JPH044473Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、スラツトの両端付近および必要に応
じてその中間の位置において、梯子状支持コード
によつて複数のスラツトを水平に支持し、且つス
ラツトを昇降する昇降コードを設けた型式のブラ
インド、いわゆる横型ブラインドに関するもので
ある。

〔従来の技術〕 一般に、横型ブラインドは、スラツトの両端付
近および必要に応じてその中間の１個所またはそ
れ以上の位置において梯子状支持コードによつて
複数のスラツトを上下に一定の間隔を隔てて水平
に支持し、この梯子状支持コードの前後の垂直コ
ード部分を相対的に上下に移動させることによつ
てスラツトを傾動させて遮光の調節を行なうとと
もに、各スラツトに設けた昇降コード挿通孔を通
つて昇降コードを垂直に通し、その下端を上記の
スラツトの列の下端に配置した下板に固定し、該
昇降コードを上方に巻上げ或いは巻降ろすことに
よつてスラツトの昇降すなわちブラインドの開閉
を行なうように構成されている。

上記の昇降コードは、上述のように、スラツト
の昇降をコントロールする作用とともに、これが
各スラツトの同一位置に設けた昇降コード挿通孔
を通つて垂直にのびているために、各スラツトの
水平方向の移動を規制して、多数のスラツトを垂
直方向に整列させる役目も果たしている。

しかし、上記の如き従来の横型ブラインドの構
造においては、スラツトを垂直位置に傾動させた
場合に、外光が昇降コード挿通孔を通つて室内に
漏入して、ブラインドの遮光機能が損なわれる。
また、ブラインドを閉じた状態において、その全
面にわたつて、多数の昇降コード挿通孔が見える
のは、ブラインドの外観の点でも好ましくない。
また、従来のように、昇降コードが各スラツトに
設けた昇降コード挿通孔を通つている構造におい
ては、スラツトを傾動させた場合に、各スラツト
の昇降コード挿通孔の縁が昇降コードにあたつ
て、スラツトの傾動作用が制限され、そのために
スラツトが完全に垂直となる位置まで傾動できな
いという問題もある。

上記のような従来の横型ブラインドの欠点を解消
したブラインドとして、スラツトの昇降コード挿
通孔を形成しない無孔型のものとし、昇降コード
はスラツトの一方の側縁の外側に配置し、梯子状
支持コードの垂直コード部分に設けた多数の案内
環に挿通した型式の横型ブラインドが提案され
た。この型式の横型ブラインドは、ブラインドを
閉じた状態で昇降コード挿通孔がみえないので、
光の漏入を防止できるとかスラツトを完全垂直位
置まで傾動できるという実用効果のみならず、外
観的にも極めて見ばえがよいというインテリアと
しての意匠的効果をも達成できるものである。こ
の型式の横型ブラインドでは、スラツトの水平方
向の移動を規制するために、スラツトの両側縁に
切欠き等を設けて、梯子状支持コードの中段コー
ド部分或いは垂直コード部分を該切欠き等に掛止
めるようにした構造が提案されている。

しかし、上記のような無孔型の横型ブラインド
においては、昇降コードを梯子状支持コードの垂
直コード部分に設けた案内環に昇降コードを挿通
する作業が非常に厄介で、ブラインドの生産性を
低下させ、ブラインドのコストを上昇させる原因
となる等の問題点があつた。

〔考案の目的〕

本考案は 上記型式のブラインドの欠点を解消
し、昇降コードを梯子状支持コードの垂直コード
部分に容易に添設可能なブラインドを提供するこ
とを目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の問題点を解決する手段としては本考案は
スラツトの両端付近および必要に応じて、その中
間の位置において、梯子状支持コードによつて複
数のスラツトを水平に支持し、且つスラツトを昇
降させる昇降コードをスラツトの一方の側縁の外
側で該梯子状支持コードの垂直コード部分に添設
したブラインドにおいて、梯子状支持コードの垂
直コード部分に平行に垂直外コードを配置し、こ
の外コードと該梯子状支持コードの一方の垂直コ
ード部分を複数の水平コードによつて梯子状にに
連結し、該水平コードに添つて昇降コードを配置
した上、該垂直外コードをスラツトもしくは梯子
状支持コードの垂直コード部分に固定して、該水
平コードにより形成される多数の案内環の中に昇
降コードを包み込んだことを特徴とするブライン
ドを提供するものである。

〔実施例〕

以下、図面に示す実施例について説明する。

第７図は、本考案ブラインドの全体を示す正面
図で、図中、１はヘツドボツクス、２は下板、３
はスラツト、４は梯子状支持コード、５は昇降コ
ード、６は回転操作棒を示す。

本考案ブラインドは複数のスラツト３をその両
端付近で梯子状支持コード４，４にて水平に支持
し、この支持コード４，４の上端はヘツドボツク
ス１内に設けられてこの回転ドラム（図示せず）
に係止されこの回転ドラムを回転軸、及び伝達歯
車等を介してヘツドボツクス１より垂下する回転
操作機構（図示の場合回転操作６）により回転
し、梯子状支持コード４，４の前後の垂直コード
部分を相対的に上下動させて、スラツトの傾動を
行なう様になつている。

