JPH0673248A - 電磁波遮蔽性樹脂組成物 - Google Patents

電磁波遮蔽性樹脂組成物

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JPH0673248A
JPH0673248A JP22679192A JP22679192A JPH0673248A JP H0673248 A JPH0673248 A JP H0673248A JP 22679192 A JP22679192 A JP 22679192A JP 22679192 A JP22679192 A JP 22679192A JP H0673248 A JPH0673248 A JP H0673248A
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JP
Japan
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weight
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carbon black
pts
resin
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Pending
Application number
JP22679192A
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English (en)
Inventor
Susumu Miyashita
進 宮下
Makoto Sugiura
眞 杉浦
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】充填剤を含むポリプロピレン樹脂にステンレス
繊維を配合した電磁波遮蔽性樹脂組成物が、高温、低温
が繰り返えされる冷熱衝撃環境下にあっても、シールド
効果が低下せず、かつ優れた機械特性を維持し得るよう
にする。 【構成】本発明に従う電磁波遮蔽性樹脂組成物は、
(A)ポリプロピレン樹脂100重量部に対し、(B)
10〜90重量部の無機充填剤、(C)10〜80重量
部のカーボンブラックおよび(D)1〜40重量部のス
テンレス繊維を配合してなり、(B)および(C)成分
の合計量が50〜150重量部である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温、低温が繰り返さ
れる屋外環境下で使用されても、シールド特性の低下の
少ない電磁波遮蔽性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の発展に伴い、OA事務
機、FA制御機器、AV機器、通信機器、家電機器等に
IC、LSIを搭載した製品が大量に使用されるように
なり、それらの機器から発せられる電磁波による誤動作
や、人体に対する影響などの障害が懸念されるようにな
った。
【0003】不要電磁波の発生を防止する方法として、
ノイズフィルター、フェライトコア、パスコンデンサ等
の回路自体から発生する電磁波の強度を小さくする対策
が施されている。しかしながら、このような回路対策を
施すと高速処理のためのデジタル信号に影響が生ずるこ
ともあり、回路対策以外のシールド対策が必要な場合が
多くなっている。
【0004】回路対策の他に電磁波障害を防止する方法
として、電子機器のハウジングに鍍金、亜鉛溶射、真空
蒸着、スパッタリング、導電塗装等を施して電磁波を遮
断する機能を付与したり、ハウジングを形成する樹脂中
に導電性フィラーを充填して電磁波を遮断する方法があ
る。
【0005】ハウジングを形成する樹脂としては、種々
の熱可塑性樹脂が使用されるが、中でも無機充填材を配
合したポリプロピレン樹脂は、軽量、耐薬品性、経済
性、機械的特性の点でバランスのとれた優れた材料であ
る。
【0006】一方、樹脂中に配合する導電性フィラーと
しては、金属繊維、金属フレーク、炭素繊維、金属メッ
キガラス繊維等が知られているが、中でも、直径8μm
程度のステンレス繊維は、その優れた延伸性により数ミ
クロンの非常に細い繊維に加工できること、ならびに優
れた耐食性により僅か数重量%(およそ0.2〜2容量
%)の添加により実用に供するシールド効果が得られる
点で他の導電性フィラーより優れた材料である。
【0007】無機充填剤を配合したポリプロピレン樹脂
とステンレス繊維の優れた点を生かして電磁波遮蔽材料
とすることを試みたが、以下のような問題点があること
が判明した。
【0008】すなわち、特に屋外で使用する機器のハウ
ジングとして使用する場合、低温、高温環境を繰り返す
ような酷しい使用温度環境に置かれると、ポリプロピレ
ン樹脂自体の熱変形が大きいためステンレス繊維同志の
接触が弱まって導電性が低下し、電磁波遮蔽効果も低下
してしまう。特に、軽量化、低コスト化を保持して、電
磁波遮蔽特性を維持しようとすると、この傾向は顕著で
ある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、充填剤を含
むポリプロピレン樹脂にステンレス繊維を配合した電磁
波遮蔽性樹脂組成物が、高温、低温が繰り返えされる冷
熱衝撃環境下にあっても、シールド効果が低下せず、か
つ優れた機械特性を維持し得るようにするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に従う電磁波遮蔽
性樹脂組成物は、(A)ポリプロピレン樹脂100重量
部に対し、(B)10〜90重量部の無機充填剤、
(C)10〜80重量部のカーボンブラックおよび
(D)1〜40重量部のステンレス繊維を配合してな
り、(B)および(C)成分の合計量が50〜150重
量部である。
【0011】本発明において使用するポリプロピレン樹
脂としては、MI値2〜50のポリプロピレン樹脂が好
ましい。
【0012】本発明の樹脂組成物に配合する無機充填剤
は、ガラス繊維、カーボン繊維等の繊維状無機充填剤、
グラファイト、雲母、滑石等の珪酸塩化合物、硫酸バリ
ウム、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム、酸化マグネ
シウム、酸化亜鉛等の粉体状無機充填剤がある。繊維状
無機充填剤は、等価直径が4〜15μm、D/Lが0.
