JPH0446840A - エアバッグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、通常は車両のハンドル中央部等に収納されて
おり、′車両衝突時にその衝撃を感知して瞬間的に膨張
展開してドライバー等の安全を確保するためのエアバッ
グに関するものである。

〔従来の技術〕

このエアバッグとして従来より提供されているものは、
フラットな織布の片面に高分子被膜を形成した後、その
被膜付き織布２枚を被膜側同志が対向するように重ね合
わせ、周辺を縫製してバッグとするものである。

例えば、特開昭５１−４７４２号公報（エアバッグ装置
のバッグおよびその製造方法に関する発明）の従来技術
の項には、「正方形の２枚の布より円形の布地を切り抜
き、その周囲を縫い合わせることにより偏平状のエアバ
ッグを製造すること」に関して開示されている。

そして、このエアバッグは、火薬を爆発させてバッグ内
に瞬間的にガスを送り込むものなので、その時の衝撃に
十分に耐える素材が使用される一方で、収納性を向上さ
せるために薄肉化が行われている。そして、その厚みは
全体的に均一なものが一般的であった。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし、ガス噴出時のエアバッグ表面の応力分布は均一
でなく、例えば、第３図に示すような断面が楕円形のエ
アバッグが膨張展開したときの応力分布は、ガスの吹出
口をＧ１、ガスの噴出方向を０２とすれば、第３図のＢ
部で最大引張応力が発生し、Ａ部での引張応力が最小と
なる、ここで、全体の厚みを均一にしようとする場合、
最大引張応力の発生する場所で破断に耐えうるような構
造でなければならないため、全体厚みはＢ部を基準とし
て設計される。その結果、Ａ部での厚みは必要以上のも
のとなり、コンパクト化に逆行することとなる。

本発明は従来の技術の有するこのような問題点に鑑みて
なされたものであり、その目的は、表面の応力分布が均
一で、しかも適正厚みを有するコンパクトで収納性に優
れたエアバッグを提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために本発明者等は有限要素法を用
いて最適設計を行った結果、本発明に至ったものであり
、本発明の要旨は、楕円体状に膨張展開するエアバッグ
において、製造時の断面形状が楕円形であって、最小厚
みが最大厚みの５０％〜７０％であることを特徴とする
エアバッグにある。

収納性を向上するためには、最大厚みは０．４閣以下で
あることが好ましい。

〔作用〕 ガス噴出時の表面応力分布が均一となるように厚みが変
化するため、膨張時に異常変形することはなく、コンパ
クトで収納性に優れている。

〔実施例］ 本発明の実施例１．２．３について図面を参照しながら
以下に説明する。

（実施例１） 第１図において、１はナイロン繊維のヤーンを５本引揃
えてトウ状にしたものを機械的な方法で開繊することに
よって得たテープ状の開繊糸で、このテープ状の開繊糸
１をゴム溶液含浸装置２に通して８頁の表１に示す配合
のゴム組成物をトルエンで溶かしたゴム溶液３を含浸さ
せた後、ドクターナイフ４で付着量を２０ｇ／ｍ”にコ
ントロールした。このようにしてゴム溶液をコーティン
グした、厚さが０．０４ｍｍで幅が８ｍｍの極薄の開繊
糸のテープ５を得た。このテープ５の断面を拡大したも
のは第２図に示されている。第２図において、６はモノ
フィラメントである。

このテープ５を対向するローラー７．８の間を通し、ロ
ーラー９．１０を経て、楕円体状のマンドレル１３の回
転軸１２と平行方向に往復動するデリバリ−アイ１１を
介して予め離型剤を塗布した分解可能な金属製のマンド
レル１３上に、巻きつけ角度１４．５°、テープの送り
速度０．４５ｎ＋／ｓｅｃで、楕円の長径値（２ａ）２
８０ｍ、短径値（２ｂ　）　１８０　ｒｔｍ、最大厚み
（ｔ）０．４鵬、最小厚み（ｓ　）　０．２６０１１１
１の楕円形断面を有するように均一に隙間な（巻きつけ
た。第３図はこのようにしてマンドレル１３上に開繊糸
のテープを巻きつけて作製したエアバッグ断面を示す図
で、第３図において、曲線Ｃ，，Ｃ，はそれぞれ以下の
式で表される楕円である。

