JPH04366927A - 有機非線形光学材料 - Google Patents

有機非線形光学材料

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JPH04366927A
JPH04366927A JP14344591A JP14344591A JPH04366927A JP H04366927 A JPH04366927 A JP H04366927A JP 14344591 A JP14344591 A JP 14344591A JP 14344591 A JP14344591 A JP 14344591A JP H04366927 A JPH04366927 A JP H04366927A
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JP
Japan
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group
nonlinear optical
optical material
organic
organic nonlinear
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Application number
JP14344591A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsuneaki Koike
小 池  恒 明
Hideo Hama
浜   秀 雄
Juro Oshima
尾 島  十 郎
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH04366927A publication Critical patent/JPH04366927A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、光情報通信もしくは光情
報処理などの分野で用いられる有機非線形光学材料およ
びこれを用いた光波長変換素子、電気光学素子などの非
線形光学素子に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】光情報通信もしくは光情報処理な
どの分野では、最近、有機非線形光学材料が注目されて
いる。この非線形光学材料とは、レーザー光を任意の波
長の光に変換したり、電圧の印加により屈折率が変化し
たりするなどの非線形光学効果を示す材料を意味し、な
かでもレーザー光をその1/2の波長の光にする(第2
高調波発振)効果を有する2次の有機非線形光学材料が
1983年の報告(ACS Symposium Se
ries 233(1983))以来、無機材料を凌駕
する性能を示す材料として注目されている。同様にレー
ザー光をその1/3の波長の光にする(第3高調波発振
)効果を有する3次の有機非線形光学材料についても研
究が進められている。
【0003】2次の有機非線形光学材料としては、たと
えば、芳香族環、ドナー性置換基およびアクセプター性
置換基を有し、芳香族環のπ電子がドナー性置換基およ
びアクセプター性置換基により分子内で分極した構造の
材料が挙げられる。この種の材料は、π電子部位で非線
形光学性が生じるため、非線形光学応答性が極めて高く
なると考えられている。また3次の非線形光学性は、π
共役鎖を有する分子に観察され、π共役鎖が長く、共役
性の高い分子ほど3次の非線形光学性が高いことが指摘
されている。
【0004】ところで高い2次の非線形光学応答性が期
待されるパラニトロアニリンは、光波長変換素子、電気
光学素子などの非線形光学素子として実用上不可欠な単
結晶状態にすると、隣接する2分子が互いに反転した構
造をとり、このため非線形光学性が失われる。このよう
に有機非線形光学材料は、隣接分子同士が中心対称とな
ると、非線形光学性が失われる傾向がある。このため、
このような隣接分子同士の対称性をなくす置換基や光学
活性を付与する置換基などを導入した有機化合物の合成
が行われている。たとえばこのようにして合成された2
−メチル−4−ニトロアニリンは、高い非線形光学性を
示すことが明らかにされている。
【0005】有機非線形光学材料は、分子内分極率が高
くなるにしたがって非線形光学性が高くなるが、分子内
での分極が高すぎると電荷移動が起こり、このため材料
の透明性が失われる。同時に、第2次高調波の波長と有
機非線形光学材料の最大吸収波長λmax とが合致し
て、第2次高調波が効率よく取り出せなくなる。
【0006】さらに有機非線形光学材料を得るために、
直線状分子、たとえばスチルベンなどの分子の両端に高
