JPH04363339A - 発泡性組成物および発泡体の製造法 - Google Patents

発泡性組成物および発泡体の製造法

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JPH04363339A
JPH04363339A JP21817791A JP21817791A JPH04363339A JP H04363339 A JPH04363339 A JP H04363339A JP 21817791 A JP21817791 A JP 21817791A JP 21817791 A JP21817791 A JP 21817791A JP H04363339 A JPH04363339 A JP H04363339A
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JP
Japan
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parts
weight
vinyl chloride
chloride resin
temperature
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Application number
JP21817791A
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English (en)
Inventor
Masayuki Nagayoshi
永吉 賢行
Yoshihiro Kimura
吉宏 木村
Yuji Hiratsuka
平塚 雄治
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発泡体の製造法および
該発泡体の製造法に用いられる発泡性組成物に関する。 さらに詳しくは、繊細な独立気泡のセルの形成を可能と
した高発泡倍率を有し、断熱特性にすぐれた塩化ビニル
系樹脂の発泡体の製造法および該発泡体の製造法に用い
られる発泡性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、分解型発泡剤を用いた塩化ビニル
系樹脂の発泡体およびその製造法としては、たとえば特
公昭52−26776号公報、特公昭53−7944 
号公報、特開昭60−264232号公報、国際公開第
89/09796号パンフレット(1989)などに開
示されたものが知られている。
【0003】これらの公報などに開示された技術を基礎
にしてさらに微細なセルを作製することにより諸性質が
よりすぐれた発泡体をうるためにセル径の制御を可能と
し、粗大セル(平均セル径2mm以上)を有しない発泡
体をうることにつき本発明者らは鋭意研究を行なった。 その結果、有機溶剤を含有しない発泡性組成物において
微量(樹脂100 重量部に対して0.5 〜2重量部
)の使用で効果を発現するタルクを大量(50重量部以
上)に使用して初めて平均セル径が2mm以下程度とな
ることが見出された。
【0004】しかしながら、一般に、セル径が微細にな
るほど断熱特性が向上するといわれているものの、上述
のごとく単にタルクを使用する従来技術ではセル径の微
細化の効率がわるく、またタルク自体、熱伝導性が高い
ものであるため、大量に使用したばあいには発泡体の断
熱特性がかえって低下するという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記のごと
き実情に鑑みてなされたものであり、オルガノゾル系発
泡性組成物(有機溶剤を含有した発泡性組成物)におい
て飛躍的に微細な独立気泡のセルを有し、かつ高発泡倍
率を有する発泡体をうるための発泡性組成物および発泡
体の製造法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来のオ
ルガノゾル系発泡性組成物および発泡体の製造法におい
ては、造核剤として用いられているタルクは、より微細
な独立気泡のセルを有する発泡体が要求されるばあいに
は前記したような弊害があることから、種々の化合物を
検討した結果、多価アルコール、とくに4価以上のアル
コールが特異的に発泡体のセル径を微細化することを見
出し、本発明を完成するにいたった。
【0007】すなわち、本発明は■塩化ビニル系樹脂、
造核剤として4価以上のアルコール、分解型発泡剤およ
び有機溶剤からなる発泡性組成物、および■塩化ビニル
