JP2513344B2 - 酵素電極に残留する測定対象物質の処理方法およびその装置 - Google Patents

酵素電極に残留する測定対象物質の処理方法およびその装置

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は酵素電極に残留する測定対象物質の処理方
法およびその装置に関し、さらに詳細にいえば、測定終
了後において酵素電極に残留する測定対象物質を迅速に
消失させるための処理方法およびその装置に関する。
<従来の技術、および発明が解決しようとする課題> 従来から非常に複雑な有機化合物、蛋白質等を極めて
高感度に、かつ選択的に検知することができるという特
質に着目して、下地電極の表面に生理活性物質を固定化
してなるバイオセンサ(以下、酵素電極と称する)によ
り上記有機化合物、蛋白質等の測定を行なうための研究
開発が行なわれている。
そして、上記酵素電極を使用して測定対象物質の測定
を行なうためには生理活性物質を活性状態にしておかな
ければならないので、非測定時には、少なくとも生理活
性物質を固定化した固定化活性膜を湿潤状態に保持する
ようにしている。
したがって、濃度測定装置の具体的な構成としては、
酵素電極を移動させることにより、測定対象物質に接触
する状態と湿潤状態を得るための保存液に接触する状態
とを選択させることが考えられる。
このような構成を採用すれば、酵素電極を移動させて
測定対象物質を含む溶液と接触させることにより、測定
対象物質の酸化反応または還元反応を迅速に行なわせる
ことができ、この反応の結果、生成され、または消失さ
れる物質の量を測定することにより溶液中の測定対象物
質の量を測定することができる。そして、測定終了後
は、酵素電極を溶液から離し、保存液に接触させること
により生理活性物質の活性を維持するとともに、酵素電
極の表面に残留する測定対象物質の上記反応を保存液に
接触した状態において行なわせることができる。
したがって、測定対象物質の濃度が余り高くない場合
には、酵素電極を保存液に接触させることにより残留す
る測定対象物質を十分に消費させ、次回の測定をスムー
ズに、かつ正確に行なうことができる。
しかし、測定対象物質の濃度が高い場合には、酵素電
極の表面に多量の測定対象物質が残量している関係上、
保存液に接触させた状態で測定対象物質を十分に消費さ
せるために著しく長い時間がかかり、次回の測定を行な
い得るようになるまでの待ち時間が著しく長くなってし
まうという不都合がある。具体的には、上記待ち時間
は、次の測定開始前に電極を活性化するためにリフレッ
シュをかけるための条件(例えば、電流の閾値等)を満
足するまでの時間、リフレッシュ後の電流が安定するま
での時間等により定まるものであり、例えば、グルコー
ス濃度が400mg/dlの血液を測定した場合における次の測
定までの待ち時間は例えば100〜120秒程度であり、700m
g/dlの場合には待ち時間が5分以上である。この結果、
複数種類の溶液中の測定対象物質の量を連続的に測定す
る場合における所要時間が著しく長くなってしまうとい
う不都合がある。
また、測定対象物質の酸化反応に必要な物質の量が著
しく減少し、または還元反応の結果生成される物質の量
が著しく増加してしまう可能性もあり、この場合には、
次回の測定時に得られる電気信号のレベルが著しく低く
なってしまうという不都合がある。
<発明の目的> この発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであ
り、待ち時間を大巾に短縮でき、しかも電気信号のレベ
ルの著しい低下を防止できる、酵素電極に残留する測定
対象物質の処理方法およびその装置を提供することを目
的としている。
<課題を解決するための手段> 上記の目的を達成するための、この発明の処理方法
は、酵素電極を測定対象物質から離した後、次の測定を
行なうために再び測定対象物質に接触させるまでの間
に、酵素電極が空気と接触する状態において酵素電極の
移動を強制的に所定時間だけ停止させる方法である。
但し、酵素電極を測定対象物質から離した後、保存液
に接触させるまでの間に、酵素電極の移動を強制的に所
定時間だけ停止させる方法であることが好ましい。
上記の目的を達成するための、この発明の処理装置
は、酵素電極が測定対象物質から離れた後、酵素電極が
