JPH0439786Y2 - - Google Patents

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JPH0439786Y2
JPH0439786Y2 JP16554586U JP16554586U JPH0439786Y2 JP H0439786 Y2 JPH0439786 Y2 JP H0439786Y2 JP 16554586 U JP16554586 U JP 16554586U JP 16554586 U JP16554586 U JP 16554586U JP H0439786 Y2 JPH0439786 Y2 JP H0439786Y2
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はエンジン横置き式の4輪駆動車、特に
エンジンからの動力を前、後輪側へ配分する車軸
間差動装置が備えられた4輪駆動車におけるトル
ク配分装置に関する。
(従来の技術) エンジンからトランスミツシヨンを介して出力
されるトルクを分割して前輪及び後輪を夫々駆動
するようにした4輪駆動車においては、左右の前
輪及び左右の後輪間の各車輪間差動装置に加え
て、コーナリング時における所謂ブレーキング現
象を解消するために車軸間差動装置を備えること
がある。この車軸間差動装置は、エンジンないし
トランスミツシヨンからのトルクが入力される入
力要素と、該要素に入力されたトルクを分割して
前輪及び後輪に夫々伝達する前輪用及び後輪用出
力要素とからなり、両出力要素間で差動動作を行
うことにより、コーナリング時における前、後輪
間の回転速度差を吸収するものである。
ところで、この種の4輪駆動車においては、例
えば急なコーナリング時に前、後輪間の回転速度
差が過度に許容されることによる走行状態の不安
定化や、前輪又は後輪の一方がスリツプした場合
に他方にトルクが伝達されなくなるといつた不具
合を解消するため、例えば特開昭60−236839号公
報に示されているように、車軸間差動装置におけ
る2つの出力要素間又は一方の出力要素と入力要
素との間に介設されて、これらの要素間の相対回
転が所定量を超えた時にその相対回転を抑制する
差動制限機構を設けることがある。(考案が解決
しようとする問題点) ところで、出力軸が車体幅方向に延びるように
エンジンを配置したエンジン横置き式の4輪駆動
車において、上記の如き車軸間差動装置を備える
場合は、該差動装置と、エンジン側に位置する車
輪の車輪間差動装置とを一体化してトルク配分装
置を構成し、該装置をトランスミツシヨンを介し
てエンジンに結合するのが通例である。
そして、このトルク配分装置に上記の如き差動
制限機構を備えようとすると、トルク配分装置に
は車軸間差動装置と、その差動制限機構と、更に
エンジン側の車輪の車輪間差動装置とを一体的に
備えなければならないことになり、これら多数の
構成メンバを如何にコンパクトに配置するかが問
題となる。特に、車輪間差動装置は、該装置から
左右に延びる車軸を介して車輪に連結されるので
車体前後方向及び上下方向の位置が制約され、こ
れに伴つて他のメンバの配置も制約されて、これ
ら各構成メンバをコンパクトにレイアウトするの
が極めて困難となる。
本考案は、上記のような実情に対処するもの
で、車軸間差動装置と、その差動制限機構と、エ
ンジン側に位置する車輪の車輪間差動装置とが備
えられるエンジン横置き式4輪駆動車のトルク配
分装置において、上記車輪間差動装置をエンジン
側の車輪に対応位置させるべく、その配置の自由
度を拡大すると共に、上記各構成メンバをコンパ
クトにレイアウトすることを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 即ち、本考案は、エンジン横置き式4輪駆動車
のトルク配分装置において、エンジンからトラン
スミツシヨンを介して入力されるトルクを前輪側
と後輪側とに配分する車軸間差動装置と、その差
