JPH0443953A - 酵素電極を用いる測定対象物質の濃度測定方法およびその装置 - Google Patents
酵素電極を用いる測定対象物質の濃度測定方法およびその装置Info
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- JPH0443953A JPH0443953A JP2150895A JP15089590A JPH0443953A JP H0443953 A JPH0443953 A JP H0443953A JP 2150895 A JP2150895 A JP 2150895A JP 15089590 A JP15089590 A JP 15089590A JP H0443953 A JPH0443953 A JP H0443953A
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Landscapes
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〈産業上の利用分野〉
この発明は酵素電極を用いる測定対象物質の濃度測定方
法およびその装置に関し、さらに詳細にいえば、測定時
にのみ酵素電極を測定対象物質に接触させる濃度測定方
法およびその装置に関する。
法およびその装置に関し、さらに詳細にいえば、測定時
にのみ酵素電極を測定対象物質に接触させる濃度測定方
法およびその装置に関する。
〈従来の技術、および発明が解決しようとする課題〉
従来から非常に複雑な有機化合物、蛋白質等を極めて高
感度に、かつ選択的に検知することができるという特質
に着目して、下地電極の表面に生理活性物質を固定化し
た固定化酵素膜を付設してなるバイオセンサ(以下、酵
素電極と称する)により上記有機化合物、蛋白質等の測
定を行なうための研究開発が行なわれている。
感度に、かつ選択的に検知することができるという特質
に着目して、下地電極の表面に生理活性物質を固定化し
た固定化酵素膜を付設してなるバイオセンサ(以下、酵
素電極と称する)により上記有機化合物、蛋白質等の測
定を行なうための研究開発が行なわれている。
そして、上記酵素電極を使用して測定対象物質の測定を
行なうためには生理活性物質を活性状態にしておかなけ
ればならないので、非測定時には、少なくとも生理活性
物質を固定化した固定化活性膜を湿潤状態に保持するよ
うにしている。
行なうためには生理活性物質を活性状態にしておかなけ
ればならないので、非測定時には、少なくとも生理活性
物質を固定化した固定化活性膜を湿潤状態に保持するよ
うにしている。
したがって、濃度測定装置の具体的な構成としては、酵
素電極を移動させることにより、#j定対象物質に接触
する状態と湿潤状態を得るための保存液に接触する状態
とを選択させることが考えられる。
素電極を移動させることにより、#j定対象物質に接触
する状態と湿潤状態を得るための保存液に接触する状態
とを選択させることが考えられる。
このような構成を採用すれば、酵素電極を移動させて測
定対象物質を含む溶液と接触させることにより、測定対
象物質の酸化反応または還元反応を迅速に行なわせるこ
とができ、この反応の結果、生成され、または消失され
る物質の量を測定することにより溶液中の測定対象物質
の量・を測定することができる。そして、測定終了後は
、酵素電極を溶液から離し、保存液に接触させることに
より生理活性物質の活性を維持するとともに、酵素電極
の表面に残留するシj定対象物質の上記反応を保存液に
接触した状態において行なわせることができる。尚、こ
の場合における酵素電極と測定対象物質との接触時間は
、酵素電極から出力される電気信号を時間微分して得ら
れる信号がピークに達した後、測定開始からピークが得
られるまでの時間よりも十分に長い時間として設定され
ている。
定対象物質を含む溶液と接触させることにより、測定対
象物質の酸化反応または還元反応を迅速に行なわせるこ
とができ、この反応の結果、生成され、または消失され
る物質の量を測定することにより溶液中の測定対象物質
の量・を測定することができる。そして、測定終了後は
、酵素電極を溶液から離し、保存液に接触させることに
より生理活性物質の活性を維持するとともに、酵素電極
の表面に残留するシj定対象物質の上記反応を保存液に
接触した状態において行なわせることができる。尚、こ
の場合における酵素電極と測定対象物質との接触時間は
、酵素電極から出力される電気信号を時間微分して得ら
れる信号がピークに達した後、測定開始からピークが得
られるまでの時間よりも十分に長い時間として設定され
ている。
これは、例えば、前回の測定を行なった被験液中の測定
対象物質の濃度が高い場合に、酵素電極が保存液収容タ
ンクから離れてから測定対象物質に接触するまでの間に
、例えば酸化反応に必要な物質が空気中から補給されて
残留測定対象物質が反応することに起因して酵素電極か
ら電気信号が出力され、この電気信号に基づいて得られ
るピークを濃度測定のためのピークとして検出する不都
合を解消するためである。
対象物質の濃度が高い場合に、酵素電極が保存液収容タ
ンクから離れてから測定対象物質に接触するまでの間に
、例えば酸化反応に必要な物質が空気中から補給されて
残留測定対象物質が反応することに起因して酵素電極か
ら電気信号が出力され、この電気信号に基づいて得られ
るピークを濃度測定のためのピークとして検出する不都
合を解消するためである。
したがって、測定開始後、比較的短時間で時間微分値の
ピーク値が正確に得られ、このピーク値に基づいて被験
液中の測定対象物質の濃度を得ることができる。
ピーク値が正確に得られ、このピーク値に基づいて被験
液中の測定対象物質の濃度を得ることができる。
しかし、酵素電極を用いた濃度測定装置においては、被
験液が点着されてから固定化酵素膜に到達するまでにか
なりの時間がかかる関係上、上記ピーク値が得られた時
点においてかなりの量の未反応の測定対象物質が存在す
ることになる。また、次の濃度測定を行なうまでには未
反応の測定対象物質を十分に消費させておかなければな
らない。
験液が点着されてから固定化酵素膜に到達するまでにか
なりの時間がかかる関係上、上記ピーク値が得られた時
点においてかなりの量の未反応の測定対象物質が存在す
ることになる。また、次の濃度測定を行なうまでには未
反応の測定対象物質を十分に消費させておかなければな
らない。
したがって、次の濃度測定を行ない得る状態になるまで
の待ち時間が著しく長くなり、複数の被験液に含まれる
測定対象物質の濃度を連続して測定する場合における所
要時間が全体として著しく長くなってしまうという不都
合がある。さらに、酵素電極に残留する未反応の測定対
象物質を酸化させ、または還元させることにより消費す
るのであるから、酸化に必要な物質の量が測定対象物質
の量に対応して減少し、または還元の結果生成される物
