JPH0438027Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は床下の収納ケース内に収納棚を昇降
可能に組み込んだ床下収納庫に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

従来の床下収納庫は、床面に開口させて床下に
設置した収納ケースに、床板を蓋として被せるよ
うにしたものが一般的である。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、このような構造の収納庫には、次のよ
うな問題があつた。

(1) 床板（蓋）の上に家具、備品等の品物がある
場合、庫内に物を出し入れするたびにこれらの
品物を移動させ、あるいは取り除かねばならな
いので、手間がかかり面倒である。

(2) 収納ケースが床面より低い位置にあるので、
膝をついて身体を片手で支えながら物の出し入
れをしなければならないので、そのための作業
に少なからず労力を要する。

この考案は、このような従来の問題点を解決す
るためになされたもので、物の出し入れに手間と
労力のかからない床下収納庫を得ることを目的と
する。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案に係る床下収納庫は、床面に開口させ
て床下に設置した収納ケースと、この収納ケース
の中にリフト装置により昇降可能に組み込んだ床
と棚を一体化した収納棚とよりなり、かつ、前記
リフト装置は、収納ケースの中に立ち上げて固定
した第１ガイドレールと、この第１ガイドレール
に案内される第１ローラを介して上下に移動し、
かつ自己の案内する第２ローラを介して前記収納
棚を上下に移動させる第２ガイドレールと、この
第２ガイドレールの上端部に取り付けたスプロケ
ツトと、このスプロケツトにかけて一端を第１ガ
イドレールに、他端を収納棚に固定したチエーン
と、第２ガイドレールを上下に駆動する駆動装置
とより構成したものである。

〔作用〕

上記駆動装置により第２ガイドレールを駆動す
ると、これが第１ガイドレールに案内されて上下
に移動する。そうすれば第２ガイドレールに取り
付けたスプロケツトも上下に移動してチエーンを
上下に巻く。その結果、収納棚は第２ガイドレー
ルに案内されて上下に移動、すなわち昇降する。

〔実施例〕

第１〜３図はこの考案の第１実施例を示す。

この実施例の床下収納庫は、第１，２図に示す
ように、床面Ｆに開口させ、床下の土中に埋めて
設置した収納ケースＣと、このケースＣの中にリ
フト装置Ｌにより昇降可能に組み込んだ収納棚Ｔ
とより構成されている。

第３図は上記リフト装置Ｌと収納棚Ｔの細部構
成を示す。

リフト装置Ｌにおいては、１は一対の第１ガイ
ドレール（手前側は図示せず。）であつて、収納
ケースＣの底板部に基板部１ａを固定し、天板部
１ｂのやや下の部分をブラケツト３を介して収納
ケースＣの側板部に固定することによつて、収納
ケースＣ内に立ち上げてある。２は同じく一対の
第２ガイドレール（手前側は図示せず。）である。
これは、第１ガイドレール１に案内される第１ロ
ーラ４とこれを取り付けた第１ブラケツト５とを
介して第１ガイドレール１に取り付けられ、同レ
ール１と平行に上下移動するようになつている。

６はボールねじで、その下部はベアリング７に
よつて第１ガイドレール１の基板部１ａに、上部
は第１ガイドレール１にブラケツト８を介して取
り付けたベアリング９によつて同レール１に固定
されている。１０はボールねじ６を正逆回転させ
るモータで、ブラケツト１０ａによつて第１ガイ
ドレール１に固定され、カツプリング１１により
ボールねじ６に接続されている。１２はボールね
じ６に嵌めたボールナツトで、ブラケツト１２ａ
によつて第２ガイドレール２に固定してある。上
記モータ１０は、その正転による第２ガイドレー
ル２の上昇によつて収納棚Ｔが最上昇位置（第２
図）にきたとき停止し、逆転によつて最下降位置
（第１図）にきたとき停止するようになつている。

上記ボールねじ６とボールナツト１２とモータ
１０とによつて第２ガイドレール２の駆動装置Ｋ
が構成されている。

収納棚Ｔは、第２ガイドレール２に案内される
第２ローラ１３とこれを取り付けた第２ブラケツ
ト１４とを介して第２ガイドブラケツト２に取り
付けられ、同レール２と平行に上下移動するよう
になつている。１５は第２ガイドレール２の上端
部に取り付けたスプロケツト、１６はこのスプロ
ケツト１５にかけて、一端を第１ガイドレール１
の天井部１ｂに、他端を収納棚Ｔにブラケツト１
７を介して固定したチエーンである。このチエー
ン１６の長さは、第１ガイドレール１が最大上昇
位置に来たとき、収納棚Ｔが同じく最大上昇位置
にくるように設定してある。また、チエーン１６
の収納棚Ｔへの固定位置も、そのような動きを勘
案して比較的低い位置に設定してある。

