JPH04368410A - 架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの接続方法 - Google Patents

架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの接続方法

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JPH04368410A
JPH04368410A JP17041491A JP17041491A JPH04368410A JP H04368410 A JPH04368410 A JP H04368410A JP 17041491 A JP17041491 A JP 17041491A JP 17041491 A JP17041491 A JP 17041491A JP H04368410 A JPH04368410 A JP H04368410A
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一 野田
Susumu Sakuma
進 佐久間
Tetsuo Matsumoto
鉄男 松本
Yoshihisa Takahashi
高橋 芳久
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Furukawa Electric Co Ltd
Tokyo Electric Power Co Holdings Inc
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Furukawa Electric Co Ltd
Tokyo Electric Power Co Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、架橋ポリエチレン絶縁
電力ケーブルの接続方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルは、
その優れた絶縁性と取扱いの容易さによって、急速に高
電圧化の道をたどってきており、 275KV級の長距
離線路にも使用されつつある。長距離線路には接続部が
必要不可欠であるが、 275KV級にはいわゆる押出
モールド型の接続方法が採用されている。
【0003】従来の押出モールド型の接続方法は、次の
ように行われている。まず、接続しようとする架橋ポリ
エチレン絶縁電力ケーブルの、外部半導電層を所定の寸
法に剥ぎとってケーブル絶縁体を露出させ、ケーブル絶
縁体を所定の形状に整形加工する。その後ケーブル導体
を導体接続管により圧縮接続し、その接続部に内部半導
電層を形成する。
【0004】次に接続部に二つ割の金型を被せ、その中
に架橋剤入りで未架橋のポリエチレンを押し出して接続
部絶縁体を形成する。この接続部絶縁体を所定の形状に
切削加工して整形した後、その外周に半導電性熱収縮チ
ューブを被せ、加熱収縮させて接続部外部半導電層を形
成し、その後接続部絶縁体を加圧加熱して架橋する。
【0005】
【課題】上記の接続方法において、ケーブルの外部半導
電層を剥ぎ取るときおよび接続部絶縁体を所定の形状に
切削加工するときには、電動工具やガラス片を用いて絶
縁体表面を丁寧に削り取ることが行われるが、このとき
ケーブル絶縁体や接続部絶縁体の表面に、細かい傷がつ
き易い。傷がついた絶縁体表面に接続部外部半導電層を
形成して架橋すると、接続部外部半導電層が溶融したと
きに絶縁体表面の細かい傷に流れ込んで、導電性の突起
となることがある。この突起は電気的欠陥となり、接続
部の耐電圧特性を著しく低下させる。
【0006】
【課題の解決手段】本発明は上記の課題を解決した架橋
ポリエチレン絶縁電力ケーブルの接続方法を提供するも
ので、その構成は、接続部絶縁体を未架橋ポリエチレン
の押出モールドにより形成し、整形加工した後、融点が
接続部絶縁体の融点よりも高くかつ接続部絶縁体の架橋
温度よりも低い半導電性熱収縮チューブを、接続部絶縁
体とその両側のケーブル外部半導電層に跨がるように被
せて加熱収縮させ、しかる後、接続部絶縁体を加圧加熱
して架橋することを特徴とするものである。
【0007】半導電性熱収縮チューブとしては、高密度
ポリエチレンをベースポリマーとしたものを用いること
が望ましい。
【0008】
【作用】本発明の接続方法によると、接続絶縁体を加圧
加熱して架橋するとき、その温度上昇過程においてまず
接続部絶縁体とケーブル絶縁体が溶融し始める。このと
き半導電性熱収縮チューブは溶融していないので、半導
電性熱収縮チューブの平滑な内面が外周からの加圧力で
接続部絶縁体、ケーブル絶縁体の表面に押し付けられて
、それらの絶縁体表面の平滑化が行われる。さらに温度
上昇すると半導電性熱収縮チューブが溶融して接続部絶
縁体とケーブル絶縁体に融着する。その後架橋に必要な
温度に達したならば、それを所定時間維持することによ
