JPH0448474Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は包装容器入り飲料等を冷蔵もしくは
温蔵して販売する自動販売機の冷却、加熱切替装
置に関するものである。

従来の技術 近年、包装容器入り飲料自動販売機（以下自販
機とする）は、ホツト＆コールド型（以下Ｈ＆Ｃ
とする）が主流になり、その冷却、加熱装置及び
その切替装置は、各種の方式が採用されている。

以下図面を参照しながら、上述した従来の冷
却、加熱切替装置の一例について説明する。

第３図から第８図までは従来のＨ＆Ｃ自販機の
冷却加熱切替装置を示すものである。１は断熱壁
を有する自販機の本体で断熱仕切壁２により左右
の第１貯蔵室３と第２貯蔵室４とに形成してい
る。５ａは第１貯蔵室３に設けられた商品収納コ
ラム、５ｂは第２貯蔵室４に設けられた商品収納
コラムである。そして、第１貯蔵室３と第２貯蔵
室４の前面開口部を覆う断熱扉６を有する主扉７
が本体１の前面に取付けられている。また第１貯
蔵室３の下部奥には送風機８ａフアンリング９
ａ、ヒータ１０が箱体１１に取付けられ設置され
ている。さらに第２貯蔵室４の下部奥には送風機
８ｂ、フアンリング９ｂ、蒸発器１２が相互に取
付けられ設置されている。また本体１の下部には
圧縮機１３、凝縮器用送風機１４、凝縮器１５を
設置し前記蒸発器１２と共に冷却システムを構成
している。また、断熱仕切壁２の下部奥に前後に
一定間隔をおいて、第１通風口１６ａ、第２通風
口１６ｂが設けられている。

断熱仕切壁２の下部には、前後方向に伸びる凹
部１７ａを有するフレーム１７が構成されてい
る。フレーム１７の奥部には前後に一定間隔をお
いて、第１通風口１６ａ、第２通風口１６ｂが設
けられ、下部には第３通風口１６ｃを有するシヤ
ツター１８の下部と接し、その前後方向の動作を
案内する案内レール部１７ｂと前記凹部１７ａの
前後には、前記シヤツター１８の動作位置を規制
する停止部１７ｃ，１７ｄが設けられている。

前記シヤツターの前端部には、前記フレーム１
７の案内レール部１７ｂにて案内移動させる操作
レバー１９が取付けられ最後部には、奥垂直面と
同一平面上をなす第２シヤツター２０が取付けら
れている。前記送風機８ａ、フアンリング９ａ、
ヒータ１０が取付けられた箱体１１の背面に角穴
をあけ、前記第２シヤツター２０にて開閉される
第４通風口１６ｄを設けている。箱体１１の断熱
仕切壁２に位置する側面は開口されて、シヤツタ
ー１８を案内する案内レール１７ｂに当接すると
ともに、シヤツター１８が前に移動し、前記断熱
仕切壁２に設けた第２通風口１６ｂとシヤツター
１８に設けられた第３通風口１６ｃが合致する位
置において前記シヤツター１８の最後部に設けら
れた第２シヤツター２０が、箱体１１の背面に当
接する位置にて配置取付けられている。前記操作
レバー１９には、動作距離に相当する長穴１９ｃ
が設けられこの部で段付きネジ２１でベース２２
と取付けられている。又操作レバー１９の最前部
はコ字形状部１９ｂとして操作部を形成するとと
もに下部の一部に凸部１９ａを形成させている。

ベース２２には前記操作レバー１９の凸部１９ａ
の動きを検知するように冷温切替スイツチ２３
と、スプリング２４、ピン２５で軸支される検知
レバー２６が取付けられているものである。前記
のシヤツター１８、操作レバー１９、冷温切替ス
イツチ２３と検知レバー２６は全て、ベース２２
の同一側に配置取付けられ前記第２シヤツター２
０がベース２２後部に有する角穴２２ａより反対
方向に突出している。操作レバー１９の最前部の
コ字形状部１９ｂがベース２２の前部に設けた角
穴２２ｂより、わずかに露出している。ベース２
２の上部は全体をくの字形状の折曲部２２ｃに形
成されている。このようにして構成されたベース
２２は前記フレーム１７の凹部１７ａに、前記シ
ヤツター１８、操作レバー１９、冷温切替スイツ
チ２３が内蔵されるように、合わされて取付ネジ
２６にて、断熱仕切壁２の下部に取付けられてい
る。

