JPH044251A - 熱可塑性の樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性の樹脂組成物

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JPH044251A
JPH044251A JP10774190A JP10774190A JPH044251A JP H044251 A JPH044251 A JP H044251A JP 10774190 A JP10774190 A JP 10774190A JP 10774190 A JP10774190 A JP 10774190A JP H044251 A JPH044251 A JP H044251A
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JP
Japan
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resin composition
polyarylate
acid
impact resistance
polyamide
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Pending
Application number
JP10774190A
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English (en)
Inventor
Shigemi Matsumoto
繁美 松本
Takeshi Kondo
武志 近藤
Masahiro Asada
浅田 正博
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Priority to EP91105562A priority patent/EP0451769B1/en
Priority to DE69122152T priority patent/DE69122152T2/de
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は高い耐熱変形性、優れた耐衝撃性、耐薬品性を
有し、かつ、成形加工性に優れた熱可塑性の樹脂組成物
に関する。さらに詳しくは、特定の官能基を有するポリ
アリレート、ポリアミドおよび耐衝撃性付与剤からなる
熱可塑性の樹脂組成物に関する。
[従来の技術] ポリアリレート、ポリアミドおよび耐衝撃性付与剤から
なる樹脂組成物は従来より知られており、その成形品は
耐衝撃性、耐薬品性などが優れている。
しかしながら、成形加工性は充分ではなく、とくに成形
品表面のフローマーク、焼け、不均一性などの不良が発
生しやすく、満足できるものではない。また、耐熱変形
性を高めようとしてポリアリレートのガラス転移温度を
高めたりすると、耐衝撃性が低下したり、成形加工性が
さらにわるくなるなどの問題がある。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、ポリアリレート、ポリアミドおよび耐
衝撃性付与剤よりなる樹脂組成物の有する優れた耐衝撃
性、耐薬品性を保持しながら、耐熱変形性を向上させ、
さらに成形加工性、すなわち、成形加工時の焼け、着色
、フローマーク、シルバー ショートショットなどの不
良を少なくし、成形品外観、物性の優れた成形品をうろ
ことにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らはかかる目的を達成するため鋭意研究を重ね
た結果、特定の末端基を有するポリアリレート、ポリア
ミドおよび必要により使用される耐衝撃性付与剤からな
る樹脂組成物により前記目的が達成されることを見出し
、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、 酸クロライド基を有し、かつガラス転移温度が190℃
以上であるポリアリレート20〜80%(重量%、以下
同様)、ポリアミド80〜20%および耐衝撃性付与剤
40%以下からなる熱可塑性の樹脂組成物 に関する。
[実施例] 本発明に用いるポリアリレートは、一般にビスフェノー
ル類および(または)その誘導体と芳香族ジカルボン酸
および(または)その誘導体とからえられる芳香族ポリ
エステルのことであり、このようなものであれば酸クロ
ライド基を存し、かつガラス転移温度が190”C以上
であること以外その主鎖構造などにはとくに制限はない
前記ビスフェノール類としては、たとえば−絞入: (式中、−X−は−O−−5O−1−8O2−−co−
、アルキレン基またはアルキリデン基、R1,R2、R
3、R4、R5、R6、R7、R8はいずれも水素原子
、ハロゲン原子および1価の炭化水素基よりなる群から
選ばれた基)で表わされるものがあげられ、このような
ビスフェノール類が耐熱性、成形性、耐衝撃性などの点
から望ましい。
前記ビスフェノール類の具体例としては、たとえば4.
