JPH0445932A - 帯電防止に優れた熱可塑性樹脂積層シート - Google Patents

帯電防止に優れた熱可塑性樹脂積層シート

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JPH0445932A
JPH0445932A JP2154045A JP15404590A JPH0445932A JP H0445932 A JPH0445932 A JP H0445932A JP 2154045 A JP2154045 A JP 2154045A JP 15404590 A JP15404590 A JP 15404590A JP H0445932 A JPH0445932 A JP H0445932A
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JP2154045A
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Tadashi Kamei
亀井 忠
Tsutomu Teraoka
勉 寺岡
Hiroyuki Hirano
弘幸 平野
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は帯電防止に優れた新規な熱可塑性樹脂組成物を
積層部と1.て熱可塑性樹脂に積層せしめることにより
得られる該樹脂の持つ本来の機械的特性を低下させずに
しかも持続的な帯電防止性が発揮される帯電防止積層シ
ートに関する。
〔従来の技術〕
従来、ポリアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、
ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンな
どのポリオレフィン系樹脂、ポリフエニIノンエーテル
系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ
アセタール系樹脂などの熱可塑性樹脂は安価であり、か
つ機械的強度や剛性などの機械的特性及び成形性が良好
なことから、それぞれの物性や経済的価値に応じて多く
の分野において広く用いられている。
しかしながら、これらの樹脂は比較的表面抵抗が高く、
摩擦などで静電気が帯電しやすいという欠点を有してい
る。例えば、ポリスチレン樹脂はビデオカセット、IC
カード、複写機、テレビなどの電子・電気機器部品の材
料として用いる場合、静電気帯電による障害が発生した
り、あるいは家電製品やOA機器のハウジング材料とし
て用いる場合、静電気の発生、帯電によりゴミが付着し
て汚れが生じるなど好ましくない事態を招来する欠点を
有している。ポリアクリル系樹脂、ポリエチ1ノン、ポ
リプロピレンなどにおいても照明器具、各種容器などに
使用した際に汚れが発生しやすいなどの問題が生じてい
る。
このような問題に対して従来から各種の帯電防止剤が研
究されており、これらの帯電防止剤を材料の表面に塗っ
たり、又は材料と一緒に練り込んだりして利料の帯電防
止が図られているが、今のところ、まだ十分な効果のも
のが得られているとは云い難い。なすわち、前者におい
ては、材料の表面に帯電防止剤を塗る時の溶剤の問題が
あり、材料にクラックが入ったり又は塗布層の剥離が生
じたりする。又、後者の場合は均一に帯電防止剤を利料
中に練り込むことができるが、材料の物性低下がどうし
ても生じてしまう。このように今日、帯電防止効果をこ
れらの樹脂に付与する研究は各種開発中の段階といえる
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、このような事情のもとで、熱可塑性エラスト
マーを積層部に用いることを特徴とした、機械的特性及
び永久帯電防止性に優れた熱可塑性樹脂積層シートを提
供することを目的としてなされたものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、優れた帯電防止性能を与える熱可塑性樹
脂積層シー)・を開発するために、ポリオキシエチレン
グリコールを主たるソフトセグメントとする熱可塑性エ
ラストマーについて鋭意研究を重ねた結果、ポリオキシ
エチレングリコールを主成分とするポリオキシアルキレ
ングリコールをソフトセグメントとし、カプロラクタム
とトリメリット酸やピロメリット酸のような三価や四価
の少なくとも1つのイミド環を形成しうる芳香族ポリカ
ルボン酸と有機ジイソシアネート化合物とから得られた
ポリアミドイミドカルボン酸をハードセグメントとする
ポリアミドイミドエラストマーは、耐熱性を有し、かつ
ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアク
リル系樹脂、ポリアセタール系樹脂などの熱可塑性樹脂
との相溶性が良く、比較的少量で優れた帯電防止効果を
発揮しうろこと及び該ポリアミドイミドエラストマの融
点は、主としてハードセグメントの割合や分子量に依存
し、有機ジイソシアネート化合物の量を調節することで
、耐熱性をそこなわずに融点を変えることができる、す
なわち有機ジイソシアネート化合物の使用量を多くする
ことにより融点を低くすることができ、その結果各種熱
可塑性樹脂との相溶性がよくなることを見い出し、この
知見に基づいて該ポリアミドイミドエラストマーを熱可
塑性樹脂と共に積層部に用いることにより本発明を完成
するに至った。
すなわち、本発明は、(a)カプロラクタム、(b)少