空気と接触する所定位置に到達したことを検出する検出
手段と、所定位置に到達したことを検出した時点で移動
手段による酵素電極の移動を所定時間だけ中断させる中
断手段とを含んでいる。
<作用> 以上の処理方法であれば、酵素電極を測定対象物質に
接触させて測定対象物質の量に対応する電気信号を得、
その後、酵素電極を保存液に接触させることにより次の
測定に備える場合において、酵素電極を測定対象物質か
ら離した後、次の測定を行なうために再び測定対象物質
に接触させるまでの間に、酵素電極が空気と接触する状
態において酵素電極の移動を強制的に所定時間だけ停止
させるのであるから、酵素電極の表面が空気と接触する
時間が著しく長くなり、この間に、酸化反応に必要な物
質であれば空気中から酵素電極表面に十分に供給され、
還元反応の結果生成される物質であれば空気中に放出さ
れる。したがって、酵素電極の表面は、酵素を媒体とす
る酸化反応、還元反応が進行し易い環境に維持され続け
るので、酵素電極の表面に残留する測定対象物質は比較
的短時間で消費され、速やかにリフレッシュをかける条
件を満足できるとともに、リフレッシュ後の電流が短時
間で安定する。この結果、測定終了後、次の測定までの
待ち時間を大巾に短縮できる。また、測定対象物質を十
分に消費した後も上記物質の供給または放出が行なわれ
るのであるから、正確な測定値を得ることができる。
そして、酵素電極を測定対象物質から離した後、保存
液に接触させるまでの間に、酵素電極の移動を強制的に
所定時間だけ停止させる方法であれば、酵素電極の表面
に未反応の測定対象物質が殆ど残留していない状態で保
存液に接触するのであるから、未反応の測定対象物質が
そのまま保存液に移行し、保存液を汚染してしまうとい
う不都合を防止できるほか、上記と同様の作用を達成で
きる。
上記の目的を達成するための、この発明の処理装置で
あれば、移動手段により酵素電極を移動させ、測定対象
物質に接触させて測定対象物質の量に対応する電気信号
を得、その後、移動手段により酵素電極を移動させ、保
存液に接触させることにより次の測定に備える場合にお
いて、移動手段により酵素電極を移動させれば、酵素電
極が空気と接触する所定位置に到達したことを検出手段
により検出し、中断手段によって移動手段による酵素電
極の移動を所定時間だけ中断させる。したがって、移動
が中断されている間、酵素電極が空気と接触し、酵素電
極の表面は、酵素を媒体とする酸化反応、還元反応が進
行し易い環境に維持され続けるので、酵素電極の表面に
残留する測定対象物質は比較的短時間で消費され、速や
かにリフレッシュをかける条件を満足できるとともに、
リフレッシュ後の電流が短時間で安定する。この結果、
測定終了後、次の測定までの待ち時間を大巾に短縮でき
る。また、測定対象物質を十分に消費した後も上記物質
の供給または放出が行なわれるのであるから、正確な測
定値を得ることができる。
<実施例> 以下、実施例を示す添付図面によって詳細に説明す
る。
第5図は酵素電極を用いた濃度測定装置を示す概略図
であり、下地電極の表面に過酸化水素選択透過膜、固定
化酸化膜および拡散制限膜が装着されてなる酵素電極
(1)を支持する支持板(2a)が移動手段としてのモー
タ(2c)により自転されるねじ軸(2b)に係合されてい
るとともに、支持板(2a)の所定位置に節けた突軸(2
d)が案内溝(2e)に係合されている。上記案内溝(2
e)は、ねじ軸(2b)に追従して回動するように支持板
(2a)を案内する水平案内部(2f)と、水平案内部(2
f)の端部においてねじ軸(2b)に追従して昇降するよ
うに支持板(2a)を案内する垂直案内部(2g)(2h)と
を有しており、一方の垂直案内部(2g)に案内されて支
持板(2a)が上昇した状態で、酵素電極(1)が、被検
液が点着された妨害物質分離膜(3)と接触し、他方の
垂直案内部(2h)に案内されて支持板(2a)が上昇した
状態で、酵素電極(1)が、保存液に収容された保存液
収容タンク(4)の開口部と接触するように位置決めさ
れている。尚、何れかの垂直案内部と水平案内部(2f)
との境界部におけるねじ軸(2b)の逆転に起因する支持
板(2a)の復動を規制するための規制部材(図示せず)
が設けられている。
第1図はこの発明の処理方法が適用された濃度測定方
法を示すフローチャートであり、ステップにおいて酵
