JPH0610272B2 - 塩素化塩化ビニル樹脂予備発泡粒子の製造法 - Google Patents

塩素化塩化ビニル樹脂予備発泡粒子の製造法

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JPH0610272B2
JPH0610272B2 JP62197117A JP19711787A JPH0610272B2 JP H0610272 B2 JPH0610272 B2 JP H0610272B2 JP 62197117 A JP62197117 A JP 62197117A JP 19711787 A JP19711787 A JP 19711787A JP H0610272 B2 JPH0610272 B2 JP H0610272B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は塩素化塩化ビニル樹脂(以下、CPVCという)予
備発泡粒子の製造法に関する。さらに詳しくは、本発明
は燃焼時の発熱量、発煙量、有害ガスの発生量、変形量
および亀裂発生量などが小さく、また高温下使用時の寸
法安定性、すなわち耐熱性にすぐれるなどの特性を有す
る発泡成形体(以下、発泡体という)をうるためのCPVC
予備発泡粒子の製造法に関する。
〔従来の技術およびその問題点〕
CPVCは塩素含有率が大きく、発熱量および発煙量が少な
い樹脂であるため防火性能が高い断熱材として利用され
ることが期待されている。しかし、発泡体単体ではたと
えば火災時などのように高温にさらされたばあい、大き
く収縮するため防火性能に問題を有している。この収縮
を防止する手段として発泡体に大量の無機物を含有させ
ることが考えられる。
しかしながら、大量の無機物を含有するCPVC予備発泡粒
子およびその製造法は、従来よりまだ見出されていな
い。
一方、大量の無機物を含有する予備発泡粒子の粒子表面
に存在する無機物はアンチブロッキング剤の働きをする
ため、型内発泡成形時の粒子相互間の融着性を低下させ
るという問題がある。
また、CPVCは軟化温度が高いため、融着性を発現させる
のに高温を要し、ポリエステル系やポリエチレン系の樹
脂の型内発泡成形に用いる従来の成形機をそのまま使用
することができず、高温(通常水蒸気を熱源とするため
高温であると同時に高圧になる)に耐えるるように成形
機をあらたに用意しなければならないという問題があ
る。
さらに発泡体に大量の無機物を含有させたばあいであっ
ても発泡時の樹脂の延伸に起因する残留応力または残留
歪が大きいばあい、高温にさらされたときに残留応力ま
たは残留歪にもとづく収縮が生じるため、前記無機物を
含有させることによって発泡体の収縮を軽減させる効果
が低下するという問題がある。
そこで本発明者らは、前記のような従来技術の問題点を
解決するべく鋭意研究を重ねた結果、かかる問題点を解
消しうるCPVC予備発泡粒子の製造法を見出し、本発明を
完成するにいたった。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本発明はCPVC、無機物およびCPVCと
相溶性を呈する溶剤を混練してペレット状としたのち、
蒸発型発泡剤を含浸させ、ついで予備発泡することを特
徴とする無機物含有CPVC予備発泡粒子の製造法に関す
る。
[作用] 本発明は無機物、CPVCと相溶性を呈する溶剤および発泡
剤を含有するCPVC組成物ペレットを発泡させてえられ
る、溶剤を含有するCPVC予備発泡粒子を用いることによ
り前記問題点の解決をはかったものである。
すなわちCPVC組成物ペレットにCPVCと相溶性を有する溶
剤を含有させることにより、CPVC組成物ペレットを発泡
させて予備発泡粒子とする際のCPVC組成物の粘度を低下
