JPH0447803B2 - - Google Patents
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- JPH0447803B2 JPH0447803B2 JP57145690A JP14569082A JPH0447803B2 JP H0447803 B2 JPH0447803 B2 JP H0447803B2 JP 57145690 A JP57145690 A JP 57145690A JP 14569082 A JP14569082 A JP 14569082A JP H0447803 B2 JPH0447803 B2 JP H0447803B2
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- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B26/00—Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
- G02B26/08—Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
- G02B26/10—Scanning systems
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B27/00—Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
- G02B27/0025—Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 for optical correction, e.g. distorsion, aberration
- G02B27/0031—Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 for optical correction, e.g. distorsion, aberration for scanning purposes
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- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
- Facsimile Scanning Arrangements (AREA)
Description
本発明は、プラスチツクを材料としたアナモフ
イツクレンズの環境温度変化による性能変化を防
止するための温度補償効果を有する走査光学系に
関するものである。 プラスチツク材料はレンズ等の光学部材のモー
ルド化に適しており、大量生産による低コストの
実現が極めて容易である。しかし、一方では温度
変化によつてその屈折率が変化し、結像位置の変
化を生じさせる問題点がある。 従来、光走査装置の分野において、特開昭56−
36622号公報或いは米国特許第3750189号公報に開
示されているアナモフイツクレンズは、直交する
2つの断面の形状が著しく異なるので、大量生産
を行う場合にはプラスチツクによるモールド加工
によると生産性が大きくなる。しかし、環境温度
が変化するとこれらの光学系の結像性能が変化
し、画質劣化を招来することになる。光走査装置
において、光束が偏向器によつて走査される方向
の結像位置の変化は実用上さほどの問題はない
が、光束が走査される方向と直交する方向の結像
位置の変化は無視できない。即ち、被走査媒体面
上の結像スポツトは、非点隔差の発生によつて一
方向だけに長く伸びた楕円状スポツトとなり、そ
の結果として形成される画像は画質劣化を免がれ
得ないのである。 本発明の目的は、上述の従来例の欠点を改良し
たものであり、環境温度の変化の影響を受けずに
良好な画質を得ることができる温度補償効果を有
する走査光学系を提供することにあり、その要旨
は、光源部から発生する光束を線状に結像する第
1結像光学系と、該第1結像光学系による線像の
近傍にその偏向反射面を有する偏向器と、該偏向
器で偏向された光束により走査を受ける被走査媒
体とを具備する走査光学系において、前記偏向器
と被走査媒体との間に配され、偏向器で偏向され
る光束の偏向面と垂直な面内において、前記偏向
器の偏向反射面の近傍の前記線像と被走査媒体と
