JPH04360148A - 電子写真用有機積層感光体 - Google Patents

電子写真用有機積層感光体

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JPH04360148A
JPH04360148A JP13679091A JP13679091A JPH04360148A JP H04360148 A JPH04360148 A JP H04360148A JP 13679091 A JP13679091 A JP 13679091A JP 13679091 A JP13679091 A JP 13679091A JP H04360148 A JPH04360148 A JP H04360148A
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雅史 田中
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Toshiyuki Fukami
深見 季之
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、レーザプリン
ター等に使用される電子写真用有機積層感光体に関する
もので、より詳細には、正帯電が可能で、初期電位が高
く、残留電位が低く、感度が向上し、且つ耐久性に優れ
た電子写真用有機積層感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル光学系を用いた電子写真複写に
は、通常700nm以上の波長を有する光源が使用され
ている。この波長領域に感度を有する感光体として、有
機感光体(OPC)、アモルファスシリコン(α−Si
)、一部のセレン感光体等が知られているが、感度、コ
スト等の総合的見地から、この分野ではOPCを使用す
るケースが多い。
【0003】有機感光体としては、電荷発生層(CGL
)と電荷輸送層(CTL)とを積層した所謂機能分離型
の有機感光体、即ち積層型の感光体が多いが、電荷輸送
物質の媒質中に電荷発生物質を分散させた単層分散型の
有機感光体も既に知られている。
【0004】この種の感光体の電荷輸送物質としては、
キャリヤ移動度の高いものが要求されているが、キャリ
ヤ移動度の高い電荷輸送剤は殆どが正孔輸送性であるた
め、実用に供せられているものは負帯電型の有機感光体
に限られている。しかしながら、負帯電型の有機感光体
では、負極性コロナ放電を利用するためオゾンの発生量
が多く、環境を汚染する、感光体を劣化する等の問題が
あり、これを防止するため、オゾンを発生させない格別
の帯電システムや、生成オゾンを分解するシステム、装
置内のオゾンを排気するシステム等、格別のシステムを
必要とし、プロセスやシステムが複雑化するという欠点
がある。
【0005】電子輸送能を有する電荷輸送物質の数少な
い例として、特開平1−206349号公報には、ジフ
ェノキノン構造を有する化合物が電子写真感光体用電荷
輸送剤として提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】前述した、ジフェノ
キノン誘導体は結着剤樹脂との相溶性も良く、良好な電
子輸送能を示すと言われているが、このジフェノキノン
誘導体を用いた積層感光体では、未だ残留電位が高く、
実用面での感度が十分でないという欠点がある。
【0007】この理由は、ジフェノキノン誘導体が対称
性のよい剛直な化学構造をとるため、溶解性に乏しく、
電子輸送層中に高濃度に含有させることが困難であるこ
と及び電子輸送層への電荷(電子)の注入の効率が概し
て低く、このため電子輸送層中や電子輸送層と電荷発生
層との界面で電子がトラップされ易いためと思われる。
【0008】本発明者等は、ジフェノキノン誘導体の内
でも非対称置換型のジフェノキノン誘導体は結着剤中に
高濃度に含有させることが可能であり、このものを電子
輸送層中に10乃至60重量%の高濃度で含有させると
、初期電位が高く、残留電位が低く、感度が向上し、且
つ耐久性に優れた電子写真用有機積層感光体が得られる
ことを見いだした。また、本発明者等は、この際電荷(
電子)発生層としてイオン化ポテンシャルが特定の範囲
にあるものを選択し、これを非対称置換型のジフェノキ
