JPH0446886A - 上下部タンク間貨油およびガス移動装置付き油槽船 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、船内タンクを水平隔壁により上部タンクと下
部タンクとに仕切って事故時の貨油の流出を抑制できる
ようにした油槽船に関し、特に、上記水平隔壁に隔壁弁
を付設して貨油およびガスの移動を行なえるようにした
油槽船に関する。

〔従来の技術〕

従来、油槽船において、事故時の貨油の流出を抑制する
ため船内タンクを水平隔壁で仕切るようにして、この水
平隔壁に付設する隔壁弁の改善をはかったものは見あた
らない。

〔発明か解決しようとする課題〕

船内タンクを水平隔壁により上部タンクと下部タンクと
に仕切られた貨油流出防止型の油槽船においては、上部
タンクと下部タンクとの間の貨油およびカスの移動は、
上記水平隔壁に装備した隔壁弁を介して行なうことがで
きる。

ところで隔壁弁を水平隔壁に取付ける場合、単一の隔壁
弁を用いて、同隔壁弁の上部タンクへの上端開口および
下部タンクへの下端開口をそれぞれ水平隔壁の上面およ
び下面のレベルに揃えることは困難であり、隔壁弁の開
口部が水平隔壁に対して上側および下側のいずれか一方
、あるいは両側に突出するようになる。

この突出した開口部が水平隔壁の下側にある場合は、貨
油を積み込む際に、下部タンクから上部タンクへのガス
の移動が完全には行なわれず、水平隔壁の下面に沿い、
突出した開口部の段差分だけガス溜まりを生じるという
問題点がある。

逆に、突出しｔ；開口部が水平隔壁の上側にある場合は
、貨油を揚貨する際に、上部タンクから下部タンクへの
貨油の移動が完全には行なわれず、水平隔壁の上面側に
、突出した開口部の段差分だけ貨油溜まりを生じるとい
う問題点がある。

本発明は、上述の問題点の解決をはかろうとするもので
、上部タンクと下部タンクとに仕切られた貨油流出防止
型の油槽船において、上記の上部タンクと下部タンクと
の間の貨油およびガスの移動を支障なく行なえるように
した、上下部タンク間貨油およびガス移動装置付き油槽
船を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

前述の目的を達成するため、本発明の上下部タンク間貨
油およびガス移動装置付き油槽船は、船内タンクを水平
隔壁により上部タンクと下部タンクとに仕切られた油槽
船において、上記水平隔壁に、上記下部タンクから上記
上部タンクへ貨油およびガスの移動を行なう上方隔壁弁
と、上記上部タンクから上記下部タンクへ貨油の移動を
行なう下方隔壁弁とをそなえ、上記上方隔壁弁の下端開
口が上記水平隔壁の下面以上のレベルに設定され、上記
下方隔壁弁の上端開口が上記水平隔壁の上面以下に設定
されたことを特徴としている。

〔作　　用〕

上述の本発明の上下部タンク間貨油およびガス移動装置
付き油槽船では、水平隔壁に上方隔壁弁と下方隔壁弁と
が設けられ、上方隔壁弁の下端開口は水平隔壁の下面以
上のレベルにあり、下方隔壁弁の上端開口は水平隔壁の
上面以下のレベルにあるので、貨油を積み込む際に下部
タンクの上部に生しようとするガス溜まりに対しては、
上方隔壁弁によって上部タンクへ移動させる作用が行な
われ、貨油を揚貨する際に上部タンクの下部に生じよう
とする貨油溜まりに対しては、下方隔壁弁によって下部
タンクへ移動させる作用が行なわれる。

〔実　施　例〕

以下、図面により本発明の一実施例としての上下部タン
ク間貨油およびガス移動装置付き油槽船について説明す
ると、第１図は貨油を積み込む場合の一状態を示す船体
横断面図、第２図は貨油を揚貨する場合の一状態を示す
船体横断面図である。

第１，２図に示すように、左右に空所としての舷側タン
クを有し、中央の船内タンクを水平隔壁１１により上部
タンク５と下部タンク６とに仕切られた貨油流出防止型
の油槽船において、水平隔壁１１に下部タンク６から上
部タンク５へ貨油およびガスの移動を行なう上方隔壁弁
Ａが設けられるとともに、上部タンク５から下部タンク
６へ貨油の移動を行なう下方隔壁弁Ｂとが設けられてい
る。

上方隔壁弁Ａは弁部１と短管２とからなり、短管２の下
端開口は水平隔壁ＩＩの下面以上のレベルに設定されて
いる。すなわち、短管２の下端部が水平隔壁１１の穴に
挿入されて溶接される場合でも、短管２の下端開口が水
平隔壁ｌｌの下面よりも下方へ突出しないように配慮さ
れている。

