JPH0441187B2 - - Google Patents

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JPH0441187B2
JPH0441187B2 JP58122341A JP12234183A JPH0441187B2 JP H0441187 B2 JPH0441187 B2 JP H0441187B2 JP 58122341 A JP58122341 A JP 58122341A JP 12234183 A JP12234183 A JP 12234183A JP H0441187 B2 JPH0441187 B2 JP H0441187B2
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water
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Masatsune Kobayashi
Takeshi Sakaeda
Shoji Koike
Yasumasa Yokoyama
Tomoko Komori
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は水溶性染料の精製方法、とりわけイン
クジエツト記録の記録用インク原料として適した
精製染料を得るための、染料の精製方法に関す
る。
一般に、市販の染料中には、染料以外の各種の
無機物が含まれている。これら無機質の不純物
は、染料の合成時に混入するものや、増量剤とし
て添加されるものが大部分であり、その主なもの
としては、例えばNaCl,Na2SO4等の塩類やカ
ルシウム、マグネシウム、バリウム等のアルカリ
土類金属が挙げられる。インクジエツト記録用あ
るいは文具用の記録液(インク)は、一般に水を
主な液媒体とし、これらに加えて目詰り防止用の
湿潤剤としての高沸点水溶性有機溶剤、例えばグ
リコール類、グリコールエステル類、アミン類等
と、更に種々の染料の溶解助剤が加えられてい
る。したがつて、染料中にこれらの無機質の不純
物が含まれていると、例えば芒硝を例にとれば、
芒硝は水溶性有機溶剤に対して殆ど溶解度を有さ
ないので、インキジエツト記録に於いてはノズル
の先端、文具用のペンの場合にはペン先にて、記
録液中の水分の蒸発があつた場合に、芒硝の析出
による目詰りが生じ、更に、記録液を長期に保存
した場合には、染料の沈殿を生じたり、アルカリ
土類金属の難溶性塩が生じたりすることが多く、
特に記録液が比較的高温(30℃以上)下で保存さ
れると、この現象が加速される。
インクジエツト記録法は、種々のインク吐出方
式(例えば、静電吸引方式、圧電素子を用いてイ
ンクに機械的振動又は変位を与える方式、インク
を加熱して発泡させその圧力を利用する方式等)
により、インクの小滴を吐出口より発生させ、こ
れを飛翔させてそれらの一部若しくは全部を、紙
などの被記録材に付着させて記録を行うものであ
る。したがつて、上記のような記録液を使用して
インクジエツト記録を行うと、インクジエツト記
録装置を長期に亘つて作動させた場合、あるいは
長時間休止させた場合に、インクの吐出口にこれ
ら沈殿等が付着し、前述したインク吐出口の目詰
まり以外に、インクの吐出方向、インク小滴の大
きさ、インクの飛翔速度を変化させたりする不都
合が生じる。また、文具用のペンに上記のような
記録液を使用した場合には、筆記不能という致命
的な問題が生じる。
従来、これら無機塩類やカルシウム等のアルカ
リ土類金属類を除去する方法として、再結晶法、
塩析法、イオン交換樹脂法、透析法等種々の方法
が試みられているが、十分満足する方法が見い出
されるに至つていない。
例えば再結晶法は、直接染料の精製に対して不
都合であつたり、また有機溶剤を多量に用いるこ
とから工業的な精製法としては問題を生じやす
い。イオン交換樹脂法についても、例えば陰イオ
ン交換樹脂を用いて芒硝を除去しようとすると、
SO4 --イオンと染料分子の分離が困難であるとい
う重大な問題に直面する。また、塩析法は、染料
の種類によつては収率の面で適用し難いものが多
く存在するため、染料の一般的な精製法としては
問題がある。
また、透析法、例えば限外ろ過法の場合には、
ろ過膜の選定を適切に行うことにより、食塩や芒
硝の除去は効率よく実施できるが、アルカリ土類
金属は殆ど除去できない。
記録液中のアルカリ土類金属若しくはそのイオ
ン存在に基づく不都合を解消する方法として、例
えば特開昭51−85804号公報にはキレート試薬を
記録液中に含有させることが提案されている。し
