JPH0442905B2 - - Google Patents

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JPH0442905B2
JPH0442905B2 JP16457583A JP16457583A JPH0442905B2 JP H0442905 B2 JPH0442905 B2 JP H0442905B2 JP 16457583 A JP16457583 A JP 16457583A JP 16457583 A JP16457583 A JP 16457583A JP H0442905 B2 JPH0442905 B2 JP H0442905B2
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JP
Japan
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voltage
transistor
channel transistor
power supply
capacitor
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JP16457583A
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Nobuaki Myagawa
Yoshiaki Yazawa
Toji Mukai
Takahide Ikeda
Tatsuya Kamei
Toshio Uruno
Shoichi Oozeki
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Hitachi Ltd
Hitachi Power Semiconductor Device Ltd
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Hitachi Ltd
Hitachi Haramachi Electronics Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Ltd, Hitachi Haramachi Electronics Ltd filed Critical Hitachi Ltd
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Publication of JPS6059970A publication Critical patent/JPS6059970A/ja
Publication of JPH0442905B2 publication Critical patent/JPH0442905B2/ja
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M3/00Conversion of dc power input into dc power output
    • H02M3/02Conversion of dc power input into dc power output without intermediate conversion into ac
    • H02M3/04Conversion of dc power input into dc power output without intermediate conversion into ac by static converters
    • H02M3/06Conversion of dc power input into dc power output without intermediate conversion into ac by static converters using resistors or capacitors, e.g. potential divider
    • H02M3/07Conversion of dc power input into dc power output without intermediate conversion into ac by static converters using resistors or capacitors, e.g. potential divider using capacitors charged and discharged alternately by semiconductor devices with control electrode, e.g. charge pumps

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Rectifiers (AREA)
  • Dc-Dc Converters (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はMOSIC,LSIで構成するに好適な昇
圧回路に係り、特に、ワンチツプで電源電圧以上
の電圧を発生させるのに好適な昇圧回路に関する
ものである。
〔従来の技術〕
従来のこの種の昇圧回路は、容量と反転回路と
組合せて構成してなり、軽負荷に対して有効なブ
リツジインバータ形と、容量とブロツキングダイ
オードとを組合せて構成してなり、重負荷に対し
て有効なコツククロフト・ウオルトン形とが主に
提供されている。
前者は比較的高速動作に用いられ、後者は数発
のクロツクによつて動作させる場合に用いられて
いる。しかし、いずれの昇圧回路とも、その昇圧
電圧は、せいぜい電源電圧の2倍程度しか得るこ
とができなかつた。また、該昇圧回路の耐圧が低
い場合には、倍電圧すら得ることができなかつ
た。
ところで、MOSIC,LSIの場合は、単チヤネ
ルで昇圧回路を構成するよりもCMOSで昇圧回
路を構成した方が、低消費電力で高い出力電圧の
回路を得ることができる。したがつて、以下に
CMOSで構成された昇圧回路により従来構成を
説明することにする。
第1図は、高速クロツク動作可能な従来の昇圧
回路を示す回路図である。
