JPH0446672B2 - - Google Patents

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JPH0446672B2
JPH0446672B2 JP59218817A JP21881784A JPH0446672B2 JP H0446672 B2 JPH0446672 B2 JP H0446672B2 JP 59218817 A JP59218817 A JP 59218817A JP 21881784 A JP21881784 A JP 21881784A JP H0446672 B2 JPH0446672 B2 JP H0446672B2
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arc
short circuit
welding
current
circuit
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Takaaki Ogasawara
Tokuji Maruyama
Masaharu Sato
Yukio Toida
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Publication of JPH0446672B2 publication Critical patent/JPH0446672B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K9/00Arc welding or cutting
    • B23K9/06Arrangements or circuits for starting the arc, e.g. by generating ignition voltage, or for stabilising the arc
    • B23K9/067Starting the arc
    • B23K9/0671Starting the arc by means of brief contacts between the electrodes

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
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  • Arc Welding Control (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
技術分野 本発明は消耗電極と母材との間で短絡とアーク
発生とを繰り返す消耗電極式アーク溶接方法にお
ける溶接電源の出力制御方法に関する。 従来技術 第5図は短絡とアーク発生とを交互に繰り返す
消耗電極式アーク溶接法の溶滴の形成と移行の過
程を示しており、1は消耗電極(以下、溶接ワイ
ヤという)、2は溶接ワイヤ1の先端に形成され
た溶滴、3はアーク、4は溶融池すなわち母材で
ある。aは溶滴2が溶融池4と接触した短絡初期
状態、bは溶滴2と溶融池4との接触が確実とな
つて溶滴2が溶融池4へ移行している短絡中期状
態、cは溶滴2が溶融池4側へ移行して溶接ワイ
ヤ1と溶融池4との間の溶滴2にくびれが生じた
短絡後期状態、dは短絡が破れて溶接アーク3が
発生した瞬間、eは溶接ワイヤ1の先端が溶融し
て溶滴2が成長するアーク発生状態、fは溶滴2
が溶融池4と短絡する直前のアーク発生状態を
夫々示し、a〜fの過程が繰り返される。 上述の消耗電極式アーク溶接法において用いら
れる従来の溶接電源では、略定電圧特性の直流電
源と電流の立上りを制限するリアクトルとが組合
せて用いられていた。第6図はこの従来の溶接電
源を用いたときの溶接電圧と溶接電流の波形を示
しており、溶接電圧は溶接ワイヤと母材との短絡
により急激に低下し、溶接電流はリアクトルと外
部抵抗等により定まる時定数で増加する。溶滴の
溶融池への移衡が終了し、アークが再発生する
と、溶接電圧は急上昇し、溶接電流はリアクトル
とアークを含む外部抵抗により定まる時定数で低
下する。 ところで、スパツタが発生するのは、溶滴が溶
