JPH0442426B2 - - Google Patents

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JPH0442426B2
JPH0442426B2 JP57076573A JP7657382A JPH0442426B2 JP H0442426 B2 JPH0442426 B2 JP H0442426B2 JP 57076573 A JP57076573 A JP 57076573A JP 7657382 A JP7657382 A JP 7657382A JP H0442426 B2 JPH0442426 B2 JP H0442426B2
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aluminum
chlorinated polyethylene
resistant resin
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JP57076573A
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Masahiko Maeda
Kenji Fujitani
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Showa Denko KK
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔〕 発明の目的 本発明は耐衝撃性樹脂組成物に関する。 さらにくわしくは、(A)(1)塩素化ポリエチレン、
(2)塩素化ポリエチレンにスチレンと少なくとも一
種の他のビニル化合物とをグラフト共重合させる
ことによつて得られるグラフト共重合体および(3)
スチレンと少なくとも一種の他のビニル化合物と
の共重合体のうち、少なくとも一種を含有する耐
衝撃性樹脂(ただし、該耐衝撃性樹脂中に占める
塩素化ポリエチレンおよびスチレンと少なくとも
一種の他のビニル化合物とによつてグラフト共重
合された塩素化ポリエチレンの合計量は5〜40重
量%である)(B)アルミニウムまたはアルミニウム
合金の粉末状物、繊維状物および/またはフレー
ク状物ならびに(C)導電性カーボンブラツクからな
る耐衝撃性樹脂組成物に関するものであり、電磁
波の遮蔽性が大であるばかりでなく、金属性のも
のに比べ、軽量であり、かつ加工や成形が容易で
ある耐衝撃性樹脂組成物を提供することを目的と
するものである。 〔〕 発明の背景 産業の高度化および家庭生活の高水準化によつ
て電磁波の放射源が増大している。そのため、電
磁波の漏洩により、人体への危険な害および電子
機器関係におけるICの誤動作などの悪影響があ
り、社会的に重大な問題となつている。特に、電
子計算機、各種事務処理機器から放射される電磁
波がテレビ、音響機器に障害を与えている。 また、自動車の分野においても、エンジンをは
じめ、各種機器の自動制御装置、さらには速度
計、回転計などに電子機器が使用されるようにな
つている。さらに、マイクロ・コンピユーターを
搭載するに至つている。また、電話、ラジオ、テ
レビなどの電子機器が自動車内に設置し、居住性
を改善されてきている。これらの各種電子機器は
エンジン部分から放出される電磁波、さらには外
部からの電磁波によつて誤動作が生じるなどの障
害が発生している。 これらのことから、近年、電磁波の遮蔽とし
て、各種の方法が採用されている。 一般に、金属は電磁波を吸収または反射する性
質を有しているため、電子レンジ、種々の通信機
器の電磁波の遮蔽材として用いられて効果を発揮
している。また、同じ目的のためにプラスチツク
に金属の溶射、蒸着、塗装、メツキなどを施すこ
とも行なわれている。さらに、プラスチツクにカ
ーボン粉末および金属粉末のごとき添加剤を比較
的多量に混入することによつて得られる材料も使
用されている。 しかし、材料として金属を使用する方法または
プラスチツクに金属の溶射などの処理を施す方法
は、比重が大きいこと、加工性が劣ることおよび
処理方法が容易でなく、処理費用がかかることな
どにおいて欠点がある。 また、添加剤を混入する方法については、この
添加剤を少量混入すれば、その効果を十分に発揮