ノン誘導体の輸送層と組み合わせると、感光体の残留電
位を一層低下させ、感度を一層向上させ得ることを見い
出した。
【0009】本発明の目的は、正帯電が可能で、初期電
位が高いレベル及び残留電位が低いレベルに抑制され、
その結果優れた感度を示し、耐久性にも優れた電子写真
用有機感光体を提供するにある。
【0010】
【問題点を解決するための手段】本発明によれば、導電
性基体上に電荷発生剤層及び電子輸送層をこの順序に設
けてなる電子写真用有機積層感光体において、電子輸送
層が、樹脂と電子輸送剤との合計量を基準にして10乃
至60重量%の非対称置換型ジフェノキノン誘導体を含
有することを特徴とする正帯電用有機積層感光体が提供
される。
【0011】本発明によればまた、上記電荷発生剤層が
5.3乃至5.6eVのイオン化ポテンシャルを有する
電荷発生剤を含有するものである有機積層感光体が提供
される。
【0012】用いるジフェノキノン誘導体は、前記「化
1」「化2」または「化3」で示されるものが好ましい
【0013】
【作用】既に指摘した通り、本発明によれば、ジフェノ
キノン誘導体の内でも非対称置換型のジフェノキノン誘
導体を結着剤中に10乃至60重量%の濃度で含有させ
、これを電子輸送層として用いることにより、初期電位
が高く、残留電位が少なく、感度の向上した正帯電型有
機積層感光体となる。また、電荷発生剤層として5.3
乃至5.6eVのイオン化ポテンシャルを有する電荷発
生剤を含有するものを、上記電子輸送層と組み合わせる
ことにより、感光体の残留電位を一層低下させ、感度を
一層向上させることが可能となる。
【0014】図1は、電荷発生層及び電子輸送層の積層
物からなり且つ電子輸送層中の非対称置換型ジフェノキ
ノン誘導体の量比を変化させた有機積層感光体(詳細は
後述する実施例参照)について、電子輸送層中の非対称
置換型ジフェノキノン誘導体の濃度(横軸)と、帯電初
期電位(左縦軸)及び帯電露光時残留電位(右縦軸)と
の関係をプロットしたものである。この図1から、非対
称型のジフェノキノン誘導体の濃度を本発明で規定した
範囲とすることにより、それ以外の場合に比して初期電
位を高いレベルに保持しながら、残留電位を小さいレベ
ルに抑制し、感度を向上させ得ることが了解される。
【0015】本発明者等の研究によると、一般に、電子
発生層及び電荷輸送層の積層物からなり且つ電子輸送層
中の電子輸送物質の濃度には最適範囲があり、該物質の
濃度が高くなると初期電位が低下する傾向があり、逆に
該物質の濃度が低くなると残留電位が増大する傾向があ
る。この最適範囲は、用いる電子輸送物質の具体的種類
によってまちまちである。
【0016】更に残留電位に付いて検討すると、上記要
因以外に電子輸送物質と結着剤樹脂との相溶性が重大な
影響をもたらす。即ち、電子輸送物質が結着剤樹脂に対
する相溶性が悪い場合には、電子輸送性が低下するばか
りではなく、溶解状態乃至分散状態がミクロ的に不均質
となり、この不均質なミクロ部分で電荷がトラップにな
る傾向がある。
【0017】本発明で電子輸送剤としてジフェノキノン
誘導体を使用するのは、このものが電子輸送性に優れて
いることに基づくものであり、これは分子鎖両端末に電
子受容性に優れたキノン系酸素原子が結合しており、ま
た分子鎖全体にわたって共役に二重結合があつて、構造
内の電子の移動が容易で、しかも電子の授受が容易に行
われることに関係しているものと思われる。
【0018】本発明において、ジフェノキノン誘導体と
して非対称置換型のジフェノキノン、特に「化1」「化
2」または「化3」のジフェノキノンを用いることは、
二重の利点をもたらす。第1に、ジフェノキノンはあま
りにも対称的でしかも剛直な分子構造を有するため、感
光層形成に用いる溶媒に対する溶解性が低く、感光層媒
質となる樹脂に対しても相溶性が低いという問題がある
が、このジフェノキノン類に対してアルキル基又はアリ
ール基等の置換基を導入し、しかもこの導入の仕方を非
対称のものとすることにより、溶媒に対する溶解性や、
樹脂媒質に対する相溶性を向上させて、高濃度の電子輸
送剤を分散させることにより、電子輸送性を向上させる
ことができる。第二にジフェノキノン類に置換基、特に
嵩高な置換基を導入することにより、電子輸送剤を高濃
度で含有させても、初期電位が意外にも低下しないとい