系樹脂、造核剤として4価以上のアルコールおよび有機
溶剤からなる混合物を、該溶剤が塩化ビニル系樹脂と相
溶性を呈する温度以上でかつ溶剤の沸点以下の温度で混
練し、分解型発泡剤の分解温度以下の温度でさらに分解
型発泡剤を加えて混練してなる発泡性組成物を密閉しう
る金型内に充填して加圧下で加熱し、分解型発泡剤の分
解を生ぜしめたのち、発泡適正温度で金型を型開きする
と同時に発泡させることを特徴とする発泡体の製造法に
関する。
【0008】
【作用および実施例】本発明の発泡性組成物は、塩化ビ
ニル系樹脂(以下、PVC という)、造核剤として4
価以上のアルコール、分解型発泡剤および有機溶剤から
構成される。
【0009】4価以上のアルコールがセル径を微細化さ
せるメカニズムは未だ明かではないが、オルガノゾル系
発泡性組成物において、多価アルコール表面が沸石的役
割を果たすか、または多価アルコール表面に付着してい
る水分がセル径の微細化をはかっているものと推定され
る。
【0010】前記PVC とは、塩化ビニル単独重合体
、塩化ビニル− 酢酸ビニル共重合体などの塩化ビニル
を50重量%以上、好ましくは70重量%以上含有する
共重合体類をはじめ、PVC と相溶性を呈するブレン
ド樹脂、たとえば塩素化塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエ
チレン、エチレン− 酢酸ビニル共重合体などの少なく
とも1種との混合物で、該混合物中のブレンド用樹脂の
割合が50重量%以下、好ましくは30重量%以下であ
るものをも含む概念である。なお、前記PVC の重合
度は、通常1500〜5000、なかんづく2000〜
4000であることが好ましい。
【0011】本発明に用いるPVC の代表例としては
、塩化ビニル単独重合体があげられる。かかるPVC 
の種類や製造法については、本発明においてはとくに限
定はないが、なかでも安価であるという点より、懸濁重
合PVC が好ましい。ここで、懸濁重合PVC とは
、粒子径が1μm程度の一次粒子の集合体からなる粒子
径100 〜300 μmの多孔質PVC といい、い
わゆる懸濁重合法によって製造されたものである。前記
一次粒子は、粒子径が0.1 μm程度のいわゆるドメ
イン粒子からなり、該ドメイン粒子はさらに0.01μ
m程度のいわゆるミクロドメイン粒子からなるものであ
る。また、樹脂との相溶性のわるい溶剤、たとえばトル
エン単独溶剤などを用いるばあいには、かかる溶剤に対
する溶解性にすぐれたペーストPVC を用いることが
好ましい。ここで、ペーストPVC とは、数μm以下
の粒子径をもつ真珠状の微細粉末で、いわゆる乳化重合
法やミクロ懸濁重合法で製造されるものであり、前記微
細粉末はさらに径の小さい多数の微粒子から構成される
【0012】前記4価以上のアルコールとは、分子中に
アルコール基(−OH基)を4個以上有する有機化合物
をいう。かかる4価以上のアルコールの具体例としては
、たとえばペンタエリスリトール(4価アルコール)、
D−マンニトール(6価アルコール)、L−マンニトー
ル(6価アルコール)、ジペンタエリスリトール(6価
アルコール)、キシリトール(6価アルコール)、ソル
ビトール(6価アルコール)などがあげられ、これらは
単独でまたは2種以上を混合して用いられる。なお、こ
れらのなかではペンタエリスリトール、ジペンタエリス
リトール、D−マンニトールおよびL−マンニトールが
好ましく、そのなかでもとくにペンタエリスリトール、
ジペンタエリスリトールおよびD−マンニトールは、少
量の添加で微細かつ均一なセルを形成しうるものである
のでとくに好適に使用しうるものである。
【0013】前記4価以上のアルコールの量は、PVC
100部(重量部、以下同様)に対して0.05〜10
部、好ましくは0.1 〜5部が望ましい。かかる4価
以上のアルコールの量は、0.05部未満であるばあい
には、セル径が微細化する傾向があるが、充分なセル径
の微細化は望めず、また10部をこえるばあいには、そ
れ以上添加してもさらなるセル径の微細化の効果の向上
はあまり望めない。
【0014】前記4価以上のアルコールは、常温で固体
であり、その粒子径が小さいものはその表面積が大とな
り、セル径の微細化が向上するため望ましい。したがっ
て、前記4価以上のアルコールの平均粒子径は100 
μm以下、なかんづく50μm以下であることが好まし
い。
【0015】なお、本発明においては、前記4価以上の