することができない。一方、多量に混入すれば、
効果を発揮することができるが、得られる成形物
の機械的強度が大幅に低下するという欠点があ
る。 〔〕 発明の構成 以上のようなことから、本発明者らは、これら
の欠点を有さず、かつ電磁波の遮蔽性能のすぐれ
た合成樹脂組成物を得ることについて種々探索し
た結果、 (A) (1)塩素化ポリエチレン、(2)塩素化ポリエチレ
ンにスチレンと少なくとも一種の他のビニル化
合物とをグラフト共重合させることによつて得
られるグラフト共重合体および(3)スチレンと少
なくとも一種の他のビニル化合物との共重合体
のうち、少なくとも一種を含有する耐衝撃性樹
脂(ただし、該耐衝撃性樹脂中に占める塩素化
ポリエチレンおよびスチレンと少なくとも一種
の他のビニル化合物とによつてグラフト共重合
された塩素化ポリエチレンの合計量は5〜40重
量%である、)10〜50溶量%、 (B) 「アルミニウムまたはアルミニウムを主成分
とする合金の粉末状物、繊維状物および/また
はフレーク状物」(以下「アルミニウムの粉末
状物など」と云う)5〜40容量% ならびに (C) 導電性カーボンブラツク 5〜40容量% からなる組成物であり、該組成物中のアルミニウ
ムの粉末状物など、ならびに導電性カーボンブラ
ツクの合計量は10〜50容量%である耐衝撃性樹脂
組成物が、 電磁波の吸収性能が良好であるばかりでなく、
種々の特徴(効果)を有する合成樹脂組成物であ
ることを見出し、本発明に到達した。 〔〕 発明の効果 特に、本発明の特徴は各種金属のうちでもアル
ミニウムを選択したことにある。アルミニウムは
他の金属に比べて比重が小さいために耐衝撃性樹
脂と均一に混合することが容易であるばかりでな
く、柔軟性に富んでいるために混合時および成形
加工時に混合機機および金型などを傷つけること
が小さく、加工性もすぐれている。さらに、鉄な
どのように空気中の水分によつて侵されることも
ない。 すなわち、本発明によつて得られる耐衝撃性樹
脂組成物は、電磁波の遮蔽性能がきわめてすぐれ
ているばかりでなく、下記のごとき効果(特徴)
を有している。 (1) 軽量である。 (2) 曲げ強度および衝撃強度のごとき機械的強度
が良好である。 (3) 成形性がすぐれているため、任意の形状に加
工や成形が容易である。 (4) 電磁波遮蔽処理(たとえば、金属の溶射、導
電塗装、メツキなど)に要する二次加工費が必
要となり、大幅なコストダウンになる。 (5) 熱伝導性がすぐれているために電子機器のハ
ウジングに使つた場合、内部の放熱効率が良く
なる。 本発明によつて得られる耐衝撃性樹脂組成物
は、電磁波の吸収性能がきわめて良好であるのみ
ならず、上記のごときすぐれた効果を有するた
め、多方面にわたつて使用することができる。代
表的な用途を下記に示す。 (1) フアクシミリ、プリンター、ワードプロセツ
サーなどの事務機器のハウジング材。 (2) テレビ、ビデオなどの民生家電機器、電子機
器、電子計算機、通信機器などの電気・電子機
器ハウジング機内部部品。 (3) 自動車の前記各種測定機器(速度計など)の
ハウジング材、エンジンなどの自動制御機のハ
ウジング材、自動車に設置されるマイクロ・コ
ンピユーター、電話、テレビ、ラジオなどのハ
ウジング材、さらには電気配線カバーのフアー
ネスチユーブのカバー。 〔〕 発明の具体的説明 本発明において使われる耐衝撃性樹脂は塩素化
ポリエチレンおよびスチレンと少なくとも一種の
他のビニル化合物とによつてグラフト共重合され
た塩素化ポリエチレンをそれらの合計量として5
〜40重量%(好ましくは10〜40重量%、好適には
15〜35重量%)含有するものである。該耐衝撃性
樹脂中には塩素化ポリエチレン、スチレンと少な
くとも一種の他のビニル化合物(たとえば、アク
リロニトリルメチルメタクリレート)との共重合
体および/またはスチレンと少なくとも一種の他
のビニル化合物によつてグラフト共重合された塩
素化ポリエチレンからなるものである。 本発明の耐衝撃性樹脂は塩素化ポリエチレンと
前記共重合体とを混合させることによつて得られ
る組成物、塩素化ポリエチレンにスチレンと少な
くとも一種の他のビニル化合物とをグラフト共重
合させることによつて得られるグラフト共重合体
およびあらかじめ塩素化ポリエチレンに少量のス
