JPH04341478A - エレベータの吊り車取付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は昇降駆動用ロープの走行
を案内支持する吊り車をエレベータかごの上部または下
部の両側に取付けるエレベータの吊り車取付装置に関す
るもので、特に、各種エレベータかごに対応して簡単に
取付け可能なエレベータの吊り車取付装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来より、昇降駆動用ロープの走行を案
内支持する吊り車をエレベータかごの上部または下部の
両端部に取付ける場合、一般には、かご枠の上梁または
下梁の下面に吊り車専用の取付枠を設け、これに吊り車
を軸支して取付けている。ところで、吊り車専用の取付
枠は、吊り車に加わるエレベータかごの荷重によって吊
り車を軸支している部分に集中荷重がかかり、大きな曲
げ応力が発生する。このため、吊り車専用の取付枠は、
剛性強度を大きくして荷重による変形を防止するすると
ともに、かご枠の上梁または下梁に強固に一体化させる
必要から溶接などの手段により接合を行なっている。な
お、実開昭６３−１８０６８４号公報には、吊り車をか
ご枠の下梁に取付ける間接式油圧エレベータにおいて、
かご床下の構造を簡素化し、かご床下寸法を小さくして
昇降路ピットが浅くて済む技術が掲載されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のエレベータの吊
り車取付装置は、上記のように構成され、吊り車を取付
けるための専用枠を溶接等によってかご枠の上梁または
下梁と一体化しているので、エレベータの設置工事の都
度、かごのサイズ、積載量等により吊り車専用枠の長さ
の調整、ロープ吊り位置に合わせた取付位置の調整等を
行なう必要があった。このため、作業が面倒で、コスト
がかかり、上梁または下梁と一体化しているので運搬、
据付搬入に時間を要した。更に、据付時に寸法違いによ
る問題が生じても、直ちに代品を製作できないこともあ
り、加えて、吊り車を取付けるために専用枠を必要とす
るので、重量が増すとともに、取付部分の構造が複雑化
し、高さ寸法が大きくなるなどの不具合があった。

【０００４】そこで、本発明は、吊り車を取付けるため
の専用枠を不要にして軽量化と高さ寸法の短縮化を可能
とし、吊り車の取付け及び調整を簡単に行なうことがで
きるエレベータの吊り車取付装置の提供を課題とするも
のである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明にかかるエレベー
タの吊り車取付装置は、かご枠の上梁または下梁の下面
にこれと直交して吊り車取付軸を軸の長手方向に移動可
能に取付け、吊り車固定具によって吊り車の軸部を前記
吊り車取付軸の一端部に水平方向に回動可能に固定した
ものである。

【０００６】

【作用】本発明においては、かご枠の上梁または下梁の
下面への吊り車の取付けは、吊り車取付軸をかご枠の上
梁または下梁の下面と直交させて軸に長手方向に移動さ
せながら仮取付けを行ない、次に、この吊り車取付軸の
一端部に吊り車の軸部を吊り車固定具によって水平方向
に回動させながら仮固定して、取付け位置が決定したら
本締めすることにより行なわれる。これにより、個別に
吊り車取付専用枠等の取付部材を準備する必要がなく、
各種エレベータへの対応が容易となり、吊り車の取付け
を簡単に行なうことができる。そして、吊り車の取付位
置を調整したいときは、固定を緩め、吊り車取付軸を軸
方向に移動し、吊り車の軸部を水平方向に回動させて簡
単に行なうことができる。

【０００７】

【実施例】

〈第一実施例〉まず、本発明の第一実施例を図１乃至図
５に基づいて説明する。図１は本発明の第一実施例にお
ける吊り車の取付位置を示すエレベータかごの正面図、
図２は図１の下面図、図３は図２のＡ部詳細図、図４は
図３を右側から見た側面図、図５は図４を斜め上方から
見た分解斜視図である。図１及び図２において、１はエ
レベータかご、２はかご枠で、上梁３と、この上梁３の
両端から垂下した左右一対の縦枠４と、左右一対の縦枠
４の下端部に連結された下梁５とから構成されている。 前記かご枠２の上梁３と下梁５はそれぞれ左右一対の縦
枠４の上端部及び下端部を前後から挾持する各一対の長
尺なチャンネル材で構成されている。６はかご室で、か
ご床６ａの下面に設けられた防振ゴム７を介して下梁５
の上部に載置されている。

【０００８】８は前記下梁５の下面の両端部に後述する
取付装置によって回転可能に取付けられている吊り車、
９はこの吊り車８に巻掛けられた巻上ロープ、１０は上
梁３及び下梁５のそれぞれの両端部に固定されたガイド
シュー、１１はガイドシュー１０の摺動抵抗を減少させ
るために適時摺動部に給油を行なう給油器である。１２
は昇降路の底部に立設されたガイドレールで、エレベー
タかご１のコーナー部に固定されたガイドシュー１０が
このガイドレール１２と係合することによりエレベータ
かご１の昇降を案内するようになっている。なお、前記
吊り車８はガイドレール１２等と干渉しないよう下梁５
に対して適当角度傾き、この２個の吊り車８間に掛渡さ
れた部分における巻上ロープ９が下梁５と斜めにクロス
する状態に取付けられている。