4゛−ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)サルファイド、ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル
)ケトン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビ
ス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタ
ン、1.1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニル
エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメ
タン、2.2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロ
ロフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル
)シクロヘキシルメタン、L、l−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサン、2.2−ビス(4−ヒド
ロキシナフチル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパンなどがあげられる。
これらのうち耐熱変形性、耐衝撃性、成形性の点から好
ましいものとしては、1.1−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)フェニルエタン、2.2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパンがあげられる。
また、前記ビスフェノール類の誘導体としては、たとえ
ばビスフェノール類のアルカリ金属塩、ジアセテートな
どがあげられる。
前記ビスフェノール類および(または)その誘導体には
、必要に応じて他の2価の化合物、たとえば4,4°−
ジヒドロキシビフェニル、ヒドロキノン、2.6−シヒ
ドロキシナフタレンなどを少量、たとえばフェノール成
分中30モル%程度以下の量で加えて使用してもよい。
前記芳香族ジカルボン酸としては、たとえばテレフタル
酸、イソフタル酸、ジフェニルエーテル−4,4゛−ジ
カルボン酸、ベンゾフェノン−4゜4−ジカルボン酸、
ナフタレン−2,6−ジカルボン酸などが使用されうる
。これらのうち、耐熱変形性、成形性、耐衝撃性などの
点から好ましいものとしては、イソフタル酸および(ま
たは)テレフタル酸があげられる。
また、前記芳香族ジカルボン酸の誘導体としては、たと
えば芳香族ジカルボン酸のジクロライドなどのシバライ
ドや、ジアルキルエステル、ジアリールエステルなどの
ジエステルなどがあげられる。
本発明の組成物からの成形品の耐衝撃性、剛性、表面性
などに優れるなどの効果を有効に発現せしめるためには
、ポリアリレートに酸クロライド基が含有されているこ
とが必須である。
また、えられる組成物からの成形品の耐熱変形性が良好
になるなどの効果を有効に発現させるためには、ポリア
リレートのTg(DSC(示差走査熱量計)を用いてl
O℃/分の昇温速度でII定した値)が190℃以上で
あることが必須であり、195℃以上であるのが好まし
い。
前記ポリアリレート単位mIi当りの酸クロライド基の
モル数で表わされる含有量(以下、酸クロライド価とい
う)としてはl0×10−6〜100×10−6当m 
/ gの範囲であるのが望ましく、より好ましくは15
X10−6〜80X10−6当量/gの範囲である。前
記酸クロライド価がl0×10−6当量/g未満になる
とえられる組成物からの成形品の耐衝撃性、剛性、表面
性が低下する傾向が生じ、100×10−”当量/gを
こえると耐衝撃性、表面性が低下する傾向が生じる。
なお、酸クロライド価は式: 酸クロライド価(to−6当ffi/g) −(式中、
T8は試料の滴定に要した0、INトリブチルアミンの
量(ml )、TBは空試験の滴定に要した0、1Nト
リブチルアミンのffi (ml) 、Fは0.INト
リブチルアミンのファクター、Wは試料の重量(sr)
を表わす)より算出される。
酸クロライド基を有するポリアリレートを用いることに
より顕著な効果が達成される理由は明らかではないが、
酸クロライド基を有しないポリアリレートを用いたばあ
いに比べて、ポリアミド中のポリアリレート分散相の分
