JPH04345647A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH04345647A
JPH04345647A JP27169091A JP27169091A JPH04345647A JP H04345647 A JPH04345647 A JP H04345647A JP 27169091 A JP27169091 A JP 27169091A JP 27169091 A JP27169091 A JP 27169091A JP H04345647 A JPH04345647 A JP H04345647A
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JP
Japan
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polymer
weight
polymerization
rubber
resin
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Application number
JP27169091A
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English (en)
Inventor
Takashi Yamaguchi
孝 山口
Masaaki Motai
政明 馬渡
Katsuro Omura
大村 勝郎
Kenju Furuyama
古山 建樹
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水素添加ジエン系ゴム
状重合体の存在下に、芳香族ビニル化合物またはこれら
と共重合可能な単量体からなる混合物をグラフト重合し
たゴム強化樹脂とオレフィン系重合体からなるブレンド
組成物であって、耐候性、耐衝撃性、耐熱性、耐薬品性
に優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴム強化樹脂(例えば、ABS樹脂、ハ
イインパクトポリスチレン樹脂)は、自動車部品、電気
・電子機器部品用として広く使用されている。そして、
ゴム質体の種類、量、粒子径などを変化させることによ
り、耐衝撃性、耐候性、成形加工性などを改良すること
ができ、種々の用途の要求性能に合致させることができ
る。しかし、用途によっては、耐薬品性が十分でないた
めに使用できない場合がある。例えば、塩化ビニル成形
品と接触あるいは嵌合して用いる場合、塩化ビニルの可
塑剤(例えばDOP)が移行し、成形品の歪のある部分
が割れ、あるいはクラックが発生し、クレームがつくこ
とがある。ABS樹脂などのゴム変性スチレン系樹脂の
耐薬品性を改良する方法としてポリプロピレンを配合す
る方法が考えられるが、通常のゴム変性スチレン系樹脂
はポリプロピレンとの相溶性が悪く、得られた組成物は
実用に供しないものであった。水添ジエン系重合体ベー
スのスチレン系樹脂とポリオレフィンの組成物は良好な
相溶性を示すが、耐衝撃性は十分でなかった。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】このような現状か
ら、耐衝撃性、耐候性、耐熱性および耐薬品性のすべて
において良好な熱可塑性樹脂組成物を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、共役ジエン系
(共)重合体を水素添加した水添ジエン系重合体(A)
5〜60重量%の存在下に、芳香族ビニル化合物を含有
する単量体(B)40〜95重量%(A+B=100%
)を共重合させたゴム強化樹脂(C)1〜99重量%と
ポリオレフィン(D)1〜99重量%とからなる組成物
において、ゴム強化樹脂(C)のグラフト率が10〜7
0%であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物、およ
び請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物に対し、架橋剤を
配合してなる熱可塑性樹脂組成物を提供するものである
。まず、本発明の請求項1について説明すると、請求項
1の発明に使用される水添ジエン系重合体(A)とは、
共役ジエンの単独重合体の水素化物、共役ジエンと芳香
族ビニル化合物からなる共重合体の水素化物であり、本
発明の(C)成分における重合体(A)の使用量は5〜
60重量%であり、好ましくは5〜50重量%である。 その使用量が5重量%未満では耐衝撃性が劣り、60重
量%を超えると成形加工性および耐衝撃性が劣る。
【0005】ここで、水添ジエン系重合体(A)に用い
られる芳香族ビニル化合物としては、スチレン、t−ブ
チルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、ビニルキシレン、モノクロルスチレン、ジクロルス
チレン、モノブロムスチレン、ジブロムスチレン、フル
オロスチレン、p−t−ブチルスチレン、エチルスチレ
ン、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジ
フェニルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチ
ルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチ
レン、ビニルピリジンなどが挙げられ、スチレン、α−
メチルスチレンが好ましく、特に好ましくはスチレンで
ある。また、共役ジエンとしては、1,3−ブタジエン
、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン
、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタ
ジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1
,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエ
ン、クロロプレンなどが挙げられるが、工業的に利用で
き、また物性の優れた水添ジエン系重合体(A)を得る
には、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペン
タジエンが好ましく、より好ましくは1,3−ブタジエ
ンである。
【0006】本発明で使用される(A)成分は、具体的
には少なくとも1個の下記ブロックAまたは下記ブロッ
クCと、少なくとも1個の下記ブロックBまたはブロッ
クA/Bとを含んでなる共重合体、あるいはブロックB
もしくはA/Bによるジエン系重合体である。その具体
的構成は、 A;ビニル芳香族化合物重合体ブロック、B;共役ジエ
ン重合体ブロック、 A/B;ビニル芳香族化合物/共役ジエンのランダム共
重合体ブロック、 C;共役ジエンとビニル芳香族化合物の共重合体からな
り、かつビニル芳香族化合物が漸増するテーパーブロッ
ク、 とそれぞれ定義すると、次のような構造のものが挙げら
れる。 a)  A−B b)  A−B−A c)  A−B−C d)  A−B1−B2(ここで、B1のビニル結合含
量は好ましくは20%以上、B2のビニル結合含量が2
0%未満) e)  B f)  A/B g)  A−A/B h)  A−A/B−C i)  A−A/B−A j)  B2−B1−B2(ここで、B1、B2は前記
に同じ) k)  C−B l)  C−B−C m)  C−A/B−C n)  C−A−B また、これらの基本骨格を繰り返し有する共重合体を挙
げることができ、さらにそれらをカップリングして得ら
れるジエン系重合体であってもよい。
【0007】前記  d)A−B1−B2の構造のもの
については、特願昭63−285774号明細書、前記
  e)のBおよび  f)のA/Bの構造のものにつ
いては、特開昭63−127400号公報に示されてい
る。 また、前記g)のA−A/Bおよび  h)のA−A/
B−Cの構造のものについては、特願平1−12442
9号明細書、特願平1−124430号明細書に示され
ている。ジエン系重合体中のビニル芳香族化合物/共役
ジエンの割合は、重量比で0〜60/100〜40、好
ましくは0〜50/100〜50であり、ビニル芳香族
化合物を必須とする場合、好ましくは10〜50/90
〜50である。ここで、ビニル芳香族化合物の含有量が
60重量%を超えると樹脂状となり、得られる組成物の
耐衝撃性が低下する。さらに、ジエン系重合体中の共役
ジエン部分のビニル結合含量は、好ましくは10重量%
以上、さらに好ましくは20〜80重量%、特に好まし
くは30〜60重量%であり、10重量%未満では水添
後の構造がポリエチレンに近くなり、樹脂組成物とした
場合に衝撃強度が低下することになり、一方、60重量
%を超えると水添後はゴム的性質を失うため、やはり衝
撃強度が低下して好ましくない。
【0008】前記ジエン系重合体としては、好ましくは
下記〔I〕、〔II〕で挙げたものであり、この水添ジ
エン系重合体を用いると一段と優れた本発明の目的とす
る効果、かつ着色性などの成形外観、低温特性、疲労特
性に優れた本発明の樹脂組成物が得られる。さらに好ま
しいジエン系重合体は、〔I〕である。〔I〕前記g)
、h)で示されたビニル芳香族化合物重合体ブロックA
、ビニル芳香族化合物と共役ジエンとのランダム共重合
体ブロックA/BとからなるA−A/Bブロック共重合
体、またはビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロ
ックCが前記A−A/Bブロック共重合体に結合したA
−A/B−Cブロック共重合体であって、(I)ビニル
芳香族化合物/共役ジエンの割合が重量比で5〜50/
95〜50、(II)ブロックAとブロックCのビニル
芳香族化合物の合計量は、全共重合体中の3〜40重量
%、(III)ブロックA/Bの共役ジエン部分のビニ
ル結合含量が15〜80重量%、であるブロック共重合
体。〔II〕前記d)で示された分子中に、重合体ブロ
ックA、B1およびB2(ただし、Aはビニル芳香族化
合物が90重量%以上のビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロック、B1は1,2−ビニル結合含量が3