質の量が測定対象物質の量に対応して増加することにな
り、次の濃度測定を行なう場合において、上記物質量の
減少または物質量の増加の影響を受けて電気信号のレベ
ルの低下を招き、測定精度が低下し゛てしまうという不
都合がある。
の待ち時間が著しく長くなり、複数の被験液に含まれる
測定対象物質の濃度を連続して測定する場合における所
要時間が全体として著しく長くなってしまうという不都
合がある。さらに、酵素電極に残留する未反応の測定対
象物質を酸化させ、または還元させることにより消費す
るのであるから、酸化に必要な物質の量が測定対象物質
の量に対応して減少し、または還元の結果生成される物
質の量が測定対象物質の量に対応して増加することにな
り、次の濃度測定を行なう場合において、上記物質量の
減少または物質量の増加の影響を受けて電気信号のレベ
ルの低下を招き、測定精度が低下し゛てしまうという不
都合がある。
また、高濃度の測定限界を高めるために固定化酵素膜へ
の測定対象物質の拡散割合を抑制する拡散制限膜を装着
した酵素電極を使用する場合には、測定対象物質が固定
化酵素膜に十分に拡散するのに長時間を要し、被験液を
長時間にわたって酵素電極と接触しておかなければなら
ないと思われていた。したがって、拡散制限膜の表面側
には著しく多量の未反応の測定対象物質が残留しており
、この測定対象物質が拡散制限膜を通して徐々に拡散し
てくるのであるから、上記不都合が特に顕著になり、拡
散制限膜を装着しているにも拘らず高濃度の測定限界を
余り高めることができないという不都合がある。具体的
には、酵素電極から出力される電流の微分値のピークに
基づいて血液中のグルコース濃度を測定する場合に、上
記ピークを検出した後5秒間は測定を継続することによ
り正しいピークを得るようにすれば、高濃度の測定限界
が5001g/dj程度になっていた。
の測定対象物質の拡散割合を抑制する拡散制限膜を装着
した酵素電極を使用する場合には、測定対象物質が固定
化酵素膜に十分に拡散するのに長時間を要し、被験液を
長時間にわたって酵素電極と接触しておかなければなら
ないと思われていた。したがって、拡散制限膜の表面側
には著しく多量の未反応の測定対象物質が残留しており
、この測定対象物質が拡散制限膜を通して徐々に拡散し
てくるのであるから、上記不都合が特に顕著になり、拡
散制限膜を装着しているにも拘らず高濃度の測定限界を
余り高めることができないという不都合がある。具体的
には、酵素電極から出力される電流の微分値のピークに
基づいて血液中のグルコース濃度を測定する場合に、上
記ピークを検出した後5秒間は測定を継続することによ
り正しいピークを得るようにすれば、高濃度の測定限界
が5001g/dj程度になっていた。
〈発明の目的〉
、この発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり
、待ち時間を大巾に短縮できるとともに、電気信号のレ
ベルの著しい低下を防止でき、しかも高濃度の測定限界
を著しく高めることができる、酵素電極を用いる測定対
象物質の濃度測定方法およびその装置を提供することを
目的としている。
、待ち時間を大巾に短縮できるとともに、電気信号のレ
ベルの著しい低下を防止でき、しかも高濃度の測定限界
を著しく高めることができる、酵素電極を用いる測定対
象物質の濃度測定方法およびその装置を提供することを
目的としている。
〈課題を解決するための手段〉
上記の目的を達成するための、この発明の濃度測定方法
は、酵素電極を測定対象物質に接触させてから所定時間
が経過した後に酵素電極から出力される電気信号に基づ
く濃度測定を開始し、濃度測定のための電気信号がピー
クに達した後、測定開始からピークが得られるまでの時
間よりも短い所定時間が経過した時点で酵素電極を測定
対象物質から離す方法である。
は、酵素電極を測定対象物質に接触させてから所定時間
が経過した後に酵素電極から出力される電気信号に基づ
く濃度測定を開始し、濃度測定のための電気信号がピー
クに達した後、測定開始からピークが得られるまでの時
間よりも短い所定時間が経過した時点で酵素電極を測定
対象物質から離す方法である。
上記の目的を達成するための、第2の発明の濃度測定装
置は、酵素電極が測定対象物質に接触してから所定時間
が経過したか否かを判別する測定開始時点判別手段と、
測定開始時点判別手段により所定時間が経過したと判別
されたことを条件として、酵素電極からの出力信号に基
づく濃度測定を行なう濃度測定手段と、濃度測定手段に
より濃度測定のための電気信号のピークが得られた後、
測定開始からピークが得られるまでの時間よりも短い所
定時間が経過したことを検出して酵素電極を測定対象物
質から離すべく移動手段を動作させる制御手段とを含ん
でいる。
置は、酵素電極が測定対象物質に接触してから所定時間
が経過したか否かを判別する測定開始時点判別手段と、
測定開始時点判別手段により所定時間が経過したと判別
されたことを条件として、酵素電極からの出力信号に基
づく濃度測定を行なう濃度測定手段と、濃度測定手段に
より濃度測定のための電気信号のピークが得られた後、
測定開始からピークが得られるまでの時間よりも短い所
定時間が経過したことを検出して酵素電極を測定対象物
質から離すべく移動手段を動作させる制御手段とを含ん
でいる。
第3の発明の濃度測定装置は、酵素電極が測定対象物質
に接触してから所定時間が経過したが否かを判別する測
定開始時点判別手段と、測定開始時点判別手段により所
定時間が経過したと判別されたことを条件として、酵素
電極がらの出力信号に基づく濃度測定を行なう濃度測定
手段と、濃度測定のための電気信号のピークが得られた
が否かを判別するピーク判別手段と、ピーク判別手段に
よりピークが得られたと判別された後、測定開始からピ
ークが得られるまでの時間よりも短い所定時間が経過し
たか否がを判別する接触継続判別手段と、接触継続判別
手段により所定時間が経過したと判別されるまでの間に
上記ピークよりも大きいピークが得られたか否かを判別
するピーク更新判別手段と、接触時間判別手段により所
定時間が経過したと判別されたことおよびピーク更新判
別手段により上記ピークよりも大きいピークが得られな
かったと判別されたことを条件として酵素電極を測定対
象物質から離すべく移動手段を動作させる制御手段とを
含んでいる。
に接触してから所定時間が経過したが否かを判別する測
定開始時点判別手段と、測定開始時点判別手段により所
定時間が経過したと判別されたことを条件として、酵素
電極がらの出力信号に基づく濃度測定を行なう濃度測定
手段と、濃度測定のための電気信号のピークが得られた
が否かを判別するピーク判別手段と、ピーク判別手段に
よりピークが得られたと判別された後、測定開始からピ
ークが得られるまでの時間よりも短い所定時間が経過し
たか否がを判別する接触継続判別手段と、接触継続判別
手段により所定時間が経過したと判別されるまでの間に