う利点が得られる。これは、この誘導体に立体障害性が
付与されることに関連しているものと推定される。、以
上が総合されて、本発明によれば、初期電位を高いレベ
ルに保持しながら、残留電位を小さいレベルに抑制し、
感度を向上させ得るものである。
【0019】図2は、電荷発生層及び上記電子輸送層の
積層物からなり且つ電荷発生層中電荷発生剤のイオン化
ポテンシャルを変化させた有機積層感光体(詳細は後述
する実施例参照)について、電荷発生剤のイオン化ポテ
ンシャル(横軸)と、帯電初期電位(左縦軸)及び帯電
露光時残留電位(右縦軸)との関係をプロットしたもの
である。この図2から、ジフェノキノン誘導体の電子輸
送層と組み合わせる電荷発生剤のイオン化ポテンシャル
と、感光層の残留電位(低い程見掛けの感度が増大する
)との間には一定の関係があり、イオン化ポテンシャル
が一定の範囲で、残留電位が最小値乃至その近傍の値を
示すことがわかる。
【0020】本発明において、電荷発生剤として、イオ
ン化ポテンシャルが前記範囲内にあるものを用いること
によつて、残留電位を低下させ、感度を向上させ得るの
は現象として見いだされたものであり、必ずしも以下の
説明に限定されないが、次のようなものと考えられる。 即ち、電荷発生剤から電子輸送剤への電荷の注入のし易
さは、両者のイオン化ポテンシャルのバランスに密接に
関連しており、電荷発生層としてイオン化ポテンシャル
が特定の範囲にあるものを選択し、これを非対称置換型
のジフェノキノン誘導体の輸送層と組み合わせることに
より、電荷の注入が容易に行われ、界面での電荷のトラ
ップが減少するためと思われる。
【0021】本発明では、電子輸送層への電荷(電子)
の注入の効率を高め、電子輸送層中や電子輸送層と電荷
発生層との界面で電子がトラップされる傾向を防止し、
残留電位を低く維持できるため、感光体の寿命を著しく
高めることが可能となる。また、この感光体では、電子
写真学的特性に悪影響を与えることなしに、電子輸送層
に全固形分当たり0.1乃至50重量%の立体障害性フ
ェノール系酸化防止剤を含有させることが可能となり、
これにより感光体の諸耐性を一層向上させることが可能
となる。
【0022】
【発明の好適態様】本発明に用いるジフェノキノン誘導
体としては、下記一般式
【化4】 式中、R1、R2、R3及びR4の各々は水素原子、ア
ルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル
基等である、で表されるものが使用される。その適当な
例は、これに限定されないが、2,6−ジメチル−2’
,6’−ジt−ブチルジフェノキノン、2,2’−ジメ
チル−6,6’−ジt−ブチルジフェノキノン、2,6
’−ジメチル−2’,6−ジt−ブチルジフェノキノン
、2,6,2’6’−テトラメチルジフェノキノン、2
,6,2’,6’−テトラt−ブチルジフェノキノン、
2,6,2’,6’−テトラフェニルジフェノキノン、
2,6,2’,6’−テトラシクロヘキシルジフェノキ
ノン、等を挙げることができるが、下記式[I]、[I
I]あるいは式[III]の関係を満足させる置換基を
有するジフェノキノン誘導体は、分子の対称性が低いた
めに分子間の相互作用が小さく、溶解性に優れているた
めに好ましい。
【数1】     (R1の炭素数=R3の炭素数)>(R2の炭
素数=R4の炭素数)…[I]
【数2】     (R1の炭素数=R2の炭素数)>(R3の炭
素数=R4の炭素数)…[II]
【数3】     (R1の炭素数=R4の炭素数)>(R2の炭
素数=R3の炭素数)…[III]これらのジフェノキ
ノン誘導体は、一種または二種以上混合して用いること
もできる。
【0023】電荷発生剤としては、例えば、セレン、セ
レン−テルル、アモルファスシリコン、ピリリウム塩、
アゾ系顔料、ジスアゾ系顔料、アンサンスロン系顔料、
フタロシアニン系顔料、インジコ系顔料、スレン系顔料
、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、ペリレン系顔
料、キナクリドン系顔料等が例示され、所望の領域に吸
収波長域を有するよう、一種または二種以上混合して用
いられる。イオン化ポテンシャルが5.3乃至5.6e
