JPH0436954B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はキヤツパに関し、より詳しくはクラウ
ナやシーマのように容器に対して打栓ヘツドを回
転させずに打栓を行なうようにしたキヤツパと、
PP（ピルフアプルーフ）キヤツパやスクリユウキ
ヤツパのように容器に対して打栓ヘツドを回転さ
せながら打栓を行なうようにしたキヤツパとを兼
用することができるようにした兼用型のキヤツパ
に関する。

［従来の技術］ 従来一般に、PPキヤツパやスクリユウキヤツ
パのように容器に対して打栓ヘツドを回転させる
必要のある回転型のキヤツパは、固定軸に回転自
在に設けた回転体と、この回転体の外周部等間隔
位置に回転自在に配設した複数のスピンドルとを
備えており、各スピンドルに設けたカムフオロワ
を固定軸に設けた昇降カムに係合させるととも
に、各スピンドルに設けたギヤを固定軸に設けた
駆動ギヤに噛合させることにより、上記回転体の
回転に伴なつて各スピンドルに設けた打栓ヘツド
をそのスピンドルにより昇降かつ回転させるよう
にしている。

このような回転型のキヤツパを上記クラウナや
シーマのように容器に対して打栓ヘツドを回転さ
せない静止型のキヤツパとして使用するには、そ
の打栓ヘツドをクラウナ用又はシーマ用の打栓ヘ
ツドに交換するとともに、その打栓ヘツドの回転
体に対する回転を停止させるようにすればよい。

従来、そのような構成として特公昭52−36469
号公報に記載されているように、昇降カムに係合
するカムフオロワと駆動ギヤに噛合するギヤとを
備えた回転型のキヤツパ用としてのスピンドルを
これに設けた打栓ヘツドとともに、ギヤを省略し
た静止型のキヤツパ用としてのスピンドルおよび
これに設けた打栓ヘツドに交換するようにしてい
た。

［発明が解決しようとする課題］ したがつて、上記交換作業の際にはスピンドル
とこれに設けた打栓ヘツドとを一体に交換する必
要があるのでその重量が大きくなり、特に多数の
スピンドルおよび打栓ヘツドを設けたキヤツパに
おいてはその交換作業が重労働となつていた。ま
た、回転型のキヤツパと静止型キヤツパとについ
てそれぞれ専用のスピンドルと打栓ヘツドとを用
意しなければならず、高価となつていた。

本発明はそのような事情に鑑み、スピンドルを
交換することなく打栓ヘツドの交換だけで交換作
業を行なえるようにした兼用型のキヤツパを提供
するものである。

［課題を解決するための手段］ すなわち本発明は、固定軸に回転自在に設けた
回転体と、この回転体に回転自在かつ昇降自在に
設けたスピンドルと、上記固定軸に設けられて上
記スピンドルを昇降させる昇降カムと、上記固定
軸に回転可能に設けられ、上記スピンドルに設け
たギヤに噛合する駆動ギヤと、この駆動ギヤを上
記固定軸と上記回転体とのいずれか一方に選択的
に連結固定する連結手段と、上記スピンドルの軸
部に回転自在に設けられて該スピンドルと一体的
にされる昇降杆と、この昇降杆が上記回転体に対
して回転するのを阻止する回転阻止手段と、上記
スピンドルに選択的に着脱される複数種の打栓ヘ
ツドとを備え、 上記複数種の打栓ヘツドのうち少なくとも１種
の打栓ヘツドは、上記スピンドルに着脱可能に連
結され、該スピンドルの回転に伴つて上記回転体
に対して回転される外周部分と、上記昇降杆に着
脱可能に連結され、上記回転体に対して回転が停
止される軸部分とを備えるものである。

［作用］ 上記構成によれば、上記連結手段によつて駆動
ギヤを固定軸に連結固定した際には、回転体を回
転させると上記駆動ギヤに噛合するギヤを介して
スピンドルが回転体に対して回転されるようにな
る。したがつて、上記スピンドルにPPキヤツパ
用の打栓ヘツドやスクリユウキヤツパ用の打栓ヘ
ツドを着脱可能に連結することにより、スピンド
ルを交換することなく、該キヤツパを回転型のキ
ヤツパとして用いることができる。

このとき、上記PPキヤツパ用の打栓ヘツドは、
上記スピンドルに着脱可能に連結されて該スピン
ドルによつて回転駆動され、PPキヤツプの外周
にねじを螺設する外周部分と、この外周部分の軸
部に設けられた軸部分すなわちプレツシヤーブロ
ツクとを備えており、このプレツシヤーブロツク
はPPキヤツプが容器に対して回転しないように
容器に押圧する必要がある。しかるにこのプレツ
シヤーブロツクは、上記昇降杆に着脱可能に連結
され、かつこの昇降杆は上記回転体に対して実質
的に回転不能となつているので、該プレツシヤー
ブロツクによつてPPキヤツプが容器に対して回
転しないように押えることができる。

