JPH04349313A - 高圧縮撚線導体の製造方法及びその装置 - Google Patents

高圧縮撚線導体の製造方法及びその装置

Info

Publication number
JPH04349313A
JPH04349313A JP12074391A JP12074391A JPH04349313A JP H04349313 A JPH04349313 A JP H04349313A JP 12074391 A JP12074391 A JP 12074391A JP 12074391 A JP12074391 A JP 12074391A JP H04349313 A JPH04349313 A JP H04349313A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
capstan
stranded wire
diameter
stranded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP12074391A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2592363B2 (ja
Inventor
Tamotsu Nishijima
西 島    保
Toshihiro Fujino
藤 野  年 弘
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP3120743A priority Critical patent/JP2592363B2/ja
Publication of JPH04349313A publication Critical patent/JPH04349313A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2592363B2 publication Critical patent/JP2592363B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Wire Processing (AREA)
  • Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧縮撚線導体の製造方
法及びその装置に係わり、特に、占積率略100%の圧
縮撚線導体を得ることのできる高圧縮撚線導体の製造方
法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】撚線に捩りを加えながら伸線して所望の
線径の高圧縮撚線導体を製造する装置としては、例えば
、特開平1−95420号公報に示す如き撚線製造装置
が知られている。すなわち、図3に示す如き撚線製造装
置がそれである。ここで圧縮撚線導体というのは、圧縮
率(撚線導体の断面の占有する最外径の円形断面に対す
る実際の断面積の占める割合)で90%程度のものであ
り、高圧縮撚線導体というのは、略100%のものをい
う。100は撚線製造装置で、母線供給装置200と、
捻回伸線機300と、バンチャ−型巻取機400とによ
って構成されている。母線供給装置200は、サプライ
スタンドで構成されており、母撚線500を一定の速度
で供給するものである。
【0003】捻回伸線機300は、母線供給装置200
から供給される母撚線500を伸線しながら撚りを加え
るものである。310は伸線ダイスで、母線供給装置2
00から供給されてくる母撚線500を伸線するもので
、捻回伸線機300に複数個(310A,310B,3
10C,・・・・310N)設けられている。伸線ダイ
ス310Aは捻回伸線機300の入り口に設けられてい
る。320は支柱で、捻回伸線機300の床面に固定さ
れており、複数個(320A,320B,320C,・
・・・320N)設けられている。330はア−ムで、
支柱320のそれぞれに片支持で回転自在に取り付けら
れている。したがって、ア−ム330は支柱320の数
と同じ個数(330A,330B,330C,・・・・
330N)設けられている。340はキャプスタンで、
ア−ム330のそれぞれに回転自在に取り付けられてお
り、母線供給装置200から供給される母撚線500を
懸架するようになっている。支柱320のそれぞれの背
面には、母撚線500を伸線する伸線ダイス310A,
310B,310C,・・・・310Nが設けられてい
る。
【0004】さらに、ア−ム330のそれぞれの内部に
は、図示していないが、駆動機構が内蔵されており、こ
の駆動機構によってア−ム330が回転できるようにな
っている。したがって、駆動機構によってア−ム330
のそれぞれを回転すると、ア−ム330のそれぞれに取
り付けられたそれぞれのキャプスタン340は、ア−ム
330の支持軸を中心に公転する。このキャプスタン3
40の公転速度は、それぞれのキャプスタンで異なって
いる。これは伸線ダイス310のオリフィスのサイズに
よって、伸線による撚線の撚りピッチの伸びが異なり撚
りむらを生じさせずに、所定の撚りピッチを得られるよ
うにするためである。キャプスタン340A,340B
,340C,・・・・340Nには、それぞれ、伸線ダ
イス310A,310B,310C,・・・・310N
を通った撚線が懸架されており、撚線はキャプスタン3
40A,340B,340C,・・・・340Nによっ
て推進力が付与されている。
【0005】350は回転軸で、支柱320の各支柱間
に、複数個(350A,350B,350C,・・・・
350N)設けられている。この回転軸350は、キャ
プスタン340のそれぞれの公転によって所定の撚りピ
ッチを得るために、キャプスタン340のそれぞれを公
転させる回転力を支柱320のそれぞれに内蔵された駆
動機構に伝達するためのものである。したがって、キャ
プスタン340のそれぞれは、図示していない駆動手段
によって回転軸350のそれぞれが回転シ、ア−ム33
0の各々を回転することによって公転する。510は捻
回伸線機300によって所望の線径に伸線された撚線で
、バンチャ−型巻取機400に供給される。バンチャ−
型巻取機400は撚線510を所定の撚りピッチに撚る
ものである。このバンチャ−型巻取機400によって所
定の撚りピッチに撚られた撚線520は、バンチャ−型
巻取機400内に設けられている巻き取りドラム550
に巻き取られる。
【0006】撚線製造装置100は、次のように動作す
る。すなわち、まず、母線供給装置200から送り出さ
れる母撚線500は、捻回伸線機300の伸線ダイス3
10Aを通り、キャプスタン340Aに懸架された後、
伸線ダイス310Bを通りキャプスタン340Bに懸架
され、伸線ダイス310C→キャプスタン340C、・
・・・・伸線ダイス310N→キャプスタン340Nと
