JP2001151654A - 口臭防止剤及びそれを用いた口腔用組成物 - Google Patents
口臭防止剤及びそれを用いた口腔用組成物Info
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Abstract
に用いても、消臭成分の発現に優れた口臭防止剤及び口
腔用組成物を提供する。 【解決手段】 キナ酸と消臭成分とを含有することを特
徴とする口臭防止剤及び口腔用組成物によって達成され
る。
Description
れた口臭防止剤に関し、更に詳しくは、粘弾性菓子等の
消臭成分を吸着しやすい食品に用いても、消臭成分の発
現に優れた口臭防止剤及びそれを用いた口腔用組成物に
関する。
面沈着物、歯周ポケットからの浸出物、唾液の状態、舌
苔の他、う蝕などの歯周疾患や口腔内細菌等の口腔内の
衛生状態や、内臓疾患や、喫煙、胃に滞留する食品やア
ルコール由来の臭気が呼気中に放出されることなどに起
因して発生するといわれている。口臭の成分としては、
アンモニア、アミン類、硫化物、インドール、スカトー
ルなどがあり、特に揮発性硫化硫黄化合物であるメチル
メルカプタンと硫化水素が主体であるといわれている。
臭を防止するためのさまざまな食品や素材が提案されて
いる。例えば、食品形態としては、口中に長く滞留する
ことで唾液を誘発し口臭を軽減したり、また食品中の香
料でマスキングすることを企図したチューインガム、
飴、トローチや、ゼラチンカプセル中に消臭成分を充填
し、服用して胃内で溶解するようにしたカプセルなどが
ある。
ロロフィル、シャンピニオンエキス、香料、健胃漢方成
分などが良く知られている。
なり、場所や時間を選ばず、また他人に気づかれずに簡
便に消臭を行うことができる点で広く普及している。
ンガムなどの粘弾性食品の場合、食品生地中に吸着され
やすく、その効果が十分に発現しないという欠点があ
る。また、他の食品の場合も、効果が発現するまでに時
間がかかったり、口臭防止の持続性が短いという欠点も
ある。
事情に鑑みなされたものであって、その目的とするとこ
ろは、消臭成分を粘弾性菓子等の吸着しやすい食品に用
いても、消臭成分の発現に優れた口臭防止剤及び口腔用
組成物を提供するにある。
消臭成分とを含有することを特徴とする口臭防止剤によ
って達成される。
を含有することを特徴とする口腔用組成物によって達成
される。
を含有することを特徴とする粘弾性食品によって達成さ
れる。
等の粘弾性食品に消臭成分を添加した時、消臭効果がす
ぐには発現しにくく、また、チューインガム等の粘弾性
食品に添加せずに、消臭成分単独で用いた場合も消臭効
果が弱いことに着目し、消臭成分の消臭効果を発現する
ための素材について検討を行った。その結果、キナ酸を
消臭成分とともに用いると消臭効果が早期に発現し、し
かも消臭力が持続することを見出し、本発明を完成し
た。
本発明の口臭防止剤は、キナ酸と消臭成分とを含有する
ものである。
リーなどに含まれるカルボン酸の1種である。本発明に
おいて用いるキナ酸は、精製品を用いてもよく、コーヒ
ー豆、クランベリー等のキナ酸含有植物体から抽出した
ものでもよい。これら抽出物の例としては、特開平9−
94080号公報に記載のコーヒー豆抽出物や特開平1
0−42824号記載のクランベリー抽出物が挙げられ
る。これらは単独でも複数組み合わせてもよい。
物、銅クロロフィル、シャンピニオンエキス、健胃漢方
成分、パセリシードオイル、ハーブ、植物抽出物、とう
がらし、植物乾留成分等が挙げられる。これらは単独で
も数種組み合わせてもよい。
いると、キナ酸と組み合わせた時の口臭防止効果が優れ
ている点で好適である。植物乾留成分とは、木材や竹な
どの植物を乾留して得られる液体生成物の一つである。
例えば、木酢液、竹酢液や、コーヒー豆粕や茶などの植
物体を燃焼した際に生じる成分を水などの溶媒に吸着さ
せて得られる燻液、もしくはこれらを粉末化したものな
どが挙げられる。植物乾留成分には、酢酸、フェニール
類、カルボニル化合物、フルフラール等が含まれている
ことが知られている。植物乾留成分としては、具体的に
は、例えば株式会社ファイン・2製の「F−118」
や、燻製香料等が挙げられる。
体、錠剤、ゲル類、クリーム類、スプレー等が挙げられ
る。
添加量は、特に限定するものではなく、口臭防止剤の形
態等によって適宜設定すればよい。しかしながら、キナ
酸と消臭成分とを組み合わせた割合が、好ましくは口臭
防止剤全体重量中、50%以上であることが消臭成分の
発現に優れる点で好適である。特に、キナ酸と植物乾留
成分とを組み合わせた場合、重量比でキナ酸固形分1に
対し、植物乾留成分を含有する消臭成分固形分0.1〜
100とすることが風味及び口臭防止効果を発揮する点
で好ましい。
態、消臭成分の配合量及び水分量等にもよるが、キナ酸
は、例えば粉末及び溶液状物等が挙げられ、消臭成分
は、例えば抽出エキス、その粉末及びペースト状物等が
挙げられる。
品について説明する。本発明の口腔用組成物及び粘弾性
食品は、キナ酸と消臭成分とを含有するものである。
ものではなく各種のものが挙げられるが、例えば、洗口
剤、噴霧液、歯磨剤、錠薬、錠菓、粘弾性食品、飲料等
が挙げられる。
に用いた場合には、粘弾性生地中に消臭成分が吸着され
にくく、その消臭効果が早期に発現し、また、消臭効果
の持続性にも優れている点で好適に用いられる。粘弾性
食品とは、粘性もしくは弾性の少なくとも一方を有する
固形食品生地を用いたものであり、具体的には、例えば