散粒径が非常に小さく、かつ均一になることが観察され
ていることから、本発明の組成物のばあい、特異的にポ
リアリレート粒子とポリアミドとの界面が安定化してい
るものと推定される。
このように、特定の官能基を有するポリアリレートを用
いることにより、従来のポリアリレートとポリアミドと
耐衝撃性付与剤とからなる樹脂組成物における問題がこ
とごとく解決されるということは、全く予想をこえる驚
くべきことである。また、このようなポリアリレートの
酸クロライド基の及ぼす効果は従来は全く知られていな
かったものである。
前記のごとき酸クロライド基を有するポリアリレートの
分子量としては、GPCによるポリスチレン換算の重量
平均分子量で10000〜150000であるのが好ま
しく、aoooo〜80000であるのがより好ましい
。前記分子量がtoooo未満ではえられる組成物から
の成形品の耐衝撃性が低下したり、剛性が低下したりす
る傾向が生じる。
一方、150000をこえると成形加工性が低下したり
、成形品の表面にフローマーク、艶の不均一が生じたり
する傾向が生じる。
つぎに本発明に用いるポリアリレートの製法について説
明する。
本発明に用いられるポリアリレートは、前記ビスフェノ
ール類および(または)その誘導体と芳香族ジカルボン
酸および(または)その誘導体とを界面重合法、溶液重
合法などの任意の方法で重合させることにより製造され
うるが、界面重合法が好ましい。前記ポリアリレートを
界面重合法により製造するばあい、ビスフェノール系化
合物とアルカリ金属および(または)アルカリ土類金属
の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、リン酸塩などから選択
された少なくとも1種を含む水溶液と、前記水溶液には
非相溶である有機溶媒および芳香族ジカルボン酸クロラ
イドを含む有機溶液とを接触させることにより実施され
る。
この際、要すれば分子量調節剤としてフェノール、p−
t−ブチルフェノールなどの1価フェノール化合物を使
用してもよい。
本発明に用いるポリアリレートは、前述のごとく酸クロ
ライド基を有することが必須である。
かかる酸クロライド基を有するポリアリレートの製法に
はとくに限定はなく任意であるが、たとえば界面重合法
において芳香族ジカルボン酸ジクロライドをビスフェノ
ール類および要すれば使用される1価のフェノール化合
物に対して当量で過剰量用いて重合を行なうことにより
、具体的には芳香族ジカルボン酸クロライドのカルボン
酸クロライド基の当量数がビスフェノール系化合物およ
び要すれば使用される1価のフェノール化合物などの水
酸基の総和の当量数に対して0.5〜10当量%過剰に
使用して製造することにより、より好ましくは2〜5当
量%過剰に使用して製造することにより容易に製造しう
る。前記過剰量が0,5当量%未満ではえられるポリア
リレートの酸クロライド価が低下し、本発明の効果が充
分えられなくなり、lO当量%をこえると酸クロライド
価が高くなり過ぎて、分子量が低下したり、重合が不安
定になったりする傾向が生じる。
前記界面重合法において使用される有機溶媒としては、
たとえば塩化メチレン、1.2−ジクロロエタン、クロ
ロホルム、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、ク
ロロベンゼン、オルソジクロロベンゼンなどが例示され
うる。
重合に際し、要すれば重合触媒を使用することができる
。このような触媒の好ましい例としては、たとえばトリ
エチルアミン、トリプロピルアミンなどの第3級アミン
、テトラエチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリ
メチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルア
ンモニウムクロライド、ベンジルトリブチルアンモニウ
ムクロライドなどの第4級アンモニウム化合物、n−ブ
チルトリフェニルホスホニウムブロマイドなどのホスホ
ニウム化合物などかあげられる。その使用量としてはビ
スフェノール系化合物と1価フェノール化合物との総モ
ル数に対して、5モル%以下が適している。
また、必要に応じて酸化防止剤、還元剤、紫外線吸収剤
などを使用してもよい。
本発明に用いるポリアリレートを製造する際の重合時間
は、ビスフェノール系化合物の種類、重合温度などによ