させ、それにより予備発泡粒子中の残留応力および残留
歪を小さくして、残留応力および残留歪にもとづく収縮
が生じることによって生起する前記無機物含有の効果の
低下を防止しうるようにしたものである。
また予備発泡粒子にCPVCと相溶性を有する溶剤を含有さ
せることにより予備発泡粒子相互間の融着性を高めると
ともに樹脂の軟化温度を低下させ、低い型内発泡成形温
度で、ポリエチレン系樹脂やポリエチレン系樹脂の型内
発泡成形に使用する従来の成形機を用いて融着率の高い
発泡体をうることを可能としたものである。
また本発明は、CPVCと無機物および必要に応じて安定剤
を、溶剤共存下で混練してゲル化させたのちペレット状
とし、そのままの状態で蒸発型発泡剤を含浸し、ついで
熱湯、水蒸気などの加熱媒体で加熱して発泡させ、予備
発泡粒子とする。あるいは前記ペレット中に含有されて
いる溶剤量が予備発泡粒子中に残存させようとする溶剤
量よりも多いばあいには適宜溶剤を揮散除去して溶剤量
をコントロールするなどしたのち、さらに蒸発型発泡剤
を含浸し、ついで予備発泡するなどにより、大量の無機
物を含有するCPVC予備発泡粒子の製造を可能としたもの
である。
すなわち、CPVCと溶剤が均一なゲル相を形成し、このゲ
ル相が無機物を包埋することにより、大量の無機物の添
加を可能としたものである。
溶剤の働きは必ずしも明らかではないが、少なくとも均
一ゲル相形成により、溶剤が存在しないばあいに比べて
樹脂部分の体積を増加させ、かつ樹脂部分の粘度を低下
させ、このことにより樹脂部分が無機物を包埋する程度
を向上させる効果がえられるものと考えられる。
また、溶剤が無機物表面を濡らすことにより、無機物表
面の付着空気および付着水分が除去され、そのため無機
物表面と樹脂部分との接触がより強固となる効果も奏す
るのである。
これらの効果により無機物は樹脂薄膜で完全に覆われた
状態となり、以後の発泡工程において、樹脂相の不連続
部分から破泡するというトラブルを回避することができ
る。
さらに、溶剤が共存することにより、成形加工温度が、
通常のCPVCの加工温度より大幅に低下し、CPVCの加工に
つきものである樹脂の分解劣化などのトラブルの危険性
がほとんどなくなるのである。
〔実施例〕
本発明に用いるCPVCとは、塩化ビニル系樹脂を塩素化し
た樹脂のみならず、この樹脂との相溶性を有するブレン
ド用樹脂、たとえば塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレ
ン樹脂などの少なくとも1種との混合物で、該混合物中
のブレンド用樹脂の量が50重量%以下であるものを含む
概念である。
塩素化される塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビニル樹
脂のほか、塩化ビニルを50重量%以上含有する共重合体
を使用することもできる。
前記共重合体の塩化ビニル以外の成分としては、たとえ
ば酢酸ビニル、塩化ビニリデン、エチレンなどがあげら
れる。
塩素化の方法は従来公知のいずれの方法によってもよ
く、たとえば紫外線照射下での光塩素化法などが好適に
用いられる。
CPVCは平均重合度が低すぎるとえられる発泡体の物性が
低いことがあり、いっぽう平均重合度があまりに大いき
ものは工業的に製造することが困難となるので、平均重
合度が300〜5000で塩素含有率が60〜75重量%のもの、
好ましくは平均重合度が1000〜3000で塩素含有率が60〜
70重量%のものが適当である。
CPVCの粒子径は、通常用いられる範囲内のものならどの
ようなものでもよい。
本発明に用いる無機物としては、平均粒子径0.01〜300
μm程度の粒状物や、平均繊維長1μm〜50mm程度の繊
維状物が用いられる。
これらの無機物はその種類においてはとくに制限はない
