JPH04359097A

JPH04359097A - 洗浄剤組成物

Info

Publication number: JPH04359097A
Application number: JP16115291A
Authority: JP
Inventors: Masatsugu Kamioka; 上岡　正嗣; Shozo Ushio; 牛尾　省三
Original assignee: U I KASEI KK; Shin Etsu Chemical Co Ltd
Current assignee: U I KASEI KK; Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date: 1991-06-05
Filing date: 1991-06-05
Publication date: 1992-12-11
Anticipated expiration: 2010-10-11
Also published as: JPH0794675B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は洗浄剤組成物、とくには
金属製あるいは金属にメッキを施した手術用の器械また
は器具の洗浄に好適な、優れた洗浄作用と防錆作用とを
有する洗浄剤組成物に関する。

【０００２】

【従来の技術】外科手術等で手術用の器械または器具が
使用されると、これらは血液、脂肪、蛋白質、組織片等
によって汚染される。衛生上、これらの汚れは完全に除
去することが要求されるが、血液は凝固し易く除去しに
くいものとなる。このため、従来から強アルカリ性洗浄
剤、過酸化物等の酸化剤を含有する洗浄剤、あるいは酵
素を配合した洗浄剤が使用されてきた。

【０００３】しかし、金属製または金属にメッキを施し
た手術用の器械または器具では手術の内容によって腐食
が起こるという問題があった。例えば、脳外科手術にお
いて使用される血液吸収管は真ちゅうにニッケルメッキ
を施したものであるが、上記の洗浄剤で真ちゅうが腐食
しメッキが剥れるという現象が起きる。また顕微鏡手術
用メスのホルダーにはアルミニウム製のものがあるが、
同様に上記の洗浄剤で腐食される。さらにステンレス鋼
製の手術用メス、鋏、鉗子類にも上記の洗浄剤により部
分的に腐食が起きていた。このような腐食に対し亜硝酸
塩を添加する方法が提案されているが、そのもの自体が
劇物であるため、取扱上注意を要する。このため上記器
械または器具を腐食させずに、しかも汚れを完全に除去
できる洗浄剤の開発が望まれていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は術後の金属製あるいは金属にメッキを施した手術
用の器械または器具から汚れを完全に除去すると共に、
その表面が腐食されるのを防止する洗浄剤組成物を提供
するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題の
解決のため鋭意研究の結果、本発明に到達したもので、
この洗浄剤組成物は、　　（ａ）　アニオン界面活性剤　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　５〜５０重量％、　　（ｂ）
　ノニオン界面活性剤　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　５〜２５重量％、　　（ｃ）　アルカリ
金属炭酸水素塩　　　　　　　　　　　　　　　　　　
６〜６０重量％、　　（ｄ）　ベンゾトリアゾールまた
はそのアミン塩　　０．０１〜　０．５重量％および　
　　　　　　　（ｅ）　アルカリ性プロテアーゼ　　　
　　　　　　　　　　　　　　０．１〜５０重量％から
なることを要旨とする。

【０００６】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
洗浄剤組成物の（ａ）成分であるアニオン界面活性剤は
、従来公知のものであって、例えば、（１）　平均炭素
数１０〜１６のアルキル基を有する直鎖アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩、（２）　平均炭素数１０〜２０のアル
キル基を有するアルキルスルホン酸塩、（３）　平均炭
素数１０〜２０のアルキル基またはアルケニル基を有し
、エチレンオキシドの平均付加モル数が　０．５〜８モ
ルのアルキルまたはアルケニルエーテル硫酸塩、（４）
　平均炭素数１０〜２０のアルキル基またはアルケニル
基を有するアルキルまたはアルケニル硫酸塩、（５）　
平均炭素数１０〜２０のオレフィンスルホン酸塩、（６
）　平均炭素数１０〜２０のアルキル基またはアルケニ
ル基を有するα−スルホ脂肪酸エステル塩またはα−ス
ルホ脂肪酸塩などが挙げられる。