Vの範囲にあるものが好適であり、特に好適なものとし
て、次のものが例示される。X型メタルフリーフタロシ
アニン、オキソチタニルフタロシアニン。
【0024】また、上記の電子輸送剤や電荷発生剤を分
散させる樹脂媒質としては、種々の樹脂が使用でき、例
えば、スチレン系重合体、アクリル系重合体、スチレン
−アクリル系重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
ポリプロピレン、アイオノマー等のオレフィン系重合体
、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
ポリエステル、アルキッド樹脂、ポリアミド、ポリウレ
タン、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレー
ト、ポリスルホン、ジアリルフタレート樹脂、シリコー
ン樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリ
エーテル樹脂、フェノール樹脂や、エポキシアクリレー
ト等の光硬化型樹脂等、各種の重合体が例示できる。こ
れらの結着樹脂は、一種または二種以上混合して用いる
こともできる。好適な樹脂は、スチレン系重合体、アク
リル系重合体、スチレン−アクリル系重合体、ポリエス
テル、アルキッド樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレ
ート等である。
【0025】塗布液を形成するのに使用する溶剤として
は、種々の有機溶剤が使用でき、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、
n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系
炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素
、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメチルエ
ーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチ
レングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチル
エチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エ
チル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド等、種々の溶剤が例示され、
一種または二種以上混合して用いられる。塗布液の固形
分濃度は一般に5乃至50%とするのがよい。
【0026】電荷発生層及び電子輸送層を設ける導電性
基板としては、導電性を有する種々の材料が使用でき、
例えば、アルミニウム、銅、錫、白金、金、銀、バナジ
ウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッ
ケル、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等の金属単体や
、上記金属が蒸着またはラミネートされたプラスック材
料、ヨウ化アルミニウム、酸化錫、酸化インジウム等で
被覆されたガラス等が例示される。一般には、アルミニ
ウム素管、特に膜厚が1乃至50μmとなるようにアル
マイト処理を施した素管を用いるのがよい。
【0027】本発明の感光体において、上記導電性基板
上に電荷発生層を設ける。電荷発生層形成用の塗布組成
物は、前述した樹脂溶液に電荷発生剤を分散させたもの
であり、電荷発生剤を固形分当たり10乃至80重量%
、特に20乃至70重量%の量で層中に含有させるのが
よく、またその厚みは0.05乃至5μm、特に0.1
乃至1μmの範囲にあるのがよい。尚、塗布液を形成す
るには、従来公知の方法、例えば、ロールミル、ボール
ミル、アトライタ、ペイントシェイカーあるいは超音波
分散器等を用いて調製し、従来公知の塗布手段により塗
布、乾燥すればよい。
【0028】次いで、電荷発生層上に、電子輸送層を設
ける。この電子輸送層は前述した樹脂溶液に非対称性ジ
フェノキノン誘導体を分散させたものであり、両者の合