尚、商品案内シユート２７は、前記操作レバー
の下部に位置するように設定され、下部は本体１
に固定されてなるものである。

第８図は電気回路を示すものである。冷温切替
スイツチ２３、ヒータ１０の近傍に取付けられた
温用サーモスタツト２７、温度ヒユーズ２８及び
ヒータ１０が直列に接続されている。第１、第２
貯蔵室３，４の送風機８ａ，８ｂは直接電源に、
凝縮器用送風機１４、圧縮機１３を含む圧縮機回
路は蒸発器１２の温度を検知する冷用サーモスタ
ツト２９と各々直列に接続されている。

次にこの従来例の構成における冷却加熱切替装
置の動作について説明する。

操作レバー１９の最前部のコ字形状の折曲部１
９ｂを奥に押すとシヤツター１８はフレーム１７
の下部案内レール部１７ｂに案内されて奥に移動
され、停止部１７ｄに当接される。シヤツター１
８の第３通風口１６ｃは、フレーム１７の第２通
風口１６ｂと合致していた状態から外れ、第１、
第２通風口１６ａ，１６ｂはシヤツター１８によ
り共に閉塞された状態となる。そして、第２シヤ
ツター２０の移動により、閉塞されていた第４通
風口１６ｄは開放された状態となる。一方操作レ
バー１９の移動により、その下部の凸部１９ａも
移動することになる。この動作により冷温切替ス
イツチ２３の検知レバー２６は、ピン２５を軸に
スプリング２４の復帰力により回転動作し、冷温
切替スイツチ２３を反転作動させ、ヒータ１０へ
通電し加熱を開始する。

この時風路は、第４通風口１６ｄ→ヒーター１
０→フアンリング９ａ→送風機８ａ→商品収納コ
ラム５ａ→第４通風口１６ｄと形成される。第２
貯蔵室４は圧縮機１３、蒸発器１２等の冷却シス
テムが冷用サーモスタツト２６で制御されて冷却
される。この時の風路は蒸発器１２→フアンリン
グ９ｂ→送風機８ｂ→商品収納コラム５ｂ→蒸発
器１２と形成される。

次に操作レバー１９を手前に引くと、シヤツタ
ー１８は前に移動されフレーム１７の停止部１７
ｃに当接する。シヤツター１８に設けられた第３
通風口１６ｃは、前記フレーム１７の手前側の第
２通風口１６ｂと合致するとともに、シヤツター
１８の後方には第１通風口１６ａが開放された状
態となる。又シヤツター１８に取付けられた第２
シヤツター２０は箱体１１の背面に当接し、第４
通風口１６ｄが閉塞された状態になる。一方操作
レバー１９の移動により、その下部の凸部１９ａ
も移動し冷温切替スイツチ２３の検知レバー２６
を動作させ、ヒータ１０への通電を停止すること
になる。この時の第１貯蔵室３の風路は第２貯蔵
室４に設けられた蒸発器１２→第２貯蔵室４のフ
アンリング９ｂと蒸発器１２の空洞部→断熱仕切
壁２の第２通風口１６ｂ→第１貯蔵室３の送風機
８ａ→第１貯蔵室３の商品収納コラム５ａ→断熱
仕切壁２の第１通風口１６ａ→第２貯蔵室４に設
けられた蒸発器１２となり第１貯蔵室３の商品収
納コラム５ａは冷却される。一方、第２貯蔵室４
の商品収納コラム５ｂは、蒸発器１２→フアンリ
ング９ｂ→送風機８ｂ→商品収納コラム５ｂ→蒸
発器１２の風路により冷却されるものである。

以上のように従来例によれば、断熱仕切壁の下
部に構成されるフレーム１７と、シヤツター１
８、操作レバー１９、冷温切替スイツチ２３を同
一側に取付けたベース２２を、それぞれを断熱仕
切壁２に内蔵するように取付けられているので操
作レバー１９の最前部コ字形状部１９ｂは商品案
内シユート２７の上部に位置させることができ操
作レバー１９の操作により第１貯蔵室３を加熱、
第２貯蔵室４を冷却する運転と、第１貯蔵室３と
第２貯蔵室４を共に冷却する運転の２形態が可能
であつた。