接ワイヤ先端で大きく成長して溶融池と短絡しよ
うとする瞬間や、溶滴が電磁的ピンチ力によつて
溶接ワイヤ先端から切断分離される瞬間に、多く
観察されることが報告されている。とくに、後者
の場合、従来の溶接電源においては、第6図にみ
られるように、アーク再発生の瞬間に溶接電流が
最大となり、この時のエネルギーにより溶接ワイ
ヤ先端の溶滴の一部を吹き飛ばしてスパツタを発
生させる。 このスパツタの発生原因に鑑みて、本発明者等
は、アーク再発生の前兆をとらえて、溶接電流を
低下させることにより、溶滴の溶融池への移行完
了時の供給エネルギーをアーク再発生に要する最
低限としてスパツタの発生を抑制しようとする方
法を既に提案している。この方法は、従来の溶接
電源を用いる場合と比較して、スパツタの発生量
を減少させる上で大きい効果が得られる。 一方、アーク発生から短絡に移行する時に発生
するスパツタについては、溶接電流が大きく平均
溶接電圧や高い場合には、その発生量が多いこと
が知られている。この点に関して、従来の溶接電
源では、短絡時とアーク発生時とに同じリアクト
ルを使用するので、再短絡時の溶接電流を任意に
調整できず、とくに溶接電流が高レベルであると
きには再短絡時のスパツタを低減できなかつた。
そこで、本発明者等はアーク発生期間を2つの期
間に分け、まず、高電流で溶接ワイヤ先端に溶滴
を形成する高電流期間と、それに続く低電流を保
持して短絡を待つ低電流期間とを設けることによ
り、スパツタの発生を低減することを既に提案し
た。この場合の電流電圧波形を第7図に示す。 本発明者等は、更に研究を進める内にアーク発
生期間における上述の低電流期間の長短がビード
形状に大きい影響を与えることを見い出した。一
般に、ビード形状は平坦であることが望まれる
が、この平坦なビード形状を得るためには、上記
低電流期間を短くし、上記高電流期間を長くして
強いアーク力で溶融池を押しつけることが必要で
ある。 更に、ビードの平坦化にはアーク電圧が高いこ
とが望まれるが、この低電流期間の比が大きいと
アーク電圧を上げられない傾向がある。しかる
に、溶融池の振動等により一定時間高電流期間を
保持する場合には、低電流期間はアーク発生期間
の約25%以下にはできなかつた。すなわち、低電
流期間を25%以下にした場合には、低電流期間に
なる以前の高電流期間のうちに短絡が生じてしま
い、多量のスパツタを発生することがある。この
ため、安全の上から低電流期間をアーク発生期間
の約25%以上とすることが適当であつた。しか
し、上述のように、平坦なビード形状を得るため
には低電流期間はできるだけ短くする必要があ
る。また、高電流期間と高電流値、低電流値は設
定できるが、低電流期間は、短絡が生じるまで続
くものであり、溶融池の状態やワイヤの振動など
の溶接条件に左右されるので、低電流期間のアー
ク発生期間に占める割合も変動するという欠点が
ある。 ところで、本出願人は特願昭58−238501号の出
願において、アーク発生中に短絡の前兆を検出
し、前兆が検出されたときには、アーク電流をそ
れまでの電流値より低下させるようにし、アーク
制御ではアーク電流を高く設定してアーク力を大
きくして平坦なビードの生成を保証する一方、短
絡が発生する直前には、アーク電流を弱めること
により短絡移行時のシヨツクの発生を防いでスパ
ツタの発生を抑えるようにした溶接用電流の出力
制御方法を提案している(特開昭60−130469号公
報参照)。 この方法によれば、短絡が実際に発生する直前
にアーク電流を低くすることができるのでスパツ
タの発生を有効に防止することができ、アーク発
生中はアーク電流を十分高くできるのでアーク力
によるビードの平坦化も可能となるが、検出して
いるのはあくまで短絡の前兆であり、前兆が検出
されたとしても短絡に必ず移行するとは限らず、
実際に移行が生じなかつた場合には、低電流制御
が続行される結果、十分なアーク力を維持するこ
とができず、ビードの平坦化が損なわれるといつ
た問題がある。 発明の目的 本発明は、上記先願の問題に鑑みてなされたも
のであつて、先願発明の利点を生かしつつ、短絡
の前兆を検出しても、実際には短絡に移行しない
場合にも正しい制御が行える溶接電源の出力制御