を光学的に共役な関係に保つ第2結像光学系を有
し、前記第1結像光学系は、プラスチツクを材料
とする負の屈折力を有するシリンドリカルレン
ズ、ガラスを材料とする正の屈折力を有するシリ
ンドリカルレンズをそれぞれ少なくとも1個ずつ
有し、前記第2結像光学系は、偏向面及びこれと
垂直な面内において異なる屈折力を有し、プラス
チツクを材料とするアナモフイツクレンズを少な
くとも1個有し、前記偏向面に垂直な面内におい
て、温度変化によりプラスチツク材料に屈折率の
変化が生じても第1結像光学系の結像点が第2の
結像光学系の物点に位置するように温度補償した
ことを特徴とするものである。 本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明す
る。 第1図は本発明の原理的な説明図であり、光源
或いは光源と集光装置とから成る光源装置1から
出射される光束Lの進行順序に従つて、2個のレ
ンズから成り光束Lを線状に結像する線像結像系
2、該線像結像系2によつて光束Lが線状に収斂
される位置の近傍にその偏向反射面3aを有する
偏向器3、直交する2方向で屈折力の異なる主
軸、副軸を有するトーリツク面を有するアナモフ
イツクレンズ4、及び被走査媒体5とが配置さ
れ、光束Lは被走査媒体5上に結像スポツトを形
成し、偏向器3の回動に伴つて結像スポツトを被
走査媒体5上を走査させるようになつている。 ここで、線像結像系2は負の屈折力を有する第
1のシリンドリカルレンズ2aと正の屈折力を有
する第2のシリンドリカルレンズ2bとから成
り、第1のシリンドリカルレンズ2aの材料はプ
ラスチツクであり、第2のシリンドリカルレンズ
2bの材料はガラスである。また、前記のトーリ
ツク面を有するアナモフイツクレンズ4の材料は
プラスチツクである。 第2図は前記構成の偏向面、換言すればアナモ
フイツクレンズ4の主軸と光軸とを含む平面に平
行な断面内での光路図であり、光源装置1から出
射した光束Lは線像光学系2を通過した後に、偏
向器3の反射面3aで反射され、偏向器3の回動
に伴つて該反射光束Lは偏向される。光束Lは更
にトーリツク面を有するアナモフイツクレンズ4
によつて被走査媒体5上に結像され、この結像ス
ポツトの走査速度は一定に保持される。 第3図は偏向面と垂直な方向の光束Lに沿つた
断面、即ち偏向器の倒れによる影響を補正する断
面の光路の展開図である。光源装置1から出射さ
れた光束Lは線像結像系2によつて、偏向器3の
反射面3aの近傍に線状に結像する。この断面内
におけるトーリツク面を有するアナモフイツクレ
ンズ4の屈折力は、偏向面内のアナモフイツクレ
ンズ4の屈折力と異なり、偏向器3の反射面3a
と被走査媒体5の位置関係とを光学的に共役な関
係としている。従つて、偏向器3の回動中に反射
面3aが偏向面と垂直な方向に傾いて3a′の位置
に変化すると、アナモフイツクレンズ4を通過す
る光束Lは点線でに示すように変化するが、被走
査媒体5上での結像位置には変化はない。偏向面
と垂直な方向に関しては、アナモフイツクレンズ
4のトーリツク面が導入されているので、偏向面
内の焦点距離に対して異なつた焦点距離を持たせ
ることができる。従つて、偏向面内の結像関係に
対して異なつた結像関係を持たせることが可能で
あり、偏向器3の反射面3aと被走査媒体5の位
置を共役な関係にすることができるわけである。 また、トーリツク面を有するアナモフイツクレ
ンズ4は偏向面に垂直な面内において、少なくと
も一面は負の屈折力を有している。これは、偏向
面に垂直な面内において偏向された光束Lを、被
走査媒体5上に良好な結像スポツトを形成させる
ための像面湾曲の補正上都合が良い。 また、偏向面と垂直な面内におけるアナモフイ
ツクレンズ4への入射光束Lに対する発散力は、
偏向角が大きくなる程強くなり、像面を正の方向
に補正する効果が生ずる。更に重要なことは、偏
向面に垂直な面内において、トーリツク面を有す
るアナモフイツクレンズ4の形状は、被走査媒体
5側に正の屈折力を有する面を配置し、全体で正
の屈折力を有するメニスカスアナモフイツクレン
ズであることが望ましい。これは、偏向面に垂直
な面内において、アナモフイツクレンズ4の主点
位置を被走査媒体5側に近付ける作用を有し、そ
の結果としてレンズ系全体を偏向器に近付けるこ
とが可能となり小型化が実現される。 このような構成の走査光学系において、環境温
度tの変化による結像位置変化を第4図により説