動制限機構と、エンジン側に位置する車輪の車輪
間差動装置とを備え、上記車軸間差動装置及び差
動制限機構を同軸上に配置すると共に、該軸上か
ら前輪側及び後輪側へ夫々トルクを出力する前輪
用出力ギヤ列及び後輪用出力ギヤ列を上記差動制
限機構の軸方向両側に配置し、且つ上記車輪間差
動装置を車軸間差動装置及び差動制限機構とは別
軸上に配置して、上記前、後輪用出力ギヤ列の間
に位置させたことを特徴とする。
(作用) 上記の構成によれば、エンジンからトランスミ
ツシヨンを介して入力されるトルクが車軸間差動
装置によつて前輪側と後輪側とに分配されると共
に、これらのトルクが前輪用及び後輪用出力ギヤ
列から、エンジン側に位置する車輪へは当該トル
ク配分装置を構成する車輪間差動装置を介して、
他方の車輪へは別途備えられた車輪間差動装置を
介して夫々伝達されることになり、また差動制限
機構の作用で上記車軸間差動装置の差動動作が走
行状態に応じてコントロールされることになる。
そして、特に上記エンジン側に位置する車輪の車
輪間差動装置は、当該トルク配分装置内におい
て、車軸間差動装置や差動制限機構とは別軸上に
配置されているので配置の自由度が増し、従つて
該車輪間差動装置をエンジン側の車輪に容易に対
応位置させることができると共に、上記車軸間差
動装置とその差動制限機構とは同軸上にまとめて
配置され、且つ該差動制限機構と車輪間差動装置
とが前輪用及び後輪用出力ギヤ列の間に位置する
ので、トルク配分装置の全体がコンパクトに構成
されることになる。
(実施例) 以下、本考案の実施例について説明する。
先ず、本実施例に係る4輪駆動車の全体構成を
第1図により説明すると、この4輪駆動車におい
ては、車体前部にエンジン1と、トランスミツシ
ヨン2と、トルク配分装置3とでなるパワープラ
ントが搭載されている。上記エンジン1は、その
出力軸4が車体幅方向に延びるように配置されて
いる。また、トランスミツシヨン2も、クラツチ
5を介して上記エンジン出力軸4に連結される入
力軸6及びこれに平行な出力軸7が車体幅方向に
延びるように配置されていると共に、該トランス
ミツシヨン2の入、出力軸6,7間には、選択的
に動力伝達状態とされる1〜5速及び後退速用の
各ギヤ列81〜85,8rが設けられており、且つ出力
軸7の一端には該トランスミツシヨン2からトル
ク配分装置3へトルクを伝達する出力ギヤ9が設
けられている。
一方、トルク配分装置3は、上記トランスミツ
シヨン2から入力されるトルクを分割して出力
し、左右の前輪10、11を駆動すると共に、車
体前後方向に延びるプロペラ軸12、後輪差動装
置(以下、リヤデフという)13及び該リヤデフ
13から左右に延びる後輪駆動軸14,15を介
して左右の後輪16,17を駆動するようになつ
ている。
次に、第2図により該トルク配分装置3の構造
を説明すると、該装置3には、車体幅方向に配置
された中間軸21と、該軸21に平行に配置され
て左右両側方に延びる左右の前輪駆動軸22,2
3と、車体前後方向に配置されて後方に延びる後
輪用出力軸24とが備えられている。そして、上
記中間軸21上に回転自在に支持された入力ギヤ
25がトランスミツシヨン出力ギヤ9にアイドル
ギヤ26を介して噛合されていると共に、左右の
前輪駆動軸22,23が第1図に示す前輪10,
11に、後輪用出力軸24がプロペラ軸12に
夫々連結されている。
また、上記中間軸21上には第1、第2車軸間
差動装置(以下、第1、第2センタデフという)
30,40と、これらのセンタデフ30,40の
切換機構50と、差動制限機構としてのビスカス
カツプリング60とが夫々配置されていると共
に、左右の前輪駆動軸22,23の対向端部周囲
には傘歯車式の前輪差動装置(以下、フロントデ
フという)70が配置されている。
上記第1センタデフ30は、シングルピニオン
型プラネタリギヤ機構で構成され、第3図に示す
ようにサンギヤと31と、該ギヤ31の周囲に配
置されてこれに噛合う複数のピニオンギヤ32…