いアクセプター性を有するニトロ基と高いドナー性を有
するアミノ基とが導入されている。しかしながら、この
ようにして得られた材料は、その隣接分子同士が中心対
称になり易い上、透明性がよくないなどの問題を有する
【0007】これらの問題を解決するために、分子内の
π電子共役系の長さを限定したり、芳香族環内にヘテロ
原子を導入するなどの方法が試みられているが、根本的
な解決策は見出されていない。
【0008】他方、3次の有機非線形光学材料としては
、ポリジアセチレンなど、長いπ共役鎖を有する材料が
注目されている。3次の非線形光学材料は、2次の非線
形光学材料とは異なり、その隣接分子同士が中心対称に
なっても非線形光学性が失われることはない。このため
3次の有機非線形光学材料としては、π共役鎖の長い材
料ほど良好な非線形光学性が期待できる。
【0009】しかしながらπ共役鎖が長くなるにつれて
溶媒への溶解性が低下し、加工性が乏しくなる。そこで
π共役鎖の側鎖に比較的バルキーな置換基を付加して溶
解性を改良しようとすると、重合度が低下してπ共役鎖
の長い材料が得難いという問題が生じる。
【0010】したがって3次の有機非線形光学材料にお
いては、溶剤に対する溶解性に優れ、しかも適度な長さ
のπ共役鎖を有し、3次の非線形光学性に優れた材料の
開発が望まれている。
【0011】
【発明の目的】本発明は上記のような事情に鑑みてなさ
れたものであって、可溶性、加工性に優れ、しかも良好
な非線形光学性を示す新規な有機非線形光学材料および
このような有機非線形光学材料が用いられている光波長
変換素子、電気光学素子などの非線形光学素子を提供す
ることを目的としている。
【0012】
【発明の概要】本発明に係る第1の有機非線形光学材料
は、下記一般式(I)
【0013】
【化3】
【0014】〔式中、Φ1およびΦ2は、互いに同一で
あっても異なっていてもよく、それぞれが芳香族環また
はヘテロ環であり、R1およびR4は、互いに同一であ
っても異なっていてもよく、それぞれが電子供与基また
は電子受容基であり、R2およびR3は、互いに同一で
あっても異なっていてもよく、それぞれが水素原子また
はアルキル基、アリール基、アラルキル基およびアルキ
ルオキシ基からなる群より選ばれる基であり、R5およ
びR6は、互いに同一であっても異なっていてもよく、
それぞれが水素原子またはアルキニル基であり、x、y
は0または1(ただし、x、yは同時に0であることは
ない。)であり、m、nは0〜4の整数である。〕で表
わされる有機化合物からなることを特徴としている。
【0015】また本発明に係る第2の有機非線形光学材
料は、一般式(II)
【0016】
【化4】
【0017】(式中、R1、R2、R3、R4およびm
、nは前記式(I)で定義された意味を表わす。)で表
わされる有機化合物からなることを特徴としている。
【0018】また本発明の非線形光学素子は、このよう
な有機非線形光学材料からなることを特徴としている。
【0019】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る有機非線形光
学材料について、具体的に説明する。本発明に係る第1
の有機非線形光学材料は、上記式(I)で表される化合
物からなっている。また本発明に係る第2の有機非線形
光学材料は、上記式(II)で表される化合物からなっ
ている。上記のような式(I)または式(II)で表さ
れる有機化合物は、いずれもπ共役鎖を有している。
【0020】これらのπ共役鎖を有する式(I)または
式(II)で表される有機化合物は、分子の一方の末端
にR1が結合し、他方の末端にR4が結合しており、こ
れらの置換基が電子供与基または電子受容基であるため
に、これらの置換基によって式(I)または式(II)
で表わされる化合物に分極が生じ、非線形性が付与され
る。
【0021】R1またはR4が電子供与基である場合に
は、  この電子供与基は、ハメット値σが0≧σ≧−
0.83 の範囲にあることが好ましい。
【0022】このような電子供与基としては、具体的に
は、ジメチルアミノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、フェ
ノキシ基などのアリールオキシ基、メトキシ基などのア
ルキルオキシ基、メチル基、エチル基、n−プロピル基
、n−ブチル基などの直鎖状アルキル基、イソプロピル
基、sec−ブチル基、sec−アミル基などの2級ア
ルキル基、tert− ブチル基、tert− アミル
基などの3級アルキル基、アリール基、チオアルキル基
などが挙げられる。これらのうちメトキシ基が好ましい
【0023】またR1またはR4が電子受容基である場
合には、この電子受容基はハメット値σが0<σ<0.