かしながら、記録液中に含有されたキレート試薬
がインク供給系の金属材料を腐食させるという欠
点のあることが指摘されている。
一方、例えば特開昭57−185366号公報には、カ
チオン交換樹脂によつて染料中に含有されるアル
カリ土類金属等の金属を除去することが提案され
ているが、この方法も必ずしも十分なものではな
い。すなわち、記録液中に混在する金属中、特に
難溶性塩を形成し、上記の問題を生ずるのは、ア
ルカリ土類金属のなかでもカルシウムであり、通
常市販されている染料中には、一般に数十ppm乃
至数百ppmのカルシウムが含有されている。本発
明者等の検討によれば、種々の染料を含有する記
録液が長期の保存テストに対して安定な溶解性を
呈するには、該記録液中のカルシウム濃度は、少
なくとも1ppm以下、好ましくは0.5ppmにするこ
とが必要であり、これよりカルシウム濃度の高い
記録液に於いては、数μm〜数百μmの大きさの難
溶性の結晶質の固体を多く発生させることが見い
だされた。従来知られている、高分子組成がポリ
スチレンアミン型、ポリスチレンスルホン酸型、
メタクリル酸型、ポリビニル型等からなり、酸性
基がスルホン基、カルボキシル基、フエノール性
水酸基等であるカチオン交換樹脂、弱酸性カチオ
ン交換樹脂;あるいはイミノ二酢酸基を有するキ
レート樹脂等を用いてカルシウムの除去を試みた
が、カルシウムに対する選択性、除去効率の点で
劣つており、記録液中のカルシウムの濃度を
1ppm以下に低下させることは、一般的にははな
はだ困難であつた。
本発明の目的は、叙上の技術分野に於いて従来
技術が解決し得なかつた記録液中の無機塩類を除
去し、かつカルシウムの濃度を1ppm以下に低下
させことのできる新規な水溶性染料の精製方法を
提供することにある。
すなわち本発明の染料の精製方法は、水溶性染
料の精製に於いて、該染料の水溶液を、限外ろ過
法による処理とアミノアルキルホスホン型のキレ
ート樹脂との接触処理とを併用して実施すること
を特徴とする。
本発明の方法により精製される水溶性染料は、
一般に分子内にナトリウム塩の形をしたカルボキ
シル基、スルホン酸基等の酸性基を有する任意の
酸性染料又は直接染料が挙げられる。以下にこれ
らの幾つかの代表例を例示する(括弧内の数字は
カラーインデツクスナンバーを示す)。
ニツポンピユアイエロー5G(13920)、ダイレク
トフアーストイエローGC(29000)、ダイアシツド
ナイトイエロー2PG(18900)、スミライトオレン
ジGconc(29050)、スミノールフアーストレツド
GGconc(14690)、スミライトレツドF3B
(35780)、スミライトレツド4B(28160)、スミラ
イトイエローGR(ダイレクトイエロー142)、ソ
ーラーフアーストレツド4B(18050)、スミノール
ミリングスカーレツトG(23905)スミノールミリ
ングブリリアントレツドBconc(18134)、ジヤパ
ノールバイオレツトJ(22570)、スミライトバイ
オレツドBBconc(27905)、スミノールフアース
トボルドーBconc(17060)、スミライトスプラブ
ルーFBGL(13155)、スミノールレベリングブル
ー4GL(61125)、スミノールフアーストスカイブ
ルーB(62105)、ダイレクトダークグリーンB
(30280)スミラングリーンBL(13425)、スミノー
ルミリンググリーンSS(20440)、ニツポンフアー
ストブラウンCB(22345)、アシツドブルーブラツ
ク10B(20470)、スミノールミリングブラツク
8BX(26370)〔以上、住友化学工業(株)製〕;ダイ
レクトフアーストイエローR(29025)、ダイアシ
ツドフアーストイエローR140%(18835)、ダイ
ヤコツトンフアーストオレンジWS(29156)、ダ
イレクトフアーストスカーレツト4BS(29160)、
ダイアルミナスレツド4BL(29065)、ダイアシツ
ドスプラレツド3B(18065)、ダイアトツドアリザ
リンルビノールF3B200%(68205)、ダイアシツ
ドフアーストレツド6B(60730)、ダイアシツドラ
イトバイオレツトRS130%(34140)、ダイアルミ
ナスブルーB2Rconc(62055)、ダイアシツドライ
トブルー2A180%(62055)、ダイアシツドライト
グリーンGS160%(61570)、ダイアルミナスブラ
ウンGconc(36200)ダイアシツドスプラブラウン
R(17605)、アリザリンライトブラウンBL190%
(66710)、ダイレクトフアーストブラツクAB
(35440)、ダイアルミナスグレーRconc(35870)