計固形分当たり10乃至60重量%、特に20乃至50
重量%の量で誘導体を含有するべきである。またその厚
みは1乃至100μm、特に5乃至50μmの範囲にあ
るのがよい。
【0029】本発明の感光体形成用組成物には、電子写
真学的特性に悪影響を及ぼさない範囲で、それ自体公知
の種々の配合剤例えば、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、
一重項クエンチャー、UV吸収剤、軟化剤、表面改質剤
、消泡剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、ア
クセプター、ドナー等を配合させることができる。
【0030】本発明によれば、全固形分当たり0.1乃
至50重量%の立体障害性フェノール系酸化防止剤を配
合すると、電子写真学的特性に悪影響を与えることなく
、感光層の耐久性を顕著に向上させ得ることがわかった
。適当な酸化防止剤は次の通りである。
【0031】BHT  2,6−ジt−ブチル−p−ク
レゾール;
【化5】
【0032】
【化6】
【0033】
【化7】
【0034】
【化8】
【0035】
【化9】
【0036】
【化10】
【0037】
【化11】
【0038】
【実施例】以下に、実施例に基づき、本発明をより詳細
に説明する。 電荷発生剤 I:X型メタルフリーフタロシアニン(IP=5.38
eV) II:β型メタルフリーフタロシアニン(IP=5.3
2eV) III:オキソチタニルフタロシアニン  (IP=5
.32eV) IV:1,4−ジチオケト−3,6−ジフェニル−ピロ
ロ−[3,4−c]ピロロピロール         
                 (IP=5.46
eV) V:N,N−ビス(3’,5’−ジメチルフェニル)ペ
リレン−3.4.9,10−テトラカルボキシルジイミ
ド    (IP=5.60eV) VI:ジブロモアンサンスロン        (IP
=5.90eV) VII:Mgフタロシアニン            
(IP=5.16eV)
【0039】電子輸送剤 (A)2,6−ジメチル−2’,6’−ジtert−ブ
チルジフェノキノン (B)2,2’−ジメチル−6,6’−ジtert−ブ
チルジフェノキノン (C)2,6,2’,6’−テトラフェニルジフェノキ
ノン (D)2,6,2’6’−テトラtert−ブチルジフ
ェノキノン
【0040】実施例1〜実施例10および比較例1〜比
較例4 電荷発生剤として表1,表2に示す化合物2重量部、結
着樹脂としてポリビニルブチラール樹脂1重量部、およ
びジクロロメタン120重量部をボールミルにて分散さ
せた。得られた分散液を、導電性基体としてのアルミニ
ウム箔上にワイヤバーにて塗布した後、100℃で1時
間乾燥し、0.5μmの電荷発生層を得た。この電荷発
生層上に、電子輸送剤として表1,表2に示す化合物を
表示分の重量部、結着樹脂としてポリカーボネート樹脂
100重量部をベンゼン800重量部に溶解した溶液を
ワイヤーバーにて塗布し、90℃で1時間乾燥し、15
μmの電子輸送層を形成し、積層感光体を得た。
【0041】実施例11 導電性基体としてアルミ素管を用いること以外は、実施
例1と同様にして積層感光体を得た。
【0042】実施例12 電子輸送層中に、酸化防止剤として2,6−ジ−ter
t−ブチル−p−クレゾールを5重量部含有させたこと
以外は、実施例11と同様にして積層感光体を得た。
【0043】[電子写真感光体の評価]静電複写試験装
置(川口電気社製、EPA−8100)を用いて、実施
例1〜10および比較例1〜4で得られた感光体に印加
電圧を加えて正に帯電させ、光源として白色ハロゲン光
を用いて電子写真特性を測定し、その結果を表1,2に
示した。なお、表中V1(V)は電圧を印加して、感光
体を帯電させた時の感光体の初期表面電位を示し、また
E1/2(μJ/cm2)は表面電位V1(V)が1/
2になるのに要した時間より産出した半減露光量を示す
。 また、表中のV2(V)は露光開始から5秒経過後の表
面電位を残留電位として測定したものである。
【0044】さらに、電子写真複写機(三田工業株式会
社製、商品名LP−X2)に、実施例11〜12で得ら
れた積層感光体を装填し、1000サイクルの複写工程
を行った。そして、上記電子写真複写機に取り付けた表
