JPH043889B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はV.T.Rのヘツドコア、トランス或は温
度センサ等の部品を樹脂により封止し、性能の安
定性、絶縁性或は外部衝撃に対する強化をはかつ
た封止成型装置に関する。

［従来の技術］ 従来はこの種装置の一部は第８図に示すような
もので可動側金型１のキヤビテイ２内へ例えば
V.T.Rのヘツドコアのような被封止成型部品３を
複数個（図示の場合10個）収納し、（第９図にこ
の被封止成型部品３とキヤビテイ２との関係を展
開斜視図で示す。）固定側金型４を可動側金型１
に合わせた後図示しない樹脂射出機構部より溶融
した樹脂を湯口５から供給し、被封止成型部品を
樹脂で封止し、更に冷却した後型開口を行い図示
しない油圧装置により操作するエジエクタ棒６，
７を上昇せしめて突出し板８を上昇し、この突出
し板上に各被封止成型部品の下面に対向して２個
宛、即ち20個植設された突出しピン９，１０（２
個のみ図示）を介して被封止成型部品３をキヤビ
テイ２から押し上げ、金型より取り出すようにな
つている。

［発明が解決しようとする問題点］ このような封止成型装置にあつては、型を開い
た時固定側金型４が可動側金型１の真上に位置す
る為、キヤビテイ２の部分が見にくく、被封止成
型部品３をキヤビテイ２内へセツトするのが困難
でセツト時間がかかるばかりでなく、セツトが終
る迄成型作業が停止する。

又他の被封止成型部品を成型する場合、本体金
型まで総てを交換する必要があり、時間がかかり
高価となると共に金型温度を設定値迄上げるのに
も時間がかかる。

更に金型をおく場所を大幅に必要とし、修理時
の運搬が困難である等幾多の問題点がある。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は以上の問題点を解決するために発明さ
れたもので、本発明によれば、作業台と隣接し、
所定の周期で半回転宛するテーブルと、このテー
ブル上にセツトされた可動金型と、この可動金型
に対して挿脱することが出来、被封止成型部品を
挿入し得る複数のキヤビテイを有する可動トレー
と、前記可動金型にセツトし得る固定金型と、作
業台の反対側に位置し両金型により形成される湯
口に対向する樹脂射出機構と、可動金型内におい
て可動トレーの下方に設けられ且つ上面に被封止
成型部品をとり出し得るように構成され、常時ば
ねにより下方に偏位する第１のエジエクタプレー
トと、同じく可動金型内においてこのエジエクタ
プレートの下方に設けられ、上面に複数本のエジ
エクタピンを有する第２のエジエクタプレート
と、このエジエクタプレートに対向し、油圧装置
等により作動するエジエクタ棒とよりなる事を要
旨としたものである。

［作用］ 本発明は以上のような手段を有しているから、
所定の周期で半回転宛するテーブル上にセツトさ
れた可動側金型より引き出された可動トレー内の
キヤビテイに被封止成型部品を複数個挿入セツト
し、可動トレーを可動側金型内に挿入し、固定側
金型を可動側金型にセツトした後、樹脂射出機構
によりトレーに設けられた湯口を介して溶融樹脂
をキヤビテイ内に射出し、この樹脂で被封止成型
部品を被覆し、所定時間持冷却させる。

然る後型開きを行い油圧装置を介して操作され
るエジエクタ棒を押し上げ、金型内に設けられた
エジエクタプレートを突き上げ、このプレートに
複数本植設されたエジエクタピンを介してトレー
側のばねにより常時押下されているエジエクタプ
レートをばねの弾力に抗して扛上せしめ、このエ
ジエクタプレートに多数個設けられた突き出しピ
ンにより被封止成型部品をトレーより押し出し、
取り出した後前記トレーを可動側金型より引き出
す。

その後再び油圧装置を介してエジエクタ棒を下
降せしめる事により金型側のエジエクタプレート
を旧位置に復帰せしめると共にトレー側のエジエ
クタプレートをばねの弾力により下降せしめ、こ
の状態で可動トレーを可動側金型より引き出す。

このようにして可動側金型より引き出された可
動トレーのキヤビテイ内に再び被封止成型部品を
挿入セツトし、前述の操作を繰り返えすものであ
る。

［実施例］ 以下本発明装置を図面に示す一実施例について
説明する。第１図は本発明装置の全体を示す概略
の斜視図であるが、１１はベースでこのベース上
に図示しない制御手段により周期的に半回転宛す
るテーブル１２が設けられている。このテーブル
上には後述する動作時に作業台１３と樹脂射出機
構１４とに対向する部分に同一形状の可動側金型
１５と１６とがセツトするようになつている。

