JPH05297611A - 電子写真感光体 - Google Patents
電子写真感光体Info
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- JPH05297611A JPH05297611A JP9828492A JP9828492A JPH05297611A JP H05297611 A JPH05297611 A JP H05297611A JP 9828492 A JP9828492 A JP 9828492A JP 9828492 A JP9828492 A JP 9828492A JP H05297611 A JPH05297611 A JP H05297611A
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- Japan
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- benzoquinone
- potential
- photosensitive layer
- charge
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 光に対する安定性が改善され、反復露光時の
表面電位の低下傾向が顕著に抑制された電子写真用有機
感光体、特に電荷発生物質、電荷輸送物質単層分散型の
有機感光体を提供し、耐光性の向上に加えて、感度も向
上した有機感光体を提供する。 【構成】 導電性基体上に電荷発生顔料と、電荷輸送剤
とを含有する感光層を設けて成る電子写真感光体におい
て、感光層中に、還元電位が−0.5乃至−1.2Vの
範囲内にあるベンゾキノン誘導体を含有させて成る電子
写真感光体。 【効果】 該感光体は、優れた感度や低い残留電位を維
持しつつ、露光反復時における残留電位の低下傾向を有
効に抑制することができ、単層分散型で干渉稿の発生が
なく、オゾン発生の少ない正帯電で画像形成に用い得
る。
表面電位の低下傾向が顕著に抑制された電子写真用有機
感光体、特に電荷発生物質、電荷輸送物質単層分散型の
有機感光体を提供し、耐光性の向上に加えて、感度も向
上した有機感光体を提供する。 【構成】 導電性基体上に電荷発生顔料と、電荷輸送剤
とを含有する感光層を設けて成る電子写真感光体におい
て、感光層中に、還元電位が−0.5乃至−1.2Vの
範囲内にあるベンゾキノン誘導体を含有させて成る電子
写真感光体。 【効果】 該感光体は、優れた感度や低い残留電位を維
持しつつ、露光反復時における残留電位の低下傾向を有
効に抑制することができ、単層分散型で干渉稿の発生が
なく、オゾン発生の少ない正帯電で画像形成に用い得
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写、プリン
ター、ファックス等に使用する電子写真有機感光体に関
するもので、より詳細には光による諸特性の劣化に対し
て耐性を有する電子写真感光体に関する。
ター、ファックス等に使用する電子写真有機感光体に関
するもので、より詳細には光による諸特性の劣化に対し
て耐性を有する電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法に用いる感光体としては、有
機感光体(OPC)、アモルファスシリコーン(α−S
i)、一部のセレン(Se)感光体等が使用されている
が、感度、コスト等の総合的見地から、OPCを使用す
ることが広まりつつある。OPCとしては、電荷発生層
(CGL)と電荷輸送層(CTL)とを導電性基体上に
積層した所謂機能分離型の有機感光体即ち積層型の感光
体と、電荷輸送物質の媒質中に電荷発生物質を分散させ
た単層分散型の有機感光体とがあるが、製造の容易さ及
び性能の安定性の点では後者が優れている。
機感光体(OPC)、アモルファスシリコーン(α−S
i)、一部のセレン(Se)感光体等が使用されている
が、感度、コスト等の総合的見地から、OPCを使用す
ることが広まりつつある。OPCとしては、電荷発生層
(CGL)と電荷輸送層(CTL)とを導電性基体上に
積層した所謂機能分離型の有機感光体即ち積層型の感光
体と、電荷輸送物質の媒質中に電荷発生物質を分散させ
た単層分散型の有機感光体とがあるが、製造の容易さ及
び性能の安定性の点では後者が優れている。
【0003】電荷発生物質としても種々の無機或いは有
機の電荷発生顔料が知られており、有機のものとして
は、ピリリウム塩、アゾ系顔料、ジスアゾ顔料、アンサ
ンスロン系顔料、フタロシアニン系顔料、インジコ系顔
料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾロン系顔
料、ペリレン系顔料、キナクリドン系顔料等が知られて
いる。
機の電荷発生顔料が知られており、有機のものとして
は、ピリリウム塩、アゾ系顔料、ジスアゾ顔料、アンサ
ンスロン系顔料、フタロシアニン系顔料、インジコ系顔
料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾロン系顔
料、ペリレン系顔料、キナクリドン系顔料等が知られて
いる。
【0004】特開平1−202757号公報には、式 「化1」式中、Cpはカプラー残基であり、nはゼロ又
は1の数であり、Aは水素原子、または置換又は未置換
のアルキル基、アリール基又は1価の複素環基である、
で表わされるアゾ顔料を有する感光層を備えた感光体が
記載されており、このアゾ顔料は熱および光に対して安
定で且つキャリヤー発生能に優れていることが示されて
いる。
は1の数であり、Aは水素原子、または置換又は未置換
のアルキル基、アリール基又は1価の複素環基である、
