JP2010235801A - 洗浄剤組成物 - Google Patents

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毅司 梶浦
Shinji Uraoka
慎司 浦岡
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応健 清水
Satoko Nakatsuka
里子 中塚
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Abstract

【課題】 油性汚れが付着した医療器具を効率よく短時間で洗浄除去できる医療器具用洗浄剤組成物を提供すること。
【解決手段】 HLBが10以上、14未満の非イオン界面活性剤を0.7〜35重量%、アニオン界面活性剤、キレート剤及び水を含有する。使用にあたっては、洗浄剤組成物を0.2〜30重量%含有する洗浄液を、油性汚れが付着した医療器具に接触させる。
【選択図】 なし

Description

本発明は医療器具、特に防錆油、鉱物油系汚れ、油脂ワックス系の汚れ、体脂肪系汚れ等、各種の油性汚れが付着した医療器具を洗浄対象とする医療器具用洗浄剤組成物に関するものである。
医療施設の中央材料室における医療器具の洗浄には、従来から医療器具用のアルカリ洗浄剤、中性酵素洗浄剤が使用されている。それらは使用済みの医療器具に付着している血液、体液等のタンパク質汚れを洗浄除去するためのものであるが、上記洗浄剤は、各種の油性汚れに対する洗浄性がいまだ不充分であり、機械洗浄においては泡立ちの問題があることが指摘されている(特許文献1、2参照)。
特表平9−512586号公報 特開2004−26989号公報
一方、医療施設の中央材料室に持ち込まれる医療器具には上述したタンパク質汚れのその外に、防錆油、鉱物油系汚れ、油脂ワックス系の汚れ、体脂肪系汚れ等、各種の油性汚れが付着した医療器具もある。
現在一般に使用されているアルカリ洗浄剤や中性酵素洗浄剤では油性汚れが付着した医療器具を効率よく充分清浄に洗浄できず、洗浄に長時間を要しており効率が悪い。
また、医療器具の洗浄が不充分で油性汚れが残ると、洗浄工程の次の滅菌工程で、滅菌が充分完全に行われない。そのため洗浄が不十分な医療器具を包装してオートクレーブで滅菌処理すると滅菌バックに油ジミが発生する。滅菌バックに油ジミが発生すると滅菌不良として再洗浄をしなければならず、作業効率が大きく低下する。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、油性汚れが付着した医療器具を効率よく短時間で洗浄除去できる医療器具用洗浄剤組成物を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討したところ、特定範囲のHLBを有する非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、キレート剤及び水を含有する洗浄剤組成物を用いることで上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
〔1〕 HLBが10以上、14未満の非イオン界面活性剤を0.7〜35重量%、アニオン界面活性剤、キレート剤及び水を含有することを特徴とする、油性汚れが付着した医療器具の洗浄に用いられる洗浄剤組成物、
〔2〕 非イオン界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル及び多価アルコールアルキルエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種である、前記〔1〕記載の洗浄剤組成物、
〔3〕 アニオン界面活性剤が、それぞれアルキル基の炭素数が1〜8であるアルキルアリルスルホン酸塩及び/又はジアルキルアリルスルホン酸塩である、前記〔1〕又は〔2〕記載の洗浄剤組成物、
〔4〕 キレート剤が、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、トリエチレントリアミン六酢酸、1,3−プロパンジアミン四酢酸、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、グリコールエーテルジアミン四酢酸及びL−グルタミン酸酢酸からなる群より選ばれる少なくとも1種又はその塩である、前記〔1〕〜〔3〕の何れか記載の洗浄剤組成物、
〔5〕 前記〔1〕〜〔4〕の何れか記載の洗浄剤組成物を0.2〜30重量%含有する洗浄液を、油性汚れが付着した医療器具に接触させることを特徴とする医療器具の洗浄方法、
〔6〕 浸漬洗浄、超音波洗浄及びシャワー洗浄のうち何れかの洗浄方式を用いる、前記〔5〕記載の医療器具の洗浄方法、