【０００７】これらの界面活性剤の具体的な市販製品お
よびその製造会社名としては、「ニューレックス」およ
び「パーソフト」（日本油脂）、「ネオペレックス」お
よび「エマール」（花王）、「ソフトデタージェント」
、「リポラン」および「サンノール」（ライオン油脂）
、「テイカポール」および「エマルゲーター」（テイカ
）等が挙げられ、これらは単独または２種以上の組み合
わせで用いられる。

【０００８】このアニオン界面活性剤の本洗浄剤組成物
中の配合割合は５〜５０重量％であるが、とくには１０
〜４０重量％が好ましい。これが５重量％未満では好ま
しい洗浄作用が得られず、また５０重量％を超えると泡
立ちがひどくなって好ましくない。

【０００９】（ｂ）　成分としてのノニオン界面活性剤
も公知のものが使用でき、これには例えば、（１）　平
均炭素数１０〜２０のアルキル基またはアルケニル基を
有し、１〜２０モルのエチレンオキサイドを付加したポ
リオキシエチレンアルキルまたはアルケニルエーテル、
（２）　平均炭素数６〜１２のアルキル基を有し、１〜
２０モルのエチレンオキサイドを付加したポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル、さらには、（３）　
ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエ
チレンッポリオキシプロピレンアルキルエーテル、高級
脂肪酸アルカノールアミドまたはそのエチレンオキサイ
ド付加物、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルサッカライ
ト、脂肪酸グリセリンモノエステルなどが挙げられる。

【００１０】これらの界面活性剤の具体的な市販製品お
よびその製造会社名としては、「ノニオン」（日本油脂
）、「エマルゲン」（花王）、「ノイゲン」（第一工業
製薬）、「レオポール」（竹本油脂）などが挙げられ、
これらは単独または２種以上の組み合わせで使用される
。

【００１１】このノニオン界面活性剤の本洗浄剤組成物
中の配合割合は５〜２５重量％で、とくには７〜２０重
量％が好ましい。これが５重量％未満では好ましい洗浄
および防錆効果が得られず、また２５重量％を超えると
粉末洗浄剤とするときの粉体化が困難となり、また液体
洗浄剤では液に濁りが生ずるので好ましくない。

【００１２】（ｃ）　成分としてのアルカリ金属炭酸水
素塩には炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸
水素アンモニウムなどが挙げられ、これらは単独または
２種以上の組み合わせで使用される。この成分の本洗浄
剤組成物中の配合割合は６〜６０重量％であり、この範
囲外では洗浄および防錆効果が低下する。

【００１３】（ｄ）　成分としてのベンゾトリアゾール
またはそのアミン塩は、他の成分との組み合わせで手術
用の器械または器具の腐食を防止する作用を持つ。この
具体的な市販製品およびその製造会社名としては、「Ｃ
ＶＩ　」および「ＣＶＩリキッド」（キレスト）、「プ
ルベントール　ＣＩ８−１００」（ドイツ、バイエル）
などが挙げられ、これらは単独または２種以上の組み合
わせで使用される。

【００１４】この成分の本洗浄剤組成物中の配合割合は
０．０１〜　０．５重量％で優れた防錆作用が得られる
。これが０．０１重量％未満では好ましい防錆効果が得
られず、また　０．５重量％を超えて添加しても、それ
以上の効果の向上は望めない。

【００１５】（ｅ）　成分としてのアルカリ性プロテア
ーゼも従来公知のものが使用できる。この具体的な市販
製品およびその製造業者としては、例えば、「アルカラ
ーゼ」、「エスペラーゼ」および「サビナーゼ」（デン
マーク、ノボ）、「ビオプラーゼ」（ナガセ生化学工業
）、「ＧＲ−Ｄ、プロテアーゼ」（アメリカ、モンサン
ト）、「ＡＰＩ−２１」（昭和電工）等が挙げられ、こ
れらは単独または２種以上の組合せで使用される。この
成分の本洗浄剤組成物中の配合割合は　０．１〜５０重
量％であり、とくには１〜１０重量％が好ましい。これ
が　０．１重量％未満では好ましい洗浄性が得られず、
５０重量％を超えると他の成分の配合量が相対的に減少
して洗浄作用が低下するほかコストの点でも不利となる
。