方法を提供することである。 発明の構成 本発明の溶接電源の出力制御方法は、消耗電極
を溶接母材に対して送給し、消耗電極と溶接母材
との間で短絡とアークを交互に繰り返す消耗電極
式アーク溶接法のアーク発生時において、短絡の
前兆を検知し、短絡の前兆検知信号が出力された
ときに、アーク電圧またはアーク電流の設定を通
常設定値より低下させ、低下させた状態で所定期
間内に短絡状態に移行したときには短絡制御に移
行する一方、上記所定期間内に短絡状態に移行し
ない場合には上記所定期間の経過後、前記通常設
定値に戻すことを特徴とする。 以下、この構成について詳述する。 アーク発生から短絡が生じるまでの電流・電圧
は第8図に典型例として示されるような波形とな
る。第8図の波形はアーク発生中は前半のゆるや
かな傾斜部と、後半の水平部とを有する電圧特性
の電源で運転されている。第8図のaに示すよう
に短絡が発生する直前には、アーク長が非常に短
くなり、短時間、アーク電圧が低下し、アーク電
流が増加する兆候が現われる。また、これが短い
周期で連続的に発生する場合もある。第8図にお
いてはe点でのアークから安定した短絡に移行し
たが、e点(e′点)の電流が高い時には、第5図
のaのような状態にはならず、A点が再び破断
し、この時、溶滴2が飛散してスパツタを発生さ
せる場合がある。従つて、第8図のa点において
電流または電圧を低下させることは短絡を確実に
し、スパツタを減少させるために非常に有効であ
る。 ところが、CO2アーク溶接においてはアークが
溶滴の一部から発生し、かつ、この発生点が移動
することから溶滴や溶融池を振動させ、加えて、
ワイヤ送給速度を必ずしも一定でなく変動を伴つ
ていることから、a点に示したような短絡の前兆
が現われても短絡に至らない場合がある。すなわ
ち、a点と同様な電流・電圧波形がa点より前の
b点にも観察されるが、上記理由により再び溶滴
と溶融池間が離間したものである。 また、アーク再生直後のc点は、短絡が破断し
た直後であり、非常にアーク長が短い時であるこ
とから、短絡の前兆と同様の電流・電圧波形を示
すことがある。 以上のことから、アーク再生後所定時間は短
絡前兆検知をしないかまたは検知しても電流また
は電圧を低下させない。この所定期間は短絡前に
充分な溶滴が形成されるまでの時間としても良
い。短絡前兆を検知したが、その後短絡に至ら
ずアークが続く場合には、短絡前兆検知信号がな
くなつた時または短絡前兆検知信号が発生してか
ら所定時間後に電流または電圧の低下を中止し、
通常の電流または電圧に復帰させる。こうするこ
とにより、b点以後低い電流または電圧を続ける
場合に比べて、アーク期間中に占める低電流また
は低電圧の割合が少なくなつたり、その結果、ア
ーク力の低下、電圧の低下を最小限にし、平坦な
ビードを得つつスパツタを減少させることができ
る。 次に、短絡前兆検知の方法について述べる。第
8図のa(a′)、b(b′)の短絡の前兆を検出する
ためには、電圧または電流検出信号を低周波と高
周波を遮断するフイルタに通過させ、d点に見ら
れるアーク安定のために用いている電圧のゆるや
かなスロープ(低周波)やゆるやかなアーク長変
動によるd′点に見られる電流のゆるやかな振れ
(低周波)を除去し、かつ、第8図には表われて
いないがスイツチング電源の場合、電源のリツプ
ル等(高周波)による影響を少なくする。しかる
後、電圧の低下量または電流の増加量があるレベ
ルに達した時に短絡前兆検知信号を発生させる。
ここで、電圧または電流のいずれか一方を用いる
だけで良いことは明らかである。また、制御され
る電源がリツプルを含まない場合には低周波遮断
のフイルタだけでも良い。 短絡前兆検知は、以下に示す別の方法によつて
もできる。ワイヤ径と材質とがガスの種類が決ま
つた場合に、短絡直前の電流電圧の関係を実験す
ると第9図に示すように表わされる。従つて、電
流と電圧を検出してV<k1I+k2の時(ここでワ
イヤ:YCW−Z、ワイヤ径=1.2φ、シールドガ
スCO2の場合、k1=0.0363、k2=19)短絡前兆検
知信号を発生させれば良い。 実施例 第1図は上述の溶接電源の出力制御方法を行う
制御装置の構成を示す。溶接ワイヤ送給速度設定
回路11の出力端子が増幅器12の入力端子に接