チレンと少なくとも一種の他のビニル化合物とを
グラフト共重合させることによつて得られるグラ
フト共重合体にさらに前記の共重合体とを混合さ
せるとによつて得られる組成物である。本発明の
耐衝撃性樹脂のうち、組成物を使用する場合、あ
らかじめ組成成分を混合させることによつて得ら
れる組成物を使用してもよく、本発明の最終製品
である組成物を製造するさいにこれらを混合させ
てもよい。本発明において耐衝撃性樹脂として前
記の組成物またはグラフト共重合体のうち、いず
れを使用する場合でも最終製品である組成物の耐
衝撃性樹脂中のグラフト共重合されたおよびグラ
フト共重合された塩素化ポリエチレンの配合割合
が前記の組成割合になるように配合させることが
重要である。 耐衝撃性樹脂の製造に使用される塩素化ポリエ
チレンはポリエチレン粉末または粒子を水性懸濁
液中で塩素化するか、或は有機溶媒中に溶解した
ポリエチレンを塩素化することによつて得られる
ものである(水性懸濁液中で塩素化することによ
つて得られるものが望ましい)。一般には、その
塩素含有量が20〜50重量%の非結晶性または結晶
性の塩素化ポリエチレンであり、特に塩素含量が
25〜45重量%の非結晶性の塩素化ポリエチレンが
好ましい。 前記ポリエチレンはエチレンを単独重合または
エチレンと多くとも10重量%のα−オレフイン
(一般には、炭素数が多くとも6個)とを共重合
することによつて得られるものである。その密度
は一般には0.910〜0.970g/c.c.である。また、そ
の分子量は5万〜70万である。 本発明において使われる耐衝撃性樹脂の具体例
としては、塩素化ポリエチレンにスチレンとアク
リロニトリルとをグラフト共重合させることによ
つて得られるグラフト物、塩素化ポリエチレンに
スチレンとメチルメタクリレートとをグラフト共
重合させることによつて得られるグラフト物、塩
素化ポリエチレンおよびスチレンとアクリロニト
リルとの共重合樹脂とのブレンド物、塩素化ポリ
エチレンおよびアクリル系樹脂とのブレンド物な
どがあげられる。前記アクリル系樹脂としては、
メタクリル酸エステルまたはアクリル酸酸エステ
ルを主成分とする重合体である。代表例として
は、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチルおよ
び/またはメチルメタクリレートを主成分とする
重合体があげられる。 (B) アルミニウムの粉末状物など 本発明において使われるアルミニウムまたはア
ルミニウム合金の粉末状物、繊維状物およびフレ
ーク状物のうち、粉末状物としては、その平均の
大きさは一般には250メツシユないし20メツシユ
である。また、繊維状物としては、その直径は一
般には0.0020〜0.20mmであり、長さが10mm以下の
ものが加工し易いため望ましい。さらに、フレー
ク状物としては、断面積が0.1×0.1mmから5×5
mmを有する円形、正方形、長方形、四角形などの
任意の形状のものを用いることができるが、とり
わけその厚さが0.1mm以下のものが望ましい。な
かでも、約1×1mmの断面積をもつ四角形状で厚
さが約0.03mmのものが分散性が良好である。アル
ミニウムのフレーク状物は耐衝撃性樹脂内での分
散性がよく、繊維状物のようにそれ自体でからま
つて玉状物を形成することがない。また、成形時
に耐衝撃性樹脂の流れ方向に沿つて配合する傾向
が強く、同一混合量では導電性が良いばかりか、
曲げ弾性率などを向上させる。とりわけ、1mm×
1mmの表面積をもつフレーク状物は分散性の点か
ら最も好ましい。これらの粉末状物、繊維状物ま
たはフレーク状物は単独で使用してもよいが、二
種以上を併用することによつて本発明の目的を達
成するために少ない混合率で効果を発揮すること
ができるため好適である。また、アルミニウム合
金中のアルミニウムの含有量は、通常80重量%以
上である。 (C) カーボンブラツク また、本発明において用いられる導電性カーボ
ンブラツクとしては、一般にはその比表面積が低
温窒素吸着法およびBET法で測定して20〜1800
m2/gおよび細孔容積が細孔半径30〜7500Åの範
囲において水銀圧入法で測定して1.5〜4.0c.c./g
であり、に比表面積が600〜1200m2/gのものが
有効である。 該カーボンブラツクとしては、チヤンネルブラ