り接続部絶縁体の架橋が行われる。
【0009】このように本発明の接続方法は、接続部絶
縁体およびケーブル絶縁体の表面平滑化処理と接続部絶
縁体の架橋とを連続的に行うことになるので、従来の方
法と同じ接続工程で、接続部外部半導電層に導電性突起
等の欠陥のない接続部を得ることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明に係る架橋ポリエチレン絶縁電
力ケーブルの接続方法の実施例を図面を参照して詳細に
説明する。なお、実施例に使用したケーブルは電圧 2
75KV、導体サイズ2000mm2 の架橋ポリエチ
レン絶縁電力ケーブルである。
【0011】実施例1まず図1において、架橋ポリエチ
レン絶縁電力ケーブル11a、11bを接続する前に、
接続に必要な部品と共に半導電性熱収縮チューブ13を
ケーブルに外挿する。この半導電性熱収縮チューブ13
は、融点が 129℃の高密度ポリエチレンをベースポ
リマーとし、これに導電性を付与するためのカーボンと
、老化防止剤を添加したものである。
【0012】次にケーブル11a、11bのケーブル外
部半導電層15a、15bを所定の長さ剥ぎ取ってケー
ブル絶縁体17a、17bを露出させ、それらの端部を
テーパー状に加工すると共にケーブル導体19a、19
bを露出させる。 そしてケーブル導体19aと19bを導体接続管21に
より圧縮接続し、その上に半導電性テープまたは半導電
性熱収縮チューブによって、接続部内部半導電層23を
形成する。
【0013】その後両側のケーブル絶縁体17a、17
bに跨がるように二つ割の金型(図示せず)を被せ、そ
の中に小型押出機により架橋剤入りで未架橋のポリエチ
レンを押し出し、接続部絶縁体25を形成する。これが
所定の温度まで冷えた後、金型を外し、簡易クリーンル
ーム内において接続部絶縁体25を所定の形状に電動工
具やガラス片を用いて整形加工する。
【0014】次に予めケーブルに外挿してあった半導電
性熱収縮チューブ13を引き戻し、接続部絶縁体25と
その両側のケーブル外部半導電層15a、15bに跨が
るようにセットする。その後例えばドライヤーなどによ
り熱風を吹きつけて加熱収縮させ、接続部絶縁体25、
ケーブル絶縁体17a、17bおよびケーブル外部半導
電層15a、15bに密着させる。
【0015】このあと図2に示すように、架橋用ガスバ
リアー層27やヒーター(図示せず)を取り付け、さら
に加圧加熱装置29を取り付け、その中に不活性ガスを
送り込んで、ヒーターと不活性ガスで加熱加圧して接続
部絶縁体25を架橋する。このときポリエチレンの発泡
を防ぐために、例えば温度センサーを用いて接続部絶縁
体とケーブル絶縁体を個別に温度管理する。
【0016】架橋時における接続部絶縁体の温度上昇の
パターンは、図3に示すようになる。ところで、前記し
たように半導電性熱収縮チューブ13のベースポリマー
である高密度ポリエチレンは、融点が 129℃と極め
て高く、接続部絶縁体のポリエチレンが溶融する温度(
105 ℃程度) では溶融していない。
【0017】図3に示した架橋工程における温度上昇の
パターンによると、常温(Tr :25℃) から架橋
温度(Tm :150 ℃程度) まで昇温していく過
程において、約105℃を超えたところで接続部絶縁体
25およびケーブル絶縁体17a、17bの表面が溶融
し始める。このとき半導電性熱収縮チューブ13は溶融
していないので、半導電性熱収縮チューブ13の平滑な
内面が加圧力で接続部絶縁体25およびケーブル絶縁体
17a、17bに押し付けられて、それらの絶縁体表面
の平滑化が行われる。その後温度上昇して 129℃付
近になると、半導電性熱収縮チューブ13が溶融して接
続部絶縁体25、ケーブルの絶縁体17a、17bおよ
びケーブル外部半導電層15a、15bに融着する。さ
らに温度上昇して架橋温度例えば 150℃に達したな
らば、これを例えば5時間維持することにより接続部絶
縁体25の架橋が行われる。
【0018】なお、接続部の熱容量が小さくて、接続部
絶縁体とケーブル絶縁体等の融点から架橋温度に至るま
での昇温に要する時間が速く、平滑化処理に必要な時間
が少ない場合には、図4に示すように平滑化処理のため
の昇温停滞時間を意図的に設定することができる。すな
わち、接続部絶縁体25およびケーブル絶縁体17a、
17bが溶融状態にあり、半導電性熱収縮チューブ13
が溶融していない温度例えば 120℃に達したとき、
例えば1時間維持させて平滑化処理を行わせる。このよ
うにすると接続部の熱容量が小さくても、接続部絶縁体
25およびケーブル絶縁体17a、17bの表面の平滑
化が確実に行える。
【0019】実施例2この実施例では半導電性熱収縮チ
ューブの材料に、融点が 127℃の直鎖状低密度ポリ
エチレンをベースポリマーとし、導電性を付与するため
のカーボンと、老化防止剤を添加配合した組成物を用い