が、価格および入手のしやすさなどの点から、無機粒状
物であるタルク、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウムなどがあげられる。また無機繊
維状物としては、石綿、岩綿、ガラス繊維などが好まし
い。また、シラスバルーンなどの中空体を用いることも
できる。これらの無機物は単独で用いてもよく、2種類
以上を併用してもよい。
無機物は、最終製品である発泡体の使用目的に応じてCP
VC100重量部に対して5〜1000重量部、好ましくは5〜5
00重量部の範囲で調整して用いられる。
本発明に用いる溶剤としては、CPVCと相溶性を有するも
のであれば、基本的にいずれのものをも用いうる。相溶
性の尺度はいくつかあるが、たとえばCPVC(平均重合
度:2500、塩素含有率:67重量%)100重量部、溶剤100
重量部、安定剤[ビス(ジノルマルブチル錫モノラウレ
ート)マレエート]6重量部の混合物を、ブラベンダー
プラストグラフで混練したばあい、最大トルクを示すと
きの温度が170℃以下であるような溶剤であれば好まし
い。その具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ジエチルベンゼン(以下、DEBという)などの芳香
族炭化水素、1,2,4-トリクロロベンゼンなどのハロゲン
化炭化水素、ブチルセロソルブ(以下、BCという)など
の多価アルコール誘導体、ジイソブチルケトン(以下、
DIBKという)、シクロヘキサノン(以下、CNONという)
などのケトン、酢酸イソオクチル(以下、IOAという)
などのエステル、炭酸ジエチルなどの炭酸誘導体、トリ
スクロロエチルホスヘートなどのリン化合物、N,N-ジメ
チルホルムアミドなどのチッ素化合物などがあげられ、
これらのものは単独で用いてもよく、2種以上併用して
もよい。
予備発泡粒子中や発泡成形体中に大量の無機物を含有さ
せるため、また予備発泡粒子中に残留する応力または歪
を小さくするためにCPVC組成物ペレット中の溶剤量は多
いほど好ましいが、あまり多いとペレット相互のブロッ
キングが生じることがあるので、ペレット中の溶剤の含
有量はCPVCと溶剤との相溶性の大小にもよるが、一般に
CPVC100重量部に対して10〜2000重量部、好ましくは50
〜500重量部がよい。
また予備発泡粒子を成形金型内に充填して水蒸気などの
加熱媒体により加熱発泡させて発泡成形体をうるばあい
に予備発泡粒子相互間の融着性を高め、また型内発泡成
形時の樹脂の軟化温度を低下させるためには予備発泡粒
子中の溶剤量は多いほど好ましいのであるが、あまり多
いと型内発泡成形後の発泡体に、溶剤が揮散消失するこ
とにともない収縮が生じることがあるので、予備発泡粒
子中の溶剤量は、CPVC100重量部に対して1〜200重量
部、好ましくは5〜100重量部であるのがよい。
本発明に用いる蒸発型発泡剤としては、本発明に用いる
CPVC組成物ペレットに含浸できるものであれば基本的に
いずれのものをも使用しうるが、発泡時の発泡ガスの透
過逸散による発泡剤効率の低下を防ぐため、溶剤と蒸発
型発泡剤との親和性が小さいことが好ましく、このよう
な観点から、使用する溶剤に適した蒸発型発泡剤が適宜
選択使用される。たとえばトリクロロフルオロメタン、
ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエ
タンなどのフッ化炭化水素や、プロパン、ブタン、ペン
タンなどの炭化水素が溶剤の種類に応じて、好適に使用
される。
蒸発型発泡剤の含浸量は所望の発泡倍率に応じて適宜選
択すればよく、含浸量に応じて温度、時間などの含浸条
件も適宜選択すればよい。
本発明に用いる安定剤としては、CPVCの分解劣化を阻止
する能力を有するものであればいずれのものをも用いう