〔7〕 液温20〜97℃で用いられる、前記〔5〕又は〔6〕記載の医療器具の洗浄方法。
本発明の洗浄剤組成物によれば、HLBが10以上、14未満の非イオン界面活性剤を0.7〜35重量%、アニオン界面活性剤、キレート剤及び水を含有するので、油性汚れが付着した医療器具を効率よく短時間で洗浄除去できる。
洗浄液中の洗浄剤組成物濃度と除去率の関係を示す図である。 洗浄温度と除去率の関係を示す図である。
本発明では、上述したように油性汚れが付着した医療器具を洗浄対象とする。油性汚れとしては、例えば、防錆油、鉱物油系汚れ、油脂ワックス系の汚れ、体脂肪系汚れ等が例示される。
防錆油は新品の医療器具に錆止め目的で塗布されている。防錆油の組成はベースオイルに防錆添加剤を配合したものである。ベースオイルには、例えば、スピンドル油、マシン油、ダイナモ油、モータ油、シリンダー油等がある。これらのベースオイルに添加される防錆添加剤には、カルボン酸系、カルボン酸塩系とそのアミン塩、石油スルホン酸塩系とそのアミン塩、脂肪酸エステル系、アミン化合物、燐酸エステルなどがある。これらの防錆油はJISで規格化されており、NP−0からNP−10まである。これらは医療器具の種類、製造方法によって使い分けされている。いずれも水不溶性であり、粘度の高い防錆油ほど洗浄が困難である。
鉱物油系汚れとしては軟膏が挙げられる。軟膏は白色ワセリンと蜜蝋を基材として薬効成分が添加されたものである。白色ワセリンは石油から得た炭化水素類を精製したものであり、粘度が高く、官能基を持たないため水系での洗浄は困難である。
油脂ワックス系の汚れとしてはボンワックスが挙げられる。ボンワックスは外科で骨を切断したときに切断面に塗布する薬剤であり、その主成分は蜜蝋である。蜜蝋は融点の高いワックスであり脂肪酸エステルである。ボンワックスは水不溶性であり、現在病院で一般に使用されているアルカリ洗浄剤や中性酵素洗浄剤で洗浄除去することは困難である。
体脂肪系汚れには内臓を取り巻く内臓脂肪と皮膚に含まれる皮下脂肪がある。これらの体脂肪の成分は油脂、蝋のような単純脂質とリン脂質、糖脂質、ステロール、コレステロール、エルゴステロール、脂肪酸、テルペン、脂溶性ビタミンなどであり、一般には水に溶解しない。現在病院で一般に使用されているアルカリ洗浄剤や中性酵素洗浄剤で洗浄除去するのは容易ではない。
洗浄対象である医療器具としては、例えば、剪刀、ピンセット、鉗子、持針器、開創器、内視鏡等の医療器具、婦人科、耳鼻科、歯科用等の鋼製小物、手術器具等があり、その材質はステンレス、高炭素鋼、銅合金、アルミニウム、チタニウム等である。
本発明に係る洗浄剤組成物は上述したように、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、キレート剤及び水を含有する。
本発明の洗浄剤組成物に使用される非イオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステル等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。ポリオキシエチレンアルキルエーテル中のアルキルエーテルとしては、例えば、デシルエーテル、ラウリルエーテル、ヤシアルコールエーテル、セチルエーテル、ステアリルエーテル、オレイルエーテル、2−エチルヘキシルエーテル、イソデシルエーテル、合成アルコールエーテル、セカンダリーアルコールエーテル、トリデシルエーテル、イソステアリルエーテル、長鎖アルキルエーテル等が挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル中のアルキルフェニルエーテルとしては、例えば、オクチルフェニルエーテル、ノニルフェニルエーテル、ドデシルフェニルエーテル、スチレン化フェニルエーテル、フェニルエーテル、ベンジルエーテル、β―ナフチルエーテル、ビスフェノールAエーテル、ビスフェノールFエーテル等が挙げられる。ポリオキシエチレン脂肪酸エステル中の脂肪酸エステルとしては、例えば、モノラウレート、モノステアレート、モノ牛脂オレエート、モノオレエート等が挙げられる。ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステル中の多価アルコール脂肪酸エステルとしては、例えば、ペンタエリスリトールジオレエートエーテル、ソルビタンモノステアレートエーテル、ソルビタンモノオレエートエーテル等が挙げられる。
上記非イオン界面活性剤は単独で又は2種以上混合して洗浄剤組成物中に含有させることができるが、本発明では非イオン界面活性剤の単独使用又は2種以上混合した状態において、HLBとして10以上、14未満の範囲にあることが好ましく、11〜13の範囲にあることがより好ましい。非イオン界面活性剤のHLBが10以上、14未満の範囲にあれば、油性汚れに対して優れた洗浄力を発揮させることができる。非イオン界面活性剤の配合量は、油性汚れに対して優れた洗浄力を発揮させることができる点で、洗浄剤組成物中0.7〜35重量%が好ましい。