り異なり、−概には規定できないが、一般に数分から数
時間の範囲である。
また、重合温度は60℃以下、とくに5〜30℃の範囲
が好ましい。
モノマーの添加方法にもとくに限定はなく、有機溶液を
水溶液に加えてもよく、その逆の添加方法でもよいが、
有機溶液と水溶液とを同時に添加する方法のばあい、重
合系内でのジカルボン酸クロライドの酸クロライド基の
量をビスフェノール系化合物および1価フェノール化合
物の水酸基の量の総和に対し、常に過剰に存在させるこ
とができ、目的とするポリアリレートをつるという点か
らより好ましい。
重合は水溶液と有機溶液とを相互に接触させることによ
り行なわれるため、良好な撹拌下で互いに相溶性のない
水溶液と有機溶液とを均一に分散させることが必要であ
る。
前記重合に際し、分散剤を使用してもよく、このような
分散剤の例として、各種の界面活性剤などがあげられる
。重合反応はエマルジョン状態で実施され、重合終了後
、エマルジョンを静止することにより、または機械的に
水相とポリマーを含む有機相とに分離することにより、
2つの相を分離し、えられたポリマーを含む有機相を必
要に応じ、中和、濾過、抽出、洗浄などの操作を行なっ
たのち、アセトン、メタノールなどの貧溶媒に加え、ポ
リマーを析出させたり、薄膜蒸発機で溶媒を除去したり
、ポリビニルアルコールなどの分散剤含有水溶液を加え
、分散濃縮するなどの方法により、ポリマーをうること
ができる。
本発明に用いるポリアミドは、たとえばアミノ基とカル
ボン酸基との間に少なくとも2個の炭素原子を有するモ
ノアミノモノカルボン酸またはそれらのラクタムを重合
させる二とにより、また、ジカルボン酸およびアミノ基
の間に少なくとも2個の炭素原子を含有するジアミンの
実質的に等モル割合を重合させることにより、さらには
ジアミンおよびジカルボン酸の実質的に等分子比ととも
にモノアミノモノカルボン酸またはそのラクタムを重合
させるなどすることにより製造することができる。
ポリアミドを製造するのに好適な前記ジアミンの例とし
ては、−絞入: %式% (式中、nは2〜16の整数)で表わされるジアミンが
あげられる。
また、ポリアミドを製造するためのジカルボン酸として
は、−絞入: %式% (式中、Rは少なくとも2個の炭素原子を含有する2価
詣肪族基)で表わされる脂肪族ジカルボン酸′や、たと
えばイソフタル酸やテレフタル酸などの芳香族ジカルボ
ン酸などがあげられる。
本発明に用いられるポリアミドの具体例としては、たと
えばナイロン4、ナイロン46、ナイロン6、ナイロン
66、ナイロン612と称されるものやテレフタル酸と
トリメチルへキサメチレンジアミンとから誘導されるも
の、また、アジピン酸およびアゼライン酸のうちの少な
くとも1種と2.2−ビス(4−アミノシクロヘキシル
)プロパンとから誘導されるもの、さらにはテレフタル
酸およびイソフタル酸と4,4°−ジアミノジシクロヘ
キシルメタンまたはメタキシレンジアミンとから誘導さ
れるものなどがあげられる。
これらのうち、ナイロン66、ナイロン46と称される
ものは、調製される熱可塑性樹脂組成物が耐衝撃性、耐
熱変形性、耐薬品性、成形加工性などのさらに優れたも
のになるので好ましい。
本発明に使用されるポリアミドの例には、ヘキサメチレ
ンジアミンのごときジアミンとイソフタル酸および(ま
たは)テレフタル酸の混合物とから製造される非晶質ポ
リアミドも含まれる。
本発明に用いるポリアミドの分子量は粘度平均分子量で
10000〜100000の範囲のものが好ましく 、
1300(1〜80000の範囲のものがより好ましい
。ポリアミドの分子量がこの範囲をはすれると、えられ
る組成物の成形加工性が低下したり、成形品の耐衝撃性
や耐薬品性などが低下したりする傾向が生じる。
また、前記ポリアミドのアミン価(チッ素気流中、80
℃でl−クレゾールに溶解させ、チモールブルーを指示
薬としてO,lN p−)ルエンスルホン酸ソーダ溶液
で滴定)はl0×10−6〜100×lロ一6当量/g
の範囲が好ましく、この範囲をはずれると、成形品の耐
衝撃性、熱安定性が低下したり、成形品表面にフローマ
ークなどの不良が生じたりしやすくなる。
本発明に用いられる耐衝撃性付与剤の代表的なものとし
ては、たとえば変性オレフィン系共重合体またはコアシ
ェル型グラフト共重合体などのグラフト共重合体などが
あげられる。
前記変性オレフィン系共重合体とは、たとえば炭素数2
〜30のa−オレフィンやジエン、具体的にはエチレン