明する。第1図aは線像結像レンズ2′が屈折力
を有する断面における光路の展開図であり、線像
結像レンズ2′はガラス、アナモフイツクレンズ
4がプラスチツク材料で構成されている場合に、
温度変化Δtに従つてアナモフイツクレンズ4の
屈折率変化によつて結像位置がΔsだけ変化する。
一方、線像結像レンズ2′が屈折力を持たない断
面の第4図bにおいては、同様の理由で結像位置
がΔmだけ変化する。 温度変化による屈折率変化は、このようなアナ
モフイツクレンズ4の焦点距離変化を生じさせ、
第4図a,bのそれぞれの断面図におけるアナモ
フイツクレンズ4の焦点距離変化をΔfs,Δfm、
アナモフイツクレンズ4の結像倍率をβs,βmと
すると、 Δs=(1−βs)2・Δfs …(1) Δm=(1−βm)2・Δfm …(2) なる関係が成立する。 この種の光学系においては、 |βs|>|βm|なる関係があり、(1),(2)式にお
いて|Δs|>|Δm|なる関係を満足し、Δmの
量は実用上無視できる用であり、それに対して
Δsは実用上問題になる量である。 次に述べる実施例はそのような性能を有する光
学系に対し、実用的な観点から温度変化による結
像位置ずれを補正したものであり、第5図はその
補正の原理的な説明図である。前述したように線
像結像系2はプラスチツクを材料とする負の屈折
力を持つ第1のシリンドリカルレンズ2aと、ガ
ラスを材料とする正の屈折力を持つた第2のシリ
ンドリカルレンズ2bとによつて構成されてい
る。この構成要素は必要最小限のものであり、こ
れらの他にプラスチツク材料或いはガラス材のレ
ンズを含んでもよい。そして、偏向器3と被走査
媒体5との間に配置されるトーリツクレンズ面を
有するアナモフイツクレンズ4はプラスチツクを
材料している。このアナモフイツクレンズ4も複
数枚の構成としてもよい。前述したように、温度
変化によつて、アナモフイツクレンズ4は偏向面
内においてその結像位置がΔsだけ変化するが、
この場合に負の屈折力を有する第1のシリンドリ
カルレンズ2aによつて、Δsは相殺できる。こ
の場合、第1のシリンドリカルレンズ2aの焦点
距離をfaとし、説明の簡明化のために線像結像系
2に入射する光束Lが平行光束であるとして、 fa=f2・{ΔN/(N−1)} ・(βs2/Δs) …(3) を満足するように、焦点距離faを設定する。ここ
で、Fは線像結像系2の合成系の焦点距離、Nは
第2のシリンドリカルレンズ2aの屈折率、ΔN
は温度変化によるプラスチツク材料の屈折率変化
量である。前述の(1)式で与えられるΔsを(3)式に
代入して、 fa={F2/(N−1)}・{βs/(1−βs)}2 ・(ΔN/Δfs) …(4) が得られる。このような焦点距離faを有する第1
のシリンドリカルレンズ2aを、第5図に示すよ
うに光源装置1と偏向器3の偏向面3′の間に配
置することにより、温度変化が生じても被走査媒
体5の近傍に結像位置を維持することが可能とな
る。 上述の実施例においては、線像結像系2の構成
として光源装置1側の負の屈折力を有する第1の
シリンドリカルレンズ2aを配置したが、第2の
シリンドリカルレンズ2bと入れ換えて偏向面3
a側に配置してもその効果は同様である。ただ
し、そのときの第1のシリンドリカルレンズ2a
の焦点距離fa′は、 fa′={l2/(N−1)}・{βs/(1−βs)}2 ・(ΔN/Δfs) …(5) を満足するように設定する。ここで、lは第1の
シリンドリカルレンズ2aと偏向面3aの近傍に
おける線像位置との間の距離である。一般にはF
>lであるから、(4)式と(5)式を比較してfa>
fa′となり、光源装置1側に負の屈折力を有する
シリンドリカルレンズ2aを配置する方が、その
屈折力の負担が軽くなるだけでなく、線像結像系
2と線像との間の距離が長くとれ実用上有利であ
る。 次に、第1図に示した本実施例の構成における
具体的な数値例を示す。先ず、偏向面内におい
て、第2図に示すように光源装置1側から順次に
番号iを付け、線像結像系2を構成するシリンド
リカルレンズ2a,2b及びトーリツク面を有す
るアナモフイツクレンズ4の各曲率半径をRimと
する。一方、偏向面と垂直な面内において、第3
図に示すように各レンズ面の曲率半径を光源装置
1側から順次にRisとする。そして各レンズの面
間隔をDiとし、各レンズの媒質の屈折率をNiと
する。第1表はその数値例である。
イツクレンズの環境温度変化による性能変化を防