0〜70%のポリブタジエン重合体ブロック、B2は、
1,2−ビニル結合含量が30%未満のポリブタジエン
重合体ブロックである。)をそれぞれ1個以上有するブ
ロック共重合体であって、該ブロック共重合体中の重合
体ブロックAの含量が10〜50重量%、重合体B1の
含量が30〜80重量%、重合体ブロックB2の含量5
〜30重量%であるブロック共重合体、または該ブロッ
ク共重合体単位がカップリング剤残基を介して前記重合
体ブロックA、B1およびB2のうち少なくとも1つの
重合体ブロックと結合したブロック共重合体である。
【0009】また、本発明で使用される水添ジエン系重
合体(A)は、共役ジエン部分の二重結合の少なくとも
70%、好ましくは90%以上、さらに好ましくは95
%以上が水添されて飽和されていることが必要であり、
70%未満では耐熱性、耐候性が低下するので好ましく
ない。さらに、本発明で使用される水添ジエン系重合体
(A)は、数平均分子量が好ましくは5,000〜1,
000,000、好ましくは30,000〜300,0
00であり、5,000未満では該重合体がゴム状とな
らず液状となり、一方、1,000,000を超えると
加工性が低下する傾向を示し好ましくない。さらに、重
量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)は、
好ましくは10以下である。
【0010】この水添ジエン系重合体(A)にグラフト
共重合させる単量体成分(B)の芳香族ビニル化合物と
しては、該水添ジエン系重合体(A)の製造に用いられ
る芳香族ビニル化合物と同様のものが挙げらる。さらに
、成分(B)としては芳香族ビニル化合物以外に、さら
に他の単量体成分を併用することができ、例えばアクリ
ロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル
化合物、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−ブチ
ルマレイミド、N−(p−メチルフィニル)マレイミド
、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイ
ミドなどのα、β−不飽和ジカルボン酸のイミド化合物
、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和酸、無水マレ
イン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などの不飽
和酸無水物、グリシジルメタクリレート、グリシジルエ
ーテルなどのエポキシ基含有不飽和化合物、アクリルア
ミド、アミノスチレンなどのアミノ基、変性アミノ基含
有不飽和化合物などが挙げられる。このほかの単量体成
分の中でシアン化ビニル化合物が好ましい。シアン化ビ
ニル化合物を使用すると、耐衝撃性、耐薬品性に優れた
組成物が得られる。さらに、この水添ジエン系重合体(
A)にグラフト共重合させる単量体(B)として、(メ
タ)アクリル酸エステルが挙げられる。(メタ)アクリ
ル酸エステルとしては、単独で重合体としたとき、その
重合体のガラス転移温度〔示差走査熱量計(DSC)で
測定〕が50℃以上のものであり、アルキルとして炭素
数1〜10のものが好ましく、さらに好ましくは1〜6
、特に好ましくは1〜4のものである。メタクリル酸ア
ルキルエステルとアクリル酸アルキルエステルの中では
、メタクリル酸アルキルエステルの方が好ましい。
【0011】これらの例としては、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸シクロ
ヘキシル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル
酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸t−ブチルシクロ
ヘキシル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル
、次式で表わされる(メタ)アクリル酸エステル;
【化
1】 (式中、nは0〜3の整数、Rは水素原子または炭素数
1〜6のアルキル基、mは3〜4の整数を示す。)など
が挙げられ、これらの1種以上が使用できる。これらの
中では、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルが好
ましく、さらに好ましくはメタクリル酸メチルである。 以上の単量体成分(B)の使用量は、40〜95重量%
(A+B=100%)、好ましくは50〜95重量%で
あり、単量体(B)が40重量%未満では十分な成形加
工性が得られず、また耐衝撃性が劣る。また、請求項1
の組成物の成形品における該ゴム強化樹脂の分散粒子径
のコントロールが難しくなる。また、95重量%を超え
ると耐衝撃性が低くなり好ましくない。
【0012】好ましい単量体成分(B)の使用例として
は、■芳香族ビニル化合物単独、■芳香族ビニル化合物
/(メタ)アクリル酸アルキルエステル、■芳香族ビニ
ル化合物/ビニルシアン化合物、■芳香族ビニル化合物
