JPH0446134Y2 - - Google Patents
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- JPH0446134Y2 JPH0446134Y2 JP1986010892U JP1089286U JPH0446134Y2 JP H0446134 Y2 JPH0446134 Y2 JP H0446134Y2 JP 1986010892 U JP1986010892 U JP 1986010892U JP 1089286 U JP1089286 U JP 1089286U JP H0446134 Y2 JPH0446134 Y2 JP H0446134Y2
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- resin
- seal lip
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Links
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Landscapes
- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本考案はゴム状弾性体製シールリツプと、樹脂
製シールリツプとを組合わせて成る密封装置に関
する。
製シールリツプとを組合わせて成る密封装置に関
する。
(従来の技術)
従来この種の密封装置としては、たとえば第4
図に示すようなものがある(実公昭43−1971号)。
すなわちAは回転軸101の軸方向密封流体側
(図中右方向)に延びるゴム状弾性体製シールリ
ツプ100を備えたシール本体で、リツプ先端1
02が回転軸101表面に接触して第1のシール
部を構成している。Bはゴム状弾性体製シールリ
ツプ100の大気側側面100aに沿つて軸方向
密封流体側に延びる樹脂製シールリツプ103を
備えた樹脂リングであり、回転軸101表面に接
触して第2のシール部が構成されている。この摩
擦抵抗の低い樹脂製シールリツプ103により上
記ゴム状弾性体製シールリツプ100をバツクア
ツプして密封流体Oの高圧下における接触面圧の
増大を抑制してゴム状弾性体製シールリツプ10
0と回転軸101間の摺動抵抗の増大を抑制する
と共に、ゴム状弾性体製シールリツプ100の摩
擦を低減して長寿命化が図られている。さらに、
104は補強環で上記樹脂製シールリツプ103
の大気側側面103aをバツクアツプしている。
図に示すようなものがある(実公昭43−1971号)。
すなわちAは回転軸101の軸方向密封流体側
(図中右方向)に延びるゴム状弾性体製シールリ
ツプ100を備えたシール本体で、リツプ先端1
02が回転軸101表面に接触して第1のシール
部を構成している。Bはゴム状弾性体製シールリ
ツプ100の大気側側面100aに沿つて軸方向
密封流体側に延びる樹脂製シールリツプ103を
備えた樹脂リングであり、回転軸101表面に接
触して第2のシール部が構成されている。この摩
擦抵抗の低い樹脂製シールリツプ103により上
記ゴム状弾性体製シールリツプ100をバツクア
ツプして密封流体Oの高圧下における接触面圧の
増大を抑制してゴム状弾性体製シールリツプ10
0と回転軸101間の摺動抵抗の増大を抑制する
と共に、ゴム状弾性体製シールリツプ100の摩
擦を低減して長寿命化が図られている。さらに、
104は補強環で上記樹脂製シールリツプ103
の大気側側面103aをバツクアツプしている。
(考案が解決しようとする問題点)
しかし斯かる従来例の場合には樹脂リングBが
シール本体Aと補強環104との間に挟み付けら
れているだけなので、高圧の密封流体をシールす
る場合には、密封流体の圧力により樹脂リングB
基端部105がすべつて回転軸101の回転と共
に共回りして樹脂製シールリツプ103が破壊さ
れるおそれがある。また樹脂リングB基端部10
5が径方向回転軸101側に移動してすき間が生
じ、シール漏れが発生したりするという問題があ
つた。そこでシール本体Aの支持部106と補強
環104とで樹脂リングBの基端部105に対す
る軸方向の挟圧力を高くして固定を強固にするこ
とが考えられるが、長期的には樹脂リングBの永
久圧縮歪によるへたりが生じ、樹脂リングBの固
定にゆるみが生じてしまう。
シール本体Aと補強環104との間に挟み付けら
れているだけなので、高圧の密封流体をシールす
る場合には、密封流体の圧力により樹脂リングB
基端部105がすべつて回転軸101の回転と共