、プロピレン、■−ブテン、4−メチルペンテン−11
インブチレン、l、4−へキサジエン、ジシクロペンタ
ジェン、2.5−ノルボルナジェン、5−エチリデンノ
ルボルネン、ブタジェン、イソプレンなどを主構成成分
、すなわち99.9〜70%含有せしめ、カルボン酸基
、カルボン酸金属塩基、カルボン酸エステル基、酸無水
物基、エポキシ基、酸アミド基およびイミド基から選ば
れた少なくとも1種の官能基を有する成分を含有せしめ
たものである。
前記官能基含有成分の例としては、たとえば(メタ)ア
クリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、マレイ
ン酸メチル、(メタ)アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、メタク
リル酸アミノエチル、マレイン酸ジメチル、(メタ)ア
クリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸カリウム、(
メタ)アクリル酸マグネシウム、メタクリル酸亜鉛、無
水マレイン酸、無水イタコン酸、(メタ)アクリル酸グ
リシジル、アリルグリシジルエーテル、(メタ)アクリ
ルアミド、マレイミド、フェニルマレイミドなどが例示
されうる。
これら官能基含有成分を耐衝撃性付与剤の構成単位とし
て導入する方法としては、α−オレフィンなどと共重合
させたり、ポリオレフィンにグラフトさせる方法などが
あげられる。
官能基含有成分の含有量は耐衝撃性付与剤全構成成分に
対して0.1〜30%の範囲が好ましい。
この範囲をはずれると耐衝面性が低下したり、成形加工
性が低下したりする傾向が生じる。
前記のごとき変性オレフィン系共重合体のうち、調製さ
れる樹脂組成物の耐衝撃性の点から酸無水物基含有オレ
フィン系共重合体が好ましく、耐衝撃性、熱安定性の点
から酸無水物基含有オレフィン系共重合体とエポキシ基
含有オレフィン系共重合体とを併用するのが好ましい。
変性ポリオレフィン系共重合体の重合度にはとくに制限
はないが、成形加工性、耐衝撃性の点から通常メルトイ
ンデックスが0.05〜50g/10分程度の範囲のも
ののうちから選択され、使用される。
前記コアシェル型グラフト共重合体はゴム状弾性体に後
述するグラフト成分をグラフト重合させたものである。
該ゴム状弾性体としては、ガラス転移温度が0℃以下の
ものが好ましく 、−40℃以下のものがさらに好まし
い。このようなゴム状弾性体の具体例としては、たとえ
ばポリブタジェン、ブタジェン−スチレン共重合体、ブ
タジェン−アクリル酸ブチル共重合体などのジエン系ゴ
ム、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸2−エチル
ヘキシルなどのアクリル系ゴム、エチレン−プロピレン
共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体など
のオレフィン系ゴムなどが例示される。
該ゴム状弾性体のゲル含有率にはとくに限定はないが、
10%以上のものが好ましい。また、その形態もパウダ
ー状、ベレット状、ラテックス状などとくに限定はない
か、ラテックス状のばあいには平均粒子径か0.05〜
2遍のものか好ましい。
コアシェル型グラフト共重合体の製造に用いられるグラ
フト成分とは、ビニル系単量体と、カルボン酸基、カル
ボン酸エステル基、酸無水物基、エポキシ基、イミド基
、酸アミド基から選ばれた少なくとも1種の官能基を有
する単量体とを含む成分である。
前記ビニル系単量体の例としては、たとえばスチレン、
メチルスチレン、クロロスチレン、α−メチルスチレン
などの芳香族ビニル単量体、(メタ)アクリロニトリル
などのシアン化ビニルなどが例示されうる。
また、前記官能基含有単量体の例としては、たとえば(
メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸
、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブ
チル、アクリル酸2−エチルヘキシル、無水マレイン酸
、無水イタコン酸、(メタ)アクリル酸グリシジル、(
メタ)アクリルアミド、マレイミド、フェニルマレイミ
ドなどが例示されうる。
前記コアシェル型グラフト共重合体の製造に用いられる
グラフト成分の組成比にはとくに限定はないが、ビニル
系単量体50〜99.9%および官能基含有単量体0.