順次通ってきて、所望線径の撚線510となってバンチ
ャ−型巻取機400に供給される。この捻回伸線機30
0内での撚線510の推進力はキャプスタン340(3
40A,340B,340C・・・・340N)によっ
て付与される。このキャプスタン340は撚線500が
通過中の間公転するため、伸線処理を行って進行して行
く途中で撚線500に撚りピッチを締め上げる方向の撚
りが付加される。このようにして伸線処理による撚りピ
ッチの伸びは、次の伸線ダイス通過時までに、撚り乱れ
である所謂『笑い』を生じない程度に吸収されていく。 これによって、最終的に、バンチャ−型巻取機400に
よって所定の撚りピッチに調整され、撚線520となっ
て巻き取りドラム550に巻き取られる。このようにし
て撚り上げられる撚線520は、例えば図4に示すよう
に、通常の丸素線からなる撚線に比べ、図5に示すよう
に、同じ面積を持ちながら非常に占積率(撚線導体の断
面の占有する最外径の円形断面に対する実際の断面積の
占める割合)が高く、丸素線からなる撚線の線径よりも
小さい(占積率略100%)、導体となる。
【0007】このように複数個の伸線ダイス310(3
10A,310B,310C,・・・・310N)を用
いて一般用の7芯の硬銅撚線と同等の断面積を有する高
圧縮導体を得ることを考えてみる。一般用の7芯につい
ては、JISC3105の「硬銅より線」によって、表
1に示す如く、種類(#1〜#10)と、その種類毎に
サイズが定められている。表1中、「公称サイズ」は硬
銅撚線7芯の断面積合計の公称上の大きさ、「構成素線
径」は撚線を構成している素線の径の太さ、「断面積」
は撚線を構成している素線の実際の断面積の合計、「直
径」は「断面積」と同等のの断面積を持つ高圧縮撚り導
体の径の太さ、「減面率」はダイスを使用して上のサイ
ズの撚線の断面積から当該サイズの撚線の断面積を得る
場合の上のサイズの撚線を縮小する割合、「ダイ数」は
規定断面積に減面するに必要なダイスの数、「平均減面
率」は複数のダイスを用いて減面する場合の1個当りの
減面率をそれぞれ表している。
【0008】
【表1】
【0009】表1から明らかなように、規定される断面
積を有する圧縮導体の種類を揃える場合には、従来の撚
線を1又は2個のダイスを通過させることにより次のサ
イズの製品が取れることが判る。
【0010】また、圧縮撚線導体の製造装置として従来
は、図6に示す如き構成を有するものが知られている。 図において、700は圧縮導体の構成要素となる素線、
710はダイス、720は前撚り機である。ダイス71
0は素線700を圧縮して所定断面積に圧縮するもので
、前撚り機720はダイス710を通過してきた各素線
700に進行方向の引張力を与えるほか、矢印Aに示す
方向の公転運動をすることによって各素線700を撚り
上げる作用をするものである。730はバンチャ−型撚
線機で、ダイス710を通過させて縮径した後に前撚り
機720で撚った撚線を撚り上げるものである。740
は入線側ガイドロ−ルで、前撚り機720で撚った撚線
をバンチャ−型撚線機730内に誘導するためのもので
ある。750はバンチャ−型撚線機730の弓で、入線
側ガイドロ−ル740によって誘導された撚線を弓状に
ガイドし、矢印Bに示す方向に公転する。760は出線
側ガイドロ−ルで、弓750を通ってきた撚線をバンチ
ャ−型撚線機730の内部に誘導するためのものである
。770は引取りキャプスタン、780はトラバ−ス、
790は巻取ドラムである。
【0011】いま、撚線の撚りについて考察すると、前
撚り機720に供給される素線700は、前撚り機72
0の矢印Aに示す方向の公転運動によってダイス710
と前撚り機720の間で予め所定量撚られる。さらに、
弓750の矢印Bに示す方向の公転運動によって前撚り
機720と入線側ガイドロ−ル740との間で撚りの力
を受ける。しかし、弓750の公転速度は、通常、前撚
り機720よりも相対的に遅いので、結局、前撚り機7
20に加えられた撚りを戻す方向に作用する。そして、
出線側ガイドロ−ル760および引取りキャプスタン7
70との間では、弓750の公転運動によって再び所定
量分だけ撚られ、巻取ドラム790に巻き取られる。
【0012】また、圧縮撚線導体の製造装置として従来
は、図7に示す如き構成を有するものが知られている。 図において、800は圧縮導体の構成要素となる素線、
810は撚り口ダイスである。撚り口ダイス810は所
定の線径を持った撚線を構成する素線800を圧縮する
ことなく集めて所定ピッチに撚るものである。820は
バンチャ−型撚線機である。830は入線側ガイドロ−
ルで、撚り口ダイス810で撚られた撚線をバンチャ−
型撚線機820内に誘導するためのものである。840
はバンチャ−型撚線機820の弓で、入線側ガイドロ−
ル830によって誘導された撚線を弓状にガイドし、矢
印Cに示す方向に公転する。850は出線側ガイドロ−
ルで、弓840を通ってきた撚線をバンチャ−型撚線機
820の内部に誘導するためのものである。860は圧
縮用ダイスで、弓840の矢印Cに示す方向の公転によ
って撚り上げられた撚線を所定の断面積に圧縮するもの
である。870は引取りキャプスタン、880はトラバ
−ス、890は巻取ドラムである。
【0013】この圧縮撚線導体の製造装置では、まず、
所定の線径を持った撚線を構成するための素線800を
圧縮することなく撚り口ダイス810に集める。そして
、撚り口ダイス810によって集められた各素線800
は、入線側ガイドロ−ル830を介してバンチャ−型撚
線機820内に導かれ、弓840の矢印Cに示す如き方
向への公転運動によって撚り口ダイス810と入線側ガ
イドロ−ル830との間で撚りの力を受けて撚られる。 撚り口ダイス810と入線側ガイドロ−ル830との間
で撚られた撚線は、弓840を通って出線側ガイドロ−
ル850に懸架されて、圧縮用ダイス860に誘導され
る。この出線側ガイドロ−ル850と圧縮用ダイス86
0との間では、弓840の矢印Cに示す如き方向への公
転運動によって撚りの力を受けて、撚線は更に所定量分
だけ締め付けられる方向に撚り上げられる。そして、圧
縮用ダイス860によって所定の断面積に圧縮した後、
引取りキャプスタン870で引き取られ、トラバ−ス8
80を介して巻取ドラム890に巻き取られる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このような第1の従来
例(図3)は、伸線作業と撚線作業とを合わせた機能を
有しているのであるから、伸線作業と撚線作業の2つの
作業を1つの装置で行うことができ、伸線作業と撚線作
業の2つの作業を1つの装置で行うほうが、この2つの
作業を別々の装置で行うよりも省スペ−ス、省エネルギ
−、高効率化となる。しかしながら、第1の従来例にあ
っては、外径種類が豊富な多品種の高圧縮撚線導体を製