に共回りして樹脂製シールリツプ103が破壊さ
れるおそれがある。また樹脂リングB基端部10
5が径方向回転軸101側に移動してすき間が生
じ、シール漏れが発生したりするという問題があ
つた。そこでシール本体Aの支持部106と補強
環104とで樹脂リングBの基端部105に対す
る軸方向の挟圧力を高くして固定を強固にするこ
とが考えられるが、長期的には樹脂リングBの永
久圧縮歪によるへたりが生じ、樹脂リングBの固
定にゆるみが生じてしまう。
また、このように常時基端部105に対する挟
圧力を高くしていると、その反力で樹脂製シール
リツプ103が折曲部107を支点として回転軸
101から離れる方向(径方向)へと撓んでしま
う。その結果、密封流体Oが低圧であると、回転
軸101に対する締め代が少なくなり、シール性
の低下を招く(密封流体Oが高圧であれば、径方
向に撓むゴム状弾性体製シールリツプ100によ
つて回転軸101へと押圧されるため、この心配
はない)。
圧力を高くしていると、その反力で樹脂製シール
リツプ103が折曲部107を支点として回転軸
101から離れる方向(径方向)へと撓んでしま
う。その結果、密封流体Oが低圧であると、回転
軸101に対する締め代が少なくなり、シール性
の低下を招く(密封流体Oが高圧であれば、径方
向に撓むゴム状弾性体製シールリツプ100によ
つて回転軸101へと押圧されるため、この心配
はない)。
本考案は上記した従来技術の問題点を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは
密封流体の圧力に応じて樹脂リングに対する固定
保持力を調節すること、及び相手部材に対する樹
脂製シールリツプの締め代を確保することがで
き、かつ長期に亘つて固定力を保持し得る密封装
置を提供することにある。
ためになされたもので、その目的とするところは
密封流体の圧力に応じて樹脂リングに対する固定
保持力を調節すること、及び相手部材に対する樹
脂製シールリツプの締め代を確保することがで
き、かつ長期に亘つて固定力を保持し得る密封装
置を提供することにある。
(問題点を解決するための手段)
上記目的を達成するために本考案に係る密封装
置は、径方向に延びた支持部と、支持部から密封
流体側に向けて延びたゴム状弾性体製シールリツ
プとを有するシール本体の大気側に、支持部に沿
つて径方向に延びた基端部と、ゴム状弾性体製シ
ールリツプの大気側側面を支持すべく基端部から
折曲部を介して円錐形状に延びた樹脂製シールリ
ツプとを有する樹脂リングを組付け、さらに基端
部の大気側側面を支持する補強環を設けた密封装
置において、上記補強環に、上記樹脂リングの基
端部が密封流体側から受ける軸方向の圧力で大気
側に向けて撓んだ際に当該基端部の側面の一部が
食い込むための保持部を設けたものから成つてい
る。
置は、径方向に延びた支持部と、支持部から密封
流体側に向けて延びたゴム状弾性体製シールリツ
プとを有するシール本体の大気側に、支持部に沿
つて径方向に延びた基端部と、ゴム状弾性体製シ
ールリツプの大気側側面を支持すべく基端部から
折曲部を介して円錐形状に延びた樹脂製シールリ
ツプとを有する樹脂リングを組付け、さらに基端
部の大気側側面を支持する補強環を設けた密封装
置において、上記補強環に、上記樹脂リングの基
端部が密封流体側から受ける軸方向の圧力で大気
側に向けて撓んだ際に当該基端部の側面の一部が
食い込むための保持部を設けたものから成つてい
る。
(作用)
本考案にあつては、密封流体の圧力が支持部に
対して軸方向に加わると支持部が大気側に圧縮さ
れ、圧縮された支持部の反力によつて樹脂リング
の基端部が補強環側に押圧され、保持部内に基端
部の大気側側面の一部が食い込む。ここで、密封
流体が低圧であると支持部を介して基端部に伝達
される軸方向の圧力も低く、基端部が大気側へ向
けて撓む量も少ない。このため、大気側側面が保
持部内へと食い込む量も少なく、樹脂リングに対
する固定保持力もそれほど大きくない。また、基
端部に加わる軸方向の圧力が低いため、樹脂製シ
ールリツプが折曲部を支点として撓むこともな
く、相手部材に対する締め代が確保される。
対して軸方向に加わると支持部が大気側に圧縮さ
れ、圧縮された支持部の反力によつて樹脂リング
の基端部が補強環側に押圧され、保持部内に基端
部の大気側側面の一部が食い込む。ここで、密封
流体が低圧であると支持部を介して基端部に伝達
される軸方向の圧力も低く、基端部が大気側へ向
けて撓む量も少ない。このため、大気側側面が保
持部内へと食い込む量も少なく、樹脂リングに対