ダイアシツドフアーストブラツクBRconc
(17580)ダイアシツドフアーストグレー2BLW
(65005)〔以上、三菱化成工業(株)製〕;クリソフエ
ニン(24865)、カヤシルイエローGG(18965)、
カヤノールミリングイエローO(25135)、カヤク
アシツドオレンジ(15510)、カヤノールミリン
グオレンジG(22895)、カヤクダイレクトスカー
レツト3B(23630)、カヤシルルビノールRS
(17045)、カヤノールミリングレツド3B(23635)
カヤクアシツドレツドBL(24810)、カヤクアシツ
ドブリリアントレツドRL(18129)、カヤスラスプ
ラレツドバイオレツト5BLconc(25410)、カヤス
ラブルーGconc(29125)、カヤスラスプラーブル
ーFF2GL(34200)、カヤシルブルーBR(51300)、
カヤノールミリスグシアニン5R(62130)、カヤノ
ールミリンググリーンGW(26360)、カヤノール
シアニンググリーン5G(61580)、ダイレクトブラ
ウンM(62560)、カヤノールミリングブラウン
4GL(22311)、ダイレクトフアーストブラツクD
(10410)、ダイレクトデイープブラツクEX
(30336)、カヤクレサーブラツクB(30336)、カヤ
クスプラグレーVGN(25040)、カヤノールミリン
グブラツクVLG(27070)〔以上、日本化薬(株)製〕、
ダイレクトフアーストイエロー5GL(25300)アイ
ゼンタートラジンconc(19140)、ダイレクトフア
ートオレンジS(29150)、アイゼンダイレクトフ
アーストレツドFH(22310)、アイゼンダイレク
トボルドーGH(22155)、アイゼンプリムラピン
ク2BLH(25380)、アイゼンブリリアントスカー
レツト3RH(16255)、アイゼンオパールブルー
2GLH(14800)、ダイレクトグリーンB(30295)、
アイゼンプリムラブラウン8RLH(29166)、ダイ
レクトフアーストブラツクB(35435)、ダイレク
トフアーストブラツクconc(27720)、アイゼンオ
パールブラツクWGH(15711)〔以上、保土谷化
学工業(株)製〕;ウオーターブラツク187L(ダイレ
クトブラツク154)、ウオーターピンク2(45410)、
ウオーターレド2(45380)、ウオーターブルー105
(42660)、ウオーターブルー9(42090)、ウオータ
ーブルー106(42045)、ウオーターブルー3
(74183)、ウオーターブラツクR−455(50420)、
ウオーターブラツクP−200(35255)〔以上、オリ
エント化学(株)製〕。
本発明の精製方法に於いては、先ず、限外ろ過
法による染料水溶液の処理を実施した後、次いで
アミノアルキルホスホン型のキレート樹脂による
処理を実施するのが好適である。
本発明に於ける限外ろ過法は、ろ過膜として
は、精製に供される染料の種類によつても最適な
ものは幾分異るが、通常、分画分子量が6000〜
10000程度のものを使用するのが適当である。処
理に供される染料水溶液の濃度としては、特に制
限はないが、通常5〜10%程度のものを使用し、
ろ液量に見合つたイオン交換蒸留水を数回追加
し、数回の処理を繰り返すことにより実施する。
この限外ろ過法により、染料当りの塩類の濃度を
少なくとも1%以下、好ましくは0.5%以下にな
るまで処理することが望ましい。
一方、本発明の方法に使用されるアミノアルキ
ルホスホン型のキレート樹脂は、一般的にはスチ
レン−ジビニルベンゼン共重合体を母体とするマ
クロポーラス型の樹脂で、キレート生成基として
の−NHCH2PO(OX)2(XはH又はNaを示す)
を含有するものである。このアミノアルキルスル
ホン型のキレート樹脂の代表的なものとしては、
デユオライトES−467(販売元住友化学工業(株))
が挙げられる。このアミノアルキルホスホン型の
キレート樹脂は、前記の従来知られていた陽イオ
ン交換樹脂や他のキレート樹脂に比較して、特に
Caイオンに対する選択性に優れ、Caイオンを
0.1ppm以下にまで除去することが可能であり、
しかも吸着容量が大きい特性を有している。この
キレート樹脂によるCaイオンの除去のメカニズ
ムは、下式のようにして進行する。
なお、このキレート樹脂は、Caイオン以外に
も、Cu,Pb,Zn,Cd,Mg,Co,Ni等の各金属
のイオンについても効率的に除去できる。
本発明の方法に於いては、前記限外ろ過法によ
り処理された染料の水溶液を更にアミノアルキル
スルホン型のキレート樹脂と接触させることによ
り精製される。通常、記録液を構成する溶媒及び