る。
なお、本発明においては、さらにたとえば酸化チタン、
群青などの顔料;第三級アミン、アルキルスルホン酸塩
などの帯電防止剤など、通常プラスチック添加剤として
用いられているものを必要に応じて適宜調整して使用し
うることはもちろんである。
つぎに本発明のCPVC予備発泡粒子を製造する方法の一例
について説明する。
まず、粉体原料の所定量をヘンシェルミキサーやスーパ
ーミキサーなどを用いてよく混合する。混合した粉体原
料を加圧型ニーダーなどに液体原料とともに投入し、均
一な組成となるように所定時間混練する。
混練がおわった混和物を、スクリュー押出機やブランジ
ャー押出機などに供給し、押出されたストランドを適用
なカッター(ペレタイザー)で細断しペレットとする。
ペレットを、溶剤を含有したままあるいは予備発泡粒子
中に残存させる量に応じて適宜揮散減少させたのち、所
定量の蒸発型発泡剤とともに密閉容器に封入し、所定温
度(通常10〜70℃)で所定時間(通常3〜15時間)保持
して、蒸発型発泡剤の含浸を行なう。
なお、この含浸の詳細な条件は、CPVCの品種、溶剤の種
類と量、蒸発型発泡剤の種類、希望する発泡倍率などに
応じて適宜決定される。
含浸終了後、ペレットを密封容器から取出し、水蒸気、
熱水や熱風などを用いて加熱し、予備発泡を行なう。予
備発泡条件はCPVCの品種、溶剤の種類と量、蒸発型発泡
剤の種類と含浸量、希望する発泡倍率などに応じて適宜
決定される。
予備発泡粒子中の溶剤量を風乾などにより目標量に調整
したのち、必要ならば蒸発型発泡剤を再度含浸し、成形
金型内に充填した後、加熱発泡させる通常の型内発泡成
形により発泡体とする。
以上は本発明の製造法の一例であり、CPVCと溶剤が均一
なゲル相を形成し、このゲル相で無機物を包埋するとい
う本発明の基本原理が満足されていれば、他のいかなる
製法によってもよい。
以下、本発明のCPVC予備発泡粒子の製造法を実施例にも
とづいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施
例のみに限定されるものでない。
実施例1〜11 総量が2500gになるように第1表に示した原料を第2表
に示した割合で混合して調整した。CPVCと無機物を10
ヘンシェルミキサーに投入し30分間混合した。
混合した粉体原料を溶剤および安定剤とともに3加圧
型ニーダーに投入し、100〜130℃で30分間混練した。こ
の混和物をプランジャー押出機に供給し、185℃で35分
間保持したのち、70〜80℃に冷却し、内径3mmのダイス
からストランドを押出した。このストランドをカッター
(ペレタイザー)で長さ2〜4mmに細断しペレットとし
た。
内容積8のオートクレーブにえられたペレット約1000
gを投入し、さらに蒸発型発泡剤を注入し、ペレットが
蒸発型発泡剤で浸漬(以下、液相含浸という)さらた状
態で室温下で第2表に示した時間保持した。オートクレ
ーブには圧力計を取付け、蒸発型発泡剤の蒸気圧を確認
した。
つぎにペレットをオートクレーブから取出し、ステンレ
ス製フタつき網カゴに入れ、第2表に示した温度および
時間で熱湯中に浸漬し予備発泡させた。
えられた予備発泡粒子をポリプロピレン製網カゴに入れ
室温下で風乾して溶剤量を調整したのち、内容積80の
オートクレーブに前記蒸発型発泡剤とともに封入した。
室温下で第3表に示した時間保持することにより発泡剤
再含浸を行なったのち、内寸250mm×25.0mm×25mmの水
蒸気通過孔を有するアルミ合金製金型を用い、通常の型
内発泡成形機により第3表に示した成形温度で発泡体を
成形した。
えられた予備発泡粒子の溶剤量と発泡剤量および物性と
して発泡倍率、ならびに発泡体の物性として見掛密度、
発泡倍率および融着率を下記の方法にしたがって測定し
た。その結果を第3表に示す。