造することが難しいという問題点を有している。
【0015】また、第2の従来例(図6)にあっては、
撚線が前撚り機720で一旦撚られ、バンチャ−型撚線
機730に導かれて巻取ドラム790に巻き取られるま
での間に一旦撚りが戻され、その後再び撚られるという
作用を受けるため、高い圧縮率の導体を撚ろうとすると
、前撚り機720で一旦撚られてバンチャ−型撚線機7
30に導かれ弓750を通過する際に、前撚り機720
で掛けた撚りに対し、この撚りを戻す力によって撚線と
ガイドロ−ル760とが擦れ合い、撚線の表面に傷を発
生させたり、極端な場合には断線に至るという問題点を
有している。
【0016】さらに、第3の従来例(図7)は、撚線の
圧縮度を増加させるにしたがって大きな後方張力(圧縮
用ダイス860に入るよりも手前側で素線800に掛か
る張力)が必要になる。すなわち、撚線の圧縮度を増加
させるにしたがって大きな後方張力がバンチャ−型撚線
機820の弓840に掛かることになる。
【0017】しかしながら、第3の従来例(図7)にあ
っては、バンチャ−型撚線機820の弓840を高速で
公転させなければならないので、弓840を軽量にする
必要があり、後方張力に耐えられるような堅牢なものに
作ることができず、高圧縮時の大きな後方張力に耐える
ことができないため、高圧縮率の撚線導体を製造するこ
とができないという問題点を有している。
【0018】このように、3つの従来例をもってしても
、多品種(多サイズ)生産ができず、高圧縮導体の加工
に対しては、装置に無理が生じるという問題点を有して
いる。  本願第1及び第2の発明は、多品種(多サイ
ズ)の略100%の圧縮撚線導体を得ることのできる高
圧縮撚線導体の製造方法及びその装置を提供することを
目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
、本願第1の発明に係る高圧縮撚線導体の製造方法は、
バンチャ−型撚線機内に収納した母撚線を引き出し、該
バンチャ−型撚線機内において前記母撚線に所定張力を
掛けて1又は複数段縮径した後、該バンチャ−型撚線機
によって撚って外部に引き出して巻き取るようにしたも
のである。
【0020】また、上記目的を達成するため、本願第1
の発明に係る高圧縮撚線導体の製造装置は、母撚線が巻
き付けられバンチャ−型撚線機の内部に回転自在に取り
付けられ前記母撚線を供給する繰出ドラムと、前記繰出
ドラムから繰り出される前記母撚線を懸架し該母撚線に
所定の張力を付加しながら所定の速度で引取る多段に形
成される一対の引取りキャプと、多段に形成される前記
一対の引取りキャプスタンのキャプスタン間に設けられ
該引取りキャプスタン間を走行する前記母撚線を減面縮
径する圧縮ダイスと、前記圧縮ダイスから走行してくる
圧縮撚線をバンチャ−型撚線機の両端部間で弧状に架橋
するように前記圧縮撚線を支持しながら回転して前記圧
縮撚線に所定の撚りを加える弓とによって構成してなる
ものである。
【0021】さらには、上記キャプスタンを、圧縮ダイ
スの配列に対応したスリップ率に設定できる周径を備え
た多段状に形成したもので構成するのが好ましい。
【0022】上記目的を達成するため、本願第2の発明
に係る高圧縮撚線導体の製造方法は、バンチャ−型撚線
機内に収納した母撚線を引き出し、該バンチャ−型撚線
機内において前記母撚線に所定張力を掛けて1又は複数
段縮径した後、該バンチャ−型撚線機によって撚って外
部に引き出して巻き取るようにしたものである。
【0023】上記目的を達成するため、本願第2の発明
に係る高圧縮撚線導体の製造方法は、母撚線を外部より
バンチャ−型撚線機に供給し、該バンチャ−型撚線機内
において撚られた母撚線に所定張力を掛けて1又は複数
段縮径した後巻き取るようにしたものである。
【0024】また、上記目的を達成するため、本願第2
の発明に係る高圧縮撚線導体の製造装置は、バンチャ−
型撚線機の外部から母撚線を供給し該撚線機の両端部間
で弧状に架橋するように前記母撚線を支持しながら回転
して前記母撚線に所定の撚りを加える弓と、前記弓の回
転によって撚られた母撚線を懸架し母撚線に所定の張力
を付加して引取る多段に形成される一対の引取りキャプ
スタンと、多段に形成される前記一対の引取りキャプス
タンのキャプスタン間に設けられ該引取りキャプスタン
間を走行する撚線を縮径する圧縮ダイスと、前記圧縮ダ
イスによって縮径された撚線を前記引取りキャプスタン
から巻き取る巻取ドラムとによって構成してなるもので
ある。
【0025】そして、上記圧縮ダイスを、母撚線の減面
率に対応して1個又は複数段にわたって縮径するのが好
ましい。
【0026】さらには、上記キャプスタンを、圧縮ダイ
スの配列に対応したスリップ率に設定できる周径を備え
た多段状に形成したもので構成するのが好ましい。
【0027】
【作用】母撚線が巻き付けられた繰出ドラムをバンチャ
−型撚線機の内部に回転自在に取り付ける。この繰出ド
ラムから所定速度で繰り出した母撚線は、引取りキャプ
スタンの一方のキャプスタンに懸架してから、他方のキ
ャプスタンに懸架して引き取る。すなわち、繰出ドラム
から所定速度で繰り出した母撚線は、多段に形成される
一対のキャプスタンによって形成される引取りキャプス
タンに複数回懸架して所定速度で引き取る。この2つの
キャプスタン間では、繰出ドラムから供給される母撚線
に所定の張力を付加すると共に、1個又は複数個の圧縮
ダイスによって繰出ドラムから供給される母撚線を1又
は複数段に減面縮径する。この圧縮ダイスによって減面
縮径された母撚線は、バンチャ−型撚線機の入側ガイド
ロールと出側ガイドロールの両端部間で弓で支えて弧状
に架橋される。この弓は、走行する母撚線を支持しなが
ら所定の回転数で巻取ドラムの周囲の空間を回転する。 この弓の回転によって母撚線に撚りを加える。弓を通過
して撚りの加えられた母撚線は、出側ガイドロールを介
してバンチャ−型撚線機の外部に取り出す。
【0028】また、バンチャ−型撚線機の外部から母撚
線を供給する。バンチャ−型撚線機に供給された母撚線
は、この撚線機の入側ガイドロールと出側ガイドロール
の両端部間で弓で支えて弧状に架橋される。この弓は、
走行する母撚線を支持しながら所定の回転数で巻取ドラ
ムの周囲の空間を回転する。この弓の回転によって母撚
線に撚りを加える。弓を通過して撚りの加えられた母撚
線は、引取りキャプスタンの一方のキャプスタンに懸架
してから、他方のキャプスタンに懸架して引き取る。撚
りを加えられた母撚線は、多段に形成される一対のキャ
プスタンによって形成される引取りキャプスタンに複数
回懸架して所定速度で引き取る。この2つのキャプスタ
ン間では、撚られた母撚線に所定の張力を付加すると共
に、1個又は複数個の圧縮ダイスによって撚られた母撚
