JPH0443483Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、ねじ込み蓋を有するびん等の容器
のねじ込み蓋内にに取りつけて、容器内の内容物
の変質を防止する装置に関するものであつて、乾
燥剤や脱酸素剤などの変質防止剤を内容物と分離
した状態に保持できるようにしたものである。

（従来の技術） 従来、吸湿しやすい食品や錠剤などに乾燥剤
を、また味が変りやすい食品等に脱酸素剤（空気
中の酸素を結合して酸素量を減らし内容物の酸化
を阻止する薬剤）を添付することが行われている
が、これら変質防止用の薬剤は粉末あるいは顆粒
状としたものを通気性を有する紙袋などに封入
し、この紙袋をそのまま所要の食品や錠剤中に混
在させて用いているのが普通である。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、上記のように薬剤の入つた紙袋をその
まま内容物中に混入させておくことは、内容物の
取出し等に不便であるほか、紙袋が破損して薬剤
が直接、内容物に付着して好ましくなく、さらに
内容物が液状物の場合には用いることができな
い。このためには、変質防止剤を内容物から常に
隔離された場所、つまり容器の蓋部分の裏面に保
持させれば液状内容物の場合でも差支えないわけ
であるが、蓋の裏面（下面）に変質防止剤収容部
を付成し、しかも蓋としての機能を保持するため
には構造が複雑となつて製造費が高くなる不利が
あり、いわんや既設の蓋に施すことは困難とされ
ていた。

（問題点を解決するための手段） これに対しこの考案は、現在、容器の蓋は殆ん
どねじ込み蓋が採用されており、このねじ込み蓋
内周面のねじ山を利用すれば、予め別体に作つた
変質防止剤収容部材を既設の蓋に容易に取付保持
できる点に着目して開発したものである。

（実施例） この考案の実施例を図面について説明すると、
１は、この考案の変質防止剤保持装置であつて第
１図、第２図、第３図に示すように、底部２に連
なる周壁の上端を円輪状のつば部３とするコツプ
状あるいは半球状に作られ、このつば部３の周面
には、ほぼ円周四等分位置に係止耳片４…が水平
に突出して付設されている。そして底部２には小
孔５…が点設されている。全体は適度の弾性を有
する合成樹脂で一体に作られ、予め、係止耳片４
…外周縁が所要のねじ込み蓋ａのねじ山内に、ま
た底部２に連なる周壁部分がこのねじ込み蓋ａを
嵌装した容器ｂの口部内に位置する中蓋状に形成
されている。なお、第１図乃至第３図において６
はつば部３に凹成された輪状溝であつて、容器ｂ
口部上面とねじ込み蓋ａの内部下面との間で挾圧
された際、変形して封止力を増やすためのもので
ある。

この考案は上記の構造であつて、予め底部２上
に前記変質防止剤を収容したのち第４図のよう
に、係止耳片４…をねじ山に係合してねじ込み蓋
ａ内に充分にねじ込んで蓋内に保持固定するもの
である。

こうして、この蓋ａを通常の蓋と同様に容器ｂ
に嵌装すればよく、この場合予め中蓋を備えたも
のの場合は中蓋を除去しておけばよい。

この考案は以上のようにネジ山に沿つて変形可
能の係止耳片４…により既設の容器に簡単に取り
つけて用いることができ極めて便利であるととも
に、つば部３がパツキンの代りとなつて封止性を
増加し、そして係止耳片４…を介して蓋ａの内奥
部に固着されているから内容物の取出しに支障を
与えることがない等多くの利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は平面図、第２図は縦断面図、第３図は
斜視図、第４図は使用状態を示す図である。 ２……底部、３……つば部、４……係止耳片、
５……小孔、ａ……ねじ込み蓋、ｂ……容器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 所要のねじ込み蓋付容器の口部に適合するコツ
   プ状あるいは半球状の中蓋状部材であつて、適度
   の弾性を有する一体の合成樹脂よりなり、少孔５
   …を点設した底部２に連なる周壁の上端に円輪状
   のつば部３を有し、さらに上記つば部３には輪状
   溝６が凹成され、かつつば部３の周端には、周面
   円周をほぼ等分して水平に突出する複数個の係止
   耳片４…が連設されていることを特徴とするねじ
   込み蓋付容器における内容物の変質防止剤保持装
   置。