する固定保持力もそれほど大きくない。また、基
端部に加わる軸方向の圧力が低いため、樹脂製シ
ールリツプが折曲部を支点として撓むこともな
く、相手部材に対する締め代が確保される。
一方、密封流体が高圧になると支持部を介して
基端部に伝達される軸方向の圧力が高まり、基端
部が大気側へと撓む量も大きくなる。このため基
端部の大気側側面の保持部内への食い込み量が増
大し、樹脂リングに対する固定保持力が高まる。
ここで、基端部に加わる軸方向の圧力が高いた
め、樹脂製シールリツプが折曲部を支点として径
方向に撓み相手部材から離れようとするが、密封
流体圧により径方向に撓むゴム状弾性体製シール
リツプにより押圧されるため、相手部材に対する
締め代は確保される。
基端部に伝達される軸方向の圧力が高まり、基端
部が大気側へと撓む量も大きくなる。このため基
端部の大気側側面の保持部内への食い込み量が増
大し、樹脂リングに対する固定保持力が高まる。
ここで、基端部に加わる軸方向の圧力が高いた
め、樹脂製シールリツプが折曲部を支点として径
方向に撓み相手部材から離れようとするが、密封
流体圧により径方向に撓むゴム状弾性体製シール
リツプにより押圧されるため、相手部材に対する
締め代は確保される。
(実施例)
以下に本考案を図示の実施例に基づいて説明す
る。本考案の一実施例に係る密封装置を示す第1
図において、1は図中右方向の密封流体O側に延
びるゴム状弾性体製シールリツプ2を備えたシー
ル本体である。シール本体1はハウジング3内周
に嵌合される外周部4と、外周部4から半径方向
内方に延びる支持部5と、支持部5から密封流体
O側に延びるゴム状弾性体製シールリツプ2とか
ら成つている。外周部4は金属製の外筒部6と外
筒部6の密封流体側側縁に焼付けられたゴム部7
とから成つている。さらに外筒部6の密封流体O
側側縁は半径方向内方に折曲されてフランジ部8
が形成されている。このフランジ部8はその基端
部81が上記支持部5の大気側側面に沿つて延
び、さらに先端部82は段付き形状となつており
支持部5が補強されている。支持部5はフランジ
部8を芯金として厚肉のゴム部51により形成さ
れている。
る。本考案の一実施例に係る密封装置を示す第1
図において、1は図中右方向の密封流体O側に延
びるゴム状弾性体製シールリツプ2を備えたシー
ル本体である。シール本体1はハウジング3内周
に嵌合される外周部4と、外周部4から半径方向
内方に延びる支持部5と、支持部5から密封流体
O側に延びるゴム状弾性体製シールリツプ2とか
ら成つている。外周部4は金属製の外筒部6と外
筒部6の密封流体側側縁に焼付けられたゴム部7
とから成つている。さらに外筒部6の密封流体O
側側縁は半径方向内方に折曲されてフランジ部8
が形成されている。このフランジ部8はその基端
部81が上記支持部5の大気側側面に沿つて延
び、さらに先端部82は段付き形状となつており
支持部5が補強されている。支持部5はフランジ
部8を芯金として厚肉のゴム部51により形成さ
れている。
一方外周部4の密封流体O側側縁には密封流体
O側に突出するリツプ部41が設けられている。
このリツプ部41は半径方向外方のハウジング3
側に傾斜しており、外周部4のハウジング3との
嵌合部の密封性能を高めている。
O側に突出するリツプ部41が設けられている。
このリツプ部41は半径方向外方のハウジング3
側に傾斜しており、外周部4のハウジング3との
嵌合部の密封性能を高めている。
さらに9は樹脂リングでこの樹脂リング9は板
状部材で内径側が軸方向密封流体O側に上記ゴム
状弾性体製シールリツプ2の大気側側面に沿つて
円錐形状に折曲されて樹脂製シールリツプ10が
構成されている。この樹脂製シールリツプ10の
先端は上記ゴム状弾性体製シールリツプ2のリツ
プ先端付近まで延びてゴム状弾性体製シールリツ
プ2に加わる圧力を支えるようになつている。ま
た樹脂リング9の外径側の基端部91はその外径
端が上記シール本体1の外筒部6内周面に当接し
ており、さらにシール本体1の支持部5と後記す
る補強環11との間に挟持されている。
状部材で内径側が軸方向密封流体O側に上記ゴム
状弾性体製シールリツプ2の大気側側面に沿つて
円錐形状に折曲されて樹脂製シールリツプ10が
構成されている。この樹脂製シールリツプ10の
先端は上記ゴム状弾性体製シールリツプ2のリツ
プ先端付近まで延びてゴム状弾性体製シールリツ
プ2に加わる圧力を支えるようになつている。ま
た樹脂リング9の外径側の基端部91はその外径
端が上記シール本体1の外筒部6内周面に当接し