8 の範囲にあることが好ましい。
【0024】このような電子受容基としては、具体的に
は、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、トリ
フルオロメチルメトキシ基、トリフルオロメチルチオ基
、カルバモイル基、ニトロソ基、シアナト基、チオシア
ナト基、イソシアナト基、ホルミル基、あるいはメトキ
シカルボニル、エトキシカルボニルなどのアルコキシカ
ルボニル基、ハロゲン化アルコキシカルボニル基、アセ
チル基、プロピノイル基、ハロゲン化アシル基、スルフ
ォ基、スルフィノ基、スルフェノ基、ハロゲン原子など
が挙げられる。これらのうちニトロ基が好ましい。
【0025】式(I)で表わされる化合物において、Φ
1およびΦ2には、R1およびR4は1個していてもよ
く、また複数個結合していてもよい。ここで複数個のR
1がΦ1に結合している場合にはそれぞれのR1は互い
に同一であっても異なっていてもよく、複数個のR4が
Φ2に結合している場合にはそれぞれのR4は互いに同
一であっても異なっていてもよい。
【0026】また式(I)で表わされる化合物において
、R1はΦ1の分極が促進されるようにΦ1に結合して
いることが好ましく、R4はΦ2の分極が促進されるよ
うにΦ2に結合していることが好ましい。たとえばΦ1
およびΦ2がいずれもベンゼン環である場合には、R1
は−(CH=CH)n −結合に対してパラ位でΦ1に
結合していることが好ましく、またR1が複数個ある場
合には、上記のような−(CH=CH)n −結合に対
してパラ位およびメタ位でΦ1に結合していることが好
ましい。同様にR4は−(CH=CH)m −結合に対
してパラ位でΦ2に結合していることが好ましく、また
R4が複数個ある場合には、上記のような−(CH=C
H)m −結合に対してパラ位およびメタ位でΦ2に結
合していることが好ましい。
【0027】Φ1およびΦ2がベンゼン環である場合、
特にR1およびR4のいずれか一方が電子受容基であっ
て、他方が電子供与基であり、R1が−(CH=CH)
n −結合に対してパラ位でΦ1に結合され、R4が−
(CH=CH)m −結合に対してパラ位でΦ2に結合
されている場合が分子内分極効果が最も高く、好ましい
【0028】上記式(I)で表わされる化合物に含まれ
るΦ1およびΦ2は、互いに同一であっても異なってい
てもよく、それぞれが芳香族環またはヘテロ環であり、
芳香族環、複素5員環または複素6員環が好ましく、特
にベンゼン環または複素5員環が好ましい。これらの芳
香族環またはヘテロ環としては、具体的には、ベンゼン
、ピリジンなどの6員環、チオフェン、ピロール、フラ
ン、チアゾール、ピラゾールなどの複素5員環、ナフタ
レン、キノリンなどの10員環、オキサゾール、ベンゾ
チアゾールなどの複素芳香族環などが挙げられる。
【0029】上記式(I)で表わされる化合物では、こ
れらの芳香族環またはヘテロ環が電子共鳴の場を提供し
、これらの環によって非線形光学効果が有効に発揮され
るようになるが、上記式(I)および(II)で表わさ
れる化合物の両方に含まれるπ共役鎖も電子共鳴の場を
提供し、このπ共役鎖によって非線形光学効果がより一
層有効に発揮されるようになる。
【0030】上記式(I)で表わされる化合物中のR2
ないしR3は、互いに同一であっても異なっていてもよ
く、それぞれが水素原子またはアルキル基、アリール基
、アラルキル基およびアルキルオキシ基からなる群より
選ばれる基である。これらのうち、アルキル基、特にメ
チル基またはエチル基が好ましい。
【0031】上記のアルキル基は、直鎖状であっても分
岐していてもよく、炭素数が1〜6であり、好ましくは
炭素数が1〜3である。このようなアルキル基としては
、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
n−ブチル基などの直鎖状アルキル基、イソプロピル基
、sec−ブチル基、sec−アミル基などの2級アル
キル基、tert− ブチル基、tert− アミル基
などの3級アルキル基が挙げられる。
【0032】上記のアリール基は、置換基を有していて
もよい。このようなアリール基としては、具体的には、
フェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基などが
挙げられる。
【0033】上記アラルキル基としては、具体的には、
ベンジル基、フェネチル基、α− メチルベンジル基、
トリルメチル基などが挙げられる。上記のアルキルオキ
シ基は、直鎖状であっても分岐していてもよく、炭素数
が1〜6であり、好ましくは炭素数1〜3である。この
ようなアルキルオキシ基としては、具体的には、メチル