/(メタ)アクリル酸アルキルエステル/ビニルシアン
化合物、■芳香族ビニル化合物/マレイミド化合物、■
芳香族ビニル化合物/ビニルシアン化合物/マレイミド
化合物などである。ゴム強化樹脂(C)のグラフト率は
10〜70%で、好ましくは10〜60%、さらに好ま
しくは20〜60%のものであり、特に好ましくは20
〜50%である。ここで、グラフト率とは、グラフト重
合体のゴム量に対し、ゴムに直接グラフト結合している
共重合体成分の割合をいう。このグラフト率は、重合開
始剤、連鎖移動剤、重合溶媒などの種類や使用量、重合
温度、乳化重合の場合は水や乳化剤の量などを適宜選択
することにより、調節することができる。グラフト率が
10%未満では、耐衝撃性は十分ではあるが耐薬品性が
著しく低下し、また成形外観も悪くなる。また、70重
量%を超えると耐衝撃性が劣る。ゴム強化樹脂(C)は
、水添ジエン系重合体(A)の存在下に単量体成分(B
)を重合して得られるグラフト共重合体、あるいは水添
ジエン系重合体(A)の存在下で単量体成分に一部〔好
ましくは単量体成分(B)の5〜95重量%〕を重合し
て得られたグラフト体と残りの単量体成分(B)を別途
重合して得られた重合体のブレンドであってもよい。
【0013】グラフト率は、次の方法によって測定する
ことによって求められる。ゴム強化樹脂1g(a)25
mlのメチルエチルケトン(MEK)に溶解させ、この
溶液より不溶解分(b)を遠心分離機にて分離、乾燥し
、不溶分を得る。グラフト率は次式により算出した。   グラフト率(%)={〔b−(a×ゴム強化樹脂中
のゴム分率)〕/〔a×ゴム強化樹脂中のゴム分率〕}
×100 本発明に使用されるゴム強化樹脂(C)は、乳化重合、
溶液重合、懸濁重合などによって製造される。また、こ
の際、重合に用いられる重合開始剤、分子量調節剤、乳
化剤、分散剤、溶媒などとしては、通常、これらの重合
法で用いられるものをそのまま用いることが可能である
。ゴム強化樹脂の製造方法の好ましい方法としては、水
添ジエン系重合体(A)の存在下に、単量体および追加
の乳化剤、単量体、重合開始剤を用い、一般に重合温度
30〜150℃、重合時間1〜15時間、重合圧力−1
.0〜5.0kg/cm2の条件下でグラフト共重合し
てグラフト共重合体(ただし、末グラフトの重合体を含
む)を得るか、該グラフト共重合体と乳化重合もしくは
溶液重合により得られる単量体成分(B)の(共)重合
体とを混合することによって製造する。本発明において
、ゴム強化樹脂(C)の固有粘度〔η〕(30℃、メチ
ルエチルケトン中)は、0.2〜0.8dl/gが好ま
しい。
【0014】また、本発明で使用されるポリオレフィン
(D)としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン
などの単独重合体や、エチレン、プロピレン、その他の
α−オレフィンの共重合体およびこれらの官能基変性重
合体などが挙げられる。ここで使用される官能基として
は、カルボキシル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、酸
無水物基、アミノ基、マレイミド基などがあり、変性方
法として、ポリオレフィンに上記官能基含有の不飽和化
合物を付加させる方法、およびポリオレフィン製造時に
共重合する方法などがある。また、本発明のポリオレフ
ィンを使用するに当たり、公知の造核剤を使用すること
ができる。これらのうちで好ましいものはポリプロピレ
ンであり、特に好ましいものは結晶性のポリプロピレン
で密度が通常0.89〜0.93g/cm3、メルトフ
ローレート(ASTM  D1238L)が通常0.1
〜70g/10分のものである。また、立体規則性を制
御した高結晶性ポリプロピレンも好ましく使用される。
【0015】このポリオレフィンとしては、前述のよう
なプロピレンの単独重合体のほか、プロピレンと20モ
ル%以下のエチレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペ
ンテンなどのα−オレフィンとのブロックもしくはラン
ダム共重合体、あるいはポリプロピレンを主成分とし、
それにポリエチレンを混合した組成物などを用いること
もできる。本発明の請求項1の組成物は、上述のゴム強
化樹脂(C)、ポリオレフィン(D)を主成分とするが
、(C)、(D)成分の配合割合は、(C)成分が1〜
99重量%、好ましくは2〜95重量%、さらに好まし
くは5〜90重量%、(D)成分が1〜99重量%、好
ましくは2〜95重量%、さらに好ましくは5〜90重
量%〔ただし、(C)+(D)=100重量%〕である
。ここで、(C)成分が1重量%未満では得られる組成
物の耐衝撃性および耐候性が劣り、一方、99重量%を
超えると耐薬品性が劣る。また、(D)成分が1重量%
未満では耐薬品性が劣り、一方、99重量%を超えると
耐衝撃性が低くなる。
【0016】本発明の請求項1の組成物は、前記(C)
成分および(D)成分を押出機、ロール、ニーダー、バ
ンバリーミキサーなどの通常の混練装置を用い製造する
ことができ、好ましい製造法は押出機を用いる方法であ