素電極(1)のリフレッシュを行ない得る状態になるま
で待って、ステップにおいて、酵素電極(1)に所定
時間だけ逆バイアス(測定時のバイアスと逆極性のバイ
アス)の印加することにより酵素電極(1)をリフレッ
シュし(第2図中領域R1参照)、活性化を高める。そし
て、ステップにおいて酵素電極(1)に測定用のバイ
アスを印加する。上記リフレッシュ直後は酵素電極
(1)から出力される電気信号が著しく大きくなり、そ
の後は徐々に電気信号が小さくなるので(第2図中領域
R2参照)、ステップにおいて電気信号が安定するまで
(具体的には、電気信号が所定の閾値まで低下するま
で)待ち、ステップにおいてモータ(2c)を動作させ
ることにより、酵素電極(1)を保存液収容タンク
(4)から離し、被験液が点着された妨害物質分離膜
(3)と接触させ、ステップにおいて酵素電極(1)
から出力される電気信号に基づいて被験液中の測定対象
物質濃度を測定する。その後は、ステップにおいてモ
ータ(2c)を動作させることにより酵素電極(1)を妨
害物質分離膜(3)から離し、酵素電極(1)が所定位
置に到達したことを条件としてステップにおいてモー
タ(2c)の動作を所定時間だけ停止する。したがって、
モータ(2c)が停止している間は酵素電極(1)の表面
が空気と接触し、測定対象物質がグルコースであれば、
グルコースの反応に必要な酸素が十分に補給され、この
結果、酵素電極(1)の表面に未反応のグルコースが残
留していても、酸素が十分に補給されることに伴なって
迅速に反応が進行し、グルコースが短時間で消費され
る。その後は、ステップにおいてモータ(2c)を再び
動作させることにより酵素電極(1)を保存液収容タン
ク(4)に接触させ、生理活性物質の活性を維持したま
までステップにおいて次の測定開始が指示されるまで
待ち、測定開始が指示されれば再びステップ以下の処
理を行なう。
以上の方法により血液中のグルコース濃度を測定し、
ステップにおけるモータ(2c)の停止時間を30秒に設
定したところ、測定終了後、次の測定を行なうまでの待
ち時間が30〜50秒であり、待ち時間を大巾に短縮でき
た。そして、酵素電極(1)の表面に酸素が十分に補給
されているのであるから、次の測定におけるダイナミッ
ク・レンジを広くできる。また、酵素電極(1)が保存
液収容タンク(4)に接触する前に、残留しているグル
コースを消費させるのであるから、残留するグルコース
により保存液収容タンク(酵素電極(1)との接触部に
設けられたスポンジ等)が汚染されるという不都合を大
巾に低減し、または解消できる。
尚、この実施例においては、保存液収容タンク(3)
に接触する前に酵素電極(1)の移動を停止させるよう
にしているが、測定開始前に酵素電極(1)の移動を停
止させるようにしてもよく、同様に待ち時間を大巾に短
縮できる。但し、この場合には、保存液収容タンク
(4)の汚染低減または防止効果は達成できない。
また、この実施例における酵素電極(1)の移動停止
時間としては、予め設定された時間であってもよいが、
酵素電極(1)から出力される電気信号が所定の閾値ま
で低下するまでの時間であってもよく、この場合には、
低濃度の被験液の測定を行なった場合の待ち時間を一層
短縮できる。
<実施例2> 第3図はこの発明の処理装置の一実施例を組み込んだ
濃度測定装置の電気的構成の一例を示すブロック図であ
り、測定開始前に酵素電極(1)に対して活性化のため
の逆バイアスを所定時間だけ印加する(リフレッシュす
る)リフレッシュ電源(11)と、測定用の順バイアスを
印加する測定用電極(12)と、逆バイアス印加後におけ
る酵素電極(1)から出力される電気信号が所定の閾値
に達したことを検出するリフレッシュ終了検出部(13)
と、順バイアス印加状態における酵素電極から出力され
る電気信号の微分値を得る微分部(14)と、微分値の最
大値を抽出する最大値抽出部(15)と、抽出された最大
値に基づいて被験液中の測定対象物質の濃度を算出する
濃度算出部(16)と、測定後における酵素電極(1)か
ら出力される電気信号が所定の閾値に達したことを検出
するリフレッシュ開始可能検出部(17)と、濃度を算出
し、酵素電極(1)を妨害物質分離膜(3)から離して
所定位置に到達したことを検出する電極位置検出部(1
8)と、酵素電極(1)が所定位置に到達したことを条
