JPH044072Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案は地中に小口径管等を埋設する際の管推
進工法における方向修正装置に関し、特に複数本
の油圧ジヤツキにより方向修正部を制御する方向
修正装置に関する。

（従来の技術） 従来、この種の方向修正装置としてシールド機
をスキンプレートの内側に円周上に並べた複数本
の油圧シリンダで推進し、方向修正を行う場合は
油圧シリンダを左右あるいは上下非対称に動作さ
せるシールド機を片押しして方向修正を行うもの
等が種々提案されており、例えば各油圧シリンダ
が所定のストロークを伸びる時の駆動速度の比を
一定に保持するように制御し、かつ各油圧シリン
ダの動作に同時性を与えるように制御することに
より前記方向決定部の上下あるいは左右方向の回
転角度が前記方向決定部の回転角に反比例するよ
うに制御を行なわしめるマルチシリンダ制御装置
を具備したものが特公昭56−24802号公報で知ら
れている。

（考案が解決しようとする問題点） 上記従来技術においては押込管の先端に複数本
の油圧ジヤツキを配設しこの油圧ジヤツキの制御
により方向修正部を方向制御するように構成され
ているので、油圧ジヤツキの装着スペース上から
掘削土砂の搬送空間の最大寸法が制限され大きな
礫の地盤に対応できないとともに、油圧ジヤツキ
が故障した場合には推進された押込管を引き抜く
等の面倒な補修作業を要するという問題を有して
いた。

そこで本考案は方向制御用のジヤツキを挿入管
先端側に配設する必要がない管推進工法に用いる
方向修正装置を提供することを目的とする。

［考案の構成］ （問題点を解決するための手段） 本考案は押込管の長手方向に複数の伝達棒を移
動可能に配設し、この伝達棒の先端に方向修正部
を連結し基端にジヤツキを連結して構成される。

（作用） 立坑内のジヤツキの制御により伝達棒を介して
押込管先端側の方向修正部が方向制御される。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を添付図面を参照して
説明する。

第１図〜第３図は第１実施例を示し、同図にお
いて、１は先導管であり、先端側には方向修正部
２が基端２ａを外装して配設されている。３は押
込管、４は先導管１と押込管３との内部に配設さ
れたオーガースクリユーなどの掘削装置である。
５は発進立坑であり、押込管３及び掘削装置４の
押込装置６と掘削装置４の駆動装置７とが設けら
れている。この場合押込管３と押込用の油圧ジヤ
ツキ６ａとの間には支圧フレーム体８が介在して
おり、支圧フレーム体８の後壁８ａを油圧ジヤツ
キ６ａが押圧し、前壁８ｂで押込管３を押圧する
ようにしている。さらに先導管１内と押込管３内
長手方向には第３図のように複数本この例では４
本の伝達棒９が等間隔でかつ長手方向摺動可能に
貫通配置されており、その伝達棒９の先端側はそ
れぞれ方向修正部２に連結され、基部側は前記後
壁８ａとの間に設けられた方向制御用の油圧ジヤ
ツキ１０に連結されている。そして押込装置６の
油圧ジヤツキ６ａにより支圧フレーム体８を介し
て先導管１を押し込んでいくとともに掘削装置４
により掘削土砂を排出する。次に方向修正を行な
う場合には立坑５内に設けられた４個の方向制御
用油圧ジヤツキ１０を方向誤差に基づいて制御す
ると油圧ジヤツキ１０の動作ストロークが伝達棒
９に伝わつて伝達棒９の摺動によつて方向修正部
２の方向が第２図のように修正制御される。

このように本実施例においては押込管３内の長
手方向に複数の伝達棒９を摺動可能に配設し、こ
の伝達棒９の先端側に方向修正部２を連結し基端
に油圧ジヤツキ１０を連結して、立坑５内の油圧
ジヤツキ１０の制御によりを連結棒９を介して方
向修正部２を方向修正できるので先導管１と方向
修正部２との間に複数の油圧ジヤツキ１０を装着
する必要がなくこれにより油圧ジヤツキ１０の設
置スペース分管内の土砂の搬送空間を大きくする
ことができ、その分、径の大きい礫地盤にも対応
できる。また方向制御用の油圧ジヤツキ１０の故
障時には立坑５内で補修作業することが押込管３
を引抜いたりすることなく容易に補修できる。

第４図、第５図は第２実施例を示し、上記実施
例と同一部分に同一符号を付し同一部分の説明を
省略して説明すると、押込管３内にケーシング３
Ａを設け、このケーシング３Ａ内に掘削装置４を
設けた型式のものを示し、この場合においてはケ
ーシング３Ａの外側長手方向にガイド１１を介し
伝達棒９を摺動可能に設けられている。そして上
記実施例と同様に立坑５内に設けられた方向制御
用油圧ジヤツキ１０によつて方向修正部２を方向
制御できる。

本考案は上記実施例に限定されるものではなく
本考案の要旨の範囲内において種々の変形実施が
可能である。例えば方向修正部、掘削装置は適宜
な構造に適応可能であり、また各種管推進工法に
適応できる。また伝達棒は押込管内に設けること
なく押込管の内、外側に適宜配設してもよい。ま
た伝達棒、方向制御用の油圧ジヤツキの数は適宜
選定すればよい。

［考案の効果］ 本考案は立坑内に設けられたジヤツキの制御に
より伝達棒を介して方向修正部を方向制御できる
ので土砂搬送空間を大きくできるとともに前記ジ
ヤツキの補修作業を立坑内で容易に行なうことの
できる管推進工法に用いる方向修正装置を提供で
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本考案の第１実施例を示し、
第１図は断面図、第２図は方向修正状態を示す断
面図、第３図は伝達棒と押込管の状態を示す断面
図、第４図、第５図は第２実施例を示す断面図で
ある。 ２……方向修正部、３……押込管、６……押込
装置、９……伝達棒、１０……ジヤツキ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数のジヤツキにより方向修正部の方向を制御
   し、立坑から押込装置により押込管を押進する管
   推進工法において、前記押込管の内部又は内、外
   側の長手方向に複数の伝達棒を移動可能に配設
   し、この伝達棒の先端に前記方向修正部を連結し
   基端に前記ジヤツキを連結して構成され、立坑内
   のジヤツキの動作を伝達棒により方向修正部に伝
   達するようにしたことを特徴とする管推進工法に
   用いる方向修正装置。