アルコールを後述するプラスチック用無機充填剤(以下
、充填剤という)の表面に付着、展着または塗布して発
泡性組成物の他の成分との接触表面積を拡大させること
が好ましい。このように4価以上のアルコールを充填剤
の表面に設けたばあいには、セル径の微細化効果を飛躍
的に向上させることができる。
【0016】前記充填剤の表面に付着、展着または塗布
される前記4価以上のアルコールの量は、発泡性組成物
における配合量によって適宜決定されるが、通常充填剤
100部に対して1〜500 部、好ましくは10〜3
00 部であるのが望ましい。かかる4価以上のアルコ
ールの量が1部未満であるばあいには、セル径が微細化
する傾向があるものの、顕著な改善効果が望めなく、ま
た500 部をこえるばあいには、それ以上添加しても
さらなる微細化の効果の向上が小さい。
【0017】前記4価以上のアルコールを充填剤に付着
する方法は、いかなる方法であってもよいが、充填剤粒
子の表面にアルコールが薄く付着または塗布された状態
になるような方法であればよく、とくにアルコール分子
が単分子膜状で粒子表面に存在するような方法であるば
あいには表面積が大きくなって効率が大となるので好ま
しい。
【0018】本発明において、分解型発泡剤としては種
々のものを用いうるが、その具体例としては、たとえば
アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、
ジアゾアミノベンゼン、 N,N′− ジニトロソペン
タメチレンテトラミン、p−トルエンスルホニルヒドラ
ジドなどの熱分解によりチッ素ガスを発生するものなど
があげられる。本発明においてチッ素ガスを発生する分
解型発泡剤が好適に用いられるのは、チッ素ガスは発泡
後に溶剤を揮散除去する工程において、発泡体から透過
逸散しにくいので、セル内圧を高く保持することができ
、収縮などの欠陥が生じにくいためである。
【0019】前記分散型発泡剤の使用量は、通常PVC
 100 部に対して5〜100 部、好ましくは10
〜50部である。 かかる分解型発泡剤の使用量が5部未満であるばあいに
は、発泡に供されるチッ素ガスの発生量が少なくなり、
高発泡倍率を有する発泡体がえられがたくなり、また1
00部をこえるばあいには、発泡時にセル膜に破断が生
じやすくなり、かえって高発泡倍率を有する発泡体がえ
られがたくなる傾向がある。
【0020】本発明において、有機溶剤とは、たとえば
ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素化合物;モノ
クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素化合物;アセ
トン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケ
トン類;酢酸エチルなどのエステル類;その他テトラヒ
ドロフラン、ピリジンなどがあげらる。これらの有機溶
剤は、単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
【0021】本発明において、ケトンおよび/またはモ
ノクロロベンゼンを含有する有機溶剤、たとえばアセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル、シクロヘ
キサノンなどのケトンおよびモノクロロベンゼンの単独
もしくは混合物またはこれらと他の有機溶剤の混合有機
溶剤を用いるのがとくに好ましい。ここにいう他の有機
溶剤の例としては、たとえばベンゼン、トルエンなどの
芳香族炭化水素化合物、酢酸エチルなどのエステル類な
どがあげられ、ケトンおよび/またはクロロベンゼンと
他の有機溶剤を混合したものを使用するばあいには、有
機溶剤中にはケトンおよび/またはモノクロロベンゼン
が5重量%以上、好ましくは10重量%以上、さらに好
ましくは20重量%以上含有されていることが好ましい
。かかる含有量が5重量%未満であるばあい、発泡後、
溶剤の揮散除去中に収縮が大きくなって高発泡倍率を有
する発泡体とはならなくなる傾向がある。
【0022】前記ケトンおよび/またはモノクロロベン
ゼンを含有する有機溶剤のなかでは、とくにシクロヘキ
サノン、アセトン、メチルエチルケトンおよび/または
モノクロロベンゼンを含有する有機溶剤は、該有機溶剤
を用いたときに発泡体の発泡倍率および独立気泡率を良
好な値に保つことができるので好ましい。
【0023】発泡性組成物中に含まれる有機溶剤の量は
