JPH0439039Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、プリント基板の回路パターンを作
成する際に用いるテンプレートに関し、特にリー
ドを有する電気部品が自動実装されるランド部の
形状に関する。

従来の技術 プリント基板にリードを有する電気部品を自動実
装する場合、電気部品は、プリント基板に形成し
たリード挿入孔に部品実装面からリードが自動挿
入された後、プリント基板の裏面（回路パターン
面）側に突出したリード端を折曲して仮固定され
る。この後、ハンダデイツプにより、リードがリ
ード挿入孔周囲に形成されたランド部にハンダ付
けされる。

このプリント基板への回路パターンの形成は、
フオトエツチングによる方向が一般である。この
フオトエツチングは、回路パターンの原画を作成
し、この原画によりプリント基板の銅箔面に回路
パターンをフオト印刷し、印刷されない不要部を
エツチングにより取り除くことにより行われる。

従来、回路パターンの原画を作成する際、ラン
ド部の形状は単に円のみのテンプレートを使用し
て描画し、これにより形成されるランド部は円形
状のものが一般的である。

考案が解決しようとする問題点 しかしながら、電気部品をプリント基板に自動
挿入し、リード端を折曲して仮固定する場合、リ
ードを折曲し易いように少し長めにしてある。こ
のため、従来のような単なる円形状のランド部で
は、リード端を折曲した際ランド内に収まりきら
ずにランド外に出てしまう場合があつた。このと
き、ランド部近傍にパターンが形成されていれ
ば、折曲されたリード端がそのパターンにかかつ
てしまう惧れがあつた。

この考案は、以上の点に鑑みなされたもので、
フオトエツチングに用いる回路パターンの原画作
成の際に、特殊な形状のランドを簡単に描画でき
るようにし、上記の問題を解消することを目的と
する。

問題点を解決するための手段 以上の目的を達成するために、この考案はプリ
ント基板の回路パターンの原画作成のときにリー
ドを有する電気部品を実装する一対のリード挿入
孔と、この挿入孔に対応する一対のランド部とを
描画する際に用いるテンプレートであつて、ラン
ド描画部を電気部品の自動挿入の際のリード折曲
方向に沿い、かつ前記リード挿入孔に対応し、一
方向に長い長円形状に達成した。

作 用 以上の構成による本案のテンプレートを用いれ
ば、回路パターンの原画作成の際、リード挿入孔
と共に、これと対応する特殊な長円形状のランド
部を簡単に描画することができる。

実施例 以下、この考案の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。

第１図は、本案に係るテンプレートを示すもの
で、図番１０，２０は電気部品の種類に応じた描
画部を示し、それぞれリード挿入孔の描画部と、
これに対応するランドの描画部とが一対で形成さ
れている。

描画部１０は、第２図に示すようなアキシヤル
型電気部品Ａを実装するリード挿入孔およびラン
ド部を描画するものである。

アキシヤル型電気部品Ａは、その両側方にリー
ドａ，ａが延出され、リードａ，ａはその根元近
傍で一方向に直角に折曲されている。リードａ，
ａのピツチが一定幅ｌに形成されている。この電
気部品Ａは、プリント基板Ｐに自動挿入されたと
き、第２図仮想線で示すようにリードａ，ａの先
端部を互いに向き合う内側方向に折曲して仮固定
される。

この電気部品Ａを実装するリード挿入孔および
ランド部を描画する描画部１０は、リードａ，ａ
のピツチ幅ｌと同ピツチｌで挿入孔描画部１１、
１１が開口形成されている。そして、その挿入孔
描画部１１，１１と対応するランド描画部１２，
１２が、リードａ，ａの先端部の折曲方向に沿う
同一方向に長い長円形状に開口形成されている。
そして、プレート面には基準線と共に、リード折
曲方向の目安となる表示１３，１３がなされてい
る。

アキシヤル型電気部品Ａのリードａ，ａのピツ
チ幅は、その種類・大きさ等で異なり、描画部１
０は１つだけでなく、頻度の高いピツチ幅のもの
を複数形成してある。

一方、描画部２０は、第３図，第４図に示すよ
うなリードが一方側に平行に延出されたラジアル
型電気部品Ｂ，Ｃを実装するリード挿入孔および
ランド部を描画するものである。