第1図において、1は電源陽極端、101,1
02及び103は信号入力端子、104及び10
5は信号入力端子、T1,T3,T4,T5,T7及び
T8はnチヤンネルトランジスタ、T2及びT6はp
チヤンネルトランジスタ、C100及びC101は静電容
量、106は信号出力端子である。さらに説明す
ると、トランジスタT1はそのゲートを入力端子
101に、ソース端を電源陰極端にそれぞれ接続
している。トランジスタT2は、そのソース端を
電源陽極端1に接続し、ゲート端を入力端子10
2に、ドレイン端をトランジスタT1のドレイン
端にそれぞれ接続している。トランジスタT1
ドレイン端に一端が接続された静電容量C100は、
その他端をトランジスタT3のソース端に接続し
ている。トランジスタT3は、ドレイン端を電源
陽極端1に、ゲート端を入力端子101に、ソー
ス端をトランジスタT4のドレイン端に、それぞ
れ接続している。トランジスタT4は、ゲート端
を入力端子103に、ソース端を電源陰極端に、
それぞれ接続している。
上述の如き構成を有している。ところで、n基
板を用いP−wellを有するCMOSプロセスの昇
圧回路においては、トランジスタT3をpチヤン
ネルで構成せしめることができない。なぜなら、
トランジスタT3をpチヤンネルにすると、基板
が電源電圧となつていることから、ドレイン、ソ
ースと基板間が順方向となつてしまうためであ
る。このため、トランジスタT3はダイオード機
能のnチヤンネルトランジスタとせざるを得な
い。
上述の如き構成になる昇圧回路の動作を以下に
説明する。
まず、トランジスタT3とトランジスタT4との
接続点をP点とする。入力端子101が高(以
下、“High”とする)レベルになるとトランジス
タT1とトランジスタT3が導通(オン)し、コン
デンサC100の充電電流がトランジスタT3→コン
デンサC100→トランジスタT1と流れてコンデン
サC100を充電する。P点の電位が上昇すると基板
効果により、トランジスタT3のしきい電圧が大
きくなり、P点は電源電圧まで上昇しない。この
ようにP点が電源電圧まで上昇しない理由につい
て以下検討してみる。
基板効果がないときのトランジスタT3のしき
い電圧をVthT30、基板効果係数をk1、基板電圧と
P点の電位差をVBPとすると、トランジスタT3
しきい電圧VthT3は次式となる。
VthT3VthT30+k1BP …(1) このため、容量C100の充電電圧は、 (VDD−VthT3)−VLT1 …(2) ただし、VDD:端子1の電圧(電源電圧) VLT1:トランジスタT1がオンしたときのト
ランジスタT1と容量C100の接続点電
圧 となる。しかして、トランジスタT1及びT3を非
導通(オフ)としてトランジスタT2をオンして
もP点の電圧は、 (VDD−VthT3)−VLT1+VDD =2VDD−(VthT3+VLT1) …(3) となり、明らかに倍電圧を得ることができないこ
とが理解できる。この特性を改善するには、トラ
ンジスタT1乃至T4及び容量C100からなる昇圧構
成を2段構成とし、まず、1段目の昇圧回路によ
りP点を十分に高い電圧に昇圧して、次段の昇圧
回路の充電時に基板効果の影響ができないように
すればよい。つまり、この1段目の昇圧で2段目
の昇圧回路を駆動するようにすれば基板効果の影
響がなくなるのである。そこで、2段目の昇圧回
路の構成について以下に説明することにする。
第1図において、nチヤンネルトランジスタ
T5は、そのゲートをP点に、ソース端を電源陰
極端に、それぞれ接続してある。pチヤンネルト
ランジスタT6は、ソース端を電源陽極端1に、
ゲート端を入力端子104に、ドレイン端をトラ
ンジスタT5のドレイン端にそれぞれ接続してあ
る。静電容量C101は、その一端をトランジスタ
T5のドレイン端に、その他端をトランジスタT7
のソース端に、それぞれ接続してある。トランジ
スタT7は、ドレイン端を電源陽極端1に、ゲー
ト端をP点にそれぞれ接続してある。nチヤンネ
ルのトランジスタT8は、ドレイン端をトランジ
スタT7のソース端に、そのゲート端を入力端子
105に、そのソース端を電源陰極端に、それぞ
れ接続してある。また、端子106は出力端子で
あり、トランジスタT7のソースに接続してある。
上述のように構成された昇圧回路の作用を説明
する。
一般に、MOSトランジスタのオン、オフ制御
は、VGS−Vth≧0でオンし、VGS−Vth<0でオ
フ、となる。トランジスタT7のゲート電圧は、
(3)式で表されるので、トランジスタT7のオン、
オフは、 2VDD−(VthT3+VLT1)−V106−VthT7 …(4) が正か負かで制御される。ここで、V106はトラン
ジスタT7及びT8の接続点電圧、VthT7はトランジ
スタT7のしきい電圧である。
いま、V106が電源電圧VDDになつたとすると、
(4)式は、 VDD−(VthT3+VthT7+VLT1) …(5) と表される。ここで、VDD=5V,VBP=10V,k1
=0.5,VLT10V,VthT300.5Vとすると、上記
(5)式は、 5−{(0.5+0.5√10)+0.5+0.5√5}=1.3>0
…(6) となり、トランジスタT7は基板効果の影響がな
くオンすることになる。したがつて、P点が(3)式
の電圧になつたときに端子106はVDDまで上昇
し、トランジスタT5及びT6の接続点は、ほぼ電
源陰極端電圧(0V)となるので、静電容量C101
の充電電圧はVDDとなる。
次に端子103が“High”レベルになると、
トランジスタT4がオンし、P点はほぼ0Vとな
る。次に、トランジスタT6をオンすることによ
り、トランジスタT5及びT6の接続点は電源電圧
VDDまで上昇する。この動作により端子106の
電圧は2倍の電源電圧まで昇圧される。
以上の説明を第2図に示す動作波形図を参照し
て説明する。
昇圧回路に用いるクロツク信号は重なりのない
2相クロツクで、2サイクルで昇圧波形が得られ
る。1サイクル目で1段目の昇圧回路により、ト
ランジスタT5及びT7のゲート電圧を作り、同図
gで示すように、2サイクル目でほぼ電源電圧の