チューインガム、及びソフトキャンディ、キャラメル、
グミ、マシュマロ、ヌガー、、タフィー、フォンダン、
ファッジ、チューイングキャンディ等のキャンディ類な
どが挙げられる。
する際の添加量は、特に限定するものではなく、口腔用
組成物の形態によって適宜設定すればよい。具体的に
は、例えば、チューインガム、ソフトキャンディ等の粘
弾性食品及び錠菓の場合は、キナ酸固形分、消臭成分固
形分がそれぞれ全体重量中、0.003〜0.02%、
0.001〜0.1%とすることが、消臭成分の粘弾性
生地への吸着防止、消臭効果の早期発現の点で好まし
い。その他、飲料の場合は、それぞれ0.0003〜
0.008%、0.001〜0.1%、歯磨剤や洗口
剤、噴霧液の場合は、それぞれ0.03〜0.2%、
0.01〜0.05%とすることが、消臭効果の早期発
現の点で好ましい。
は、例えば粉末及び溶液状物等が挙げられ、消臭成分
は、例えば抽出エキス、その粉末及びペースト状物等が
挙げられ、各々の組成物形態に合わせて適宜添加する。
粘弾性食品の一例として、チューインガムの製造方法を
下記に示す。
調製される。すなわち、チューインガムは、ガムベース
と副原料とからなり、ガムベースは、例えば、弾性体、
ワックス、無機質等が適宜選択して使用される。弾性体
としては、例えば天然ゴム、ポリイソブチレン、ポリイ
ソプレン、酢酸ビニル樹脂、合成ゴム、合成弾性体、天
然弾性体等が挙げられ、これらの中から適宜選択し単独
もしくは複数組み合わせて用いればよい。ワックスとし
ては、ライスワックス、カルナバワックス、及びマイク
ロクリスタリンワックス等が挙げられる。これらは単独
でも複数組み合わせてもよい。無機質としては、炭酸カ
ルシウム、タルク等が挙げられ、これらは単独でも複数
組み合わせてもよい。
体とする風船ガムタイプ、天然チクルを主体とするレギ
ュラーガムタイプ等適宜設計して用いればよい。
定剤、酸味料、軟化剤等を適宜組み合わせて用いればよ
い。例えば、乳化剤としては、プロピレングリコール脂
肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセ
リン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、グリセ
リルモノステアレート、ジグリセライド、トリグリセラ
イド、グリセリルトリアセテート、プロピレングリコー
ルモノステアレート等が挙げられ、これらは単独でも複
数組み合わせてもよい。
成分及び、必要に応じて副原料を添加して混練した後、
適宜成形することにより、口臭防止チューインガムが得
られる。このように製造することにより、消臭成分がガ
ムベースに吸着されず、口臭を効果的に除去することが
できる。
明する。
下記のようにしてチューインガムを調製した。
組成物をチューインガム混合機に投入し、15分間均質
混合した後、圧延、裁断し、1個3g、大きさ20×1
4×11mmのブロック状チューインガムを得た。
フトキャンディを調製した。
ライススターチ及びショートニングとをニーダーで混合
し、次いで、キナ酸と消臭成分とを上記混合物に分散さ
せた。その後、水飴とゼラチン水溶液とを添加混合して
ソフトキャンディ生地を得た。次に、この生地をエクス
トルーダーより押出し、ロープ成形後、切断して口臭防
止ソフトキャンディを得た。
キャンディを、被験者20人に喫食させて口臭防止効果
を確認した。なお、被験者は、歯疾患の治療を済ませた
成人20名で、歯磨き後、生ニンニクを5g喫食し、チ
ューインガム及びソフトキャンディを5分間喫食した
後、口臭の強度を試験者が官能評価によって判定し、更
に噛んだ1時間後に同様に判定した。その結果を表1及
び表2に併せて示す。
び6は口臭防止効果が喫食直後から発揮され、時間が経
過しても効果が持続していた。また、実施例4は消臭成
分として茶抽出物を使用したため、実施例1に比べ口臭
防止効果がやや劣っていた。また、実施例5はキナ酸を
多量に用いたので、口臭防止効果には優れるものの、風
味に関してはやや劣っていた。これに対し、比較例1
は、キナ酸と消臭成分とを併用しなかったため、口臭防
止効果の発現が弱かったり、効果の持続性がなく好まし
くなかった。また、比較例2も比較例1と同様に、消臭
防止効果が得られなかった。
口腔用組成物は、消臭成分とキナ酸とを組み合わせてい
るので、口臭の防止効果に優れている。また、各種形態
に加工することができ、変質が生じにくい。また、この
口臭防止剤を用いた粘弾性食品は、食品生地に消臭成分
が吸着しにくく、消臭力、消臭効果の早期発現性、消臭
持続性に優れている。
Claims (5)
- 【請求項1】キナ酸と消臭成分とを含有することを特徴
とする口臭防止剤。 - 【請求項2】消臭成分が植物乾留成分である請求項1記
載の口臭防止剤。 - 【請求項3】キナ酸と消臭成分とを含有することを特徴
とする口腔用組成物。 - 【請求項4】キナ酸と消臭成分とを含有することを特徴
とする粘弾性食品。 - 【請求項5】キナ酸と植物乾留成分とを含有することを
特徴とする粘弾性食品。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP33095199A JP4008167B2 (ja) | 1999-11-22 | 1999-11-22 | 口臭防止剤及びそれを用いた口腔用組成物 |
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