で表わされるアゾ顔料を有する感光層を備えた感光体が
記載されており、このアゾ顔料は熱および光に対して安
定で且つキャリヤー発生能に優れていることが示されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】一般に、有機感光体
は、製造が容易で、電子写真学的特性の制御も容易であ
る反面、光に対する安定性に欠け、また反復使用時に比
較的短期間の内に劣化するという問題がある。前述した
従来技術におけるジスアゾ顔料は、キャリヤー発生能に
優れているとしても、有機感光体一般に認める欠点を同
様に有しており、露光を反復すると表面電位がかなり大
巾に低下するという問題がある。表面電位の低下は、当
然のことながら、画像濃度の低下及び画像コントラスト
の低下をもたらし、しかも感光体寿命の低下を招くの
で、この特性の改善は、有機感光体開発のキーポイント
であるといっても過言ではない。
は、製造が容易で、電子写真学的特性の制御も容易であ
る反面、光に対する安定性に欠け、また反復使用時に比
較的短期間の内に劣化するという問題がある。前述した
従来技術におけるジスアゾ顔料は、キャリヤー発生能に
優れているとしても、有機感光体一般に認める欠点を同
様に有しており、露光を反復すると表面電位がかなり大
巾に低下するという問題がある。表面電位の低下は、当
然のことながら、画像濃度の低下及び画像コントラスト
の低下をもたらし、しかも感光体寿命の低下を招くの
で、この特性の改善は、有機感光体開発のキーポイント
であるといっても過言ではない。
【0006】従って、本発明の目的は、光に対する安定
性が改善され、反復露光時の表面電位の低下傾向が顕著
に抑制された電子写真用有機感光体、特に電荷発生物
質、電荷輸送物質単層分散型の有機感光体を提供するに
ある。本発明の他の目的は、上記の耐光性の向上に加え
て、感度も向上した有機感光体を提供するにある。
性が改善され、反復露光時の表面電位の低下傾向が顕著
に抑制された電子写真用有機感光体、特に電荷発生物
質、電荷輸送物質単層分散型の有機感光体を提供するに
ある。本発明の他の目的は、上記の耐光性の向上に加え
て、感度も向上した有機感光体を提供するにある。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、前記
「化1」で表わされるジスアゾ顔料(電荷発生剤)及び
電荷輸送剤とを含有する感光層を導電性基体上に設けた
電子写真感光体において、この感光層中に、還元電位が
−0.5乃至−1.2V(ボルト)、特に−0.7乃至
−0.9Vの範囲にあるベンゾキノン誘導体を含有させ
ると、従来の有機感光体における前述した欠点が有効に
解消され、露光反復時における表面電位の低下傾向が有
効に抑制されることを見出した。本明細書において、還
元電位とは下記の測定法で求められる値を意味する。
「化1」で表わされるジスアゾ顔料(電荷発生剤)及び
電荷輸送剤とを含有する感光層を導電性基体上に設けた
電子写真感光体において、この感光層中に、還元電位が
−0.5乃至−1.2V(ボルト)、特に−0.7乃至
−0.9Vの範囲にあるベンゾキノン誘導体を含有させ
ると、従来の有機感光体における前述した欠点が有効に
解消され、露光反復時における表面電位の低下傾向が有
効に抑制されることを見出した。本明細書において、還
元電位とは下記の測定法で求められる値を意味する。
【0008】還元電位測定法 測定溶液として、電解質(過塩素酸tert−ブチルア
ンモニウム)0.1mol、測定物(各アクセプター)
0.1mol、溶剤(ジクロロメタン)1リットルを調
合して、3電極式〔作用電極・グラシーカーボン電極、
対極・白金電極、参照電極・銀−硝酸銀電極(0.1m
ol/リットル AgNO3 −アセトニトリル溶液)〕
のサイクリックボルターメトリーにて測定を行なった。
ンモニウム)0.1mol、測定物(各アクセプター)
0.1mol、溶剤(ジクロロメタン)1リットルを調
合して、3電極式〔作用電極・グラシーカーボン電極、
対極・白金電極、参照電極・銀−硝酸銀電極(0.1m
ol/リットル AgNO3 −アセトニトリル溶液)〕
のサイクリックボルターメトリーにて測定を行なった。
【0009】本発明において、上記ベンゾキノン誘導体
は、感光層中に少量添加するのみで、露光反復時におけ
る表面電位の低下を有効に抑制するように作用するが、
一般にこのベンゾキノン誘導体は、前記ジスアゾ系顔料
1重量部当り0.1乃至10重量部、特に0.25乃至
1重量部の量で用いることが好ましい。
は、感光層中に少量添加するのみで、露光反復時におけ
る表面電位の低下を有効に抑制するように作用するが、
一般にこのベンゾキノン誘導体は、前記ジスアゾ系顔料
1重量部当り0.1乃至10重量部、特に0.25乃至
1重量部の量で用いることが好ましい。
【0010】
【作用】本発明において、種々のジスアゾ顔料の内でも
前記「化1」のジスアゾ顔料を選択し、これを電荷輸送
剤と組合せて使用するのは、このものが優れた感度(電
荷発生能)を有し且つ残留電位もかなり低いレベルにあ
ることによる。上記電荷発生顔料及び電荷輸送剤を含有
する感光層中に、還元電位が一定の範囲にあるベンゾキ
ノン誘導体を含有せしめることが本発明の特徴であり、
これにより「化1」のジスアゾ顔料が有する優れた感度
等を低下させることなしに、露光反復時における表面電
位の低下を顕著に抑制することができる。後述する「表
1」に示す通り、「化1」のジスアゾ顔料(電荷発生
剤)と電荷輸送剤とを含有する感光層は、半減露光量
(E1/2)が1.23Lux・secと感度が高く、
また残留電位も68Vと比較的低いという特徴を有する
が、1000回露光を反復した後には、一回目の露光時
の表面電位に比して、表面電位が−315Vも低下する
