JPH0438964Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 産業上の利用分野 本考案は押出成型せしめた煉瓦素地構成体を、
単体の煉瓦本体に切断せしめる煉瓦素地の切断装
置に関するものである。

従来の技術 従来、湿式による煉瓦素地の成型は、通常押出
成型機により所定断面形状に押出成型された素地
を該素地の上方にて特機せしめているピアノ線を
所定間隔毎に張設せしめた切断機を下方に摺動せ
しめ、各煉瓦素地の単体に切断せしめることによ
り成型せしめていたが、かかる成型方法において
は、各煉瓦素地の単体の切断時に煉瓦素地の切断
面が変形したりして高品質の煉瓦素地を得ること
ができなかつた。

このことは切断機を上下摺動自在にせしめる機
構の切断機自身の摺動時に発生するぶれに起因す
るものであり、かかる点を解消するためには摺動
機構を精密に製作すると、摺動機構が複雑にして
高価なものとなり、煉瓦素地の価格の高騰を招く
欠点を有していた。

考案が解決しようとする問題点 本考案は簡易な装置にて煉瓦素地の切断時の切
断面の均一化を図らしめて高品質の煉瓦素地を成
型せしめる様にした煉瓦素地の切断装置を提供せ
んとするものである。

〔考案の構成〕 問題点を解決するための手段 本考案はかかる点に鑑み、土練機の前方に移送
コンベアを連設し、該移送コンベアの中間部にピ
アノ線を張設した枠を素地の吐出速度に対応させ
て揺動させる素地構成体切断機を設けると共に、
移送コンベアの終端上方には素地構成体を押出す
る押出装置を配置し、又移送コンベア前方には所
定間隔毎にピアノ線を張設した切断部を具備する
と共に、素地構成体をピアノ線に対して押圧する
プツシヤーを具備した切断装置を配置し、一方所
定個数の載置板を併設すると共に、該載置板同士
を左右接離自在と成した移行装置を切断部の前方
にして且つ同高位置にプツシヤー押圧方向に対し
て進退自在に配設した煉瓦素地の切断装置を提供
して上記欠点を解消せんとするものである。

作 用 本考案にあつては、土練機から連続的に押出成
型された所定形状の連続素地を移送コンベアによ
り移送中にて、素地構成体切断機により所定長に
し、且つ切断面を直角に切断し、切断された素地
構成体を移送コンベア上に配置せしめている押出
装置により切断装置の受台上に搬入せしめ、受台
上のストツパーにて定位置に停止保持されると、
素地構成体の一側面部側の切断部の前方位置にし
て且つ受台と同高位置に移行装置の載置板を待機
せしめ、素地構成体の他側面部側後方に待機して
いるプツシヤーが前進して受台上の素地構成体は
反対側に配置された切断部側に受台上を滑りなが
ら押圧され、ピアノ線にて素地構成体を所定個数
に切断せしめると共に、移行装置の載置板上に載
置せしめ、又素地構成体の両側仕上げしろは移行
装置の載置板よりはみ出し、下方へ落下して土練
機に戻るのである。

又、移行装置の載置板が左右に隔離せしめて単
体素地の間を広げるのである。

実施例 以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
ると、 １は煉瓦等の粘土製品の素地Ｗを押出成型せし
める土練機であり、該土練機１の前方吐出方向に
は口金２より吐出する素地Ｗを受承すると共に、
吐出する素地Ｗの速度に応じて循環駆動せしめる
移送コンベア３を配設せしめている。

４は移送コンベア３の中間部に設けしめた素地
構成体切断機であり、該素地構成体切断機４は門
状のフレーム５の下端部６，６ａを枢支せしめて
揺動自在に成さしめると共に、フレーム５上部に
シリンダ７を倒設せしめ、該シリンダ７のロツド
８先端にフレーム５内にて上下摺動自在に成さし
めると共に、ピアノ線９を張設せしめた枠１０を
固着せしめて素地Ｗの吐出速度に対応せしめて揺
動せしめながらピアノ線９を上下摺動せしめてい
る。