1〜50%であるのが好ましい。この範囲をはずれると
、えられる組成物からの成形品の耐衝撃性が低下したり
、成形加工性がわるくなったりする傾向が生じる。
また、ビニル系単量体成分の組成比にもとくに限定はな
いが、芳香族ビニル系単量体40〜9096およびシア
ン化ビニル系単量体lO〜60%であるのが好ましい。
この範囲をはずれると、えられる組成物からの成形品の
耐衝撃性が低下したり、熱安定性が低下したりする傾向
が生じる。
前記ゴム状弾性体とグラフト成分との比率はゴム状弾性
体30〜95%とグラフト成分5〜70%との割合にな
るのか好ましい。この範囲をはずれると、えられる組成
物からの成形品の耐衝撃性、剛性などが低下したり、成
形品表面に不良が生じたりしやすくなる。
前記コアシェル型グラフト共重合体のうち、調製される
樹脂組成物の耐衝撃性、成形品の表面性などの点からエ
ポキシ基含有グラフト共重合体が好ましい。
コアシェル型グラフト共重合体の製法にはとくに限定は
なく、溶液重合法、懸濁重合法、塊状重合法、乳化重合
法などの任意の方法により製造しうる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は前記ポリアリレート20
〜80%、好ましくは25〜70%、ポリアミド80〜
20%、好ましくは70〜25%および要すれば使用さ
れる耐衝撃性付与剤40%以下、好ましくは3〜30%
から調製される。
前記ポリアリレートの割合が20%未満になるまたはポ
リアミドの割合が80%をこえると、吸水寸法安定性、
吸水時閉性、高温での剛性などが低下し、逆にポリアリ
レートの割合が80%をこえるまたはポリアミドの割合
か20%未満になると、成形加工性、耐薬品性、耐衝撃
性などが低下する。また、耐衝撃性付与剤の割合が40
%をこえると耐熱変形性、耐薬品性、剛性、表面硬度が
低下したり、成形加工性がわるくなる。
本発明の熱可塑性の樹脂組成物には、さらにワックス、
金属石けん、エチレンビスステアリルアミドなどの滑剤
、ホスファイト系、フェノール系などの安定剤、紫外線
吸収剤、顔料、難燃剤、可塑剤、ガラス繊維、タルクな
どの充填剤などの一般に使用されている添加剤を添加し
てもよいことは当然のことである。
本発明の熱可塑性の樹脂組成物の製法にはとくに限定は
なく、たとえばポリアリレート、ポリアミドおよび耐衝
撃性付与剤を同時に予備混合し、−軸または多軸の押出
機に供給し、溶融混練してもよく、これらの一部を先に
溶融混練したのち、さらに残部を加えて溶融混練しても
よい。
このようにして調製される本発明の熱可塑性の樹脂組成
物を用いることにより、射出成形法、押出成形法、吹込
成形法、圧縮成形法などの熱可塑性樹脂に対して適用さ
れる一般的な成形法により機械的性質が良好にバランス
した成形品をうろことができ、これらの成形品は各種自
動車部品、電気・電子部品、一般雑貨などとして好適に
使用される。
以下、実施例に基づき本発明の組成物をさらに具体的に
説明する。
製造例1 1.1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルエタ
ン431.1g (1,485モル)、2.2−ビス(
4−ヒドロキシフェニル)プロパン 339.0g (
1,485モル) 、p−t−ブチルフェノール9.0
g (0,0Bモル)(以上、フェノール成分)、ナト
リウムハイドロサルファイド5.28g、 4N水酸化
ナトリウム1920 mlおよびイオン交換水3320
 mlを6gフラスコに仕込み、チツ素雰囲気中で混合
し、5℃に冷却して、フェノール成分のアルカリ水溶液
を調製した。
一方、別の6gフラスコ中にイソフタル酸クロライド6
27.4g (3,09モル)(酸成分)および塩化メ
チレン5000mlを仕込み、溶解させて5℃に冷却し
た。
15gセパラブルフラスコ中にイオン交換水2000m
1.触媒としてベンジルトリブチルアンモニウムクロラ
イド0.94g(0,003モル)をチツ素雰囲気下に