…32と、これらのピニオンギヤ32……32を
夫々ピニオンシヤフト33……33を介して支持
するキヤリア34と、各ピニオンギヤ32……3
2の外側に配置されてこれらに噛合うリングギヤ
35とで構成されている。
また、第2センタデフ40はダブルピニオン型
プラネタリギヤ機構で構成され、第4図に示すよ
うにサンギヤ41と、該ギヤ41の周囲に配置さ
れてこれに噛合う複数の第1ピニオンギヤ42…
…42と、これらのピニオンギヤ42……42に
夫々噛合う複数の第2ピニオンギヤ43……43
と、第1、第2の各ピニオンギヤ42……42,
43……43を夫々ピニオンシヤフト44……4
4,45……45を介して支持するキヤリヤ46
と、第2ピニオンギヤ43……43の外側に配置
されてこれに噛合うリングギヤ47とで構成され
ている。
そして、第2図に示すように両センタデフ3
0,40のキヤリヤ34、リングギヤ47が連結
されて上記入力ギヤ25に結合されていると共
に、両センタデフ30,40のリングギヤ35、
キヤリヤ46が連結されて中間軸21に結合され
ており、また、両センタデフ30,40のサンギ
ヤ31,41が上記切換機構50に導かれてい
る。
この切換機構50は、上記第1、第2センタデ
フ30,40のサンギヤ31,41に夫々接続さ
れた第1、第2スプライン51,52と、これら
に並設され且つ中間軸21上に回転自在に支持さ
れた前輪用第1出力ギヤ81に結合された第3ス
プライン53と、これらのスプライン51,5
2,53に跨つてスライド可能に嵌合されたスリ
ーブ54とで構成されている。そして、該スリー
ブ54を図示のように左側にスライドさせた状態
では、第1、第3スプライン51,53を介して
第1センタデフ30のサンギヤ31と前輪用第1
出力ギヤ81とが連結され、またスリーブ54を
図示の位置から右側へスライドさせれば、第2、
第3スプライン52,53を介して第2センタデ
フ40のサンギヤ41と前輪用第1出力ギヤ81
とが連結されるようになつている。
一方、上記フロントデフ70は、左右の前輪駆
動軸22,23上に回転自在に嵌合支持されたデ
フケース71と、該ケース71内において前輪駆
動軸22,23の軸線に直交する方向に架設され
たピニオンシヤフト72と、該シヤフト72に回
転自在に支持された一対のピニオンギヤ73,7
4と、両ピニオンギヤ73,74に噛合された左
右一対の出力ギヤ75,76とで構成されてい
る。そして、両出力ギヤ75,76に左右の前輪
駆動軸22,23の端部が夫々連結されていると
共に、デフケース71には前輪用第2出力ギヤ8
2が固設され、該ギヤ82が上記中間軸21上の
前輪用第1出力ギヤ81に噛合されている。ま
た、上記中間軸21には後輪用第1出力ギヤ91
が固設されていると共に、右前輪駆動軸23上に
は後輪用第2出力ギヤ92が回転自在に支持され
て両ギヤ91,92が噛合され、且つ該第2出力
ギヤ92には後輪用第3出力ギヤ93が噛合さ
れ、更に該第3出力ギヤ93に連結された傘歯車
型の後輪用第4出力ギヤ94と、上記後輪用出力
軸24に固設された同じく傘歯車型の後輪用第5
出力ギヤ95とが噛合されている。
また、上記ビスカスカツプリング60は、上記
中間軸21上の前輪用第1出力ギヤ81に結合さ
れたアウタケース61と、中間軸21に結合され
たインナケース62と、両ケース61,62間に
配置されてこれらに交互に係合された多数のプレ
ート63……63とを有し、且つ該プレート63
……63の周囲に粘性流体を充填した構成とされ
ている。そして、上記アウタケース61とインナ
ケース62との間、即ち前輪用第1出力ギヤ81
と中間軸21との間の回転速度差が小さい時には
これらの相対回転を許容するが、上記回転速度差
が所定量を超えると粘性流体の抵抗により上記相
対回転を制限するように作用する。
次に、この実施例の作用を説明すると、エンジ
ン1からトランスミツシヨン2を介して出力され
るトルクは、該トランスミツシヨン2の出力ギヤ