という欠点が認められる。
前記「化1」のジスアゾ顔料を選択し、これを電荷輸送
剤と組合せて使用するのは、このものが優れた感度(電
荷発生能)を有し且つ残留電位もかなり低いレベルにあ
ることによる。上記電荷発生顔料及び電荷輸送剤を含有
する感光層中に、還元電位が一定の範囲にあるベンゾキ
ノン誘導体を含有せしめることが本発明の特徴であり、
これにより「化1」のジスアゾ顔料が有する優れた感度
等を低下させることなしに、露光反復時における表面電
位の低下を顕著に抑制することができる。後述する「表
1」に示す通り、「化1」のジスアゾ顔料(電荷発生
剤)と電荷輸送剤とを含有する感光層は、半減露光量
(E1/2)が1.23Lux・secと感度が高く、
また残留電位も68Vと比較的低いという特徴を有する
が、1000回露光を反復した後には、一回目の露光時
の表面電位に比して、表面電位が−315Vも低下する
という欠点が認められる。
【0011】これに対して、上記感光層中に特定のベン
ゾキノン誘導体を配合すると、表−1に示す通り上記感
光層の優れた感度及び低い残留電位を維持しつつ、10
00回露光後の表面電位低下量(ΔS.P.)を±20
0V以下に抑制することが可能となるのである。
ゾキノン誘導体を配合すると、表−1に示す通り上記感
光層の優れた感度及び低い残留電位を維持しつつ、10
00回露光後の表面電位低下量(ΔS.P.)を±20
0V以下に抑制することが可能となるのである。
【0012】本発明に用いるベンゾキノン誘導体は、還
元電位が前述した特定の範囲内にあることも重要であ
り、同じベンゾキノン類でも、還元電位が−1.2Vよ
りも低い場合(比較例2〜5)や還元電位が−0.5V
よりも高い場合(比較例6〜10)には、1000回露
光後の表面電位低下量(ΔS.P.)を本発明で規定し
たベンゾキノンのレベルに迄低下させることはできな
い。一般に、露光反復により感光層の表面電位が低下す
る傾向は、例えば正帯電型感光層ではその反対電荷であ
るエレクトロンが感光層中、特に顔料にトラップされて
残留すること、及び反復露光による活性化や或いは更に
コロナ放電による活性ガスの攻撃により感光層構成材料
が劣化することによるものと認められる。
元電位が前述した特定の範囲内にあることも重要であ
り、同じベンゾキノン類でも、還元電位が−1.2Vよ
りも低い場合(比較例2〜5)や還元電位が−0.5V
よりも高い場合(比較例6〜10)には、1000回露
光後の表面電位低下量(ΔS.P.)を本発明で規定し
たベンゾキノンのレベルに迄低下させることはできな
い。一般に、露光反復により感光層の表面電位が低下す
る傾向は、例えば正帯電型感光層ではその反対電荷であ
るエレクトロンが感光層中、特に顔料にトラップされて
残留すること、及び反復露光による活性化や或いは更に
コロナ放電による活性ガスの攻撃により感光層構成材料
が劣化することによるものと認められる。
【0013】これに対して、本発明に用いる特定のベン
ゾキノン誘導体は、アクセプター(電子受容体)とし
て、上記感光層中のトラップ・エレクトロンを消失させ
ると共に、活性化された光照射感光層に対してクエンチ
ャーとしても有効に作用し、これにより露光反復時の表
面電位低下を抑制するものと思われる。
ゾキノン誘導体は、アクセプター(電子受容体)とし
て、上記感光層中のトラップ・エレクトロンを消失させ
ると共に、活性化された光照射感光層に対してクエンチ
ャーとしても有効に作用し、これにより露光反復時の表
面電位低下を抑制するものと思われる。
【0014】本発明に用いるベンゾキノン誘導体は、分
子鎖両末端に電子受容性に優れたキノン系酸素原子を有
すると共に、分子鎖全体にわたって共役関係にある二重
結合を有するという構造上の特徴を備えており、構造内
の電子の移動が容易でしかも電子の授受が容易であると
いうことが、上記の優れた結果に結びついていると思わ
れる。また、還元電位が一定の範囲にあるという事実
も、電子の授受等を容易にし且つ電子写真特性に悪影響
を及ぼすことなしにクエンチャーとして作用するのに役
立っていると思われる。
子鎖両末端に電子受容性に優れたキノン系酸素原子を有
すると共に、分子鎖全体にわたって共役関係にある二重
結合を有するという構造上の特徴を備えており、構造内
の電子の移動が容易でしかも電子の授受が容易であると
いうことが、上記の優れた結果に結びついていると思わ
れる。また、還元電位が一定の範囲にあるという事実
も、電子の授受等を容易にし且つ電子写真特性に悪影響
を及ぼすことなしにクエンチャーとして作用するのに役
立っていると思われる。
【0015】
【発明の好適態様】ベンゾキノン誘導体 本発明に用いるベンゾキノン誘導体は、還元電位が上記
範囲内にあるものであり、特に下記式
範囲内にあるものであり、特に下記式
【化2】 式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、シアノ基または炭
素数6以下のアルキル基であり、nは2以下の整数であ
る、で表わされるp−ベンゾキノン類の内、還元電位が
前記範囲内にあるものである。
素数6以下のアルキル基であり、nは2以下の整数であ
る、で表わされるp−ベンゾキノン類の内、還元電位が
前記範囲内にあるものである。
【0016】上記基Rの内、ハロゲン原子としては塩素
原子、臭素原子が挙げられ、アルキル基としては、メチ
ル基、エチル基等が挙げられる。アルキル基の数が炭素
数6を越えると、還元電位の絶対値が本発明の範囲を越
えて大きくなる傾向があり、一方電子吸引性置換基の数
が2を越えると、還元電位の絶対値が本発明の範囲を越
えて小さくなる傾向があり、何れも1000回露光時の
表面電位低下量(ΔS.P.)が本発明の範囲のレベル