線を1又は複数段に減面縮径する。この圧縮ダイスによ
って縮径された撚線は、巻取ドラムによって巻き取る。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1には、本願第1の発明に係る高圧縮撚線導体の製造方
法及びその装置の一実施例が示されている。
【0030】図において、1はバンチャ−型撚線機で、
バンチャ−型撚線機1の内部から供給される母撚線50
を撚り上げるものである。2は繰出ドラムで、母撚線5
0が巻き付けられており、一定量ずつ母撚線50を繰り
出すものである。3はガイドロ−ルで、繰出ドラム2か
ら繰り出されてきた母撚線50の走行方向を変更するた
めのものである。4は引取りキャプスタンで、一対のキ
ャプスタン4A、4Bによって構成されている。引取り
キャプスタン4は、複数段階の周速比に対応した外径を
持つ複数個のキャプスタンを軸方向に複数段に積層した
多段キャプスタンを2列に配置し、所望の減面率に対応
し、許容されるスリップ率を有するものとなっている。 すなわち、このガイドロ−ル3を通って走行してきた母
撚線50が懸架されるキャプスタン4Aは、多段(本実
施例では、6段)に形成されており、上部数段と中部数
段と下部数段ではその径が異なっている。本実施例では
、上2段が同径で構成されており、中2段が上2段の径
よりも大きい径で、しかも2段とも同径で構成されてお
り、下2段が中2段の径よりも大きい径で、しかも2段
とも同径で構成されている。また、キャプスタン4Aに
懸架されて伸線力が与えられた母撚線50が懸架される
キャプスタン4Bは、キャプスタン4A同様多段(本実
施例では、5段)に形成されている。このキャプスタン
4Bの径は、キャプスタン4A同様に上部数段と中部数
段と下部数段ではその径が異なっている。本実施例では
、上2段が同径で構成されており、中2段が上2段の径
よりも大きい径で、しかも2段とも同径で構成されてお
り、下1段が中2段の径よりも大きい径でで構成されて
いる。なお、キャプスタン4Aの上2段の径とキャプス
タン4Bの上2段の径とは同径にできており、キャプス
タン4Aの中2段の径とキャプスタン4Bの中2段の径
とは同径にできており、キャプスタン4Aの上2段の径
とキャプスタン4Bの上1段の径とは同径にできている
。このように、引取りキャプスタン4を多段(6段、5
段)に形成するのは、ガイドロ−ル21を通って走行し
てきた母撚線50が引取りキャプスタン4を出るまでに
3段階の周速を持つようにするためである。
【0031】5は第1の圧縮用ダイスで、キャプスタン
4Aとキャプスタン4B間に懸架されている母撚線50
を所定の線径に圧縮するためのものである。6は第2の
圧縮用ダイスで、第1の圧縮用ダイス5で所定の線径に
縮径した母撚線50を最終的に所望した線径に縮径する
ためのものである。この第1圧縮用ダイス5、第2の圧
縮用ダイス6には、共に同じ減面率のものを用いてもよ
い。この第1圧縮用ダイス5、第2の圧縮用ダイス6を
通過するときの伸線力は、引取りキャプスタン4によっ
て与えられる。したがって、この引取りキャプスタン4
は、第1の圧縮用ダイス5に入るまでと、第1の圧縮用
ダイス5を出て第2の圧縮用ダイス6に入るまでと、第
2の圧縮用ダイス6を出た後の合計3段階の周速を持つ
ように設計されている。また、引取りキャプスタン4は
、第1の圧縮用ダイス5及び第2の圧縮用ダイス6の減
面率に合わせた周速で母撚線50を繰出ドラム2から繰
り出しつつ、かつ高圧縮導体の伸線に必要な後方張力を
与えることができるようになっている。
【0032】7はガイドロ−ルで、キャプスタン5の最
下段を通って出てきた、第1の圧縮用ダイス5、第2の
圧縮用ダイス6によって所望の線径に縮径された母撚線
50の走行方向を変更するためのものである。
【0033】8は入線側ガイドロ−ルで、ガイドロ−ル
7から走行してくる縮径された母撚線50をバンチャ−
型撚線機1の外部に誘導するためのものである。9はバ
ンチャ−型撚線機1の弓で、入線側ガイドロ−ル8によ
って誘導された母撚線50を弓状に把持ガイドしながら
繰出ドラム2の周囲の空間を矢印Dに示す方向に公転し
て回転し、所望の線径に縮径された母撚線50に撚りを
付与するものである。10は出線側ガイドロ−ルで、こ
の出線側ガイドロ−ル10と入線側ガイドロ−ル8と弓
9とによって構成する回転軌道空間から弓9を通って走
行してきた縮径終了母撚線50をバンチャ−型撚線機1
から外部に誘導するためのものである。なお、繰出ドラ
ム2、ガイドロ−ル3、7、引取りキャプスタン4、第
1の圧縮用ダイス5、第2の圧縮用ダイス6は、弓9に
よって区切られる回転軌道空間の内部に位置するように
構成されている。
【0034】次に本実施例の動作について説明する。ま
ず、繰出ドラム2から供給された所定線径の母撚線50
は、ガイドロール3を介して引取りキャプスタン4に引
き取られる。この母撚線50は、引取りキャプスタン4
のキャプスタン4Aに懸架されてキャプスタン4Bに引
き取られ、キャプスタン4Bに懸架されてキャプスタン
4Aに引き取られるというように引取りキャプスタン4
に一定の巻き回数(2回)だけ巻かれた後に第1の圧縮
用ダイス5を通過する。この第1の圧縮用ダイス5にお
いて所定径に縮径され、キャプスタン4Aに懸架されて
キャプスタン4Bに引き取られ、キャプスタン4Bに懸
架されてキャプスタン4Aに引き取られるというように
引取りキャプスタン4に再度一定の巻き回数(2回)だ
け巻かれた後に第2の圧縮用ダイス6を通過する。この
第2の圧縮用ダイス6において所望(最終目標)の線径
に縮径され、キャプスタン4Aに懸架されてキャプスタ
ン4Bに引き取られ、さらにキャプスタン4Bに懸架さ
れてキャプスタン4Aに引き取られるというように引取
りキャプスタン4に再度一定の巻き回数(2回)だけ巻
かれた後、ガイドロール7を介して入線側ガイドロ−ル
8に導かれる。この入線側ガイドロ−ル8に導かれた最
終段線径に縮径された母撚線50は、弓9によって弓状
に把持ガイドされながら弓9の公転によって所定の撚り
が付与される。この所定の撚りが付与され縮径された母
撚線50は、出線側ガイドロ−ル10からバンチャ−型
撚線機1の外部に引き出される。
【0035】このように、キャプスタン4A、キャプス
タン4B間で母撚線50に付与される張力によって母撚
線50に第1の圧縮用ダイス5、第2の圧縮用ダイス6
によって所定の減面加工がなされる。
【0036】したがって、母撚線50は、ガイドロール
3を通った後、引取りキャプスタン4に一定回数だけ巻
かれ、その後、第1の圧縮用ダイス5を通過するので、
母撚線50と引取りキャプスタン4のキャプスタン4A
、キャプスタン4B間の摩擦力が母撚線50の縮径時に
必要な後方張力として作用するので、所謂『笑い』を生
じることなく母撚線50の縮径を行うことができる。