る。ここで使用される押出機は特に限定しないが、高混
練タイプの単軸および多軸押出機が好ましい。また、混
練に当たり(C)成分と(D)成分の全量を混合して一
括混練してもよく、1部また1成分を混練した後、残り
の成分を1段以上で添加して混練する多段混練法で組成
物を得てもよい。請求項1の組成物は、本発明の(C)
成分および/または(D)成分が分散している形態をと
っていることが好ましく、分散粒子となる成分は、(C
)成分および(D)成分の使用割合と溶融粘度差によっ
て変化するが、通常、配合量の少ない成分および溶融粘
度の高い成分の方が分散相となりやすい。その分散粒子
径は、通常、重量平均で0.1〜6μmの範囲に入って
いることが必要であり、好ましくは0.1〜6μmの範
囲に入っていることが必要であり、好ましくは0.1〜
4μmである。粒子径が本発明の範囲外では耐衝撃性が
劣る。分散粒子径は、組成物の透過型電子顕微鏡写真よ
り1000個以上の粒子径を測定し、以下の式より求め
たものである。 重量平均粒子径=ΣnD4/ΣnD3 (ここで、Dは粒子径、nは個数である。)
【0017
】本発明の分散粒子径は、(C)成分のグラフト率を本
発明の範囲内にして各成分の分子量、配合量および混練
条件によって調整することができる。本発明の組成物に
は、本発明の組成物99〜40重量%に、(C)成分ま
たは(D)成分以外の他の熱可塑性樹脂1〜60重量%
を配合してもよい。ここで、他の熱可塑性樹脂は、上記
ゴム強化樹脂(C)の製造に用いた芳香族ビニル化合物
または他の単量体(B)、共役ジエン(D)の重合体お
よび/または共重合体であって、ゴム強化樹脂(C)以
外の熱可塑性樹脂を含む。具体的に示せば、アクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)、ア
クリロニトリル−エチレン・プロピレン−スチレン樹脂
(AES樹脂)、メタクリル酸メチル−ブタジエン−ス
チレン樹脂(MBS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジ
エン−メタクリン酸メチル−スチレン樹脂、アクリロニ
トリル−n−ブチルアクリレート−スチレン樹脂(AA
S樹脂)、ゴム変性ポリスチレン(ハイインパクトポリ
スチレン;HIPS)、アクリロニトリル−スチレン樹
脂(AS樹脂)、メチルメタクリレート−スチレン樹脂
(MS樹脂)、メチルメタクリレート−スチレン−アク
リロニトリル樹脂、スチレン−フェニルマレイミド共重
合体、スチレン−アクリロニトリル−フェニルマレイミ
ド共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、塩化ビ
ニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカ
ーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリグルタルイ
ミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラスト
マーなどの熱可塑性樹脂であり、これらは1種または2
種以上で使用される。
【0018】また、本発明の組成物には、各種の相溶化
剤および配合剤を添加することができる。相溶化剤は、
前記ゴム強化樹脂(C)とポリオレフィン(D)と、必
要に応じてさらに他の熱可塑性樹脂との相溶化を向上さ
せ、耐衝撃性、耐薬品性などを向上させるものである。 この相溶化剤としては、エポキシ基、アミノ基、ヒドロ
キシル基、ジカルボン酸無水物基などから選ばれた少な
くとも1種の官能基含有単量体成分を共重合してなる変
性ビニル系重合体および/またはゴム質変性ビニル系重
合体である。相溶化剤は、本発明の組成物100重量部
に対して0.2〜20重量部配合することにより、耐衝
撃性および耐薬品性がさらに優れた塑性物が得られる。
【0019】配合剤としては、例えば2,6−ジ−t−
ブチル−4−メチルフェノール、2−(1−メチルシク
ロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,2−
メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノ
ール)、4,4′−チオビス−(6−t−ブチル−3−
メチルフェノール)、ジラウリルチオジプロピオネート
、トリス(ジ−ノニルフェニル)ホスファイト、ワック
スなどの酸化防止剤;p−t−ブチルフェニルサリシレ
ート、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフ
ェノン、2−(2′−ヒドロキシ−4′−n−オクトキ
シフェニル)ベンゾトリアゾールなどの紫外線吸収剤;
パラフィンワックス、ステアリン酸、硬化油、ステアロ
アミド、メチレンビスステアロアミド、n−ブチルステ
アレート、ケトンワックス、オクチルアルコール、ラウ
リルアコール、ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド
、シリコーンオイルなどの滑剤;酸化アンチモン、水酸
化アンモニウム、ホウ酸亜鉛、トリクレジルホスフェー