0004〜0.02のものが好ましい。粉体状無機充填
剤は、平均粒径が0.5〜20μmのものが好ましい。
【0013】無機充填剤の配合量は、ポリプロピレン樹
脂100重量部に対して10〜90重量部、好ましく
は、20〜60重量部であり、無機充填剤の配合量が2
0重量部、特に、10重量部より少なくなると、曲げ弾
性率、引張り強度等の機械的特性が低下してくるので好
ましくなく、又、逆に60重量部、特に90重量部より
多くなると比重が大きくなり過ぎ、衝撃強度の低下も激
しくなるので好ましくない。
【0014】本発明に使用するカーボンブラックとして
は、導電性カーボンブラックである必要はなく、ゴム用
カーボンブラック、アセチレンカーボンブラック、チャ
ンネルカーボンブラック、ファーネスカーボンブラッ
ク、サーマルカーボンブラック、ランプブラック等を使
用することができる。特に、窒素吸着比表面積が20〜
300のものはコスト的に有利であり、冷熱衝撃環境下
におけるシールド効果の低下が少なくなるので好まし
い。
【0015】カーボンブラックの配合量は、ポリプロピ
レン樹脂100重量部を基準として10〜80重量部、
好ましくは、15〜50重量部である。カーボンブラッ
クの配合量が15重量部、特に10重量部より少ないと
低温、高温の繰り返し環境において電磁波遮蔽特性が低
下するので好ましくなく、逆に50重量部、特に80重
量部を越えて配合すると機械強度が低下してくるので好
ましくない。更に、ポリプロピレン樹脂100重量部に
対する無機充填剤とカーボンブラックの合計量は、50
〜150重量部であることが重要であり、150重量部
を越えると機械的強度,特に衝撃強度の低下、および比
重が増加するため好ましくない。
【0016】本発明に用いるステンレス繊維としては、
D/Lが0.0005〜0.008で、等価直径が2〜
15μmのものが繊維の分散性、シールド特性の点から
好ましい。ステンレス繊維の配合量は、ポリプロピレン
樹脂100重量部を基準として1〜40重量部、好まし
くは、2〜20重量部である。更に、ポリプロピレン樹
脂100重量部に対するカーボンブラックとステンレス
繊維の合計の配合量は100重量部以下であることが好
ましい。
【0017】本発明の樹脂組成物は、任意の方法で製造
することができる。例えば、無機充填剤とカーボンブラ
ックを配合したポリプロピレン樹脂のペレットと、ステ
ンレス繊維のマスターバッチを用意しておき、両者を所
定量混合して、射出成形、押出成形等により成形物とす
ることができる。ステンレス繊維のマスターバッチは、
ステンレス繊維を1000〜35000本の束として、
この束に熱可塑性ポリエステル等の熱可塑性樹脂を含浸
させ、さらにこの繊維束の周囲を熱可塑性ポリエステル
やポリエチレンワックス等の熱可塑性樹脂で被覆して、
ステンレス繊維/熱可塑性樹脂が重量比で95/5〜6
0/40のストランドを形成し、これを2〜6mmに切
断した柱状部材として供給することができる。
【0018】本発明の樹脂組成物には、安定剤、老化防
止剤、銅害防止剤、難燃剤、離型剤、染料、結晶化防止
剤等の添加剤を添加してもよい。
【0019】
【実施例】 〔実施例1〕ポリプロピレン樹脂(三井石油化学工業社
製商品名ハイポールJ−840)を100重量部に対
し、滑石(日本ミストロン社製商品名ミストロンベーパ
ー)61重量部、およびゴム用カーボンブラック(新日
鐵化学社製商品名ニテロン10)45重量部とを予めヘ
ンシェルミキサーを用いて10分間攪拌した。
【0020】得られた混合物を押し出し機(スクリュー
径50mm,L/D=32,樹脂温度230℃)を用い
溶融混合しペレット化した。このペレット状混合物10
0重量部に対し、直径8μm,集束本数12000本の
ステンレス繊維(ベカルトN.V.S.A社製商品名B
eki−shield BU)を75wt%と熱可塑性
樹脂25wt%からなるステンレスマスターバッチ(東
洋インキ製造社製商品名リオコンダクトEMI−SGR
−30413)を11重量部加え、タンブラーにより1
0分間ドライブレンドした。
【0021】この様にして得られたペレット状ブレンド
物を、東芝機械社製7オンス射出成形機(IS80A)
を用い、樹脂温度230℃で厚さ3mm,縦横150m
mの試験片を作成した。
【0022】得られた試験片のシールド効果を株式会社
アドバンテスト製スペクトラムアナライザーTR417
2およびシールド測定用ジグTR17301Aを用い測
定し、また体積抵抗率を横河電機社製ホイートストンブ