１１は移送コンベア３の終端上方位置に配置せ
しめる押出装置であり、該押出装置１１はフレー
ム１２を倒設せしめ、該フレーム１２の下方に長
片側先端に押出ローラ１３を枢支せしめたＬ字状
に形成せしめたアーム１４の中間部を枢支せしめ
ると共に、フレーム１２に倒設せしめるシリンダ
１５のロツド１６先端をアーム１４の短片側先端
に枢支せしめて左右揺動自在に成さしめている。

１７は移送コンベア３の前方に連設せしめた切
断装置であり、該切断装置１７は移送コンベア３
に継続して同高位置に配設せしめた受台１８上の
先端部に搬送されて来る素地構成体waの前端部
が当接して受台１８上における素地構成体waの
位置を規制せしめるストツパー１９を立設せし
め、又受台１８の前方、即ち素地構成体waの進
行方向に対し一側面部側に素地構成体waを所定
個数に切断すべく、所定間隔毎に上方および下方
に横架せしめた支持杆２０，２０ａとの間にピア
ノ線２１，２１ａ…を張設せしめて切断部２２と
成し、一方切断部２２の反対側位置の受台１８上
には素地構成体waの他側面部側に対向するプツ
シヤー２３を配置せしめると共に、該プツシヤー
２３をガイドシヤフトＸ，Ｙを介して素地構成体
waの進行方向に対し直交する方向、即ち切断部
２２側に進退自在成らしめ、プツシヤー２３の背
面中央部には受台１８上に装置せしめたプツシヤ
シリンダー２４のロツド２５を連結せしめ、プツ
シヤシリンダー２４の作用により受台１８上の素
地構成体waを切断部２２に強制押圧せしめるこ
とにより素地構成体waを複数に切断せしめる様
に成している。

尚、切断部２２はプツシヤー２３押圧方向と直
交する方向にスライド自在になさしめている。

２６は切断された単体素地Ｆ，Fa…を次工程
へ移行せしめる移行装置であり、該移行装置２６
は切断された複数個の単体素地Ｆ，Fa…を載置
せしめる載置板２７，２７ａ…を併設せしめると
共に、該載置板２７，２７ａ…を左右接離自在に
成さしめ、又移行装置２６はプツシヤー２３の後
退位置にて素地構成体waが所定位置に停止待機
せしめている時、素地構成体waの一側面部側の
切断部２２の前方位置にして且つ受台１８と同高
位置に移行装置２６の載置板２７，２７ａ…を同
期せしめて待機せしめ、切断装置１７と次工程で
あるパレツト（図示せず）積込工程のパレツト上
とを往動自在に成さしめている。

次に本考案に係る煉瓦素地の切断装置の作用に
ついて説明すると、 土練機１の口金２から連続的に押出成型された
所定形状の素地Ｗは移送コンベア３上に導入され
ると共に、順次移送されて単体素地の複数個分の
所定長に成つた時点で移送コンベア３中間部に待
機せしめている素地構成体切断機４により所定長
に移送途中にて切断せしめている。

かかる切断状態にあつては、ピアノ線９を張設
した枠１０を素地Ｗの吐出速度に対応させて揺動
させているため、素地構成体切断機４により切断
面を直角に切断することが出来る。

