JPH0443363A

JPH0443363A - 電子写真感光体の製造方法

Info

Publication number: JPH0443363A
Application number: JP14994290A
Authority: JP
Inventors: Hiroyuki Momotake; 宏之百武; Shigeru Takahara; 茂高原; Tomoyoshi Sasagawa; 笹川　知由; Tetsuhiro Koide; 哲裕小出
Original assignee: Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Current assignee: Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date: 1990-06-11
Filing date: 1990-06-11
Publication date: 1992-02-13

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、電子写真感光体の製造法に関し、さらに詳し
くは、機能分離型有機感光体の簡便な製造′方法に関す
る。

〔従来技術〕

近年、電子写真感光体は、複写機用またはディジタルプ
リンター用なととして盛んに用いられ、さらに用途か広
かりつつある。

電子写真感光体としては、ａ−３ｅ系感光体、ａ−３ｉ
系感光体、有機感光体なとか知られている。このうち有
機感光体は、無毒性でかつ安価な電子写真感光体として
近年研究が盛んであり、実用化も進んでいる。この有機
感光体の欠点は、他の感光体と較べて感度および繰り返
し耐久性が劣る点であるといわれている。これらの欠点
を改良するため、電荷発生機能と電荷輸送機能を別個の
物質に分担させた機能分離型感光体が注目され、近年急
速な進歩を遂げている。

この機能分離型感光体においては、それぞれの機能を有
する物質を広い範囲のものから選択し、組み合わせるこ
とが出来るので、材料の組み合わせによっては高感度、
高耐久性の感光体を作製することか可能である。

この機能分離型感光体の製造方法としては、導電性支持
体ドラム上に浸漬塗布法を用いて電荷発生層を成膜した
のちに、乾燥処理を行い、更に電荷輸送層を同様に浸漬
塗布法で積層塗布して再度、乾燥させる方法か一般的で
ある。この方法は均一な積層膜を比較的安価に製造でき
る点て好ましい方法ではあるか、更に製造のコストダウ
ンを考えるとプロセス上、次のような問題点を持ってい
る。

ｌ）浸漬塗布法においては塗膜の膜厚を均一にするため
にドラムの引上げ速度をかなりゆっくりとる必要かあり
、生産性に劣る。

２）二度の乾燥工程を経るため、設備費およびエネルギ
ーコストか大きい。

３）電荷輸送層の塗布の際、成膜された電荷発生層が剥
離して、塗液に混入し易い。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明の課題は、上記の製造プロセス上の問題点を解決
し、コストの安い簡便な電子写真感光体製造法を開発す
ることにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者らは、上記問題を解決するため鋭意検討した結
果、生産性が良好なスプレー塗布法に注目し、その塗布
法をうまく工夫することにより、上記問題点を解決した
低コストの電子写真感光体か得られることを見出し、本
発明を完成するに至った。

即ち、本発明は、導電性基体上に電荷発生層、電荷輸送
層を順次積層した、いわゆる機能分離型電子写真感光体
の製造方法に於いて、該電荷発生層を実質的に溶媒か塗
膜に残存しない条件でスプレー塗布し、その後、乾燥手
段を経ることなく直ちに電荷輸送層をスプレー塗布する
ことを特徴とする電子写真感光体の製造方法である。

本発明者らの意図は、浸漬法と比較して生産性のよいス
プレー塗布法を用い、更に電荷発生層の塗布と電荷輸送
層の塗布との間の乾燥工程を省略する二とにある。しか
しながら、電荷発生層を通常の条件で塗布すると塗膜中
にその塗布溶媒が残存するため、乾燥工程なしに電荷輸
送層を塗布したとき電荷発生層と電荷輸送層の混合が起
こり、感光体の性能が低下する。

本発明のポイントは、電荷発生層を実質的に溶媒か塗膜
に残存しない条件でスプレー塗布することにある。これ
により感光体の性能低下が防止出来、プロセスの簡略化
が図れる。

この実質的に溶媒か塗膜に残存しない条件を達成するに
は、例えば、実施例で示したように低沸点の溶媒系で塗
液を調整し、キャリヤーガスとともにスプレー塗布する
、あるいは塗布工程の温度を高くする、あるいは塗液の
濃度を高くしてスプレー塗布するなとの方法かある。い
ずれにして羊塗膜から溶媒を完全に除去する必要はなく
、電荷輸送層の塗布の際、層の混合か起こらない程度の
残存は充分に許容される。具体的な目安としては、表面
粒子の散乱のため塗膜か若干白っぽく塗着されるような
程度の条件である。