件として、酵素電極(1)の移動を所定時間だけ中断さ
せる中断部(19)と、リフレッシュ終了検出部(13)お
よびリフレッシュ開始可能検出部(17)からの検出信号
を入力として逆バイアス印加状態、順バイアス印加状
態、酵素電極(1)の移動中断状態を選択するととも
に、対応する信号処理、検出部を選択的に動作させ、し
かも必要に応じてモータ(2c)を動作させる制御部(2
0)とを有している。
上記の構成の濃度測定装置の動作は次のとおりであ
る。
濃度測定が指示されていない場合には、酵素電極
(1)が保存液収容タンク(4)と接触し、生理活性物
質の活性を維持している。そして、図示しないスイッチ
の操作により濃度測定の開始が指示された場合には、リ
フレッシュ開始可能検出部(17)により、酵素電極
(1)から出力される電気信号が所定の閾値に達したか
否かを判別し、所定の閾値に達したことが検出されれ
ば、制御部(20)によりリフレッシュ電源(11)を動作
させ、酵素電極(1)に所定時間だけ所定の逆バイアス
を印加する。その後、制御部(20)により測定用電極
(12)を動作させて酵素電極(1)に所定の測定用の順
バイアスを印加する。したがって、酵素電極(1)を構
成する下地電極の表面の酸化膜等が除去され、酵素電極
(1)の活性を著しく高めることができる。しかし、こ
の状態、即ち、順バイアス印加初期においては、酵素電
極(1)の活性が高いものの、安定性に欠けているので
あるから酵素電極(1)から出力される電気信号が所定
の閾値に達したか否かをリフレッシュ終了検出部(13)
により判別する。そして、所定の閾値に達したことが検
出されれば、酵素電極(1)から出力される電気信号に
基づいて測定対象物質の濃度測定を行なう。勿論、この
時点においては酵素電極(1)が既に、被験液を点着し
た妨害物質分離膜(3)に接触されている。そして、酵
素電極(1)から出力される電気信号の時間微分値を微
分部(14)により得、最大値抽出部(15)により時間微
分値の最大値を得ることができるので、濃度算出部(1
6)において、時間微分値の最大値に基づいて測定対象
物質の濃度を算出できる。即ち、時間微分値に基づいて
濃度を算出する関係上、順バイアスを印加してから短時
間で濃度を算出できる。
以上のようにして測定対象物質の濃度を測定した後
は、制御部(20)によりモータ(2c)を動作させて酵素
電極(1)を保存液収容タンク(4)に向かって移動さ
せる。そして、移動途中において位置検出部(18)によ
り酵素電極(1)が所定位置に到達したことを検出する
ので、中断部(19)により酵素電極(1)の移動が所定
時間だけ中断され、酵素電極(1)が空気と接触した状
態に保持される。したがって、測定対象物質がグルコー
スであれば、グルコースの反応に必要な酸素が十分に補
給され、この結果、酵素電極(1)の表面に未反応のグ
ルコースが残留していても、酸素が十分に補給されるこ
とに伴なって迅速に反応が進行し、グルコースが短時間
で消費される。
その後は、酵素電極(1)の移動が再開され、保存液
収容タンク(4)に接触されるので、生理活性物質の活
性を維持でき、しかも十分な酸素が酵素電極(1)の表
面に存在するのであるから、次の測定までの待ち時間を
大巾に短縮でき、しかもダイナミック・レンジを広くで
きる。また、未反応のグルコースが十分に消費された状
態で保存液収容タンク(4)に接触するのであるから、
保存液収容タンク(4)の汚染を大巾に低減できる。
<実施例3> 第4図は他の実施例の処理装置を組み込んだ濃度測定
装置の構成を示すブロック図であり、第3図の実施例と
異なる点は、酵素電極(1)の移動が中断された状態に
おける電気信号が所定の閾値まで低下したか否かを判別
する移動再開判別部(21)がさらに設けられている点、
および電気信号が所定の閾値まで低下したことを示す移
動再開判別部(21)からの判別信号を入力として制御部
(20)により中断部(19)の動作を継続させるか否かを
制御するようにした点のみである。
したがって、この実施例の場合には、酵素電極(1)
の表面に残留する未反応の測定対象物質の量に応じて酵
素電極(1)の移動を中断する時間が制御されることに
なり、低濃度の被験液の測定を行なった場合にも必要以
上に酵素電極(1)の移動を中断するという不都合を解
消できる。
尚、この発明は上記の実施例に限定されるものではな