上記ピークよりも大きいピークが得られたか否かを判別
するピーク更新判別手段と、接触時間判別手段により所
定時間が経過したと判別されたことおよびピーク更新判
別手段により上記ピークよりも大きいピークが得られな
かったと判別されたことを条件として酵素電極を測定対
象物質から離すべく移動手段を動作させる制御手段とを
含んでいる。
く作用〉
以上の濃度測定方法であれば、酵素電極を測定対象物質
に接触させて測定対象物質の量に対応する電気信号を得
、その後、酵素電極を保存液に接触させることにより次
の測定に備える場合において、酵素電極を測定対象物質
に接触させておく期間の終期を、濃度測定のための電気
信号がピークに達した後、測定開始からピークが得られ
るまでの時間よりも短い時間が経過した時点に設定する
のであるから、被験液から酵素電極への測定対象物質の
拡散量を著しく減少させることができ、次の濃度測定を
行なうまでの待ち時間を大巾に短縮できる。また、測定
対象物質の拡散量が著しく少ないのであるから、酸化反
応に必要な物質の量が減少しすぎ、または還元反応の結
果生成される物質が増加しすぎるという不都合を解消し
、正確な測定値を得ることができるとともに、高濃度の
測定限界を高めることができる。また、酵素電極の測定
対象物質への接触期間の終期が上記のように設定されて
いる関係上、例えば、高濃度の測定対象物質の測定を行
なった後の測定においては、酵素電極が移動している間
に例えば酸化反応に必要な物質が補給されることに起因
して測定開始時点等にピークが得られ、このピークに基
づいて濃度測定を行なってしまうという不都合が生じる
と思われるが、この発明においては、測定開始から所定
時間が経過した後においてのみ濃度測定を行なうのであ
るから、上記ピークに基づいて誤動作するという不都合
が解消され、正確な濃度測定を達成できることになる。
に接触させて測定対象物質の量に対応する電気信号を得
、その後、酵素電極を保存液に接触させることにより次
の測定に備える場合において、酵素電極を測定対象物質
に接触させておく期間の終期を、濃度測定のための電気
信号がピークに達した後、測定開始からピークが得られ
るまでの時間よりも短い時間が経過した時点に設定する
のであるから、被験液から酵素電極への測定対象物質の
拡散量を著しく減少させることができ、次の濃度測定を
行なうまでの待ち時間を大巾に短縮できる。また、測定
対象物質の拡散量が著しく少ないのであるから、酸化反
応に必要な物質の量が減少しすぎ、または還元反応の結
果生成される物質が増加しすぎるという不都合を解消し
、正確な測定値を得ることができるとともに、高濃度の
測定限界を高めることができる。また、酵素電極の測定
対象物質への接触期間の終期が上記のように設定されて
いる関係上、例えば、高濃度の測定対象物質の測定を行
なった後の測定においては、酵素電極が移動している間
に例えば酸化反応に必要な物質が補給されることに起因
して測定開始時点等にピークが得られ、このピークに基
づいて濃度測定を行なってしまうという不都合が生じる
と思われるが、この発明においては、測定開始から所定
時間が経過した後においてのみ濃度測定を行なうのであ
るから、上記ピークに基づいて誤動作するという不都合
が解消され、正確な濃度測定を達成できることになる。
第2の発明の濃度測定装置であれば、電極移動手段によ
り酵素電極を移動させ、測定対象物質に接触させて測定
対象物質の量に対応する電気信号を得、その後、電極移
動手段により酵素電極を移動させ、保存液に接触させる
ことにより次の測定に備える場合において、濃度測定の
ための電気信号がピークに達した後、測定開始からピー
クが得られるまでの時間よりも短い時間が経過した時点
において酵素電極を測定対象物質から離すべく制御手段
により電極移動手段を動作させるのであるから、酵素電
極を測定対象物質に接触させておく期間を短くでき、被
験液から酵素電極への測定対象物質の拡散量を著しく減
少させて、次の濃度測定を行なうまでの待ち時間を大巾
に短縮できる。
り酵素電極を移動させ、測定対象物質に接触させて測定
対象物質の量に対応する電気信号を得、その後、電極移
動手段により酵素電極を移動させ、保存液に接触させる
ことにより次の測定に備える場合において、濃度測定の
ための電気信号がピークに達した後、測定開始からピー
クが得られるまでの時間よりも短い時間が経過した時点
において酵素電極を測定対象物質から離すべく制御手段
により電極移動手段を動作させるのであるから、酵素電
極を測定対象物質に接触させておく期間を短くでき、被
験液から酵素電極への測定対象物質の拡散量を著しく減
少させて、次の濃度測定を行なうまでの待ち時間を大巾
に短縮できる。
また、測定対象物質の拡散量が著しく少ないのであるか
ら、酸化反応に必要な物質の量が減少しすぎ、または還
元反応の結果生成される物質が増加しすぎるという不都
合を解消し、正確な測定値を得ることができるとともに
、高濃度の測定限界を高めることができる。さらに、酵
素電極の測定対象物質への接触期間の終期が上記のよう
に設定されている関係上、例えば、高濃度の測定対象物
質の測定を行なった後の測定においては、酵素電極が移
動している間に例えば酸化反応に必要な物質が補給され
ることに起因して測定開始時点等にピークが得られ、こ
のピークに基づいて濃度測定を行なってしまうという不
都合が生じると思われるが、この発明においては、測定
開始から所定時間が経過したことを測定開始時点判別手
段により判別した場合においてのみ濃度測定手段により
濃度測定を行なうのであるから、上記ピークに基づいて
誤動作するという不都合が解消され、正確な濃度測定を
達成できることになる。
ら、酸化反応に必要な物質の量が減少しすぎ、または還
元反応の結果生成される物質が増加しすぎるという不都
合を解消し、正確な測定値を得ることができるとともに
、高濃度の測定限界を高めることができる。さらに、酵
素電極の測定対象物質への接触期間の終期が上記のよう
に設定されている関係上、例えば、高濃度の測定対象物
質の測定を行なった後の測定においては、酵素電極が移
動している間に例えば酸化反応に必要な物質が補給され
ることに起因して測定開始時点等にピークが得られ、こ
のピークに基づいて濃度測定を行なってしまうという不
都合が生じると思われるが、この発明においては、測定
開始から所定時間が経過したことを測定開始時点判別手
段により判別した場合においてのみ濃度測定手段により
濃度測定を行なうのであるから、上記ピークに基づいて
誤動作するという不都合が解消され、正確な濃度測定を
達成できることになる。
第3の発明の濃度測定装置であれば、移動手段により酵
素電極を移動させ、測定対象物質に接触させて測定対象
物質の量に対応する電気信号を得、その後、移動手段に
より酵素電極を移動させ、保存液に接触させることによ
り次の測定に備える場合において、酵素電極が測定対象