本発明の構成をさらに詳しく説明する。

機能分離型感光体の構成を第１図に示す。

導電性支持体としては、アルミニウム、銅または亜鉛な
との金属板、ポリエステルなとのプラスチックシートま
たはプラスチックフィルムにアルミニウム、Ｓｎｏｗな
との導電材料を蒸着したもの、あるいは導電処理した紙
または樹脂などが使用される。

電荷発生層は、電荷発生物質をバインダー樹脂溶液に一
様に分散した塗液をスプレー塗布して得られる。

塗液の作製は、バインダー樹脂を適当な有機溶媒に溶解
した溶液に電荷発生物質を添加し、例えば、従来から知
られた各種の分散方法で分散してなされる。分散機とし
ては、ボールミル、サンドミル、ロールミル、ペイント
シェーカーなどが用いられ、それぞれの分散機に最適な
固形分含量濃度で分散される。塗液は塗布に最適な粘度
になるように固形分含量濃度を調整する必要かあるため
、分散液は場合によっては溶媒または樹脂溶液で希釈さ
れる。

電荷発生物質としては、電荷発生能を有する物質であれ
ばいずれも使用できるが、フタロシアニン系、ペリレン
系、ペリノン系、インジゴ系、アントラキノン系、シア
ニン系、アゾ系などの有機染料、顔料などが例示できる
。

これらの電荷発生物質は単独または２種以上混合して用
いられる。

電荷発生層のバインダー樹脂としては電荷発生物質の分
散か良好な絶縁性高分子重合体を使用する。例えば、ポ
リスチレン、ポリアクリルアミド、ポリエステル樹脂、
ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂
、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、塩ビー酢ビ共重合体、
ポリビニルブチラール樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリメ
タクリレート樹脂なとか使用される。また、それ自身電
荷輸送能力を有するポリ−Ｎ−ビニルカルバゾールもバ
インダーとして使用することか出来る。

これらのバインダー樹脂は単独または２種以上混合して
用いられる。

溶媒はバインダー樹脂を溶解し、電荷発生物質の分散か
良好なものの中から選ばれるが、実質的に溶媒か塗膜に
残存しない条件でスプレー塗布する必要から低沸点の溶
媒が好ましい。具体的には、酢酸メチル、酢酸エチルな
とのエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソプロピルケトンなとのケトン類、ジエチルエーテ
ル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、２−′
ｌチルテトラヒドロフランなどのエーテル類、メタノー
ル、エタノール、イソプ０パノール、２，２−ジフルオ
ルエタノール、２，２．２４リフルオロエタノールなと
のアルコール類、メチレンクロライド、エチレンクロラ
イド、クロロホルム、１、］、］１−トリクロロエタな
との塩素化炭化水素類、ベンゼン、トルエンなどの芳香
族炭化水素類、１，１．２−トリクロロ−１，２，２−
トリフルオロエタン（フロンｌｌ３）なとのフロン類な
どが挙げられる。これらの溶媒は単独または２種以上混
合して用いられる。

電荷発生物質に対するバインダー樹脂の添加割合は、電
荷発生物質１．０に対して、０．１〜５．０、更に好ま
しくは０．３〜２．０であり、これより少ないと下地と
の密着性か悪くなり、これより多いと感光体特性か悪化
する。

電荷発生層の膜厚は、好ましくは０．０１〜５μ、更に
好ましくは０．１〜２μである。０．０１μ未満ては電
荷発生層を均一に形成するのか困難になり、５μを超え
ると電子写真特性か低下する傾向かある。

電荷輸送層は、電荷輸送物質とバインダー樹脂を適当な
溶媒に溶かした溶液を電荷発生層の上にスプレー塗布し
て作製される。

電荷輸送物質としては、正孔または電子を輸送する性質
をもつ有機材料のいずれも使用できる。

正孔輸送物質としては、特に制限はないか、ポリ−Ｎ−
ビニルカルバゾールに代表されるような複素環化合物を
含有する重合体、トリアゾール誘導体、オキサジアゾー
ル誘導体、イミダゾール誘導体、ビラプリン誘導体、ポ
リアリールアルカン誘導体、フェニレンシアミン誘導体
、ヒドラゾン誘導体、アミン置換カルコン誘導体、トリ
アリールアミン誘導体、カルバゾール誘導体、スチルト
ン誘導体などの正孔を輸送し易い電子供与性物質か挙げ
られる。