オキシ基、エチルオキシ基、n−プロピルオキシ基、n
−ブチルオキシ基などの直鎖状アルキルオキシ基、イソ
プロピルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、sec−
アミルオキシ基などの2級アルキルオキシ基、tert
− ブチルオキシ基、tert− アミルオキシ基など
の3級アルキルオキシ基が挙げられる。
【0034】上記式(I)で表わされる化合物では、分
子全体の分極が高くなるような位置にR2および/また
はR3が配置されていることが好ましい。たとえばΦ1
およびΦ2がベンゼン環の場合には、R2が−(CH=
CH)n −結合に対してオルト位でΦ1に結合されて
いるとともにR3が−(CH=CH)m −結合に対し
てメタ位でΦ2に結合されているか、もしくはR2が−
(CH=CH)n −結合に対してメタ位でΦ1に結合
されているとともにR3が−(CH=CH)m −に対
してオルト位でΦ2に結合されていることが好ましい。 この場合、2個のR2がそれぞれ−(CH=CH)n 
−結合に対してオルト位でΦ1に結合されているか、も
しくは2個のR3がそれぞれ−(CH=CH)m −に
対してオルト位でΦ2に結合されていてもよい。なおΦ
1に複数のR2が結合している場合、それぞれのR2は
互いに同一であっても異なっていてもよく、Φ2に複数
のR3が結合している場合、それぞれのR3は互いに同
一であっても異なっていてもよい。
【0035】さらにR2またはR3は、光学活性基であ
ることが好ましい。R2またはR3が光学活性基である
と、分子の対称性が崩れ、単結晶を作製した場合、隣接
分子同士が中心対称となり難く、非線形光学性が効果的
に保持される。ここで、光学活性基とは不整炭素を有す
る基、1つの炭素原子に3つの異なる基、たとえばメチ
ル基、エチル基、水素原子が結合している置換基を意味
する。
【0036】上記式(I)および(II)におけるR5
およびR6はそれぞれ独立して水素原子またはアルキニ
ル基である。このようなアルキニル基としては、具体的
にはエチニル基、2−プロピニル基、2−ブテニル基、
1,3−ブタジエニル基、イソプロペニル基、2−ペン
テニル基などが挙げられるが、エチニル基が好ましい。 また、上記式(I)または(II)で表わされる化合物
は、少なくとも1個の重水素を有することが好ましい。
【0037】上記式(I)で表わされる化合物としては
、具体的には、以下の化合物(1)〜(5)が例示され
る。
【0038】
【化5】
【0039】また式(II)で表わされる化合物として
は、具体的には、以下の化合物(6)〜(11)が例示
される。
【0040】
【化6】
【0041】上記式(I)で表わされるアジン誘導体は
、たとえば下記式に示すように、Φ1骨格を有するカル
ボニル誘導体と、Φ2骨格を有するカルボニル誘導体と
、ヒドラジンサルフェートとを、Na2CO3の存在下
で縮合反応を行なうことによって得ることができる。
【0042】
【化7】
【0043】上記式(II)で表わされるアジン誘導体
も、上記式(I)で表わされるアジン誘導体と同様に同
種類または異種類のカルボニル誘導体と、ヒドラジンと
を、Na2CO3の存在下で縮合反応を行なうことによ
って得ることができる。
【0044】上記反応式から明らかなように、カルボニ
ル誘導体とヒドラジンとの縮合の際にH2Oが生じ、反
応を進めるためにはこのH2Oを除くことが好ましい。 また、この反応は、通常、たとえばアルゴン、窒素など
の不活性雰囲気下で行なわれる。
【0045】本発明に係る有機非線形光学材料は、上記
のような式(I)または式(II)で表わされる化合物
あるいは両者の混合物からなり、結晶化状態で用いられ
る。この結晶は、単結晶であることが好ましいが、似た
ような結晶構造を有する他の成分との共晶であってもよ
い。
【0046】
【発明の効果】上述したように本発明に係る有機非線形
光学材料は、上記式(I)または上記式(II)で表わ
される有機化合物からなるので溶解性に優れ、また−C
=N−N=C−結合を含むπ共役鎖、式(I)で表わさ
れる有機化合物の場合にはさらにΦ1環およびΦ2環に
よって共鳴の場が与えられ、R1、R2、R3およびR
4によって分子分極および分子配列がバランスよく制御
され、優れた非線形光学効果を有する。
【0047】このため本発明に係る有機非線形光学材料
は、2次または3次の非線形光学効果を利用した光波長
変換素子、電気光学素子などの非線形光学素子への応用
に好適である。
【0048】
【実施例】以下、本発明をさらに具体的な実施例に基づ
き説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。
【0049】