に比して大きくなり、感度も低下する傾向を示す。
原子、臭素原子が挙げられ、アルキル基としては、メチ
ル基、エチル基等が挙げられる。アルキル基の数が炭素
数6を越えると、還元電位の絶対値が本発明の範囲を越
えて大きくなる傾向があり、一方電子吸引性置換基の数
が2を越えると、還元電位の絶対値が本発明の範囲を越
えて小さくなる傾向があり、何れも1000回露光時の
表面電位低下量(ΔS.P.)が本発明の範囲のレベル
に比して大きくなり、感度も低下する傾向を示す。
【0017】好適なベンゾキノン誘導体は、p−ベンゾ
キノン、2,5−トルキノン、2,6−ジクロロ−p−
ベンゾキノン、2,5−ジクロロ−p−ベンゾキノンで
あり、特に未置換p−ベンゾキノンや低級アルキル置換
−p−ベンゾキノンでは、耐光性の改善に加えて、感度
も増大するという優れた効果が得られる。
キノン、2,5−トルキノン、2,6−ジクロロ−p−
ベンゾキノン、2,5−ジクロロ−p−ベンゾキノンで
あり、特に未置換p−ベンゾキノンや低級アルキル置換
−p−ベンゾキノンでは、耐光性の改善に加えて、感度
も増大するという優れた効果が得られる。
【0018】感光層及び感光体 本発明の感光層に用いるジスアゾ系電荷発生顔料は、前
述した特開平1−202757号公報に記載されている
ものである。前記「化1」において、基Aのアルキル基
としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、ブチル
基等の炭素数4以下のアルキル基を挙げることができ、
基Aのアリール基としては、フェニル基、トリル基、エ
チルフェニル基、メトキシフェニル基、ナフチル基等の
炭素数6乃至10のアリール基を挙げることができ、ま
た1価複素環基としては、フリル基、ピリジル基等の5
員又は6員複素環基を挙げることができる。
述した特開平1−202757号公報に記載されている
ものである。前記「化1」において、基Aのアルキル基
としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、ブチル
基等の炭素数4以下のアルキル基を挙げることができ、
基Aのアリール基としては、フェニル基、トリル基、エ
チルフェニル基、メトキシフェニル基、ナフチル基等の
炭素数6乃至10のアリール基を挙げることができ、ま
た1価複素環基としては、フリル基、ピリジル基等の5
員又は6員複素環基を挙げることができる。
【0019】また、前記「化1」におけるカップリング
残基Cpとしては、式
残基Cpとしては、式
【化3】 式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、炭素数4以下のア
ルキル基、炭素数4以下のアルコキシ基またはフェニル
基であり、pは1または2である、で表わされる基;式
ルキル基、炭素数4以下のアルコキシ基またはフェニル
基であり、pは1または2である、で表わされる基;式
【0020】
【化4】 式中、X及びpは「化3」で述べた意味を有する、で表
わされる基;式
わされる基;式
【0021】
【化5】 式中、X及びpは「化3」で述べた意味を有する、で表
わされる基;及び式
わされる基;及び式
【0022】
【化6】 式中、X及びpは「化3」で述べた意味を有する、で表
わされる基を挙げることができる。
わされる基を挙げることができる。
【0023】電荷輸送剤としては、正孔輸送剤、例えば
オキサジアゾール系化合物、スチリル化合物、カルバゾ
ール系化合物、有機ポリシラン化合物、ピラゾリン化合
物、ヒドラゾン化合物、トリフェニルアミン系化合物、
インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキ
サゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾー
ル系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合
物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合物、縮合
多環式化合物を使用できる。これらの内でもイオン化ポ
テンシャルが5.3乃至5.6eVのものが使用され
る。また、電界強度3×105 V/cmで106 Vcm
以上の移動度を有するものが特によい。
オキサジアゾール系化合物、スチリル化合物、カルバゾ
ール系化合物、有機ポリシラン化合物、ピラゾリン化合
物、ヒドラゾン化合物、トリフェニルアミン系化合物、
インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキ
サゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾー
ル系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合
物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合物、縮合
多環式化合物を使用できる。これらの内でもイオン化ポ
テンシャルが5.3乃至5.6eVのものが使用され
る。また、電界強度3×105 V/cmで106 Vcm
以上の移動度を有するものが特によい。
【0024】好適な正孔輸送剤は、これに限定されない
が、1.1−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−
4,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン、N,N′−
ビス(o,p−ジメチルフェニル)−N,N′−ジフェ
ニルベンジジン、3,3′−ジメチル−N,N,N′,