電子輸送物質としてはトリニトロフルオレノンあるいは
テトラニトロフルオレノンなどの電子を輸送し易い電子
受容性物質か挙げられる。

これらの電荷輸送物質は単独または２種以上混合して用
いられる。

バインダー樹脂としては、電荷輸送物質との相溶性か良
好な絶縁性高分子重合体を使用するが、例えば、ポリス
チレン、ポリアクリルアミド、ポリエステル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ボ
リアリレート、ポリスルホン樹脂、ポリメタクリレート
樹脂などが使用される。また、それ自身電荷輸送能力を
有するポリ−Ｎ−ビニルカルバゾールもバインダーとし
て使用することが出来る。

電荷輸送層には、電荷輸送物質を１０〜９５重量％、好
ましくは３０〜９０重量％含有させる。電荷輸送物質が
１０重量％未満であると、電荷の輸送が殆ど行われず、
９５重量％を越えると感光体の機械的強度が悪く実用的
には好ましくない。

電荷輸送層の膜厚は、好ましくは３〜５０μであり、更
に好ましくは５〜３０μである。膜厚が３μ未満では帯
電量が不十分てあり、５０μを超えると残留電位が高く
実用的には好ましくない。

感光層と導電性支持体との間に中間層を設けることが出
来るか、材料としてはポリアミド、ニトロセルロース、
カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルピロリドンなどが適当で、膜厚は１μ以
下が好ましい。

また、オゾン劣化防止、機械的強度向上などの目的で電
荷輸送層の上に更にオーバーコート層を設けることもで
きる。

また、本発明の塗液系には感光体としての物性を向上さ
せる目的で必要に応じて各種の添加剤（例えば、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、増感剤、耐摩耗性向上剤、ピンホ
ール抑制剤、流動性付与剤、可塑剤、分散剤、安定剤な
ど）を加えることかできる。

本発明方法の一つの実施態様を示すと次のようである。

第２図に示すようなスプレー塗布装置（ノードソン社製
エアロコートシステムおよびエアレスコートシステム）
を用いて、外径ｅｏｍｍのアルミニウムドラムにテープ
で貼りつけたアルミニウム薄板の上に電荷発生層および
電荷輸送層を生成した。

すなわち、本発明の方法を実施する装置の具体例を示す
第２図に於いて、電荷発生層用塗液槽４の塗液はポンプ
５によってジェネレータ３に運ばれ、ここで微粒子に霧
化される。霧化された塗液はキャリヤーガス（乾燥空気
）でスプレーノズル２に運ばれ、ノズルから回転してい
るアルミニウムトラム１にスプレー塗布される。ノズル
とドラムの間には静電圧コントローラ６て適当な静電圧
かかけられる。

電荷輸送層用塗液は塗液槽８よりポンプ９によって別の
スプレーノズル７に供給されてスプレー塗布される。

電荷発生層、電荷輸送層を順次積層したのち、８０°Ｃ
２ｈｒの熱風乾燥を行って感光体テストピースを得た。

〔作用および効果〕

本発明の電子写真感光体の製造法は非常に生産性かよく
、かつ乾燥工程を一工程省略てきるので設備コスト、エ
ネルギーコストか低減てき、その効果は大きい。

〔実施例〕

以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、
これにより本発明の実施の態様か限定されるものではな
い。

実施例−１バインダー樹脂としてポリビニルブチラール樹脂（ユニ
オンカーバイト社製、商品名ｒ　ＢＡＫＥＬ　ＩＴＥビ
ニルブチラール樹脂　ＸＹＨＬＪ　）を１０．０重量％
溶解したＴＨＦ溶液に、下記のアブ化合物（Ｉ）１０．
０重量％（溶液に対して）を加え、ホールミルで７２時
間分散した。分散液に更にＴＨＦを加えて、電荷発生物
質／バインダー樹脂／ＴＨＦか１／］／８０（重量比）
の分散液を作製し、塗布液とした。