染料中で最も多くカルシウムを含む成分が染料で
あり、カルシウムの処理を染料に集中させること
により、前記規定量(記録液中のカルシウムの濃
度1ppm以下、好ましくは0.5ppm)のカルシウム
を含む記録液を得ることができる。通常の記録液
中に含有される染料の濃度を1.5重量%〜10重量
%とすると、前記規定量以下のカルシウムを含む
記録液を得るには、染料中のカルシウムの濃度
は、最大でも66ppm以下、好ましくは33ppm以下
にすることが必要である。アミノアルキルホスホ
ン型のキレート樹脂との接触処理に際しての染料
の水溶液の濃度としては、該染料が処理後に上記
規定濃度以下のカルシウム濃度となることのでき
る濃度であればよく、通常は、染料の溶解度以下
の濃度で十分である。処理前の染料中のカルシウ
ムの濃度が数千ppmにも及ぶようなものである場
合には、記録液として使用される際の濃度とほぼ
同程度あるいはそれ以下の濃度に希釈して処理す
るか、あるいはキレート樹脂との接触処理を複数
回繰り返し実施することが望ましい。アミノアル
キルホスホン型のキレート樹脂と染料水溶液との
接触処理条件としては、染料水溶液のPHを8〜11
程度の範囲に調整し、SVを5〜10程度に選択す
ることが好ましい。該キレート樹脂の再生は、塩
酸をSVが4〜6程度の流速で30分程度接触処理
することにより実施できる。
このようにしてキレート樹脂との接触処理の行
われた染料の水溶液は、濃縮し、蒸発乾固し、あ
るいはその水溶液ままの形で、記録液等の原料と
して使用することができる。
インクジエツト記録用の記録液の場合には、こ
のようにして塩類及びカルシウムが許容含有濃度
以下に精製された染料又は染料水溶液を、一般に
水と水溶性の各種有機溶媒との混合媒体中に溶解
させ、更に所望により各種の添加剤を加えて調製
される。水溶性の有機溶媒としては、エチルアル
コール等の炭素原子数が1〜4のアルキルアルコ
ール類;ジメチルホルムアミド等のアミド類;ア
セトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケ
トアルコール類;N−メチル−2−ピロリドン等
の含窒素複素環式ケトン類;テトラヒドロフラン
等のエーテル類;ポリエチレングリコール等のポ
リアルキレングリコール類;エチレングリコール
等アルキレン基が2〜6個の炭素原子数を有する
アルキレングリコール類;グリセリン類;エチレ
ングリコールメチルエーテル等の多価アルコール
の低級アルキルエーテル類;等が挙げられ、添加
剤としては、ポリビニルアルコール等の粘度調節
剤;各種界面活性剤;トリエタノールアミン等の
表面張力調整剤;PH調整剤;等を挙げることがで
きる。
このような本発明の精製法によれば、有機溶剤
を用いることなく染料を水溶液の形で処理でき、
かつ染料の精製品を水溶液の形あるいは粉体の形
で自由に選択して得ることができる。また、限外
ろ過法による処理とアミノアルキルホスホン型の
キレート樹脂との接触処理とを連続的に実施する
ことも可能である。更に、限外ろ過法による処理
により無機塩類の除去を精密なコントロール下に
実施することができるので、アミノアルキルホス
ホン型のキレート樹脂による処理に於いては、カ
ルシウムに対する高度な選択性と、該樹脂の処理
能力も向上させることが可能であり、得られた精
製品は非常に純度の高いものとなり、染料中の塩
類やカルシウムイオンの濃度を、インクジエツト
記録の記録用インク原料として適した濃度まで低
下させることができる。
以下、実施例に従つて本発明の方法を更に詳細
に説明する。
実施例1及び比較例1、2 ウオーターブラツク187L(C.I.ダイレクトブラ
ツク154)をイオン交換蒸留水に溶解させ、上記
染料の10重量%溶液を10l作製した。この染料溶
液を限外ろ過装置(ニツトー膜分離用小型試験機
UW−1、日東電気工業(株)製)に供給し、限外ろ
過を実施した。ろ過膜としては、分画分子量6000
のものを使用した。ろ液が5lに達した時点で、試
料染料溶液中に5lのイオン交換蒸留水を加え再度
限外ろ過を実施した。この操作を三回繰り返し、
5lの染料溶液を得た。この結果処理前の10%染料
溶液中の塩濃度が3%であつたが、処理後の20%
染料溶液中の塩濃度は0.4%に低下させることが
できた。一方、処理前のカルシウムイオン濃度は
75ppmであつたが、処理後の濃度は約150ppmで
あり、カルシウムは全く除去されていなかつた。
なお、塩濃度についてはイオンクロマトグラフイ
ーにより分析し、カルシウムイオン濃度の定量は
原子吸光分析法によつた。
次いで前記限外ろ過処理した染料溶液を、イオ