仕込み、同様に冷却した。これを激しく撹拌しながら、
これに前記2液を同時に各15分間にわたってポンプに
より連続的に添加した。添加終了後、60分後に撹拌を
停止させると、塩化メチレン相と水相に分離した。水層
をデカントしたのち、同量の水を加え、撹拌しながら、
少量の塩酸で中和した。水洗による脱塩をくり返したの
ち、塩化メチレン相に同量のアセトンを徐々に加えてポ
リマーを析出させ、濾過後、同量のアセトンおよび水で
洗浄してポリマー粉末をえ、80℃で10時間、ついで
140℃で10時間乾燥させた。
えられたポリマーの酸クロライド価は70×10−6当
量/g%GPCによる重量平均分子量(ポリスチレン換
算)はeoooo、Tgは198℃であった。えられた
ポリマーをA−1という。
製造例2 フェノール成分として2.2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン674.6g (2,955モル)お
よびp−t−ブチルフェノール9.0g (0,06モ
ル)、酸成分としてテレフタル酸クロライド372.7
g(1,838モル)およびイソフタル酸クロライド2
48.5g (1,224モル)を用いたほかは、製造
例1と同様にしてポリマーを製造した。
えられたポリマーの酸クロライド価は25×lロ一6当
量/g、重量平均分子量は57000、Tgは194℃
であった。えられたポリマーをA−2といつ〇 製造例3 フェノール成分として1.1−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)フェニルエタン64B、8g (2,2275
モル) 、2.2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン169.5g  (0,7425モル)およびp
−t−ブチルフェノール9.0g (0,06モル)、
酸成分としてイソフタル酸クロライド1327.3g 
(3,09モル)を用いたほかは、製造例1と同様にし
てポリマーを製造した。
えられたポリマーの酸クロライド価は60×10−6当
量/g、重量平均分子量は58000、Tgは208℃
であった。えられたポリマーをA−3といつ口 製造例4 フェノール成分として2.2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン671.2g (2,94モル)およ
びp−t−ブチルフェノール18.0g(0,12モル
)、酸成分としてイソフタル酸クロライド548.2g
(2,7モル)およびテレフタル酸クロライド60.9
g (0,3モル)を用いたほかは、製造例1と同様に
してポリマーを製造した。
えられたポリマーの酸クロライド価は0当量/g、重量
平均分子量は84000、Tgは179℃であった。え
られたポリマーをA−4という。
実施例1〜10および比較例1〜4 製造例1〜4でえられたポリアリレート(^−1〜A−
4)、後述するポリアミド(B−1)および耐衝撃性付
与剤(C−1〜C−4)を第1表に示す割合でそれぞれ
予備混合し、80℃で真空乾燥を10時間行ない、27
5℃で2軸押比機を用いて、溶融混練し、ベレットをえ
た。
えられたペレットを用いて、射出成形法により試験片を
え、評価した。結果を第1表に示す。
(ポリアミド) B−1=ナイロン66、粘度平均分子量25,000、
アミン価39のもの (耐衝撃性付与剤) C−に日本合成ゴム■製のT−7711SP、エチレン
−プロピレン共重合体に無水マレイン酸をグラフト反応
させたもの C−2=住友化学工業昧製のボンドファーストE1エチ
レン/メタクリル酸グリシジル共重合体 C−3=住友化学工業■製のボンダインAX−8390
、エチレン/アクリル酸エチル/無水マレイン酸共重合
体 C−4=年平均子径0.25um、ゲル含有量83%の
ポリブタジェン70%にアクリロニトリル6%、スチレ
ン21%およびメタクリルグリシジル3%の混合物を乳