2倍の昇圧電圧を得ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、以上で述べた倍電圧回路は、寄
生静電容量等による容量分割に基づく性能低下が
ないとしたときの理想的な場合である。したがつ
て、通常の場合は、上記の昇圧回路は、第3図a
及びbに示すように、縦構造上必ず寄生容量を持
つことになる。以下に、実際に寄生容量を有する
昇圧回路の容量構成部について説明する。
第3図aは、DMOS容量の場合を示したもの
であり、ゲートと、このゲート直下の拡散層で容
量を形成したものである。図中符号30は基板、
31は他の素子と分離するための絶縁膜、302
は拡散層で容量の一方の電極となる。35はゲー
ト酸化膜と呼ばれる薄い酸化膜(拡散層が常に良
好な導電膜のときは他の絶縁膜でもよい)、36
はゲート膜で容量のもう一方の電極、37は拡散
層の電極引出しに用いる導電膜、38は保護膜で
ある。
基板30には、前記した如く電源電圧が印加さ
れている。このような構造の容量(MOS容量)
においては、拡散層302と基板30の間の接合
容量が寄生容量CP1となり、ゲート電極の引出し
部と基板の間で寄生容量CP2を作る。
第3図bは、配線等で用いる導電膜を容量の電
極として用いた場合である(MOS容量ではな
い)。図中符号30,31及び38は、同図aと
同様の機能をもつものである。40は容量の一方
の電極となる導電膜、41は容量の誘電体材、4
2は導電膜からなる容量のもう一方の電極、43
は保護膜である。
このような構造の容量においても、第1の導電
膜41と基板30との間及び第2の導電膜42と
基板30との間でそれぞれ寄生容量CP1,CP2を作
る。
上述した第3図a及びbのいずれの構造のもの
も、同図cに示すような等価回路構造をもつこと
になる。
したがつて、上述の如き容量構造を有する昇圧
回路によれば、昇圧動作時に、寄生静電容量CP1
やCP2、及び通常のMOS構造では必ず生ずるスイ
ツチング時のゲートとドレイン(またはソース)
間の重なり容量で容量分配を生じたり、リーク電
流等の影響により、正確に電源電圧の2倍の電圧
を得ることはむずかしいという欠点があつた。
本発明の目的はN型MOSトランジスタの基板
効果による昇圧の制限を排除でき、最適素子寸法
やパターン設計に注意を払わなくとも簡単な構成
で少くとも電源電圧の倍電圧を得ることができる
倍電圧回路を有してなる昇圧回路を提供すること
にある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の昇圧回路は、上記目的を達成するた
め、N型MOSトランジスタ14の主電極の一方
をスイツチS3,3を介して電源の陽極に接続
し、他方を第1の静電容量13とスイツチS7,
7の直列回路を介して前記電源の陰極に接続して
なる前記第1の静電容量13の充電回路と、前記
トランジスタ14と前記スイツチS3の接続点と
該トランジスタ14の制御電極との間に接続され
た第2の静電容量11と、前記トランジスタ14
と前記スイツチS3の接続点と前記電源の陰極と
の間に接続されたスイツチS4,4と、前記トラ
ンジスタ14の制御電極と前記電源の陽極との間
に接続されたスイツチS9,9と、前記第1の静
電容量13と前記スイツチS7との接続点と前記
電源の陽極との間に接続されたスイツチS6,6
と、前記トランジスタ14の制御電極と前記電源
の陰極との間に接続されたスイツチS12,12
と、前記各スイツチを制御するスイツチ制御手段
とを含んでなり、前記スイツチ制御手段は、第1
の所定期間T01においてスイツチS4,S9をオ
ンして他のスイツチをオフし、これに続く第2の
所定期間T02においてスイツチS3,S7をオン
して他の前記スイツチをオフし、これに続く第3
の期間T03においてスイツチS3,S12,S7
をオンして他のスイツチをオフし、これに続く第
4の所定期間T04においてスイツチS4,S6を
オンして他のスイツチをオフする制御を繰返すも
のとされ、前記トランジスタ14と前記第1の静
電容量13との接続点を出力端子Bとする倍電圧
回路を有してなるものである。
〔作用〕
このように構成することにより、まず第1の所
定周期の制御により第2の静電容量11が電源電
圧VDDに充電される。このとき、スイツチS9が
N型MOSであつても、スイツチS9のしきい電
圧は基板効果により前記式(1)によつて増加し、第
2の静電容量の電圧は前記式(2)のようにVDDより
若干低い電圧になる。
次に、第2の所定周期において、スイツチS
4,S9がオフされ、スイツチS3がオンされる
と、第2の静電容量11の負極側に電源電圧VDD
が印加される。これにより、第2の静電容量11
の正極側の電圧、つまりN型MOSトランジスタ
14の制御電極の電圧は、前式(3)に対応した
2VDDよりも若干低い電圧、言い換えれば電源電
圧VDDが印加されたN型MOSトランジスタ14の
主電極の電圧よりも十分に高くできる。このとき
スイツチS3,S7とN型MOSトランジスタ1
4がオンされているので、第1の静電容量13が
電源電圧VDDにより充電されることになるが、前
述したようにN型MOSトランジスタ14の制御
電極の電圧が、VDDよりも十分高いので基板効果
の影響を受けずに、第1の静電容量13はほぼ電
源電圧VDDまで充電されることになる。
次に、第3の所定周期において、スイツチS1
2がオンされるとN型MOSトランジスタ14が
オフされ、第1の静電容量13の電圧は、ほぼ電
源電圧VDDに維持される。
次に、第4の所定周期において、スイツチS7
がオフされ、スイツチS6がオンされると、第1
の静電容量13の負極側に電源電圧VDDが印加さ
れるので、この静電容量13の陽極側である出力
端子Bに電源の倍電圧VDDが得られることにな
る。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。
第4図は、本発明を適用してなる一実施例の昇
圧回路の回路図である。同図中符号1ないし14
を付した構成要素からなる回路部分が、本発明の
特徴部の倍電圧回路である。また、符号15ない