【0037】また、この引取りキャプスタン4のキャプ
スタン4Aとキャプスタン4Bとの間でのみ母撚線50
の伸線に必要な伸線力を分担しているため、弓9に余分
な負荷をかけることなく撚線作業を遂行することができ
る。
【0038】さらに、標準的な減面率を持つ第1の圧縮
用ダイス5及び第2の圧縮用ダイス6の減面率と、それ
ぞれの径の標準的なスリップ率(撚線の走行速度と引取
りキャプスタンの周速との比)に合わせた周速比を持つ
3段階の引取りキャプスタン4とを用いることにより、
前記表1中の任意の断面積を持つ高圧縮導体を、1つ上
のサイズから減面加工することによって製造することが
できる。例えば、JIS3105で規定される『硬銅撚
線』と同等の断面の高圧縮導体を1つ上のサイズから製
造する場合の引取りキャプスタン4の各キャプスタンで
のスリップ率は、表2に示す如きスリップ率となる。
【0039】
【表2】
【0040】この表2の場合の条件としては、第1の圧
縮用ダイス5の減面率と第2の圧縮用ダイス6の減面率
とを等しくしする。さらに、キャプスタン4Aに懸架し
キャプスタン4Bを懸架して第1の圧縮用ダイス5に入
るまでのキャプスタンA(キャプスタン4Aの上2段、
キャプスタン4Bの上2段)、第1の圧縮用ダイス5を
出てキャプスタン4Aに懸架しキャプスタン4Bを懸架
して第2の圧縮用ダイス6に入るまでのキャプスタンB
(キャプスタン4Aの中2段、キャプスタン4Bの中2
段)、第2の圧縮用ダイス6を出てキャプスタン4Aに
懸架してキャプスタン4Bを懸架した後キャプスタン4
Aに懸架したガイドロール9ニ懸架されるまでのキャプ
スタンC(キャプスタン4Bの下1段、キャプスタン4
Aの下2段)の各キャプスタンのスリップ率を標準的な
スリップ率とし、キャプスタンA、キャプスタンBのス
リップ率は、共に18%、キャプスタンCのスリップ率
は0%となっている。
【0041】この表2から明らかなように、このときの
各キャプスタンA、B、Cのスリップ率は、当該キャプ
スタンの周速比と各公称サイズに縮径するダイスの種類
によって決定される線速比の相違によって異なる。この
各公称サイズに対応するスリップ率は、どの公称サイズ
においても30%以下となっており、いずれの公称サイ
ズにおいても断線を生じることなく縮径することができ
る。なお、本願第1の発明は、ここで挙げた計算例の条
件に拘泥されるものではない。
【0042】図2には、本願第2の発明に係る圧縮撚線
導体の製造方法及びその装置の一実施例が示されている
。図において、20はバンチャ−型撚線機で、外部から
供給される母撚線50を撚り上げるものである。21は
入線側ガイドロ−ルで、外部から供給される母撚線50
をバンチャ−型撚線機20内に誘導するためのものであ
る。22はバンチャ−型撚線機20の弓で、入線側ガイ
ドロ−ル21によって誘導された母撚線50を弓状に把
持ガイドしながら巻取ドラム30の周囲の空間を矢印B
に示す方向に公転して回転し、母撚線50に撚りを付与
するものである。23は出線側ガイドロ−ルで、入線側
ガイドロ−ル21と弓22とによって構成する回転軌道
空間から弓22を通ってきた母撚線50をバンチャ−型
撚線機20の内部に誘導するためのものである。
【0043】24はガイドロ−ルで、出線側ガイドロ−
ル23を通ってきた母撚線50の走行方向を変更するた
めのものである。25は引取りキャプスタンで、一対の
キャプスタン25A、25Bによって構成されている。 引取りキャプスタン25は、複数段階の周速比に対応し
た外径を持つ複数個のキャプスタンを軸方向に複数段に
積層した多段キャプスタンを2列に配置し、所望の減面
率に対応し、許容されるスリップ率を有するものとなっ
ている。すなわち、このガイドロ−ル5を通って走行し
てきた母撚線50が懸架されるキャプスタン25Aは、
多段(本実施例では、6段)に形成されており、上部数
段と中部数段と下部数段ではその径が異なっている。本
実施例では、上2段が同径で構成されており、中2段が
上2段の径よりも大きい径で、しかも2段とも同径で構
成されており、下2段が中2段の径よりも大きい径で、
しかも2段とも同径で構成されている。また、キャプス
タン25Aに懸架されて伸線力が与えられた母撚線50
が懸架されるキャプスタン25Bは、キャプスタン25
A同様多段(本実施例では、5段)に形成されている。 このキャプスタン25Bの径は、キャプスタン25A同
様に上部数段と中部数段と下部数段ではその径が異なっ
ている。本実施例では、上2段が同径で構成されており
、中2段が上2段の径よりも大きい径で、しかも2段と
も同径で構成されており、下1段が中2段の径よりも大
きい径でで構成されている。なお、キャプスタン25A
の上2段の径とキャプスタン25Bの上2段の径とは同
径にできており、キャプスタン25Aの中2段の径とキ
ャプスタン25Bの中2段の径とは同径にできており、
キャプスタン25Aの上2段の径とキャプスタン25B
の上1段の径とは同径にできている。このように、引取
りキャプスタン25を多段(6段、5段)に形成するの
は、ガイドロ−ル5を通って走行してきた母撚線50が
引取りキャプスタン25を出るまでに3段階の周速を持
つようにするためである。
【0044】26は第1の圧縮用ダイスで、キャプスタ
ン25Aとキャプスタン25B間に懸架されている母撚
線50を所定の線径に圧縮するためのものである。27
は第2の圧縮用ダイスで、第1の圧縮用ダイス26で所
定の線径に縮径した母撚線50を最終的に所望した線径
に縮径するためのものである。この第1の圧縮用ダイス
26、第2の圧縮用ダイス27を通過するときの伸線力
は、引取りキャプスタン25によって与えられる。した
がって、この引取りキャプスタン25は、第1の圧縮用
ダイス26に入るまでと、第1の圧縮用ダイス26を出
て第2の圧縮用ダイス27に入るまでと、第2の圧縮用
ダイス27を出た後の合計3段階の周速を持つように設
計されている。また、第1の圧縮用ダイス26及び第2
の圧縮用ダイス27の減面率に合わせた周速で母撚線5
0を機外方向に引き取りつつ、かつ高圧縮導体の伸線に
必要な後方張力を与えることができるようになっている
【0045】28はガイドロ−ルで、キャプスタン25
Bの最下段を通って出てきた、第1圧縮用ダイス26、
第2の圧縮用ダイス27によって所望の線径に縮径され
た母撚線50の走行方向を変更するためのものである。
【0046】29はトラバ−ス、30は巻取ドラムで、
トラバ−ス29は縮径された母撚線50を巻取ドラム3
0の端から順序よく巻き取るための誘導装置である。な
お、引取りキャプスタン25、第1の圧縮用ダイス26
、第2の圧縮用ダイス27、ガイドロ−ル24、28、
巻取ドラム30は、弓22によって区切られる回転軌道
空間の内部に位置するように構成されている。