【０００９】図３乃至図５は吊り車８の取付部分を示し
、図５の分解斜視図は図４を斜め上方から見た図、即ち
、実装状態においてエレベータかごの斜め下側から見て
いることになる。図において、１３は下梁５の下面の両
端部において吊り車８と対向する位置に下梁５と直交し
て設けられた吊り車取付軸であり、その底部は軸の長手
方向に沿って下梁５の下面と面接触するよう平面形成さ
れているとともに、吊り車８と対向する一端側には、吊
り車８側に突出した上下一対のボルト取付フランジ１３
ａ及び側方に突出するボルト取付フランジ１３ｂが形成
されている。更に、前記上下一対のボルト取付フランジ
１３ａ及び側方に突出するボルト取付フランジ１３ｂに
はそれぞれ貫通穴１３ｃ及び貫通穴１３ｄが穿設されて
いる。１４は前記吊り車取付軸１３を下梁５の下面に取
付けるためのＵボルトで、吊り車取付軸１３の軸部に当
接され、両端のねじ部が下梁５に穿設された取付穴５ａ
及び下梁５の下面に溶接された座板５ｂの取付穴５ｃを
貫通し、反対側から座金１４ａ及びナット１４ｂを取付
けることによって吊り車取付軸１３を所定位置に挾持固
定している。即ち、Ｕボルト１４のナット１４ｂを緩め
れば、吊り車取付軸１３を下梁５に対して直角方向にス
ライドさせることが可能となっている。

【００１０】一方、前記吊り車８は中央部の貫通穴に支
持軸８ａが挿着され、軸受８ｂを介して支持軸８ａ回り
に回転可能となっている。前記支持軸８ａの吊り車取付
軸１３側端部には吊り車８の中央凹部において吊り車取
付軸１３側に突出する上下一対のボルト取付フランジ８
ｃ及びボルト取付フランジ８ｄが一体に接合されており
、反対側にはナット８ｅ及びロックピン８ｆが取付けら
れて回転中に吊り車８が離脱しないようになっている。 前記ボルト取付フランジ８ｃ及びボルト取付フランジ８
ｄは吊り車取付軸１３のボルト取付フランジ１３ａ及び
ボルト取付フランジ１３ｂとそれぞれ対向する位置に形
成されており、それぞれ貫通穴８ｇ及び貫通穴８ｈが穿
設されている。

【００１１】１５ａは前記吊り車８のボルト取付フラン
ジ８ｃと吊り車取付軸１３のボルト取付フランジ１３ａ
とを重合した後、ボルト取付フランジ８ｃの貫通穴８ｇ
及びボルト取付フランジ１３ａの貫通穴１３ｃに挿通さ
れたキングピンボルト、１５ｂ、１５ｃはそれぞれ前記
キングピンボルト１５ａに取付けられた座金及びナット
である。即ち、吊り車８は、その支持軸８ａが吊り車取
付軸１３に対してキングピンボルト１５ａを軸に水平方
向に回動可能となっている。１６ａは相対向する側方に
突出した吊り車８のボルト取付フランジ８ｄ及び吊り車
取付軸１３のボルト取付フランジ１３ｂのそれぞれに穿
設された貫通穴８ｈ及び貫通穴１３ｄに挿通された位置
決めボルトで、座金１６ｂとナット１６ｃとによって吊
り車８のボルト取付フランジ８ｄと吊り車取付軸１３の
ボルト取付フランジ１３ｂの間の開き角度、即ち、吊り
車８の下梁５に対する斜め取付け角度を任意に設定でき
る。

【００１２】なお、前記ガイドシュー１０は、図５に示
すように、ガイドシュー取付金１０ａにボルト１０ｂを
介して取付けられた後、下梁５端部の貫通穴５ｄにボル
ト１０ｃが挿通され、座金１０ｄ及びナット１０ｅが取
付けられることによって下梁５端部に固定されている。