、PVC の平均重合度や溶剤のPVC との相溶性の
程度などによって異なるので一概には決定することがで
きないが、一般にPVC100部に対して20〜200
0部、好ましくは200 〜1000部であることが望
ましい。かかる有機溶剤の量が20部未満であるばあい
、PVC と有機溶剤からなる均一ゲル相の無機物の包
埋の程度が充分でなくなる傾向があり、発泡時にセル膜
が破れて発泡体とならないようになり、また2000部
をこえるばあい、発泡温度が低すぎて工業的に制御する
ことが困難となる傾向がある。
【0024】なお、前記発泡性組成物には、必要に応じ
て充填剤および安定化剤が配合される。
【0025】前記充填剤としては、繊維状物および/ま
たは粒状物が用いられる。
【0026】繊維状物の代表例としては、岩綿があげら
れる。その繊維長は、長いものほど発泡体への充填効果
が大であり、一方短いものほど充填しやすさが良好とな
るので、10μm〜50mm、好ましくは20μm〜2
0mm、さらに好ましくは100 μm〜10mmであ
ることが望ましい。
【0027】岩綿を配合するばあいには、その配合量は
最終製品である発泡体の使用目的に応じて適宜調整され
るが、通常PVC100部に対して300部以下、好ま
しくは10〜100 部である。かかる岩綿量は300
 部をこえるばあい、良好な発泡体をうるのが困難とな
る傾向にある。
【0028】前記粒状物としては平均粒子径0.01〜
300 μm程度のものが用いられ、その種類について
はとくに制限はないが、価格および入手しやすさなどの
点から、タルク、炭酸カルシウムなどが好ましく、また
シラスバルーンなどの中空体、ゼオライトや活性炭など
の多孔質体などを用いることもできる。
【0029】前記充填剤の量は、発泡させやすさや最終
製品である発泡体の使用目的などに応じて適宜調整され
る。その一例をあげれば、たとえばPVC 100 部
に対して3000部以下、好ましくは10〜1000部
、さらに好ましくは50〜1000部である。
【0030】これら繊維状物と粒状物との併用は当然可
能であるが、耐火形態保持性を改良するのには繊維状物
のほうがその効果が大である。
【0031】前記安定剤としては、PVC の分解劣化
を阻止する能力を有するものであればいずれのものをも
用いうる。かかる安定剤の具体例としては、たとえば二
塩基性ステアリン酸鉛、二塩基性亜リン酸鉛、三塩基性
硫酸鉛やステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、
ステアリン酸マグネシウム、ジブチルスズステアレート
、ジブチルスズラウレートなどがあげられ、これらの安
定剤は単独でまたは2種以上混合して用いられる。かか
る安定剤の配合量は、PVC100 部に対して、通常
1〜20部、なかんづく1〜10部である。該安定剤の
配合量は1部未満であるばあい、安定剤を添加した効果
に欠けることがあり、また20部をこえるばあい、安定
化効果の観点からそれ以上用いる効果の向上が小さく、
コスト的にも不利となる。
【0032】なお、本発明においては、さらにたとえば
各種酸化防止剤、紫外線吸収剤をはじめ、酸化チタン、
群青などの顔料;三級アミン、アルキルスルホン酸塩な
どの帯電防止剤などの通常プラスチックの添加剤として
用いられているものを必要に応じて適宜調整して使用し
うることはもちろんである。
【0033】つぎに本発明の発泡体の製造法の一例につ
いて説明する。
【0034】まず所定量に計算された原料をたとえば双
腕ニーダーなどの混練機に投入する。各原料が均一に分
散されるまで溶剤がPVC と相溶性を呈する温度以上
かつ溶剤の沸点以下の温度で混練し、必要であれば一度
混合物の温度を下げ、発泡剤の分解温度以下の温度でさ
らに発泡剤を投入して均一に分散するまで混練する。
【0035】つぎに調製された発泡性組成物を、たとえ
ばアルミニウム合金などからなる密閉しうる金型内に充
填し、金型をたとえば油圧駆動型の多段式ホットプレス
機にセットするなどして、加圧下で該発泡性組成物を加
熱する。
【0036】加圧および加熱条件は、発泡性組成物の構
成成分により異なるが、分解型発泡剤の分解が実質的に
完了することが必要であり、発泡性組成物に応じた適当
な温度、たとえば100 〜170 ℃および圧力14
0kg/cm2 以上が選定される。なお、温度が10
0 ℃に達したら、5〜30分間程度その状態を維持す
るのが好ましい。そののち金型を加圧したままプレス機