(溶剤量および発泡剤量) 予備発泡粒子0.5〜1gを精秤し、テトラヒドロフラン2
0mlに溶解したちガスクロマトグラフ分析を行なった。
(見掛密度) 予備発泡粒子または発泡体を適量採取し、その重量を測
定した。全目盛の約半分まで水を入れた100ml容のメス
シリンダーに重量測定後の予備発泡粒子または発泡体を
投入し、金網製押え具で水面下に沈め、前後のメスシリ
ンダーの目盛の差から体積を求めた。見掛密度は重量/
体積として算出した。
(発泡倍率) 第2表よりCPVC100重量部に対する無機物配合量(重量
部)から予備発泡粒子または発泡体中のCPVCの密度を
式: [見掛密度]×100/(100+[無機物配合量]) (g/cm3) より求めた。
CPVCの比重を1.6として発泡倍率を式:(1.6×(100+
[無機物配合量])/(100×[見掛密度])(倍)よ
り算出した。
(融着率) 発泡体を折り曲げて破断させ断面を観察して、粒子内破
断した個数(n)を数え、断面に現れた全粒子数(N)中の百
分率を式: (n/N)×100(%) より算出した。
比較例1 実施例2でえられた予備発泡粒子を60℃の熱風循環式オ
ーブン中に14日間放置し、溶剤を揮散除去した。
実施例1〜11と同様にガスクロマトグラフ分析を行なっ
て溶剤量を測定したところ、予備発泡粒子中の残存溶剤
量はBC 0.5重量部、CNON 0.4重量部であった。R-114を
再含浸し、140℃で型内発泡成形を行なったところ、発
泡体の融着率は20%であった。
実施例12〜17 第4表に示すように予備発泡前のペレット中の残存溶剤
量を変え、さらに内容積8のオートクレーブで発泡剤
含浸する際、オートクレーブ内をステンレス製金網で上
下に区切り、下部に蒸発型発泡剤を注入し、上部にペレ
ットを投入して、ペレットが液状の発泡剤に直接接触せ
ずにガス状の発泡剤にのみ接触する(以下、気相含浸と
いう)状態にしたばあい(実施例15、16および17)を含
むほかは実施例1〜11と同様にして、予備発泡粒子およ
び発泡体をえた。えられた予備発泡粒子および発泡体の
溶剤量、発泡倍率および下記方法で測定した体積保持率
を第4表に示す。
(体積保持率) 予備発泡粒子または発泡体を適量採取し、全目盛の約半
分まで水を入れた100ml容のメスシリンダーに投入し、
金網製押え具で水面下に沈め、投入前後のメスシリンダ
ーの目盛の差から加熱前体積を求めた。
予備発泡粒子または発泡体を風乾したのち、200℃の熱
風循環式オーブン中に1時間放置した。
加熱後の体積を前記加熱体積の測定方法と同様にして求
めた。
体積保持率は 〔[加熱後体積]/[加熱前体積]〕×100(%)として算
出した。
実施例18〜29 総量が2500gになるように、第1表に示した原料を第5
表に示した割合で計量した。CPVCと無機物を10ヘンシ
ェルミキサーに投入し30分間混合した。
混合した粉体原料を、溶剤および安定剤とともに、3
加圧型ニーダーに投入し、100℃で30分間混練した。こ
の混和物を、プランジャー押出機に供給し、185℃で35
分間保持したのち、80〜90℃に冷却し、内径3mmのダイ
スからストランドを押出した。このストランドをカッタ
ー(ペレタイザー)で長さ2〜4mmに細断しペレットと
した。
ペレットを熱風循環式オーブン中で80℃で一昼夜加熱し
て溶剤を揮散させた。内容積320mlのステンレス製アン
プルに、第1表に示した蒸発型発泡剤を、上記のように
して溶剤を揮散させたペレット約100gとともに封入
し、第5表に示した温度および時間で保持した。アンプ
ルには圧力計を取付け、蒸発型発泡剤の蒸気圧を確認し
た。
15〜16時間経過後、アンプルを室温まで冷却し、ペレッ
トを取出し発泡剤含浸量を測定した。
発泡剤含浸ペレットをステンレス製網かごに入れ、オー
トクレーブ中で水蒸気を用いて第5表に示した温度およ