面電位計を用いて実施例11〜12で得られた積層感光
体の初期V0(V)及び1000サイクル複写工程後V
1000(V)の表面電位を測定し、その結果を表3に
示した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】表1〜表2より、本発明の積層感光体は電
子輸送剤として非対象置換型ジフェノキノン誘導体を用
いている為、実施例1〜6および8〜10から分かるよ
うに結着樹脂中に40重量%や60重量%という高濃度
でも含有可能となり、含有量といては各実施例から明か
なように10重量%〜60重量%で帯電特性、残留電位
および感度が優れたものとなる。これに比べて、比較例
3〜4から分かるように、含有量が10重量%以下の場
合は、残留電位が高く感度の悪化するものとなり、含有
量が60重量%以上の場合は、結晶が析出し使用不可能
なものとなる。さらに実施例1〜8と実施例9〜10を
比べると、イオン化ポテンシャルが5.3〜5.6eV
の範囲の電荷発生剤を用いると、より電子写真特性に優
れた積層感光体が得られることが分かる。また、表3に
より明らかなように電子輸送層中に酸化防止剤を含有さ
せると、繰り返し特性が向上することが分かる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、ジフェノキノン誘導体
の内でも非対称置換型のジフェノキノン誘導体を選択す
ることにより結着剤中に高濃度に含有させることが可能
となり、このものを電子輸送層中に10乃至60重量%
の濃度で含有させると、初期電位が高く、残留電位が低
く、感度が向上した電子写真用有機積層感光体が得られ
る。また、この際電荷発生層としてイオン化ポテンシャ
ルが特定の範囲にあるものを選択し、これを非対称置換
型のジフェノキノン誘導体の輸送層と組み合わせると、
感光体の残留電位を一層低下させ、感度を一層向上させ
得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】  電荷発生層及び電子輸送層の積層物からな
り且つ電子輸送層中の非対称置換型ジフェノキノン誘導
体の量比を変化させた有機積層感光体について、電子輸
送層中の非対称置換型ジフェノキノン誘導体の濃度(横
軸)と、帯電初期電位(左縦軸)及び帯電露光時残留電
位(右縦軸)との関係をプロットしたグラフである。
【図2】  電荷発生層及び上記電子輸送層の積層物か
らなり且つ電荷発生層中電荷発生剤のイオン化ポテンシ
ャルを変化させた有機積層感光体について、電荷発生剤
のイオン化ポテンシャル(横軸)と、帯電初期電位(左
縦軸)及び帯電露光時残留電位(右縦軸)との関係をプ
ロットしたグラフである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  導電性基体上に電荷発生剤層及び電子
    輸送層をこの順序に設けてなる電子写真用有機積層感光
    体において、電子輸送層が、樹脂と電子輸送剤との合計
    量を基準にして10乃至60重量%の非対称置換型ジフ
    ェノキノン誘導体を含有することを特徴とする正帯電用
    有機積層感光体。
  2. 【請求項2】  電荷発生剤層が5.3乃至5.6eV
    のイオン化ポテンシャルを有する電荷発生剤を含有する
    ものである請求項1記載の有機積層感光体。
  3. 【請求項3】  電荷発生剤がX型無金属フタロシアニ
    ンである請求項1記載の有機積層感光体。
  4. 【請求項4】ジフェノキノン誘導体が式【化1】 【化2】 または 【化3】 式中、R1及びR2の各々はアルキル基、又はアリール
    基であつて、基R1に比して基R2の方が大きい炭素原
    子を有するものとする。で表されるジフェノキノン誘導
    体である請求項1記載の有機積層感光体。
  5. 【請求項5】  電子輸送層が5乃至50μmの膜厚を
    有する請求項1記載の有機積層感光体。
  6. 【請求項6】  電子輸送層が全固形分当たり0.1乃
    至50重量%の立体障害性フェノール系酸化防止剤を含
    有する請求項1記載の有機積層感光体。
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