続され、この増幅器12の出力端子が溶接ワイヤ
送給モータ13に接続される。この溶接ワイヤ送
給モータ13により、溶接ワイヤ1が溶接母材4
に向けて送給される。溶接電源14により、溶接
ワイヤ1と溶接母材4との間に溶接電流が供給さ
れる。 ここで電源4はスイツチング電源の一種である
インバータ方式の電源である。溶接電源14の供
給線間に電圧検出回路15が設けられ、溶接電源
14と溶接母材4間の帰線に電流検出回路16が
挿入される。電圧検出回路15の出力端子はアー
ク検知回路21の入力端子に接続される。アーク
検知回路21の出力端子はタイマ回路23の入力
端子に接続されるとともに、論理回路24の入力
端子24bにも接続される。また、このタイマ回
路23の制御入力端子23aにはワイヤ送給速度
設定回路11または固定設定回路28の出力端子
がスイツチ22を介して選択的に接続される。そ
して、このタイマ回路23の出力端子は論理回路
24の入力端子24aに接続される。 一方、レベル設定器18と帯域フイルタ回路1
9と比較器20とから成る短絡前兆検知回路50
が設けられ、電圧検出回路15または電流検出回
路16の出力端子はスイツチ17を介して選択的
に帯域フイルタ回路19の入力端子に接続され
る。レベル設定器18と帯域フイルタ19の出力
端子は、それぞれ比較器20の入力端子20a,
20bに接続され、比較器20の出力端子は前記
論理回路の入力端子24cに接続される。論理回
路24の出力端子はスイツチ25を介して設定回
路26または遅れ回路27の入力端子に選択的に
接続される。この遅れ回路27の出力端子は設定
回路26の別の入力端子に接続される。設定回路
26の出力端子は前記溶接電源14の制御入力端
子14aに接続される。 次に、短絡前兆検知回路の別の例50′を第2
図に示す。 ワイヤ径、ワイヤ材質、シールドガスのいずれ
か一つ以上の要素で決定される定数k1,k2を定め
ておき、演算増幅器30は電流検出回路16から
の信号Iを受け、k1倍すると同時に定数設定器3
1からの信号k2を加算し、k1I+k2なる信号を比
較器20′に出力する。比較器20′は前記演算増
幅器30の出力信号k1I+k2と電圧検出回路15
からの信号Vを比較し、V<k1I+k2なるときに
短絡前兆検知信号を論理回路24に出力する。 第1図に示した制御装置の動作を説明する。こ
こで、スイツチ17は電圧検知側に、スイツチ2
2は固定設定回路側に、スイツチ27は遅れ回路
側にそれぞれ接続されている場合について説明
し、スイツチの他の選択時については後述する。 溶接ワイヤ送給速度設定回路11からの信号
で、増幅器12、溶接ワイヤ送給モータ13によ
り、ワイヤ1が母材4に対して送給される。そし
て、溶接電源14から溶接ワイヤ1と溶接母材4
との間に電流が供給され、溶接部に吹き付けられ
るシールドガス(図示せず)の雰囲気中で溶接が
行なわれる。比較器20は、低域および高域の周
波数成分を減衰させる帯域フイルタ19を介した
溶接ワイヤ1と母材4との間の電圧を検出する電
圧検出回路15の出力信号と、レベル設定器18
の信号とを比較し、帯域フイルタ19の信号がレ
ベル設定器18の信号を越えたとき、短絡前兆検
知信号を論理回路24に出力する。 アーク検知回路21は電圧検出回路15で得ら
れる溶接ワイヤ1と母材4との間の電圧から短絡
が終了し、アークが発生したことを検知すると、
アーク信号をタイマー回路23と論理回路24に
与える。タイマ回路23はアーク検知回路21か
らのアーク信号を受けると計時を開始し、固定設
定回路28からの指示による時間が経過すると論
理回路24に許可信号を与える。論理回路24
は、アーク検知回路21のアーク信号と、タイマ
回路23からの許可信号と、比較器20からの短
絡前兆検知信号とがそろつた時に遅れ回路27を
介して設定回路26に電圧の設定低下信号を与え
る。短絡前兆検知信号がなくなつた時には設定は
元の通常設定にもどるが、再び短絡前兆を検出し
た時、同様の制御が成される。遅れ回路27は、
論理回路24からの設定低下信号が与えられると
直に設定低下信号を設定回路26に与えるが、設
定低下信号が入力されなくなつても一定期間設定
低下信号を与える遅れ動作をするものである。設
