JPH0442461B2 - - Google Patents

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JPH0442461B2
JPH0442461B2 JP60177412A JP17741285A JPH0442461B2 JP H0442461 B2 JPH0442461 B2 JP H0442461B2 JP 60177412 A JP60177412 A JP 60177412A JP 17741285 A JP17741285 A JP 17741285A JP H0442461 B2 JPH0442461 B2 JP H0442461B2
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JP
Japan
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alloy
present
corrosion resistance
thermal fatigue
gas turbine
Prior art date
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JP60177412A
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JPS6237334A (ja
Inventor
Takeshi Yasuda
Shigeyoshi Nakamura
Noritoshi Ishikawa
Tetsuo Kashimura
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Publication of JPS6237334A publication Critical patent/JPS6237334A/ja
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  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の利用分野〕 本発明は、熱疲労特性と耐食性に優れたNi基
合金の鋳物で構成されたガスタービン用ノズルに
関する。 〔発明の背景〕 ガスタービン用ノズルとして必要な性質は800
〜1100℃の温度で耐食性に優れると同時に、耐熱
疲労特性に優れた特性を有することである。その
ような背景から、従来では、C.T.SIMS及びW.C.
HAGEL編、JOHNWILEY&SONS社発行
“The Superalloys”596〜599頁に示されている
ように高温下で耐食性に優れたCo基合金が用い
られており、その中でも代表的なものはCo−
10Ni−29Cr−5Co−7.5W−0.25Cのような組成を
有する合金であつた。さらに、近年ではガスター
ビンの高温化が図られるにつれ、より高温での使
用に耐える必要性があることから、高温強度に優
れるγ′析出型Ni基超合金が用いられるようにな
り、中でも高耐食性が必要なことから耐食性に効
果があるCr量を比較的多く含むものが好んで用
いられ、そのような中で代表的なものがNi合金
で、22Cr−19Co−2W−1.5Ta−1Nb−1.8Al−
3.7Ti−0.15Cのような組成を有するものである。 しかし、従来技術では、熱疲労特性がどのよう
な特性に依存するかが明らかにされていなかつた
ため、熱疲労特性の良いことを最も必要とするノ
ズル材に対しても、主として耐食性あるいは高温
クリープ強度特性に優れる材料を使う傾向にあ
り、前述の2つの例もその傾向に沿つた合金であ
る。 Co基合金は耐食性を向上させることができる
Cr量を多量に添加することができるが、高温ク
リープ強度がNi基合金と比べて小さいので、ガ
ス温度が高くなつたときに強度的に問題が生じ
る。 一方、従来ノズル材として用いられているNi
基合金はブレード材を応用利用したものであり、
このタイプの合金は高温クリープ強度は優れるも
のの、合金中に脆化の原因となるσ相の発生を防
止するためにCr量を多く入れることができず、
従来技術のCr量の最高は22%程度であり、この
量はガスタービン用ノズル材として用いられてい
るCo基合金のCr量より低い。1000℃前後の温度
ではCr量が多い程耐食性に優れることから、従
来技術のNi基合金はCo基合金より耐食性が劣る。
さらに、従来技術のNi基合金製ガスタービンノ
ズルも高温クリープ強度には優れるが、高温にお
ける熱疲労特性に対しては、特に配慮はなされて
いなかつた。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、熱疲労特性に優れる高耐食性
のNi基合金の鋳物よりなるガスタービン用ノズ
ルを提供することにある。 〔発明の概要〕 本発明者らは、熱疲労特性に最も影響する750
℃前後の耐力が最も大きくなるようにし、かつ耐
食性に最も影響を与えるCr量を可能な限り多く
し、かつ脆化に結びつくσ相等の有害な相の生成
を制御して、熱疲労特性に優れると同時に、耐食
性にも優れ、かつ有害な相の生成を制御したNi
基合金の鋳物よりなるガスタービン用ノズルを得
た。 本発明の動機はガスタービン用ノズル材に与え
られるべきような熱疲労特性を研究する中で、熱
疲労特性は高温耐力に強く影響されるものであ
り、750℃前後における高温引張試験の耐力の値
