JPH0435377Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は携帯用雨着に関するものである。

〔従来の技術及びその問題点〕

例えば魚釣りやゴルフ競技に出かける際、出発
時には曇りであるが目的地に着いて魚釣りやゴル
フを始めた頃に降雨が予測される場合には雨着
を、バツグ等に収納して携行し、雨が降り出した
らすぐに雨着を着れるようにしている。

ところで釣りやゴルフ競技中の降雨で、雨着を
収納したバツグ等が身近になく、しかもバツグの
あるところまで雨着を取りに行けず濡れてしまう
ことがある。

一方、雨着のコンパクトな携帯を図つたものと
して、人間の腰部に取付ける収納袋にオーバーズ
ボンを折畳んで収納できるようにしたものが、実
願昭55−55746号により提案されている。

しかし、この提案のオーバーズボンは、着用し
た状態で収納袋が外側になり、しかも収納袋の開
口が開いた状態で人間の腰部に取付けられるた
め、腰部と収納袋の間から浸入した雨水がオーバ
ーズボンの内側や収納袋内に入り込み、内部を濡
らすという欠点がある。

また、収納袋が外側に露出するため、常に外部
から収納袋を装着していることが解り、ゴルフ等
においては体裁が悪い欠点がある。

この考案は上記の問題点を解決しようとするも
ので、その目的とするところは、降雨があれば直
ちに着ることができ、しかも雨水の浸入がなく体
裁のよい携帯用雨着とするにある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の問題点を解決するために、この考案は薄
地で折畳みにより嵩低となるシートを素材とする
雨着本体の腰部裏面に、長さが背側から両脇線付
近に達する寸法の長方形で、長側両辺縁にスライ
ドフアスナーの両半片をそれぞれ付設した強靱な
シートを、その長方形シートの内面側の幅方向中
央部と上記腰部裏面とを固着して取付け、この長
方形シートの外面側の幅方向中央部に、被着者の
腰部への取付用部材を付設し、上記長方形シート
を展開した雨着本体の形状より小さく形成した携
帯用雨着としたものである。

〔作用〕 この雨着は、長方形シートを下にして雨着本体
を、前記シートの面積の範囲に納まるように、且
つ均等な厚みとなるように折り畳み、次いで前記
シートの長側両辺縁を引き起して前記折り畳んだ
雨着本体を包み込み且つ両辺縁のスライドフアス
ナー両半片を結合し、長方形シートの外面側に付
設した取付用部材を、雨着本体が被着者の背側に
位置するようにして腰部に取付けておくことで、
降雨の際は手を後ろに回してスライドフアスナー
を開くと折り畳まれた雨着本体が全展開し、雨着
本体の袖に手を通しフードを被ることで雨着本体
を装着できる。

〔実施例〕

第１図は本考案に係る携帯用雨着の一例の、被
着者が着た状態を示し、この雨着１は雨着本体２
が、例えば塩化ビニル樹脂のようなプラスチツ
ク、その他の素材とし、薄地であつて折り畳むと
嵩低となるシートで作られており、雨着本体２の
腰部裏面には長さが被着者３の腰部背面側から両
脇線付近に達する寸法で横幅は20〜25cm程度の長
方形で、長側両辺縁に全長にわたりスライドフア
スナーの両半片４ａ，４ｂを付設した強靱な樹脂
シート５が、そのシート５の内面側の幅方向中央
部と雨着本体２の腰部背面とを一体に縫着して取
付けてあり、又シート５の外面側には幅方向中央
部に、被着者の腰部への取付用部材６の一例とし
てのベルト７が縫着により取付けてある。

上記長方形シート５は、展開した雨着本体２の
形状より小さく形成されており、第１図に示すよ
うに被着者３が雨着１を着た状態で、広げた長方
形シート５が雨着本体２により覆われるようにな
つている。

この雨着１は、シート５を床面に広げ、ベルト
７は伸ばした状態で雨着本体２も広げ、次いで雨
着本体２をシート５上で、シート５の面積の範囲
の面積となるように且つ均等な厚みとなるように
折り畳み、次にシート５の長側両辺縁を引き起し
て前記折り畳まれた雨着本体２を包み込むように
しながらスライドフアスナーの両半片４ａ，４ｂ
を結合して携帯可能の形状とする。

第２図は携帯可能とした雨着１を示し、８は被
着者３への取付用部材６の一例としてのベルト７
のバツクルを示す。

しかし被着者３への取付用部材は必ずしもベル
トとすることなく、第３図に示す携帯用雨着１ａ
のように取付用部材６ａはシート５の長さに一致
した剛性帯条９としてこの帯条９の両端寄り部分
等に、被着者３が締めているベルトへの掛止め用
フツク１０を取付けたものとすることもできる。

第４図は第２図の形態にした雨着１を第１図で
１点鎖線のように被着者３の腰部に取付けた状態
を拡大して示し、２はシート５内に折り畳み包み
こまれた雨着本体、１１は雨が降り出して雨着本
体２を広げるため手を後ろに回しスライドフアス
ナーの両半片４ａ，４ｂを半ば開いた状態でのス
ライダー、１２はそのつまみを示す。

〔効果〕

この考案の携帯用雨着としたことにより、以下
に述べるような効果がある。

(1) この雨着は、雨着本体の腰部裏面に取付けら
れた横長のシートに、折り畳んで包み込み且つ
スライドフアスナーを閉じた状態で、横長シー
トの外面側に取付けられた、被着者への取付用
部材を使用して被着者の腰部背面に取付けてお
くことができ、従つて雨が降り出せばスライド
フアスナーを開いて雨着本体を広げ、直ちに着
用することができる。

(2) この雨着を腰に取付けておいても、釣りやゴ
ルフ競技等に何等支障がない。

(3) 被着者が雨着を装着した状態で、長方形シー
トが雨着本体で覆われるため、雨水の雨着内側
への浸入がない。

(4) 展開した長方形シートは、幅方向中央が被着
者に密着して雨着本体と一体に装着されると共
に、雨着本体により覆われるために、雨着の外
側から収納部となる長方形シートの存在が解ら
ず、体裁が良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る雨着を被着者が身につけ
携行し着用した状態の縦断側面図、第２図、第３
図は同上雨着の各例の携帯用形態における斜視
図、第４図は第２図の雨着の携帯状態における要
部の拡大横断平面図である。 １，１ａ……携帯用雨着、２……雨着本体、５
……長方形シート、４ａ，４ｂ……スライドフア
スナーの両半片、６，６ａ……被着者への取付用
部材、３……被着者。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 薄地で折畳みにより嵩低となるシートを素材と
   する雨着本体の腰部裏面に、長さが背側から両脇
   線付近に達する寸法の長方形で、長側両辺縁にス
   ライドフアスナーの両半片をそれぞれ付設した強
   靱なシートを、その長方形シートの内面側の幅方
   向中央部と上記腰部裏面とを固着して取付け、こ
   の長方形シートの外面側の幅方向中央部に、被着
   者の腰部への取付用部材を付設し、上記長方形シ
   ートを展開した雨着本体の形状より小さく形成し
   たことを特徴とする携帯用雨着。