た。 実施例1と同じケーブルを用い、それと同様の手段で押
出モールド型の接続部を製作した。
【0020】実施例1、2によって製作した接続部、お
よび従来の方法による接続部について、電気絶縁破壊試
験を実施した。その結果は次のとおりである。
【0021】■  実施例1による接続部は、破壊電圧
が1200〜1260KV(サンプル数n=3)の範囲
に集中した。 ■  実施例2による接続部は、破壊電圧が1290〜
1350KV(n=3)の範囲に集中した。■  従来
の方法による接続部は、破壊電圧が 860〜 910
KV(n=2)で、いずれも接続部外部半導電層の処理
部で破壊した。破壊孔を調査したところ、破壊の起点は
いずれも接続部外部半導電層の導電性突起であった。
【0022】上記のように、本発明に係る接続方法の実
施例1および2による接続部は、従来の接続方法による
接続部より遥かに良好な電気特性を有することが確認さ
れた。
【0023】なお、本発明に用いる半導電性熱収縮チュ
ーブのベースポリマーは、実施例で用いた高密度ポリエ
チレン、または直鎖状低密度ポリエチレンに限定するも
のではない。ベースポリマーは、コンパウンドとして一
定の導電性を有し、かつ融点が接続部絶縁体の融点より
高くかつ接続部絶縁体の架橋温度よりも低いものであれ
ばよい。
【0024】半導電性熱収縮チューブのベースポリマー
としては、一般的な低密度ポリエチレン、エチレンエチ
ルアクリレート共重合体、エチレンエチルアクリル酸共
重合体等のオレフィン系樹脂を用いることができる。ま
た二種以上のポリマーをブレンドしたものでもよい。ベ
ースポリマーの融点は架橋温度までの上昇速度にもよる
が、接続部絶縁体の融点より2℃以上高いものが、温度
測定誤差を考慮したとき実用的である。
【0025】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
に係る架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの接続方法に
よれば、接続部外部半導電層用の半導電性熱収縮チュー
ブの融点が、接続部絶縁体の融点よりも高くかつ接続部
絶縁体の架橋温度よりも低くなっているので、接続部絶
縁体を架橋するために温度を上げていくと、接続部絶縁
体とケーブルの絶縁体が溶融し始めても半導電性熱収縮
チューブが溶融しない状態が生じ、このとき半導電性熱
収縮チューブの平滑な内面が加圧力で接続部絶縁体およ
びケーブル絶縁体に押し付けられて、それらの絶縁体表
面の平滑化が行われる。
【0026】さらに温度が上昇すると半導電性熱収縮チ
ューブが溶融して接続部とケーブルの絶縁体に融着し、
その後架橋温度に達したところで接続部絶縁体の架橋が
行われる。
【0027】したがって接続部絶縁体表面に多少の傷が
あっても、それが平滑に修正され、接続部外部半導電層
が絶縁体表面に突起となって食い込むことがなくなるた
め、確実に電気的に性能のよい架橋ポリエチレン絶縁電
力ケーブルの接続部を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】  本発明に係る架橋ポリエチレン絶縁電力ケ
ーブルの接続方法の一実施例における中間工程を示す断
面図である。
【図2】  同じく最終工程を示す断面図である。
【図3】  本発明に係る架橋ポリエチレン絶縁電力ケ
ーブルの接続方法の一実施例における架橋時の温度上昇
の一つのパターンを示すグラフである。
【図4】  同じく他のパターンを示すグラフである。
【符号の説明】
11a、11b:架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブル1
3:半導電性熱収縮チューブ      15a、15
b:ケーブル外部半導電層 17a、17b:ケーブル絶縁体      19a、
19b:ケーブル導体 21:導体接続管      23:接続部内部半導電
層      25:接続部絶縁体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  接続部絶縁体を未架橋ポリエチレンの
    押出モールドにより形成し、整形加工した後、融点が接
    続部絶縁体の融点よりも高くかつ接続部絶縁体の架橋温
    度よりも低い半導電性熱収縮チューブを、接続部絶縁体
    とその両側のケーブル外部半導電層に跨がるように被せ
    て加熱収縮させ、しかる後、接続部絶縁体を加圧加熱し
    て架橋することを特徴とする架橋ポリエチレン絶縁電力
    ケーブルの接続方法。
  2. 【請求項2】  請求項1記載の架橋ポリエチレン絶縁
    電力ケーブルの接続方法で、半導電性熱収縮チューブと
    して、高密度ポリエチレンをベースポリマーとしたもの
    を用いることを特徴とするもの。
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