考案が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成では、操作レバ
ー１９の最前部のコ字形状部１９ｂがベース２２
の前部に設けた角穴２２ｂより、わずかしか露出
していない為、操作レバー１９の最前部のコ字形
状部１９ｂを手の指でつまんで移動させるのがや
りにくかつた。又ベース２２の上部を全体くの字
形状の折曲部２２ｃに成形しているが、操作レバ
ー１９の最前部のコ字形状部１９ｂが商品案内シ
ユート２７内に露出することは、中身商品の落下
状態により、当たり、中身商品を傷付けることの
みならず操作レバー１９に販売される商品が当り
外れてしまいそのため、冷却、加熱不良の原因と
なる問題を有していた。

本考案は上記問題点に鑑み、操作レバー１９の
確実な操作をさせる及び、操作レバー１９の外
れ、中身商品の傷付きのない、冷却加熱切替装置
を提供するものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本考案の冷却加熱
切替装置は、断熱仕切壁の下部において、操作レ
バーの最前上部に突出してなる爪部と、シヤツタ
ーを停止するように係止するフレーム前上部に設
けられた突出部と、シヤツター、切替スイツチを
断熱仕切壁面より商品案内シユート内へ出ない様
に、又操作レバーの前部に操作用穴部を設けると
いう構成を備えたものである。

作 用 本考案は上記した構成によつて、操作レバーに
操作用穴部を設けることにより手の指を挿入する
ことができ、容易に前後方向に移動できる。又操
作レバーが商品案内シユート内に露出しないこと
により、中身商品の傷付き及び操作レバーの外れ
がない。又操作レバーの爪部とフレーム前上部の
突出部が係止され、シヤツターを確実に停止する
ことができ、操作レバーの操作のみで確実な冷
却、加熱切替えができるようになるのである。

実施例 以下本考案の一実施例の冷却、加熱切替装置に
ついて図面を参照しながら説明するが、従来と同
一構造については同一番号を付して、その詳細な
説明を省略する。

断熱仕切壁２の下部には、前後方向に伸びる凹
部３０ａを有するフレーム３０が構成されてい
る。フレーム３０の奥部には前後方向に一定間隔
をおいて、第１通風口１６ａ、第２通風口１６ｂ
が設けられ、下部には第３通風口１６ｃを有する
シヤツター３１の下部と接し、その前後方向の動
作を案内する案内レール部３０ｂと前記凹部３０
ａの後には、前記シヤツター３１の動作位置を規
制する停止部３０ｃが設けられている。又フレー
ム３０の前上部には突出してなる突出部３０ｄが
設けている。前記シヤツター３１の前端部には前
記フレーム３０の案内レール部３０ｂにて案内移
動させる操作レバー３２と一定量の前後、上下に
間隙を持つて枢支され、操作レバー３２の移動時
の上下方向のダラツキを吸収している。又最後部
には、奥垂直面と同一平面上をなす第２シヤツタ
ー２０が取付けられている。前記操作レバー３２
には、動作距離に相当する長穴３２ａが設けら
れ、この部でワツシヤー付ネジ３３でフレーム３
０から突出しているボス部３０ｅに長穴３２ａを
嵌入して、操作レバー３２が移動自在になるよう
に取付けられている。又操作レバー３２の前部は
操作用穴部３２ｂとして操作部とするとともに下
部に突出部３２ｃを設けている。前記操作レバー
３２の最前上部には前記フレーム３０の前上部の
突出部３０ｄと係止する爪部３２ｄを形成させて
いる。ベース３４は前記シヤツター３１と前記操
作レバー３２の枢支部を含む後部を合わされて取
付ネジ２６にて断熱仕切壁２の下部に取付けられ
ている。前記操作レバー３２の突出部３２ｃの動
きを検知するように冷温切替スイツチ２３と、ス
プリング２４、ピン２５で軸支される検知レバー
２６がフレーム３０の凹部３０ａに取付けられて
いるものである。