本発明の洗浄剤組成物に使用されるアニオン界面活性剤としては公知のスルホン酸塩が好適である。このようなスルホン酸塩としては、例えば、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ジブチルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンジスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等が挙げられ、その塩はナトリウム塩又はカリウム塩である。これらはいずれも単独で又は2種以上混合して用いることができる。
これらの中でも、好ましくはアルキルアリルスルホン酸塩であり、このうち、アルキル基の炭素数合計が1〜8であることが好ましい。具体的には、パラトルエンスルホン酸塩、メタキシレンスルホン酸塩、キュメンスルホン酸塩が好ましい。アニオン界面活性剤のアルキル基の炭素数が8より多くなると起泡力が強くなり油性汚れに対する可溶化力が弱くなる。起泡力が大きくなると洗浄時に洗浄槽から泡があふれたり、超音波洗浄機の超音波の性能を阻害したり、シャワー洗浄機のシャワー圧が低下したり送水ポンプの焼付き故障、プログラムエラーなどの原因になり好ましくない。アニオン界面活性剤の配合量は、油性汚れに対して優れた洗浄力を発揮させることができる点で、洗浄剤組成物中0.5〜25重量%が好ましい。
本発明の洗浄剤組成物に使用されるキレート剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、トリエチレントリアミン六酢酸、1,3−プロパンジアミン四酢酸、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、グリコールエーテルジアミン四酢酸及びL−グルタミン酸酢酸等が挙げられ、その塩はナトリウム塩又はカリウム塩である。これらはいずれも単独で又は2種以上混合して用いることができる。上記キレート剤はいずれも多塩基酸化合物であり、塩を用いる場合、その酸基は水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムにより当モル中和された塩でもよく、また部分的に中和されたものでも良い。キレート剤の配合量は、油性汚れに対して優れた洗浄力を発揮させることができる点で、洗浄剤組成物中0.2〜20重量%が好ましい。
水の種類は特に限定されず、例えば、イオン交換水、精製水、RO水等が通常用いられる。水の配合量は、上述した必須成分である非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤及びキレート剤の合計重量に対する残部である。
本発明に係る洗浄剤組成物には、上記の必須成分の他、公知の添加剤を含有させることができる。添加剤としては、例えば、防錆剤、アルカリ剤等が挙げられる。
防錆剤は水溶性のものであれば特に限定されず、例えば、ベンゾトリアゾール、亜硝酸塩、珪酸塩、ポリリン酸塩、グルコン酸塩、安息香酸塩、炭酸塩などが用いられ、その塩はカリウム、ナトリウム、ジシクロヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ジイソプロピルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、モルホリン等である。これらは単独で又は2種以上混合して用いることができる。
アルカリ剤は、非イオン界面活性剤の曇点を下げる効果、界面活性剤のミセル限界濃度を下げる効果、油脂、蝋等を加水分解する効果、浸透剥離する効果等がある。アルカリ剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、ホウ酸ナトリウム等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
本発明の洗浄剤組成物は水で希釈した洗浄液として用いることが好ましい。当該洗浄液中の組成物濃度は、油性汚れに対して優れた洗浄力を発揮させることができる点で、0.2〜30重量%が好ましく、0.5〜30重量%が更に好ましい。また、上記洗浄液は、油性汚れに対して優れた洗浄力を発揮させることができる点で、好ましくは20〜97℃、更に好ましくは30〜70℃で用いられる。本発明では、上記の組成物濃度、温度の洗浄液を通常2〜180分間、油性汚れが付着した医療器具に接触させることで医療器具を洗浄する。
洗浄液を医療器具に接触させる方法は特に限定されず、通常、浸漬洗浄、超音波洗浄、シャワー洗浄等が適用される。