【００１６】本発明の洗浄剤組成物には上記した各成分
の他に必要に応じて、リパーゼ、アミラーゼ、セルラー
ゼなどのプロテアーゼ以外の酵素類；ニトリロ三酢酸塩
、エチレンジアミン四酢酸塩、ジエチレントリアミン五
酢酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩等の金属イオン封鎖
剤、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコ
ールなどの再汚染防止剤；その他、泡調整剤、香料など
、本発明の目的を損なわない範囲で添加することができ
る。

【００１７】

【実施例】以下本発明を実施例および比較例を挙げて説
明するが、本発明はこれらの記載に限定されるものでは
ない。表１および２に示す各成分（重量部）を用いて洗
浄剤組成物の１％水溶液を調製し、下記の方法で洗浄試
験および防錆試験を行い、その結果を表１および２に併
記した。

【００１８】洗浄試験方法：ＪＩＳ　Ｇ−４３０５（Ｓ
ＵＳ−３０４Ｌ）のステンレス鋼板を５ｃｍ角に切断し
、これを大豆油２０重量部、牛脂２０重量部、牛血液２
０重量部、クロロホルム４０重量部からなる汚垢浴中に
浸漬し、風乾した後、１００　℃、　６時間加熱調製し
た。この汚染ステンレス鋼板５枚を上記の各洗浄剤組成
物の１％水溶液中に１時間浸漬した。その後、純水に３分間浸漬し、これを２回繰り返してす
すいだ。風乾についで　１００℃、　２時間加熱調製し
た。汚染前後および洗浄後のステンレス鋼板重量（Ｗｆ
　、Ｗｐ　およびＷｗ　）から数１式により洗浄率を求
めた。

【００１９】

【数１】

【００２０】防錆試験方法：脳神経外科用血液吸収管（
ミズホ医科工業社製、真ちゅうにニッケルメッキを施し
たもの）を２ｃｍの長さに切断したもの、ＪＩＳ　Ｈ−
４０００（Ａ１０５０ｐ）のアルミニウム板を２ｃｍ角
に切断したもの、ＪＩＳ　Ｇ−４３０５（ＳＵＳ−４２
０ＪＩ　）のステンレス鋼板を２ｃｍ角に切断したもの
の各々について、上記の各洗浄剤組成物の１％水溶液に
１週間浸漬し、腐食の程度を下記の判断基準で目視によ
り評価した。Ａ：腐食全くなし。　　Ｂ：若干腐食あり。　　Ｃ：か
なり腐食あり。

【００２１】

【表１】

【００２２】

【表２】

【００２３】

【発明の効果】本発明の洗浄剤組成物は洗浄作用および
防錆作用に優れ、金属製あるいは金属メッキを施した手
術用の器械または器具に付着した血液等の汚れを除去し
て、これらを清潔に維持すると共に腐食を防止し、その
性能を確保して寿命を延ばすという優れた効果を奏する
。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】　　（ａ）　アニオン界面活性剤　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　５〜５０重量％、　　（ｂ）
　ノニオン界面活性剤　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　５〜２５重量％、　　（ｃ）　アルカリ
金属炭酸水素塩　　　　　　　　　　　　　　　　　　
６〜６０重量％、　　（ｄ）　ベンゾトリアゾールまた
はそのアミン塩　　０．０１〜　０．５重量％および　
　（ｅ）　アルカリ性プロテアーゼ　　　　　　　　　
　　　　　　　　０．１〜５０重量％からなる洗浄剤組
成物。