ト、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、塩素化
パラフィン、テトラブロモブタン、ヘキサブロモベンゼ
ン、テトラブロモビスフェノールAなどの難燃剤;ズテ
アロアミドプロピルジメチル−β−ヒドロキシエチルア
ンモニウムニトレートなどの帯電防止剤;酸化チタン、
カーボンブラックなどの着色剤;炭酸カルシウム、クレ
ー、シリカ、ガラス繊維、ガラス球、中空ガラス、カー
ボン繊維などの充填剤;顔料などを挙げることができる
。請求項1の組成物と他の熱可塑性樹脂との混練は、上
記、請求項1の組成物を得る方法と同様の方法でできる
【0020】次に、本発明の請求項2の組成物は、請求
項1の組成物に架橋剤を配合してなる熱可塑性樹脂組成
物である。用いられる架橋剤は、有機過酸化物と架橋助
剤からなる系が好ましい。特に好ましい有機過酸化物と
しては、1分間半減期温度が170℃以上のものであり
、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ジ(t−ブチ
ルパーオキシイソプロピル)ベンゼンなどである。また
、特に好ましい架橋助剤としては、ジビニルベンゼン、
ビスマレイミド、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリア
リルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジア
リルフタレート、ジアリルクロレンデードなどが挙げら
れ、これらの一種あるいは混合物で使用される。また、
前記架橋助剤以外にラジカル補捉型の化合物を併用する
ことができ、これにより、より性能に優れた組成物を与
えることができる。好ましいラジカル補捉型化合物とし
ては、遊離ラジカルとの反応性に富み、遊離ラジカル補
捉により、自身がラジカル源となるもの、あるいは分解
して遊離ラジカルを発生するものであり、イオウ、イオ
ウ化合物、p−キノン誘導体、p−キノンジオキシム誘
導体、チオール基を含有する化合物などが好ましく使用
できる。ラジカル補捉型化合物の具体例としては、イオ
ウ、p−キノンジオキシム、p,p′−ジベンゾイルキ
ノンジオキシム、ヘキサフルオロイソプロピリデンビス
フェノール、ジヒドロキシベンゾフェノン、ヒドロキノ
ン、テトラクロロ−p−ベンゾキノン、ベンゾキノン、
2,4,6−トリメルカブト−S−トリアジン、ジベン
ゾチアジルジスルフィド、テトラメチルチウラムジスル
フィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィドな
どが好ましいものの例として挙げられ、単独であるいは
混合して使用される。
【0021】有機過酸化物および架橋助剤の使用量は、
組成物100重量部に対して、有機過酸化物中の活性酸
素量が0.001〜0.1モルになるように算出して添
加することが好ましく、0.001モル未満では十分な
架橋が生起しないので好ましくなく、一方、0.1モル
を超えて使用してもより以上の架橋は期待できず、経済
的でないうえ、他の好ましくない副反応、例えば重合体
の分解などが起こりやすくなるので好ましくない。また
、架橋助剤の使用量は、架橋助剤中の不飽和二重結合量
が、添加した有機過酸化物中の活性酸素量の0.25〜
40倍当量になるように選択して使用することが望まし
い。0.25倍当量未満では、架橋助剤を添加したこと
による架橋効率の向上があまり期待できず、十分な架橋
が生起しないので好ましくなく、一方、40倍当量を超
えて使用しても、より以上の架橋は期待できず経済的で
ない。さらに、有機過酸化物、架橋助剤とともにラジカ
ル補捉型化合物を併用する場合のラジカル補捉型化合物
の使用量(モル)は、通常、使用する有機過酸化物中の
活性酸素量の0.05〜2倍当量である。0.05倍当
量未満では、添加効果が期待できず、一方、2倍当量を
超える場合には、架橋効率が著しく低下したり、局部的
なゲル化物の発生などの好ましくない現象が起こったり
し、より以上の効果は期待できず経済的でもない。架橋
剤および架橋助剤は、本発明の組成物を構成する各成分
の全量または一部と混合して、前記した組成物製造時に
架橋をかける方法、組成物製造の最後または途中に架橋
剤および架橋助剤を添加する方法などがある。また、架
橋剤、架橋助剤は、全量を一括使用してもよく、また分
割して使用してもよい。請求項2の組成物の架橋は、水
添ジエン系重合体の架橋を主目的とするものであり、水
添ジエン系ゴムの架橋度、ゲル%は特に限定しないが、
10%以上が好ましい。
【0022】
【実施例】以下、実施例を挙げ本発明をさらに具体的に
説明する。なお、実施例中、部および%は、特に断らな
い限り重量基準である。 参考例 水添ジエン系ランダム共重合体R−1〜3の製造[R−
1]内容積5リットルのオートクレーブに、脱気、脱水
したシクロヘキサン2,500g、スチレン100gを
仕込んだ後、テトラヒドロフラン9.8gおよびn−ブ
チルリチウム0.2gを加えて、重合温度50℃で等温
重合した。重合転化率がほぼ100%となった後、引き
続き1,3−ブタジエン437.5g、スチレン62.