【００１３】次に、上記のように構成された本実施例の
エレベータの吊り車取付装置による吊り車８の取付けに
ついて説明する。まず、吊り車取付軸１３を下梁５の下
面の所定位置にこれと直交させて載置し、この軸部分に
Ｕボルト１４を使用して仮固定する。次に、吊り車取付
軸１３のボルト取付フランジ１３ａ側に吊り車８を配置
し、吊り車８の上下一対のボルト取付フランジ８ｃを吊
り車取付軸１３の上下一対のボルト取付フランジ１３ａ
に重合し、吊り車８の側方に突出したボルト取付フラン
ジ８ｄを吊り車取付軸１３の側方に突出したボルト取付
フランジ１３ｂに対向させる。そして、上下一対の各ボ
ルト取付フランジの貫通穴８ｇ及び貫通穴１３ｃにキン
グピンボルト１５ａを挿通して、吊り車８を仮固定し、
また、側方に突出した吊り車８のボルト取付フランジ８
ｄと吊り車取付軸１３のボルト取付フランジ１３ｂに位
置決めボルト１６ａを挿通することによって吊り車８を
適当な開き角度に仮設定する。

【００１４】これを下梁５の両端の吊り車８について行
なった後、吊り車取付軸１３をスライドさせながら、ま
た、キングピンボルト１５ａを軸として吊り車８を支持
軸８ａにおいて水平方向に回動させながら微調整を行な
い、吊り車８がガイドレール１２等に干渉しない所定の
角度に設定し、両側の吊り車８に巻掛けられた巻上ロー
プ９が吊り車８と平行となるように正確な位置に設定す
る。そして、Ｕボルト１４を本締めして吊り車取付軸１
３の軸方向のずれを防止し、位置決めボルト１６ａによ
って位置固定をし、キングピンボルト１５ａを本締めし
て吊り車８の開き角度のずれを防止する。これによって
、吊り車８の取付けが完了し、エレベータかご１におけ
る巻上ロープ９の吊り点位置合せが終了する。

【００１５】なお、エレベータの使用期間中に吊り車８
の取付位置を変更或いは調整したい場合は、Ｕボルト１
４、キングピンボルト１５ａ、位置決めボルト１６ａを
緩めることによって簡単に行なうことができる。

【００１６】このように、上記実施例のエレベータの吊
り車取付装置は、かご枠の下梁５の下面に、これと直交
して吊り車取付軸１３をＵボルト１４を介して軸の長手
方向に移動可能に取付け、吊り車固定具としてのキング
ピンボルト１５ａ及び位置決めボルト１６ａによって、
吊り車８の支持軸８ａを前記吊り車取付軸１３の一端部
に水平方向に回動可能に固定したものである。

【００１７】したがって、上記実施例によれば、吊り車
８をかご枠２の下梁５の下面に取付ける場合、吊り車取
付軸１３を下梁５と直交させて軸の長手方向に移動させ
ながら、また、この吊り車取付軸１３の一端部に吊り車
８の支持軸８ａをキングピンボルト１５ａ及び位置決め
ボルト１６ａを介して水平方向に回動させながら、位置
決めして取付けることができるので、簡単に作業を行な
うことができるとともに、各種エレベータへの対応が容
易となる。また、個別に吊り車取付専用枠等の取付部材
を準備する必要がないので、コストを低減でき、かつ、
軽量化を図ることができて、エレベータの消費電力を低
減できる。そして、組付け後に、吊り車８の取付位置を
変更或いは調整したいときは、Ｕボルト１４、キングピ
ンボルト１５ａ及び位置決めボルト１６ａを緩めるだけ
の簡単な操作で行なうことができる。

【００１８】〈第二実施例〉次に、本発明の第二実施例
を図６乃至図８に基づいて説明する。図６は本発明の第
二実施例における吊り車の取付位置を示すエレベータか
ごの正面図、図７は図６の平面図、図８は本発明の第二
実施例のエレベータの吊り車取付装置を斜め下方から見
た分解斜視図である。図中、図１乃至図５と同一符号は
第一実施例の構成部分と同一または相当する部分である
。この第二実施例のエレベータの吊り車取付装置は、吊
り車８を上梁３の下面に取付けた場合を示し、前記吊り
車８を取付けるための吊り車取付軸１３をガイドシュー
１０の固定部分に取付けたものであって、それ以外は第
一実施例と同じである。

【００１９】図において、吊り車８は、第一実施例と同
様に、ガイドレール１２等と干渉しないように上梁３に
対して斜めに取付けられている。２１はその端部が溶接
等の手段により平板状のガイドシュー取付金２１ａの一
端面に一体に固定されたガイドシューで、ガイドシュー
取付金２１ａの４隅に穿設された貫通穴２１ｂ及び上梁
３の両端部の貫通穴３ａにボルト２１ｃが挿通されるに
よって上梁３の下面の両端部に固定されている。更に、
ガイドシュー取付金２１ａの下面両端部には左右一対の
角柱状の取付金２１ｄが溶接等より一体に接合されてい
る。２２は中央部が吊り車取付軸１３下部の当接面に合
せて面接触するよう下方に彎曲し、左右両端部の平面の
４隅に貫通穴２２ａが穿設された押え金である。この押
え金２２はボルト２２ｂがこの押え金２２の貫通穴２２
ａを挿通し、取付金２１ｄに穿設されたねじ穴２１ｅに
螺着されることによって取付金２１ｄに取付けられ、同
時にこの取付金２１ｄとの間で吊り車取付軸１３を挾持
している。