N′−テトラキス−4−メチルフェニル(1,1′−ビ
フェニル)−4,4′−ジアミン、N−エチル−3−カ
ルバゾリルアルデヒド−N,N′−ジフェニルヒドラゾ
ン、4−〔N,N−ビス(p−トルイル)アミノ〕−β
−フェニルスチルベン等である。
が、1.1−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−
4,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン、N,N′−
ビス(o,p−ジメチルフェニル)−N,N′−ジフェ
ニルベンジジン、3,3′−ジメチル−N,N,N′,
N′−テトラキス−4−メチルフェニル(1,1′−ビ
フェニル)−4,4′−ジアミン、N−エチル−3−カ
ルバゾリルアルデヒド−N,N′−ジフェニルヒドラゾ
ン、4−〔N,N−ビス(p−トルイル)アミノ〕−β
−フェニルスチルベン等である。
【0025】また、上記の各剤を分散させる樹脂媒質と
しては、種々の樹脂が使用でき、例えば、スチレン系重
合体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、
アイオノマー等のオレフィン系重合体、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、
アルキッド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ
樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホ
ン、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ケトン
樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、
フェノール樹脂や、エポキシアクリレート等の光硬化型
樹脂等、各種の重合体が例示できる。これらの結着樹脂
は、一種または二種以上混合して用いることもできる。
好適な樹脂は、スチレン系重合体、アクリル系重合体、
スチレン−アクリル系重合体、ポリエステル、アルキッ
ド樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレート等である。
しては、種々の樹脂が使用でき、例えば、スチレン系重
合体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、
アイオノマー等のオレフィン系重合体、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、
アルキッド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ
樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホ
ン、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ケトン
樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、
フェノール樹脂や、エポキシアクリレート等の光硬化型
樹脂等、各種の重合体が例示できる。これらの結着樹脂
は、一種または二種以上混合して用いることもできる。
好適な樹脂は、スチレン系重合体、アクリル系重合体、
スチレン−アクリル系重合体、ポリエステル、アルキッ
ド樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレート等である。
【0026】本発明に用いる感光層では、電荷発生剤
(CGM)は、固形分当たり0.1乃至5重量%、特に
1乃至3重量%の量で感光層中に含有させるのがよく、
一方電荷輸送剤(CTM)は固形分当たり5乃至55重
量%、特に30乃至50重量%の量で存在させるのがよ
く、両者の重量比は CGM:CTM=1:10乃至1:30 特に 1:13乃至1:25 の範囲内にあるのがよい。
(CGM)は、固形分当たり0.1乃至5重量%、特に
1乃至3重量%の量で感光層中に含有させるのがよく、
一方電荷輸送剤(CTM)は固形分当たり5乃至55重
量%、特に30乃至50重量%の量で存在させるのがよ
く、両者の重量比は CGM:CTM=1:10乃至1:30 特に 1:13乃至1:25 の範囲内にあるのがよい。
【0027】本発明の感光体形成用組成物には、電子写
真学的特性に悪影響を及ぼさない範囲で、それ自体公知
の種々の配合剤、例えば酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、
一重項クエンチャー、UV吸収剤、軟化剤、表面改質
剤、消泡剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、
アクセプター、ドナー等を配合させることができる。本
発明によれば、全固形分当たり0.1乃至50重量%の
立体障害性フェノール系酸化防止剤を配合すると、電子
写真学的特性に悪影響を与えることなく、感光層の耐久
性を顕著に向上させ得ることがわかった。
真学的特性に悪影響を及ぼさない範囲で、それ自体公知
の種々の配合剤、例えば酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、
一重項クエンチャー、UV吸収剤、軟化剤、表面改質
剤、消泡剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、
アクセプター、ドナー等を配合させることができる。本
発明によれば、全固形分当たり0.1乃至50重量%の