また下方隔壁弁Ｂは弁部３と短管４とで構成され、短管
４の上端開口は水平隔壁ｌｌの上面以］のレベルに設定
されている。すなわち短管４の上端部か水平隔壁１１の
穴に挿入されて溶接される場合でも、短管４の上端開口
が水平隔壁１１の上面よりも上方へ突出しないように配
慮されている。

第１図に示すように、貨油を積み込む場合は、貨油は、
貨油積み込み兼吸引主管７を通り、貨油積み込み兼吸引
技管付き止弁８によって流量を調整されつつ、貨油積み
込み兼吸引技管開口部９から下部タンク６に注ぎ込まれ
る。このとき上方隔壁弁Ａの弁部１は開放状態に保たれ
る。貨油は下部タンク６から満たされていき、貨油と置
換される形で下部タンク６内のガスは上方隔壁弁Ａの短
管２および弁部ｌを経由して上部タンク５に入り込み、
ガス排出管装置ｌＯより大気中へ排出される。

下部タンク６に貨油が満載された後、ざらに貨油は上方
隔壁弁Ａを経由して上部タンク５へ注ぎ込まれるが、こ
のとき上方隔壁弁Ａにおける短管２の下端開口は水平隔
壁ｌｌの下面以上のレベルにあるため、下部タンク６内
の上部のガスは、水平隔壁ＩＩの下面に沿って滞留する
ことなく、上部タンク５へ抜けていく。

次に、貨油を揚貨する場合は、第２図に示すように、貨
油は貨油積み込み兼吸引技管開口部９および貨油積み込
み兼吸引技管付き止弁８を経由し、さらに貨油積み込み
兼吸引主管７を通って、他の区画に装備された貨油ポン
プにより揚貨される。

このとき下方隔壁弁３は開放状態に保たれる。

貨油の液面は、上部タンク５内で下がっていき、水平隔
壁ＩＩに近付くが、このとき下方隔壁弁３の上端開口は
、水平隔壁１１の上面以下にあるため、上部タンク５内
の貨油は、水平隔壁ＩＩの上面に滞留することなく、下
部タンク６へ流入していく。

なお、上方隔壁弁Ａおよび下方隔壁弁Ｂは、いずれも短
管２，４を省略することができるが、その場合でも、上
方隔壁弁Ａの弁部１の下端開口は水平隔壁１１の下面以
上に設定され、下方隔壁弁Ｂの弁部３の上端開口は水平
隔壁１１の上面以下に設定されるので、上部タンク５と
下部タンク６との間の貨油およびガスの移動は支障なく
行なわれる。

また貨油の代わりに他の貨液を荷役対象とする場合も、
同様の作用効果を得ることができる。

〔発明の効果〕

以上詳述したように、本発明の上下部タンク間貨油およ
びガス移動装置付き油槽船によれば、水平隔壁に設けた
二種類の隔壁弁、すなわち上方隔壁弁と下方隔壁弁とに
よって、貨油を積み込む際に下部タンクの上部に生じる
ガス溜まりゃ、貨油を揚貨する際に上部タンクの下部に
生じる貨油溜まりを解消する効果が得られる。

また貨油を積み込んだり吸引揚貨するための管装置は、
下部タンクに装備するのみでよく、荷役装置全体を筒易
かつ安価に製造できる利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１．２図は本発明の一実施例としての上下部タンク間
貨油およびガス移動装置付き油槽船を示すもので、ｖｇ
１図は貨油を積み込む場合の一状態を示す船体横断面図
、第２図は貨油を揚貨する場合の一状態を示す船体横断
面図である。 ■・・・上方隔壁弁の弁部、２・・・上方隔壁弁の短管
、３・・下方隔壁弁の弁部、４・・・下方隔壁弁の短管
、５・・・上部タンク、６・・・下部タンク、７・・・
貨油積み込み兼吸引主管、８・・・貨油積み込み兼吸引
枝管付き止弁、９・・・貨油積み込み兼吸引技管開口部
、ＩＯ・・・ガス排出管装置、１１・・・水平隔壁、Ａ
・・・上方隔壁弁、Ｂ・・・下方隔壁弁。 代理人　弁理士　飯　沼　義　彦 第 ■ 図 丁Ｓｐ９・７

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 船内タンクを水平隔壁により上部タンクと下部タンクと
   に仕切られた油槽船において、上記水平隔壁に、上記下
   部タンクから上記上部タンクへ貨油およびガスの移動を
   行なう上方隔壁弁と、上記上部タンクから上記下部タン
   クへ貨油の移動を行なう下方隔壁弁とをそなえ、上記上
   方隔壁弁の下端開口が上記水平隔壁の下面以上のレベル
   に設定され、上記下方隔壁弁の上端開口が上記水平隔壁
   の上面以下に設定されたことを特徴とする、上下部タン
   ク間貨油およびガス移動装置付き油槽船。