JPH0440323B2 - - Google Patents

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JPH0440323B2
JPH0440323B2 JP61220217A JP22021786A JPH0440323B2 JP H0440323 B2 JPH0440323 B2 JP H0440323B2 JP 61220217 A JP61220217 A JP 61220217A JP 22021786 A JP22021786 A JP 22021786A JP H0440323 B2 JPH0440323 B2 JP H0440323B2
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JP
Japan
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denture
ointment
sodium polyacrylate
powder
parts
Prior art date
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Expired
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JP61220217A
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English (en)
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JPS6377806A (ja
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Kazuo Takeshita
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Showa Yakuhin Kako Co Ltd
Original Assignee
Showa Yakuhin Kako Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は義歯の固定に使用する軟膏剤即ち義歯
安定剤に関すると共にその製造に関連を有する。
従来の技術 義歯は一般に作製直後では口蓋、口底、及び顎
堤弓(俗称で「どて」と云う)の粘膜に密着し、
食物の咀嚼に際して離脱することなくその使用目
的を果たすことができる。併しながら年月が経過
するに従い口蓋、口底、及び顎堤弓の自然変形が
生ずるため、粘膜と義歯床の接着面との間に隙間
を生じ、食物の屑が入り込んで異物感や疼痛を与
える。このような義歯の不適合化は歯科医師の調
整加工により適合性が回復されるものであるが、
多くの場合患者は頻繁な調整加工を依頼すること
を怠るため、義歯の不適合性は漸新的に拡大し、
義歯は常に離脱し易くなり、言語にも支障を生ず
るに至る。このような不都合を救済するための処
置として義歯安定剤が使用されている。
義歯安定剤にはアルギン酸ナトリウム、カルボ
キシメチルセルロース、メチルセルロース、ゼラ
チン、トラガントガム、アラビアガムなどの粉末
状糊剤を適宜混合して義歯の粘膜接続部表面に散
布する方式と、これらの糊剤粉末を適当な軟膏基
剤と練和して製した軟膏剤を義歯の粘膜接触面に
塗布する方式とがある。何れの場合にも主成分で
ある糊剤が唾液で湿潤した粘膜に粘着することに
より義歯を固定するものである。
前記の各種糊剤のほかに義歯固定剤の主成分と
してポリアクリル酸ナトリウムが知られている
(特開昭55−38143号)。このものの湿潤粘膜に対
する粘着性は極めて強く、かつ粘着状態の持続時
間も長いので本物質を粉末として使用する場合に
は優れた義歯安定剤として役立ち得る。
発明が解決しようとする問題点 ところがポリアクリル酸ナトリウムはこれを軟
膏状に製剤して良質の軟膏状義歯安定剤を得るこ
とは極めて困難であつた。即ちポリアクリル酸ナ
トリウムの粉末はこれを通常の軟膏基剤である植
物油脂類、合成油脂であるグリセリンと脂肪酸と
のモノ−ないしジ−エステル、或はグリセリン、
プロピレングリコールなどのグリコール類等と練
和した場合、一時的に均質な軟膏状態を呈する
が、時間の経過と共に基剤と粉末とが分離する傾
向を生ずる。このため練和した製剤を軟膏剤用チ
ユーブに充填しておくと粉体粒子が凝集してチユ
ーブからの押出しが困難になり、長期間の保存に
耐える均質な義歯安定剤を得ることができない。
例えばグリセリルモノオレエートの如き常温でペ
ースト状の合成油脂(日光ケミカル株式会社製グ
リセリルモノオレエートMGO)を用いてこれを
ポリアクリル酸ナトリウム粉末と練和した場合に
も重量比の如何に係わらず練和後24時間で基剤と
粉体との分離傾向が明かに認められ、粉体の凝集
によりチユーブからの押出しが困難となる。この
ことはポリアクリル酸ナトリウムがこの種の基剤
との界面における親和性をもたないことを示して
いる。従つて液状油脂に比較的融点の高い蜜蝋を
加えて調整したペースト状基剤を用いてポリアク
リル酸ナトリウムと練和しても本質的な分離傾向
を長期にわたつて防ぐことはできない。前記特開
昭55−38143号公報実施例5にポリアクリル酸ナ
トリウムを含む軟膏の製造方法が記載されている
が、この記載通りポリアクリル酸ナトリウム40部
とアルギン酸ナトリウム10部とよりなる50部の粉
末状物質を40部の蜜蝋と10部のグリセリン脂肪酸
エステルと共に練和して常温で軟膏状である製品
を得ることは不可能であつた。即ちこの製品にお
いて蜜蝋が40部であり残部60部の大部分50部(83
%)が粉体であるのでこの製品は常温下で固い蝋
状物質である。
義歯安定剤として粉末の剤形と軟膏様の剤形と
はそれぞれ特徴を持つており、何れが優れている
かは一概に断定できない。即ち一般に粉末状義歯
安定剤は少量で強い義歯固定力を示し、総義歯床
ばかりでなく、部分義歯の固定にもこれを用いる
ことができるが、特に吸湿し易いポリアクリル酸
ナトリウム又はゼラチン粉末を含む粉末状固定剤
については吸湿防止に十分注意することが必要で
ある。軟膏状の義歯安定剤はその粘着力が前者よ
りやや劣り、その使用は一般に総義歯のみに便利