の加圧加熱板温度を、水などの冷却媒体を用いて発泡適
性温度まで降下させる。 発泡適性温度は、発泡性組成物の組成あるいは金型の形
状およびその寸法などによって異なるが、通常前記加圧
加熱温度よりも低く、発泡時にセル膜が破れることによ
る発泡ガスの逸散が生じないようなPVC相の粘弾性を
与える温度であり、たとえば20〜100 ℃程度であ
る。金型内容物が発泡適性温度になったら金型を型開き
し、金型内容物を大気圧下に解放することにより最終の
発泡体がえられる。
【0037】発泡直後の発泡体には、使用した溶剤が残
存しているので、溶剤に応じた適当な温度で適当な時間
放置して残存溶剤を揮散除去する。なお、発泡体からの
有機溶剤の除去はカッターなどで切断して表面積を大に
することで除去を促進させることもできる。
【0038】えられる発泡体の発泡倍率は製造が可能で
あればいかなるものでもよいが、通常発泡倍率が200
 倍以上であるばあい、正常な発泡体とはなりにくい。 また建築用断熱材として用いるばあいには、熱伝導率な
どの物性および妥当なコストを維持するために発泡倍率
が20倍以上の発泡体であることが好ましい。燃焼時の
発熱量、発煙量および経済性を考慮するばあいには、さ
らに高発泡倍率を有する発泡体とすることが望ましく、
好ましくは60倍以上である。しかしながら発泡倍率が
200 倍をこえるばあいには、正常な発泡体とはなり
にくく、仮に良好な発泡体がえられても強度などの物性
が不充分となりやすいため、200 倍以下であること
が好ましい。
【0039】以上は本発明の製造法の一例であり、発泡
剤を含む発泡性組成物中には有機溶剤が使用され、発泡
剤の製造の際には100 〜170 ℃の温度範囲で加
圧され、発泡に適した温度で除圧するという基本操作が
満足されていれば、有機溶剤の混合方法、温度の上昇・
降下、加圧方法などはほかのいかなる方法によってなさ
れてもよい。
【0040】以下に本発明を実施例に基づいて詳細に説
明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0041】実施例1〜16 表1に示す原料を表2に示す割合で総量が5000g 
になるように計量した。
【0042】発泡剤以外の原料すべてを有効容量3リッ
トルの双腕ニーダーに投入し、ニーダーのジャケットに
熱水を通して原料の混練温度が90〜100 ℃となる
ように調整して30〜50分間混練して混合物をえた。
【0043】つぎにニーダージャケットに温水を通し、
ニーダー内の混合物の温度を約70℃にまで下げてから
、発泡剤としてAIBNを投入し、ひきつづき10分間
混練して発泡性組成物をえた。
【0044】混練後の発泡性組成物をキャビティ寸法 
160mm×160mm ×22mmのアルミニウム合
金製金型に充填し、金型をアルミニウム板で蓋をし、油
圧駆動型ホットプレス機にセットして室温(約20℃)
から165 ℃まで10分間で昇温した。
【0045】ホットプレス機の締付圧は各実施例におい
て金型面積1cm2 あたり約150 kgであった。
【0046】つぎに金型を110 ℃で10分間保持し
たのち、ホットプレス機冷却板に温水を通して金型温度
を発泡に適性な温度(25〜35℃)まで約15分間で
降温した。
【0047】そののちホットプレス機の締付圧を解放し
たところ、金型内容物は約1秒間で発泡を完了した。
【0048】えられた発泡体はいずれも外観美麗であり
、切断面の気泡の均一性も良好であった。
【0049】発泡体を熱風循環式オーブンに入れ、75
℃で約2日放置して有機溶剤を揮散除去した。
【0050】つぎに、発泡体の見掛密度、発泡倍率、平
均セル径、独立気泡率および熱伝導率を下記の方法にし
たがって測定した。その結果を表2に示す。
【0051】(見掛密度)発泡体から25mm角の立方
体を切出し、体積と重量を測定して算出した。
【0052】(発泡倍率)表2のPVC 100 重量
部に対する無機充填剤、発泡剤および安定剤の配合量(
重量部)から発泡体中のPVC の見掛密度を式:[発
泡体中のPVC の見掛密度]=[発泡体の見掛密度]
×100/(100+[無機物量+発泡剤量+安定剤量
])(g/cm3 ) より求めた。
【0053】PVC の比重を1.4 として発泡倍率
を式:[発泡倍率]=[1.4 /発泡体中のPVC 
の見掛密度](倍)より算出した。
【0054】(平均セル径)発泡体の中央部を切断し、
その切り口の厚さ方向のセル径をASTM−D 357
6 に準拠して測定した。