次にこの一実施例の構成における冷却加熱切替
装置の動作について説明する。

操作レバー３２の操作穴部３２ｂに手の指を挿
入してフレーム３０の突出部３０ｄと係止してい
る爪部３２ｄを手前に引下げてから奥に押すと、
シヤツター３１はフレーム３０の下部案内レール
部３０ｂに案内されて奥へ移動され、停止部３０
ｃに当接される。シヤツター３１の第３通風口１
６ｃはフレーム３０の第２通風口１６ｂと合致し
ていた状態から外れ、第１、第２通風口１６ａ，
１６ｂはシヤツター３１により共に閉塞された状
態となる。そして第２シヤツター２０の移動によ
り、閉塞されていた第４通風口１６ｄは開放され
た状態となる。一方操作レバー３２の移動によ
り、その下部の突出部３２ｃも移動することにな
り、冷温切替スイツチ２３の検知レバー２６はピ
ン２５を軸にスプリング２４の復帰力により回転
動作し、冷温切替スイツチ２３を反転動作させ、
ヒータ１０へ通電し加熱を開始する。

この時風路は、従来例に述べた風路と同じもの
を形成しているものである。

次に操作レバー３２を手前に引いて爪部３２ｄ
をフレーム３０の突出部３０ｄと係止させると
（第２図の２点鎖線）、シヤツター３１は前へ移動
される。シヤツター３１に設けられた第３通風口
１６ｃは、前記フレーム３０の手前側の第２通風
口１６ｂと合致するとともに、シヤツター３１の
後方には第１通風口１６ａが開放された状態とな
る。又シヤツター３１に取付けられた第２シヤツ
ター２０は箱体１１の背面に当接し、第４通風口
１６ｄが閉塞された状態になる。一方操作レバー
３２の移動により、その下部の突出部３２ｃも移
動し、冷温切替スイツチ２３の検知レバー２６を
動作させ、ヒータ１０への通電を停止することに
なる。この時の第１、第２貯蔵室３，４内の風路
は従来例に述べた風路と同じものを形成している
ものである。

以上のように本実施例によれば、操作レバー３
２が商品案内シユート２７内へ出ない様に操作用
穴部３２ｂを設けているので中身商品の落下状態
により、当たることがなく、中身商品を傷付ける
ことはない。

考案の効果 以上のように本考案は操作レバーの前部に操作
用穴部を設けることで、シヤツターの前後移動動
作をより容易に確実にすることができる。又ベー
スとフレーム、操作レバー、シヤツター、切替ス
イツチを断熱仕切壁面から商品案内シユートへ出
ない構成にした為中身商品の落下状態により、当
たることがなく、中身商品を傷付けたりすること
はない。

又冷温切替スイツチ反転用スプリングの復帰力
を利用して、操作レバーの爪部をフレームの突出
部に上下方向にて係止させているのでより外れに
くいなど、実益大なる自動販売機を得ることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における自動販売機
の断熱仕切壁下部の分解斜視図、第２図は同第１
図断熱仕壁下部の部分側面図、第３図は従来の自
動販売機の本体正面図、第４図は第３図に於ける
第１貯蔵室の断面図、第５図は第３図に於ける第
２貯蔵室の断面図、第６図は同第３図の貯蔵室下
部分解斜視図、第７図は従来の断熱仕切壁下部の
分解斜視図、第８図は同第３図の電気回路図であ
る。 １……本体、２……断熱仕切壁、３……第１貯
蔵室、４……第２貯蔵室、２３……冷温切替スイ
ツチ、２７……商品案内シユート、３０……フレ
ーム、３１……シヤツター、３２……操作レバ
ー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下部奥に前後方向に設けた２個の通風口と、そ
   の通風口を同時に開閉するシヤツターを設けてな
   る断熱仕切壁と、前記断熱仕切壁により区画され
   たヒータを有する加熱装置を設置した第１貯蔵室
   と、冷却器を収納した第２貯蔵室と、前記シヤツ
   ターを収納する凹部とシヤツターを案内する案内
   レール部と、シヤツターにより同時に開放又は閉
   塞される前後２個の通風口と、その閉塞位置にて
   前記シヤツターを停止する停止部とを有するフレ
   ームと、前記シヤツターの前端部にシヤツターと
   枢支され、シヤツターの前後移動動作を行なう操
   作レバーと、操作レバーの最前上部に突出してな
   る爪部と、前後２個の通風口が開放位置にてシヤ
   ツターを停止するように係止するフレーム前上部
   に設けられた突出部と、操作レバーの前部に設け
   られた操作用穴部と、ベースと前記フレームで、
   操作レバー、シヤツター、切替スイツチを断熱仕
   切壁面から商品案内シユート内へ出ない様に構成
   した自動販売機の冷却加熱切替装置。