JPH0448504Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （技術分野） 本考案は、自動車のヘツドランプの自動点滅制
御に用いる照度センサーに関するものである。

（従来技術） 照度センサーを自動車のダツシユボード上に設
置して周囲の明るさを検知し、ヘツドランプの点
滅制御を自動的に行う場合、従来は単に周囲の平
均照度のみを検出しているため、昼間時の道路陸
橋下や短いトンネル内のようなヘツドランプの点
灯を必要としない場所でも、夜間と誤判断して点
滅制御を行うことになる。

（考案の目的） 本考案の目的は、ヘツドランプ点灯の要否を適
確に判別できる車載用照度センサーを提供するこ
とにある。

（考案の概要） 本考案は、ケース内に広指向性の周囲照度検出
用受光素子と狭指向性の前方照度検出用受光素子
を配設するとともに、ケース上面に周囲照度検出
用受光部と前方照度検出用受光部を有する光ガイ
ドを取付け、前記両受光素子による二つの検出信
号を比較してトンネル等の判別を行うようにした
ことを特徴とするものである。

（実施例） 第１図及び第２図は本考案の一実施例を示すも
ので、前方照度検出用フオトダイオード１１と周
囲照度検出用フオトダイオード１２をプリント配
線板１３に取付けてケース１４内に配設し、ケー
ス１４の上面開口部に受光用のプリズム１５を設
けている。プリズム１５は、円板の上面の一線を
境としてその両側を斜めに切断して縦断面が３角
形となるようにしたもので、３角形の長辺（円板
の底面）における受光面の投影部分１５Ａにプラ
スト処理を施している。このブラスト面１５Ａの
下方に前記周囲照度検出用フオトダイオード１
２、それ以外の面の下方に前記前方照度検出用フ
オトダイオード１１がそれぞれ位置するようにプ
リント配線板１３をケース１４内に固定する。

前記周囲照度検出用フオトダイオード１２とし
ては検出指向性を持たずに広角度の光を受けるも
のを用い、前方照度検出用フオトダイオード１１
としては狭い検出指向性を持つもの、例えばレン
ズキヤツプ構造等の光学系を持つものを用いる。

第３図はセンサーの装備状態を示すもので、自
動車２０のダツシユボード２１上に上記構造の照
度センサー１０をそのプリズム１５の受光面１５
Ｂがフロントガラス２２と対面するように設置し
ている。

上記構造とすると、広い範囲の外部光Ｉはプリ
ズム１５に入射し屈折してブラスト面１５Ａに達
する。ここで平均化された光により周囲照度検出
用フオトダイオード１２が照射され、検出信号が
生じる。

一方、周囲光の極一部の光はプリズム１５に
入射して屈折し、更に他の面で反射して下方に進
行する。この光が鋭い指向性を持つ前方照度検出
用フオトダイオード１１で受光され、これに伴つ
て検出信号が生じる。この検出信号は自動車前方
の極狭い領域の照度を検出した信号である。

このように照度センサー１０には周囲照度と前
方照度の二つの検出信号が生じる。これらの二つ
の検出信号を比較すれば、昼夜の判別だけでな
く、昼間時の陸橋、短いトンネルの判別も同時に
行うことができ、ヘツドランプ点灯の要否が適確
に判断される。

第４図〜第６図は本考案の他の実施例を示すも
ので、ケース３１の上面開口部に受光板３２を取
付け、この受光板３２に周囲照度用受光部３３と
前方照度用受光部３４を設けている。周囲照度用
受光部３３は第５図、第６図に示すように円形部
に偏心の弧状のカツトを形成したものである。ま
た、前方照度用受光部３４は前記実施例のプリズ
ム１５と類似のプリズム状としたものである。

なお、ケース３１内には、前記実施例と同様に
指向性を持たないフオトダイオードと狭い指向性
を持つフオトダイオードをプリント配線板に取付
けて配設している。

このような構造としても、周囲温度と前方照度
との二つの検出信号が得られ、ヘツドランプの点
灯の要否が適確に判別される。

（考案の効果） 以上のように本考案によれば、受光面に周囲照
度用受光部と前方照度用受光部を形成し、両方の
照度を広指向性の受光素子と狭指向性の受光素子
により別々に検出するようにしたので、両検出信
号の比較によつて昼間時の陸橋、短いトンネルの
判別が可能となり、ヘツドランプ点灯の要否を適
確に判断できる。また、両検出信号の比較によつ
て、トンネルに進入する手前でトンネルが存在す
ること、あるいはトンネルを通過する手前で出口
に近付いたことを検知でき、トンネル入口、出口
付近におけるヘツドランプの点滅のタイミングを
任意に設定できる。更に、プリズムを用いて周囲
と前方の照度を別個に検出するようにしたので、
小形化が図れて取付スペースの縮少が可能とな
り、しかもダツシユボード等の傾斜角に合わせて
プリズムの角度を設定すれば、検出精度が維持さ
れるので、設置面の制約が少なく、取付が容易と
なる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る車載用センサーの一実施
例を示す断面図、第２図は同平面図、第３図は自
動車に設置した状態を示す側面図、第４図は本考
案の他の実施例を示す斜視図、第５図及び第６図
は同他の実施例における周辺照度検出部の裏面図
及び断面図である。 １０……照度センサー、１１……前方照度検出
用フオトダイオード、１２……周囲照度検出用フ
オトダイオード、１４……ケース、１５……プリ
ズム、２０……自動車、２１……ダツシユボー
ド、３１……ケース、３２……受光板、３３……
周囲照度用受光部、３４……前方照度用受光部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ケース内に広指向性の周囲照度検出用受光素
   子と狭指向性の前方照度検出用受光素子を配設
   するとともに、ケース上面に周囲照度検出用受
   光部と前方照度検出用受光部を有する光ガイド
   を取付け、前記両受光素子による二つの検出信
   号を比較してトンネル等の判別を行うようにし
   たことを特徴とする車載用照度センサー。 (2) 光ガイドとしてプリズムを用いた実用新案登
   録請求の範囲第(1)項記載の車載用照度センサ
   ー。