JPH0443565B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 イ 発明の目的 〔産業上の利用分野〕 本発明はカメラに対するフレキシブルプリント
基板の実装構造に関する。

〔従来の技術〕

従来、カメラ、特に一眼レフカメラにおいて、
電気回路の配線実装はカメラ内の狹い空間を有効
利用するために、フレキシブルプリント基板（以
下フレキと略記する）をカメラ本体地板（アルミ
ダイキヤストボデイ体等、以下カメラ本体と記
す）の上面に配設することが行われていた。

しかし近年のカメラは高度の電子化・多機能化
に伴ない、回路の実装規模が大きくなり、又各種
のスイツチ類・センサ類等がカメラ内の所々に分
散配置されるようになつてきたために、配線実装
としてのフレキの配線はカメラ本体の上面領域だ
けでは足りなくなり、カメラ本体の上面・下面・
側面等にも広がつてきつつある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

而してこの場合、カメラ本体の上面・下面・側
面等に実装されるフレキ部分を一連に連設した１
枚の大きな展開型フレキをカメラ本体の上面・下
面・側面等に折曲げながら組込んでいくことは作
業性が悪く、工程・コスト等に大きな制約を与え
ていた。

そこでフレキをカメラ本体の上面・下面・側面
等の各フレキ実装面部用の複数枚の分割体として
構成し、それ等をカメラ本体の対応面部に組付け
その各分割フレキを相互接続処理して全体一連に
結線化する方式が多く採られている。

第７図はその一例を示すもので、フレキを 不図示のカメラ本体の上面にペンタプリズム
部分をまたいで配設する第１の分割フレキ１
と、 同下面に配設する第２の分割フレキ２と、 同側面に配設する第３の分割フレキ３と、 の３枚の分割体として構成し、それ等の各分割フ
レキ１，２，３をカメラ本体の対応面部に組付
け、第１と第３の分割フレキ１，３の回路端末部
１ａ，３ａ相互をカメラ本体の上面側で接続処理
し、第２と第３の分割フレキ２，３の回路端末部
２ａ，３ｂ相互をカメラ本体の下面側で接続処理
して第１〜第３の分割フレキ１，２，３の回路を
全体一連に結線化するものである。

しかし、この要領のものは分割フレキ相互の接
続処理個所が上記例のように２個所１ａ，３ａ，
２ａ，３ｂ、或はそれ以上となり、各々に独立し
た接続構造が必要となる。接続を半田付けで行う
にしろ、ゴムコネクタで行うにしろ、その２個所
１ａ，３ａ，２ａ，３ｂ、或はそれ以上の接続個
所に相互に接続すべき分割フレキ端末の位置決め
固定構造部を形成しなければならず、作業性・コ
スト等の点から問題が残る。又上記例のものの場
合には、カメラ本体の側面に配設する第３の分割
フレキ３に第１分割フレキ１側の回路の一部と、
第２分割フレキ２側の回路の一部とを直接に連絡
するだけの中継配線パターンも形成具備させなけ
ればならず、そのために第３の分割フレキ３に本
来的に具備させるべき回路についての実装密度を
低下させる結果ともなる。

本発明は同じくフレキをカメラ本体の上面・下
面・側面等の各面部用の複数枚の分割体として構
成し、それ等をカメラに実装処理するものである
が、上記のような問題点を全て解消した合理的
な、カメラに対するフレキシブルプリント基板の
実装構造を提供することを目的とする。

又、カメラに対する実装フレキの回路調整・チ
エツク部品、例えば可変抵抗器・トリマーコンデ
ンサ等の要調整素子、回路チエツク用パツド等を
合理的に配置具備させて回路の実装密度の向上、
調整・チエツク作業の便を図ることを目的とす
る。

ロ 発明の構成 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、カメラ本体に実装するフレキシブル
プリント基板を、該カメラ本体の上面に配設され
る第１の分割フレキシブルプリント基板と、下面
に配設される第２の分割フレキシブルプリント基
板と、複数の側面の少なくとも一面に配設される
第３の分割フレキシブルプリント基板と、に分割
し、各分割フレキシブルプリント基板には該カメ
ラ本体の前面に向かつて折り曲げられる張り出し
延長片を形成し、該各張り出し延長片の一部をカ
メラ本体前面のレンズ装着部の横近傍で、該カメ
ラ本体前面より窪ませた面部に重ねて電気的に接
続し、３枚の分割フレキシブルプリント基板を結
線状態とし、更に各張り出し延長片のうちカメラ
本体前面位置でカメラ本体前面側に露出する領域
に回路調整用の調整素子もしくはチエツクパツド
を集中して配置したことを特徴とするカメラに対
するフレキシブルプリント基板の実装構造を要旨
とするものであり、実装作業性の向上、回路実装
密度の高密度化、カメラ自体の小型化、回路の調
整・チエツク作業性の向上等を達成することがで
きる。