物質に接触してから所定時間が経過したか否かを測定開
始時点判別手段により判別し、測定開始時点判別手段に
より所定時間が経過したと判別されたことを条件として
、濃度測定手段による酵素電極からの出力信号に基づく
濃度測定を開始する。したがって、濃度測定開始から所
定時間が経過するまでの間に酵素電極から大きい電気信
号が出力されても濃度測定には何ら影響を及ぼさない。
素電極を移動させ、測定対象物質に接触させて測定対象
物質の量に対応する電気信号を得、その後、移動手段に
より酵素電極を移動させ、保存液に接触させることによ
り次の測定に備える場合において、酵素電極が測定対象
物質に接触してから所定時間が経過したか否かを測定開
始時点判別手段により判別し、測定開始時点判別手段に
より所定時間が経過したと判別されたことを条件として
、濃度測定手段による酵素電極からの出力信号に基づく
濃度測定を開始する。したがって、濃度測定開始から所
定時間が経過するまでの間に酵素電極から大きい電気信
号が出力されても濃度測定には何ら影響を及ぼさない。
そして、測定後は、濃度測定のための電気信号のピーク
が得られたか否かをピーク判別手段により判別し、ピー
クが得られたと判別された後、測定開始からピークが得
られるまでの時間よりも短い所定時間が経過したか否か
を接触時間判別手段により判別するとともに、接触時間
判別手段により所定時間が経過したと判別されるまでの
間に上記ピークよりも大きいピークが得られたか否かを
ピーク更新判別手段により判別する。したがって、上記
ピークよりも大きいピークが得られなかった場合には、
上記ピークが真のピークであり、このピークに基づいて
測定対象物質の濃度を得ることができる。また、この場
合には、酵素電極を測定対象物質から離すべく制御手段
により移動手段を動作させるのであるから、酵素電極と
測定対象物質との接触時間を短くでき、酵素電極への測
定対象物質の拡散量を大巾に低減できる。したがって、
次の測定開始までの待ち時間を大巾に短縮できるととも
に、ダイナミック・レンジを広くして正確な濃度測定を
行なうことができる。さらに、未反応の測定対象物質の
残留量を大巾に減少させることにより、高濃度の測定限
界を大巾に高めることができる。
が得られたか否かをピーク判別手段により判別し、ピー
クが得られたと判別された後、測定開始からピークが得
られるまでの時間よりも短い所定時間が経過したか否か
を接触時間判別手段により判別するとともに、接触時間
判別手段により所定時間が経過したと判別されるまでの
間に上記ピークよりも大きいピークが得られたか否かを
ピーク更新判別手段により判別する。したがって、上記
ピークよりも大きいピークが得られなかった場合には、
上記ピークが真のピークであり、このピークに基づいて
測定対象物質の濃度を得ることができる。また、この場
合には、酵素電極を測定対象物質から離すべく制御手段
により移動手段を動作させるのであるから、酵素電極と
測定対象物質との接触時間を短くでき、酵素電極への測
定対象物質の拡散量を大巾に低減できる。したがって、
次の測定開始までの待ち時間を大巾に短縮できるととも
に、ダイナミック・レンジを広くして正確な濃度測定を
行なうことができる。さらに、未反応の測定対象物質の
残留量を大巾に減少させることにより、高濃度の測定限
界を大巾に高めることができる。
〈実施例〉
以下、実施例を示す添付図面によって詳細に説明する。
第4図は酵素電極を用いた濃度測定装置を示す概略図で
あり、下地電極の表面に過酸化水素選択透過膜、固定化
酵素膜および拡散制限膜が装着されてなる酵素電極(1
)を支持する支持板(2a)が移動手段としてのモータ
(2c)により自転されるねじ軸(2b)に係合されて
いるとともに、支持板(2a)の所定位置に設けた突軸
(2d)が案内溝(2e)に係合されている。上記案内
溝(2e)は、ねじ軸(2b)に追従して回動するよう
に支持板(2a)を案内する水平案内部(2「)と、水
平案内部(2f)の端部においてねじ軸(2b)に追従
して昇降するように支持板(2a)を案内する垂直案内
部(2g) (2h)とを有しており、一方の垂直案内
部(2g)に案内されて支持板(2a)が上昇した状態
で、酵素電極(1)が、被検液が点着された膜(3)と
接触し、他方の垂直案内部(2h)に案内されて支持板
(2a)が上昇した状態で、酵素電極(1)が、保存液
が収容された保存液収容タンク(4)の開口部と接触す
るように位置決めされている。尚、何れかの垂直案内部
と水平案内部(2f)との境界部におけるねじ軸(2b
)の逆転に起因する支持板(2a)の復動を規制するた
めの規制部材(図示せず)が設けられている。尚、上記
膜G)は、酵素電極(1)に拡散制限膜が装着されてい
る場合に、拡散制限膜の目詰りをひきおこす物質を分離
する機能、上記拡散制限膜よりも低い拡散制限機能、酵
素電極に接触することなく被検液の点着を行なわせる機
能等を有する膜であればよいが、酵素電極(1)に拡散
制限膜が装着されていない場合には、ある程度の拡散制
限機能、酵素電極に接触することなく被検液の点着を行
なわせる機能等を有する膜であればよい第1図はこの発
明の濃度n1定方法を示すフローチャートであり、ステ
ップ■において酵素電極(1)のリフレッシュを行ない
得る状態になるまで待って、ステップ■において、酵素
電極(1)に所定時間だけ逆バイアス(測定時のバイア
スと逆極性のバイアス)を印加することにより酵素電極
(1)をリフレッシュしく第2図中領域R1参照)、活
性化を高める。その後、ステップ■において酵素電極(
1)に順バイアスを印加する。上記リフレッシュ直後は
酵素電極(1)から出力される電気信号が著しく大きく
なり、その後は徐々に電気信号が小さくなるので(第2
図中領域R2参照)、ステップ■において電気信号が安
定するまで(具体的には、電気信号が所定の閾値まで低
下するまで)待ち、ステップ■においてモータ(2c)
を動作させることにより、酵素電極(1)を保存液収容
タンク(4)から離して、被験液が点着された膜G)と
接触させ、ステップ■において測定開始からの計時を行
ない、予め設定された所定時間(例えば、血液中のグル
コース濃度を測定する場合であれば0.5秒)が経過す
るまで待ってから、ステップ■において被験液中の測定
対象物質濃度の測定を開始する。その後は、ステップ■
において計時時間が予め設定した所定時間(測定開始か
らピークが得られるまでの時間よりも短い所定時間であ
り、例えば血液中のグルコース濃度を測定する場合であ
れば1秒)に達するまで待ち、ステップ■においてモー
タ(2c)を動作させることにより酵素電極(1)を膜
(3)から離し、保存液収容タンク(4)に向かっての
移動を開始させる。そして、ステップ[相]において濃
度測定のための電気信号のピーク(例えば、酵素電極(
1)から出力される電流の一次時間微分のピーク)が得
られるまで待ってから、ステップ■において、得られた