な(とも1個のイミド環を形成しうる三価又は四価の芳
香族ポリカルボン酸あるいはこれらの酸無水物、(C)
有機ジイソシアネート化合物及び(d)数平均分子量5
00〜4000のポリオキシエチレングリコール少なく
とも50重量%を含有するポリオキシアルキレングリコ
ールを、(b)成分の量が(C)成分と(d)成分との
合計量と実質−に等モルに、かつ(d)成分の量がエラ
ストマーに対して35〜85重量%になるような割合で
重合させて成る、温度30℃におけるメタクレゾール中
の相対粘度が1.5以−ヒの透明ポリアミドイミドエラ
ストマー(A)と熱可塑性樹脂(B)を含有し、さらに
場合により、(A)成分と(B)成分との合計量100
重量部当り、10重量部以下の有機電解質及び無機電解
質の中から選ばれた少なくとも1種(C)を含有して八 成る熱可塑性樹脂組成物からなる積層部を積層せしめた
帯電防止に優れた熱可塑性樹脂積層シートを提供するも
のである。
本発明の積層部に用いる帯電防止に優れた熱可塑性樹脂
組成物は先に本出願人が特許出願した特願平2−518
03号に示されており、本発明は該熱可塑性樹脂組成物
を基板部である熱可塑性樹脂の表面層に積層させること
で帯電防止に優れ且つ基板部の熱可塑性樹脂の特性を失
なわない成形体を得るものである。樹脂成形品の帯電防
止効果はその表面層が帯電防止性能を有しておれば、そ
れ以上の内部迄帯電防止性能が必ずしも必要とされず、
そういった意味からは本発明の積層シートによる方法は
帯電防止性能を有して且つ基板部の熱可塑性樹脂の特性
を保持する優れた成形体を与えることができる。又本発
明で生産性の低下もなく且つ帯電防止剤によるコストア
ップも最小限に抑えることができることから経済的にも
優れた方法であり産業−Lの利用範囲は大きいものがあ
る。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明で基板部に用いる樹脂は熱可塑性樹脂なら特に限
定するものではないが一般にはポリアクリル系樹脂、ポ
リカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチ
レンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ
アセタール系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポ
リアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂及びこれらのブレ
ンド物などが挙げられる。
該ポリアクリル系樹脂としては、例えばポリメタクリル
酸メチル(MMA樹脂)、ゴム強化ポリメタクリル酸メ
チル、メタクリル酸メチル−ブタジェン−スチレン共重
合体(MBS樹脂)、メタクリル酸メチル−アクリロニ
トリル−ブタジェン−スチレン共重合体(MABS樹脂
)及びメタクリル酸メチル60重量%以上と他の共重合
体ビニルモノマー40重量%以下とを共重合させて成る
重合体などが挙げられ、これらは1種用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、前記共重
合性ビニルモノマーとしては、例えばメタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロへキシル
、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸メチル
、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2
−エチルヘキシル、スチレン、α−メチルスチレン、ア
クリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸
、マレイン酸、イタコン酸などが挙げられる。
該ポリカーボネート樹脂としては、例えばビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)エタン、2,2−ビス(4ヒドロキシフエニル)
プロパンあるいは2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,
5−ジクロロフェニルアルカン類などとホスゲン又はジ
フェニルカーボネートなどとの反応で得られるものが挙
げられ、必要に応じ該ポリカーボネート樹脂と他の熱可
塑性樹脂とのブレンドとして用いてもよい。
ポリスチレン系樹脂としては、例えばゴム強化ポリスチ
レン樹脂、スチレン−ブタジェン−アクリロニトリル共
重合体(ABS樹脂)、スチレン−ゴム共重合体−(メ
タ)アクリル酸メチル(MBS樹脂)、スチレン−アク
リロニトリル共重合体(AS樹脂)及びスチレンモノマ
ーを主成分とし、これに他のビニルモノマー、例えばメ
タクリル酸メチル、アクリル酸メチル、マレイミド、ア
クリルアミドなどを共重合したランダム、ブロックある
いはグラフト重合体などが挙げられる。
また、ゴム強化ポリスチレン樹脂とスチレンブタジェン
共重合体又は水素添加スチレン−ブタジェン共重合体と
のポリブレンド物、ABS樹脂とポリカーボネ−■・樹
脂とのポリブレンド物、ABS樹脂とアクリル樹脂のポ
リブレンド物、ABS樹脂と塩化ビニル樹脂とのポリブ
レンド物などのように、ポリスチレン系樹脂に他の熱可
塑性樹脂を配合したものであってもよい。
さらにこれらのポリスチレン系樹脂を構成するスチレン