Ｃ３：ｘ２／ａ２＋ｙ２／ｂ２＝１ Ｃ２：　ｘ２／　（ａ−ｓ）　＋ｙ／　ｃｂ−ｔ）　＝
１この後、１８０°Ｃ１０，５ｋｇ／ｃ＋ａ”の加熱・
加圧条件で加硫してモノフィラメント間をゴムで強固に
接着した。この後マンドレル１３を分解して、断面が楕
円形状のエアバッグを取り出した。

なお、本願明細書において、「テープ状の開繊糸」とは
、「１本または数本のヤーン（マルチフィラメント糸条
）をモノフィラメントがほぼ直線状に且つ平行状態を保
つようにシート状に配置したもの」をいい、「開繊糸の
テープ」とは、「上記テープ状の開繊糸を構成するモノ
フィラメントを相互に結合して一体化したもの」をいう
。

（実施例２） 次いで、マンドレル１３を楕円の長径−短径比が異なる
マンドレルに取り替えて、上記実施例１と同様な方法で
このマンドレル上に開繊糸のテープを巻きつけて、長径
値３００　ｍｍ、短径値１６０閣、最大厚み０．４　ａ
ｒｍ、最小厚み０１２６閣の楕円形断面を有するエアバ
ッグを得た。

（実施例３） さらに、マンドレルを実施例１で使用したマンドレルに
取り替えて、ナイロン繊維の代わりに芳香族ポリアミド
繊維を用いて、実施例１と同様な方法でマンドレル上に
開繊糸のテープを巻きつけて、長径値２８０圓、短径値
１８０　ｍｍ、最大厚み０．３ｍｍ、最小厚み０．２ｍ
ｍの楕円形断面を有するエアバッグを得た。

（比較例１．２．３．４） 比較例１として実施例１においてエアバッグ厚みを０．
４１１ＩＩ１１で一定としたもの、比較例２として実施
例２においてエアバッグ厚みを０．４　ｍｍで一定とし
たもの、比較例３として実施例３においてエアバッグ厚
みを０．３ｍｍで一定としたもの、比較例４として実施
例１において最大厚みを０゜４−１最小厚みを０．１６
ｍｍとしたものを、それぞれ上記実施例１と同様の方法
で作製した。

これら、実施例１〜３および比較例１〜４に係るエアバ
ッグの断面形状・重量については、次頁の表２にまとめ
て示す。

次に、上記のような方法で得たエアバッグに２　ｋｇ７
ｃｍｚの内圧を負荷して膨張時の変形状態ならびに表面
応力を調査した。

その結果、実施例１〜３については、異常な変形もなく
、最大厚み（１）の部分の応力は２０ｋｇ／ｃｍｚ、最
小厚み（Ｓ）の部分の応力は１５ｋｇ／ｃ　ｍ　２で、
表面応力の分布もほぼ均一であることを確認した。また
、重量も比較例１〜３に比して１０％以上も軽く、極め
てコンパクトなものである。

しかしながら、比較例１〜３に係るものは、全体の厚み
が均一であったため、実施例１〜３に比べて全体重量が
１０％以上も重く、コンパクト性に欠けるものであり、
表面応力の分布も６〜１５ｋｇ／ｃｍ”と大きくばらつ
いた。

また、比較例４のものは、最大厚みに対する最小厚みの
比率が４０％と小さ過ぎたため皺が発生し、しかも断面
が楕円形とならずに歪な形になり、エアバッグとしての
使用に耐えるものとは認められなかった。

〔発明の効果］ 本発明に係るエアバッグはガス噴出時の表面応力分布が
均一となるように厚みが変化するので、膨張時に異常変
形することはなく、コンパクトで収納性に優れている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す各工程側面図、第２図は
テープ断面とマンドレル縁部の拡大図、第３図はマンド
レル上に開繊糸のテープを巻きつけて製造したエアハン
グの断面図である。 ５・・テープ、６・・モノフィラメント、１３・・マン
ドレル 第３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 楕円体状に膨張展開するエアバッグにおいて、製造時の
   断面形状が楕円形であって、最小厚みが最大厚みの５０
   ％〜７０％であることを特徴とするエアバッグ