び時間で加熱して予備発泡した。
えられた予備発泡粒子の見掛密度、発泡倍率および下記
方法で測定した独立気泡率の測定結果を第5表に示す。
(独立気泡率) ASTM D 2856に基づき、東芝ベックマン(株)製空気比
較式比重計を用いて測定した。
比較例2 XH 7211(100重量部)、タルク(6重量部)、石綿(30重
量部)およびF-22(6重量部)を溶剤と共存させずに、
6インチ二軸ロールを用いて210℃で混練し、厚さ約2m
mのシートとした。
このシートを1辺3〜4mmの小片に細断した後、内容積
320mlのステンレス製アンプルにR-11とともに封入し、8
0℃で16時間保持した。アンプルから取出した直後のR-1
1含浸量は20重量部であったが、実施例21のばあいに比
較してR-11の逸散速度が非常に速く、また水蒸気を用い
て110℃2分間加熱して予備発泡を行なったがほとんど
発泡しなかった。
比較例3 XH7225(100重量部)、タルク(100重量部)、石綿
(50重量部)およびF−22(6重量部)を溶剤と共存さ
せずに、6インチ二軸ロールを用いて210℃で混練し、
厚さ約2mmのシートとした。
このシートを1辺3〜4mmの小片に細断した後、内容積
320mlのステンレス製アンプルに、トルエン、CLPお
よびR−11の混合物(重量比で250:50:50)とともに
封入し、80℃で15時間保持した。アンプルから取出した
小片を水蒸気を用いて115℃2分間加熱して予備発泡を
行なったが、実施例23と異なり、ほとんど発泡しなかっ
た 〔発明の効果〕 本発明によれば、CPVCと溶剤が均一なゲル相を形成し、
このゲル相が無機物を包埋することにより大量の無機物
を含有するCPVC予備発泡粒子を容易に製造することがで
きる。
また、本発明でえられたCPVC予備発泡粒子を用いれば、
通常の成形機による型内発泡成形が可能であり、大量の
無機物を含有する融着率の高い発泡体をうることができ
る。
また、本発明でえられたCPVC予備発泡粒子を用いれば発
泡体中の残留応力または残留歪にもとづく発泡体の収縮
がきわめて小さいので、加熱による形状変形などが改善
され、加熱されたときの体積保持率が大きく、耐熱性に
優れ、燃焼時の発熱量、発煙量および有毒ガス発生量が
少ないので、断熱材、建材、化学装置部品、電気部品や
車輌部品などに広範囲に用いることができるという効果
を奏する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩素化塩化ビニル樹脂、無機物および塩素
    化塩化ビニル樹脂と相溶性を呈する溶剤を混練してペレ
    ット状としたのち、蒸発型発泡剤を含浸させ、ついで予
    備発泡することを特徴とする無機物含有塩素化塩化ビニ
    ル樹脂予備発泡粒子の製造法。
  2. 【請求項2】無機物の使用量が塩素化塩化ビニル樹脂10
    0重量部に対して5〜1000重量部である特許請求の範囲
    第1項記載の無機物含有塩素化塩化塩化ビニル樹脂予備
    発泡粒子の製造法。
  3. 【請求項3】溶剤の使用量が塩素化塩化ビニル樹脂100
    重量部に対して10〜2000重量部である特許請求の範囲第
    1項記載の無機物含有塩素化ビニル樹脂予備発泡粒子の
    製造法。
  4. 【請求項4】安定剤を含有したものである特許請求の範
    囲第1項記載の無機物含有塩素化塩化ビニル樹脂予備発
    泡粒子の製造法。
JP62197117A 1986-08-07 1987-08-05 塩素化塩化ビニル樹脂予備発泡粒子の製造法 Expired - Lifetime JPH0610272B2 (ja)

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