JPH0438161Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案は、調理食品を均一に焼き上げるように
した熱風循環形オーブンレンジに関する。

（従来の技術） この種の熱風循環形オーブンレンジは、第３図
に示されるように、オーブン１の後板２の上端部
および下端部に吹出孔３，４を設けるとともに、
後板２の上下方向中間位の吸込孔５を設け、後板
２の外側に設けたヒータ６および循環フアン７を
囲むように成形したケーシング８をオーブン１に
ねじを介して取付けるようにして構成されてい
る。

一方上記ケーシング８を覆うように箱形カバー
９が設けられ、この箱形カバー９には、モータ取
付板（図示せず）を介してモータ１０が取付けら
れている。上記モータ１０の軸１１には上記フア
ン７が装着されている。また上記軸１１にはモー
タ１０を冷却するための自冷フアン１２が装着さ
れている。

しかしてオーブン１内の空気は、循環フアン７
の回転により、吸込孔５からヒータ６に導かれ、
ここで加熱された熱風が、吹出孔３からオーブン
１内に吹出され、オーブン内に設けた回転棚（図
示せず）に載置された調理食品を加熱し、調理食
品に焼き色を付けるようにしている。

しかし上記形式の熱風循環形オーブンレンジで
は、後板に設けた吸込孔と吹出孔が近接するた
め、熱風がシヨートサーキツトし、オーブン内の
前方部分まで熱風が導かれない場合が生じ、調理
食品を均一に加熱できないことがある。

また調理食品は回転棚に２段重ねに置かれる丸
皿に載置されて、調理するので、オーブン内の空
間を有効に利用できない。

（考案が解決しようとする問題点） 上記した如く調理食品を丸皿に載せ、回転棚に
２段重ねに置き、調理する場合には、皿の中央部
に位置する食品が、外周部に位置する食品より焼
き色がうすくなり、全体的に焼むらが生じ、また
上下丸皿間にも焼むらが生じてしまう。

そこで本考案は以上の欠点を除去するもので、
熱風のシヨートサーキツトをなくしオーブン内の
前方部分まで、熱風を導くことで、オーブン内を
均一に加熱し、調理食品の焼むらの発生をなくす
ようにした熱風循環形オーブンレンジを提供する
ことを目的とする。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本考案の熱風循環形オーブンレンジでは、オー
ブン後板の上下方向中間部を外側に膨出し、この
膨出部に吸込孔を形成し、オーブン後板の上端部
および下端部に設けた吹出孔との位置を離すこと
で熱風のシヨートサーキツトの発生を防ぐととも
に、オーブン内の有効利用を図り得るように構成
される。

（作用） 本考案の熱風循環形オーブンレンジにおいて、
循環フアンにより強制されヒータにより加熱され
た熱風は、オーブン後板の上端部および下端部に
設けた吹出孔よりオーブン内に吹き出され、開閉
扉や側板に当り、反転して丸皿等に設けた調理食
品の間を通り抜け、吸込孔から循環フアンに向け
て戻るので、熱風にシヨートサーキツトが発生せ
ず、調理食品を均一に加熱できる。

（実施例） 以下本考案の一実施例を図面につき説明する。

なお第１図において第３図と同一部材について
は同一符号を付す。

第１図において符号２０、オーブン後板を絞り
成形し、外側に膨出することで形成される膨出部
であつて、この膨出部２０は、後板の吹出孔３，
４を設けた部位の中間部に位置している。

上記膨出部２０の循環フアン７に対向した部位
には、吸込孔２１が形成されている。また上記膨
出部２０の上方部分には、上記吹出孔３の面積よ
り小面積の吹出孔２２が設けられ、部分的に熱風
のシヨートサーキツトを生ぜしめることで、部分
的な差によつておこる焼むらをなくすようにして
いる。

一方上記オーブン１の天板２３の後端部は、第
２図に示すように、上方に折り曲げられて折り曲
げ部２４を形成するとともに、この折り曲げ部２
４を延設して係止片２５を形成している。

他方上記ケーシング８の上端部には係止片２６
が設けられており、この係止片２６に設けた係止
孔２７を係止片２５に係着することで互いに結合
するようにしている。上記ケーシング８に開孔
（図示せず）、折り曲げ部２４にねじ孔２８をそれ
ぞれ設けることで、ねじ２９を介してケーシング
８をオーブン側に取付けるようにしている。

すなわちケーシナグ８のオーブンへの取付けに
際して、係合片を係止片に装着することでケーシ
ングのオーブンに対する位置決めを容易に行ない
得ることになる。

しかしてオーブン１内の空気は、回転する循環
フアン７により膨出部２０に設けた吸込孔２１を
通り抜け、ヒータ６に導かれ、ここで加熱され、
加熱された熱風が、オーブン後板の上端部および
下端部に設けた吹出孔４よりオーブン内に吹出さ
れ、オーブン内に設けた回転棚（図示せず）に載
置された２段重ねの丸皿に置いた調理食品を加熱
された２段重ねの丸皿に置いた調理食品を加熱す
ることになるが、吹出孔を吸込孔の形成位置が膨
出部２０を形成することで異なるため、熱風にシ
ヨートサーキツトが発生せず、オーブン内を均一
に加熱するので、調理食品に焼むらが生じない。

またオーブン後板に突出した膨出部を形成する
ことでオーブン内が広くなり、丸皿でなく角皿を
入れても回転調理が可能になる。

なお循環フアンの回転による吹出孔の風量、熱
風の部分的な差によつて生じる調理食品の焼むら
は、膨出部に小さい面積の吹出孔を設け、意識的
にシヨートサーキツトさせることで解消できる。

〔考案の効果〕

以上述べたように本考案によれば、オーブン後
板に膨出部を設け、この膨出部に吸込孔を形成す
ることで熱風のシヨートサーキツトを防ぎ、オー
ブン内を均一に加熱せしめるようにしたので、調
理食品を均一に加熱でき、調理食品の焼むらの発
生を防ぎ得、しかも膨出部を設けることでオーブ
ン内の容積を大きくでき、従来のものでは置けな
い寸法の角皿を、回転棚に置くことができ、多量
の調理が可能になるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による熱風循環形オーブンレン
ジの要部断面図、第２図はケーシングのオーブン
への取付状態を示す図、第３図は従来の熱風循環
形オーブンレンジの説明図である。 １……オーブン、２……後板、３，４……吹出
孔、７……循環フアン、８……ケーシング、２０
……膨出部、２１……吸込孔、２２……吹出孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ オーブン後板に吹出孔および吸入孔を設ける
   とともに、オーブン後板の外側にヒータおよび
   循環フアンを設け、ヒータおよび循環フアンを
   囲むように形成したケーシングをオーブンに取
   付けるようにした熱風循環形オーブンレンジに
   おいて、オーブン後板の上下方向中間部を、外
   側に膨出し、この膨出部に吸込孔を設けるとと
   もに、オーブン後板の上端部および下端部に吹
   出孔を設けたことを特徴とする熱風循環形オー
   ブンレンジ。 ２ 膨出部の吸込孔を設けた部位から離れた部位
   に、吹出孔を設けたことを特徴とする実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の熱風循環形オーブ
   ンレンジ。