ツク、アセチレンブラツクおよびフアーネスブラ
ツク法によつて製造されるカーボンブラツクがあ
げられる。これらのカーボンブラツクについて
は、カーボンブラツク協会編“カーボンブラツク
便覧”(図書出版社、昭和47年発行)、ラバーダイ
ジエスト社編“便覧、ゴム・プラスチツク配合薬
品”(ラバーダイジエスト社、昭和49年発行)、前
記“合成ゴムハンドブツク”などによつてそれら
の製造方法および物性などがよく知られているも
のである。 (D) 配合割合 本発明によつて得られる組成物中のアルミニウ
ムの粉末状物などの含有量(配合割合)は5〜40
容量%である。また、導電性カーボンブラツク含
有量は5〜40容量%である。さらに、組成物中に
占める両者の総和は10〜50容量%である。 本発明の重要な点は組成物中にアルミニウムな
どと導電性カーボンブラツクを併用することであ
り、さらに両者の和が10〜50容量%であることで
ある。特に、これらの和が25〜45容量%が望まし
い。また、アルミニウムの粉末状物などと導電性
カーボンブラツクとの容量比が2.5:1ないし
1:2.5の範囲が好適である。特に、高周波領域
(MHz)において遮蔽効果のある導電性カーボン
ブラツクと低周波領域(KHz)における電磁波遮
蔽効果のあるアルミニウムのフレーク状物を混合
することにより、より広い周波数領域にわたつて
遮蔽効果を示すのみならず、単独で用いた場合で
は、ほとんど効果を発現しない領域でも、両者を
併用することによつて著しい遮蔽効果を発揮する
ことを見い出したのである。この著しい効果を示
す理由については明らかではないが、アルミニウ
ムの粉末状物など、あるいはフレーク状物に反射
または吸収された電磁波エネルギーが導電性カー
ボンブラツクを媒介として接地されるものと推定
される。かかる理由をうらづける結果としては、
導電性カーボンブラツクを併用することにより、
本発明の組成物の導電性を著しく向上させること
である。 本発明によつて得られる組成物中に占めるアル
ミニウムの粉末状物などと導電性カーボンブラツ
クとの和が10容量%以下では、に低周波域におけ
る遮蔽効果を十分に発揮することができない。一
方、60容量%以上では、組成物の成形性が低下す
るため好ましくない。 (E) 組成物の製造、成形物の製造 本発明の組成物を製造するには、耐衝撃性樹脂
の業界において一般に用いられているヘンシエル
ミキサーのごとき混合機を用いてドライブレンド
してもよく、バンバリーミキサー、ニーダー、ロ
ールおよびスクリユー式押出機のごとき混合機を
使用して溶融混練することによつて得ることがで
きる。このさい、あらかじめドライブレンドし、
得られる組成物(混合物)を溶融混練することに
よつて均一状の組成物を得ることができる。 とりわけ、耐衝撃性樹脂を粉末状にして使用す
るほうが、より均一に混合することができるため
好ましい。 この場合、一般には溶融混練した後、ペレツト
状物に成形し、後記の成形に供する。 本発明の組成物を製造するにあたり、耐衝撃性
樹脂の分野において一般に用いられている酸素お
よび熱に対する安定剤、金属劣化防止剤、充填
剤、滑材ならびに難燃化剤をさらに添加してもよ
い。 以上の溶融混練の場合でも、成形の場合でも、
いずれも使われる耐衝撃性樹脂の軟化点以上の温
度で実施しなければならないが、250℃以上の温
度で行なつた場合、耐衝撃性樹脂の一部が熱劣化
を生じることがあるため、この温度以下で実施し
なければならないことは当然のことである。 本発明の耐衝撃性樹脂組成物を製造するにあた
り、全配合成分を同時に混合してもよく、また配
合成分のうち一部をあらかじめ混合していわゆる
マスターバツチを製造し、得られるマスターバツ
チと残りの配合成分とを混合してもよい。 成形方法としては、押出成形法、射出成形法お
よびプレス成形法があげられる。さらに、スタン
ピング法、押出シートを用いてのプレス成形法、
真空成形法などの成形法のごとき耐衝撃性樹脂の
分野において一般に使われている成形法も適用し
てよい。 本発明の組成物は、前記したごとく、加工性が
すぐれているため、前記の成形法によつて種々の
形状物に成形されて多方面に使用することができ
る。 〔〕 実施例および比較例 以下、実施例によつて本発明をさらにくわしく