ン交換蒸留水を加え染料濃度が約3重量%になる
まで希釈し、水酸化ナトリウム溶液を加え、PHを
約10に調整した。この染料溶液をアミノアルキル
スルホン型のキレート樹脂(商品名:デユオライ
トES−476、販売元住友化学工業(株))を充填した
カラム(カラム径50mm、充填長900mm)に液流
速SV5で通すことにより処理したところ、染料溶
液のカルシウムイオン濃度は0.3ppmであつた。
このようにして処理した染料溶液をスプレード
ライヤーにより乾燥させ粉体化した後、下記の組
成の記録液を調整した。
染料 3重量部 ジエチレングリコール 30 〃 N−メチル−2−ピロリドン 10 〃 イオン交換蒸留水 57 〃 上記記録液組成物を十分に攪拌溶解させた後、
孔径1.0μmのフロロポアフイルター(住友電工(株)
製)でろ過した後、硬質ガラス製の容器に密封
し、室温で五カ月、40℃で三カ月の各条件で保存
テストを実施したが、記録液中に染料の沈殿、そ
の他異物の発生は認められなかつた。
このようにして得た記録液をインクジエツト記
録装置に充填し、60℃及び5℃の環境下に放置
し、10日毎に計二か月吐出試験を実施したが、い
ずれの場合にも良好な吐出が可能であり、吐出口
の目詰りは生じなかつた。
なお、比較のために全く精製処理を行わない染
料を使用して、実施例1と同様な記録液を調整
し、実施例1と同様な保存テスト及びインクジエ
ツト記録試験を実施したが、保存テストでは、い
ずれの条件に於いても沈澱が認められた。また、
インクジエツト記録試験では、いずれの条件に於
いても記録液の充填の10日後には、吐出口が目詰
りしていた。
実施例 2 染料としてスミライトイエローGR(C.I.ダイレ
クトイエロー142、住友化学工業(株)製)を使用し、
実施例1と同様に限外ろ過処理、次いでデユオラ
イトES−476による処理により染料の精製を実施
した。限外ろ過装置として、湯浅電池(株)製のプレ
ート限外ろ過実験機を用い、ろ過膜にダイセル化
学工業(株)製のDRD−10を使用しこれとを除いて
は限外ろ過は実施例1と同様にして実施した。こ
の結果、塩類の除去率は80%以上に達し、良好な
結果を得た。しかし、この場合にもカルシウムは
全く除去されていなかつた。
次いで、実施例1と同様な条件により、デユオ
ライトES−476を用いて処理した結果、未処理の
10重量%染料溶液中のカルシウム濃度は約19ppm
であつたが、処理後の3重量%染料溶液中のカル
シウム濃度は、0.07ppmであつた。
上記精製した染料溶液60重量部に対し、ジエチ
レングリコール30重量部とN−メチル−2−ピロ
リドン10重量部とを添加し、十分攪拌した後、孔
径1.0μmのフロロポアフイルターでろ過し、染料
濃度1.8%の記録液を得た。
この記録液につき、実施例1と同様な保存テス
トとインクジエツト記録試験を実施したが、いず
れも実施例1と同様な良好な結果を得た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 水溶性染料の精製に於いて、該染料の水溶液
    を、限外ろ過法による処理とアミノアルキルホス
    ホン型のキレート樹脂との接触処理とを併用して
    実施することを特徴とする染料の精製方法。
JP12234183A 1983-07-07 1983-07-07 染料の精製方法 Granted JPS6015463A (ja)

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JP12234183A JPS6015463A (ja) 1983-07-07 1983-07-07 染料の精製方法

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57145168A (en) * 1981-03-04 1982-09-08 Dainippon Ink & Chem Inc Ink for ink-jet printer
JPS57185366A (en) * 1981-05-08 1982-11-15 Ricoh Co Ltd Ink for ink jet recording

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS57185366A (en) * 1981-05-08 1982-11-15 Ricoh Co Ltd Ink for ink jet recording

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