止するための温度補償効果を有する走査光学系に
関するものである。 プラスチツク材料はレンズ等の光学部材のモー
ルド化に適しており、大量生産による低コストの
実現が極めて容易である。しかし、一方では温度
変化によつてその屈折率が変化し、結像位置の変
化を生じさせる問題点がある。 従来、光走査装置の分野において、特開昭56−
36622号公報或いは米国特許第3750189号公報に開
示されているアナモフイツクレンズは、直交する
2つの断面の形状が著しく異なるので、大量生産
を行う場合にはプラスチツクによるモールド加工
によると生産性が大きくなる。しかし、環境温度
が変化するとこれらの光学系の結像性能が変化
し、画質劣化を招来することになる。光走査装置
において、光束が偏向器によつて走査される方向
の結像位置の変化は実用上さほどの問題はない
が、光束が走査される方向と直交する方向の結像
位置の変化は無視できない。即ち、被走査媒体面
上の結像スポツトは、非点隔差の発生によつて一
方向だけに長く伸びた楕円状スポツトとなり、そ
の結果として形成される画像は画質劣化を免がれ
得ないのである。 本発明の目的は、上述の従来例の欠点を改良し
たものであり、環境温度の変化の影響を受けずに
良好な画質を得ることができる温度補償効果を有
する走査光学系を提供することにあり、その要旨
は、光源部から発生する光束を線状に結像する第
1結像光学系と、該第1結像光学系による線像の
近傍にその偏向反射面を有する偏向器と、該偏向
器で偏向された光束により走査を受ける被走査媒
体とを具備する走査光学系において、前記偏向器
と被走査媒体との間に配され、偏向器で偏向され
る光束の偏向面と垂直な面内において、前記偏向
器の偏向反射面の近傍の前記線像と被走査媒体と
を光学的に共役な関係に保つ第2結像光学系を有
し、前記第1結像光学系は、プラスチツクを材料
とする負の屈折力を有するシリンドリカルレン
ズ、ガラスを材料とする正の屈折力を有するシリ
ンドリカルレンズをそれぞれ少なくとも1個ずつ
有し、前記第2結像光学系は、偏向面及びこれと
垂直な面内において異なる屈折力を有し、プラス
チツクを材料とするアナモフイツクレンズを少な
くとも1個有し、前記偏向面に垂直な面内におい
て、温度変化によりプラスチツク材料に屈折率の
変化が生じても第1結像光学系の結像点が第2の
結像光学系の物点に位置するように温度補償した
ことを特徴とするものである。 本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明す
る。 第1図は本発明の原理的な説明図であり、光源
或いは光源と集光装置とから成る光源装置1から
出射される光束Lの進行順序に従つて、2個のレ
ンズから成り光束Lを線状に結像する線像結像系
2、該線像結像系2によつて光束Lが線状に収斂
される位置の近傍にその偏向反射面3aを有する
偏向器3、直交する2方向で屈折力の異なる主
軸、副軸を有するトーリツク面を有するアナモフ
イツクレンズ4、及び被走査媒体5とが配置さ
れ、光束Lは被走査媒体5上に結像スポツトを形
成し、偏向器3の回動に伴つて結像スポツトを被
走査媒体5上を走査させるようになつている。 ここで、線像結像系2は負の屈折力を有する第
1のシリンドリカルレンズ2aと正の屈折力を有
する第2のシリンドリカルレンズ2bとから成
り、第1のシリンドリカルレンズ2aの材料はプ
ラスチツクであり、第2のシリンドリカルレンズ
2bの材料はガラスである。また、前記のトーリ
ツク面を有するアナモフイツクレンズ4の材料は
プラスチツクである。 第2図は前記構成の偏向面、換言すればアナモ
フイツクレンズ4の主軸と光軸とを含む平面に平
行な断面内での光路図であり、光源装置1から出
射した光束Lは線像光学系2を通過した後に、偏
向器3の反射面3aで反射され、偏向器3の回動
に伴つて該反射光束Lは偏向される。光束Lは更
にトーリツク面を有するアナモフイツクレンズ4
によつて被走査媒体5上に結像され、この結像ス
ポツトの走査速度は一定に保持される。 第3図は偏向面と垂直な方向の光束Lに沿つた
断面、即ち偏向器の倒れによる影響を補正する断
面の光路の展開図である。光源装置1から出射さ
れた光束Lは線像結像系2によつて、偏向器3の
反射面3aの近傍に線状に結像する。この断面内
におけるトーリツク面を有するアナモフイツクレ
ンズ4の屈折力は、偏向面内のアナモフイツクレ
ンズ4の屈折力と異なり、偏向器3の反射面3a