【実施例1】300mlの3つ口フラスコにエタノール
30mlとオルト−エチニルフェニルアルデヒド3.0
gを入れて室温で攪拌した。このようにして得られた溶
液を硫酸ヒドラジン1.6g、Na2CO31.9gお
よび水16mlからなる溶液に室温で攪拌しながら除々
に添加してオルト−エチニルフェニルアルデヒドと硫酸
ヒドラジンとを反応させた。この反応液をさらに2時間
室温で攪拌した後、NaHCO3水溶液200mlに加
えた。得られた混合液にベンゼンを加えて混合し、反応
生成物をベンゼン中に移行させた。この反応生成物を含
むベンゼン抽出液にK2CO3を加えて脱水した後、K
2CO3をろ別した。このろ液を濃縮してアルミナカラ
ムクロマトにかけ石油エーテルで溶離して得られた反応
生成物をベンゼン/ヘキサンで再結晶させ、2.5gの
精製物を得た。
【0050】この精製物のマススペクトル(MS)、赤
外線吸収スペクトル(IR)および核磁気共鳴スペクト
ル(NMR)の測定結果は、下記の通りであった。 MS:m/e  256(M+,75)、  255(
100) IR:3200cm−1(−C≡CH)2100cm−
1(−C≡C−) 1625cm−1(N=C) NMR:9.17ppm(s,2H) 8.15〜8.34ppm(m,2H,benzeno
id H)7.25〜7.64ppm(m,6H,be
nzenoid H)3.4ppm(s,2H,−C≡
CH)以上の測定結果から、得られた精製物は、前記化
合物(1)と同定された。
【0051】この化合物(1)の5%ジクロロエタン溶
液を3000回転でスピンコートし、膜厚0.602μ
mの薄膜を得た。この薄膜にYAGレーザを照射してT
HG強度測定を行なったところ、THG強度をクォーツ
に対して比較した結果、1.0倍であった。
【0052】
【実施例2】300mlの3つ口フラスコにエタノール
7.1mlと5−(o−エチルフェニル)ペンタ−2,
4−ジエナール1.0gを入れて室温で攪拌した。この
ようにして得られた溶液を硫酸ヒドラジン371mg、
Na2CO3460mgおよび水3.7mlからなる溶
液に室温で攪拌しながら除々に添加して5−(オルト−
エチニルフェニル)ペンタ−2,4−ジエナールと硫酸
ヒドラジンとを反応させた。この反応液をさらに2時間
室温で攪拌した後、NaHCO3水溶液200mlに加
えた。得られた混合液にベンゼンを加えて混合し、反応
生成物をベンゼン中に移行させた。この反応生成物を含
むベンゼン抽出液にK2CO3を加えて脱水した後、K
2CO3をろ別した。このろ液を濃縮してアルミナカラ
ムクロマトにかけ石油エーテルで溶離して得られた反応
生成物をクロロホルムで再結晶させ、623mgの精製
物を得た。
【0053】この精製物のマススペクトル(MS)、赤
外線吸収スペクトル(IR)および核磁気共鳴スペクト
ル(NMR)の測定結果は、下記の通りであった。 MS:m/e  360(M+,45)、  180(
100) IR:3300cm−1(−C≡CH)2100cm−
1(−C≡C−) 1615cm−1(N=C) 995cm−1(トランス−C=C−)NMR:8.2
5ppm(d,9Hz,2H)6.52〜7.65pp
m (m,16H,benzenoid and olef
inic  H)3.35ppm(s,2H,−C≡C
H)以上の測定結果から、得られた精製物は、前記化合
物(4)と同定された。
【0054】この化合物(4)の5%ジクロロエタン溶
液を3000回転でスピンコートし、膜厚0.209μ
mの薄膜を得た。この薄膜にYAGレーザを照射してT
HG強度測定を行なったところ、THG強度をクォーツ
に対して比較した結果、25.6倍であった。
【0055】
【実施例3】300mlの3つ口フラスコにエタノール
20mlと3−メチル−2−ペンテン−4−イナール2
.0gを入れて室温で攪拌した。このようにして得られ
た溶液を硫酸ヒドラジン1.5g、Na2CO32.0
gおよび水15mlからなる溶液に室温で攪拌しながら
除々に添加して3−メチル−2−ペンテン−4−イナー
ルと硫酸ヒドラジンとを反応させた。この反応液をさら
に2時間室温で攪拌した後、NaHCO3水溶液200
mlに加えた。得られた混合液に石油エーテルを加えて
混合し、反応生成物を石油エーテル中に移行させた。こ
の反応生成物を含む石油エーテル抽出液にK2CO3を
加えて脱水した後、K2CO3をろ別した。このろ液を
濃縮してアルミナカラムクロマトにかけ石油エーテルで
溶離して得られた反応生成物をクロロホルム/エタノー
ルで再結晶させ、1.6gの精製物を得た。
【0056】この精製物のマススペクトル(MS)、赤
外線吸収スペクトル(IR)および核磁気共鳴スペクト