【0055】(独立気泡率)ASTM−D2856に基
づき、東芝ベックマン(株)製、空気比較式比重計を用
いて測定した。
【0056】(熱伝導率)断熱特性を評価する尺度とし
て、JIS−A 9511に規定の熱伝導率を採用した
。評価に供した発泡体には、200mm ×200mm
 ×30mmに切削したものを用いた。なお、測定温度
は0℃とした。
【0057】比較例1〜6 表1に示す原料を表2に示す割合で総量が5000g 
となるように計量した。つぎに実施例1〜16と同様に
して発泡体をえ、発泡体の物性を測定した。その結果を
表2に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】表2に示した結果から明らかなように、本
発明の発泡性組成物を用いれば、微細な独立気泡のセル
を有する高発泡倍率の発泡体がえられることがわかる。
【0061】
【発明の効果】本発明の発泡性組成物およびそれを用い
た発泡体の製造法は、微細な独立気泡のセルを形成した
高発泡倍率の発泡体をうることを可能にし、従来の発泡
体の欠点であった断熱特性の改善を可能にするという効
果を奏する。さらに、本発明によれば微細なセルを有す
ることからパネル化の際の接着剤がセル内に入り込まな
いので、塗料を有効に利用することができ、塗布する接
着剤量の低減を可能にするなどの効果を期待することが
できる。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  塩化ビニル系樹脂、造核剤として4価
    以上のアルコール、分解型発泡剤および有機溶剤からな
    る発泡性組成物。
  2. 【請求項2】  塩化ビニル系樹脂の平均重合度が15
    00〜5000である請求項1記載の発泡性組成物。
  3. 【請求項3】  4価以上のアルコールがペンタエリス
    リトール、ジペンタエリスリトールおよび/またはD−
    マンニトールである請求項1記載の発泡性組成物。
  4. 【請求項4】  4価以上のアルコールの量が塩化ビニ
    ル系樹脂100 重量部に対して0.05〜10重量部
    である請求項1記載の発泡性組成物。
  5. 【請求項5】  分解型発泡剤が熱分解によりチッ素ガ
    スを発生するものである請求項1記載の発泡性組成物。
  6. 【請求項6】  塩化ビニル系樹脂100 重量部に対
    して有機溶剤を20〜2000重量部含有したものであ
    る請求項1記載の発泡性組成物。
  7. 【請求項7】  塩化ビニル系樹脂100 重量部に対
    して岩綿を0〜300 重量部含有したものである請求
    項1記載の発泡性組成物。
  8. 【請求項8】  塩化ビニル系樹脂100 重量部に対
    して無機充填剤を0〜3000重量部および安定剤を1
    〜20重量部を含有したものである請求項1記載の発泡
    性組成物。
  9. 【請求項9】  塩化ビニル系樹脂、造核剤として4価
    以上のアルコールおよび有機溶剤からなる混合物を、該
    溶剤が塩化ビニル系樹脂と相溶性を呈する温度以上でか
    つ溶剤の沸点以下の温度で混練し、分解型発泡剤の分解
    温度以下の温度でさらに分解型発泡剤を加えて混練して
    なる発泡性組成物を密閉しうる金型内に充填して加圧下
    で加熱し、分解型発泡剤の分解を生ぜしめたのち、発泡
    適性温度で金型を型開きすると同時に発泡させることを
    特徴とする発泡体の製造法。
  10. 【請求項10】  塩化ビニル系樹脂の平均重合度が1
    500〜5000である請求項9記載の製造法。
  11. 【請求項11】  4価以上のアルコールがペンタエリ
    スリトール、ジペンタエリスリトールおよび/またはD
    −マンニトールである請求項9記載の製造法。
  12. 【請求項12】  混合物が塩化ビニル系樹脂100 
    重量部に対して岩綿0〜300 重量部を含有したもの
    である請求項9記載の製造法。
  13. 【請求項13】  混合物が塩化ビニル系樹脂100 
    重量部に対して無機充填剤0〜3000重量部および安
    定剤1〜20重量部を含有したものである請求項9記載
    の製造法。
  14. 【請求項14】  発泡体が発泡倍率20〜200 倍
    を有する請求項9記載の製造法。
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