単位の一部を、α−メチルスチレン単位、p−メチルス
チレン単位、p−t−ブチルスチレン単位などで置換し
たものも含まれる。
該ポリオレフィン系樹脂としては、例えばポリエチレン
、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体ある
いはこれらに他のビニルモノマーを共重合した重合体な
どが挙げられ、ポリアセタール系樹脂としては、例えば
オキシメチレン単独重合体や主としてオキシメチIノン
単位から成り、かつ主鎖rl−+に2〜8個の隣接する
炭素原子を有するオキジアルキ1ノン単位を含有するオ
キシメチレン共重合体が用いられる。
該ポリフェニレンエーテル樹脂としては、例えば一般式 (式中のR及びR2は、それぞれ水素原子、ハ0ゲン原
子又は炭素数1〜4のアルキル基、アリール基のような
一価の残基である) で表わされる繰り返し単位から成る単独重合体、又は前
記繰り返し単位と一般式 (式中のR,R4,R5及びR6は、それぞれ水素原子
、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルキル基、アリー
ル基のような一価の残基であす、R及びR6同時に水素
原子でありえない)で表わされる繰り返し単位とから成
る共重合体が挙げられる。
ポリフェニレンエーテル単独重合体の代表例としては、
ポリ(2,6−シメチルー1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2−メチル−6−ニチルー1,4−)ユニし
ン)エーテル、ポリ(2,6−ジエヂル1.4−)ユニ
しン)エーテル、ポリ(2−エチル6−n−プロピル−
1,4−フェニレン)エーテル、ポリ (2,6−ジー
n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(
2−メチル−6−n−ブチル1.4−フェニレン)エー
テル、ポリ(2−エチル−6−イソプロビル−1,4−
フエニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−クロル
−1,4−)ユニしン)エーテル、ポリ(2−メチル−
6−ヒドロキシエチル−1,4−フェニレン)エーテル
、ポリ(2−メチル−6−クロロエチル−1,4−フェ
ニレン)工チルなどが挙げられる。
ポリフェニレンエーテル共重合体としては、例えば一般
式 (式中のR,R4,R5及びR6は前記と同じ意味をも
つ) で表わされる2、3.6−1−リメチルフェノールのよ
うなアルキル置換フェノールと、クレゾールのようなモ
ノアルキルフーr、ノールを共重合して得られるポリフ
ェニレンエーテル樹脂を主体として成るポリフェニレン
エーテル系共重合体が挙げられる。
これらのポリフェニレンエーテル樹脂はポリスチレン樹
脂とのブレンド物として用いてもよい。
該ポリアミド系樹脂としては、例えばジカルボン酸とジ
アミンとの重縮合物、アミノカルボン酸の重縮合物、環
状ラクタムの開環重合物などが挙げられ、具体的には6
−ナイロン、4・6−ナイロン、6・6−ナイロン、6
・10−ナイロン、11−ナイロン、12−ナイロンな
どの脂肪族ポリアミド、ポリ(ヘキサメチレンテレフタ
ルアミド)、ポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド)
、ポリ(テトラメチレンイソフタルアミド)などの脂肪
族−芳香族ポリアミド及びこれらの共重合体や混合物を
挙げることができる。
該ポリエステル系樹脂としては、ポリエf +/ンテI
ノフタレート、ポリエチIノンテレフタレートポリエチ
レンイソフタIノート共重合体、ポリブチ1ノンテレフ
タIノート、ポリブチ1ノンテ1ノフタレートーポリブ
チIノンイソフタ1ノート共重合体などの脂肪族グリコ
ール−芳香族ジカルボン酸の重縮合物、該重縮合物の芳
香族ジカルボン酸の一部をアジピン酸、セパチン酸など
の脂肪族ジカルボン酸で置換したものなどが挙げられる
本発明で積層部に用いるポリアミドイミドエラストマー
(A)は特願平2−51803号明細書に詳細に記され
ているが、 (a)カプロラクタム、 (b)少なくと
も1個のイミド環を形成しうる三価又は四価芳香族ポリ
カルボン酸あるいはこれらの酸無水物、(C)有機ジイ
ソシアネート化合物及び(d)数平均分子量500〜4
000のポリオキシエチレングリコールを少なくとも5
0重量%を含有するポリオキシアルキレングリコールを
反応させることにより得られ、かつ(a)成分と(b)
成分と(C)成分とから得られるハードセグメントとな
るポリアミドイミドと、ソフトセグメンI・となる (
d)成分のグリコルとをエステル結合で連結されたマル
チブロック型の共重合体である。
前記(b)成分として用いられる三価芳香族ポリカルボ
ン酸、すなわち、芳香族トリカルボン酸としては、具体
的には、1,2.4− )リメリット酸、1.2.5−
ナフタレントリカルボン酸、2.6.7−ナフタレント
リカルボン酸、3.3’、4−ジフェニルトリカルボン
酸、ベンゾフェノン−3,8°、4−トリカルボン酸、
ジフェニルスルホン−3,3’、4− トリカルボン酸
、ジフェニルエーテル−3,3°、4−トリカルボン酸
などが挙げられる。
また、四価芳香族ポリカルボン酸、すなわち芳香族テト
ラカルボン酸としては、具体的には、ビ0メリツト酸、
ジフェニル−2,2’、3.3’−テトラカルボン酸、
ベンゾフェノン−2,2’、3.8”−テトラカルボン
酸、ジフェニルスルホン−2,2°、3.3’−テトラ