ピーク値に基づいて測定対象物質の濃度を算出し、その
後は、酵素電極(1)が保存液収容タンク(4)に接触
して、生理活性物質の活性を維持されるので、ステップ
■において次の測定開始が指示されるまで待ち、測定開
始が指示されれば再びステップ■以下の処理を行なう。
あり、下地電極の表面に過酸化水素選択透過膜、固定化
酵素膜および拡散制限膜が装着されてなる酵素電極(1
)を支持する支持板(2a)が移動手段としてのモータ
(2c)により自転されるねじ軸(2b)に係合されて
いるとともに、支持板(2a)の所定位置に設けた突軸
(2d)が案内溝(2e)に係合されている。上記案内
溝(2e)は、ねじ軸(2b)に追従して回動するよう
に支持板(2a)を案内する水平案内部(2「)と、水
平案内部(2f)の端部においてねじ軸(2b)に追従
して昇降するように支持板(2a)を案内する垂直案内
部(2g) (2h)とを有しており、一方の垂直案内
部(2g)に案内されて支持板(2a)が上昇した状態
で、酵素電極(1)が、被検液が点着された膜(3)と
接触し、他方の垂直案内部(2h)に案内されて支持板
(2a)が上昇した状態で、酵素電極(1)が、保存液
が収容された保存液収容タンク(4)の開口部と接触す
るように位置決めされている。尚、何れかの垂直案内部
と水平案内部(2f)との境界部におけるねじ軸(2b
)の逆転に起因する支持板(2a)の復動を規制するた
めの規制部材(図示せず)が設けられている。尚、上記
膜G)は、酵素電極(1)に拡散制限膜が装着されてい
る場合に、拡散制限膜の目詰りをひきおこす物質を分離
する機能、上記拡散制限膜よりも低い拡散制限機能、酵
素電極に接触することなく被検液の点着を行なわせる機
能等を有する膜であればよいが、酵素電極(1)に拡散
制限膜が装着されていない場合には、ある程度の拡散制
限機能、酵素電極に接触することなく被検液の点着を行
なわせる機能等を有する膜であればよい第1図はこの発
明の濃度n1定方法を示すフローチャートであり、ステ
ップ■において酵素電極(1)のリフレッシュを行ない
得る状態になるまで待って、ステップ■において、酵素
電極(1)に所定時間だけ逆バイアス(測定時のバイア
スと逆極性のバイアス)を印加することにより酵素電極
(1)をリフレッシュしく第2図中領域R1参照)、活
性化を高める。その後、ステップ■において酵素電極(
1)に順バイアスを印加する。上記リフレッシュ直後は
酵素電極(1)から出力される電気信号が著しく大きく
なり、その後は徐々に電気信号が小さくなるので(第2
図中領域R2参照)、ステップ■において電気信号が安
定するまで(具体的には、電気信号が所定の閾値まで低
下するまで)待ち、ステップ■においてモータ(2c)
を動作させることにより、酵素電極(1)を保存液収容
タンク(4)から離して、被験液が点着された膜G)と
接触させ、ステップ■において測定開始からの計時を行
ない、予め設定された所定時間(例えば、血液中のグル
コース濃度を測定する場合であれば0.5秒)が経過す
るまで待ってから、ステップ■において被験液中の測定
対象物質濃度の測定を開始する。その後は、ステップ■
において計時時間が予め設定した所定時間(測定開始か
らピークが得られるまでの時間よりも短い所定時間であ
り、例えば血液中のグルコース濃度を測定する場合であ
れば1秒)に達するまで待ち、ステップ■においてモー
タ(2c)を動作させることにより酵素電極(1)を膜
(3)から離し、保存液収容タンク(4)に向かっての
移動を開始させる。そして、ステップ[相]において濃
度測定のための電気信号のピーク(例えば、酵素電極(
1)から出力される電流の一次時間微分のピーク)が得
られるまで待ってから、ステップ■において、得られた
ピーク値に基づいて測定対象物質の濃度を算出し、その
後は、酵素電極(1)が保存液収容タンク(4)に接触
して、生理活性物質の活性を維持されるので、ステップ
■において次の測定開始が指示されるまで待ち、測定開
始が指示されれば再びステップ■以下の処理を行なう。
以上の方法により血液中のグルコース濃度を測定するに
当って酵素電極(1)と血液との接触時間をピークが得
られてから1秒が経過するまでの時間に設定したところ
、得られるピーク値は、ピーク検出後5秒間酵素電極(
1)と血液とを接触させ続けた場合と同じ値であり、し
かも酵素電極(1)が膜(3)に接触してから約2秒後
にピーク値か得られた。
当って酵素電極(1)と血液との接触時間をピークが得
られてから1秒が経過するまでの時間に設定したところ
、得られるピーク値は、ピーク検出後5秒間酵素電極(
1)と血液とを接触させ続けた場合と同じ値であり、し
かも酵素電極(1)が膜(3)に接触してから約2秒後
にピーク値か得られた。
また、酵素電極(1)が空気中を移動している間に例え
ば測定対象物質の反応に必要な物質が補給されて酵素電
極(1)から出力される電気信号のレベルが高くなって
も、膜(3)と接触した当初は全く測定を行なわないの
で、本来の測定に伴なって得られるピークを確実に捕え
ることができ、正確な濃度測定を達成できる。そして、
この実施例の場合には、酵素電極(1)に拡散している
過剰な測定対象物質の量が著しく少ないのであるから、
ピーク検出後における濃度測定のための電気信号が短時
間で小さくなり、所定の閾値に達する。この結果、リフ
レッシュ開始までの所要時間を含む待ち時間を大巾に短
縮できる。また、未反応の測定対象物質の量が少ないの
であるから、未反応の残留測定対象物質を消費するため
に必要な物質(濃度測定のための反応に必要な物質と同
じ物質)が必要以上に減少するという不都合を解消でき
、次の濃度測定を高精度に達成できるとともに、高濃度
の測定限界を高めることができる。
ば測定対象物質の反応に必要な物質が補給されて酵素電
極(1)から出力される電気信号のレベルが高くなって
も、膜(3)と接触した当初は全く測定を行なわないの
で、本来の測定に伴なって得られるピークを確実に捕え
ることができ、正確な濃度測定を達成できる。そして、
この実施例の場合には、酵素電極(1)に拡散している
過剰な測定対象物質の量が著しく少ないのであるから、
ピーク検出後における濃度測定のための電気信号が短時
間で小さくなり、所定の閾値に達する。この結果、リフ
レッシュ開始までの所要時間を含む待ち時間を大巾に短
縮できる。また、未反応の測定対象物質の量が少ないの
であるから、未反応の残留測定対象物質を消費するため
に必要な物質(濃度測定のための反応に必要な物質と同
じ物質)が必要以上に減少するという不都合を解消でき
、次の濃度測定を高精度に達成できるとともに、高濃度
の測定限界を高めることができる。
〈実施例2〉
第3図はこの発明の濃度測定装置の一実施例の電気的構
成を示すブロック図であり、測定開始前に酵素電極(1
)に対して活性化のための逆バイアスを所定時間だけ印
加する(リフレッシュする)リフレッシュ電源(11)