浸漬洗浄では材質がプラスチックかステンレス製の容器に所定濃度の洗浄液を調製し、ステンレスバスケットに油性汚れが付着した医療器具をセットして、洗浄液の中に浸漬する。そして所定の温度で所定の時間で洗浄、水洗する。洗浄液は恒温機で攪拌しても良く、攪拌しなくても洗浄できる。洗浄後は速やかに乾燥する。超音波洗浄では、一般には自動、半自動超音波洗浄機が用いられる。まず超音波洗浄機に装備されているステンレス製バスケットに油汚れ付着医療器具をセットして、超音波洗浄機に装着し洗浄する。シャワー洗浄では、ウォッシャー・ディスインフェクターが一般に使用されている。この洗浄機は全自動である。シャワー洗浄であるため、泡の立たない処方の洗浄剤が必要になる。専用のステンレス製バスケットに油汚れ付着医療器具をセットして、洗浄機に送入する。
1.洗浄試験(参考例)
表1に示す洗浄剤組成物を調製し、以下の方法で洗浄力を評価した。結果を表1に示す。なお、表1中、洗浄剤組成物の各成分の数値はg数を示し、洗浄剤組成物の合計重量は100gである。
(テストピースの作成)
防錆油NP−3(キレスライトP−300、キレスト(株))をトルエンで5倍希釈した疑似油性汚れを、エアブラシを用いて、25mm×76mm×0.4mmのステンレス製(SUS304)テスト基板の片面に均一に塗布し、100℃で1時間乾燥させたものをテストピースとした。テスト基板の重量は予め測定し、乾燥後のテストピースの重量を測定し、これを洗浄前のテストピースの重量とした。
(洗浄試験)
表1に示す洗浄剤組成物を水で希釈して1重量%とした洗浄液を200mLビーカーに入れ、上記テストピースを浸漬し、25℃で1時間洗浄を行った。洗浄後、テストピースを水道水ですすぎ、100℃で1時間乾燥させ、テストピースの重量を測定した。洗浄前後のテストピースの重量から、以下の式により除去率を指標として算出し、洗浄力を評価した。上記洗浄試験を3回行い(n=3)、その平均値を平均除去率とした。
(洗浄性の評価)
除去率(%)=(W−W’)/(W−T)×100
W:洗浄前のテストピースの重量(g)
W’:洗浄後のテストピースの重量(g)
T:テスト基板の重量(g)
(評価基準)
◎:除去率81〜100%
○:除去率51〜80%
×:除去率50%以下
なお、除去率が51%以上でも、洗浄剤組成物自体がゲル状の場合、評価を△とした。
本試験で使用した非イオン界面活性剤は次の通りである。
(1)ポリオキシエチレンセカンダリーアルコールエーテル
ファインサーフ230:EO付加モル数=3、HLB=7.9
ファインサーフ250:EO付加モル数=5、HLB=10.5
ファインサーフ270:EO付加モル数=7、HLB=12.1
ファインサーフ290:EO付加モル数=9、HLB=13.3
ファインサーフ320:EO付加モル数=12、HLB=14.5
上記製品はすべて青木油脂工業(株)製。
(2)ポリオキシエチレントリデシルエーテル
ファインサーフTD−30:EO付加モル数=3、HLB=7.9
ファインサーフTD−50:EO付加モル数=5、HLB=10.4
ファインサーフTD−70:EO付加モル数=7、HLB=12.2
ファインサーフTD−85:EO付加モル数=8.5、HLB=13.4
ファインサーフTD−90:EO付加モル数=9、HLB=13.5
ファインサーフTD−120:EO付加モル数=12、HLB=14.5
上記製品はすべて青木油脂工業(株)製。
(3)ポリオキシエチレンモノラウレート
ノニオンL‐2:EO付加モル数=4.5、HLB=9.5
ノニオンL‐4:EO付加モル数=9、HLB=13.1
上記製品はすべて日油(株)製。
有効成分として非イオン界面活性剤のみを使用し、HLBの好適範囲を検討した。表1から、HLBが10以上、14未満の範囲で良好な洗浄力が得られた。
2.洗浄試験
表2に示す洗浄剤組成物を使用し、洗浄温度を35℃にしたこと以外は上記「1.洗浄試験(参考例)」と同様の洗浄試験を行い、同様の評価方法で平均除去率を測定した。結果を表2に示す。
本試験で使用した非イオン界面活性剤は次の通りである。
(1)ポリオキシエチレンセカンダリーアルコールエーテル
ファインサーフ320:EO付加モル数=12、HLB=14.5、青木油脂工業(株)製。
(2)ポリオキシエチレントリデシルエーテル
ファインサーフTD−30:EO付加モル数=3、HLB=7.9、青木油脂工業(株)製。
実施例1と比較例1の結果を対比すると、実施例1では優れた洗浄力が得られたのに対し(評価:○)、比較例1では洗浄力が低くなった(評価:×)。この結果から、洗浄力は洗浄液中の非イオン界面活性剤の濃度に依存し、優れた洗浄力を得るには、洗浄液中に0.007重量%以上の非イオン界面活性剤が含まれている必要があるといえる。