し22を付した構成要素からなる回路部分が、上
記倍電圧回路の出力をさらに昇圧する後段昇圧回
路である。
1は電源陽極端(電源電圧=VDD)、2は入力
端子である。pチヤンネルトランジスタ3は、そ
のソース端を電源陽極端に、そのゲート端を入力
端子2に、そのドレイン端をpチヤンネルトラン
ジスタ4のドレイン端に、それぞれ接続してあ
る。また、トランジスタ4は、そのゲート端を入
力端子2に、ソース端を電源陰極端に、それぞれ
接続してある。5は入力端子であり、この入力端
子5はpチヤンネルトランジスタ6のゲートに接
続してある。また、トランジスタ6は、そのソー
ス端を電源陽極端1に、そのドレイン端をnチヤ
ンネルトランジスタ7のドレイン端に、それぞれ
接続してある。トランジスタ7は、そのゲート端
をnチヤンネルトランジスタ4のドレイン端に、
そのソース端を電源陰極端に、それぞれ接続して
ある。8は入力端子であり、この入力端子8はn
チヤンネルトランジスタ9のゲート端に接続して
ある。トランジスタ9は、そのドレイン端を電源
陽極端1に、そのソース端をnチヤンネルトラン
ジスタ14のゲート端に、それぞれ接続してあ
る。10は入力端子であり、この入力端子はnチ
ヤンネルトランジスタ12のゲート端に接続して
ある。11は一端をnチヤンネルトランジスタ9
のソース端(A点)に接続したコンデンサであ
り、このコンデンサ11は、その他端をnチヤン
ネルトランジスタ7のゲート端に接続してある。
トランジスタ12は、そのドレイン端を容量11
の一端に接続し、ソース端を電源陰極端に接続し
てある。容量13は、その一端をnチヤンネルト
ランジスタ7のドレイン端に接続し、その他端を
nチヤンネルトランジスタ14のソース端に接続
してある。このトランジスタ14は、そのドレイ
ン端をnチヤンネルトランジスタ7のゲート端
に、そのゲート端をnチヤンネルトランジスタ1
2のドレイン端に、それぞれ接続してある。
以上の構成要素1〜14をもつて倍電圧を得る
回路を構成したのである。
上述のように構成された回路により、倍電圧を
得る動作は次のようになる。
入力端子2,5,8に“High”レベルを、入
力端子10に“Low”レベルを印加するとnチ
ヤンネルトランジスタ4及び9がオンしているの
で、容量11は充電される。このとき、nチヤン
ネルトランジスタ9のしきい電圧は、基板効果に
より前記(1)式に従つて増加し、A点の電圧は電源
電圧まで上昇せず前記(2)式で表される電圧とな
る。
つぎに、入力端子8が“Low”レベルとなり、
nチヤンネルトランジスタ9がオフし、さらに、
入力端子2が“Low”レベルに変化するとnチ
ヤンネルトランジスタ4がオフし、ドレイン端電
圧が“High”レベル(VDD)に変化し、nチヤ
ンネルトランジスタ7がオンする。この電圧変化
に対応しA点の電圧は(3)式に対応した電圧まで上
昇する。しかして、前述した如くnチヤンネルト
ランジスタ14のドレイン端電圧は、ソース端
(B点)に伝達される。
したがつて、容量13には、ほぼ電源電圧VDD
の電圧となるまで充電される。nチヤンネルトラ
ンジスタ14のドレイン端電圧が“High”レベ
ルにある間に入力端子10を“High”レベルに
するとnチヤンネルトランジスタ12がオンし、
A点はほぼ電源陰極端電位(0V)になる。こ
のためnチヤンネルトランジスタ14はオフし、
B点は電源電圧に維持される。
さらに、入力端子2に“High”レベルを、入
力端子5,8及び10に“Low”レベルを印加
すると、nチヤンネルトランジスタ7がオフし、
pチヤンネルトランジスタ6がオンするので、p
チヤンネルトランジスタ6のドレイン端が電源電
圧まで上昇することになる。この結果、B点の電
圧は電源電圧の倍電圧となる。
上述の倍電圧回路によれば、MOSトランジス
タ3及び4、容量11、MOSトランジスタ14
からなる充電回路におけるMOSトランジスタ1
4の基板効果の影響をなくすることができるの
で、充電後の昇圧動作により容量の端子電圧を電
源電圧の倍電圧にすることができる。
また、充電動作時に充電用MOSトランジスタ
のゲート電圧がドレイン、ゲート間容量により昇
圧されるので、MOSトランジスタのゲート制御
と充電動作が同一の信号で制御でき倍電圧回路の
高速化が図れる。
つぎに、上述の倍電圧回路の出力電圧をさらに
昇圧する第4図実施例の後段昇圧回路の部分につ
いて説明する。
第4図中符号15はnチヤンネルトランジスタ
であり、nチヤンネルトランジスタ15は、その
ドレイン端とゲート端とを容量13の他端に接続
してスイツチ回路を形成している。16は入力端
子であり、この入力端子16はnチヤンネルトラ
ンジスタ17のゲート端に接続してある。このト
ランジスタ17は、そのドレイン端をnチヤンネ
ルトランジスタ15のソース端に、ソース端と基
板とをnチヤンネルトランジスタ20のソース端
に、それぞれ接続してある。18は入力端子であ
り、入力端子18はpチヤンネルトランジスタ1
9及びnチヤンネルトランジスタ20の各ゲート
端に接続してある。トランジスタ20は、そのド
レイン端をnチヤンネルトランジスタ17のソー
ス端(C点)に接続し、ソース端を電源陰極端に
接続してある。容量21は、その一端をnチヤン
ネルトランジスタ17のドレイン端に接続し、そ
の他端をnチヤンネルトランジスタ20のドレイ
ン端に接続してある。22は後段昇圧回路の出力
端子である。
前記した倍電圧発生回路が動作している間、入
力端子16には“Low”レベルが、入力端子1
8には“High”レベルが印加されている。した
がつて、C点は電源陰極端電位にある。このた
め、nチヤンネルトランジスタ14がオンし、B
点が電源電圧に充電されているときは、容量21
も充電される。このときのnチヤンネルトランジ
スタ14のしきい電圧も、また(1)式に従つて増加
されるため、容量21は、(2)式に対応した電圧に
充電される。
この状態で入力端子18が“Low”レベルに
変化すると、C点の電圧は電源電圧となり、出力
端子22の最大電圧VBOは次式となる。
VBO=2VDD−Vth15+VDD =3VDD−(Vth150+k10 …(7) 一般に、MOSプロセスにおいて、チヤンネル