カルボン酸、ジフェニルエーテル−2,2’、3.3’
−テトラカルボン酸などが挙げられる。
この(b)成分の芳香族ポリカルボン酸やその酸無水物
は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いて
もよく、また(e)成分の有機ジイソシアネート化合物
と(d)成分のグリコールとの合計量に対して、実質−
ヒ等モル、すなわち、0.9〜1.1倍モルの範囲で用
いられる。
前記(C)成分として用いられる有機ジイソシアネート
化合物としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネー
ト、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、ジフェニルメタ
ンジイソンアネートなどが挙げられる。これらのジイソ
シアネート化合物は1種用いてもよいし、2種以上を組
み合わせて用いてもよい。
該(C)成分の有機ジイソシアネート化合物の使用量は
、(d〉成分のグリコールに対し、等モル以下であるこ
とが望ましく、これよりも多く用いると、組成にもよる
が、融点が低くなりすぎて、組成物の機械的特性が低下
するようになるので好ましくない。
ハードセグメントであるポリアミドイミドは、エラスト
マーの耐熱性、強度、硬度、熱可塑性樹脂の相溶性に関
与するものであり、このエラストマー中のポリアミドイ
ミド含有量は、15〜65重量%の範囲にあることが必
要である。この含有量が15重量%未満では、エラスト
マーの強度が低くなり、熱可塑性樹脂に混練したとき、
衝撃強度が低くなるので好ましくないし、65重量%を
超えると熱可塑性樹脂との相溶性が悪くなったり、帯電
防止効果が低くなったりするので好ましくない。
特にポリアクリル系樹脂の場合、このハードセグメント
の含量の影響は大きく、例えばMMA樹脂と混練して透
明性を維持するためには、ハードセグメントの含有量は
40重量%以下であるのが好ましい。
また、該ポリアミドイミドの数平均分子量は、好ましく
は500〜3000、より好ましくは500〜2000
の範囲にあるのが望ましい。この数平均分子量が500
未満では融点が低くて耐熱性が不十分であるおそれがあ
るし、3000を超えるとエラストマーは熱可塑性樹脂
との相溶性が低下する傾向がみられ、好ましくない。
本発明組成物においては、該ポリアミドイミドエラスト
マーにおける(d)成分として、ポリオキシエチレング
リコールを50重量%以上含有するポリオキシアルキレ
ングリコールが用いられるが、帯電防止性の点から、ポ
リオキシエチレングリコールの単独使用か好ましい。
使用するポリオキシエチレングリコールの数平均分子量
は、500〜4000の範囲にあることが必要である。
500より小さいと、エラストマーの組成にもよるが、
融点が低くなったりして耐熱性が不足してくることがあ
るので好ましくない。また、4000を超えると、強靭
なエラストマーを形成しにくくなり、熱可塑性樹脂に混
練した時に、衝撃強度の低下や剛性の低下などが生じる
ことがあるので好ましくない。
ポリオキシエチレングリコールと併用することのできる
ポリオキシアルキレングリコールとしては、グリコール
成分の50重量%未満で、数平均分子量が500〜40
00のポリオキシテトラメチレングリコール、変性ポリ
オキシテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピレ
ングリコールなどを用いることができる。
該(A、)成分のポリアミドイミドエラストマーの製造
法は特願平2−51803号明細書に詳細に記されてい
る方法を用いる。その中でポリアミドイミドエラストマ
ーの重合度を、必要に応じて任意に変えることができる
が、メタクレゾール中0.5%(重量/容量)で30℃
で測定した相対粘度が1.5以上になるように調節する
ことが必要である。
1.5より低いと、機械的物性を十分に発現することが
できないし、熱可塑性樹脂に混練した場合にも、機械的
物性が不足することがある。好ましい相対粘度は1.6
以上である。
また、得られたポリアミドイミドエラストマーの熱安定
性を高めるために、各種の耐熱老化防止剤、酸化防止剤
などの安定剤を用いることができ、これらは重合の初期
、中期、末期のどの段階で添加してもよい。また、重合
後、熱可塑性樹脂の混練前に添加することもできる。
この耐熱安定剤としては、例えばN、N’−へキサメチ
レン−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ケイ皮酸アミド) 、4.4°−ビス(2,6−ジt−
ブチルフェノール) 、2,2°−メチレンビス(4−
エチル−6−t−ブチルフェノール)などとの各種ヒン
ダードフェノール類、 N、N“−ビス(β−ナフチル
)−p−フェニレンジアミン、N、N’−ジフェニル−
p−フェニレンジアミン、ポリ(2,2,4−hリメチ
ル−1,2−ジヒドロキノリン)などの芳香族アミン類
;塩化銅、ヨウ化銅などの銅塩;ジラウリルチオジプロ
ピオネ−1・などの硫黄化合物やリン化合物などが挙げ
られる。
本発明で前記の帯電防止性能を有するポリアミドイミド
エラストマーを基板部の熱可塑性樹脂に積層させる方法
としては一般に共押出法、ラミネート法、コーティング
法などがあるが積層部に積層されるエラストマーは予め
該エラストマーと熱可塑性樹脂、好ましくは基板部に用
いる熱可塑性樹脂と同一の樹脂との混合体にして公知の