【００２０】この第二実施例のエレベータの吊り車取付
装置は、吊り車８を上梁３の下面に取付けたものであり
、吊り車８を取付けるための吊り車取付軸１３をガイド
シュー２１のガイドシュー取付金２１ａに押え金２２で
挾持して上梁３に対して直角方向にスライド可能に取付
けたものであるから、第一実施例と同様にして、吊り車
取付軸１３の取付位置及び吊り車８の開き角度を調整し
ながら取付けることができ、同様の効果を奏する。

【００２１】ところで、上記各実施例の吊り車取付軸１
３の取付け、吊り車８の開き角度の固定に使用している
ボルトのほとんどは、座金及びナットを使用して取付け
るようにしているが、本発明を実施する場合には、これ
に限定されるものではなく、いずれの取付部分もねじ穴
とし、これにボルトを螺着して固定することもできる。 特に、吊り車８の上下一対のボルト取付フランジ８ｃと
吊り車取付軸１３の上下一対のボルト取付フランジ１３
ａとの間で使用するキングピンボルト１５ａは、この部
分の間隙が小さく締付け及び取外し作業が困難な場合も
あるので、吊り車取付軸１３のボルト取付フランジ１３
ａの貫通穴１３ｃをねじ穴とし、キングピンボルト１５
ａを吊り車８のボルト取付フランジ８ｃの外側から挿入
して螺着すれば締付け及び取外し作業は容易となる。

【００２２】また、上記各実施例の上梁３の両端部に穿
設したガイドシュー取付金２１ａの取付用の貫通穴３ａ
または下梁５の両端部に穿設したＵボルト１４の取付用
の取付穴５ａ及び取付穴５ｃは、図で示すように丸穴と
しているが、本発明を実施する場合には、これに限定さ
れるものではなく、所要の取付強度を確保できるのであ
れば、長穴としてもよい。この場合には、吊り車取付軸
１３の取付位置を軸方向だけでなく、上梁３または下梁
５の長手方向に平行にスライドさせることもできる。

【００２３】更に、上記各実施例の吊り車取付軸１３は
、Ｕボルト１４または押え金２２を使用して上梁３また
は下梁５と直角方向にスライド可能に固定しているが、
本発明を実施する場合には、これに限定されるものでは
なく、上梁３または下梁５と直角方向にスライド可能に
固定できればいかなる手段を用いてもよい。例えば、吊
り車取付軸１３外周部にねじを刻設したをねじ棒とし、
外側にこれと螺合する部材を取付けてハンドル等により
回転させながらスライドさせることも可能である。

【００２４】

【発明の効果】以上のように、本発明のエレベータの吊
り車取付装置は、かご枠の上梁または下梁の下面にこれ
と直交して吊り車取付軸を軸の長手方向に移動可能に取
付け、吊り車固定具によって吊り車の軸部を前記吊り車
取付軸の一端部に水平方向に回動可能に固定したもので
ある。したがって、吊り車をかご枠の上梁または下梁の
下面に取付ける場合、吊り車取付軸を軸の長手方向に移
動させながら、また、この吊り車取付軸の一端部に吊り
車の軸部を吊り車固定具を介して水平方向に回動させな
がら、位置調整して取付けることができるので、簡単に
作業を行なうことができるとともに、各種エレベータへ
の対応が容易となる。また、個別に吊り車取付専用枠等
の取付部材を準備する必要がないので、コストを低減で
き、軽量化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の第一実施例における吊り車の取
付位置を示すエレベータかごの正面図である。

【図２】図２は図１の下面図である。

【図３】図３は図２のＡ部詳細図である。

【図４】図４は図３を右側から見た側面図である。

【図５】図５は図４を斜め上方から見た分解斜視図であ
る。

【図６】図６は本発明の第二実施例における吊り車の取
付位置を示すエレベータかごの正面図である。

【図７】図７は図６の平面図である。

【図８】図８は本発明の第二実施例のエレベータの吊り
車取付装置を斜め下方から見た分解斜視図である。

【符号の説明】

２　　　　　　　　かご枠 ３　　　　　　　　上梁 ５　　　　　　　　下梁 １３　　　　　　吊り車取付軸 １５ａ　　　　キングピンボルト １６ａ　　　　位置決めボルト

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　かご枠の上梁または下梁の下面に、前
   記上梁または下梁の長さ方向に対して直交し、しかも、
   その軸の長手方向に移動可能に取付けられた吊り車取付
   軸と、前記吊り車取付軸の一端部に、吊り車の軸部を水
   平に回動可能に取付ける吊り車固定具とを具備すること
   を特徴とするエレベータの吊り車取付装置。