収納棚Ｔは ４本の支柱１９（手前側の２本は
図示せず。）に床２０と棚２１，２２を一体に取
り付けたもので、床２０は収納棚ＴをケースＣに
収納したとき、床面Ｆと同一の床面を形成する。

次に動作を説明する。

モータ１０を正転させてボールねじ６を回転さ
せると、第２ガイドレール２が上昇すると同時
に、これに取り付けたスプロケツト１５が上昇す
る。このスプロケツト１５によつて巻き上げられ
たチエーン１６は、スプロケツト１５の移動量の
２倍の割合で収納棚Ｔを上方に引き上げ、第２図
のように、最上昇位置まで上昇させる。

一方、モータ１０を逆転させると、収納棚Ｔは
逆のプロセスを経て最下降位置まで降下する。

実施例の床下収納庫は、以上のような構成とな
つているので、次のような作用効果が得られる。

(1) 収納棚Ｔの床２０の上に家具、備品等の品物
があつても、そのままの状態で収納棚Ｔを昇降
させて収納物の出し入れができる。したがつ
て、従来のように、上記家具等の品物を移動さ
せたり、取り除く必要がなく、収納物の出し入
れに手間がかからない。

(2) 収納物の出し入れは、収納棚Ｔを上昇させて
立つたままの姿勢または軽く腰を曲げた姿勢で
行なえる。したがつて、従来のように、膝をつ
いて身体を片手で支えながら収納物の出し入れ
をしなくて済み、それだけ労力が軽減される。

第４図は第２実施例の要部を示す。

この実施例は第１実施例における駆動装置Ｋに
代えて油圧シリンダK₁を使用した例である。そ
の他の構成は第１実施例のそれと実質的に異なら
ないので、第１〜３図と同一または相当部分には
同一符号が付してある。作用効果は第１実施例と
同じである。

〔考案の効果〕

以上説明したように、この考案によれば、床下
に設置した収納ケース内に収納した収納棚を昇降
可能にしたので、物の出し入れに手間と労力のか
からない床下収納庫を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１〜３図はこの考案の第１実施例を示し、第
１図は収納棚を収納した状態を示す断面図、第２
図は収納棚を上昇させたときの状態を示す断面
図、第３図は第１実施例の細部構成を示す断面
図、第４図は第２実施例を示す要部斜視図であ
る。 Ｆ……床面、Ｃ……収納ケース、Ｌ……リフト
装置、Ｔ……収納棚、１……第１ガイドレール、
２……第２ガイドレール、４……第１ローラ、
K₁……駆動装置、１３……第２ローラ、１５…
…スプロケツト、１６……チエーン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 床面に開口させて床下に設置した収納ケース
   と、この収納ケースの中にリフト装置により昇
   降可能に組み込んだ床と棚を一体化した収納棚
   とよりなり、かつ、前記リフト装置は、収納ケ
   ースの中に立ち上げて固定した第１ガイドレー
   ルと、この第１ガイドレールに案内される第１
   ローラを介して上下に移動し、かつ自己の案内
   する第２ローラを介して前記収納棚を上下に移
   動させる第２ガイドレールと、この第２ガイド
   レールの上端部に取り付けたスプロケツトと、
   このスプロケツトにかけて一端を第１ガイドレ
   ールに、他端を収納棚に固定したチエーンと、
   第２ガイドレールを上下に駆動する駆動装置と
   より構成したことを特徴とする床下収納庫。 (2) 駆動装置は、第２ガイドレールにブラケツト
   を介して取り付けたボールナツトと、このボー
   ルナツトに螺入して第１ガイドレールに取り付
   けたボールねじと、このボールねじを駆動する
   モータとより構成されていることを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項に記載の床下収
   納庫。 (3) 駆動装置は、第１ガイドレールに取り付けた
   油圧シリンダであることを特徴とする実用新案
   登録請求の範囲第１項に記載の床下収納庫。