に用いられる。
粉末状及び軟膏状の義歯安定剤は義歯の構造、
適合状態及び装着者の好みにより使い分けられて
いる。最近ポリアクリル酸ナトリウムを主成分と
する粉末状義歯安定剤は、その優れた粘着固定力
により実用されるに至つているが軟膏剤としては
前記のような難点を有するため軟膏状製品はまだ
実用化されるに至つていない。本発明者はポリア
クリル酸ナトリウムの軟膏剤化について研究した
結果長期間保存に耐える均質な軟膏の製法を見出
したものである。
問題点を解決するための手段 ポリアクリル酸ナトリウムの粉末粒子が前記の
ように油脂類、グリコール類からなる基剤から分
離する傾向を有するのは本物質特有の界面性質に
よるものと考えられたのでこの物質の粉末粒子と
特殊な親和性をもつ物質を検索する必要があつ
た。併しながら義歯安定剤は使用により必ず唾液
ないし飲食物と共に漸次嚥下されるものであるか
ら人体に無害であることが必要であり、かつ無刺
激、無臭、無味であることが望ましいことは明ら
かである。本発明者はこれらの厳しい制約の下に
種々研究した経過、天然燐脂質である大豆レシチ
ンがこの目的に最も適することを見出して本発明
を完成した。天然燐脂質は卵黄、動物の臓器内か
らも得られるが、大豆から抽出される大豆レシチ
ンは通常25〜35%の大豆油を混じて飴状として工
業用(食品加工用)に供給されており、本発明の
目的にこの大豆レシチンが極めてよく適合するこ
とが見出された。大豆油を混合していない固形レ
シチンを使用する場合にはあらかじめ大豆油の如
き食用油脂を加え飴状ないしペースト状として使
用に供すればよい。本発明の態様は以下の如くで
ある。
通常食品添加物として市販されているポリアク
リル酸ナトリウムの重量に対し、35〜60重量%の
飴状大豆レシチンを加えて練和し、これを適宜の
大きさのチユーブに充填すれば総義歯の固定に適
合する安定剤が得られる。
かくして得られた義歯安定剤を2時間毎に−5
℃〜−7℃の冷温と23℃〜26℃の室温に交互に10
回ずつ晒す試験を行つても粉体と基剤である大豆
レシチンとが分離する傾向は全く認められず、長
期にわたつて均質な混和相を保ち得る能力のある
ことが示された。本義歯安定剤は無味で僅かに大
豆油様の臭いを有する黄色のペースト状物で、衛
生上無害である。次に本発明の実施例を記述す
る。
実施例 1 分子量約800万のポリアクリル酸ナトリウムの
200メツシユ篩通過粉末(日本化薬株式会社製)
200gに大豆レシチン(大豆油混合の食品添加物
適合品)240gを加えて均一に練和する。この練
和物を20g入り金属チユーブに充填した。このも
のをチユーブの先端から抽出して総義歯床の顎堤
弓粘膜接着面に少量ずつ数々所に付着させて口腔
内に装着し噛みしめると義歯安定剤は周囲の水分
を吸収して粘膜面に粘着し、食事中も義歯の動揺
を生ぜしめなかつた。
実施例 2 大豆油精製工程で副生物として得られた淡褐色
ワツクス状大豆レシチン6部にオリーブ油4部を
加え、窒素気流下に50〜55℃に加温しつつ撹拌し
て均一に練和する。冷後得られたオリーブ油加レ
シチン4部に平均分子量約800万のポリアクリル
酸ナトリウムの150メツシユ篩通過粉末6部を加
えて均一に練和する。この練和物を20g入り金属
チユーブに充填した。このものを実施例1と同様
に義歯安定剤として使用し実施例1と同様に良好
な使用成績を得た。
実施例 3 ワツクス状の大豆レシチン6部に落花生油4部
を加え以下実施例2と同様に操作して、落花生油
加レシチンとポリアクリル酸ナトリウムとの練和
物20gを充填してなるチユーブ入り義歯安定剤を
得た。このものについて実施例1と同様に実用試
験を行つた結果実施例1と同様の使用成績を得
た。
実施例 4 沃素価95の大豆レシチン7部に大豆油3部を加
えて均一に混和したのち、公知技術に属する油脂
水素添加処理法により水素添加する。かくして沃
素価41を示し、かつ常温で軟かいワツクス状の水
素添加物を得た。このものに等量の大豆油を加え
て均一に練和し、更にこの全量と等量のポリアク
リル酸ナトリウム(前例使用と同一品質のもの)
を加えて均質になるまで練和する。この練和物は
金属チユーブに充填可能であり、実施例1と同様
の実用試験により本発明の目的を満足させる使用
成績を与えた。
本剤は必要に応じ義歯床面から流水でこれを容
易に洗浄除去することができる。なお本義歯安定
剤の使用量は義歯床の口腔粘膜への適合程度の良
否により一定ではなく、義歯装着者は経験により
容易に適量を見出すことができる。
発明の効果 従前既知のポリアクリル酸ナトリウムは湿潤粘
膜に対する強い粘着性と長い粘着持続時間とを有
する点で優れているがこれを軟膏剤へ適用するた
めの適当な軟膏基剤として本発明による大豆レシ
チン又は食用油脂(例えば大豆油)混合大豆レシ
チンの使用にもとづきポリアクリル酸ナトリウム
含有義歯安定剤を軟膏状に製品化し、かようにし
て従来の粉末状製品とは別態様の義歯安定剤粘着
利用面を開発し得た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリアクリル酸ナトリウムと食用油脂混合大
    豆レシチンとを練和してなる義歯安定剤。 2 食用油脂が大豆油である特許請求の範囲第1
    項記載の義歯安定剤。
JP61220217A 1986-09-18 1986-09-18 義歯安定剤 Granted JPS6377806A (ja)

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JP61220217A JPS6377806A (ja) 1986-09-18 1986-09-18 義歯安定剤

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JP61220217A JPS6377806A (ja) 1986-09-18 1986-09-18 義歯安定剤

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JPS6377806A JPS6377806A (ja) 1988-04-08
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