立体障害性フェノール系酸化防止剤を配合すると、電子
写真学的特性に悪影響を与えることなく、感光層の耐久
性を顕著に向上させ得ることがわかった。
【0028】塗布液を形成するのに使用する溶剤として
は、種々の有機溶剤が使用でき、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、
n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系
炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭
素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメチル
エーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エ
チレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸
エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド等、種々の溶剤が例示さ
れ、一種または二種以上混合して用いられる。塗布液の
固形分濃度は一般に5乃至50%とするのがよい。
は、種々の有機溶剤が使用でき、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、
n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系
炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭
素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメチル
エーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エ
チレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸
エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド等、種々の溶剤が例示さ
れ、一種または二種以上混合して用いられる。塗布液の
固形分濃度は一般に5乃至50%とするのがよい。
【0029】導電性基板としては、導電性を有する種々
の材料が使用でき、例えば、アルミニウム、銅、錫、白
金、金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミ
ウム、チタン、ニッケル、インジウム、ステンレス鋼、
真鍮等の金属単体や、上記金属が蒸着またはラミネート
されたプラスック材料、ヨウ化アルミニウム、酸化錫、
酸化インジウム等で被覆されたガラス等が例示される。
の材料が使用でき、例えば、アルミニウム、銅、錫、白
金、金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミ
ウム、チタン、ニッケル、インジウム、ステンレス鋼、
真鍮等の金属単体や、上記金属が蒸着またはラミネート
されたプラスック材料、ヨウ化アルミニウム、酸化錫、
酸化インジウム等で被覆されたガラス等が例示される。
【0030】本発明の感光体では、単層分散型の感光体
であり、干渉稿等の発生がないことから、通常のアルミ
ニウム素管、特に膜厚が1乃至50μmとなるようにア
ルマイト処理を施した素管を用い得ることも利点の一つ
である。尚、塗布液を形成するには、電荷発生材料等と
結着樹脂等を、従来公知の方法、例えば、ロールミル、
ボールミル、アトライタ、ペイントシェイカーあるいは
超音波分散器等を用いて調製し、従来公知の塗布手段に
より塗布、乾燥すればよい。感光層の厚みは、特に制限
されないが、一般に5乃至100μm、特に10乃至5
0μmの範囲にあることが望ましい。
であり、干渉稿等の発生がないことから、通常のアルミ
ニウム素管、特に膜厚が1乃至50μmとなるようにア
ルマイト処理を施した素管を用い得ることも利点の一つ
である。尚、塗布液を形成するには、電荷発生材料等と
結着樹脂等を、従来公知の方法、例えば、ロールミル、
ボールミル、アトライタ、ペイントシェイカーあるいは
超音波分散器等を用いて調製し、従来公知の塗布手段に
より塗布、乾燥すればよい。感光層の厚みは、特に制限
されないが、一般に5乃至100μm、特に10乃至5
0μmの範囲にあることが望ましい。
【0031】
【実施例】以下に、実施例に基づき、本発明をより詳細
に説明する。実施例1〜実施例8および比較例1〜比較例10 電荷発生材料4重量部と、電荷輸送材料としての3,
3′−ジメチル−N,N,N′,N′−テトラキス−4
−メチルフェニル(1,1′−ビフェニル)−4,4′
−ジアミン80重量部と、特定量のベンゾキノン誘導体
と、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂100重
量部とを、所定量のテトラヒドロフランとともに、超音
波分散器を用いて2分間分散させて、単層型感光層用の
塗布液を作成した。そして、この塗布液を導電性基体と
してのアルマイト処理を施したアルミニウムシートの表
面に、ワイヤーバーを用いたバーコート法によって塗工
し、110℃で30分間乾燥し、膜厚30μmの単層型
感光層を形成して、正帯電型の単層型電子写真感光体を
得た。なお、表1において使用した電荷発生材料は、下
記式(A1)の化合物番号を用いて示した。さらに、ベ
ンゾキノン誘導体は、下記(C1)〜(C8)の化合物
番号を用いて示し、その添加量は具体的に数値で示し
た。
に説明する。実施例1〜実施例8および比較例1〜比較例10 電荷発生材料4重量部と、電荷輸送材料としての3,