〔実施例〕

第１図は上記本発明に従うカメラに対するフレ
キ実装構造の一例のレイアウト図である。

１はカメラ本体の上面部にペンタプリズム部分
をまたいで配設される第１の分割フレキ、２は同
下面部に配設される第２の分割フレキ、３は同側
面部に配設される第３の分割フレキである。フレ
キのベース材はポリイミド等の絶縁材フイルム
（又はシート）であり、その表面又は裏面、或は
両面側に所要の導電パターン回路（銅パータン）
が形成され、所要の電気回路部品類が装着されて
いるが、図にはそれ等を省略した。

又、上記の第１〜第３の各分割フレキ１，２，
３にはカメラ本体前面でレンズマウント部の横近
傍の面部に向つて夫々折り曲げら所定の順で重ね
合わされる張り出し延長片部１ｃ，２ｃ，３ｃを
具備させてある。

而してカメラ本体の対応面部に実装した上記各
第１〜第３の分割フレキ１，２，３の各張り出し
延長片部１ｃ，２ｃ，３ｃを夫々上記カメラ本体
前面部に向つて折り曲げて所定順で重なり合わせ
それ等１ｃ，２ｃ，３ｃの各重なり端末部の回路
端子相互を該カメラ本体前面部上の１個所で適宜
の手段で接続・固定化して上記第１〜第３の分割
フレキ１，２，３の回路を全体一連に結線状態と
なすものである。

本例では第１の分割フレキ１についての張り出
し延長片部１ｃを最外側に重ね合わされる延長片
部とし、その延長片部１ｃの表面側に可変抵抗
器・トリマーコンデンサ等の要調整素子１１ａ，
１１ｂ，１１ｃや、チエツクパツド１２ａ，１２
ｂ，１２ｃ等の回路調整・チエツク部品を集中的
に配置して具備させてある。

第２〜５図は上記各分割フレキ張り出し延長片
部１ｃ，２ｃ，３ｃの端末部相互のカメラ本体前
面部上での接続・固定化構造（コネクト部）の一
例を示すものである。

第２図はコネクト部の分解斜面図、第３図は正
面図である。図において４はカメラ本体、５，５
は該カメラ本体前面部の所定位置に上下に植設し
た一対の位置決めピン、６，６はその上下一対の
位置決めピン５，５の外側位置に設けた一対のビ
ス穴付ダボ、７は鉄板等の剛体製の押え金具、
８，８は該金具の止めビス、９・１０は第１及び
第２の２枚のゴムコネクタである。

第１〜第３の各分割フレキ１，２，３の各張り
出し延長片部１ｃ，２ｃ，３ｃ、上記第１・第２
のゴムコネクタ９・１０、押え金具７には夫々上
記一対の位置決めピン５，５に対応して嵌合する
位置決め小孔ａを形成具備させてある。

１ｄは第１分割フレキ張り出し延長片部１ｃの
端末部の裏面側に具備させた導電パターン端子群
である。

２ｄ，２ｅ（第４図）は第２分割フレキ張り出
し延長片部２ｃの端末部の表面側と裏面側の両面
側に夫々具備させた導電パターン端子群であり、
表面側の端子群２ｄは上記第１分割フレキ張り出
し延長片部１ｃの端末部の裏面側に具備させた導
電パターン電子群１ｄと対応関係にある。

３ｄは第３分割フレキ張り出し延長片部３ｃの
端末部の表面側に具備させた導電パターン端子群
であり、前記第２分割フレキ張り出し延長片部２
ｃの端末部の裏面側に具備させた導電パターン端
子群２ｅと対応関係にある。

ゴムコネクタ９，１０は厚み方向に弾性を持
ち、厚み方向に押圧力がかかると厚み方向にのみ
導通性をもち、他方向は絶縁性を保持する部材で
あり、第５図ａはシリコーンゴム等の弾性絶縁体
ベース９ａの厚み方向に金属線・炭素線等の導電
性繊維９ｂを埋込んで構成されたタイプのもの、
同図ｂはシリコーンゴム等の弾性絶縁体ベース９
ａ部分と、炭素を含んだ導電層９ｂ部分を交互に
配列して構成されたタイプのものの、一部の拡大
斜面図を示す。