方法例えばバンバリーミキサ−ミキシングロール、−軸
若しくは二軸の押出機を使用して混練する方法や溶剤で
溶解させる等で調整しておく。その際の該エラストマー
と熱可塑性樹脂の混合割合は該エラストマーが1%から
70%程度がよい。1%以下だと帯電防止効果が小さく
なり70%を超えると強度低下をまねき積層シート表面
層の物性を悪くする。従って一般には該エラストマーが
50〜10%積層部に含まれているものが積層シートと
しては好ましい。
積層部として該エラストマー(A)と予め混合される熱
可塑性樹脂は前記した基板部に用いる熱可塑性樹脂の中
から選ぶことができる。その中でポリスチレン系樹脂で
はポリアミドイミドエラストマーとの親和性を良くする
ために、カルボキシルυ 基、エポキシ基、オキサゾリン基、アミド基、水酸基、
アミノ基などを含有するポリスチレン系樹脂も好ましく
用いることができる。ポリスチレン系樹脂中に、これら
の官能基を導入する方法については特願平2−5180
3号に詳細に示されている方法を用いればよい。
該官能基含有ポリスチレン系樹脂における官能基の含有
量は、好ましくは0.05〜10重量%、より好ましく
は0.1〜5重量%の範囲で選ばれる。この含有量が0
.05重量%未満では官能基導入による機械的特性の向
上効果が十分に発揮されないし、10重量%を超えると
帯電防止効果が低下し、好ましくない。官能基がカルボ
キシル基の場合は特に相溶化作用が強く、ポリスチレン
系樹脂中のカルボキシル基量は0.05〜4重量%が好
ましく、より好ましくは0.1〜2重量%である。カル
ボキシル基量が0.05重量%より少ないと、ポリアミ
ドイミド含量の多いエラストマー、特に60重量%以上
のポリアミドイミドを含むエラストマーとの親和性が低
下して、耐衝撃強度の低下、伸びの低下が生じるように
なるし、4重量%より多くなるとポリアミドイミドエラ
ス[ヘマーとの親和性が増大し、エクス1〜マーは極め
て微分散し、完全相溶に近くなり、このような状態では
帯電防[[効果が発現しにくいので好ましくない。
本発明組成物においては、帯電防止性をより優れたもの
どするために、場合により積層部のエクス1−マー層に
(C)成分として有機電解質や無機電解質を添加するこ
とができる。前記(A)成分のポリアミドイミドエラス
トマーと(C)成分の電解質をIJ1用することにより
、相乗効果によって、帯電防止性のより優れた組成物が
得られる。
これらの有機及び無機電解質は特願平2−51803弓
に詳細に示されているが、そこには例えばドデシルベン
ピンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ラウリルス
ルホン酸、ステアリン酸ヤ)ぞれらのアルカリ金属塩、
アルカリ土類金属塩、トリメデルAクヂルアン−しニウ
ムフ゛ロミド、テ;・ラブヂルアンモニウムク[Iリド
などの四級アンモニウム塩、アミルトリフェニルホスホ
ニウムブ[1ミドなどの四級ホスホニウム塩、無機電解
質としてはAgNO3,KBr 、KNC8,NaBr
などの塩が挙げられる。
本発明組成物においては、場合により用いられる前記(
C)成分の電解質の添加量は、(A)成分と(B)成分
との合計量100重量部に対し、10重量部以下、好ま
しくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.1〜
5重量部の範囲で選ばれる。この量が0.01重量部未
満では添加物の効果が十分に発揮されないし、10重量
部を超えると衝撃強度の低下や、外観の低下などの原因
となり好ましくない。また、これらの電解質の中で、金
型腐食性や外観の点から有機電解質の方が無機電解質よ
り好ましい。
本発明の積層部及び/又は基板部には、本発明の目的を
そこなわない範囲で、所望に応じ各種添加成分、例えば
顔料、染料、補強性充てん剤、熱安定剤、酸化防止剤、
核剤、滑剤、可塑剤、紫外線吸収剤、離型剤、難燃剤、
他の重合体などを、混練過程や成形過程など任意の過程
において含有させることができる。
補強性充てん剤としては、例えばガラス繊維、炭素繊維
、チタン酸カリウムなどの繊維状補強剤やマイカ、タル
ク、クレー、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、ガラ
ス箔、ガラスピーズ、他のポリマーなどの粒状又は薄片
状充てん剤を挙げることができるが、これらの中で、特
にガラス繊維及びマイカが好ましい。
また、難燃性を付与するために用いられる難燃剤として
は、例えば有機ハロゲン系、有機リン系、金属水酸化物
などを挙げることができる。
本発明の積層シートをつくる1つの方法である共押出法
は積層時に両層の流動性を合わせ均一にすることができ
るので両層の密着性がよく成形歪も類似になる等の点で
優れている。共押出は通常の押出機を2台以」二使って
基板部は40mmφ。
60mmφ、90闘φ等の押出機で、又積層部はそれよ
りも小さい20m1φ、 30mmφ、45關φの押出
機を用いる。積層部に用いる帯電防止性能を有する熱可
塑性樹脂は前記する帯電防止剤を予めブレンダ等を使っ
て樹脂中に混合し均一化させ、その後押出機でペレタイ
ズしたものを用いる。
他の方法としてラミネート法があるが、この場合は予め
前記の帯電防止剤を練り込んだフィルムを作成しておき
、積層シートはこのフィルムを押出機出口のポリッシン
グロール部で基板部シートと重ね合わせることにより作
成することができる。
この場合、重ね合わせ時の空気混入防止と、ロール温度