ており、さらにシール本体1の支持部5と後記す
る補強環11との間に挟持されている。
補強環11はその外径端が大気側に折曲されて
フランジ11aが形成され、このフランジ11a
の外周面が上記したシール本体1の外筒部6内周
に当接されると共に、外筒部6の大気側側縁を半
径方向内方にかしめ、このかしめ部61により上
記樹脂リング9と補強環11をシール本体1に組
付けるようになつている。さらに補強環11の内
径側は上記樹脂リング9の樹脂製シールリツプ1
0基部の折曲部92を保持するように折曲されて
テーパ部11bを構成している。このテーパ部1
1bの先端はさらに半径方向内方に曲げられ、こ
の曲げ部11cによつて剛性が高められている。
フランジ11aが形成され、このフランジ11a
の外周面が上記したシール本体1の外筒部6内周
に当接されると共に、外筒部6の大気側側縁を半
径方向内方にかしめ、このかしめ部61により上
記樹脂リング9と補強環11をシール本体1に組
付けるようになつている。さらに補強環11の内
径側は上記樹脂リング9の樹脂製シールリツプ1
0基部の折曲部92を保持するように折曲されて
テーパ部11bを構成している。このテーパ部1
1bの先端はさらに半径方向内方に曲げられ、こ
の曲げ部11cによつて剛性が高められている。
この補強環11には樹脂リング9の基端部91
の一部が食い込んで樹脂リング9を固定保持する
保持部としての透孔12が周方向に複数等配され
ている。もつとも透孔12に限るものではなく、
凹部を設けて食い込むようにしてもよい。また補
強環11の樹脂リング9当接面に突起を設けて食
い込むようにして固定保持するようにしてもよ
い。また補強環11を上記シール本体1の外筒部
6と一体に形成するようにしてもよい。
の一部が食い込んで樹脂リング9を固定保持する
保持部としての透孔12が周方向に複数等配され
ている。もつとも透孔12に限るものではなく、
凹部を設けて食い込むようにしてもよい。また補
強環11の樹脂リング9当接面に突起を設けて食
い込むようにして固定保持するようにしてもよ
い。また補強環11を上記シール本体1の外筒部
6と一体に形成するようにしてもよい。
つぎに第2図には上記密封装置の装着状態が示
されており、ハウジング3内周に密封装置を嵌着
し、さらに回転軸13を挿入して組付けられる。
ゴム状弾性体製シールリツプ2および樹脂製シー
ルリツプ10の各リツプ先端2a,10aは拡径
されて回転軸13と密封接触され、二重にシール
されている。尚14はハウジング3内周に取付け
られるストツプリングである。
されており、ハウジング3内周に密封装置を嵌着
し、さらに回転軸13を挿入して組付けられる。
ゴム状弾性体製シールリツプ2および樹脂製シー
ルリツプ10の各リツプ先端2a,10aは拡径
されて回転軸13と密封接触され、二重にシール
されている。尚14はハウジング3内周に取付け
られるストツプリングである。
第3図には密封装置の作動状態が示されてい
る。すなわち密封流体Oの圧力P0がシール本体
1の密封流体O側側面に加わる。この圧力により
ゴム状弾性体製シールリツプ2および樹脂製シー
ルリツプ10が回転軸13側に撓む。この場合ゴ
ム状弾性体製シールリツプ2は樹脂製シールリツ
プ10により支持され、さらに補強環11のテー
パ部11bによつて樹脂リング9の折曲部92が
支持されて各シールリツプ2,10のリツプ先端
2a,10aの接触角が適切な値に保持される。
すなわちゴム状弾性体製シールリツプ2のリツプ
先端2aの接触面圧P3の軸方向の圧力分布は密
封流体O側にピークを有する山形の分布となり、
さらに樹脂製シールリツプ10のリツプ先端10
aの接触面圧P4の圧力分布も密封流体O側にピ
ークを有する山形形状となり、良好なシール性能
が維持される。
る。すなわち密封流体Oの圧力P0がシール本体
1の密封流体O側側面に加わる。この圧力により
ゴム状弾性体製シールリツプ2および樹脂製シー
ルリツプ10が回転軸13側に撓む。この場合ゴ
ム状弾性体製シールリツプ2は樹脂製シールリツ
プ10により支持され、さらに補強環11のテー
パ部11bによつて樹脂リング9の折曲部92が
支持されて各シールリツプ2,10のリツプ先端
2a,10aの接触角が適切な値に保持される。
すなわちゴム状弾性体製シールリツプ2のリツプ
先端2aの接触面圧P3の軸方向の圧力分布は密
封流体O側にピークを有する山形の分布となり、
さらに樹脂製シールリツプ10のリツプ先端10
aの接触面圧P4の圧力分布も密封流体O側にピ
ークを有する山形形状となり、良好なシール性能
が維持される。