可動側金型１５に対向して固定側金型１７がそ
の支持ユニツト１８により支持されている。この
金型１７は４本の案内棒１９，２０，２１，２２
を有するプレート２３に設けられたチヤツク２４
（１個のみを図示）により支持されている。そし
て前記各案内棒は支持棒２５，２６，２７，２８
を介してテーブル１１より離間して支持された支
持板２９を貫通して居り、プレート２３は適宜の
油圧装置により前記各案内棒を案内として図にお
いて上下動するものである。

可動側金型１６には前記固定側金型１７と同一
形状の他の固定側金型３０が対向して居り、この
ように両金型１６，３０がセツトされた状態で型
締め板３１が別の油圧装置（図示しない）により
下方に押圧されて両金型を固く締めつける。

テーブル１１の可動側金型１５に対向する部分
にエジエクタ棒３２，３３が又他の油圧装置（図
示しない）により上下動して後述する被封止成型
部品を、これも後述するトレーから排出するよう
になつている。

次に各金型の詳細を第２図について説明する。

然して説明の便宜上可動側金型１５と固定側金
型１７についてのみ説明する。

可動側金型１５はこの金型の取付けプレート３
４を有し、このプレート３４を介して前述のよう
に可動側金型１５を前記テーブル１２にセツトす
る。このように可動側金型１５がセツトされた状
態では取付けプレート３４に設けられた２個の孔
（図示しない）が前記エジエクタ棒３２，３３に
対向するようになつている。

可動側金型１５には前後方向に蟻溝３５を有
し、この蟻溝内に摺動自在のトレー３６（第３
図）を設けている。このトレー３６は下部が開放
した凸状をなし、且つこの開放部には互いに対向
して内方に向う長手方向の鍔縁部３７，３８を設
けている。

トレー３６の上部には複数の仕切壁３９，４０
で仕切られた複数個のキヤビテイ４１，４２が並
列に設けられている。そしてこれ等キヤビテイは
図示の場合片側で８個、両側で16個設けられてい
る。

４３は長手方向に設けられた中心壁で、この中
心壁により各キヤビテイを並列に区画している。

前記中心壁の上面及びトレーの上面には長手方
向に半割の湯道４４が設けられ、この湯道の一端
はトレーの前面に設けられた同じく半割の湯口４
５に接続されている。

トレー３６の前記鍔縁部３７，３８の上面には
第１のエジエクタプレート４６が載置され、複数
個のばね４７，４８（２本のみを図示）によりこ
のプレートを鍔縁部３７，３８側に偏位してい
る。

第１のエジエクタプレート４６の上面には図示
しないが突き出しピンが32本設けられ夫々のキヤ
ビテイの底部に設けられたこれも図示しないが２
個宛の孔内に対向している。

可動側金型１５の下部には長手方向に空所４９
を有し、この空所内に第２のエジエクタプレート
５０を挿入してある。前記空所４９と蟻溝３５と
の間には隔壁５１が設けられている。

第２のエジエクタブレート５０の上面には複数
本（実際には４本であるが２本のみ図示）のエジ
エクタピン５２，５３を植設し、これ等のピンを
隔壁５１に設けられた図示しない各孔に嵌合して
いる。

可動側金型１５の四隅にはガイドピン５４，５
５，５６，５７が植設され、固定側金型１７の下
面四隅に対向して設けられた孔（図示しない）内
に嵌合するようになつている。

又固定側金型１７にも長手方向に引出し可能の
トレー５８を設け、異なつた被封止成型部品を成
型する際に交換し得るようになつているが、この
点については本発明の要旨とは関係がないので詳
細な説明は省略する。

トレー５８の前面には前記湯口４５に対応する
半割の湯口５９を設けると共に底面には前記湯道
４４に対応する湯道（図示しない）を設けてい
る。

前記トレー３６の上面四隅にはサポートピン６
０，６１，６２，６３を突設し、トレー５８の下
面四隅にはこれ等サポートピンが嵌合する孔（図
示しない）を設けている。

本発明装置は以上のように構成されているから
ヘツドコアのような被封止成型部品を成型するに
は第２図において後述するように先に樹脂で封止
成型された部品をトレー３６の各キヤビテイ４
１，４２、から取り出した後トレーを可動側金型
１５から引き出し、作業台１３上におかれたトレ
ー３６の各キヤビテイ４１，４２内に被封止成型
部品を収納する。然して作業台１３上には図示し
なかつたがコロ等を設けてトレー３６の移動を容
易にしておくとよい。次でこのトレー３６を可動
側金型１５の蟻溝３５を介して可動側金型１５に
挿入セツトし、支持ユニツト１８に支持された固
定側金型１７を下降し、チヤツク２４を外して可
動側金型１５に仮セツトする（第４図）。この時
可動側金型１５の上面四隅の各ガイドピン５４，
５５，５６，５７は固定側金型１７の下面四隅の
孔内に嵌合すると共にトレー３６の各サポートピ
ン６０，６１，６２，６３はトレー５８の下面の
孔内に嵌合する。