と被走査媒体5の位置関係とを光学的に共役な関
係としている。従つて、偏向器3の回動中に反射
面3aが偏向面と垂直な方向に傾いて3a′の位置
に変化すると、アナモフイツクレンズ4を通過す
る光束Lは点線でに示すように変化するが、被走
査媒体5上での結像位置には変化はない。偏向面
と垂直な方向に関しては、アナモフイツクレンズ
4のトーリツク面が導入されているので、偏向面
内の焦点距離に対して異なつた焦点距離を持たせ
ることができる。従つて、偏向面内の結像関係に
対して異なつた結像関係を持たせることが可能で
あり、偏向器3の反射面3aと被走査媒体5の位
置を共役な関係にすることができるわけである。 また、トーリツク面を有するアナモフイツクレ
ンズ4は偏向面に垂直な面内において、少なくと
も一面は負の屈折力を有している。これは、偏向
面に垂直な面内において偏向された光束Lを、被
走査媒体5上に良好な結像スポツトを形成させる
ための像面湾曲の補正上都合が良い。 また、偏向面と垂直な面内におけるアナモフイ
ツクレンズ4への入射光束Lに対する発散力は、
偏向角が大きくなる程強くなり、像面を正の方向
に補正する効果が生ずる。更に重要なことは、偏
向面に垂直な面内において、トーリツク面を有す
るアナモフイツクレンズ4の形状は、被走査媒体
5側に正の屈折力を有する面を配置し、全体で正
の屈折力を有するメニスカスアナモフイツクレン
ズであることが望ましい。これは、偏向面に垂直
な面内において、アナモフイツクレンズ4の主点
位置を被走査媒体5側に近付ける作用を有し、そ
の結果としてレンズ系全体を偏向器に近付けるこ
とが可能となり小型化が実現される。 このような構成の走査光学系において、環境温
度tの変化による結像位置変化を第4図により説
明する。第1図aは線像結像レンズ2′が屈折力
を有する断面における光路の展開図であり、線像
結像レンズ2′はガラス、アナモフイツクレンズ
4がプラスチツク材料で構成されている場合に、
温度変化Δtに従つてアナモフイツクレンズ4の
屈折率変化によつて結像位置がΔsだけ変化する。
一方、線像結像レンズ2′が屈折力を持たない断
面の第4図bにおいては、同様の理由で結像位置
がΔmだけ変化する。 温度変化による屈折率変化は、このようなアナ
モフイツクレンズ4の焦点距離変化を生じさせ、
第4図a,bのそれぞれの断面図におけるアナモ
フイツクレンズ4の焦点距離変化をΔfs,Δfm、
アナモフイツクレンズ4の結像倍率をβs,βmと
すると、 Δs=(1−βs)2・Δfs …(1) Δm=(1−βm)2・Δfm …(2) なる関係が成立する。 この種の光学系においては、 |βs|>|βm|なる関係があり、(1),(2)式にお
いて|Δs|>|Δm|なる関係を満足し、Δmの
量は実用上無視できる用であり、それに対して
Δsは実用上問題になる量である。 次に述べる実施例はそのような性能を有する光
学系に対し、実用的な観点から温度変化による結
像位置ずれを補正したものであり、第5図はその
補正の原理的な説明図である。前述したように線
像結像系2はプラスチツクを材料とする負の屈折
力を持つ第1のシリンドリカルレンズ2aと、ガ
ラスを材料とする正の屈折力を持つた第2のシリ
ンドリカルレンズ2bとによつて構成されてい
る。この構成要素は必要最小限のものであり、こ
れらの他にプラスチツク材料或いはガラス材のレ
ンズを含んでもよい。そして、偏向器3と被走査
媒体5との間に配置されるトーリツクレンズ面を
有するアナモフイツクレンズ4はプラスチツクを
材料している。このアナモフイツクレンズ4も複
数枚の構成としてもよい。前述したように、温度
変化によつて、アナモフイツクレンズ4は偏向面
内においてその結像位置がΔsだけ変化するが、
この場合に負の屈折力を有する第1のシリンドリ
カルレンズ2aによつて、Δsは相殺できる。こ
の場合、第1のシリンドリカルレンズ2aの焦点
距離をfaとし、説明の簡明化のために線像結像系
2に入射する光束Lが平行光束であるとして、 fa=f2・{ΔN/(N−1)} ・(βs2/Δs) …(3) を満足するように、焦点距離faを設定する。ここ
で、Fは線像結像系2の合成系の焦点距離、Nは
第2のシリンドリカルレンズ2aの屈折率、ΔN
は温度変化によるプラスチツク材料の屈折率変化
量である。前述の(1)式で与えられるΔsを(3)式に
代入して、 fa={F2/(N−1)}・{βs/(1−βs)}2 ・(ΔN/Δfs) …(4) が得られる。このような焦点距離faを有する第1