5gの混合物を10分間当たり75gの速度で連続的に
添加しながら、70℃の温度で重合を行なった。重合途
中で5分間ごとにサンプリングを行ない、随時発生した
重合体中のスチレン含量と1,3−ブタジエンのミクロ
構造を測定した。重合転化率がほぼ100%に達した後
、反応液を70℃に冷却し、n−ブチルリチウム0.6
g、2,6−t−ブチル−p−クレゾール0.6g、ビ
ス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロレイド1
.1gを加え、水素ガスで10kg/cm2の圧力に保
ちながら1時間反応させた。反応液を室温まで冷却し、
スチームストリッピングにより脱溶媒した後、120℃
ロールで乾燥させ、水添ジエン系重合体R−1を得た。 得られた水添ジエン系重合体R−1の分子特性を表1に
示す。
【0023】[R−2]表1に示すポリマー構造特性に
なるように、モノマー組成、重合助剤、重合条件を適宜
変更した以外は、[R−1]と同様にして水添ジエン系
重合体R−2を得た。分子特性を表1に示す。 [R−3]内容積5リットルのオートクレーブに、脱気
、脱水したシクロヘキサン2,500g、1,3−ブタ
ジエン350gを仕込んだ後、n−ブチルリチウム0.
50gを加えて、重合温度が50℃の等温重合を行なっ
た。重合転化率が31%となった後、テトラヒドロフラ
ン12.5gを添加し、50℃から80℃の昇温重合を
行なった。重合転化率がほぼ100%となった後、スチ
レン150gを加え、15分間重合を行ない、ブロック
共重合体を得た。次いで、前記R−1と同様の方法で水
素添加を行ない、水添ジエン系重合体R−3を得た。分
子特性を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】(イ)ゴム強化樹脂イ−1〜イ−13[製
造例イ−1]パドル型撹拌装置を備えた内容積10リッ
トルのステンレス製オートクレーブに、水添ジエン系ブ
ロック共重合体KRATONG−1650(シェルケミ
カル社製、SEBS)11.3部、スチレン10.6部
、トルエン110部およびt−ドデシルメルカプタン0
.3部を仕込み、撹拌しながら昇温し、50℃にてメタ
クリル酸メチル78.1部、t−ブチルパーオキシイソ
プロピルカーボネート0.35部を添加した。系内をチ
ッ素置換した後、さらに90℃まで昇温させ、この温度
で重合転化率が75%になるまで撹拌下にて重合を継続
した。重合転化率が75%に達した時点で重合を停止し
、老化防止剤を加えた。その後、オートクレーブから取
り出し、水蒸気蒸留により未反応物単量体と溶媒を留去
し、細かく粉砕した後、40mmφベント付き押出機(
220℃、700mmHg真空)にて実質的に揮発分を
留去するとともに、重合体をペレット化し、本発明のゴ
ム強化樹脂イ−1を得た。前記した方法で測定したイ−
1のグラフト率は35%であった。
【0026】[製造例イ−2〜イ−12]製造例イ−1
の重合処方、条件において、ゴム種、量、モノマー種、
モノマー量、またグラフト率を変える目的から重合溶媒
、連鎖移動剤、重合開始剤量を変えた以外は、製造例イ
−1と同様にして表2に示したゴム強化樹脂イ−2〜イ
−12を得た。 [製造例イ−13] (1)ゴム状重合体の製造 パドル型撹拌翼を備えた内容積100リットルのステン
レス製オートクレーブに、ステアリン酸カリウム0.2
部、ラウリン酸カリウム1.5部、アルキルナフタレン
スルホン酸ナトリウム0.1部、水酸化カリウム0.1
g、塩化カリウム1.5部を含むイオン交換水90部を
仕込み、次にアクリル酸n−ブチル70部、スチレン3
0部を添加した。チッ素雰囲気下で90rpmの撹拌下
に昇温し、45℃に達した時点で過硫酸カリウムを添加
し、以後45℃にて一定に保つように制御しながら重合
反応を行ない、重合率が90%に達した時点でジエチル
ヒドロキシルアミン0.1部を添加して反応を停止させ
、水蒸気蒸留により未反応単量体を実質的に除去し、ゴ
ム状重合体ラテックスを得た。この重合体ラテックスを
アルコールで沈澱、精製したのち乾燥を行ない、アクリ
ル酸n−ブチル−スチレン共重合弾性体を得た。
【0027】(2)ゴム強化樹脂の製造水添ジエン系ブ
ロック共重合体に代えて、上記(1)で得たアクリル酸
n−ブチル−スチレン共重合弾性体(n−BA−ST)
を使用した以外は、製造例イ−1と同様の方法でゴム強
化樹脂イ−13を得た。
【0028】
【表2】
【0029】(ロ)ポリオレフィン樹脂本実施例に用い
るポリオレフィンについて、表3に示す。
【0030】
【表3】
【0031】(ハ)熱可塑性樹脂 実施例に用いる熱可塑性樹脂について、表4に示す。
【0032】
【表4】
【0033】(ニ)架橋剤 請求項2の組成物の実施例に用いる架橋剤について、表
5に示す。
【0034】
【表5】
【0035】実施例、比較例のゴム強化樹脂、熱可塑性