等による密着性向上等が技術上のポイントである。
なお、本発明の積層体はシートと同様にフィルムにも適
用できる。
積層シートをつくる方法として前述のように共押出法、
ラミネート法、コーティング法などがあるが、この中で
経済性、製品のでき上がり外観、耐溶剤性などの問題か
ら見て共押出法によるものが一般的であり優れた製品を
得ることができ好ましい。
積層シート及びフィルムの積層部及び基板部の厚みのコ
ントロールはシートの場合は2台以」二の押出機の押出
量と押出機出口にあるポリッシングロールのロールクリ
アランスで行ない、フィルムの場合は2台以上の押出機
の押出量と押出機出口の引取りロールのロール速度で調
整できる。
又、積層シートを作成する場合、いわゆる積層部と基板
部の流動性を合わせることが大事であるが、これは具体
的には押出機の温度を調整することで実施することがで
きる。
本発明に於て積層部の厚みは薄すぎると帯電防止効果が
なくなったり、又積層化技術が難かしくなる。一方、厚
みが厚い場合は積層シートの本来の効果である基板部の
性能の維持が難かしくなる等の問題がでる等がある。従
ってこれらを考え本発明の積層部の厚みとしては実用上
から5μm以上500μm以下且つシート全体の厚みの
30%以下で行なうことが好ましい。積層シートの積層
部及び全体層の厚みは、厚みが1mm以上の場合はノギ
スで計り、厚みが1闘以下の場合は市販の膜厚計(例え
ばビック・マリンクロット社(西独)製PIG IJn
ivcrsal(ドライフィルム用膜厚言1))や顕微
赤外法で測定することができる。積層部と基板部の界面
を明確にし又、積層部厚みの測定を容易にするために積
層部樹脂に予め染料等の着色剤を微量混合させておくこ
とは都合がよい。
このようにして得られた本発明の帯電防止積層シートは
、一般に熱可塑性樹脂の成形に用いられている公知の方
法、例えば射出成形、押出成形、ブロー成形、真空成形
等の方法によって成形することができる。
〔発明の効果〕
本発明の帯電防止積層シートは熱可塑性樹脂からなる基
板部とポリアミドイミドエラストマーを含む積層部とか
らなるもので優れた帯電防止性能を有するとともに基板
部の物性をほとんど低下させることなく、しかも安価に
製造することができるため例えば照明カバー、銘板、テ
ィスプレィ、メーターカバー等をはじめとして、エレク
トロニクス製品、OA機器等の各種部品、各種表示板、
看板等の静電気帯電を防止しうる材料として好適に用い
られる。
〔実 施 例〕
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの例によってなんら限定されるものでは
ない。
なお、積層シート及びエラストマーの各物性は次に示す
方法に従って求めた。
(1〉  引張降伏強度及び引張破断伸度ASTM D
 638に準じて3mm厚みのダンベル片を用いて、2
3°C155%RHで測定した。
ただし、エラストマーは、降伏点を有しないものが多い
ため、1mm厚みのダンベル片を用い、弓張降伏強度及
び引張破断伸度を絶乾状態で測定した。
(2)曲げ弾性率: ASTM D 790に準じて3闘厚みの試験片を用い
て、23°C255%RHで測定した。
(8)アイゾツト衝撃強度: ASTM D 256に準じて3mm厚みのノツチ付試
験片を用いて、23℃、55%RHで測定した。
(4)帯電圧テスト: スタティックオネストメーター(大月商会製)で8kV
で静電圧を印加し、電圧除去後、試料の帯電圧が半減す
る時間を23℃、55%RHで測定した。
(5)表面抵抗率: 3mm厚の平板を用い、東亜電波工業■製の極超絶縁計
S N −LOE型により、下記の条件で測定した。
(イ)成形後、23℃、55%RHの条件にて24時間
状態調節した後測定した(初期値の表面抵抗率)。
(ロ)成形後、10分間流水中に浸漬し、表面の水分を
取り除き、23°C155%RHの条件にて24時間状
態調節したのち、測定した(水洗後の表面抵抗率)。
(ハ)成形後、23℃、55%RH(7)条件ニテ、1
50日間放置後、測定したく150日口の表面抵抗率)
(6)  タバコの灰付着テスト: 表面抵抗率測定に用いた3rnm厚平板をガーゼで10
0回こすり、タバコの灰の−1−に、前記平板を近づけ
て、次の基準に従い評価した。
◎:タバコの灰が(−1かない O:タバコの灰が少量付く ×;タバコの灰が多量に付く (7)エラストマーの相対粘度: メタクレゾール中30’C,0,5wt/voN%の条
件で測定した。
(8〉  エラストマーの熱分解温度:重量減少温度は
示差熱天秤を用いて、昇温速度10℃/分で測定した。
また実施例、比較例で用いたポリアミドイミドエラスト
マーの製造及び熱可塑性樹脂、電解質は次のとおりであ
る。
かきまぜ機、窒素導入口及び留去管を取り付けた500
m1セパラブルフラスコに、カプロラクタム97g1数
平均分子量1490のポリオキシエチレングリコール9
0g、)=リメリット酸113.4.g、ジフェニルメ
タンジイソシアネート4.52g (ジイソシアネート
/グリコールモル比0.3)をN、N’−へキサメチレ
ン−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシケ
イ皮酸アミド)(商品名“イルガノックス“109g 
、酸化防止剤)0.3gと共に仕込み、窒素を50m1
/minで流しながら、150℃で融解させたのち、2
60℃で4時間重合した。260℃にしてから1時間、
2時間、4時間後の反応液中の水分はそれぞれ0.7.