本考案による横型ブラインドは上記の如く無孔
型のもので、スラツト３には昇降コードを挿通さ
せる孔は設けられておらず、昇降コード５は一端
で下板２に固定され、スラツト３の一方の側縁の
外側で梯子状支持コード４に添つて上方にのび、
ヘツドボツクス１内に導入され、ヘツドボツクス
１の一端付近から適宜のストツパ装置（図示せ
ず）を介してヘツドボツクスの外方に導出されて
昇降操作部７を構成している。

第１図〜第３図は本考案に掛る横型ブラインド
の詳細を示す。

梯子状支持コード４は、前後一対の垂直コード
部分４ａ，４ｂと、上下に一定間隔を隔てて垂直
コード部分を水平に結ぶ多数の水平の中段コード
部分４ｃによつて構成され、各中段コード部分４
ｃ上に各スラツト３を支持する。図示のように、
梯子状支持コード４の一方の垂直コード部分４ａ
に平行に垂直の外コード４ｄを配置し、この外コ
ード４ｄと該垂直コード部分４ａを複数の水平コ
ード４ｅにより梯子状に連結する。この支持コー
ドに設けた水平コード４ｅに添つて上記の昇降コ
ード５を配置した上、該外コードをスラツトまた
は垂直コード部分４ａに固定することによつて、
該水平コード４ｅにより多数の案内環の中に昇降
コード５を包み込む。かくして、昇降コード５は
スラツトの一方の側縁に沿つて案内され、昇降動
作を行なうことができる。

上記のブラインドを組立てる時には先ず第１図
〜第２図に示す様に、梯子状支持コード４の一対
の垂直コード部分４ａ，４ｂを結ぶ中段コード４
ｃの上に、それぞれスラツト３を載置して水平に
支持し、この状態でスラツトの外側に位置する多
数の水平コード４ｅに添つて昇降コード５を配置
し（第４図参照）、次に垂直外コード４ｄを、水
平コード４ｅにより昇降コード５を包み込む様に
折り返えし（第５図参照）、外コード４ｄをスラ
ツト３に設けた切欠き部８に係止する。

この時、スラツト３に設けた切欠き部８は、支
持コードの外コード４ｄの径よりやや小さめとし
ておけば、スラツト自身の弾性力等により、外コ
ード４ｄを確実に係止できる。かくして、スラツ
トの一方の側縁に昇降コード５を案内する多数の
案内環を容易に形成することができ、昇降コード
５はこれらの案内環に案内されながら上下に移動
してスラツトの昇降操作を行うことができる。

上記の実施例は、垂直の外コード４ｄをスラツ
トに固定するようにしたものを示すが、この外コ
ード４ｄは梯子状支持コードの一方の垂直コード
部分４ａに固定するようにしてもよい。

そのような実施例を第６図に示す。この実施例
においては、スラツトの水平方向の移動を規制す
るために、スラツト３の切欠き部８に梯子状支持
コード４の中段コードを係止させる。この場合に
おいても、上記の実施例と同様に、スラツトの外
側に位置する多数の水平コード４ｅに添つて昇降
コード５を配置し、垂直の外コード４ｄを折り返
えして、水平コード４ｅにより多数の案内環を形
成し、その中に昇降コードを包む込む、この場合
には、外コード４ｄを熱溶着、接着等の適宜の手
段によつて梯子状支持コードの一方の垂直コード
部分４ａに固定する。

〔考案の効果〕

上述のように、本考案ブラインドにおいては、
以前に提案された無孔型のブラインドにおけるよ
うに、スラツトの一側縁に沿つて形成された案内
環に昇降コードを順次に通してゆくような煩雑な
作業が不要で、昇降コードを梯子状支持コードの
一方の垂直コード部分に添うように昇降コードを
配置し、外コードを折返えしてスラツトまたは梯
子状支持コードの垂直コード部分に固定するだけ
で極めて簡単に昇降コードを多数の案内環の中に
配置することができ、ブラインドの生産性を向上
し、低コスト化を実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本考案ブラインドの一実施
例を示す図で、第１図はスラツト及び昇降コード
と梯子状支持コードの関係を示す平面図、第２図
は第１図と同様の状態を示す斜視図、第３図は梯
子状支持コードを示す図、第４図および第５図は
昇降コードをブラインドにとりつける工程を説明
する説明図である。第６図は本考案ブラインドの
他の実施例を示す第１図と同様の図である。第７
図は本考案ブラインド全体を示す正面図である。 １……ヘツドボツクス、２……下板、３……ス
ラツト、４……梯子状支持コード、５……昇降コ
ード、６……回転操作棒、７……昇降操作部、８
……切欠き部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スラツトの両端付近および必要に応じてその中
   間の位置において、梯子状支持コードによつて、
   複数のスラツトを水平に支持し、且つ、スラツト
   を昇降させる昇降コードをスラツトの一方の側縁
   の外側で該梯子状支持コードの垂直コード部分に
   添設したブラインドにおいて、梯子状支持コード
   の一方の垂直コード部分に平行に垂直外コードを
   配置し、この外コードと該梯子状支持コードの一
   方の垂直コード部分を複数の水平コードにより、
   梯子状に連結し、該水平コードに添つて昇降コー
   ドを配置した上、該垂直外コードをスラツトもし
   くは梯子状支持コードの垂直コード部分に固定し
   て、該水平コードにより形成される多数の案内環
   の中に昇降コードを包み込んだことを特徴とする
   ブラインド。