また、スクリユウキヤツパ用の打栓ヘツドは上
記プレツシヤーブロツクのような軸部分を備えて
いないので、該スクリユウキヤツパ用の打栓ヘツ
ドを単純にスピンドルに着脱可能に連結すればよ
い。

上述した例とは逆に、上記連結手段によつて駆
動ギヤを回転体に連結固定した際には、該駆動ギ
ヤが連結手段を介して回転体と一体に回転するよ
うになるので、上記駆動ギヤにギヤを噛合させた
スピンドルは、その駆動ギヤによつて回転体に対
する回転が阻止されるようになる。したがつて、
上記スピンドルにクラウナ用の打栓ヘツドやシー
マ用の打栓ヘツドを着脱可能に連結することによ
り、スピンドルを交換することなく、該キヤツパ
を静止型のキヤツパとして用いることができる。

このとき、上記駆動ギヤを回転体に連結固定す
ることにより該駆動ギヤによつてスピンドルの回
転体に対する回転を阻止することができるので、
打栓ヘツド側に当該打栓ヘツドが回転するのを阻
止する回転阻止手段を設ける必要がなく、したが
つてその構成を簡素化することができる。

ところで、上記クラウナ用の打栓ヘツドは、上
記スピンドルに着脱可能に連結されて該スピンド
ルによつて回転体に対する回転が阻止され、王冠
の外周をカシメる外周部分と、この外周部分の軸
部に設けられた軸部分すなわちヘツドピンとを備
えており、このヘツドピンは王冠が容器に対して
変位しないように押圧する必要がある。しかるに
このヘツドピンは、上記昇降杆に着脱可能に連結
され、かつこの昇降杆は上記回転体に対して実質
的に回転不能となつているので、該ヘツドピンに
よつて王冠が容器に対して変位しないように押え
ることができる。

また、シーマ用の打栓ヘツドは上記ヘツドピン
のような軸部分を備えていないので、該シーマ用
の打栓ヘツドを単純にスピンドルに着脱可能に連
結すればよい。

［実施例］ 以下図示実施例について本発明を説明すると、
第１図は本発明をPPキヤツパとして、つまり回
転型のキヤツパとして用いた実施例を示してい
る。同図において、図示しない機枠に固定軸１を
鉛直方向に配設して固定し、この固定軸１に複数
個の軸受２を介して回転体３を回転自在に軸支
し、この回転体３を図示しないモータにより一方
向に回転駆動させることができるようにしてい
る。

上記回転体３の外周部には、回転体３の回転中
心を中心する所定の円上で鉛直方向に配設した案
内ロツド４を等間隔に複数本固定し、かつ、各案
内ロツド４の中間位置にそれぞれスピンドル５を
配設している。各スピンドル５は回転体３に昇降
かつ回転自在に設けてあり、このスピンドル５内
に昇降かつ回転自在に嵌合した昇降杆７は、通常
は付勢手段としてのばね８によりスピンドル５に
対する下降端位置に保持している。

上記スピンドル５の下部外周にはブラケツト１
０の一端を回転自在に取付けてあり、このブラケ
ツト１０の他端は隣接した案内ロツド４に昇降自
在に取付けてブラケツト１０がスピンドル５とと
もに回転しないようにしている。そしてこのブラ
ケツト１０にカムフオロワ１１を取付け、このカ
ムフオロワ１１を固定軸１に固定した昇降カム１
２のカム溝１３に係合させることにより、回転体
３の回転に伴なつて上記スピンドル５を昇降させ
ることができるようにしている。

また、上記スピンドル５の中間部にはギヤ１４
を設けてあり、このギヤを固定軸１および回転体
３に対して回転自在に設けた駆動ギヤ１５に噛合
させている。この駆動ギヤ１５はその上端部に半
径方向外方に向いたフランジ部１６を一体に有し
ており、このフランジ部１６は、回転体３を構成
する上方円板１７と、固定軸１に一体に形成した
半径方向フランジ１８との間にそれらに対して回
転自在に介在させている。

そして本実施例においては、回転型のキヤツパ
であるPPキヤツパとして使用するようにしてい
るので、固定軸１の半径方向フランジ１８と駆動
ギヤ１５のフランジ部１６との間に連結ピン１９
を挿通して両者を一体に連結することにより、駆
動ギヤ１５を固定軸１に固定している。なお、後
述するように、キヤツパを静止型のキヤツパとし
て使用する際には、第１図の想像線および第２図
に示すように、上記連結ピン１９を駆動ギヤ１５
のフランジ部１６と回転体３の上方円板１７との
間に挿通して両者を一体に連結し、駆動ギヤ１５
が回転体３と一体に回転するようにすればよい。