定回路26は溶接電源14に設定低下制御信号を
入力し、溶接電源14は所定の制御が成される。 スイツチ17を電流検出器側に倒すと、短絡前
兆検知回路50は電流信号を得て同様な短絡前兆
検知動作を行なう。スイツチ22をワイヤ送給速
度設定側に切り換えると、タイマ回路23はアー
ク発生後ワイヤ送給速度に対応した時間だけ経過
してから許可信号を論理回路24に与える。 スイツチ25を設定器26側に倒すと、論理回
路24の設定低下信号は直接設定回路26に与え
られ、遅れなしの制御が成される。 帯域フイルタは短絡の前兆に関係のない電流ま
たは電圧の変化を除去するために重要である。低
周波成分としてゆるやかなアーク長変動による電
流の揺れやアーク安定を目的として意図的に設定
している電圧スロープ等の成分を除去するために
は、200Hz以下の周波数を遮断する必要があり、
500Hz以下を遮断することが望ましい。また、高
周波成分としては、電源がインバータ等のスイツ
チング電源の場合、電源自身がある周波数のリツ
プルをもつているため、この影響を除去する必要
があり、少なくともリツプルの周波数以上、望ま
しくはリツプルの周波数の1/2以上の高周波成分
を遮断するのがよい。 本発明の制御を用いた場合の典型的波形を第3
図、第4図に示す。この時の条件は以下の通りで
ある。 溶接条件:260A−27V−30cpm ワイヤ:JIS、YCW−2、1.2φ シールドガス:CO220/min 制御条件: 短絡前兆検知に用いた信号として溶接ワイヤと
母材間の電圧を用いた。帯域フイルタは−3dB点
が1.06KHzで6dB/octの低周波遮断フイルタと、
−6dB点が4.82KHzで12dB/octの高周波遮断フ
イルタの組合せである。短絡前兆検知回路検出電
圧増加の検知レベルとしての0.51V、短絡前兆検
知が検知しなくなつてから1m sec後に元の電圧
に復帰させる遅れ制御を付加した。 第3図は1回目の短絡前兆(時点イ)検知後、
短絡になつたもので、設定を低下し、電流が下が
つている時間はわずかで、アーク期間に占める割
合は3.2%だけである。第4図は1回目の短絡前
兆(時点ロ)検知時には短絡に至らず、約1.5m
sec後元の設定に戻り、2回目短絡前兆(時点ハ)
検知後、短絡が発生した。この場合でも電流が下
がつている時間のアーク時間に占める割合は高々
5.4%である。仮に、第1回目の検知でそのまま
設定を下げていると、電流の低下している時間の
アーク時間に占める割合は24%にも及ぶことにな
る。従つて、CO2をシールドガスとして用いる消
耗電極式アーク溶接においては、本発明の制御が
ビード形状改善とスパツタ減少の両立に有効であ
ることが明らかである。 次に、従来例との比較性能テストを行つた結果
を示す。 T1:第2図に示す波形を制御する制御方法。 T2:第8図に示す波形を制御する制御方法。 T3:実施例(第3図、第4図)すなわち、本
発明の制御方法。 の3種の制御方法で電源の出力を制御し、スパツ
タとビード形状についと比較した。ワイヤ送給速
度は8.4m/m、ワイヤはYCM−2、1.2φで、シ
ールドガスCO2を用いた。スパツタは5分間の溶
接にシールドノズルに付着したスパツタを測定し
た。
【表】 上表に示されるように本発明の制御方法(T3)
は、主としてスパツタ減少を主眼として開発され
た制御方法(T1)の波形よりわずかにスパツタ
が増加するが、本制御を用いない制御方法(T2)
と比較して1/2以下のスパツタ発生量となる効果
を有し、かつ、制御方法(T1)の欠点である凸
ビード形状は完全になくなり、制御方法(T2)
の波形と同等のフラツトなビード形状が得られ
る。 なお、本発明の短絡前兆検知の効果だけを確認
するため、T1,T2,T3の波形について比較した
が、T1〜T3の制御においては短絡時の波形制御
が行なわれており、これらが行なわれていない従
来電源、たとえば第6図に示す波形の電源のスパ
ツタ発生量は同一条件において1.6〜1.8g/minで
ある。 発明の効果 以上説明したことから明らかなように、本発明
は、短絡の前兆検知方式を採用したので、前兆が
検出されるまでは高いアーク力が得られるように
アーク制御を行うことができ、実際に短絡に移行
した場合には、それ以前にアーク電流等を低下さ