9からアイドルギヤ26を介してトルク配分装置
3における入力ギヤ25に入力される。
そして、切換機構50におけるスリーブ54が
図示のように左側にスライドされている時は、ト
ルクは第1センタデフ30のキヤリヤ34に入力
されて、サンギヤ31とリングギヤ35とに分割
されると共に、サンギヤ31側へ分割されたトル
クは切換機構50を介して前輪用第1出力ギヤ8
1に、リングギヤ35側へ分割されたトルクは第
2センタデフ40のキヤリヤ46を介して中間軸
21から後輪用第1出力ギヤ91に夫々出力され
る。また、上記切換機構50におけるスリーブ5
4が右側へスライドされた時は、トルクは第2セ
ンタデフ40のリングギヤ47に入力されて、サ
ンギヤ41とキヤリヤ46とに分割されると共
に、上記第1センタデフ30と同様に、サンギヤ
41側へ分割されたトルクは前輪用第1出力ギヤ
81に、キヤリヤ46側へ分割されたトルクは後
輪用第1出力ギヤ91に夫々出力される。そし
て、いずれの場合にも、前輪用第1出力ギヤ81
に出力されたトルクは、前輪用第2出力ギヤ82
を介してフロントデフ70のデフケース71に伝
達されると共に、該フロントデフ70によつて左
右の前輪駆動軸22,23に分割されて、左右の
前輪10,11を駆動する。また、後輪用第1出
力ギヤ91に出力されたトルクは、後輪用第2〜
第5出力ギヤ92〜95を介して後輪用出力軸2
4に伝達され、更にプロペラ軸12、リヤデフ1
3及び後輪駆動軸14,15を介して左右の後輪
16,17を駆動する。
その場合において、上記第1センタデフ30に
よりトルクを分割する場合は、該センタデフ30
のキヤリヤ34に入力されたトルクがサンギヤ3
1とリングギヤ35とに、両ギヤ31,35の歯
数の比に応じて例えば3:7に配分されるので、
サンギヤ31から前輪10,11側へ伝達される
トルクよりリングギヤ35から後輪16,17側
へ伝達されるトルクの方が大きくなり、所謂トル
ク配分が後輪側に偏つたスポーテイ走行に適した
配分となる。これに対して、第2センタデフ40
によりトルクを配分する場合は、サンギヤ41と
リングギヤ47の歯数の比を例えば1:2に設定
すれば、リングギヤ47に入力されたトルクがサ
ンギヤ41とキヤリヤ46とに2等分されること
になり、従つてトルク配分が前、後輪均等な通常
走行或いは悪路走行等に適した配分となる。
また、いずれの場合にも、比較的緩かなコーナ
リング時においては、ビスカスカツプリング60
が前輪用第1出力ギヤ81と中間軸21との相対
回転を許容するので、第1センタデフ30におけ
る2つの出力要素であるサンギヤ31とリングギ
ヤ35との間、又は第2センタデフ40における
同じく2つの出力要素であるサンギヤ41とキヤ
リヤ46との間で差動動作が行われることにな
り、従つてコーナリングに伴う前、後輪間の回転
速度差が吸収されてブレーキング現象が解消され
ることになる。一方、急なコーナリング時、或は
前輪又は後輪のいずれか一方がスリツプした場合
のように前、後輪間の回転速度差が所定量を超え
るような場合には、ビスカスカツプリング60が
第1センタデフ30又は第2センタデフ40にお
ける2つの出力要素間での差動動作を制限するの
で、当該センタデフ30又は40がロツク状態に
近づいて、上記の如き前、後輪間の回転速度差が
解消もしくは抑制されることになる。そのため、
急なコーナリング時においては、前、後輪間の回
転速度差が過度に許容されることによる走行状態
の不安定化が防止され、また前輪又は後輪のいず
れか一方がスリツプした時には他方に動力が伝達
されて、例えばスリツプ状態からの脱出が可能と
なり或は所要の発進加速性が得られることにな
る。このようにして、ビスカスカツプリング60
の作用によつて、センタデフ30,40の差動動
作が走行状態に応じてコントロールされることに
なる。
然して、このトルク配分装置3においては、フ
ロントデフ70が配置された左右の前輪駆動軸2
2,23とは別に中間軸21が備えられ、該中間