さらに、上記スピンドル５の下端にPPキヤツ
パ用の打栓ヘツド２０を着脱可能に連結し、かつ
この打栓ヘツド２０を構成するPPキヤツプを押
えるプレツシヤーブロツク２０ｂの上端部に形成
した突起２２を、上記昇降杆７の下端に形成した
スリツト２３内に着脱可能に嵌合している。

上記PPキヤツパ用の打栓ヘツド２０は、従来
周知のように、上記スピンドル５に着脱可能に連
結されて該スピンドル５によつて回転駆動され、
図示しないPPキヤツプの外周にねじを螺設する
外周部分２０ａと、この外周部分２０ａの軸部に
設けられた軸部分すなわちプレツシヤーブロツク
２０ｂとを備えており、このプレツシヤーブロツ
ク２０ｂはPPキヤツプが容器に対して回転しな
いように押圧する必要がある（例えば特公昭53−
45749号公報参照）。上記打栓ヘツド２０のその他
の構成は従来周知のものと異ならないので、これ
以上の具体的な構成の説明は省略する。

そして上記プレツシヤーブロツク２０ｂの回転
を阻止するため、該プレツシヤーブロツク２０ｂ
の上端部に形成した突起２２を昇降杆７の下端に
形成したスリツト２３内に着脱可能に嵌合してい
る。また図示実施例では、上記昇降杆７の上端部
に固定したブラケツト２４を上記案内ロツド４に
昇降自在に取付けることにより、昇降杆７が回転
体３に対して回転するのを阻止している（第１ａ
図参照）。したがつて図示実施例では、上記昇降
杆７の上端部に固定したブラケツト２４と案内ロ
ツド４とにより、昇降杆７が回転体３に対して回
転するのを阻止する回転阻止手段が構成されてい
る。

上記構成を有する本実施例においては、連結ピ
ン１９により駆動ギヤ１５を固定軸１に固定して
いるので、回転体３を図示しないモータによつて
回転させると、その回転体３と一体にスピンドル
５が固定軸１の周囲を回転し、固定軸１に設けた
昇降カム１２のカム溝１３に係合させたカムフオ
ロワ１１によりスピンドル５のスピンドル１が昇
降すると同時に、固定された駆動ギヤ１５に噛合
するギヤ１４を介してスピンドル５が回転され
る。

したがつて本実施例では、上記スピンドル５に
設けたPPキヤツプ用打栓ヘツド２０の外周部分
２０ａは回転しながら昇降することとなり、他
方、PPキヤツプ用打栓ヘツド２０のプレツシヤ
ーブロツク２０ｂは昇降杆７に着脱可能に連結さ
れて回転体３に対する回転が阻止されているの
で、従来周知のPPキヤツパと同様に容器にPPキ
ヤツプを打栓することができる。

第２図は本実施例のキヤツパを静止型のキヤツ
パであるクラウナとして使用する場合を示したも
ので、この場合には、上記固定軸１の半径方向フ
ランジ１８と駆動ギヤ１５のフランジ部１６との
間に挿通させていた連結ピン１９を引抜き、その
連結ピン１９を駆動ギヤ１５のフランジ部１６と
回転体３の上方円板１７との間に挿通して両者を
一体に連結し、駆動ギヤ１５が回転体３と一体に
回転するようにする。

次に、各スピンドル５に設けたPPキヤツパ用
の打栓ヘツド２０を取外し、その代わりにクラウ
ナ用の打栓ヘツド２５を取付ける。このとき、ク
ラウナ用の打栓ヘツド２５は、図示しない王冠の
外周をカシメる外周部分２５ａと、この外周部分
２５ａの軸部に設けられた軸部分すなわちヘツド
ピン２５ｂとを備えており、上記外周部分２５ａ
はスピンドル５に着脱可能に連結されて該スピン
ドル５によつて回転体３に対する回転が阻止され
るようになる。他方、上記ヘツドピン２５ｂは該
ヘツドピン２５ｂの上端部に形成した突起２７
を、上記昇降杆７の下端に形成したスリツト２３
内に係合させることにより、王冠が容器に対して
変位しないように押圧することができる。なお第
２図において、２８は所要位置に配設されて打栓
ヘツド２５に王冠を供給するシユートである。

したがつて第２図に示す実施例においては、回
転体３を回転させると、その回転体３と一体に駆
動ギヤ１５が回転するので、その駆動ギヤ１５に
ギヤ１４を介して噛合しているスピンドル５は、
昇降カム１２のカム溝１３に係合させたカムフオ
ロワ１１により昇降はするが、回転体３に対し回
転方向に固定された状態で固定軸１の周囲を回転
するようになる。したがつてこの場合において
も、従来のクラウナと同様にして容器に王冠を打
栓することができることは明らかである。