樹脂、架橋剤および他の添加剤の混練りは、押出機とし
て二軸押出機[池貝鉄工(株)製、PCM−45]を用
いた。 [混練り条件] (1)実施例1〜16、比較例1〜7、10、11は、
通常の混練りタイプのスクリューを用い、バレル温度を
220〜250℃にセットし、スクリュー回転数200
rpmで行なった。 (2)比較例8は、実施例3の組成を用い、上記(1)
条件のうち、スクリュー回転数を80rpmにして行な
った。 (3)比較例9は、実施例3の組成を用い、上記(1)
条件のスクリューを高混練りタイプに代え、スクリュー
回転数を400rpmで行なった。 (4)実施例17〜19は、表7、表8に示した配合で
(3)と同じ混練り条件で行なった。
【0036】なお、実施例中の重合体の分析および各種
物性試験法は、下記要領に従って測定したものである。 すなわち、重合体の分析は、次のようにして測定した。 結合スチレン含量は、699cm−1のフェニル基の吸
収に基づいた赤外法による検量線から求めた。ビニル結
合含量は、赤外法(モレロ法)によって求めた。分子量
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC
)から求めた。水添率は、四塩化エチレンを溶媒として
用い、15%濃度で測定した100Hzの1H−NMR
スペクトルの不飽和結合部のスペクトル減少から算出し
た。また、実施例、比較例の物件評価は、混練りペレッ
トを用い、射出成形機〔東芝機械(株)、IS−80A
〕を用いてテストピースを作製し、物性および分散粒子
の観察を行なった。このうち、アイゾット衝撃強度は、
ASTMD256(断面1/4×1/2インチ、ノッチ
付き)に準じて測定した。耐候性は、カーボンアークを
光源とするサンシャインウエザーメーターに1,000
時間暴露し、アイゾット衝撃強度を測定した。ブラック
パネル温度63±3℃、水のシャワリングは2時間ごと
に18分間とした。耐薬品性は、試験片(1/8″×5
″)に歪み率1%の定歪みを与え、たわみの部分にジオ
クチルフタレート(DOP)またはブレーキフルードを
塗布し、23℃で放置して破断(ソルベントクラック)
に至るまでの時間を測定し、耐薬品性の指標とした。な
お、50時間以上耐えるものを○で評価した。上記実施
例および比較例の配合処理法および評価結果を、表6〜
表8に示す。
【0037】比較例1、2、5は、本発明の(C)成分
に用いるゴム成分が本発明の範囲外のものであり、耐衝
撃性および耐薬品性が劣る。比較例3は、(C)成分の
グラフト率が本発明の範囲外で低いものであり、耐衝撃
性および耐薬品性が劣る。比較例4は、(C)成分のグ
ラフト率が本発明の範囲外で高いものであり、耐衝撃性
が劣る。比較例6は、請求範囲2項の他の熱可塑性樹脂
の使用量が本発明の範囲外で多いものであり、耐衝撃性
が劣る。
【0038】
【表6】
【0039】
【表7】
【0040】
【表8】
【0041】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、耐衝撃
性、耐候性および耐薬品性に優れたものが得られる。し
たがって、本発明により得られる樹脂は、車輌部品であ
るバンパー、ホイルキャップ、インパネ、メーターグリ
ル、グローブボックス、コンソールボックス、ベンチレ
ーター、フロントグリル、各種ドア、ピラーなどの自動
車内外装品、二輪車用のカウルなどの部品、カメラ、ビ
デオ、テレビ、洗濯機、掃除機、エアコン、ステレオな
どの家庭電化、OA機器製品、精密機器製品などのハウ
ジング、ファンなどの各種パーツ、電動工具、その他各
種工業材料として有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  共役ジエン系(共)重合体を水素添加
    した水添ジエン系重合体(A)5〜60重量%の存在下
    に、芳香族ビニル化合物を含有する単量体(B)40〜
    95重量%(A+B=100%)を共重合させたゴム強
    化樹脂(C)1〜99重量%とポリオレフィン(D)1
    〜99重量%とからなる組成物において、ゴム強化樹脂
    (C)のグラフト率が10〜70%であることを特徴と
    する熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】  請求項1項記載の熱可塑性樹脂組成物
    に対し、架橋剤を配合してなる熱可塑性樹脂組成物。
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Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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Effective date: 19980609