而してカメラ本体前面部の前記上下一対の位置
決めピン５，５に対して、先ず第３分割フレキ張
り出し延長片部３ｃの端末部をそれに形成してあ
る位置決め小孔ａ，ａを嵌合することにより係止
させ、以下同様に順次に第１ゴムコネクタ９→第
２分割フレキ張り出し延長片部２ｃの端末部→第
２ゴムコネクタ１０→第１分割フレキ張り出し延
長片部１ｃの端末部→押え金具７をそれ等に形成
してある位置決め小孔ａ，ａを上記位置決めピン
５，５に対して嵌合させて上記の部材３ｃ，９，
１ｃ，１０・２ｃ，７の全体を互いに重ね合せ位
置決め係止状態にする。

次いで押え金具７の上下のビス挿入孔７ａ，７
ａに夫々ビス８，８を差し込んでカメラ本体前面
部側のビス穴付ダボ６，６のビス穴にねじ込んで
押え金具７をカメラ本体前面部に対して十分に締
め付けることにより押え金具７とカメラ本体前面
部との間の重ね合せ部材３ｃ，９，２ｃ，１０，
１ｃが相互に押圧状態に保持される。

本例の場合はビス穴付ダボ６，６の突出高さ寸
法α（第４図）を重ね合せ部材３ｃ，９，２ｃ，
１０，１ｃの無圧迫状態時の全体厚さ寸法よりも
適当に小さいものに設定してあり、押え金具の裏
面側がビス穴付ダボ６，６の突出先端面に受け止
められるまでビス８，８を十分にねじ込むことに
より、前記重ね合せ部材３ｃ，９，２ｃ，１０，
１ｃが押え金具７とカメラ本体前面部との間に相
互に十分に押圧状態となつて保持される。

第４図はビス８，８を十分にねじ込んだ状態の
上記コネクト部の拡大縦断面図を示す。ただし便
宜上導電パターン端子群１ｄ，１ｅ，２ｄ，３ｄ
は厚さをかなり誇張して表わしてある。

この状態において、第３分割フレキ張り出し延
長片部３ｃの端末部の表面側に具備させてある導
電パターン端子群３ｄと、第２分割フレキ張り出
し延長片部２ｃの端末部の裏面側に具備させてあ
る導電パターン端子群２ｅとは第１のゴムコネク
タ９を介して整合対応していて、且つ該第１のゴ
ムコネクタ９の圧迫状態にもとずく厚み方向のみ
の導電化により、上記導電パターン端子群３ｃと
同２ｅとの個々の対応端子相互が電気的に導通状
態になる。又同様に第２分割フレキ張り出し延長
片部２ｃの端末部の表面側に具備させてある導電
パターン端子群２ｄと、第１分割フレキ張り出し
延長片部１ｃの端末部の裏面側に具備させてある
導電パターン端子群１ｄとは第２のゴムコネクタ
１０を介して整合対応していてその両端子群２
ｄ，１ｄの個々の対応端子相互が圧迫状態で厚み
方向に導電化している第２のゴムコネクタ１０を
介して電気的に導電状態になる。

即ち第１〜第３の分割フレキ１，２，３の電気
回路相互が上記１個所のコネクト部で互いに直接
的に全体一連に結線化される。

第１及び第２のゴムコネクタ９，１０は省略し
て、第６図例のように、第３分割フレキ３側の導
電パターン端子群１ｄと第２分割フレキ２側の同
端子群１ｅ、及び第２分割フレキ２側の導電パタ
ーン端子群２ｄと第１分割フレキ１側の同端子群
１ｄとを直接に、裏面側にシリコーンゴム・スポ
ンジ等の弾性押圧材７ｂを介入させた押え金具７
で押圧して接触導通化状態にさせるようにしても
よい。

尚、第１〜第３分割フレキ１，２，３の各張り
出し延長片部１ｃ，２ｃ，３ｃのカメラ本体側の
位置決めピン５，５に対する嵌合係止重ね合せ順
序は上記例の３ｃ→２ｃ→１ｃの順に限られるも
のではなく、工程上や接続する配線の行き先き等
の具合により適宜の重ね合せ順のものに設計・設
定される。