なお、上記実施例では駆動ギヤ１５を固定軸１
又は回転体３に選択的に連結させる連結手段とし
て連結ピン１９を用いているが、その他の適宜の
機構を利用することができることは勿論である。
また、上記実施例では昇降杆７をスピンドル５に
対する下降端位置に付勢保持する付勢手段として
ばね８を用いているが、昇降杆７を付勢できれば
如何なる構成であつてもよい。

さらに上記実施例では、スピンドル５に回転型
のキヤツパとしてPPキヤツパ用の打栓ヘツド２
０を、静止型のキヤツパとしてクラウナ用の打栓
ヘツド２５を取付けているが、第３図に示すよう
に回転型のキヤツパとしてスクリユウキヤツパ用
の打栓ヘツド３０を、静止型のキヤツパとしてシ
ーマ用の打栓ヘツド３１をそれぞれ取付けること
ができることも勿論である。これらの打栓ヘツド
３０，３１は、上述の打栓ヘツド２０，２５のよ
うにプレツシヤーブロツク２０ｂやヘツドピン２
５ｂのような軸部分を備えていないので、各打栓
ヘツド３０，３１を単純にスピンドル５に連結す
ればよい。

［発明の効果］ 以上のように、本発明によれば、交換作業は駆
動ギヤを固定軸又は回転体に選択的に連結固定
し、かつスピンドルに着脱可能に設けた打栓ヘツ
ドを適宜の打栓ヘツドに交換するだけでよく、し
たがつて従来のようにスピンドルとこれに設けた
打栓ヘツドとを一体に交換する場合に比較して、
その交換作業を容易なものとすることができる。

また、上記駆動ギヤを回転体に連結固定した際
には、該駆動ギヤとこれに噛合するギヤとによつ
てスピンドルの回転体に対する回転を阻止するこ
とができるので、打栓ヘツド側に当該打栓ヘツド
が回転するのを阻止する回転阻止手段を設ける必
要がなく、そのような回転阻止手段を設ける場合
に比較して打栓ヘツドの構成を簡素化することが
でき、しかも上記スピンドルを回転型のキヤツパ
と静止型キヤツパとで共用できるので、安価に製
造することができる。

さらにまた、特に外周部分と軸部分とを備える
打栓ヘツドにおいては、スピンドルの軸部に設け
た昇降杆によつて確実に軸部分の回転を阻止する
ことができるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は打栓ヘツドとしてPPキヤツパ用の打
栓ヘツド２０を取付けた本発明の一実施例におけ
る断面図、第１ａ図は第１図の要部の平面図、第
２図はクラウナ用の打栓ヘツド２５を取付けた他
の実施例における断面図、第３図はスクリユウキ
ヤツパ用の打栓ヘツド３０を取付けた更に他の実
施例における要部の断面図、第４図はシーマ用の
打栓ヘツド３１を取付けた更に他の実施例におけ
る要部の断面図である。 １……固定軸、３……回転体、５……スピンド
ル、７……昇降杆、８……ばね（付勢手段）、１
１……カムフオロワ、１２……昇降カム、１４…
…ギヤ、１５……駆動ギヤ、１９……連結ピン
（連結手段）、２０，２５，３０，３１……打栓ヘ
ツド、２０ａ，２５ａ……外周部分、２０ｂ……
プレツシヤーブロツク（軸部分）、２５ｂ……ヘ
ツドピン（軸部分）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 固定軸に回転自在に設けた回転体と、この回
   転体に回転自在かつ昇降自在に設けたスピンドル
   と、上記固定軸に設けられて上記スピンドルを昇
   降させる昇降カムと、上記固定軸に回転可能に設
   けられ、上記スピンドルに設けたギヤに噛合する
   駆動ギヤと、この駆動ギヤを上記固定軸と上記回
   転体とのいずれか一方に選択的に連結固定する連
   結手段と、上記スピンドルの軸部に回転自在に設
   けられて該スピンドルと一体的に昇降される昇降
   杆と、この昇降杆が上記回転体に対して回転する
   のを阻止する回転阻止手段と、上記スピンドルに
   選択的に着脱される複数種の打栓ヘツドとを備
   え、 上記複数種の打栓ヘツドのうち少なくとも１種
   の打栓ヘツドは、上記スピンドルに着脱可能に連
   結され、該スピンドルの回転に伴つて上記回転体
   に対して回転される外周部分と、上記昇降杆に着
   脱可能に連結され、上記回転体に対して回転が停
   止される軸部分とを備えることを特徴とするキヤ
   ツパ。