この時各エジエクタ棒３２，３３は油圧装置の
作用により下降している。

この状態でテーブル１２を半回転する時は両金
型は型締め板３１の下方に位置する。従つて型締
め板３１を油圧装置により下降させる時は両金型
は強く締めつけられる。

この時樹脂射出機構１４を前進せしめ、その先
端のノズルを金型の湯口に当接し、樹脂を射出す
る時は樹脂は湯道を経てトレー３６の各キヤビテ
イ内に供給され各部品を封止成型する。

若干の冷却時間を経た後型締め板３１を再び油
圧装置を介して扛上し、その後テーブル１２を半
回転すると、両金型は支持ユニツト１８の真下で
作業台１３に対向する位置に戻る。

この時前述したように仮セツトされた別の金型
が型締め板３１の下方に位置する。

然して両金型が支持ユニツト１８の真下に位置
すると、支持ユニツト１８が油圧装置により操作
して固定側金型を第１図で示すようにチヤツク２
４で掴むと共に持ち上げる。

この時可動側金型の取付けプレート３４に設け
られた２個の孔はエジエクタ棒３２，３３に対応
する。

従つて今各エジエクタ棒３２，３３を油圧装置
により上昇する時は各エジエクタ棒は取付けプレ
ート３４の孔を通つて第２のエジエクタプレート
５０の下面に係合し、このエジエクタプレートを
押し上げる。従つて、第２のエジエクタプレート
に設けられたエジエクタピン５２，５３は隔壁５
１に設けられた孔を通つて第１のエジエクタプレ
ート４６の下面に係合し、このエジエクタプレー
トをばね４７，４８の弾力に抗して押し上げる。
従つて第１のエジエクタプレート４６に設けられ
た突き出しピンが各キヤビテイ４１，４２に設け
られた孔を通つて押し上げられる事により各キヤ
ビテイ内で封止成型された部品Ａを各キヤビテイ
より上方に突き出す。（第５図） 然して封止成型された部品の各々は作業員によ
り各キヤビテイから取り出され、所望の仕上げ加
工を行つて成品とする。

このような状態で油圧装置を作動してエジエク
タ棒３２，３３を下降させる時は、第２のエジエ
クタプレート５０もエジエクタピン５２，５３と
共に下降し、従つて第１のエジエクタプレート４
６はばね４７，４８の弾力により鍔縁部３７，３
８に当接する迄下降する。（第６図） 然る後トレー３６は可動側金型１５から引き出
され、作業台１３上に載置される。（第７図） このように取り出されたトレーに再び被封止成
型部品を収納し、可動側金型内にセツトした後、
前記のように封止作業を行うものである。

［発明の効果］ 以上のように本発明装置によれば、半回転宛す
るテーブル上に可動金型がセツトされている為、
可動金型が作業台に対向した時可動トレーの引出
し並びにキヤビテイ内への被封止成型部品のセツ
トが簡単になされ、又その対向側では射出成型が
なされるので従来のようにセツトが終る迄成型作
業が停止することはなく、又トレーを交換するだ
けで多種多様の被封止成型部品を成形し得る等幾
多の利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明封止成型装置の全体を示す概略
の斜視図、第２図は各金型の展開斜視図、第３図
は可動側金型から取り出されたトレーの斜視図、
第４図は両金型を仮セツトした時の正面図、第５
図は被封止成型部品がトレーから突き出された状
態を示す正面図、第６図はエジエクタ棒が下降し
た状態を示す正面図、第７図はトレーが可動側金
型から取り出された状態を示す正面図、第８図は
従来の各金型とエジエクタ棒とを示す展開斜視図
で第９図は被封止成型部品とキヤビテイとの関係
を示す展開斜視図である。 １５，１６……可動側金型、１７，３０……固
定側金型、３６……トレー、４１，４２……キヤ
ビテイ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 作業台と隣接し、所定の周期で半回転宛する
   テーブルと、このテーブル上にセツトされた可動
   金型と、この可動金型に対して挿脱することがで
   き、被封止成型部品を挿入し得る複数のキヤビテ
   イを有する可動トレーと、前記可動金型にセツト
   し得る固定金型と、作業台の反対側に位置し、両
   金型により形成される湯口に対向する樹脂射出機
   構と、可動金型内において可動トレーの下方に設
   けられ且つ上面に被封止成型部品を取り出し得る
   ように構成され、常時ばねにより下方に偏位する
   第１のエジエクタプレートと、同じく可動金型内
   においてこのエジエクタプレートの下方に設けら
   れ、上面に複数本のエジエクタピンを有する第２
   のエジエクタプレートと、このエジエクタプレー
   トに対向し、油圧装置等により作動するエジエク
   タ棒とよりなる封止成型装置。