説明する。 なお、実施例および比較例において、引張強度
はASTM D−638にしたがつて測定した。さら
に、曲げ強度および曲げ弾性率はASTM D−
790にしたがつて測定した。また、アイゾツト
(Izod)衝撃強度はASTM D−256にしたがい、
ノツチ付きで測定した。また、体積固有抵抗試験
は抵抗計(タケダ理研社製、商品名デジタルマル
チメーター TR−6856)を用い、厚さが2mmの
試片を用い、温度 25℃、湿度 60%の雰囲気下
で試片の抵抗を測定し、下式に従つて算出した。 体積固有抵抗(Ω・cm)=S×R/t ここで、Sは固有抵抗率測定電極の電極面積で
あり、Rは試片の抵抗値であり、tは試片の厚さ
を表わす。また、電磁波の遮蔽効果の測定は、厚
さが3mmのシートを使つて10×10×30cmのサンプ
ル箱を製作し、箱の中にポータブル発振器を所定
の周波数(200MHz)に調節して入れた。この箱
を電波暗室内に置き、受信アンテナで箱内の受信
器から出る電波を検波器を経てマイクロ波用電力
計で測定した。シートから製作した箱を除いた状
態における発信器からの電波も同様に計測し、サ
ンプル箱の有無による電力の比率をデシベル
(dB)で表わしてサンプルシートの電磁波減衰量
とした。 なお、実施例および比較例において用いたアル
ミニウム・フレーク、アルミニウム粉末、アルミ
ニウム繊維および導電性カーボンブラツクは下記
の形状および物性を有するものである。 〔アルミニウム・フレーク〕 アルミニウム・フレークとして、断面積が1×
1mm、厚さが0.03mmの正方形のフレーク状アルミ
ニウム(以下「Alフレーク」と云う)を用いた。 〔アルミニウム粉末〕 アルミニウム粉末として、粒径が74〜150ミク
ロンのアルミニウム粉末(以下(Al粉末」と云
う)を使用した。 〔アルミニウム繊維〕 アルミニウム繊維として、長さが約6mm、径が
65ミクロンのアルミニウム・フアイバー(以下
「Al繊維」と云う)を使つた。 〔導電性カーボンブラツク〕 導電性カーボンブラツクとして、平均粒径が約
30ミリミクロンのフアーネス・ブラツク〔米国キ
ヤボツト社製、商品名 バルカン(Vulaan)XC
−72、密度 約1.8g/c.c.、表面積200m2/g、以
下「C.B.」と云う〕を使つた。 〔ACS(1)の製造〕 20のオートクレーブにムーニー粘度
(MS1+4100)が76の塩素化ポリエチレン〔塩素含
有量 40.6重量%、原料ポリエチレンの分子量
約20万、以下「Cl−PE(a)」と云う〕1600g、ポ
リビニルアルコール(けん化度95%)32.0gおよ
び8.0の水(イオン交換水)を仕込んだ。つい
で、室温(約23℃)において激しく撹拌した。こ
の分散液に常温において撹拌しながら単量体とし
て4560gのスチレンと1520gのアクリロニトリ
ル、滑剤として320gの流動パラフイン、重合開
始剤として16.0gの第三級−ナチルパーアセテー
トおよび連鎖移動剤として16.0gの第三級−ドデ
シルメルカプタンを加えた。この反応系の懸濁液
の上部を窒素ガスで置換した後、105℃に昇温し
た。この温度において撹拌しながら4時間重合を
行つた後、さらに145℃の温度において2時間重
合を行なつた。ついて、この反応系を室温まで放
冷した後、得られた重合体(グラフト物)を過
し、充分に水洗を行なつた。得られたグラフト物
を50℃において一昼夜減圧下で乾燥を行なつた。
重合転化率(重合に使用した単量体に対して)は
95.4%であり、若干粗い粉末状であつた。なお、
このグラフト物〔以下「ACS(1)」と云う〕のゴ
ム状物の含有量は20.3重量%であつた。 得られたACS(1)に対して2重量%のジブチル
チン マレート系安定剤〔三共有機合成社製、商
品名 スタン(Stann)BM〕を加え、ロールの
表面を180℃に設定したロールを用いて10分間混
練を行なつた。得られた混合物を200℃に設定し
たプレス機を用いて100Kg/cm2の加圧下で5分間
プレスした後、水冷プレス機を使つて100Kg/cm2
の加圧下で2分間プレスを行なつた。得られたプ
レス板のアイゾツト衝撃強度(ノツチ付)は8.0
Kg・cm/cmであり、引張強度は325Kg/cm2であつ
た。また、ビカツト軟化点は93.8℃であつた。 〔ACS(2)の製造〕 ACS(1)の製造において使つたCl−PE(a)の使用