と、測定用の順バイアスを印加する測定用電源(12)
と、逆バイアス印加後における酵素電極(1)から出力
される電気信号が所定の閾値に達したことを検出するリ
フレッシュ終了検出部(13)と、順バイアス印加状態
における酵素電極から出力される電気信号の微分値を得
る微分部(14)と、微分値の最大値を抽出する最大値
抽出部(15)と、抽出された最大値に基づいて被験液
中の測定対象物質の濃度を算出する濃度算出部(16)
と、測定後における酵素電極(1)から出力される電気
信号が所定の閾値に達したことを検出するリフレッシュ
開始可能検出部(17)と、酵素電極(1)の膜(3)
への接触時間が所定時間に達したか否がを判別する測定
開始時点判別手段としての接触時間判別部(18)と、
最大値抽出後の所定時間内により大きな値が得られたか
否かを判別する、接触時間判別手段およびピーク更新判
別手段としての最大値更新判別部(19)と、リフレッ
シュ終了検出部(13)、リフレッシュ開始可能検出部
(17)からの検出信号および接触時間判別部(18)
、最大値更新判別部(19)からの判別信号を入力とし
て逆バイアス印加状態、順バイアス印加状態を選択する
とともに、対応する信号処理、検出部を選択的に動作さ
せ、しかも必要に応じてモータ(2c)を動作させる制
御部(2o)とを有している。但し、上記最大値更新判
別部(19)は、酵素電極(1)の膜(3)への接触が
、最大値検出後所定時間経過したか否かを判別する接触
時間判別手段と、この接触期間内により大きな最大値が
得られてか否かを判別するピーク更新判別手段とで構成
されていてもよい。
成を示すブロック図であり、測定開始前に酵素電極(1
)に対して活性化のための逆バイアスを所定時間だけ印
加する(リフレッシュする)リフレッシュ電源(11)
と、測定用の順バイアスを印加する測定用電源(12)
と、逆バイアス印加後における酵素電極(1)から出力
される電気信号が所定の閾値に達したことを検出するリ
フレッシュ終了検出部(13)と、順バイアス印加状態
における酵素電極から出力される電気信号の微分値を得
る微分部(14)と、微分値の最大値を抽出する最大値
抽出部(15)と、抽出された最大値に基づいて被験液
中の測定対象物質の濃度を算出する濃度算出部(16)
と、測定後における酵素電極(1)から出力される電気
信号が所定の閾値に達したことを検出するリフレッシュ
開始可能検出部(17)と、酵素電極(1)の膜(3)
への接触時間が所定時間に達したか否がを判別する測定
開始時点判別手段としての接触時間判別部(18)と、
最大値抽出後の所定時間内により大きな値が得られたか
否かを判別する、接触時間判別手段およびピーク更新判
別手段としての最大値更新判別部(19)と、リフレッ
シュ終了検出部(13)、リフレッシュ開始可能検出部
(17)からの検出信号および接触時間判別部(18)
、最大値更新判別部(19)からの判別信号を入力とし
て逆バイアス印加状態、順バイアス印加状態を選択する
とともに、対応する信号処理、検出部を選択的に動作さ
せ、しかも必要に応じてモータ(2c)を動作させる制
御部(2o)とを有している。但し、上記最大値更新判
別部(19)は、酵素電極(1)の膜(3)への接触が
、最大値検出後所定時間経過したか否かを判別する接触
時間判別手段と、この接触期間内により大きな最大値が
得られてか否かを判別するピーク更新判別手段とで構成
されていてもよい。
上記の構成の濃度測定装置の動作は次のとおりである。
濃度測定が指示されていない場合には、酵素電極(1)
が保存液収容タンク(4)と接触し、生理活性物質の活
性を維持している。そして、図示しないスイッチの操作
により濃度測定の開始が指示された場合には、リフレッ
シュ開始可能検出部(17)により、酵素電極(1)か
ら出力される電気信号が所定の閾値に達したか否か−を
判別し、所定の閾値に達したことが検出されれば、制御
部(20)により、リフレッシュ電源(11)を動作さ
せ、酵素電極(1)に所定時間だけ所定の逆バイアスを
印加する。したがって、酵素電極(1)を構成する下地
電極の表面の酸化膜等が除去され、酵素電極(1)の活
性を著しく高めることができる。しかし、この状態にお
いては、酵素電極(1)の活性が高いものの、安定性に
欠けているのであるから、逆バイアス印加を中断して測
定用電源(12)による順バイアス印加後における酵素
電極(1)から出力される電気信号が所定の閾値に達し
たか否かをリフレッシュ終了検出部(13)により判別
する。そして、所定の閾値に達したことが検出されれば
、制御部(20)によりモータ(2c)を動作させるこ
とにより酵素電極(1)を、被験液が点着された膜(3
)に接触させる。したがって、測定対象物質の濃度およ
び反応時間に対応する電気信号を酵素電極(1)から出
力する。しかし、酵素電極(1)が膜(3)と接触して
から、接触時間判別部(18)により接触時間が所定時
間に達したと判別されるまでの間は濃度測定を行なわな
いように微分部(14)、最大値抽出部(15)、濃度
算出部(16)を制御部(20)により制御するので、
この時間内に大きな最大値が生じることになっても、濃
度測定には全く影響を及ぼさない。そして、接触時間か
所定時間に達した後は濃度測定を行なうべく微分部(1
4)、最大値抽出部(15)、濃度算出部(16)を制
御部(20)により制御するので、被験液中の測定対象
物質濃度が正確に得られる。また、微分値のピークが得
られてから、酵素電極(1)の膜(3)への接触からピ
ークが得られるまでの時間よりも短い所定時間が経過す
れば、制御部(20)によりモータ(2c)を動作させ
て酵素電極(1)を膜(3)から離すので、以後の測定
対象物質の酵素電極(1)への拡散を阻止し、酵素電極
(1)に残留する測定対象物質の増加を防止する。
が保存液収容タンク(4)と接触し、生理活性物質の活
性を維持している。そして、図示しないスイッチの操作
により濃度測定の開始が指示された場合には、リフレッ
シュ開始可能検出部(17)により、酵素電極(1)か
ら出力される電気信号が所定の閾値に達したか否か−を
判別し、所定の閾値に達したことが検出されれば、制御
部(20)により、リフレッシュ電源(11)を動作さ
せ、酵素電極(1)に所定時間だけ所定の逆バイアスを
印加する。したがって、酵素電極(1)を構成する下地
電極の表面の酸化膜等が除去され、酵素電極(1)の活
性を著しく高めることができる。しかし、この状態にお
いては、酵素電極(1)の活性が高いものの、安定性に
欠けているのであるから、逆バイアス印加を中断して測
定用電源(12)による順バイアス印加後における酵素
電極(1)から出力される電気信号が所定の閾値に達し
たか否かをリフレッシュ終了検出部(13)により判別
する。そして、所定の閾値に達したことが検出されれば
、制御部(20)によりモータ(2c)を動作させるこ