またシール本体1の外周部4のゴム部7および
リツプ部41のハウジング3内周との接触面圧
P1,P2の軸方向の圧力分布も、密封流体O側に
ピークを有する山形形状となり、動的なすぐれた
密封性能が得られる。このような構成とすること
により、Oリング等の他のシール部材により嵌合
部をシールする必要はなくなり、低コストで高性
能の密封性能が長期に亘つて維持される。
リツプ部41のハウジング3内周との接触面圧
P1,P2の軸方向の圧力分布も、密封流体O側に
ピークを有する山形形状となり、動的なすぐれた
密封性能が得られる。このような構成とすること
により、Oリング等の他のシール部材により嵌合
部をシールする必要はなくなり、低コストで高性
能の密封性能が長期に亘つて維持される。
ここで、密封流体Oの圧力P0がシール本体1
の支持部5に対して軸方向に加わると、支持部5
が大気側に圧縮され、圧縮されたゴム部51の反
力によつて樹脂リング9が補強環11側に押圧さ
れ、透孔12内に樹脂リング9の一部が食い込
む。この食い込みにより、樹脂リング9が強固に
固定保持されて、回転軸13の回転と共に共まわ
りすることが防止され、さらに回転軸13側抜け
出そうとする動きに対してストツパの役割を果た
すものである。
の支持部5に対して軸方向に加わると、支持部5
が大気側に圧縮され、圧縮されたゴム部51の反
力によつて樹脂リング9が補強環11側に押圧さ
れ、透孔12内に樹脂リング9の一部が食い込
む。この食い込みにより、樹脂リング9が強固に
固定保持されて、回転軸13の回転と共に共まわ
りすることが防止され、さらに回転軸13側抜け
出そうとする動きに対してストツパの役割を果た
すものである。
上記作用中、密封流体Oが低圧であると支持部
5を介して樹脂リング9の基端部91に伝達され
る軸方向の圧力も低く、基端部91が大気側へ向
けて撓む量も少ない。このため、基端部91大気
側側面が透孔12内へと食い込む量も少なく、樹
脂リング9に対する固定保持力もそれほど大きく
ない。また、基端部91に加わる軸方向の圧力が
低いため、樹脂製シールリツプ10が折曲部92
を支点として撓むこともなく、回転軸13に対す
る締め代が確保される。
5を介して樹脂リング9の基端部91に伝達され
る軸方向の圧力も低く、基端部91が大気側へ向
けて撓む量も少ない。このため、基端部91大気
側側面が透孔12内へと食い込む量も少なく、樹
脂リング9に対する固定保持力もそれほど大きく
ない。また、基端部91に加わる軸方向の圧力が
低いため、樹脂製シールリツプ10が折曲部92
を支点として撓むこともなく、回転軸13に対す
る締め代が確保される。
一方、密封流体Oが高圧にあると支持部5を介
して基端部91に伝達される軸方向の圧力が高ま
り、基端部91が大気側へと撓む量も大きくな
る。このため基端部91の大気側側面が透孔12
内へと食い込む量が増大し、樹脂リング9に対す
る固定保持力が高まる。ここで、基端部91に加
わる軸方向の圧力が高いため、樹脂製シールリツ
プ10が折曲部92を支点として径方向に撓み回
転軸13から離れようとするが、密封流体Oの圧
力により径方向に撓むゴム状弾性体製シールリツ
プ2により押圧されるため、回転軸13に対する
締め代は確保される。このようにして、本考案で
は密封流体Oの圧力変動に対応した樹脂リング9
の保持力の調整、及び回転軸13に対する樹脂製
シールリツプ10の締め代の確保がなされるので
ある。
して基端部91に伝達される軸方向の圧力が高ま
り、基端部91が大気側へと撓む量も大きくな
る。このため基端部91の大気側側面が透孔12
内へと食い込む量が増大し、樹脂リング9に対す
る固定保持力が高まる。ここで、基端部91に加
わる軸方向の圧力が高いため、樹脂製シールリツ
プ10が折曲部92を支点として径方向に撓み回
転軸13から離れようとするが、密封流体Oの圧
力により径方向に撓むゴム状弾性体製シールリツ
プ2により押圧されるため、回転軸13に対する
締め代は確保される。このようにして、本考案で
は密封流体Oの圧力変動に対応した樹脂リング9
の保持力の調整、及び回転軸13に対する樹脂製
シールリツプ10の締め代の確保がなされるので
ある。
(考案の効果)
本考案は以上の構成および作用から成るもの
で、補強環の保持部に樹脂リングの基端部の一部
が食込んで密封流体の圧力変動に対応した強さで
固定保持されるので、密封流体の圧力が高圧の場
合でも樹脂リングのずれや共回りが発生すること
なく樹脂リングのずれに起因する樹脂製リツプの
破損やシール漏れを防止することができるという