3′−ジメチル−N,N,N′,N′−テトラキス−4
−メチルフェニル(1,1′−ビフェニル)−4,4′
−ジアミン80重量部と、特定量のベンゾキノン誘導体
と、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂100重
量部とを、所定量のテトラヒドロフランとともに、超音
波分散器を用いて2分間分散させて、単層型感光層用の
塗布液を作成した。そして、この塗布液を導電性基体と
してのアルマイト処理を施したアルミニウムシートの表
面に、ワイヤーバーを用いたバーコート法によって塗工
し、110℃で30分間乾燥し、膜厚30μmの単層型
感光層を形成して、正帯電型の単層型電子写真感光体を
得た。なお、表1において使用した電荷発生材料は、下
記式(A1)の化合物番号を用いて示した。さらに、ベ
ンゾキノン誘導体は、下記(C1)〜(C8)の化合物
番号を用いて示し、その添加量は具体的に数値で示し
た。
【0032】電荷発生材料(CGM)
【化7】
【0033】 ベンゾキノン誘導体(BQ) (C1):2,5−トルキノン 還元電位−1.13V (C2):P−ベンゾキノン 還元電位−0.83V (C3):2,5−ジクロロ−P−ベンゾキノン 還元電位−0.51V (C4):2,5−ジクロロ−1,4−ベンゾキノン還元電位−0.51V (C5):2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−P−ベンゾキノン 還元電位−2.08V (C6):2,6−ジtert−ブチル−1,4−ベンゾキノン 還元電位−1.26V (C7):ブロマニル 還元電位−0.3V (C8):クロラニル 還元電位−0.3V 上記各実施例、比較例の電子写真感光体について以下の
試験を行い、その特性を評価した。
試験を行い、その特性を評価した。
【0034】電気特性 静電複写試験装置(川口電機製作所のEPA−810
0)による流れ込み電流値を調整して、実施例、比較例
で作成したシート状の電子写真感光体の表面を+700
V付近に帯電させた際の、初期表面電位(V)を測定し
た。次に、暗減衰1秒後に露光光源である白色ハロゲン
ランプを用いて、光強度10LUXを半減露光量E1/
2(lux.sec)として算出し、露光開始後0.5
秒経過した時点の表面電位を残留電位Vr.p(V)と
して測定した。
0)による流れ込み電流値を調整して、実施例、比較例
で作成したシート状の電子写真感光体の表面を+700
V付近に帯電させた際の、初期表面電位(V)を測定し
た。次に、暗減衰1秒後に露光光源である白色ハロゲン
ランプを用いて、光強度10LUXを半減露光量E1/
2(lux.sec)として算出し、露光開始後0.5
秒経過した時点の表面電位を残留電位Vr.p(V)と
して測定した。
【0035】繰り返し特性 上記各実施例、比較例で得られたシート状の電子写真感
光体を、78φのアルミニウム素管上にビニールテープ
を用いて張り付けた後、静電複写機(三田工業株式会社
製、DC−1657)に装填し、1000回複写工程を
繰り返した。そして、静電複写機内に取り付けた表面電
位計を用いて、帯電させた際の表面電位を測定し、10
00回複写工程後の表面電位から初期表面電位を引いた
値を繰り返し特性ΔVs.p(V)として算出した。上
記の結果を表1に示した。
光体を、78φのアルミニウム素管上にビニールテープ
を用いて張り付けた後、静電複写機(三田工業株式会社
製、DC−1657)に装填し、1000回複写工程を
繰り返した。そして、静電複写機内に取り付けた表面電
位計を用いて、帯電させた際の表面電位を測定し、10
00回複写工程後の表面電位から初期表面電位を引いた
値を繰り返し特性ΔVs.p(V)として算出した。上
記の結果を表1に示した。
【0036】
【表1】
【0037】表1より明らかなように、実施例1〜実施
例8の電子写真感光体は、電子写真特性として重要な残
留電位および感度特性を良好に維持し、なお且つ繰り返
し特性を大きく改善していることが判る。然しながら、
BQの添加量を増加させてゆく過程において、繰り返し
特性が向上してゆく反面、感度は悪化してゆく傾向にあ
る。
例8の電子写真感光体は、電子写真特性として重要な残
留電位および感度特性を良好に維持し、なお且つ繰り返
し特性を大きく改善していることが判る。然しながら、
BQの添加量を増加させてゆく過程において、繰り返し
特性が向上してゆく反面、感度は悪化してゆく傾向にあ
る。
【0038】また、BQ誘導体を添加しない比較例1の
電子写真感光体は繰り返し特性の劣悪なものであり、還
元電位が−0.5V〜−1.2Vの範囲を外れたBQ誘
導体を用いた比較例2〜比較例10の電子写真感光体は
比較例1の電子写真感光体に比べて若干繰り返し特性が
上がるものの、到底実用に耐えうる結果を示すものでは
無かった。
電子写真感光体は繰り返し特性の劣悪なものであり、還
元電位が−0.5V〜−1.2Vの範囲を外れたBQ誘
導体を用いた比較例2〜比較例10の電子写真感光体は
比較例1の電子写真感光体に比べて若干繰り返し特性が
上がるものの、到底実用に耐えうる結果を示すものでは
無かった。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、「化1」のジスアゾ系
電荷発生顔料及び電荷輸送剤を含有する感光層中に、還
元電位が−0.5乃至−1.2Vの範囲にあるベンゾキ
ノン誘導体を含有させることにより、優れた感度や低い
残留電位を維持しつつ、露光反復時における残留電位の
低下傾向を有効に抑制することが可能となった。この感
光体は単層分散型で干渉稿の発生がなく、オゾン発生の
少ない正帯電で画像形成に用い得るという付加的利点を