量を6.0Kg、スチレンの使用量を1280gおよびア
クリロニトリルの使用量を320gにかえたほかは、
ACS(1)の場合と全く同じ条件で重合を行なつた。
重合終了後、ACS(1)の場合と同様に過・水
洗・乾燥を行ない、重合体(グラフト物)を製造
した。このグラフト物〔以下「ACS(2)と云う)
の重合転化率は95.3%であり、若干粗い粉末状で
あつた。なお、このACS(2)のゴム状物の含有率
は79.6%であつた。 〔混合物(1)の製造〕 前記のACS(1)のかわりに、ACS(2)とアクリロ
ニトリル−スチレン共重合樹脂(アクリロニトリ
ルの含有量 23重量%、以下「AS」と云う)の
混合割合が1:3になるようにACS(1)の場合と
同じ条件で溶融混練を行なつた。得られた混合物
〔以下「混合物(1)」と云う〕をACS(1)の場合と同
様にプレス板を製造した。得られたプレス板のア
イゾツト衝撃強度(ノツチ付)は7.8Kg・cm/cm
であり、引張強度は330Kg/cm2であつた。また、
ビカツト軟化点は93.7℃であつた。 〔混合物(2)の製造〕 ムーニー粘度(MS1+4100)が75の塩素化ポリ
エチレン(塩素含有量 36.2重量%、非晶性、原
料ポリエチレンの分子量約25万)100重量部およ
び400重量部の前記混合物を製造するさいに使用
したASならびに安定剤として、2重量部の前記
ジブチルチン マレート系安定剤をACS(1)の場
合と同様に溶融混練を行なつた。得られた混合物
〔以下「混合物(2)」と云う〕をACS(1)の場合と同
様にプレス板を製造した。得られたプレス板のア
イゾツト衝撃強度(ノツチ付)は8.0Kg・cm/cm
であり、引張強度は340Kg/cm2であつた。また、
ビカツト軟化点は94.5℃であつた。 実施例1〜11、比較例1〜5 ACS(1)、ACS(2)、混合物(1)および混合物(2)Al
フレーク、Al繊維およびAl粉末ならびにC.B.を
第1表に示す配合割合であらかじめヘンシエルミ
キサーを用いてそれぞれ5分間ドライブレンドを
行なつた。得られた各混合物を二軸押出機(径が
30mm)を使つて樹脂温度が200℃の条件下で溶融
混練しながらペレツト(組成物)を製造した。得
られたそれぞれの組成物をあらかじめ200℃に設
定した6オンスの射出成形機を使つて厚さが3mm
の試験片も製造した。 このようにして得られた各試験片の体積固有抵
抗値および透過減衰量の測定を行なつた。それら
の結果を第2表に示す。
【表】
【表】 以上の実施例および比較例の結果から、本発明
によつて得られる組成物はアルミニウムの粉末状
物などと導電性カーボンブラツクとを併用するこ
とによつて著しく電磁波の遮蔽性能(透過減衰量
が大きい)の改良を示すのみならず、引張強度お
よび曲げ強度のごとき機械的特性(力学的性質)
も実用に充分耐え得る組成物であることが明らか
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) (1)塩素化ポリエチレン、(2)塩素化ポリエ
    チレンにスチレンと少なくとも一種の他のビニ
    ル化合物とをグラフト共重合させることによつ
    て得られるグラフト共重合体および(3)スチレン
    と少なくとも一種の他のビニル化合物との共重
    合体のうち、少なくとも一種を含有する耐衝撃
    性樹脂(ただし、該耐衝撃性樹脂中に占める塩
    素化ポリエチレンおよびスチレンと少なくとも
    一種の他のビニル化合物とによつてグラフト共
    重合された塩素化ポリエチレンの合計量は5〜
    40重量%である) 10〜50容量% (B) アルミニウムまたはアルミニウムを主成分と
    する合金の粉末状物、繊維状物および/または
    フレーク状物 5〜40容量% ならびに (C) 導電性カーボンブラツク 5〜40容量% からなる組成物であり、該組成物中のアルミニウ
    ムまたはアルミニウムを主成分とする合金の粉末
    状物、繊維状物および/またはフレーク状物なら
    びに導電性カーボンブラツクの合計量は10〜50容
    量%である耐衝撃性樹脂組成物。
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