効果が得られる。また、圧力変動に関らず相手部
材に対する樹脂製シールリツプの締め代を確保す
ることができる。
で、補強環の保持部に樹脂リングの基端部の一部
が食込んで密封流体の圧力変動に対応した強さで
固定保持されるので、密封流体の圧力が高圧の場
合でも樹脂リングのずれや共回りが発生すること
なく樹脂リングのずれに起因する樹脂製リツプの
破損やシール漏れを防止することができるという
効果が得られる。また、圧力変動に関らず相手部
材に対する樹脂製シールリツプの締め代を確保す
ることができる。
第1図は本考案の一実施例に係る密封装置の要
部縦断面図、第2図は第1図の装置の装着状態を
示す要部縦断面図、第3図は第1図の装置の作動
状態を示す要部縦断面図、第4図は従来の密封装
置の要部縦断面図である。 符号の説明、1……シール本体、2……ゴム状
弾性体製シールリツプ、4……外周部、41……
リツプ部、9……樹脂リング、10……樹脂製シ
ールリツプ、11……補強環、12……透孔(保
持部)。
部縦断面図、第2図は第1図の装置の装着状態を
示す要部縦断面図、第3図は第1図の装置の作動
状態を示す要部縦断面図、第4図は従来の密封装
置の要部縦断面図である。 符号の説明、1……シール本体、2……ゴム状
弾性体製シールリツプ、4……外周部、41……
リツプ部、9……樹脂リング、10……樹脂製シ
ールリツプ、11……補強環、12……透孔(保
持部)。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 径方向に延びた支持部と、支持部から密封流体
側に向けて延びたゴム状弾性体製シールリツプと
を有するシール本体の大気側に、支持部に沿つて
径方向に延びた基端部と、ゴム状弾性体製シール
リツプの大気側側面を支持すべく基端部から折曲
部を介して円錐形状に延びた樹脂製シールリツプ
とを有する樹脂リングを組付け、さらに基端部の
大気側側面を支持する補強環を設けた密封装置に
おいて、 上記補強環に、上記樹脂リングの基端部が密封
流体側から受ける軸方向の圧力で大気側に向けて
撓んだ際に当該基端部の側面の一部が食い込むた
めの保持部を設けたことを特徴とする密封装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986010892U JPH0446134Y2 (ja) | 1986-01-30 | 1986-01-30 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986010892U JPH0446134Y2 (ja) | 1986-01-30 | 1986-01-30 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62124371U JPS62124371U (ja) | 1987-08-07 |
JPH0446134Y2 true JPH0446134Y2 (ja) | 1992-10-29 |
Family
ID=30797612
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1986010892U Expired JPH0446134Y2 (ja) | 1986-01-30 | 1986-01-30 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0446134Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5252878B2 (ja) * | 2007-10-25 | 2013-07-31 | 三菱電線工業株式会社 | 回転軸シール |
JP2013007488A (ja) * | 2012-09-10 | 2013-01-10 | Mitsubishi Cable Ind Ltd | 回転軸シール |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5271657U (ja) * | 1975-11-22 | 1977-05-28 |
-
1986
- 1986-01-30 JP JP1986010892U patent/JPH0446134Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62124371U (ja) | 1987-08-07 |
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