電気部品Ｂは、２本のリードｂ，ｂが延出された
ものでリードｂ，ｂはピツチ幅ｔで形成されてい
る。

電気部品Ｃは、トランジスタ等のような３本の
リードｃ，ｃ，c′が延出されたもので、リード
ｃ，ｃがピツチ幅ｔで形成され、そのリードｃ，
ｃの中心にリードc′が形成されている。電気部品
Ｃには、３本のリードｃ，c′cが一直線に配置し
たものと、三角形の頂点に配置したものがある。
一般に、自動挿入する場合、３本のリードｃ，
c′，ｃを一直線上に配置したものが用いられる。

この種のラジアル型電気部品ＢおよびＣをプリ
ント基板に自動挿入した場合、通常リードｂ，ｂ
およびｃ，ｃを基準線に対して30度傾いた相反す
る方向に折曲して仮固定される。

このラジアル型電気部品ＢおよびＣを実装する
挿入孔およびランド部の描画部２０は、リード
ｂ，ｂおよびｃ，ｃのピツチ幅ｔと同ピツチｔで
挿入孔描画部２１，２１が開口形成されている。
そして、その挿入孔描画部２１，２１と対応する
ランド描画部２２，２２が開口形成されている。
ランド描画部２２，２２は、電気部品ＢおよびＣ
が自動挿入されたとき、リードｂ，ｂ，および
ｃ，ｃのリード端折曲方向に沿う方向に長い長円
形状に形成されている。そして、挿入孔描画部２
１，２１には、リード折曲方向の目安となる表示
２３，２３が表示されている。

さらに、挿入孔描画部２１，２１を結ぶ基準線
の中間で直交する基準線上には、電気部品Ｃの他
のリードc′が挿入される挿入孔描画部２４および
２６が開口形成されている。挿入孔描画部２４
は、２１，２１に対して三角形の頂点に位置し、
挿入孔描画部２６は、２１，２１の中間に位置し
ている。挿入孔描画部２４に対応するランド描画
部２５はランド描画部２２，２２と一組で形成さ
れている。挿入孔描画部２６に対応するランド描
画部２７は別途に形成され、ランド描画部間には
描画部２７で描画される形状と同一形状の表示２
８が表示されている。

電気部品Ｂが実装される挿入孔およびランドを
描画する場合、ランド描画部２２，２２でランド
を描き、それに合わせて挿入孔描画部２１，２１
で挿入孔を描くことができる。

電気部品Ｃのリードｃ，ｃ，c′が三角形状に配
置した挿入孔およびランドを描く場合、ランド描
画部２２，２２および２５で描き、それに合わせ
て挿入孔描画部２１，２１および２４で同時に描
ける。また電気部品Ｃのリードｃ，c′，ｃが一直
線上に配置した挿入孔およびランドを描く場合、
先ずリードc′の対応するランドをランド描画部２
７で描き、その描画されたものと表示２８を合わ
せて、ランド描画部２２，２２で描けば、一直線
上にランドを描画できる。次いで、挿入孔描画部
２１，２１および２６で描けばよい。

考案の効果 以上説明した通り、本案によれば、回路パター
ンを作成する際に、プリント基板に自動挿入され
る電気部品のリード折曲方向に沿い、かつ前記リ
ード挿入孔に対応し、一方向に長い長円形状のラ
ンドを簡単に描画することができ、これにより回
路パターンの原画を作成し、フオトエツチングに
よりプリント基板に回路パターンを形成すれば、
プリント基板に電気部品を自動挿入した際、折曲
されたリード端が、従来のようにランド外にはみ
出してしまうことがなくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案に係るテンプレートを示す要部平
面図、第２図，第３図，第４図は電気部品とその
実装状態を示す斜視図である。 １０……（アキシヤル型電気部品用）描画部、
２０……（ラジアル型電気部品用）描画部、Ａ…
…アキシヤル型電気部品、Ｂ，Ｃ……ラジアル型
電気部品、Ｐ……プリント基板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プリント基板の回路パターン作成のときにリー
   ドを有する電気部品を実装する一対のリード挿入
   孔と、この挿入孔に対応する一対のランド部を描
   画する際に用いるテンプレートであつて、前記ラ
   ンドの描画部を前記リードの折曲方向に沿い、か
   つ前記リード挿入孔に対応し、一方向に長い長円
   形状にしたことを特徴とするテンプレート。