【0047】次に本実施例の動作について説明する。ま
ず、所定線径の母撚線50がバンチャ−型撚線機20内
の外部から入線側ガイドロ−ル21を介して供給される
。そして、この入線側ガイドロ−ル21に導かれた所定
線径の母撚線50は、弓22によって弓状に把持ガイド
されながら弓22の公転によって所定の撚りが付与され
る。この所定の撚りが付与された母撚線50は、出線側
ガイドロ−ル23からバンチャ−型撚線機20の内部に
設けられたガイドロール24を介して引取りキャプスタ
ン25に導かれる。引取りキャプスタン25に引き取ら
れた所定の撚りの付与された母撚線50は、まず、引取
りキャプスタン25のキャプスタン25Aに懸架されて
キャプスタン25Bに引き取られ、キャプスタン25B
に懸架されてキャプスタン25Aに引き取られるという
ように引取りキャプスタン25に一定の巻き回数(2回
)だけ巻かれた後に第1の圧縮用ダイス26を通過する
。この第1の圧縮用ダイス26において所定径に縮径さ
れ、キャプスタン25Aに懸架されてキャプスタン25
Bに引き取られ、キャプスタン25Bに懸架されてキャ
プスタン25Aに引き取られるというように引取りキャ
プスタン25に再度一定の巻き回数(2回)だけ巻かれ
た後に第2の圧縮用ダイス27を通過する。この第2の
圧縮用ダイス27において所望の線径に縮径され、キャ
プスタン25Aに懸架されてキャプスタン25Bに引き
取られ、キャプスタン25Bに懸架されてキャプスタン
25Aに引き取られるというように引取りキャプスタン
25に再度一定の巻き回数(2回)だけ巻かれた後、ガ
イドロール28を介してトラバ−ス10によって巻き乱
れなく、巻取ドラム30に巻き取られる。このように、
キャプスタン25A、キャプスタン25B間で母撚線5
0に付与される張力によって母撚線50に第1の圧縮用
ダイス26、第2の圧縮用ダイス27によって所定の減
面加工がなされる。
【0048】したがって、本実施例によれば、母撚線5
0は、ガイドロール24を通った後、引取りキャプスタ
ン25に一定回数だけ巻かれ、その後、第1の圧縮用ダ
イス26を通過するので、母撚線50と引取りキャプス
タン25のキャプスタン25A、キャプスタン25B間
の摩擦力が母撚線50の縮径時に必要な後方張力として
作用するので、所謂『笑い』を生じることなく母撚線5
0の縮径を行うことができる。
【0049】また、本実施例によれば、この引取りキャ
プスタン25のキャプスタン25Aとキャプスタン25
Bとの間でのみ母撚線50の伸線に必要な伸線力を分担
しているため、弓22に余分な負荷をかけることなく撚
線作業を遂行することができる。
【0050】さらに、標準的な減面率を持つ第1の圧縮
用ダイス26及び第2の圧縮用ダイス27の減面率と、
それぞれの径の標準的なスリップ率(撚線の走行速度と
引取りキャプスタンの周速との比)に合わせた周速比を
持つ3段階の引取りキャプスタン25とを用いることに
より、前記表1中の任意の断面積を持つ高圧縮導体を、
1つ上のサイズから減面加工することによって製造する
ことができる。例えば、JIS3105で規定される『
硬銅撚線』と同等の断面の高圧縮導体を1つ上のサイズ
から製造する場合の引取りキャプスタン25の各キャプ
スタンでのスリップ率は、前記本願第1の発明の場合と
同様、表2に示す如きスリップ率となる。
【0051】また、本実施例によれば、前記図1に図示
の本願第1の発明のように、繰出ドラム2から供給され
た所定線径の母撚線50を引取り、バンチャ−型撚線機
1によって撚りを加える前に第1の圧縮用ダイス5、第
2の圧縮用ダイス6によって2段縮径するのとは異なり
、圧縮を加える前にバンチャ−型撚線機20によって撚
りを加え、しかる後に第1の圧縮用ダイス26、第2の
圧縮用ダイス27によって2段縮径するため、本願第1
の発明の場合のように縮径後の撚りの際に発生する構成
素線間の若干のずれ(製造上の無視することのできる程
度)を防止することができ、さらに表面仕上げの優れた
高圧縮撚線導体を得ることができる。
【0052】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0053】本願第1の発明に係る高圧縮撚線導体の製
造方法及びその装置にあっては、母撚線が、ガイドロー
ルを通った後、引取りキャプスタンに一定回数だけ巻か
れ、その後、第1の圧縮用ダイスを通過するので、母撚
線と引取りキャプスタンのキャプスタン、キャプスタン
間の摩擦力が母撚線の縮径時に必要な後方張力として作
用するので、所謂『笑い』を生じることなく母撚線の縮
径を行うことができる。
【0054】また、本願第1の発明に係る高圧縮撚線導
体の製造方法及びその装置にあっては、引取りキャプス
タン間でのみ母撚線の伸線に必要な伸線力を分担してい
るため、弓に余分な負荷をかけることなく撚線作業を遂
行することができる。
【0055】さらに、本願第1の発明に係る高圧縮撚線
導体の製造方法及びその装置にあっては、標準的な減面
率を持つ各段の圧縮用ダイスの減面率と、それぞれの径
の標準的なスリップ率(撚線の走行速度と引取りキャプ
スタンの周速差と、キャプスタンの周速の比)に合わせ
た周速比を持つ3段階の引取りキャプスタンとを用いる
ことにより、前記表1中の任意の断面積を持つ高圧縮導
体を、1つ上のサイズから減面加工することによって製
造することができる。
【0056】さらにまた、多品種生産に適さない大型の
捻回伸線機を用いることなく、小規模構成で他品種の高
圧縮撚線導体を製造することができ、一旦撚った撚線の
撚りを戻す構造になっていないので、断線等の事故が生
じる事なく高圧縮撚線導体を製造することができる。
【0057】そして、引取りキャプスタンを、複数段階
の周速比に対応した外径を持つ多段キャプスタンによっ
て構成することによって、各圧縮用ダイスの減面率を任
意に選択することができるので、任意の断面積を持つ高
圧縮撚線導体を極めて容易に製造することができる。
【0058】本願第2の発明に係る高圧縮撚線導体の製
造方法及びその装置にあっては、本願第1の発明に係る
高圧縮撚線導体の製造方法及びその装置と同様の効果を
得ることができる。
【0059】また、本願第2の発明に係る高圧縮撚線導
体の製造方法及びその装置にあっては、バンチャ−型撚
線機によって撚りを加えた後に、多段の圧縮用ダイスに
よって多段階縮径するので、縮径後の撚りの際に発生す
る構成素線間の若干のずれを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願第1の発明に係る高圧縮撚線導体の製造方
法及びその装置の実施例を示す全体斜視図である。
【図2】本願第2の発明に係る高圧縮撚線導体の製造方
法及びその装置の実施例を示す全体斜視図である。
【図3】従来の高圧縮撚線製造装置を示す構成図である