く、例えば、グルコース以外の測定対象物質の濃度、例
えば、尿素濃度等の測定に適用できるほか、生理活性物
質の存在下において行なわれる酸化反応、還元反応の何
れにも適用でき、さらに、3電極式の酵素電極を有する
濃度測定装置に適用することができるほか、異なる機構
により酵素電極を移動させる濃度測定装置に適用するこ
とができ、さらには酵素電極(1)から出力される電気
信号に基づいて直接濃度を測定する場合に適用すること
ができるほか、この発明の要旨を変更しない範囲内にお
いて種々の設計変更を施すことが可能である。
<発明の効果> 以上のように第1の発明は、所定時間だけ酵素電極の
表面を、酵素を媒体とする酸化反応、還元反応が進行し
易い環境に維持し続け、酵素電極の表面に残留する測定
対象物質を比較的短時間で消費させるので、測定終了
後、次の測定までの待ち時間を大巾に短縮でき、また、
測定対象物質を十分に消費した後に上記物質の供給また
は放出が行なわれるのであるから、次の測定において正
確な測定値を得ることができるという特有の効果を奏す
る。
第2の発明は、第1の発明の効果に加え、酵素電極の
表面に未反応の測定対象物質が殆ど残留していない状態
で保存液に接触するのであるから、未反応の測定対象物
質がそのまま保存液に移行し、保存液を汚染してしまう
という不都合を防止できるという特有の効果を奏する。
第3の発明は、所定時間だけ酵素電極の表面を、酵素
を媒体とする酸化反応、還元反応が進行し易い環境に維
持し続け、酵素電極の表面に残留する測定対象物質を比
較的短時間で消費させるので、測定終了後、次の測定ま
での待ち時間を大巾に短縮でき、また、測定対象物質を
十分に消費した後も上記物質の供給または放出が行なわ
れるのであるから、次の測定において正確な測定値を得
ることができるという特有の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の処理方法が適用された濃度測定方法
を示すフローチャート、 第2図は測定開始前における酵素電極からの出力信号の
変化を示す図、 第3図はこの発明の処理装置の一実施例を組み込んだ濃
度測定装置の電気的構成の一例を示すブロック図、 第4図は他の実施例の処理装置を組み込んだ濃度測定装
置の構成を示すブロック図、 第5図は酵素電極を用いた濃度測定装置を示す概略図。 (1)……酵素電極、(2c)……移動手段としてのモー
タ、 (3)……被験液が点着される妨害物質分離膜、 (4)……保存液収容タンク、(18)……電極位置検出
部、 (19)……中断部、(20)……制御部、 (21)……移動再開判別部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酵素電極(1)を測定対象物質に接触さ
    せ、その後、酵素電極(1)を保存液に接触させるべく
    移動させる測定対象物質の濃度測定装置において、酵素
    電極(1)を測定対象物質から離した後、次の測定を行
    なうために再び測定対象物質に接触させるまでの間に、
    酵素電極(1)が空気と接触する状態において酵素電極
    (1)の移動を強制的に所定時間だけ停止させることを
    特徴とする酵素電極に残留する測定対象物質の処理方
    法。
  2. 【請求項2】酵素電極(1)を測定対象物質から離した
    後、保存液に接触させるまでの間に、酵素電極(1)の
    移動を強制的に所定時間だけ停止させる上記特許請求の
    範囲第1項記載の酵素電極に残留する測定対象物質の処
    理方法。
  3. 【請求項3】酵素電極(1)を測定対象物質に接触さ
    せ、その後、酵素電極(1)を保存液に接触させるべく
    移動手段(2c)により移動させる測定対象物質の濃度測
    定装置において、酵素電極(1)が測定対象物質から離
    れた後、酵素電極(1)が空気と接触する所定位置に到
    達したことを検出する検出手段(18)と、所定位置に到
    達したことを検出した時点で移動手段(2c)による酵素
    電極(1)の移動を所定時間だけ中断させる中断手段
    (19)(20)(21)とを含むことを特徴とする酵素電極
    に残留する測定対象物質の処理装置。
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