また、比較例2では、除去率の評価は○だったが、洗浄剤組成物自体がゲル化してしまったため、総合評価は△となった。これは、実施例6の結果と対比すれば明らかなように、洗浄剤組成物のHLBが小さすぎた(HLB9.88)ことが原因である。
一方、比較例3の洗浄力が低かったのは、実施例3〜6との対比から、洗浄剤組成物のHLBが大きすぎた(HLB14.5)ことが原因であると考えられる。
さらに、実施例6と比較例4,5の結果を対比すると、優れた洗浄力を得るには、洗浄剤組成物中に非イオン界面活性剤に加えて、アニオン界面活性剤とキレート剤も必須成分として配合する必要があるといえる。
3.洗浄液中の洗浄剤組成物の好適濃度の検討
表2の実施例4と6の洗浄剤組成物を水で希釈して洗浄液中の組成物濃度を0.1〜2重量%とし、上記「2.洗浄試験」と同様の洗浄試験を行い、同様の評価方法で平均除去率を測定した。結果を図1に示す。図1の結果より、平均除去率を51%以上にするには、洗浄液中に組成物を0.2重量%以上含有させる必要があるといえる。
4.洗浄時の好適温度の検討
洗浄時の温度を15〜50℃にしたこと以外は上記「2.洗浄試験」と同様の洗浄試験を行い、同様の評価方法で平均除去率を測定した。結果を図2に示す。図2の結果より、平均除去率を51%以上にするには、洗浄温度を20℃以上にする必要があるといえる。
5.防錆剤の添加効果
表3に示す洗浄剤組成物を水で希釈して組成物濃度を1重量%とした洗浄液中にテスト基板(25mm×76mm×0.4mm、JIS G 3141(SPCC〜SB))を24時間浸漬し、以下の評価基準で各洗浄液の防錆力を比較した。結果を表3に示す。
(評価基準)
○:錆の面積がテスト基板全体の1/4未満
×:錆の面積がテスト基板全体の1/4以上
表3の結果から、防錆剤を添加した実施例1及び2では、評価が○となり、防錆剤を添加しなかった比較例1〜3では、評価が×となった。このことから、防錆剤を添加することで腐食を抑制することが可能である。
6.白色ワセリンに対する洗浄力
(テストピースの作成)
面棒を用いて白色ワセリンを、25mm×76mm×0.4mmのステンレス製(SUS304)テスト基板の片面に均一に塗布したものをテストピースとした。テスト基板の重量は予め測定し、乾燥後のテストピースの重量を洗浄前のテストピースの重量として測定した。
(洗浄試験)
表4に示す洗浄剤組成物を水で希釈して組成物濃度を0.5重量%とした洗浄液を200mLビーカーに入れ、上記テストピースを浸漬し、40℃で30分間洗浄を行った。洗浄後、テストピースを水道水ですすぎ、100℃で1時間乾燥させ、テストピースの重量を測定した。洗浄力の評価は上記「1.洗浄試験(参考例)」と同様の方法で行った。結果を表4に示す。
表4の結果より、実施例1及び2で良好な洗浄力が得られた。この結果より、本発明に係る洗浄剤組成物は上述した疑似油性汚れに加えて、白色ワセリンに対しても優れた洗浄力を示すことが分かった。
本発明は、油性汚れが付着した医療器具を効率よく短時間で洗浄除去できる医療器具用洗浄剤組成物として広く適用可能である。

Claims (7)

  1. HLBが10以上、14未満の非イオン界面活性剤を0.7〜35重量%、アニオン界面活性剤、キレート剤及び水を含有することを特徴とする、油性汚れが付着した医療器具の洗浄に用いられる洗浄剤組成物。
  2. 非イオン界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル及び多価アルコールアルキルエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1記載の洗浄剤組成物。
  3. アニオン界面活性剤が、それぞれアルキル基の炭素数が1〜8であるアルキルアリルスルホン酸塩及び/又はジアルキルアリルスルホン酸塩である、請求項1又は2記載の洗浄剤組成物。
  4. キレート剤が、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、トリエチレントリアミン六酢酸、1,3−プロパンジアミン四酢酸、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、グリコールエーテルジアミン四酢酸及びL−グルタミン酸酢酸からなる群より選ばれる少なくとも1種又はその塩である、請求項1〜3の何れか記載の洗浄剤組成物。
  5. 請求項1〜4の何れか記載の洗浄剤組成物を0.2〜30重量%含有する洗浄液を、油性汚れが付着した医療器具に接触させることを特徴とする医療器具の洗浄方法。
  6. 浸漬洗浄、超音波洗浄及びシャワー洗浄のうち何れかの洗浄方式を用いる、請求項5記載の医療器具の洗浄方法。
  7. 液温20〜97℃で用いられる、請求項5又は6記載の医療器具の洗浄方法。
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