軸21上に上記第1、第2センタデフ30,4
0、その切換機構50及びビスカスカツプリング
60が配置されている。つまり、上記フロントデ
フ70をセンタデフ関連メンバ30,40,5
0,60とは別に単独で別軸上に配置した構成と
されている。従つて、該トルク配分装置3におけ
る各構成メンバをレイアウトする際に、フロント
デフ70をセンタデフ関連メンバに拘束されるこ
となく比較的自由に配置することができ、これを
前輪10,11に容易に対応位置させることがで
きるようになつて、トルク配分装置3の全体とし
ても各構成メンバのレイアウトが容易化されるこ
とになる。また、フロントデフ70を除くセンタ
デフ関連メンバ30,40,50,60が中間軸
21上にまとめて配置されているので、これらを
支持する軸を徒らに多くする必要がなく、トルク
配分装置3の全体がコンパクトに構成されること
になる。
尚、第5〜9図は、本考案の他の実施例に係る
トルク配分装置3a〜3eを夫々示すもので、次
にこれらのトルク配分装置について説明する。
先ず、第5図のトルク配分装置3aは、前記実
施例と同様に、トランスミツシヨン出力ギヤ9a
からの回転がアイドルギヤ26a及び入力ギヤ2
5aを介して第1センタデフ30aのキヤリヤ3
4aと第2センタデフ40aのリングギヤ47a
とに入力されると共に、切換機構50aのスリー
ブ54aが図示の位置にある時は第1センタデフ
30aがトルクを分割し、サンギヤ31aへの出
力が中間軸21aから後輪用第1〜第5出力ギヤ
91a〜95aを介して後輪用出力軸24aに、
リングギヤ35aへの出力が切換機構50a、前
輪用第1、第2出力ギヤ81a,82a及びフロ
ントデフ70aを介して左右の前輪駆動軸22
a,23aに伝達される。また、上記スリーブ5
4aが右側へスライドされた時は第2センタデフ
40がトルクを分割し、第1センタデフ30の場
合と同様の経路でサンギヤ41aへの出力が後輪
用出力軸24aに、キヤリヤ46aへの出力がフ
ロントデフ70aないし左右の前輪駆動軸22
a,23aに伝達される。つまり、このトルク配
分装置3aにおいては、第1センタデフ30aの
リングギヤ35aと第2センタデフ40aのキヤ
リヤ46aとが前輪用出力要素、両センタデフ3
0a、40aのサンギヤ31a,41aが後輪用
出力要素となつている。
また、第6図に示すトランスフア装置3bも、
トランスミツシヨン出力ギヤ9bからの回転がア
イドルギヤ26b、入力ギヤ25bを介して第
1、第2センタデフ30b,40bのキヤリヤ3
4b、リングギヤ47bに入力される。そして、
切換機構50bのスリーブ54bが図示の位置に
ある時は第1センタデフ30bがトルクを分割
し、サンギヤ31bへの出力が中間軸21b、後
輪用第1〜第5出力ギヤ91b〜95bを介して
後輪用出力軸24bに、リングギヤ35bへの出
力が切換機構50b、前輪用第1、第2出力ギヤ
81b,82b及びフロントデフ70bを介して
左右の前輪駆動軸22b,23bに夫々伝達され
る。また、上記スリーブ54bが右側へスライド
された時は第2センタデフ40bがトルクを分割
し、サンギヤ41bへの出力が切換機構50bな
いしフロントデフ70bから前輪駆動軸22b,
23bに、キヤリヤ46bへの出力が中間軸21
bないし後輪用出力軸24bに夫々伝達される。
つまり、このトルク配分装置3bにおいては、第
1センタデフ30bのリングギヤ35bと第2セ
ンタデフ40bのサンギヤ41bとが前輪用出力
要素、第1センタデフ30bのサンギヤ31bと
第2センタデフ40bのキヤリヤ46bとが後輪
用出力要素となつている。
更に、第7図に示すトルク配分装置3cにおい
ても、トランスミツシヨン出力ギヤ9cbからの
回転がアイドルギヤ26c及び入力ギヤ25cを
介して第1、第2センタデフ30c,40cのキ
ヤリヤ34c、リングギヤ47Cに入力されると
共に、切換機構50cのスリーブ54cが図示の
位置にある時は第1センタデフ30cがトルクを