長が短くなると耐圧も低下してくる。このため、
チヤンネル長が短いとき(7)式の電圧がトランジス
タのドレイン(またはソース)に印加されるとブ
レークダウンしやすくなる。
これはドレイン(またはソース)と基板の接合
がブレークダウンするためで、ドレイン(または
ソース)電圧の昇圧に伴つて基板を同一極性方向
に変化させドレイン(またはソース)と基板間に
印加される電位差を緩和させれば耐圧特性が向上
する。第4図では、nチヤンネルトランジスタ1
5,17の基板及びソース端電圧をC点が上昇す
ると同時に電源電圧まで上昇させ耐圧特性を向上
させる。
以上の構成により、MOSトランジスタに耐圧
以上の電圧が印加されてもMOSトランジスタが
ブレークダウンすることなく素子の耐圧以上の昇
圧回路を構成できるという効果がある。
さらに、B点の電位が電源電圧の倍に上昇する
とき、この動作に伴つて容量21は充電される。
しかし、この電圧変化によりnチヤンネルトラン
ジスタ15の基板も同時に“High”レベルVDD
となるためnチヤンネルトランジスタ15のしき
い電圧において、(1)式のVBPが小さくなり基板効
果の影響を小さくできる。この電圧変化により(2)
式に対応した電圧は、 2VDD−Vth15=2VDD−(Vth150+k10 …(8) Vth15:nチヤンネルトランジスタ15のしき
い電圧 Vth150:基板効果がないときのnチヤンネルト
ランジスタ15のしきい電圧 V0:出力端子22の電圧 となる。この電圧を(6)式を算出した条件で計算し
てみると次式となる。
15−(0.5+0.5√5)=13.3(V) …(9) (基板を電源陰極端に固定あるいはC端に接続
したときに比べ0.5V高い) また、本発明の特徴部である倍電圧回路に後段
昇圧回路を組合せることにより、下記の利点を得
ることができる。
(i) 充電動作時にブロツキングダイオード15の
基板効果を小さくできるので、充電電圧を向上
させ昇圧電圧を高めることができる。
(ii) また、ブロツキングダイオード15の基板電
圧を後段昇圧回路が動作する時“High”レベ
ルに保つことによりブロツキングダイオード1
5は耐圧以上の電圧を扱うことができる。
(iii) さらに、後段昇圧回路の容量の放電動作と同
時に倍電圧回路の容量放電動作を行えるので、
倍電圧回路の放電回路を省け回路の簡略化が図
れる。
第5図は第4図の破線で囲まれた部分のトラン
ジスタの縦構造を示す断面図である。30はn型
基板、31は素子分離のためのフイールド酸化
膜、32はP−well層、33はP−well層32に
電位を与えるときにオーミツク接触させるための
P+層、34はnチヤンネルトランジスタのドレ
イン、ソースを形成するn+層、35はゲート酸
化膜、36はゲート層、37は配線のための導電
膜、38は保護膜である。n基板30は電源陽極
端1から電源電圧が供給されるのでP−well層3
2にはpn接合が順方向となるため電源電圧以上
の電圧を印加できない。第5図の構成では、nチ
ヤンネルトランジスタ15及び17の基板とnチ
ヤンネルトランジスタ17のソースがC点の電圧
変化に対応して電源陰極端VSS(=0V)からVDD
で変化するのでP−well層を固定した場合に比べ
nチヤンネルトランジスタ15及び17の共有端
子37,22の昇圧時にn+層とP−well間の電
位差が小さくできる。
次に、第6図を参照して第4図実施例の動作を
説明する。
第6図は第4図に示す実施例の全体の動作を説
明するために示すタイムチヤートである。
j,kは重なりのない2相クロツク、lは第4
図A点の電圧を制御する信号であり、容量11の
充電信号である。mは第4図のnチヤンネルトラ
ンジスタを介し容量13を電源電圧まで充電させ
るのに用いる信号である。oはnチヤンネルトラ
ンジスタをオフさせるためにA点の電圧を電源陰
極端電位にする信号である。qはB点の電圧を電
源電圧の倍にするタイミングを発生する信号であ
る。rは容量21の充電電圧を電源電圧程度昇圧
する信号である。sは容量21に充電されている
電圧を放電し端子22の電圧をほぼ電源陰極端電
圧にする信号で昇圧回路のリセツト信号である。
tはA点の信号波形でj〜sのタイミングで発生
する。uはB点の信号波形で最高電圧で電源電圧
の2倍の電圧となる。vは端子22の出力波形
で、最高電圧VBはほぼ(7)式で表される電圧とな
る。
第6図において、l,m及びrに示すように、
入力端子2,5,8に“High”レベルを、oに
示すように、入力端子10に“Low”レベルを
印加するタイミング(期間T01)では、nチヤン
ネルトランジスタ4及び9がオンしているので、
容量11は充電される。このとき、nチヤンネル
トランジスタ9のしきい電圧は、基板効果により
前記(1)式に従つて増加し、A点の電圧は、tに示
すように電源電圧まで上昇せず、前記(2)式で表わ
される電圧となる。
次に、期間T02において、入力端子8が、lに
示すように、“Low”レベルとなり、nチヤンネ
ルトランジスタ9がオフし、さらに、期間T02
おいて、入力端子2がmに示すように、“Low”
レベルに変化するとnチヤンネルトランジスタ4
がオフし、ドレイン端電圧が“High”レベル
(VDD)に変化し、nチヤンネルトランジスタ
がオンする。この電圧変化に対応しA点の電圧は
(3)式に対応した電圧まで上昇する。しかして、前
述した如くnチヤンネルトランジスタ14のドレ
イン端電圧は、ソース端(B点)に伝達される。
したがつて、容量13には、ほぼ電源電圧VDD
の電圧となるまで充電される。次に、期間T03
おいて、nチヤンネルトランジスタ14のドレイ
ン端電圧が“High”レベルにある間に、入力端
子10をoに示すように“High”レベルにする
と、nチヤンネルトランジスタ12がオンし、A
点はほぼ電源陰極端電位(0V)になる。この
ためnチヤンネルトランジスタ14はオフし、B
点は電源電圧に維持される。
さらに、期間T04において、入力端子2に、m
に示すように、“High”レベルを、入力端子5,
8及び10に、g,lに示すように“Low”レ
ベルを印加すると、nチヤンネルトランジスタ7
がオフし、pチヤンネルトランジスタ6がオンす
るので、pチヤンネルトランジスタ6のドレイン
端が電源電圧まで上昇することになる。この結
果、uに示すように、B点の電圧は電源電圧の倍
電圧となる。
前記した倍電圧発生回路が動作している期間
T01〜T04においては、入力端子16にはsに示
すように“Low”レベルが、入力端子18には
rに示すように“High”レベルが印加されてい
る。したがつて、C点は電源陰極端電位にある。
このため、nチヤンネルトランジスタ14がオン
し、B点が電源電圧に充電されているときは(期
間T02,T03)、容量21も充電される。このとき
のnチヤンネルトランジスタ14のしきい電圧
も、また(1)式に従つて増加されるため、容量21
は、(2)式に対応した電圧に充電される。
この状態で、期間T05において、入力端子18
が、rに示すように、“Low”レベルに変化する
と、C点の電圧は電源電圧となり、vで示すよう
に、出力端子22の最大電圧VBOは、上記(7)式で
求まつたように、概ね3VDDよりいくらか低い電
圧が得られることになる(つまり、VBO=3VDD
(Vth150+k10)となる。
上述の如く第4図実施例によれば、次の利点が
ある。
(1) 基板効果の影響を受けることなく倍電圧回路
とパルス動作の昇圧機能を組合せた簡単な構成
で電源電圧の2倍以上の電圧を発生する昇圧回
路を実現することができる。
(2) 基板電位及び電圧動作に伴い十分な耐圧を必
要とするドレイン端(またはソース端)の電圧
を昇圧動作に同期して電源陰極端電圧から電源
電圧まで変化させることにより、耐圧特性の改
善を図り短チヤンネル化に伴う耐圧低下を補償
することができる。
以下、本発明の特徴に係る倍電圧回路を用いて
構成した他の実施例の昇圧回路を説明する。
第7図は第4図の実施例で得られる昇圧電圧以
上の昇圧電圧を得ることができる実施例を示す回
路図である。
本実施例が第4図実施例と異なるところは、ト
ランジスタ51,53及び54と、静電容量52
及び55とで第2の後段昇圧回路を構成し、この
第2の後段昇圧回路を第4図の後段昇圧回路の出
力側に接続した点にあり、その他の構成には変更
がない。したがつて、第4図と同一構成要素には
同一の符号を付して説明する。
本実施例の構成を詳細に説明すると、nチヤン
ネルトランジスタ51は、そのドレイン端を容量
21の一端(D点)に、ゲート端を入力端子8
に、それぞれ接続し、かつ、そのソース端と基板
とをnチヤンネルトランジスタ17の基板に接続
してある。容量52は、その一端をnチヤンネル
トランジスタ51のドレイン端に接続し、その他
端をnチヤンネルトランジスタ53のドレイン端
に接続してある。トランジスタ53は、そのゲー
ト端を入力端子16に、基板とソース端をnチヤ
ンネルトランジスタ51の基板に接続してある。
nチヤンネルトランジスタ54は、ドレイン端を
電源陽極端に、ゲート端を入力端子8に、ソース
端をnチヤンネルトランジスタ53のドレイン端
に、基板をnチヤンネルトランジスタ53の基板
にそれぞれ接続してある。55は容量であり、容
量55は、その一端をnチヤンネルトランジスタ
54のソース端に、他端を電源陰極端に、それぞ
れ接続してある。また、符号56は出力端子であ
る。
上述のように構成された実施例の動作を第8図
を参照しながら以下に説明する。
第8図は第7図の動作を説明するために示すタ
イムチヤートである。図において、j〜vは第6
図の動作波形と同じであり、wは本実施例で得ら
れる出力電圧を示している。
入力端子2,5,8,16,18に入力する信
号及びタイミングは第4図の場合と同じである。
期間T10において、入力端子8が、lに示すよ
うに、“High”レベルになると、A点が容量11
の充電に伴つて電圧が上昇してくるのと同時にn
チヤンネルトランジスタ51,54がオンし、容
量52も充電される。このときの端子56の電圧
変化は(2)式と同じ値である。容量55も同時に同
じ値に充電されている。このときの充電電圧は、 V56VDD−Vth54 …(10) となる。ここでVth54は基板効果も考慮したnチ
ヤンネルトランジスタ54のしきい電圧である。
入力端子8が“Low”レベルに変化した後、期
間T20において、昇圧動作によりP点が上昇して
いくと、それに伴つて出力端子56も次第に昇圧
していく。
D点が(8)式の最大電圧となると(T40及び
T50)、出力端子56は(7)式の値に(10)式の値を加
えた電圧になるが、容量52,55により容量分
配され VB1={4VDD−(Vth150+k10)−Vth54} C52/C52+C55 …(11) となる。ここで、C52,C55は容量52,55の静
電容量である。C55に比べC52を十分大きな値にす
ると(11)式の値は(8)式よりも大きな値にできる。
この昇圧電圧によりnチヤンネルトランジスタ
51,53及び54の基板は昇圧動作に同期して
電源陰極端電圧から電源陽極端電圧に変化し耐圧
を補償する。
なお、wは第4図実施例の最大電圧(vの
“D”端信号)よりも高い出力電圧を示している
ことが理解できるであろう。すなわち、 VB1>VBO …(12) このように本実施例によれば、多少の素子増加
はあるが前記実施例と同じタイミングでより高い
昇圧電圧が得られることと耐圧補償が同時に実現
できる。
第9図は第7図よりもさらに高い電圧が得られ
るようにした他の実施例を示す回路図である。第
9図の実施例が第7図の実施例と異なるところ
は、倍電圧回路を第7図の昇圧回路の出力部に接
続し、この倍電圧回路出力電圧を第7図の昇圧回
路の出力電圧で昇圧するようにした回路構成とし
た点にある。
さらに詳説すれば、図中符号1〜21は第4図
の実施例と同一構成、同一機能を有している。符
号52,53,55,56は第7図の実施例と同
一構成、同一機能を有している。
また、符号60は入力端子、61はソース端を
電源陽極端に接続し、ゲート端を入力端子60に
接続するpチヤンネルトランジスタ、62はドレ
イン端をpチヤンネルトランジスタ61のドレイ
