JPH0438974B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、天井埋込型冷暖房空調機における、
運転時の送風音の低減を目的とした、天井埋込型
冷暖房空調機に関するものである。

従来の技術 近年、天井埋込型冷暖房空調機は居室内の床を
全く必要としないため急速に需要がのびている。

以下、図面を参照しながら一般的な天井埋込型
冷暖房空調機の一例について説明する。

第５図及び第６図は従来の天井埋込型冷暖房空
調機の構造を示す。

同図において、室内ユニツト６内は外郭１内に
熱交換器２、フアン３、フアンモータ４、水受皿
５を具備し、外郭１の天面にスポツト溶接したナ
ツト７を介して、水受皿５を吊りボルト８及び固
定ナツト９で固定していた。さらに室内側に突出
しているパネル１０は、室内ユニツト６から吊り
下げられている吊りボルト８を介して蝶ネジ１１
で吊り下げ固定されている。また固定ナツト９と
蝶ネジ１１の内径は同一である。

発明が解決しようとする問題点 しかし、このような構造のものでは、運転をす
る際に、第５図のようにフアンモータ４に電圧が
かかり、フアン３を回転させ矢印のように風は、
室内からパネル１０の中央部を通つて室内ユニツ
ト６内に入り、熱交換器２で吸熱され、吸出口１
２より冷房を行なうが、第６図のようにフアン３
が破線のように回転するとフアン３から熱交換器
２までの風の流れの間で吊りボルト８が存在し、
かつそのボルト８の直径が10mmと太いために抵抗
となり、矢印のごとく風の流れが乱れて異常な音
が発生し、さらに風量の低下もみられた。

またメンテナンスの時には、この吊りボルト８
が水受皿５、及びパネル１０の両方共の固定を兼
ねている為に、水受皿を取りはずす際、まず蝶ネ
ジ１１をはずして、パネル１０を室内ユニツト６
からはずし、次に固定ボルト９をはずす作業とな
るが、この固定ボルト９と蝶ネジ１１との内径が
同一であるために固定ボルト９をはずす際に、相
等長いネジ部をはずす事となる。このことは、室
内ユニツト１が天井埋込である為、作業者は、長
時間上を向いた姿勢で作業することとなり、作業
性が非常に悪いという問題点を有していた。

本発明は上記問題点に鑑み、運転時での送風音
の低減を目的とした天井埋込型冷暖房空調機を提
供するものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明の天井埋込
型冷暖房空調機は、室内ユニツトの吊り下げ金具
の中央部に、フアンの送風方向へわん曲した整流
部を設けたものである。

作 用 上記構成により、フアンからの風は、整流部に
て整流されるため、吊り下げ金具が通風抵抗とな
らず、したがつて、送風音が低減できる。

実施例 以下、本発明の一実施例の天井埋込型冷暖房空
調機について、図面を参照しながら説明する。

第１図は本発明の一実施例における天井埋込型
冷暖房空調機の垂直断面図である。室内ユニツト
６は外郭１内に熱交換器２、フアン３、フアンモ
ータ４及び水受皿５を設え、外郭１の天板部分で
各部品を吊り下げ固定している。吊り下げ金具１
３も外郭１の天板部分より吊り下げ、固定板１４
を介し、水受皿５をネジ１５で吊り下げ固定して
いる。またパネル１０は、固定板１４に蝶ボルト
１６を使つて固定している。

第２図は第１図のＡ−Ａ線による断面図であ
り、フアン３からの風の方向（実線矢印）と同一
の方向に吊り下げ金具１３が固定されている。

第３図は吊り下げ金具１３の拡大図であり、上
部分は、外郭１の切りかき部（図示せず）にはめ
込むように凸状の固定片１３ａが形成され、さら
に穴１３ｂを設けてネジ（図示せず）により外郭
１の天板と吊り下げ固定できるように形成されて
いる。また下部分は、固定板１４とネジ１５で固
定しやすいようにフランジ１３ｃが形成されてい
る。さらに上部と下部との間の風の流れる中央部
には、半径100mm程度の円弧からなる整流部１３
ｄが形成されている。

上記構成において、室内ユニツト６を運転する
と、フアンモータ４に電圧がかかり、フアン３が
回転する。これにより矢印のように室内から吸込
み空気は、パネル１０の中央部を通り、室内ユニ
ツト６内に入り、熱交換器２で熱交換し、パネル
１０に設けた吹出口１２より室内の空調を行な
う。この時に、第２図のようにフアン３が破線矢
印方向に回転すると、フアン３から熱交換器２ま
での風の流れは実線矢印のように放射状に円弧を
描きながら流れる。ここで、吊り下げ金具１３の
整流部１３ｄは風の流れと同一方向に固定され、
第３図及び第４図のごとく整流部１３ｄが100mm
程度の円弧であることから送風は、風の流れを防
げることなくスムーズに流れる。

よつて流れが乱れないため、異常な音も発生せ
ず、風量の低下もみられない。また第１図で、吊
り下げ金具１３は固定板１４を介してネジ１５に
より、水受皿５のみを固定しているので、メンテ
ナンスの時、水受皿を取りのぞく際には、蝶ボル
ト１６によりパネル１０をはずし、ドライバー等
の工具で短時間にネジ１５をはずせるので、長時
間作業者が上を向いて作業を行なわなくてすむこ
ととなり、作業性も良い。さらに、外郭１とこの
吊り下げ金具１３との固定も、吊り下げ金具１３
の固定片１３ａを外郭１に設けた切り欠きとネジ
止めによつて容易に行える。

発明の効果 上記実施例より明らかなように、本発明の天井
埋込型冷暖房空調機は水受皿を室内ユニツトの外
郭から吊り下げる吊り下げ金具の中央部にフアン
の送風方向へわん曲した整流部を設けることによ
り、前記吊り下げ金具がフアンからの風の流れの
抵抗とならず、室内ユニツト内での風の乱れがな
く、これに起因する異常な音が発生せず、風量の
低下もみられない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における天井埋込型
冷暖房空調機の縦断面図、第２図は第１図のＡ−
Ａ線による断面図、第３図は同空調機における吊
り下げ金具の拡大図、第４図は第３図のＣ−Ｃ線
による断面図、第５図は従来の天井埋込型冷暖房
空調機の縦断面図、第６図は第５図のＢ−Ｂ線に
よる断面図である。 １……外郭、２……熱交換器、３……フアン、
４……フアンモータ、５……水受皿、６……室内
ユニツト、１０……パネル、１３……吊り下げ金
具、１３ａ……固定片、１３ｃ……フランジ、１
３ｄ……整流部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 居室内の天面に埋設されかつ中央に吸込口を
   有し、周縁に吹出口を有する空調機において、前
   記空調機を構成する室内ユニツトを、前記室内ユ
   ニツト内の中央に位置したフアンとフアンモータ
   および前記フアンの周囲に位置した熱交換器、前
   記熱交換器の下部に位置する水受皿と、前記フア
   ンの外周に位置しかつ前記水受皿を室内ユニツト
   の外郭から吊り下げた吊り下げ金具によつて構成
   し、さらに前記吊り下げ金具を、前記フアンの送
   風方向へわん曲した整流部と、この整流部の上下
   両端に形成された固定片より形成し、前記吊下げ
   金具の下方の固定片に、前記吸込口を形成するパ
   ネルを固定した天井埋込型冷暖房空調機。 ２ 吊下げ金具とパネルの固定を、吸込口側から
   ねじ止めなどにより着脱可能とした特許請求の範
   囲第１項に記載の天井埋込型冷暖房空調機。