とにより酵素電極(1)を、被験液が点着された膜(3
)に接触させる。したがって、測定対象物質の濃度およ
び反応時間に対応する電気信号を酵素電極(1)から出
力する。しかし、酵素電極(1)が膜(3)と接触して
から、接触時間判別部(18)により接触時間が所定時
間に達したと判別されるまでの間は濃度測定を行なわな
いように微分部(14)、最大値抽出部(15)、濃度
算出部(16)を制御部(20)により制御するので、
この時間内に大きな最大値が生じることになっても、濃
度測定には全く影響を及ぼさない。そして、接触時間か
所定時間に達した後は濃度測定を行なうべく微分部(1
4)、最大値抽出部(15)、濃度算出部(16)を制
御部(20)により制御するので、被験液中の測定対象
物質濃度が正確に得られる。また、微分値のピークが得
られてから、酵素電極(1)の膜(3)への接触からピ
ークが得られるまでの時間よりも短い所定時間が経過す
れば、制御部(20)によりモータ(2c)を動作させ
て酵素電極(1)を膜(3)から離すので、以後の測定
対象物質の酵素電極(1)への拡散を阻止し、酵素電極
(1)に残留する測定対象物質の増加を防止する。
以上のようにして測定対象物質の濃度を測定した後は、
酵素電極(1)を保存液収容タンク(4)と接触させて
、生理活性物質の活性を維持する。また、測定対象物資
の濃度が測定された後も未反応の測定対象物質が消費さ
れるのであるが、接触時間が短いことに起因して消費さ
れるべき未反応の測定対象物質の量が少ないのであるか
ら、次の測定までの待ち時間を大巾に短縮でき、しかも
ダイナミック・レンジを広くできる。また、未反応の測
定対象物質が著しく少ない状態で保存液収容タンク(4
)に接触するのであるから、保存液収容タンク(4)の
汚染を大巾に低減できる。
酵素電極(1)を保存液収容タンク(4)と接触させて
、生理活性物質の活性を維持する。また、測定対象物資
の濃度が測定された後も未反応の測定対象物質が消費さ
れるのであるが、接触時間が短いことに起因して消費さ
れるべき未反応の測定対象物質の量が少ないのであるか
ら、次の測定までの待ち時間を大巾に短縮でき、しかも
ダイナミック・レンジを広くできる。また、未反応の測
定対象物質が著しく少ない状態で保存液収容タンク(4
)に接触するのであるから、保存液収容タンク(4)の
汚染を大巾に低減できる。
尚、この発明は上記の実施例に限定されるものではなく
、例えば、グルコース以外の測定対象物質の濃度、例え
ば、尿素濃度等の測定に適用できるほか、生理活性物質
の存在下において行なわれる酸化反応、還元゛反応の何
れにも適用でき、さらに、3電極式の酵素電極を有する
濃度測定装置に適用することができるほか、異なる機構
により酵素電極を移動させる濃度測定装置に適用するこ
とができ、さらには酵素電極(1)から出力される電気
信号に基づいて直接濃度を測定する場合、二次時間微分
値に基づいて濃度を測定する場合等に適用することがで
きるほか、この発明の要旨を変更しない範囲内において
種々の設計変更を施すことが可能である。
、例えば、グルコース以外の測定対象物質の濃度、例え
ば、尿素濃度等の測定に適用できるほか、生理活性物質
の存在下において行なわれる酸化反応、還元゛反応の何
れにも適用でき、さらに、3電極式の酵素電極を有する
濃度測定装置に適用することができるほか、異なる機構
により酵素電極を移動させる濃度測定装置に適用するこ
とができ、さらには酵素電極(1)から出力される電気
信号に基づいて直接濃度を測定する場合、二次時間微分
値に基づいて濃度を測定する場合等に適用することがで
きるほか、この発明の要旨を変更しない範囲内において
種々の設計変更を施すことが可能である。
〈発明の効果〉
以上のように第1の発明は、酵素電極と測定対象物質と
の接触時間を著しく短縮しているので、酵素電極に残留
する未反応の測定対象物質の量を著しく減少させて、次
の7m定までの待ち時間を大巾に短縮でき、しかも測定
対象物質の反応に必要な物質の量が酵素電極において確
保されるので正確な測定値を得ることができるとともに
、高濃度の測定限界を高めることができ、さらに酵素電
極と測定対象物質との接触初期に得られる電気信号に基
づく誤動作を確実に阻止できるという特有の効果を奏す
る。
の接触時間を著しく短縮しているので、酵素電極に残留
する未反応の測定対象物質の量を著しく減少させて、次
の7m定までの待ち時間を大巾に短縮でき、しかも測定
対象物質の反応に必要な物質の量が酵素電極において確
保されるので正確な測定値を得ることができるとともに
、高濃度の測定限界を高めることができ、さらに酵素電
極と測定対象物質との接触初期に得られる電気信号に基
づく誤動作を確実に阻止できるという特有の効果を奏す
る。
第2の発明も、酵素電極と測定対象物質との接触時間を
著しく短縮しているので、酵素電極に残留する未反応の
測定対象物質の量を著しく減少させて、次の測定までの
待ち時間を大巾に短縮でき、しかも測定対象物質の反応
に必要な物質の量が酵素電極において確保されるので正
確な測定値を得ることができるとともに、高濃度の測定
限界を高めることができ、さらに酵素電極と測定対象物
質との接触初期に得られる電気信号に基づく誤動作を確
実に阻止できるという特有の効果を奏する。
著しく短縮しているので、酵素電極に残留する未反応の
測定対象物質の量を著しく減少させて、次の測定までの
待ち時間を大巾に短縮でき、しかも測定対象物質の反応
に必要な物質の量が酵素電極において確保されるので正
確な測定値を得ることができるとともに、高濃度の測定
限界を高めることができ、さらに酵素電極と測定対象物
質との接触初期に得られる電気信号に基づく誤動作を確
実に阻止できるという特有の効果を奏する。
第3の発明は、酵素電極と測定対象物質との接触時間を
著しく短縮しているだけでなく、真のピークが得られた
後にのみ測定対象物質から離すべく酵素電極を移動させ
るので、酵素電極に残留する未反応の測定対象物質の量
を著しく減少させて、次の測定までの待ち時間を大巾に
短縮でき、しかも測定対象物質の反応に必要な物質の量
が酵素電極において確保されるので正確な測定値を得る
ことができるとともに、高濃度の測定限界を高めること
ができ、さらに酵素電極と測定対象物質との接触初期に
得られる電気信号に基づく誤動作を確実に阻止できると
いう特有の効果を奏する。
著しく短縮しているだけでなく、真のピークが得られた
後にのみ測定対象物質から離すべく酵素電極を移動させ
るので、酵素電極に残留する未反応の測定対象物質の量
を著しく減少させて、次の測定までの待ち時間を大巾に
短縮でき、しかも測定対象物質の反応に必要な物質の量
が酵素電極において確保されるので正確な測定値を得る
ことができるとともに、高濃度の測定限界を高めること
ができ、さらに酵素電極と測定対象物質との接触初期に
得られる電気信号に基づく誤動作を確実に阻止できると
いう特有の効果を奏する。
