JPH0446722Y2

JPH0446722Y2 -

Info

Publication number: JPH0446722Y2
Application number: JP1985016011U
Authority: JP
Priority date: 1985-02-08
Filing date: 1985-02-08
Publication date: 1992-11-04
Also published as: JPS61133001U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、処置具等を挿通させる内視鏡のガ
イドチユーブに関する。

（従来の技術）周知のように、人体の体腔内を観察する場合に
は内視鏡が用いられている。内視鏡の手元操作部
と先端構成部との間には、可撓管等からなる挿入
部が設けられている。上記挿入部内には、鉗子等
の処置具を案内するガイドチユーブ等が挿通され
ている。

上記手元操作部の操作により挿入部の先端側が
湾曲する際、上記ガイドチユーブも湾曲する。そ
こで、ガイドチユーブには、柔軟で湾曲し易く、
しかも湾曲した時に潰れず、処置具の挿通の邪魔
にならないような種々の工夫が施されている。例
えば、実公昭59−40002号公報では、樹脂管の外
周面に螺旋溝を形成させ、この螺旋溝にコイル状
の鋼線を巻き付けている。

（考案が解決しようとしている問題点）しかし、上記実公昭59−40002号公報では、樹
脂管の肉厚が比較的厚く、柔軟性が充分でなかつ
た。また。鋼線は単に樹脂管の外周面に形成され
た螺旋溝にはめ込まれて巻かれているにすぎない
ため、上記湾曲時に、鋼線によつてガイドチユー
ブを確実に保持できず、ガイドチユーブの断面が
偏平な楕円形に変形してしまい、上記鋼線とガイ
ドチユーブの間に〓間ができる。その結果、通路
を充分に確保できず、処置具がガイドチユーブの
内面に当たつて、円滑に挿通できなくなる欠点が
あつた。

（問題点を解決するための手段）この考案は上記問題点を解消するためになされ
たもので、その要旨は、内視鏡の手元操作部と先
端構成部との間に連結された挿入部に挿通される
ガイドチユーブにおいて、外周面および内周面に
それぞれ互い違いに螺旋溝が形成され、肉厚がほ
ぼ一定である樹脂管と、外側の螺旋溝に挿入され
た状態で上記樹脂管に巻き付けられたコイル状の
金属線と、上記樹脂管の外周面に上記金属線を覆
うようにして形成され、金属線を樹脂管に接着す
る接着剤層とを備え、上記樹脂管の内側の螺旋溝
が樹脂管の内周面を洗浄するための洗浄水を流す
際の通路とされていることを特徴とする内視鏡用
ガイドチユーブにある。

（実施例）以下、この考案の一実施例を第１図から第３図
までの図面に基づいて説明する。

第１図中符号１は側視用の内視鏡である。この
内視鏡１は、手元操作部２、可撓管等からなる挿
入部３、および先端構成部４から構成されてい
る。挿入部３の先端側には湾曲部３ａが設けられ
ており、この湾曲部３ａは、上記手元操作部２の
各アングル操作ノブ５により遠隔的に湾曲操作で
きる。また、手元操作部２、挿入部３、および先
端構成部４の基部の各内部には、この考案の要旨
をなすガイドチユーブ６が挿通している。処置具
としての鉗子７は、手元操作部２の鉗子口８から
挿入されて上記ガイドチユーブ６を通り先端構成
部４から外へ突出するようになつている。

先端構成部４には観察窓（図示しない）、照明
窓（図示しない）が設けられている。上記観察窓
は、先端構成部４に内設した対物レンズ系、およ
び、挿入部３に内設した光フアイバー系からなる
像伝達光学系（図示しない）を介して、手元操作
部２の接眼部９に内設した接眼レンズ系に光学的
に接続されている。また、上記照明窓は、上記挿
入部３、手元操作部２およびケーブル１０に内設
した光フアイバー束からなる照明伝達光学系（図
示しない）を介して、ケーブル１０の先端のプラ
グ（図示しない）に光学的に接続されている。こ
のプラグは光源装置（図示しない）に接続され
る。

上記ガイドチユーブ６は、樹脂管１１と、コイ
ル状の鋼線１２（金属線）と、非常に柔らかいウ
レタン塗料１３（接着剤）とで構成されている。

樹脂管１１は、外周面１４および内周面１５に
それぞれ互い違いに断面凹状の螺旋溝１６，１７
を有している。外周面１４と内周面１５間の肉厚
は同じであり、薄肉に形成されている。これによ
り、樹脂管１１は柔らかく曲がるようになつてい
る。

