張力を加えら
れた状態となるので、加熱切断刃が結束バンドを
極めて短時間で確実に裁断することができる結束
バンドの裁断装置を提供するの効果がある。

【図面の簡単な説明】

図示するものは、本考案の実施の一例を示すも
ので、第１図はその側面図、第２図は第１図の
−線断面図、第３図Ａ，Ｂは、作動を説明する
ための線図である。 １……繰出装置、２……支持台、３……バンド
押え、４……切断刃挿通孔、５……支持台凹部、
６……加熱切断刃、７……昇降装置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 長尺の合成樹脂からなるテープ状結束バンド
   を裁断する装置において、該結束バンドを繰り
   出す繰出装置と、繰り出される結束バンドの下
   面側に設けた支持台と、該支持台と結束バンド
   を介して対面する位置に昇降自在に設けたバン
   ド押えと、該バンド押えが下動して結束バンド
   に当接する位置に穿設した該結束バンド幅の加
   熱切断刃挿入孔と、該加熱切断刃挿入孔の直下
   の位置の支持台に設けた同幅の凹部と、該バン
   ド押えが下動して結束バンドを支持台に圧接し
   たとき加熱切断刃挿入孔を介して凹部まで下動
   する昇降自在の加熱切断刃と、該バンド押えを
   支持台に対して昇降させる昇降装置と、該切断
   刃を昇降させる昇降装置とからなることを特徴
   とする結束バンドの裁断装置。 ２ 前記バンド押えと前記加熱切断刃とを同時に
   昇降させる昇降装置を設け、該バンド押えを該
   昇降装置にその下動方向に対して弾発させて設
   けたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の結束バンドの裁断装置。