ン端に接続し、ゲート端を入力端子60に、ソー
ス端を電源陰極端に接続するnチヤンネルトラン
ジスタ、57はドレイン端を容量21の一端に、
ゲート端をnチヤンネルトランジスタ62のドレ
イン端に接続し、ソース端と基板をnチヤンネル
トランジスタ17の基板に接続したnチヤンネル
トランジスタ、66はドレイン端を電源陽極端に
接続し、ゲート端を入力端子8に接続するnチヤ
ンネルトランジスタ、67は入力端子、68は一
端をnチヤンネルトランジスタ66のソース端
(E点)に接続し、他端をnチヤンネルトランジ
スタ62のドレイン端に接続する容量、69はド
レイン端を容量68の一端に接続し、ゲート端を
入力端子67に、ソース端を電源陰極端に接続す
るnチヤンネルトランジスタ、70はドレイン端
を容量68の他端に、ゲート端を容量68の一端
に接続し、ソース端を端子56に、基板をnチヤ
ンネルトランジスタ53の基板に接続するnチヤ
ンネルトランジスタである。
本構成では入力端子8,16のみが共通に用い
られるが他の2,5,60,67は共通にすることが
できない。このため、制御信号が多少複雑になる
が倍電圧回路を設けたことにより出力電圧はさら
に増加する。
本実施例の動作を第10図を参照しながら説明
をする。
第10図は第9図の動作波形を示す。第4図,
第7図の例ではクロツク信号の2.5〜3サイクル
で最大電圧を得ることができたが第9図の構成で
はクロツク信号の3.5〜4サイクルを必要とする。
1段目の充電波形を作るX,Yの信号が変化し
ているところで、t〜wが第8図の動作波形と異
なるが第2段目の昇圧回路以上は第8図と同様の
波形変化で昇圧動作波形が得られている。
入力端子2,5,8,60及び18に“High”
レベルを印加し(期間T11)、入力端子10,6
7及び16に“Low”レベルを印加する(期間
T11)と、nチヤンネルトランジスタ4,9,6
2及び66がオンしているので容量11及び68
は充電される。このときの充電電圧は、基板効果
により(2)式で表わされる電圧となる。つぎに、期
間T12で、入力端子60を“Low”レベルに変化
させ、他の入力端子をそのままの状態にしておく
と、nチヤンネルトランジスタ60のドレイン端
電圧の上昇に伴つてnチヤンネルトランジスタ5
7がオンすると同時にE点の電圧が上昇し、nチ
ヤンネルトランジスタ70が十分なオン状態とな
り容量52は電源電圧まで充電される(期間
T12)。すなわち、第5図で問題にした基板効果
の影響をなくすることができる。したがつて、入
力端子60が“High”レベルに変化し、入力端
子8が“Low”レベルに変化した後昇圧動作に
よりD点が上昇していくと、それに伴つて出力端
子56も次第に昇圧していく(期間T14〜T17)。
D点が(7)式の最大電圧になると、出力端子56
は(7)式の値に電源電圧を加えた電圧になる。この
とき出力電圧は容量52,55により容量分配さ
れ VB2={4VDD−(Vth150+k10)}C52/C52+C55 …(13) となる。(13)式の値は(11)式に比べ大きな値で、 VB2>VB1>VB0 …(14) の関係を有する出力電圧が得られる。
第9図の実施例によれば、前記実施例よりもさ
らに大きな電圧を得ることができるという利点が
ある。
以上は昇圧動作の充電構造を改良してより高い
昇圧電圧を得ようとたものがあるが、さらに高い
電圧を得る方法として次に示すように、第4図の
実施例を多段接続しさらに高い電圧を得ることが
できる。
第11図にその構成を示す。
第11図中符号1〜21、符号60〜62、符
号66〜70は、前記第9図と同様の接続構成で
ある。つまり、第4図の実施例を2段積み重ねた
回路構成を有している。
また、63は入力端子、64はソース端を電源
陽極端に接続し、ゲート端を入力端子63に接続
するpチヤンネルトランジスタ、65はドレイン
端をpチヤンネルトランジスタ64のドレイン端
に接続し、ゲート端をnチヤンネルトランジスタ
のドレイン端に、ソース端を電源陰極端に接続す
るnチヤンネルトランジスタ、71は一端をnチ
ヤンネルトランジスタ65のドレイン端に接続
し、他端をnチヤンネルトランジスタのソース端
(F点)に接続する容量、72はドレイン端とゲ
ート端をnチヤンネルトランジスタのソース端に
接続し、基板をnチヤンネルトランジスタの基板
に接続するnチヤンネルトランジスタ、73は入
力端子、74はドレイン端をnチヤンネルトラン
ジスタ72のソース端に、ゲート端を入力端子7
3に接続し、ソース端をD点に、基板をnチヤン
ネルトランジスタ72の基板に接続するnチヤン
ネルトランジスタ、75は一端をnチヤンネルト
ランジスタ72のソース端に接続し、他端をD点
に接続する容量、76は出力端子である。
本構成の動作を第12図を参照しながら説明す
る。
第12図は第11図の動作波形を示す。
期間T31において、入力端子2,5,8,1
6,18,60及び63が“High”レベルにあ
り、入力端子10,67,73が“Low”レベ
ルにあると、容量11及び68が、(2)式に応じて
充電される。次に、期間T31で、入力端子8を
“Low”レベルに変化させ、期間T32で入力端子
60を“Low”レベルに変化させると、nチヤ
ンネルトランジスタ65,70がオンし、容量7
1はほぼ電源電圧に対応した電圧に充電され、こ
の状態(期間T23)で入力端子67を“High”に
するとnチヤンネルトランジスタ70がオフす
る。このとき同時に容量75にも充電されるがダ
イオード構成のnチヤンネルトランジスタ72の
基板効果により(2)式に対応する電圧にしかならな
い。
入力端子67を“Low”レベルにし(期間T33
内で)、入力端子60を“High”レベルにし(期
間T34)、入力端子63を“Low”レベルに変化
させて(期間T34)、pチヤンネルトランジスタ
64をオンしF点を昇圧させる。この電圧変化に
応じて容量75も充電され端子76の端子電圧も
上昇する(T34)。このときの容量75の電圧は
(8)式に対応して、 2VDD−Vth72=2VDD−(Vth720+k100) …(15) Vth72:nチヤンネルトランジスタ72のしき