【図4】圧縮前の撚線の断面図である。
【図5】圧縮後の撚線の断面図である。
【図6】従来の圧縮導体製造装置を示す全体斜視図であ
る。
【図7】従来の圧縮導体製造装置の他の例を示す全体斜
視図である。
【符号の説明】
1,20……………………………………バンチャ−型撚
線機 2……………………………………………繰出ドラム4,
25……………………………………引取りキャプスタン 4A,4B,25A,25B……………キャプスタン5
,26……………………………………第1の圧縮用ダイ
ス 6,27…ー………………………………第2の圧縮用ダ
イス 8,21……………………………………入線側ガイドロ
−ル 9,22……………………………………弓10,23…
………………………………出線側ガイドロ−ル

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  バンチャ−型撚線機内に収納した母撚
    線を引き出し、該バンチャ−型撚線機内において前記母
    撚線に所定張力を掛けて1又は複数段縮径した後、該バ
    ンチャ−型撚線機によって撚って外部に引き出して巻き
    取るようにしたことを特徴とする高圧縮撚線導体の製造
    方法。
  2. 【請求項2】    母撚線が巻き付けられバンチャ−
    型撚線機の内部に回転自在に取り付けられ前記母撚線を
    供給する繰出ドラムと、前記繰出ドラムから繰り出され
    る前記母撚線を懸架し該母撚線に所定の張力を付加しな
    がら所定の速度で引取る多段に形成される一対の引取り
    キャプスタンと、多段に形成される前記一対の引取りキ
    ャプスタンのキャプスタン間に設けられ該引取りキャプ
    スタン間を走行する前記母撚線を減面縮径する圧縮ダイ
    スと、前記圧縮ダイスから走行してくる圧縮撚線をバン
    チャ−型撚線機の両端部間で弧状に架橋するように前記
    圧縮撚線を支持しながら回転して前記圧縮撚線に所定の
    撚りを加える弓とによって構成したことを特徴とする高
    圧縮撚線導体の製造装置。
  3. 【請求項3】  上記圧縮ダイスは、上記母撚線の減面
    率に対応して1個又は複数個設けるものである請求項2
    記載の高圧縮撚線導体の製造装置。
  4. 【請求項4】  上記キャプスタンは、上記圧縮ダイス
    の配列に対応したスリップ率に設定できる周径を備えた
    多段状に形成したものである請求項2又は3記載の高圧
    縮撚線導体の製造装置。
  5. 【請求項5】  母撚線を外部よりバンチャ−型撚線機
    に供給し、該バンチャ−型撚線機内において撚られた母
    撚線に所定張力を掛けて1又は複数段縮径した後巻き取
    るようにしたことを特徴とする高圧縮撚線導体の製造方
    法。
  6. 【請求項6】    バンチャ−型撚線機の外部から母
    撚線を供給し該撚線機の両端部間で弧状に架橋するよう
    に前記母撚線を支持しながら回転して前記母撚線に所定
    の撚りを加える弓と、前記弓の回転によって撚られた母
    撚線を懸架し母撚線に所定の張力を付加して引取る多段
    に形成される一対の引取りキャプスタンと、多段に形成
    される前記一対の引取りキャプスタンのキャプスタン間
    に設けられ該引取りキャプスタン間を走行する撚線を縮
    径する圧縮ダイスと、前記圧縮ダイスによって縮径され
    た撚線を前記引取りキャプスタンから巻き取る巻取ドラ
    ムとによって構成したことを特徴とする高圧縮撚線導体
    の製造装置。
  7. 【請求項7】  上記圧縮ダイスは、上記母撚線の減面
    率に対応して1又は複数段にわたって縮径するものであ
    る請求項6記載の高圧縮撚線導体の製造装置。
  8. 【請求項8】  上記キャプスタンは、上記圧縮ダイス
    の配列に対応したスリップ率に設定できる周径を備えた
    多段状に形成したものである請求項6又は7記載の高圧
    縮撚線導体の製造装置。
JP3120743A 1991-05-27 1991-05-27 高圧縮撚線導体の製造方法及びその装置 Expired - Fee Related JP2592363B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3120743A JP2592363B2 (ja) 1991-05-27 1991-05-27 高圧縮撚線導体の製造方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3120743A JP2592363B2 (ja) 1991-05-27 1991-05-27 高圧縮撚線導体の製造方法及びその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04349313A true JPH04349313A (ja) 1992-12-03
JP2592363B2 JP2592363B2 (ja) 1997-03-19

Family

ID=14793887

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3120743A Expired - Fee Related JP2592363B2 (ja) 1991-05-27 1991-05-27 高圧縮撚線導体の製造方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2592363B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06189438A (ja) * 1992-12-18 1994-07-08 Yazaki Corp 住宅用組電線接続分岐部用渡り線
JP2002008460A (ja) * 2000-06-20 2002-01-11 Sanshu Densen Kk キャプスタンホイール装置

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101793402B1 (ko) 2017-03-23 2017-11-02 명성식 케이블 연선 장치
CN111508667B (zh) * 2020-07-01 2020-12-11 李灼旺 绞线旋转送出装置

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5130233U (ja) * 1974-08-26 1976-03-04
JPS5214889A (en) * 1975-07-28 1977-02-04 Fujikura Ltd Compressed conductor producing equipment