が大きいものほど熱疲労特性が優れること、そし
て高温耐力に優れる合金と高温クリープに優れる
合金とは異なる組成を有することを発見したこと
にある。 従来は熱疲労特性に係わる影響因子が明らかで
なかつたために、ノズル材として、耐食性に優れ
るCo基合金か又は高温クリープ特性に優れるNi
基合金が用いられていた。従つてこれらの従来技
術の動機と前述の本発明の動機とは本質的に異な
つており、本発明は従来技術とは全く異なるもの
である。 本発明による熱疲労特性に優れた高耐食性の
Ni基合金よりなるガスタービン用ノズルは、第
1発明によれば、重量でC0.05〜0.15%、Cr24〜
30%、Al2.7〜3.3%、Ti2.9〜6.0%を含み、残部
が実質的にNiである鋳物によつて構成されてい
ることを特徴とするものであり、第2の発明によ
れば、重量でC0.05〜0.15%、Cr24〜30%、Al2.7
〜3.3%、Ti2.9〜6.0%を含むとともに、Nb5%以
下、Ta5%以下、Co5%以下、B0.06%以下、
Zr0.1%以下の少くとも1種を含み、残部が実質
的にNiである鋳物によつて構成されていること
を特徴とするものである。 本発明者らは、高温耐力を向上させるために、
Al,Tiの添加量を増大させるのが極めて有効で
あることを見い出した。さらに、Nb,Ta等も
Al,Tiと同様に耐力を向上させる能力を有して
いる。一方、W,Mo,Coの添加は高温クリープ
強度は向上させるが、750℃前後の耐力向上には
寄与しないことが明らかとなつた。さらに、これ
らの元素の添加はσ相を生成させて材料を脆くさ
せる。σ相の生成を防止するためにはCr量を下
げなくてはならず、これは結果的に耐食性を低下
させる。 以上の知見から、Ni基合金の高温耐力を向上
させ、且つ耐食性に優れるものとするために、
Al,Ti,Nb,Ta,Crを増加させると同時に、
合金中の組成を最適に調整した所に、本発明の本
質的特徴がある。 本発明における元素の役割を説明すると、本発
明として特定した量のAl,Ti,Nb,Taは合金
の高温耐力を向上させて、熱疲労特性を優れたも
のにする。また、Ti,Nb,TaはMC炭化物を形
成して材料の靱性を向上させる。Al,Ti,Nb,
Taの量が本発明として特定した量より少ないと
高温耐力が低下して熱疲労特性が劣り、多すぎる
とσ相の発生につながり材料が脆くなり、ノズル
材として適しない。 Crの本発明において特定した量は耐食性の向
上に寄与する。これより少なすぎると耐食性が低
下し、多すぎるとσ相が発生して材料が脆くな
り、ノズル材としてふさわしくない。 Coは熱疲労特性に寄与しないが高温クリープ
特性の向上に寄与するため、本発明において特定
した量の添加は好ましい。しかし、これより多量
に添加するとσ相の発生につながり、材料を脆く
してノズル材としてふさわしくなくなる。また、
W,Moの添加は高温中でホツトコロージヨンを
進め、耐食性の面からも好ましくないので、本発
明では、W,Moは添加しない。 B量は合金の結晶粒界を強化して高温耐力を向
上させるが、0.06wt%以上の添加ではその効果は
小さくなる。 Zrの添加は材料の鋳肌を改善するのに効果が
あり、また結晶粒界を強化して高温耐力を向上さ
せるが、0.1wt%以上の添加では効果が小さい。 Cは、合金溶湯の湯流れ性を良くするため鋳造
性を改善することができる。また、炭化物を生成
して高温耐力の向上に寄与するため、熱疲労特性
の改善に効果がある。C量が本発明において特定
した量より少ないと、鋳造性が悪くなり、鋳造品
中に鋳造欠陥が形成し、さらに炭化物が少なくな
り、高温耐力を低下させる。これらはいずれも材
料の熱疲労特性を低下させる。C量が本発明にお
いて特定した量より多いと、粗大炭化物が形成さ
れ、これらはクラツクの発生場所となつて材料の
熱疲労特性を低下させるためノズル材としてふさ
わしくない。 本発明は前述した各合金元素の役割を十分に発
揮させて、材料の脆化を防止すべくσ相が生成し
ないように合金元素量を調整したものである。 本発明のNi基合金の鋳物よりなるガスタービ
ン用ノズルの製造法を次に述べる。本発明の合金
は、蒸気圧の高いAl,Tiを含んでいるため真空
溶解する必要がある。あらかじめ真空溶解あるい
は不活性ガス雰囲気で合金組成を調整して母合金
を造つておくのが好ましい。このとき、合金中の
不純物に注意する必要がある。特に注意を要する
元素は、Fe,Mn,Si等の元素であり、また合金
の粒界中に偏折して低融点化合物を形成するS,
Se,P,AS等には格別の注意をして合金中への
その混入を避ける必要がある。また、Na,Mg,
Cl,K,Ca,Sc,V,Cu,Cd,Pb等の元素も
有害であり、これらの元素は合金の性質を著しく
低下させるので混入をなるべく避けるべきであ
る。また、酸素、窒素等のガスも合金の機械的性
質を低下させるため可能な限り低くする必要があ
る。 調整した母合金を用いて真空雰囲気あるいは不
活性ガス雰囲気下で精密鋳造して製品を製造す
る。精密鋳造の際に母合金を再溶解して鋳造する
が、この時の母合金組成を変動させないことが重
要である。一般的には、Al,Ti等の元素が蒸発
して元素量が変動する可能性があるので、すばや
く鋳造するのが好ましいが、必要ならば、変動元
素の影響を無くすための元素添加も有効な方法で
ある。 精密鋳造時の鋳型はセラミツクススラリーと砂
を積層させて作つたシエルモールドを用いるのが
よい。製品中の欠陥をなくすためには必要個所に
保温材をつけてやることが必要である。また製品
の表面結晶粒を微細化させるため、シエルモール
ドの最内壁には酸化コバルトを混入させる。 実施態様として熱処理は1200℃2hの溶体化処
理を行なうが、これは凝固時の歪除去焼鈍と組織
調整の効果がある。熱処理により本発明合金中の
析出相は、熱処理中では固溶するが、熱処理後の
冷却過程で析出相が微細に生成し材料特性が向上
する。なお、本発明合金の熱処理は、上記実施態
様の他にも鋳造状態で使用、析出を目的として容
体化処理後の時効処理の実施などが考えられる
が、これらはいずれも前記実施態様と同様に析出
相が微細分散した組織となり、本質的に本発明に
該当するものである。 〔発明の実施例〕 第1表に示した組成の合金で作つた試験片を用
いて腐食実験を行なつた。同表でNo.1合金は従来
のCo基合金であり、No.2は従来のNi基合金であ
る。また、No.3〜No.10は本発明に基づく合金であ
る。これらの試験片の製造には発明の概要で述べ
た前記製造方法を用いた。すなわち、真空溶解
後、精密鋳造し、この鋳物を1200℃で2時間保持
した後空冷する溶体化処理を施し、次いで時効処
理を施した。その結果の鋳物には微細なγ′相及び
炭化物が析出していた。
〔発明の効果〕
本発明によれば、熱疲労特性に優れると同時に
高耐食性のNi基合金の鋳物で構成されたガスタ
ービン用ノズルが得られ、ガスタービン用ノズル
の寿命は長くなる。のみならず、より使用環境が
厳しくなつた場合、例えば海岸や砂漠中などの腐
食性環境において、又はガスタービンの性能を上
げるためガス温度が向上した場合において、さら
には停止起動のサイクルが激しいような使用条件
下においても、従来材よりより高い性能を発揮し
得る。また、従来材よりも単純な元素構成となつ
ているために、経済性にも優れたガスタービン用
ノズルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は各試験合金の腐食試験の結果を示す
図、第2図は同じく750℃ビツカース硬度を示す
図、第3図a,bは試験片の正面図および側面図
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量でC0.05〜0.15%、Cr24〜30%、Al2.7〜
    3.3%、Ti2.9〜6.0%を含み、残部が実質的にNi
    である鋳物によつて構成されていることを特徴と
    するガスタービン用ノズル。 2 重量でC0.05〜0.15%、Cr24〜30%、Al2.7〜
    3.3%、Ti2.9〜6.0%を含むとともに、Nb5%以
    下、Ta5%以下、Co5%以下、B0.06%以下、
    Zr0.1%以下の少くとも1種を含み、残部が実質
    的にNiである鋳物によつて構成されていること
    を特徴とするガスタービン用ノズル。
JP17741285A 1985-08-12 1985-08-12 ガスタービン用ノズル Granted JPS6237334A (ja)

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JP17741285A JPS6237334A (ja) 1985-08-12 1985-08-12 ガスタービン用ノズル

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JP17741285A JPS6237334A (ja) 1985-08-12 1985-08-12 ガスタービン用ノズル

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JPS6237334A JPS6237334A (ja) 1987-02-18
JPH0442461B2 true JPH0442461B2 (ja) 1992-07-13

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ID=16030472

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113234963B (zh) * 2021-05-19 2021-12-17 沈阳航空航天大学 室温以及低温环境用镍铬基超合金及其制备方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5845345A (ja) * 1981-09-11 1983-03-16 Hitachi Ltd 耐熱疲労性の優れたガスタ−ビン用ノズル
JPS58110650A (ja) * 1981-12-22 1983-07-01 Mitsubishi Heavy Ind Ltd Ni基耐熱合金
JPS60100641A (ja) * 1983-11-07 1985-06-04 Hitachi Ltd ガスタービン用溶接構造Ni基ノズルとその製造方法

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JPS5845345A (ja) * 1981-09-11 1983-03-16 Hitachi Ltd 耐熱疲労性の優れたガスタ−ビン用ノズル
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