ル(NMR)の測定結果は、下記の通りであった。 MS:m/e  184(M+,50)、  183(
100) IR:3200cm−1(−C≡CH)2100cm−
1(−C≡C−) 1610cm−1(N=C) NMR:8.62ppm(d,10Hz,2H)6.6
ppm( broad  d,10Hz,2H)3.4
5ppm(s,2H,−C≡CH)2.1ppm(s,
6H,−CH3) 以上の測定結果から、得られた精製物は、前記化合物(
6)と同定された。
【0057】この化合物(6)の5%ジクロロエタン溶
液を3000回転でスピンコートし、膜厚0.45μm
の薄膜を得た。この薄膜にYAGレーザを照射してTH
G強度測定を行なったところ、THG強度をクォーツに
対して比較した結果、1.0倍であった。
【0058】
【実施例4】300mlの3つ口フラスコにエタノール
15mlと5−メチル−2,4−ヘプタジエン−6−イ
ナール1.4gを入れて室温で攪拌した。このようにし
て得られた溶液を硫酸ヒドラジン0.79g、Na2C
O30.98gおよび水8.1mlからなる溶液に室温
で攪拌しながら除々に添加して3−メチル−2−ペンテ
ン−4−イナールと硫酸ヒドラジンとを反応させた。こ
の反応液をさらに2時間室温で攪拌した後、NaHCO
3水溶液200mlに加えた。得られた混合液に石油エ
ーテルを加えて混合し、反応生成物を石油エーテル中に
移行させた。この反応生成物を含む石油エーテル抽出液
にK2CO3を加えて脱水した後、K2CO3をろ別し
た。 このろ液を濃縮してアルミナカラムクロマトにかけ石油
エーテルで溶離して得られた反応生成物をベンゼン/ヘ
キサンで再結晶させ、1.05gの精製物を得た。
【0059】この精製物のマススペクトル(MS)、赤
外線吸収スペクトル(IR)および核磁気共鳴スペクト
ル(NMR)の測定結果は、下記の通りであった。 MS:m/e  236(M+,44)、  193(
100) IR:3300cm−1(−C≡CH)2100cm−
1(−C≡C−) 1615cm−1(N=C) 1600cm−1(C=C) 980cm−1(トランスC=C) NMR:8.21ppm(d,10Hz,2H)7.1
6ppm(dd,15Hz,11Hz,2H)6.48
ppm(dd,15Hz,11Hz,2H)6.47p
pm(d,11Hz,2H)3.44ppm(s,2H
,−C≡CH)2.01ppm(s,6H,−CH3)
以上の測定結果から、得られた精製物は、前記化合物(
11)と同定された。
【0060】この化合物(11)の5%ジクロロエタン
溶液を3000回転でスピンコートし、膜厚0.56μ
mの薄膜を得た。この薄膜にYAGレーザを照射してT
HG強度測定を行なったところ、THG強度をクォーツ
に対して比較した結果、1.0倍であった。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  一般式(I) 【化1】 〔式中、Φ1およびΦ2は、互いに同一であっても異な
    っていてもよく、それぞれが芳香族環またはヘテロ環で
    あり、R1およびR4は、互いに同一であっても異なっ
    ていてもよく、それぞれが電子供与基または電子受容基
    であり、R2およびR3は、互いに同一であっても異な
    っていてもよく、それぞれが水素原子またはアルキル基
    、アリール基、アラルキル基およびアルキルオキシ基か
    らなる群より選ばれる基であり、R5およびR6は、互
    いに同一であっても異なっていてもよく、それぞれが水
    素原子またはアルキニル基であり、x、yは0または1
    (ただし、x、yは同時に0であることはない。)であ
    り、m、nは0〜4の整数である。〕で表わされる有機
    化合物からなることを特徴とする有機非線形光学材料。
  2. 【請求項2】  一般式(II) 【化2】 (式中、R1、R2、R3、R4およびm、nは前記式
    (I)で定義された意味を表わす。)で表わされる有機
    化合物からなることを特徴とする有機非線形光学材料。
  3. 【請求項3】  Φ1およびΦ2が、ベンゼン環または
    複素5員環である請求項1または2記載の有機非線形光
    学材料。
  4. 【請求項4】  R2またはR3が、光学活性基である
    請求項1または2記載の有機非線形光学材料。
  5. 【請求項5】  少なくとも1つの重水素を有する請求
    項1または2記載の有機非線形光学材料。
  6. 【請求項6】  請求項1または2記載の有機非線形光
    学材料を含むことを特徴とする非線形光学素子。
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