のシリンドリカルレンズ2aを、第5図に示すよ
うに光源装置1と偏向器3の偏向面3′の間に配
置することにより、温度変化が生じても被走査媒
体5の近傍に結像位置を維持することが可能とな
る。 上述の実施例においては、線像結像系2の構成
として光源装置1側の負の屈折力を有する第1の
シリンドリカルレンズ2aを配置したが、第2の
シリンドリカルレンズ2bと入れ換えて偏向面3
a側に配置してもその効果は同様である。ただ
し、そのときの第1のシリンドリカルレンズ2a
の焦点距離fa′は、 fa′={l2/(N−1)}・{βs/(1−βs)}2 ・(ΔN/Δfs) …(5) を満足するように設定する。ここで、lは第1の
シリンドリカルレンズ2aと偏向面3aの近傍に
おける線像位置との間の距離である。一般にはF
>lであるから、(4)式と(5)式を比較してfa>
fa′となり、光源装置1側に負の屈折力を有する
シリンドリカルレンズ2aを配置する方が、その
屈折力の負担が軽くなるだけでなく、線像結像系
2と線像との間の距離が長くとれ実用上有利であ
る。 次に、第1図に示した本実施例の構成における
具体的な数値例を示す。先ず、偏向面内におい
て、第2図に示すように光源装置1側から順次に
番号iを付け、線像結像系2を構成するシリンド
リカルレンズ2a,2b及びトーリツク面を有す
るアナモフイツクレンズ4の各曲率半径をRimと
する。一方、偏向面と垂直な面内において、第3
図に示すように各レンズ面の曲率半径を光源装置
1側から順次にRisとする。そして各レンズの面
間隔をDiとし、各レンズの媒質の屈折率をNiと
する。第1表はその数値例である。
【表】
この例において、F=50,βs=−2.7775,fa=
−20であり、線像結像系2において負の屈折率を
有する第1のシリドリカルレンズ2a及びアナモ
フイツクレンズ4の材料は、温度変化Δtに対し
ΔN≒−1.1/Δt/104に従つて屈折率が変化する
アクリル材料である。 この場合、偏向面内でのアナモフイツクレンズ
4による結像位置移動Δmは、βm=0とすると、 Δm=−5・102・ΔN =5.5・10-2・Δt …(6) であり、偏向面に垂直な面内でのアナモフイツク
レンズ4による結像位置移動Δsは、 Δs=−1.83・103・ΔN =2.0・10-1・Δt …(7) であり、Δmは実用上さほど問題にはならない
が、Δsは問題になる量である。例えば、環境温
度Δt=10℃の場合、Δm=0.55(mm),Δs=2.0(mm)
である。この場合、ΔN/Δfs=−7.143/103であ
り、前述の(4)式を満足する。 この数値例において、前述の温度変化Δt=10
℃の場合、本発明に係る光学系により結像位置の
補正は実用上問題ない程度に実現できる。補正結
果において、偏向面に垂直な面内での結像位置ず
れは0.2mm程度にすることができる。 以上説明したように本発明に係る温度補償効果
を有する走査光学系は、温度変化により屈折率が
変化し易いプラスチツクレンズに、反対の屈折力
を有するプラスチツクレンズを組合せることによ
り、屈折率変化の影響を補償したものであり、良
質の画像が得られると共に、高精度を要する光走
査装置にも安価なプラスツチクレンズを使用でき
る利点ある。
−20であり、線像結像系2において負の屈折率を
有する第1のシリドリカルレンズ2a及びアナモ
フイツクレンズ4の材料は、温度変化Δtに対し
ΔN≒−1.1/Δt/104に従つて屈折率が変化する
アクリル材料である。 この場合、偏向面内でのアナモフイツクレンズ
4による結像位置移動Δmは、βm=0とすると、 Δm=−5・102・ΔN =5.5・10-2・Δt …(6) であり、偏向面に垂直な面内でのアナモフイツク
レンズ4による結像位置移動Δsは、 Δs=−1.83・103・ΔN =2.0・10-1・Δt …(7) であり、Δmは実用上さほど問題にはならない
が、Δsは問題になる量である。例えば、環境温
度Δt=10℃の場合、Δm=0.55(mm),Δs=2.0(mm)
である。この場合、ΔN/Δfs=−7.143/103であ
り、前述の(4)式を満足する。 この数値例において、前述の温度変化Δt=10
℃の場合、本発明に係る光学系により結像位置の
補正は実用上問題ない程度に実現できる。補正結
果において、偏向面に垂直な面内での結像位置ず