分割し、サンギヤ31cへの出力が切換機構50
c、前輪用第1、第2出力ギヤ81c,82cを
介してフロントデフ70cないし前輪駆動軸22
c,23cに、リングギヤ35cへの出力が中間
軸21c、後輪用第1〜第5出力ギヤ91c〜9
5cを介して後輪用出力軸24cに夫々伝達され
る。また、上記スリーブ54cが右側へスライド
された時は第2センタデフ40cがトルクを分割
し、サンギヤ41cへの出力が中間軸21ないし
後輪用出力軸24cに、キヤリヤ46cへの出力
が切換機構50cを介してフロントデフ70cな
いし前輪駆動軸22c,23cに夫々伝達され
る。つまり、このトルク配分装置3cにおいて
は、第1センタデフ30cのサンギヤ31cと第
2センタデフ40cのキヤリヤ46cとが前輪用
出力要素、第1センタデフ30cのリングギヤ3
5cと第2センタデフ40cのサンギヤ41cと
が後輪用出力要素となつている。
尚、以上のトルク配分装置3,3a〜3cにお
いては、いずれも第1センタデフ30,30a〜
30cがシングルピニオン型プラネタリギヤ機
構、第2センタデフ40,40a〜40cがダブ
ルピニオン型プラネタリギヤ機構で構成されてい
るが、次に説明する第8図のトルク配分装置3d
においては、第1、第2センタデフ30d,40
dともシングルピニオン型プラネタリギヤ機構で
構成されている。
このトルク配分装置3dにおいては、トランス
ミツシヨン出力ギヤ9dからの回転がアイドルギ
ヤ26d、入力ギヤ25dを介して第1、第2セ
ンタデフ30d,40dのキヤリヤ34d,44
dに入力されるようになつている。そして、切換
機構50dのスリーブ54dが図示の位置にある
時は第1センタデフ30dがトルクを分割し、サ
ンギヤ31dへの出力が切換機構50d、前輪用
第1、第2出力ギヤ81d,82d、フロントデ
フ70dを介して前輪駆動軸22d,23dに、
リングギヤ35dへの出力が中間軸21d、後輪
用第1〜第5出力ギヤ91d〜95dを介して後
輪用出力軸24dに夫々伝達される。また、上記
スリーブ54dを右側へスライドさせた時は第2
センタデフ40dがトルクを分割し、サンギヤ4
1dへの出力が中間軸21dないし後輪用出力軸
24dに、リングギヤ45dへの出力が切換機構
50dないしフロントデフ70dを介して前輪駆
動軸22d,23dに夫々伝達される。つまり、
このトルク配分装置3dにおいては、第1、第2
センタデフ30d,40dのキヤリヤ34d,4
4dを入力要素とする一方、第1センタデフ30
dのサンギヤ31dと第2センタデフ40dのリ
ングギヤ45dとを前輪用出力要素、第1センタ
デフ30dのリングギヤ35dと第2センタデフ
40dのサンギヤ41dとを後輪用出力要素とし
ている。
更に、第9図に示すトルク配分装置3eは、第
1、第2センタデフ30e,40eとしてダブル
ピニオン型プラネタリギヤ機構を用いたものであ
つて、トランスミツシヨン出力ギヤ9eからの回
転がアイドルギヤ26e及び入力ギヤ25eを介
して両センタデフ30e,40eのリングギヤ3
7e,47eに入力される。そして、切換機構5
0eのスリーブ54eが図示の位置にある時は第
1センタデフ30eがトルクを分割し、サンギヤ
31eへの出力が中間軸21e、後輪用第1〜第
5出力ギヤ91e〜95eを介して後輪用出力軸
24eに、キヤリヤ36eへの出力が切換機構5
0e、前輪用第1、第2出力ギヤ81e,82
e、フロントデフ70eを介して前輪駆動軸22
e,23eに夫々伝達される。また、上記スリー
ブ54eを右側へスライドさせた時は第2センタ
デフ40eがトルクを分割し、サンギヤ41eへ
の出力が切換機構50eないしフロントデフ70
eを介して前輪駆動軸22e,23eに、キヤリ
ヤ46eへの出力が中間軸21eないし後輪用出
力軸24eに夫々伝達される。つまり、このトル
ク配分装置3eにおいては、第1、第2センタデ
フ30e,40eのリングギヤ37e,47eが
入力要素、第1センタデフ30eのキヤリヤ36