い電圧 Vth720:基板効果がないときのnチヤンネルト
ランジスタ72のしきい電圧 V00:出力端子76の電圧 となる。
この昇圧動作の後、入力端子2及び16を
“Low”レベルにし(期間T35)、以下順次第4図
で説明した動作により2〜21の昇圧回路を動作
させる。
D点が(7)式に対応した最大電圧になると(期間
T35)、出力端子76で得られる電圧は(7)式と(15)
式の和の電圧となる。すなわち、このときの出力
端子76の出力電圧VB3は、 VB3=2VDD−(Vth720+k100 +3VDD−(Vth150+k10) =5VDD−{(Vth720+Vth150) +k1(√0+√00)} 5VDD−2(Vth150+k10) …(16) となる。
(16)式に(19)式の算出に用いた数値を用いて計算す
ると、 25−2(0.5+0.5√10)=20.8 …(17) が得られ20V以上の昇圧電圧が得られることにな
る。しかし、実際には出力端子76に寄生容量
Cpが存在するので、容量21及び75はCpが問
題とならない値の静電容量値とする。
Cpを考慮したときの出力端子76の出力電圧
は、 {5VDD−2(Vth150+k10)}C21・C7
5
/C21+C75/C21・C75/C21+C75+Cp ={5VDD−2(Vth150+k10)}1
/1+Cp(C21+C75)/C21・C75…(18) となる。
この場合もnチヤンネルトランジスタ72,7
4のソース,ドレイン端は高電圧になるので基板
電圧は電源陰極端から電源陽極端に変化しブレー
クダウンしないための対策を施す。
P−well電圧が5Vまで変化すると(17)式の値か
ら素子耐圧は16Vまで許容できることになる。
(18)式の値は寄生容量に対しC21,C75を問題のな
い値に選ぶと(13)式よりも大きくすることが可能と
なるので第11図の出力電圧VB3は、 VB3>VB2>VB1>VB0 …(19) となる。
以上述べてきた実施例によれば電源電圧以上の
昇圧電圧が得られるだけでなく、素子のもつ耐圧
以上の高い昇圧電圧を得ることができる。
以上の実施例は、P−wellを有するCMOSの
場合であるがn−wellを有するCMOSの場合に
も本発明と同じ考え方でp型基板上のn−wellを
耐圧が満足できる範囲で電源電圧よりも正電圧に
昇圧し、n−wellとpチヤンネルトランジスタの
耐圧を補償した昇圧回路を実現できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、N型
MOSトランジスタの基板効果による昇圧の制限
を排除して、簡単な構成のものにより、少なくと
も電源電圧の倍電圧を得ることができる。
また、本発明によれば、LSIに高電圧電源を内
蔵することができる。本発明によれば、LSI等に
容易に内蔵することができるので、高精度アナロ
グ回路や、高集積化に伴う製造プロセスの進歩に
よる耐圧の低下を補償できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来用いられている昇圧回路を示す回
路図、第2図は第1図の動作を示す波形図、第3
図は昇圧回路に用いる容量構造を示す図、第4図
は本発明に係る昇圧回路の実施例を示す回路図、
第5図は第4図実施例の後段昇圧回路を実装して
なる半導体装置の縦断面図、第6図は第4図の動
作を説明するための各部の波形図、第7図は本発
明を適用してなる他の実施例の昇圧回路の回路
図、第8図は第7図の動作を説明するための各部
の波形図、第9図は本発明を適用してなる他の実
施例の昇圧回路の回路図、第10図は第9図の動
作を説明するための各部の波形図、第11図は本
発明を適用してなる他の実施例の昇圧回路の回路
図、第12図は第11図の動作を説明するための
各部の波形図である。 3,6,19…pチヤンネルトランジスタ、
4,7,9,14,15,17,20…nチヤン
ネルトランジスタ、11,13,21…容量。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 N型MOSトランジスタ14の主電極の一方
    をスイツチS3,3を介して電源の陽極に接続
    し、他方を第1の静電容量13とスイツチS7,
    7の直列回路を介して前記電源の陰極に接続して
    なる前記第1の静電容量13の充電回路と、前記
    トランジスタ14と前記スイツチS3の接続点と
    該トランジスタ14の制御電極との間に接続され
    た第2の静電容量11と、前記トランジスタ14
    と前記スイツチS3の接続点と前記電源の陰極と
    の間に接続されたスイツチS4,4と、前記トラ
    ンジスタ14の制御電極と前記電源の陽極との間
    に接続されたスイツチS9,9と、前記第1の静
    電容量13と前記スイツチS7との接続点と前記
    電源の陽極との間に接続されたスイツチS6,6
    と、前記トランジスタ14の制御電極と前記電源
    の陰極との間に接続されたスイツチS12,12
    と、前記各スイツチを制御するスイツチ制御手段
    とを含んでなり、 前記スイツチ制御手段は、第1の所定期間T01
    においてスイツチS4,S9をオンして他のスイ
    ツチをオフし、これに続く第2の所定期間T02
    おいてスイツチS3,S7をオンして他の前記ス
    イツチをオフし、これに続く第3の期間T03にお
    いてスイツチS3,S12,S7をオンして他の
    スイツチをオフし、これに続く第4の所定期間
    T04においてスイツチS4,S6をオンして他の
    スイツチをオフする制御を繰返すものとされ、 前記トランジスタ14と前記第1の静電容量1
    3との接続点を出力端子Bとする倍電圧回路を有
    してなる昇圧回路。 2 特許請求の範囲第1項に記載の昇圧回路にお
    いて、前記スイツチS3,3とS9,9がP型
    MOSトランジスタであることを特徴とする昇圧
    回路。
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