れは0.2mm程度にすることができる。 以上説明したように本発明に係る温度補償効果
を有する走査光学系は、温度変化により屈折率が
変化し易いプラスチツクレンズに、反対の屈折力
を有するプラスチツクレンズを組合せることによ
り、屈折率変化の影響を補償したものであり、良
質の画像が得られると共に、高精度を要する光走
査装置にも安価なプラスツチクレンズを使用でき
る利点ある。
図面は本発明に係る温度補償効果を有する走査
光学系の一実施例を示し、第1図はその構成図、
第2図は偏向面に平行な断面における光路の展開
図、第3図は偏向面に垂直な面内における光路の
展開図、第4図a及びbは温度による屈折率変化
による結像位置の偏向面及び偏向面に垂直な面内
における説明図、第5図は温度補償の説明図であ
る。 符号1は光源装置、2,2′は線像結像系、2
a,2bはそれぞれ第1、第2のシリンドリカル
レンズ、3は偏向器、3aは反射面、4はアナモ
フイツクレンズ、5は被走査媒体である。
光学系の一実施例を示し、第1図はその構成図、
第2図は偏向面に平行な断面における光路の展開
図、第3図は偏向面に垂直な面内における光路の
展開図、第4図a及びbは温度による屈折率変化
による結像位置の偏向面及び偏向面に垂直な面内
における説明図、第5図は温度補償の説明図であ
る。 符号1は光源装置、2,2′は線像結像系、2
a,2bはそれぞれ第1、第2のシリンドリカル
レンズ、3は偏向器、3aは反射面、4はアナモ
フイツクレンズ、5は被走査媒体である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 光源部から発生する光束を線状に結像する第
1結像光学系と、該第1結像光学系による線像の
近傍にその偏向反射面を有する偏向器と、該偏向
器で偏向された光束により走査を受ける被走査媒
体とを具備する走査光学系において、前記偏向器
と被走査媒体との間に配され、偏向器で偏向され
る光束の偏向面と垂直な面内において、前記偏向
器の偏向反射面の近傍の前記線像と被走査媒体と
を光学的に共役な関係に保つ第2結像光学系を有
し、前記第1結像光学系は、プラスチツクを材料
とする負の屈折力を有するシリンドリカルレン
ズ、ガラスを材料とする正の屈折力を有するシリ
ンドリカルレンズをそれぞれ少なくとも1個ずつ
有し、前記第2結像光学系は、偏向面及びこれと
垂直な面内において異なる屈折力を有し、プラス
チツクを材料とするアナモフイツクレンズを少な
くとも1個有し、前記偏向面に垂直な面内におい
て、温度変化によりプラスチツク材料に屈折率の
変化が生じても第1結像光学系の結像点が第2の
結像光学系の物点に位置するように温度補償した
ことを特徴とする温度補償効果を有する走査光学
系。 2 前記第1結像光学系は、前記2個のシリンド
リカルレンズのうち、プラスチツク材料から成る
負の屈折力を有するレンズを光源部側に配置した
特許請求の範囲第1項に記載の温度補償効果を有
する走査光学系。 3 前記第2結像光学系のアナモフイツクレンズ
は、偏向面に垂直な面内において少なくとも一面
は負の屈折力を有するようにした特許請求の範囲
第1項に記載の温度補償効果を有する走査光学
系。 4 前記アナモフイツクレンズは、被走査媒体側
に正の屈折力を有する面を配置し、全体で正の屈
折力を有するメニスカスアナモフイツクレンズと
した特許請求の範囲第3項に記載の温度補償効果
を有する走査光学系。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57145690A JPS5934512A (ja) | 1982-08-23 | 1982-08-23 | 温度補償効果を有する走査光学系 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57145690A JPS5934512A (ja) | 1982-08-23 | 1982-08-23 | 温度補償効果を有する走査光学系 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5934512A JPS5934512A (ja) | 1984-02-24 |
JPH0447803B2 true JPH0447803B2 (ja) | 1992-08-05 |
Family
ID=15390836