脱脂した厚さ０．１ｍｍのアルミニウム板をアルミニウ
ムドラムに貼り、第２図の装置を用いて上記分散液を塗
布したところ、厚さ約０．５μの実質的に溶媒を含有し
ない電荷発生層が形成された。塗膜は若干白濁しており
、溶媒臭は殆どしなかった。

更に、下記の電荷輸送物質（ｎ）５．０重量％、および
ポリカーボネート樹脂（奇人化成社製、商品名［パンラ
イトに１３００Ｊ　）５．０重量％を含むシクロヘキサ
ノン溶液をスプレー塗布し、８０°Ｃで２時間乾燥して
、厚さ約２５μの電荷輸送層を形成して積層型感光体を
作製した。

静電複写紙試験装置（川口電機製、ＥＰＡ−８１００）
を用いて感光体を印加電圧−６ｋＶのコロナ放電により
帯電させ、そのときの表面電位■、を測定し、２秒間暗
所に放置しそのときの表面電位■、を測定し続いて感光
体の表面照度が５１ｕｘとなる状態でハロゲンランプ（
色温度２８５６Ｋ）よりの光を照射して表面電位が■、
のｌ／２になる時間を測定し、半減露光量εｌ／２　（
１ｕｘ−ｓｅｃ　）を計算した。また光照射１０秒後の
表面電位Ｖａ２すなわち残留電位を測定した。更に帯電
、露光の操作を１０００回繰り返し、耐久性をチエツク
した。

比較例−１電荷発生層用塗液の溶媒をシクロヘキサノンにした以外
は実施例−１と同様な操作を行い、積層型感光体を作製
し、評価を行った。尚、電荷発生層用塗液塗布後の塗膜
はまだ濡れた状態で溶媒臭が激しかった。

比較例−２脱脂したアルミニウム板に実施例−１の電荷発生層用塗
液をデイツプコートし、８０°Ｃで２時間乾燥して、厚
さ約０．５μの電荷発生層を形成した。

この電荷発生層上に実施例−１の電荷輸送層用塗液を同
様にデイツプコートし、８０°Ｃで２時間乾燥して、厚
さ約２５μの電荷輸送層を形成して積層型感光体とし、
評価を行った。

実施例−１、比較例−１，２のサンプルの評価結果を表
−１に示した。

これらの実施例、比較例から本発明により、感光体の性
能の低下もなく、良好な感光体かより簡便なプロセスで
製造できることかわかる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に用いる電子写真用感光体の構成を示し
た断面図である。第１図において各符号は次の通りである。ｌ・・　電荷輸送層２・・　電荷発生層３・・　導電性支持体第２図は本発明の実施例に用いた装置の図面である。第２図において各符号は次の通りである。１・・・アルミニウムドラム２．７・・・スプレーノズル３・・・ジェネレータ４．８・・・塗液槽５．９・・・ポンプ６・・・静電圧コントローラ

Claims

【特許請求の範囲】

（１）導電性基体上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積
層してなる機能分離型電子写真感光体の製造方法に於い
て、該電荷発生層を実質的に溶媒が塗膜に残存しない条
件でスプレー塗布し、その後、乾燥手段を経ることなく
直ちに電荷輸送層をスプレー塗布することを特徴とする
電子写真感光体の製造方法。
（２）導電性基体上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積
層してなる機能分離型電子写真感光体の製造方法に於い
て、導電性基体上に、低沸点有機溶媒に電荷発生物質お
よびバインダー樹脂を含有させた塗液を実質的に溶媒が
塗膜に残存しない条件でスプレー塗布し、その後、乾燥
手段を経ることなく直ちに電荷輸送物質およびバインダ
ー樹脂を含有する塗液をスプレー塗布することを特徴と
する電子写真感光体の製造方法。
（３）導電性基体上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積
層してなる機能分離型電子写真感光体の製造方法に於い
て、導電性基体上に、低沸点有機溶媒に電荷発生物質お
よびバインダー樹脂を含有させた塗液を微粒子に霧化し
、キャリヤーガスに随伴させてスプレー塗布し、その後
、乾燥手段を経ず、直ちに電荷輸送物質およびバインダ
ー樹脂を含有する塗液をスプレー塗布することを特徴と
する電子写真感光体の製造方法。