も有している。
電荷発生顔料及び電荷輸送剤を含有する感光層中に、還
元電位が−0.5乃至−1.2Vの範囲にあるベンゾキ
ノン誘導体を含有させることにより、優れた感度や低い
残留電位を維持しつつ、露光反復時における残留電位の
低下傾向を有効に抑制することが可能となった。この感
光体は単層分散型で干渉稿の発生がなく、オゾン発生の
少ない正帯電で画像形成に用い得るという付加的利点を
も有している。
フロントページの続き (72)発明者 花谷 靖之 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工 業株式会社内 (72)発明者 宮本 栄一 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工 業株式会社内 (72)発明者 住田 圭介 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工 業株式会社内
Claims (7)
- 【請求項1】 導電性基体上に下記式 【化1】 式中、Cpはカプラー残基であり、nはゼロ又は1の数
であり、Aは水素原子、または置換又は未置換のアルキ
ル基、アリール基又は1価の複素環基である、で表わさ
れる電荷発生顔料と、電荷輸送剤とを含有する感光層を
設けて成る電子写真感光体において、 感光層中に、還元電位が−0.5乃至−1.2Vの範囲
内にあるベンゾキノン誘導体を含有させて成ることを特
徴とする電子写真感光体。 - 【請求項2】 ベンゾキノン誘導体がp−ベンゾキノン
である請求項1記載の電子写真感光体。 - 【請求項3】 ベンゾキノン誘導体が2,5−トルキノ
ンである請求項1記載の電子写真感光体。 - 【請求項4】 ベンゾキノン誘導体が2,6−ジクロロ
−p−ベンゾキノンである請求項1記載の電子写真感光
体。 - 【請求項5】 ベンゾキノン誘導体が2,5−ジクロロ
−p−ベンゾキノンである請求項1記載の電子写真感光
体。 - 【請求項6】 電荷発生顔料1重量部当り0.1乃至1
0重量部のベンゾキノン誘導体を含有させる請求項1記
載の電子写真感光体。 - 【請求項7】 電荷輸送剤がトリフェニルアミン型正孔
輸送剤である請求項1記載の電子写真感光体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9828492A JPH05297611A (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 電子写真感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9828492A JPH05297611A (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 電子写真感光体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05297611A true JPH05297611A (ja) | 1993-11-12 |
Family
ID=14215635
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9828492A Pending JPH05297611A (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 電子写真感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05297611A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012185419A (ja) * | 2011-03-08 | 2012-09-27 | Ricoh Co Ltd | 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ |
JP2012208232A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Kyocera Document Solutions Inc | 正帯電単層型電子写真感光体、及び画像形成装置 |
JP2013137517A (ja) * | 2011-11-30 | 2013-07-11 | Canon Inc | 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 |
-
1992
- 1992-04-17 JP JP9828492A patent/JPH05297611A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012185419A (ja) * | 2011-03-08 | 2012-09-27 | Ricoh Co Ltd | 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ |
JP2012208232A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Kyocera Document Solutions Inc | 正帯電単層型電子写真感光体、及び画像形成装置 |
JP2013137517A (ja) * | 2011-11-30 | 2013-07-11 | Canon Inc | 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 |
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