鋼線１２は、外側の螺旋溝１６に巻き付けられ
ている。鋼線１２の外側は、樹脂管１１の外周面
１４より少し突出している。

樹脂管１１の外周面１４には、接着剤層１３が
形成されている。この接着剤層１３は、例えばウ
レタン塗料からなるものであり、ウレタン塗料を
鋼線１２を覆うようにして樹脂管１１の外周面１
４に塗布することによつて形成されている。そし
て、この接着剤層１によつて鋼線１２が樹脂管１
１に接着されている。

上述構成において、内視鏡１の体腔に挿入して
使用するに際し、鉗子７を鉗子口８からガイドチ
ユーブ６内に挿入してその先端部を先端構成部４
まで挿通させる。

そして、手元操作部２の各アングル操作ノブ５
を操作すると、挿入部３の湾曲部３ａが所望方向
に湾曲する。これに伴つて、挿入部３内のガイド
チユーブ６も湾曲する。

この時に、ガイドチユーブ６の樹脂管１１は、
薄肉であるため、柔らかく湾曲する。また、この
樹脂管１１はウレタン塗料１３により上記鋼線１
２と一体となつて、常に鋼線１２に密着している
ため、鋼線１２によつて断面円形の状態を確実に
維持され、ガイドチユーブ６の湾曲部位が潰れた
り、偏平な楕円形に変形することはない。これに
より、ガイドチユーブ６内には、鉗子７挿通用の
スペースが常に確保できる。その結果、鉗子７は
ガイドチユーブ６内を常に円滑に挿通する。

また、上記のガイドチユーブ６においては、樹
脂管１１の内周面１５に螺旋溝１７が形成されて
いるので、樹脂管１１の内周面１５を奇麗に洗浄
することができる。すなわち、樹脂管１１の内周
面１５を洗浄する場合には、通常、洗浄水を鉗子
口８から樹脂管１１内に流し込み、先端構成部４
から流出させることによつて行われている。この
場合、樹脂管１１の内周面１５に螺旋溝１７が形
成されていると、螺旋溝１７が洗浄水の通路とな
り、洗浄水が螺旋溝１７に沿つて流れる。したが
つて、洗浄水は螺旋流となつて樹脂管１１内を流
れる。この結果、洗浄水には遠心力が作用し、そ
の遠心力によつて洗浄水が樹脂管１１の内周面１
５に強く押し付けられる。よつて、洗浄水による
洗浄効果が向上し、樹脂管１１の内周面１５が奇
麗に洗浄される。

また、鋼線１２はウレタン塗料１３により樹脂
管１１に接着されているため、樹脂管１１の外側
螺旋溝１６から外れることがなく、また、錆びる
こともない。

この考案は、上記一実施例に制約されず種々の
態様が可能である。例えば、樹脂管の外側の螺旋
溝にのみ接着剤を塗つて鋼線を接着するようにし
てもよい。処置具挿通用のガイドチユーブに限ら
ず、他のガイドチユーブに適用してもよい。

（考案の効果）以上説明したように、この考案では、ガイドチ
ユーブは、樹脂管の外周面および内周面にそれぞ
れ互い違いに螺旋溝を形成するとともに、樹脂管
の肉厚をほぼ一定とし、さらに外側の螺旋溝にコ
イル状の金属線を巻き付け、樹脂管と金属線とを
接着剤で接着したものである。したがつて、樹脂
管を薄肉にできるので柔軟性に優れ、挿入部の湾
曲を円滑に行うことができる。また、樹脂管を金
属線で確実に保持できるので、挿入部の湾曲時に
ガイドチユーブの湾曲部位の潰れ、または、変形
を阻止できる。その結果、処置具等をガイドチユ
ーブ内で常に円滑に挿通させることができる。さ
らに、樹脂管の内周面を洗浄水によつて奇麗に洗
浄することができ、したがつて清潔な状態に維持
することができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すものであり、
第１図は内視鏡の側面図、第２図はガイドチユー
ブの一部の側面図、第３図は第２図中−線に
沿う断面図である。１……内視鏡、２……手元操作部、３……挿入
部、４……先端構成部、６……ガイドチユーブ、
１１……樹脂管、１２……鋼線（金属線）、１３
……接着剤層、１４……外周面、１５……内周
面、１６，１７……螺旋溝。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

内視鏡の手元操作部と先端構成部との間に連結
された挿入部に挿通されるガイドチユーブにおい
て、外周面および内周面にそれぞれ互い違いに螺
旋溝が形成され、肉厚がほぼ一定である樹脂管
と、外側の螺旋溝に挿入された状態で上記樹脂管
に巻き付けられたコイル状の金属線と、上記樹脂
管の外周面に上記金属線を覆うようにして形成さ
れ、金属線を樹脂管に接着する接着剤層とを備
え、上記樹脂管の内側の螺旋溝が樹脂管の内周面
を洗浄するための洗浄水を流す際の通路とされて
いることを特徴とする内視鏡用ガイドチユーブ。