eと第2センタデフ40eのサンギヤ41eとが
前輪用出力要素、第1センタデフ30eのサンギ
ヤ31eと第2センタデフ40eのキヤリヤ46
eとが後輪用出力要素となつている。
尚、以上のトルク配分装置3a〜3eにおいて
も、前輪用第1出力ギヤ81a〜81eと中間軸
21a〜21eとの間にビスカスカツプリング6
0a〜60eが介設されている。そして、第1〜
第4図のトルク配分装置3と同様に、中間軸21
a〜21e上に第1、第2センタデフ30a〜3
0e,40a〜40eと、その切換機構50a〜
50e及びその差動制限機構としてのビスカスカ
ツプリング60a〜60eがまとめて配置されて
いると共に、フロントデフ70a〜70eが中間
軸21a〜21e上の上記各センタデフ関連メン
バから分離されて、左右の前輪駆動軸22a〜2
2e,23a〜23e上に単独で配置されてい
る。
(考案の効果) 以上のように本考案は、車軸間差動装置と、そ
の差動制限機構と、エンジン側に位置する車輪の
車輪間差動装置とが備えられる4輪駆動車のトル
ク配分装置において、上記各構成メンバのうち車
軸間差動装置と差動制限機構とを同軸上に配置す
ると共に、これらとは別軸上に車輪間差動装置を
配置し、且つ上記差動制限機構の軸方向両側に前
輪用及び後輪用出力ギヤ列を配置し、これらのギ
ヤ列の間に上記車輪間差動装置を位置させる構成
としたから、該車輪間差動装置を他の構成メンバ
に拘束されることなく、当該車輪の位置に対応さ
せて自由に配置することができ、従つてトルク配
分装置としても各構成メンバのレイアウトが容易
化されることになる。また、上記車軸間差動装置
と差動制限機構とが同軸上に配置されるため、こ
れらを支持するための軸を徒らに多くする必要が
なくなり、しかも前輪用及び後輪用出力ギヤ列の
間に差動制限機構と車輪間差動装置とが位置する
ことになるので、該トルク配分装置の全体がコン
パクト化されることになる。
【図面の簡単な説明】
第1〜4図は本考案の第1実施例を示すもの
で、第1図は該実施例に係る4輪駆動車の全体構
成を示す骨子図、第2図はその要部の拡大骨子
図、第3,4図は該実施例における第1、第2セ
ンタデフの構成を示す概略図である。また、第5
〜9図は本考案の第2〜6実施例を夫々示す要部
骨子図である。 1……エンジン、2……トランスミツシヨン、
3,3a〜3e……トルク配分装置、30,30
a〜30e,40,40a〜40e……車軸間差
動装置(第1、第2センタデフ)、60,60a
〜60e……差動制限機構(ビスカスカツプリン
グ)、70,70a〜70e……車輪間差動装置
(フロントデフ)。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 出力軸が車体幅方向に延びるように配置された
    エンジンからトランスミツシヨンを介して入力さ
    れるトルクを分割して前輪側と後輪側とに出力す
    る車軸間差動装置と、該車軸間差動装置で分割さ
    れたトルクの一方をエンジン側に位置する左右の
    車輪に伝達する車輪間差動装置とを有する4輪駆
    動車のトルク配分装置であつて、上記車軸間差動
    装置の前輪側及び後輪側への出力要素間もしくは
    一方の出力要素と入力要素との間に介設されて両
    要素間の回転速度差が所定量を超えた時にその相
    対回転を制限する差動制限機構を設け、該車軸間
    差動装置及び差動制限機構を同軸上に配置すると
    共に、該軸上から前輪側及び後輪側へ夫々トルク
    を出力する前輪用出力ギヤ列及び後輪用出力ギヤ
    列を上記差動制限機構の軸方向両側に配置し、且
    つ上記車輪間差動装置を車軸間差動装置及び差動
    制限機構とは別軸上に配置して、上記前、後輪用
    出力ギヤ列の間に位置させたことを特徴とする4
    輪駆動車のトルク配分装置。
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