第1図はこの発明の濃度測定方法の一実施例を示すフロ
ーチャート、 第2図は酵素電極からの出力信号の変化を示す図、 第3図はこの発明の濃度測定装置の一実施例の電気的構
成を示すブロック図、 第4図は酵素電極を用いた濃度測定装置を示す概略図。 (1)・・・酵素電極、(2c)・・・移動手段として
のモータ、(3)・・・被験液が点着される膜、 (4)・・・保存液収容タンク、(14)・・・微分部
、(15)・・・最大値抽出部、(lB)・・・濃度算
出部、(18)・・・測定開始時点判別手段としての接
触時間判別部、 (19)・・・接触時間判別手段およびピーク更新判別
手段としての最大値更新判別部、 (20)・・・制御部、 第4図
ーチャート、 第2図は酵素電極からの出力信号の変化を示す図、 第3図はこの発明の濃度測定装置の一実施例の電気的構
成を示すブロック図、 第4図は酵素電極を用いた濃度測定装置を示す概略図。 (1)・・・酵素電極、(2c)・・・移動手段として
のモータ、(3)・・・被験液が点着される膜、 (4)・・・保存液収容タンク、(14)・・・微分部
、(15)・・・最大値抽出部、(lB)・・・濃度算
出部、(18)・・・測定開始時点判別手段としての接
触時間判別部、 (19)・・・接触時間判別手段およびピーク更新判別
手段としての最大値更新判別部、 (20)・・・制御部、 第4図
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、酵素電極(1)を測定対象物質に接触させ、その後
、酵素電極(1)を保存液に接触させるべく移動させる
測定対象物質の濃度測 定装置において、酵素電極(1)を測定対象物質に接触
させてから所定時間が経過し た後に酵素電極(1)から出力される電気信号に基づく
濃度測定を開始し、濃度測定 のための電気信号がピークに達した後、 測定開始からピークが得られるまでの時 間よりも短い所定時間が経過した時点で 酵素電極(1)を測定対象物質から離すことを特徴とす
る酵素電極を用いる測定対象 物質の濃度測定方法。 2、酵素電極(1)を測定対象物質に接触させその後、
酵素電極(1)を保存液に接触させるべく移動手段(2
c)により移動させる測定対象物質の濃度測定装置にお
いて、酵 素電極(1)が測定対象物質に接触してから所定時間が
経過したか否かを判別する測 定開始時点判別手段(18)と、測定開始時点判別手段
(18)により所定時間が経過したと判別されたことを
条件として、酵素 電極(1)からの出力信号に基づく濃度測定を行なう濃
度測定手段(14)(15)(16)と、濃度測定手段
(15)により濃度測定のための電気信号のピークが得
られた後、測定 開始からピークが得られるまでの時間よ りも短い所定時間が経過したことを検出 して酵素電極(1)を測定対象物質から離すべく移動手
段(2c)を動作させる制御手段(19)(20)とを
含むことを特徴とする測定対象物質の濃度測定装置。 3、酵素電極(1)を測定対象物質に接触させ、その後
、酵素電極(1)を保存液に接触させるべく移動手段(
2c)により移動させる測定対象物質の濃度測定装置に
おいて、酵 素電極(1)が測定対象物質に接触してから所定時間が
経過したか否かを判別する測 定開始時点判別手段(18)と、測定開始時点判別手段
(18)により所定時間が経過したと判別されたことを
条件として、酵素 電極(1)からの出力信号に基づく濃度測定を行なう濃
度測定手段(14)(15)(16)と、濃度測定のた
めの電気信号のピークが得 られたか否かを判別するピーク判別手段 (15)と、ピーク判別手段(15)によりピークが得
られたと判別された後、測定開始 からピークが得られるまでの時間よりも 短い所定時間が経過したか否かを判別す る接触時間判別手段(19)と、接触時間判別手段(1
9)により所定時間が経過したと判別されるまでの間に
上記ピークよりも 大きいピークが得られたか否かを判別す るピーク更新判別手段(19)と、接触時間判別手段(
19)により所定時間が経過したと判別されたことおよ
びピーク更新判別 手段(19)により上記ピークよりも大きいピークが得
られなかったと判別されたこ とを条件として酵素電極(1)を測定対象物質から離す
べく移動手段(2c)を動作させる制御手段(20)と
を含むことを特徴とする酵素電極を用いる測定対象物質
の濃度 測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2150895A JP2526715B2 (ja) | 1990-06-08 | 1990-06-08 | 酵素電極を用いる測定対象物質の濃度測定方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2150895A JP2526715B2 (ja) | 1990-06-08 | 1990-06-08 | 酵素電極を用いる測定対象物質の濃度測定方法およびその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0443953A true JPH0443953A (ja) | 1992-02-13 |
JP2526715B2 JP2526715B2 (ja) | 1996-08-21 |
Family
ID=15506725
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2150895A Expired - Lifetime JP2526715B2 (ja) | 1990-06-08 | 1990-06-08 | 酵素電極を用いる測定対象物質の濃度測定方法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2526715B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006126046A (ja) * | 2004-10-29 | 2006-05-18 | Horiba Ltd | 電極式センサの洗浄処理方法及び洗浄処理機構並びにその機構を備えた濃度測定装置 |
-
1990
- 1990-06-08 JP JP2150895A patent/JP2526715B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006126046A (ja) * | 2004-10-29 | 2006-05-18 | Horiba Ltd | 電極式センサの洗浄処理方法及び洗浄処理機構並びにその機構を備えた濃度測定装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2526715B2 (ja) | 1996-08-21 |
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