リッジTYPE2759を用いて測定した。
【0023】次に測定した試験片をタバイエスペック製
冷熱衝撃試験機TSR−103中に−40℃(30
分),+100℃(30分)の環境下に繰り返し24サ
イクル放置した後、同様にシールド効果,体積抵抗率の
測定を行った。
【0024】更に引き続き、276サイクル(合計30
0サイクル)冷熱衝撃試験機内に放置した後、同様の測
定を行った。その測定結果を表1に示す。 〔実施例2〜7〕実施例1の配合内容を表1のように変
更し、同様にして試験片を作成し、測定を行った。
【0025】それらの測定結果を表1に示す。
【0026】
【表1】 〔比較例1〜6〕カーボンブラックの配合量,ステンレ
ス繊維の配合量等が請求項の範囲を越える場合に関し
て、表2のような配合内容の混合物を実施例1と同様に
して作成し、各測定を行った。
【0027】測定結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】本発明の電磁波遮蔽性樹脂組成物は、数
kHz〜2GHzの領域の電磁波に対して、35dB以
上の高い電磁波シールド効果を有する。
【0030】しかもこのシールド効果は−40℃から1
00℃の低温、高温ヒートサイクルを繰り返しても殆ど
低下しないので、本発明の電磁波遮蔽用樹脂組成物を屋
外環境下で使用しても長期間電磁波シールド効果を維持
できる。
【0031】又、ステンレス繊維の含有率が小さいので
軽量化することができるのみならず、溶融樹脂の流動性
が良いので成形性がよく、複雑な形状の成形物を製造す
ることができる。
【0032】又、曲げ弾性率、引張り強度などの機械的
特性に優れている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリプロピレン樹脂100重量部に
    対し、(B)10〜90重量部の無機充填剤、(C)1
    0〜80重量部のカーボンブラックおよび(D)1〜4
    0重量部のステンレス繊維を配合してなり、(B)およ
    び(C)成分の合計量が50〜150重量部であること
    を特徴とする電磁波遮蔽性樹脂組成物。
JP22679192A 1992-08-26 1992-08-26 電磁波遮蔽性樹脂組成物 Pending JPH0673248A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0639838A1 (de) * 1993-08-19 1995-02-22 Hoechst Aktiengesellschaft Elektrisch leitfähige Formkörper
WO1998023696A1 (fr) * 1996-11-28 1998-06-04 Suri-Rando Kabushiki Kaisha Produit de revetement, produit de moulage et feuille contenant du noir de silice
JP2012158648A (ja) * 2011-01-31 2012-08-23 Japan Polypropylene Corp 電磁波シールド用プロピレン系樹脂組成物、その製造方法及び成形体
KR20140026907A (ko) * 2012-08-24 2014-03-06 현대모비스 주식회사 선팽창계수가 향상된 전자파 차폐용 조성물

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EP0639838A1 (de) * 1993-08-19 1995-02-22 Hoechst Aktiengesellschaft Elektrisch leitfähige Formkörper
WO1998023696A1 (fr) * 1996-11-28 1998-06-04 Suri-Rando Kabushiki Kaisha Produit de revetement, produit de moulage et feuille contenant du noir de silice
JP2012158648A (ja) * 2011-01-31 2012-08-23 Japan Polypropylene Corp 電磁波シールド用プロピレン系樹脂組成物、その製造方法及び成形体
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