続いて、切断された素地構成体waの後端部を
移送コンベア３上に配置せしめている押出装置１
１により切断装置１７の受台１８上に搬入され、
受台１８先端部のストツパー１９に当接して定位
置に停止保持されると、素地構成体waの一側面
部側の切断部２２の前方位置にして且つ受台１８
と同高位置に移行装置２６の載置板２７，２７ａ
…を待機せしめ、素地構成体waの他側面部側後
方に待機しているプツシヤー２３がプツシヤシリ
ンダー２４の作動により前進して受台１８上の素
地構成体waは反対側に配置された切断部２２側
に受台１８上をすべりながら押圧され、ピアノ線
２１，２１ａ…にて素地構成体waを所定個数に
切断すると同時に、移行装置２６の載置板２７，
２７ａ…上に載置せしめ、又素地構成体waの両
側仕上げしろは移行装置２６の載置板２７，２７
ａ…よりはみ出し、下方へ落下して土練機１に戻
るのである。

又、移行装置２６の載置板２７，２７ａ…が左
右に隔離せしめて単体素地Ｆ，Fa…の間を拡張
せしめるのである。

〔考案の効果〕

要するに本考案は、土練機１の前方に移送コン
ベア３を連設し、該移送コンベア３の中間部にピ
アノ線９を張設した枠１０を素地Ｗの吐出速度に
対応させて揺動させる素地構成体切断機４を設け
ると共に、移送コンベア３の終端上方には素地構
成体waを押出する押出装置１１を配置し、又移
送コンベア３前方には所定間隔毎にピアノ線２
１，２１ａ…を張設した切断部２２を具備すると
共に、素地構成体waをピアノ線２１，２１ａ…
に対して押圧するプツシヤー２３を具備した切断
装置１７を配置し、一方所定個数の載置板２７，
２７ａ…を併設すると共に、該載置板２７，２７
ａ…同士を左右接離自在と成した移行装置２６を
切断部２２の前方にして且つ同高位置にプツシヤ
ー２３押圧方向に対して進退自在に配設したの
で、土練機１から連続的に押出成型された所定形
状の素地Ｗを移送コンベア３により移送中にて、
素地構成体切断機４により切断面を直角に切断す
ることが出来、よつて単体素地Ｆ，Fa…の切断
時における素地構成体waの両側仕上げしろの損
失を低減させることが出来る。

又、受台１８と同高位置に移行装置２６の載置
板２７，２７ａ…を待機し、素地構成体waの他
側面部側後方に待機しているプツシヤー２３にて
素地構成体waを押圧してピアノ線２１，２１ａ
…にて素地構成体waを所定個数に切断すると同
時に移行装置２６の載置板２７，２７ａ…上に載
置し、しかる後載置板２７，２７ａ…が左右に隔
離して単体素地Ｆ，Fa…の間を拡張しているた
め、単体素地Ｆ，Fa…同士の接触による損傷を
確実に防止することが出来、よつて素地Ｗの吐出
から単体素地Ｆ，Fa…の成型に至るまでの工程
を自動的且つ連続的に一連の操作を一切人手を不
要として高品質、且つ安価な煉瓦素地を提供する
ことが出来る等のその実用的効果甚だ大なるもの
である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すものにして、第１
図は本考案に係る煉瓦素地の切断装置の平面図、
第２図は同上側面図である。 １……土練機、３……移送コンベア、４……素
地構成体切断機、１１……押出装置、１７……切
断装置、２１，２１ａ………ピアノ線、２２……
切断部、２３……プツシヤー、２６……移行装
置、２７，２７ａ………載置板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 土練機の前方に移送コンベアを連設し、該移送
   コンベアの中間部にピアノ線を張設した枠を素地
   の吐出速度に対応させて揺動させる素地構成体切
   断機を設けると共に、移送コンベアの終端上方に
   は素地構成体を押出する押出装置を配置し、又移
   送コンベア前方には所定間隔毎にピアノ線を張設
   した切断部を具備すると共に、素地構成体をピア
   ノ線に対して押圧するプツシヤーを具備した切断
   装置を配置し、一方所定個数の載置板を併設する
   と共に、該載置板同士を左右接離自在と成した移
   行装置を切断部の前方にして且つ同高位置にプツ
   シヤー押圧方向に対して進退自在に配設したこと
   を特徴とする煉瓦素地の切断装置。