化重合法でグラフト反応させたもの (アイゾツト衝撃値) ASTM D−258(178インチノツチ付、23℃
、kg csn / an )により評価。
(落球強度) 試験片として150+am X  150mm X 3
 wrrmの平板を用い、(半数破壊高さ)X(球の重
量)(kgm。
測定温度−30”C)を求める。
(抗張力) ASTM D−638(23℃、kg / cd )に
より評価。
(熱変形温度) ASTM D−848(4,8kg/ (!−荷重、℃
)により評価。
(スパイラルフロー値) 3.5オンス射出成形機を用いて、シリンダー温度28
0℃、射出圧120 kg/cj (ゲージ圧力)、金
型温度80℃で、ゲート3mmX3+a+s、幅4ra
tss厚さ3龍の渦巻状の金型を用い、その流動長(■
m)を求める。
(成形品外観) 成形品(35オンス射出成形機によりシリンダー温度2
80℃で成形した重量約700gの箱型の成形品)の外
観を肉眼で観察して下記基準で評価。
○:焼け、フローマーク、表面の不均一性がほとんど認
められないもの △:焼け、フローマーク、表面の不均一性が認められる
もの ×:焼け、フローマーク、表面の不均一性が著しいもの (耐ガソリン性) 178インチのたんざく状の試験片に3%の歪を加え、
23℃でガソリン中に7日間放置したのちの状態を下記
基準で評価。
O:外観変化およびクラックがほとんど認められないも
の Δ:外観変化またはクラックが認められるもの ×:外観変化が著しいまたは破断するもの(耐塩化亜鉛
性) 塩化亜鉛飽和水溶液を用い、耐ガソリン性と同様の試験
を行ない評価。
[以下余白] [発明の効果] 本発明の組成物は成形加工性に優れており、この組成物
を用いると、耐衝撃性、耐薬品性に優れ、耐熱変形性が
改善され、外観の優れた成形品かえられる。
特 許 出 願 人 鐘淵化学工業株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酸クロライド基を有し、かつガラス転移温度が19
    0℃以上であるポリアリレート20〜80重量%、ポリ
    アミド80〜20重量%および耐衝撃性付与剤40重量
    %以下からなる熱可塑性の樹脂組成物。 2 酸クロライド基を有し、かつガラス転移温度が19
    0℃以上であるポリアリレート25〜70重量%、ポリ
    アミド70〜25重量%および耐衝撃性付与剤3〜30
    重量%からなる請求項1記載の樹脂組成物。 3 前記ポリアリレートの酸クロライド価が10×10
    ^−^6〜100×10^−^6当量/gである請求項
    1または2記載の樹脂組成物。 4 前記ポリアリレートが、1,1−ビス(4−ヒドロ
    キシフェニル)フェニルエタンおよび(または)2,2
    −ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンよりなる単
    位とイソフタル酸および (または)テレフタル酸よりなる単位とからなる請求項
    1、2または3記載の樹脂組成物。 5 ポリアミドがナイロン66である請求項1または2
    記載の樹脂組成物。 6 ポリアミドがナイロン46である請求項1または2
    記載の樹脂組成物。 7 耐衝撃性付与剤が変性オレフィン系共重合体である
    請求項1または2記載の樹脂組成物。 8 変性オレフィン系共重合体が酸無水物基含有オレフ
    ィン系共重合体である請求項7記載の樹脂組成物。 9 変性オレフィン系共重合体が、酸無水物基含有オレ
    フィン系共重合体およびエポキシ基含有オレフィン系共
    重合体である請求項7記載の樹脂組成物。 10 耐衝撃性付与剤がコアシェル型グラフト共重合体
    である請求項1または2記載の樹脂組成物。 11 コアシェル型グラフト共重合体がエポキシ基含有
    共重合体である請求項10記載の樹脂組成物。
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