実施例において特徴的なことは、第１〜第３分
割フレキ１，２，３の各張り出し延長片部１ｃ，
２ｃ，３ｃの一部をカメラ本体前面のレンズ装着
部の横近傍で、該カメラ本体前面より窪ませた面
に重ねて電気的に接続したことにある。カメラ本
体前面のレンズ装着部の横近傍位置は、カメラ本
体の上面、下面、側面に配設される各分割フレキ
１，２，３からの距離に大きな差が生じない位置
であり、且つ接合作業性の良い位置であり、且つ
接合作業性の良い位置である。又、３枚の張り出
し延長片部１ｃ，２ｃ，３ｃの一部が重なると共
に、電気的接合の為のゴムコネクタ９，１０、押
え金具７、弾性押圧材７ｂ等も重なるので厚みが
厚くなつてしまうが、接合領域はカメラ本体前面
より窪ませた面としたので、接合領域での厚みが
カメラ自体を大型化させてしまうことがない。
又、さらに各張り出し延長片部１ｃ，２ｃ，３ｃ
のうちカメラ本体前面位置でカメラ本体前面側に
露出する領域に回路調整用の調整素子１１ａ〜１
１ｃもしくはチエツクパツト１２ａ〜１２ｃを集
中して配置したことにより、分割フレキ１，２，
３が接続化された状態で回路調整が行え、しかも
カメラ本体前面という調整しやすい場所での調整
が行えるので、調整・チエツク工程、サービス上
で極めて有利となる。

なお、上述実施例において第３分割フレキ３は
カメラ本体４の外側の側面に配置したが、他の側
面例えばレンズ装着部の横近傍の内側の側面に配
置しても同様な効果が得られる。

ハ 発明の効果 以上のように本発明によれば、３枚の分割フレ
キの電気的接続を１個所で行つたので、作業性が
よく且つ実装密度も高密度化できる。

又、３枚の分割フレキの電気的接続位置をカメ
ラ本体前面のレンズ装着部の横近傍位置としたの
で、３枚の分割フレキの各張り出し延長片の長さ
に大きな差を生じることがなく且つ接合作業性も
良い。

又、３枚の分割フレキの各張り出し延長片をカ
メラ本体前面より窪ませた面部に重ねて電気的に
接続したので、接続の為に重ねた部分の厚さによ
るカメラの大型化の問題は発生しない。

又、さらに回路調整用の調整素子もしくはチエ
ツクパツドを各張り出し延長片のうちカメラ本体
前面位置でカメラ本体前面側に露出する領域に集
中して配置したので、３枚の分割フレキを接続し
た状態での調整（チエツク）作業の作業性を大き
く向上させることができると共に、この点からも
回路の実装密度を上げることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に従うカメラに対する複数枚の
分割フレキの実装構造の一例のレイアウト図、第
２図はコネクタ部分の分解斜視図、第３図は同正
面図、第４図はコネクト部の拡大縦断面図、第５
図ａ，同図ｂは夫々ゴムコネクタの構造模型図、
第６図は他のコネクト構成の拡大縦断面図、第７
図は従来の分割フレキ実装構造のレイアウト図で
ある。 １，２，３は第１・第２・第３の分割フレキ、
１ｃ，２ｃ，３ｃは各分割フレキに具備させた張
り出し延長片部、４はカメラ本体、５，５は位置
決めピン、７は押え金具、９，１０は第１・第２
のゴムコネクタ、１ｄ，１ｅ，２ｄ，３ｄは導電
パターン端子群、１１ａ，１１ｂ，１１ｃ，１２
ａ，１２ｂ・１２ｃは回路調整・チエツク部品。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ カメラ本体に実装するフレキシブルプリント
   基板を、該カメラ本体の上面に配設される第１の
   分割フレキシブルプリント基板と、下面に配設さ
   れる第２の分割フレキシブルプリント基板と、複
   数の側面の少なくとも一面に配設される第３の分
   割フレキシブルプリント基板と、に分割し、各分
   割フレキシブルプリント基板には該カメラ本体の
   前面に向かつて折り曲げられる張り出し延長片を
   形成し、該各張り出し延長片の一部をカメラ本体
   前面のレンズ装着部の横近傍で、該カメラ本体前
   面より窪ませた面部に重ねて電気的に接続し、３
   枚の分割フレキシブルプリント基板を結線状態と
   し、更に各張り出し延長片のうちカメラ本体前面
   位置でカメラ本体前面側に露出する領域に回路調
   整用の調整素子もしくはチエツクパツドを集中し
   て配置したことを特徴とするカメラに対するフレ
   キシブルプリント基板の実装構造。