0.5.0.3重量%であった。次いで、テトラブチル
オルソチタネート0.3gを添加したのち、徐々に1ト
ールまで減圧して未反応のカプロラクタムを系外に留去
した。さらに同温度で1トール以下の圧力下で2時間重
合して、淡黄色透明なエラストマー(A−1)を得た(
ヘイズ数45%)。
このエラストマーは、ポリオキシエチレングリコールセ
グメント49重量%を含有し、相対粘度1.95で、引
張り強度及び伸度は、それぞれ420kg/cI#、 
 750%、融点は191℃及び熱分解開始温度は33
0°Cであった。
製造例1と同様にしてカプロラクタム61.4g。
数平均分子量1490のポリオキシエチIノングリコル
90g1ジフェニルメタンジイソシアネート1.5g及
び無水トリメリット酸12.8gを反応させて、ポリオ
キシエチI2ノングリコールセグメント60重量%を含
有する透明なエラストマーを得た(ヘイズ数42%)。
このエラストマーは強度300kg/c櫂、伸度970
%、熱分解開始温度328°C,融点181℃であった
製造例1と同様の反応器に数平均分子量1980のポリ
オキシエチレングリコールloog、カプロラクタム4
5g1ジフエニルメタンジイソシアネート 1.3g及
び無水トリメリット酸10.7 gをポリ(2,2,4
−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)(商品名ツ
クラック224;酸化防止剤)0.3gとともに仕込み
、窒素を50m1/minで流しながら250℃で4時
間反応した。その間、反応系中の水分は0.8〜0.3
重量%であった。次いで260℃で減圧にして未反応カ
プロラクタムを留去し、窒素で常圧にもどしてから、テ
トラゾI・キシジルコニウム0.3gを加え、再び減圧
として260 ℃、11・−ルで4時間重合し、淡黄色
透明(ヘイズ数80%)のエラストマーを得た。このエ
ラストマーはポリオキシエチレングリコールセグメント
70重量%を含有し、相対粘度2,1、熱分解開始温度
325℃、融点172℃で、強度280kg/cJ、伸
度1100%であっメこ。
数平均分子量1980のポリオキシエチレングリコール
70g、数平均分子+1t2040のポリオキシテトラ
メチ1ノングリコール30.9f、カプロラクタム58
.31i、無水ピロメリット酸13.2g及びヘキサメ
チレンジイソシアネート1.7gを製造例5と同様にし
て重合し、ポリオキシアルキレングリコールセグメント
65重量%を含有する淡黄色のエラストマーを得た(ヘ
イズ数37%)。このエラストマーは相対粘度1.96
、融点191°C1熱分解開始A 温度328℃、強度370kg/cJ、伸度930%で
あった。
また、実施例、比較例で用いた熱可塑性樹脂及び電解質
は次のとおりである。
B−1:ブタジェン系ゴム12重量%を含有するポリス
チレン樹脂 B−2:ポリスチレン樹脂<200℃、5kgで測定し
たメルトフローインデックス2.3 g/10mm) B−3:1重量%のオキサゾリン基を含むポリスチレン
樹脂(ダウケミカル社製 X U S −40056−01) B−4:メタアクリル酸メチル樹脂デルペット8ON〔
旭化成工業■製〕 B−5=ポリカーボネート樹脂タフロンA−2700[
出光石油化学銖製〕 B−6:ポリフェニレンエーテル〔η、p/C=0.5
6 (クロロホルム0.5%溶液)のポリ(2,6−シ
メチルフエニレンー1.4−エーテル)〕 C−1ニドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム C−2:臭化カリウム 積層部樹脂組成物の製造 エラストマー、熱可塑性樹脂及び添加剤を第1表に示す
割合で混合し、−軸押出機(30mmダルメージ付スク
リュー、L/D=28)で第2表に示す温度で混練押し
出し、冷却路を通してペレット化した。このペレットを
80℃で3時間真空乾燥したのち、積層シートの積層部
樹脂組成物とした。
(以下余白) 第2表:積層部樹脂組成物の混練温度 実施例 1 上記の帯電防止剤が混合された第1表の樹脂組成物1を
積層部用として直径30mm、 L / D = 24
の押出機を用い、一方、基板部には積層部に用いた熱可
塑性樹脂と同じB−1及びB−2を予め1:1で混合し
ペレット化した樹脂を直径90mm。
L/D=32の押出機を用いて共押出しを行なった。
ダイはフィードブロック式で、積層シートが3mmの厚