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57145690A Granted JPS5934512A (ja) | 1982-08-23 | 1982-08-23 | 温度補償効果を有する走査光学系 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5934512A (ja) |
Families Citing this family (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0627904B2 (ja) * | 1986-02-06 | 1994-04-13 | 旭光学工業株式会社 | レーザービームの走査光学系 |
JP2563260B2 (ja) * | 1986-04-11 | 1996-12-11 | 松下電器産業株式会社 | 光ビ−ム走査装置 |
JPS63106618A (ja) * | 1986-10-23 | 1988-05-11 | Ricoh Co Ltd | 面倒れ補正機能をもつ走査光学系 |
JP2711531B2 (ja) * | 1986-12-08 | 1998-02-10 | リコー光学 株式会社 | 光走査装置用光学系 |
JP2736984B2 (ja) * | 1988-12-15 | 1998-04-08 | コニカ株式会社 | 光走査装置 |
DE69014908T3 (de) * | 1989-01-09 | 1999-06-02 | Canon Kk | Achromatisches optisches Laserabtastsystem. |
JP2928552B2 (ja) * | 1989-08-31 | 1999-08-03 | 株式会社東芝 | 走査式光学装置 |
JPH03116112A (ja) * | 1989-09-29 | 1991-05-17 | Toshiba Corp | 走査式光学装置 |
US5148190A (en) * | 1989-12-19 | 1992-09-15 | Asahi Kogaku Kogya K.K. | Scanning optical system with plural focusing units |
JP3072146B2 (ja) * | 1991-03-05 | 2000-07-31 | 旭光学工業株式会社 | アナモフイック光学系 |
JPH0610917U (ja) * | 1992-07-17 | 1994-02-10 | 旭光学工業株式会社 | レーザ光学系ユニット |
US5943153A (en) * | 1995-04-21 | 1999-08-24 | Minolta Co., Ltd. | Lens holding apparatus and a light-beam scanning optical apparatus |
US5815301A (en) * | 1995-04-21 | 1998-09-29 | Minolta Co., Ltd. | Scanning optical apparatus |
US5870133A (en) * | 1995-04-28 | 1999-02-09 | Minolta Co., Ltd. | Laser scanning device and light source thereof having temperature correction capability |
US6683708B2 (en) | 1996-01-11 | 2004-01-27 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Multi-beam exposure unit |
JP3222052B2 (ja) | 1996-01-11 | 2001-10-22 | 株式会社東芝 | 光走査装置 |
KR102331579B1 (ko) * | 2019-12-31 | 2021-11-30 | 주식회사 세코닉스 | 프로젝션 장치의 투사 광학계 |
-
1982
- 1982-08-23 JP JP57145690A patent/JPS5934512A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5934512A (ja) | 1984-02-24 |
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