せているのでスパツタの発生を有効に防止するこ
とができる効果に加えて、前兆を検出したが実際
に短絡に移行しなかつた場合には、短期間の後、
直ちに高アーク制御に復帰させるようにしたので
ビードのフラツト化を維持することができる効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の溶接電源の出力制御方法を
行なう制御装置の構成を示すブロツク図、第2図
は短絡前兆検知回路のもう1つの方法を行なう制
御装置の構成を示す図、第3図および第4図は本
発明の溶接電源の出力制御方法による溶接電圧と
電流の波形を示す図、第5図は溶滴の形成と移行
の過程を示す図、第6図は従来の溶接電源を用い
た時の溶接電圧と溶接電流の波形を示す図、第7
図は本発明者等が既に提案した溶接電源の出力制
御方法における溶接電圧・電流の波形を示す図、
第8図はアーク発生から短絡まで短絡前兆検知を
せずに通常電圧で溶接した時の溶接電流、電圧波
形を示す図、第9図は短絡直前の電流、電圧特性
を示す図である。 15……電圧検出回路、16……電流検出回
路、17,22,25……スイツチ、18……レ
ベル設定器、19……帯域フイルタ回路、20,
20′……比較器、21……アーク検知回路、2
3……タイマ回路、24……論理回路、26……
設定回路、27……遅れ回路、28……固定設定
回路、30……演算増幅器、31……定数設定
器、50,50′……短絡前兆検知回路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 消耗電極を溶接母材に対して送給し、消耗電
    極と溶接母材との間で短絡とアークを交互に繰り
    返す消耗電極式アーク溶接法のアーク発生時にお
    いて、短絡の前兆を検知し、短絡の前兆検知信号
    が出力されたときに、アーク電圧またはアーク電
    流の設定を通常設定値より低下させ、低下させた
    状態で所定期間内に短絡状態に移行したときには
    短絡制御に移行する一方、上記所定期間内に短絡
    状態に移行しない場合には上記所定期間の経過
    後、前記通常設定値に戻すことを特徴とする溶接
    電源の出力制御方法。 2 上記短絡の前兆検知は、アーク電圧またはア
    ーク電流信号をフイルタを通して短絡前兆に関係
    のないアーク電圧またはアーク電流の変化を除去
    した信号とし、該信号と検知レベル設定値と比較
    し、前記信号が検知レベル設定値以上である時、
    短絡前兆検知信号を出力することを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の溶接電源の出力制御方
    法。 3 上記短絡の前兆検知は、アーク電流Iとアー
    ク電圧Vを検出し、ワイヤ径、ワイヤ材質、シー
    ルドガスのいずれか1つ以上の要素で決定される
    定数k1,k2を定め、V<k1I+k2の条件を満足す
    る時、短絡前兆検知信号を出力することを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の溶接電源の出力
    制御方法。 4 フイルタは低域遮断周波数が200Hz以上であ
    る低域遮断フイルタであることを特徴とする特許
    請求の範囲第2項記載の溶接電源の出力制御方
    法。 5 フイルタは低域遮断周波数が200Hz以上であ
    り、かつ、高域遮断周波数が制御されるスイツチ
    ング方式のリツプル周波数以下である帯域フイル
    タであることを特徴とする特許請求の範囲第2項
    記載の溶接電源の出力制御方法。 6 アーク発生後の所定期間は、電圧または電流
    の設定を低下させないことを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の溶接電源の出力制御方法。 7 アーク発生後の所定期間は、ワイヤ送給速度
    の関数であることを特徴とする特許請求の範囲第
    6項記載の溶接電源の出力制御方法。
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