さになるようリップ開度及びポリッシングロールのクリ
アランスで調整し、押出機の温度は240〜250°C
で行なった。積層部の厚みのコントロールは打出機の回
転数で押出量を調整し、このようにしてシートの幅60
cmの積層シートを作製した。この積層シートのシート
全体の厚みは3.0mmで積層部の厚みは80μmであ
った。このサンプルの物性は耐電圧テストでの半減時間
は3秒であり、曲げ弾性率28000kg/cれ引張強
度610kg/c[li。
引張伸度30%であった。又、灰付着テストの結果では
灰の付着が見られなかった。
実施例2〜8、比較例1〜4 積層部樹脂組成物を第1表に記した組成でペレット化し
た樹脂組成物を用いて又、積層シー)・の基板部の樹脂
は積層部に用いた熱可塑性樹脂を使用して実施例1と同
様の方法で押出温度は第2表に応じて修正しながら2台
の押出機を使って厚さ3mmの積層シートを作った。そ
の評価結果を第3表に示す。
(以下余白) 実施例9〜1t、比較例5 基板部の熱可塑性樹脂にメタクリル酸メチル樹脂(B−
4)を用い積層部に同じ熱可塑性樹脂からなる第1表の
樹脂組成物No、 5を用いて実施例5と同様にして厚
み3mmの積層シートを作り帯電防止性能を評価した。
その結果を第4表に示す。比較のため樹脂組成物を積層
部に用いないシートも作製し評価した。
第4表;評価結果 実施例12、比較例6 ポリフェニレンエーテル〔η8./ C= 0.56 
(クロロホルム0.5wt%溶液)のポリ(2,6−シ
メチルフエニレンー1.4−エーテル)〕338部スタ
イロンQH405(旭化成工業■製、ハイインパクトポ
リステレ2340部、安定剤(アデカアーガス社製、マ
ークAO−30)1部、ポリアミドイミドエラストマー
A−220部及び電解質C−1を1部の割合で混合し、
スクリュー径30mmの二輪押出機(A S −30型
、ナカタニ機械■製〕を用い、シリンダー温度250℃
、スクリュー回転数75 rpmで溶融混練を行ったの
ち、10kg/hrの押出速度で押出を行い、3本のス
トランドとしたのち、水で約30℃まで冷却した。次い
で冷却したストランドを造粒してポリフェニレンエーテ
ル系樹脂組成物のペレットを得た。
このペレットを80°Cで3時間ギヤオープン中で乾燥
したのち、積層シート用の積層部用樹脂とした。又、積
層シートの基板部用樹脂としては一ヒ記組成からポリア
ミドイミドエラストマー(A−2)を除いた組成で別途
同様にしてペレットを作製した。これらの積層部用及び
基板部用樹脂を用いて実施例1の方法で2台の押出機を
使って積層シートを作製した。一方、比較のために積層
用樹脂の供給を停止して基板部だけのシートを作製した
その評価を行なった結果を第5表に示す。
第5表:評価結果

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、熱可塑性樹脂からなる基板部の片面又は両面に(a
    )カプロラクタム、 (b)少なくとも1個のイミド環を形成しうる三価又は
    四価の芳香族ポリカルボン酸あるいはこれらの酸無水物
    、 (c)有機ジイソシアネート化合物、及び (d)数平均分子量500〜4000のポリオキシエチ
    レングリコール少なくとも50重量%を含有するポリオ
    キシアルキレングリコール を、(b)成分の量が(c)成分と(d)成分との合計
    量と実質上等モルに、かつ(d)成分の量がエラストマ
    ーに対して35〜85重量%になるような割合で重合さ
    せて成る、温度30℃におけるメタクレゾール中の相対
    粘度が1.5以上の透明ポリアミドイミドエラストマー
    (A)と熱可塑性樹脂(B)を含有し、さらに場合によ
    り、 (A)成分と(B)成分との合計量100重量部当り、
    10重量部以下の有機電解質及び無機電解質の中から選
    ばれた少なくとも1種(C) を含有して成る熱可塑性樹脂組成物からなる積層部を積
    層せしめた帯電防止に優れた熱可塑性樹脂積層シート。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013060582A (ja) * 2011-08-23 2013-04-04 Sanyo Chem Ind Ltd ポリウレタン樹脂水分散体

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