JPS5214890A (en) * 1975-07-28 1977-02-04 Fujikura Ltd Compressed conductor manufacturing method and equipment
JPS5225135A (en) * 1975-08-20 1977-02-24 Fujikura Ltd Apparatus for producing compression molded twisted wire
JPS5414028U (ja) * 1977-06-17 1979-01-29
JPS58129704A (ja) * 1982-01-28 1983-08-02 古河電気工業株式会社 二度撚式圧縮導体製造装置
JPS60160515A (ja) * 1984-02-01 1985-08-22 矢崎総業株式会社 圧縮撚線導体の製造装置
JPS62139216A (ja) * 1985-12-12 1987-06-22 吉田工業株式会社 圧縮電線の製造装置
JPS63264825A (ja) * 1987-04-21 1988-11-01 Yoshida Kogyo Kk <Ykk> 圧縮電線製造装置
JPH02170313A (ja) * 1988-12-23 1990-07-02 Furukawa Electric Co Ltd:The 圧縮撚線導体の製造方法

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5130233U (ja) * 1974-08-26 1976-03-04
JPS5214889A (en) * 1975-07-28 1977-02-04 Fujikura Ltd Compressed conductor producing equipment
JPS5214890A (en) * 1975-07-28 1977-02-04 Fujikura Ltd Compressed conductor manufacturing method and equipment
JPS5225135A (en) * 1975-08-20 1977-02-24 Fujikura Ltd Apparatus for producing compression molded twisted wire
JPS5414028U (ja) * 1977-06-17 1979-01-29
JPS58129704A (ja) * 1982-01-28 1983-08-02 古河電気工業株式会社 二度撚式圧縮導体製造装置
JPS60160515A (ja) * 1984-02-01 1985-08-22 矢崎総業株式会社 圧縮撚線導体の製造装置
JPS62139216A (ja) * 1985-12-12 1987-06-22 吉田工業株式会社 圧縮電線の製造装置
JPS63264825A (ja) * 1987-04-21 1988-11-01 Yoshida Kogyo Kk <Ykk> 圧縮電線製造装置
JPH02170313A (ja) * 1988-12-23 1990-07-02 Furukawa Electric Co Ltd:The 圧縮撚線導体の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06189438A (ja) * 1992-12-18 1994-07-08 Yazaki Corp 住宅用組電線接続分岐部用渡り線
JP2002008460A (ja) * 2000-06-20 2002-01-11 Sanshu Densen Kk キャプスタンホイール装置
JP4610053B2 (ja) * 2000-06-20 2011-01-12 三洲電線株式会社 撚線機用引取車及び従動車、及びそれらを用いた撚線機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2592363B2 (ja) 1997-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3507108A (en) Method of producing s-z alternating twists and the apparatus therefor
US4473995A (en) Concentric compressed double twist stranded cable
US3828538A (en) High-speed double twist twisting apparatus mainly adapted to twist steel wires
US4302924A (en) Wire stranding apparatus
US4887421A (en) Apparatus and process of manufacturing a metal cord
CN1197492A (zh) 将多根丝同时卷绕成多丝卷轴和/或从如此卷绕的多丝卷轴同时退卷这些丝用于其后续的绞合的方法和设备
US3407588A (en) Roping method and apparatus
JPH04349313A (ja) 高圧縮撚線導体の製造方法及びその装置
US5546741A (en) Reverse stranding apparatus and methods
US7434381B2 (en) Method and device for manufacturing a wire cord
US3388543A (en) Manufacture of wire strands
US4384447A (en) Wire stranding apparatus
US4570428A (en) Twin track buncher
JP2640154B2 (ja) 撚線製造用の線条体の繰出・供給方法およびその装置
US3823543A (en) Method of making spun multi-wire articles
US4509317A (en) Apparatus and method for making metallic cord
JPS5916036B2 (ja) 連続sz撚合せ方法
JPS58122140A (ja) 撚線の製造方法
JPS5930438A (ja) 撚線の製造方法
AU589572B2 (en) Double twist bow buncher
JPS5920797B2 (ja) 撚線機
JPS63501990A (ja) バンチャで圧縮導線を製造する方法および装置
JPS605719B2 (ja) 多層撚線方法
JPS5948495B2 (ja) 撚線製造装置
JPS6252650B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees