JPH0433935A - ロドプシン薄膜とその作製方法 - Google Patents

ロドプシン薄膜とその作製方法

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JPH0433935A
JPH0433935A JP2138209A JP13820990A JPH0433935A JP H0433935 A JPH0433935 A JP H0433935A JP 2138209 A JP2138209 A JP 2138209A JP 13820990 A JP13820990 A JP 13820990A JP H0433935 A JPH0433935 A JP H0433935A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、ロドプシンを光センサーや光情報認識素子等
として利用するのに有用なロドプシン薄膜に関するもの
で、ロドプシン薄膜を作製する方法を提供するものであ
る。
[従来の技術] 生体の情報処理を担う物質として、アセチルコリンレセ
プターやロドプシン等の機能性蛋白質がある。これら機
能性蛋白質を用いて人工的に機能を発現させることで、
非常に有効なセンサーや情報処理素子等が得られる可能
性がある。このようなセンサーや素子等を得るには、蛋
白質の機能を損なわずに基板上に固定する必要がある。
ロドプシンは光情報認識のセンサーである視物質である
が、その中でもタコロドプシンは青色光を受けるとメタ
ロドブシンとロドプシンの混合物になり、吸収極大波長
が475nmから500nmへ移動し1次に、赤色光、
特に580nm以上の光を受けるとメタロドプシンがロ
ドプシンに変わり、再生することができる。即ち、タコ
ロドプシンでは青及び赤色光を交互に照射することで、
ロドプシンとメタロドブシンという2つの状態を交互に
形成させるこができる。このようにタコロドプシンには
特異な性質があるので、機能を損なわずに固定できれば
、光センサーや光メモリー等として利用できると考えら
れる。
蛋白質を固定し薄膜化する方法としてラングミュア・プ
ルジェット法(以下LB法と略す)がある。これには牛
ロドプシンをLB法でガラス基板上に積層して光化学反
応を分光光学的に測定した例がある(コレンプロト、ジ
ャーナル オブ メンブレン バイオロジー、Vol、
37゜p235−262 (1977))。つまり、フ
ォスファチジルコリン膜内にロドプシンを取り込み、こ
れを水面上に展開してガラス基板上に移し取りロドプシ
ン薄膜を調製した。また、プランケンバーブら(アブス
トラクト オブ 第4回 インターナショナル カンフ
ァレンス オン ラングミュア・プロジェット フィル
ムス、p490−491 (1989)は長鎖アルキル
を結合したビオチンを気水界面に展開して単分子膜化し
、次いでストレプトアビジンを作用させたところ、ビオ
チンと結合し2次元膜を形成できた。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記した公知技術においては、蛋白質を
特定の方向に配列固定できないこと、蛋白質の機能を損
なわずに固定することが難しいこと、規則正しく配列す
ることができないこと等の問題があった。
本発明は、ロドプシンを配列固定して薄膜化するにおい
て、ロドプシンと薄膜構成分子とを同時に認識するハイ
ブリッド抗体を用いて、ロドプシンを該薄膜構成分子か
らなる薄膜上に固定するロドプシン薄膜の作製方法を提
供する点にある。
以下、本発明を詳述する。
本発明に用いるハイブリッド抗体は、ロドプシンまたは
薄膜構成分子を認識するモノクローナル抗体を利用して
作製するのであるが、まずこれらモノクローナル抗体の
造成方法について述べる。
モノクローナル抗体は、いわゆる細胞融合法により造成
されるハイブリドーマを培養することで生産できる。抗
体産生細胞と骨髄腫細胞との間でパイブリドーマを造成
し、抗ロドプシン抗体または抗薄膜構成分子抗体を産生
ずるものをクローン化することで抗ロドプシンモノクロ
ーナル抗体産生ハイブリドーマまたは抗薄膜構成分子モ
ノクローナル抗体産生ハイブリドーマを樹立できる。こ
れをマウス腹腔または培養容器内で増殖させることで該
抗体を得ることができる。
抗体産生細胞は、ロドプシンまたは薄膜構成分子を抗原
として免疫されたマウス牌臓細胞を使用する。免疫抗原
は粗精製または精製標品が利用できる。ロドプシン粗精
製標品は、眼球網膜の視細胞盛祥分体や、ジギトニンや
シュガーエステルなどの膜蛋白質抽出剤で該盛祥分体よ
り抽出した蛋白質抽出液である。ロドプシン精製標品は
、該蛋白質抽出液をイオン交換クロマトグラフィー及び
アフィニティークロマトグラフィーを用いて精製するこ
とにより得られる。
薄膜構成分子としては、免疫原性があり、マウス腹腔等
に注射することで該薄膜構成分子に対する抗体が作られ
るものであれば良い。また、リン脂質のように抗原性の
ない場合は、リン脂質にハプテンを結合させることで、
抗ハプテン抗体を造成させることができる。ハプテンと
は、蛋白質等に結合させると抗原性が生しる低分子物質
の総称である。本発明において、ハプテンとしてDNP
、TNP (トリニトロフェニル)及びp−アゾベンゾ
エイト等を用いることができるが、安定性が高いDNP
を用いるのが良い。そして、ロドプシンを配列固定する
ための基板となる有機薄膜には、ハプテンが結合されて
おればどのような薄膜でも良いが、特に単分子膜を形成
させ易いリン脂質を用いるのが良い。リン脂質の作製に
はDPPC(ジパルミトイルフオスファチジルコリン)
やD M P C(ジミリストイルフオスファチジルコ
リン)などを用いることができるが、特にDPPCを用
いて作製した膜は規則性のある構造を有し、かつ広い面
積で安定した膜になることから、本発明の目的に適して
いる。DNPに対する抗体を得るに際しては、抗原がリ
ンパ球に抗体産生を捉すには、大体1万以上の分子量が
必要であるため、D N PをBSA (分子量69,
000蛋白質)と結合させたBSA−DNPを抗原とし
て用いる。
この抗原では、DNPやBSAのみならずDNPとBS
Aの一部を含んだ部位に対する抗体産生の可能性も考え
られるため、DNPのみに結合する抗体を選択する必要
がある。これら抗原とアジュバントとを混合してマウス
に注射して免疫する。
免疫は、皮下、静脈または腹腔に1回当り該抗原を蛋白
質量で40〜100μg、2〜3週間おきに2〜4回注
射することで行える。なお、ジギトニンやシュガーエス
テルなどの膜蛋白質抽出剤は、毒性を持つものもあるの
で、事前に検査して毒性があるものについては、生体許
容量を調べることが必要である。また、マウス個体に対
して毒性の強い該抽出剤が抗原に含有される場合は、生
体外免疫法を採用すると良い。
細胞融合は、ケラ−とミルシュタインらの方法に準じて
行える。融合パートナ−は、BALB/Cマウス由来の
X63細胞、P3U1細胞、N5−1細胞及びSP2細
胞などのミエローマ細胞を利用できる。予め培養した該
ミエローマ細胞に対して該マウス牌臓のB細胞を2〜1
0倍混合して遠心分離後、上滑を吸引除去しミエローマ
細胞とB細胞との混合ペレットを得る。このペレットを
良くほぐして、予め37℃で加温した30〜50%ポリ
エチレングリコール(分子量 1.000〜4,000)を加え30−37℃テ反応さ
せる。次いで、血清を含まない培地を滴下混合して反応
を止める。さらに血清を含まない培地を多量に添加した
後、遠心分離により細胞を回収する。該細胞をHAT培
地に懸濁し、96穴プレートに分注して37℃で培養す
る。培養3〜4日後より2日毎に培養液の半量を吸引除
去して新鮮なHAT培地を添加して、ハイブリドーマの
みを増殖させる。該ハイブリドーマが充分に増殖した後
に、エライザ(以下ELISAと記載する)により該抗
原に対する抗体を産生ずるものを選抜する。そして限界
希釈法によってクローニングし。
抗体産生クローンを得る。該クローンを予めブリスタン
を投与したBALB/cマウス腹腔へ移植し、10〜1
4日後に腹水を採取することで抗体が得られる。また、
該クローンを動物細胞培養装置などで培養することでも
抗体を生産できる。そして、抗体は、腹水または培養液
から硫安分画。
イオン交換クロマトグラフィーなどの工程を経て精製さ
れる。
ロドプシンと薄膜構成分子の両方に結合するハイブリッ
ド抗体を産生ずる細胞は次のように作製する。抗ロドプ
シン抗体を産生ずるハイブリドーマと抗原膜構成分子抗
体を産生ずるハイブリトーマを融合し、両細胞の抗体遺
伝子を併せ持つ融合細胞、即ちハイブリッドハイブリド
ーマを造成する。このためには、HAT選択のためにそ
れぞれ酸素欠損細胞を作製する必要がある。ハイブリド
ーマをある種の薬剤で処理して薬剤耐性にすると、HG
PRT (ヒボキサンチン グアニン フォスフォリボ
シル トランスフェラーゼ)あるいはTK(チミジン 
キナーゼ)を欠損させることができる。一方をHGPR
T欠損、他方をTK欠損とすれば、異なる細胞同士が融
合したハイブリッドハイブリドーマのみが2つの酵素を
獲得し、HAT培地中で増殖するため、HAT選択がで
きる。HAT選択で得た細胞すへてか、それぞれのハイ
ブリドーマの抗体遺伝子を獲得しているわけではない。
そこでこれらの細胞に対し、ELISAによる一次選抜
、クローニング、更にELISAによる二次選抜を行う
ことで、目的のハイブリッドハイブリドーマが得られる
。このハイブリッドハイブリドーマは、2種のハイブリ
ドーマの抗体遺伝子を獲得しているため、10通りの組
み合わせの抗体を産生ずる。その中から、ハイブリッド
抗体を得るためにアファニティークロマトグラフィー等
を用いて単離精製する必要がある。
ハイブリッド抗体は化学的な方法でも作製することがで
きる。抗体のヒンジ領域にあるS−8結合は還元剤を用
いることにより切断することができる。そこで、抗ロド
プシン抗体及び抗薄膜構成分子抗体をそれぞれジチオト
レイトール(DTT)やメルカプトエタノール等の還元
剤で処理した後、それぞれの抗体の半分ずつを組み合わ
せることで。
ロドプシンと薄膜構成分子を同時に認識するハイブリッ
ド抗体を得ることができるのである。ハイブリッド抗体
の作製には、このような化学的な方法を使用しても、上
記した生物学的な方法のどちらかを使用しても良い。
本発明はロドプシンと薄膜構成分子とを同時に認識する
ハイブリッド抗体を用いて、ロドプシンを該薄膜構成分
子からなる薄膜上に固定するものであるが、ハイブリッ
ド抗体をそのまま配列固定に用いても良いし、ペプシン
処理によりハイブリッド抗体のFc部分を切離し、F(
ab’)2のみにして配列固定に用いても良い。
ロドプシンと薄膜構成分子とを同時に認識するハイブリ
ッド抗体だけでなく、さらに、ロドプシン分子の異なっ
た部位を認識するハイブリッド抗体を用いれば、該薄膜
構成分子からなる薄膜上に配列固定したロドプシンの上
に、該ハイブリッド抗体によりさらにロドプシンを積層
することができる。つまり、この方法によればロドプシ
ンを3次元的に規則正しく配列することが可能になる。
[発明の効果コ 本発明においては、ロドプシンと薄膜構成分子とを同時
に認識するハイブリッド抗体を用いることにより、ロド
プシンを該薄膜構成分子からなる薄膜上に薄膜成分の配
列と同程度に規則正しく配列固定することができること
から、精密な光センサーや超高密度の光メモリー等の開
発が可能になる。
[実施例コ 以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものでない。
〔1〕抗タコロドプシン抗体の調製 1)抗原の精製 ミズダコ(Paroctopus defleini 
)眼球から剥離した網膜から視細胞の各節を回収し、シ
ョ糖浮遊遠心分離により盛祥分体を得た。次いで、該盛
祥分体ペレットを緩衝液に懸濁し、遠心分離する操作を
繰り返して洗浄した。そして該盛祥分体を2%ジギトニ
ン溶液に懸濁し1時間振盪してロドプシンを抽出し、遠
心分離により残渣を除去して抽出液得た。
ジギトニン抽出液からD E A E −5ephac
el (ファルマシア社製)によるイオン交換クロマト
グラフィー及びCon A−5epharose (フ
ァルマシア社製)を用いたアフィニティクロマトグラフ
ィーによりロドプシンを単離した。
該請製溶液を0.1%ジギトニン含有リン酸緩衝食塩水
で希釈して、まず赤色光を照射してロドプシン溶液を調
製した。スライドオブジェクターにセットした赤色光フ
ィルター(東芝製ガラスフィルター; R−62)から
1cllの距離に該希釈液を置き、赤色光を照射し、該
希釈液の吸収極大値が475nm付近であることを分光
光度計(日立製)で確認しロドプシン溶液とした。
2)マウスの免疫 該ロドプシン溶液のジギトニン濃度をセントリコン−3
0(アミコン社製)にて0.1%以下にし、さらにリン
酸緩衝食塩水で希釈して蛋白質濃度を200μg/ml
とした。これを希釈して下記方法でB A L B /
 cマウスの腹腔に注射し、タコロドプシンを感作した
表1 感作方法 回数 蛋白質量 アジュバント量 注入容量1回目  
 100μg     15μg     0.5m1
2〜3回目  20μg     15μg     
0.5+al最終回  40μg    30μg  
  0.5m1間隔 1回目〈−2週間−〉2回目〈−2週間−〉3回目〈−
2週間−〉最終回 アジュバント: N −acetylmuramyl−
L−alanyl−D−isoglutamine (
シグマ社製)3)細胞融合 最終免疫から3日後、該マウスから肺臓を摘出しnl!
細胞とミエローマ細胞を以下の操作により融合した。
肺臓細胞2 X 108個、ミエローマ細胞4×107
個となるよう両細胞懸濁液を混合して、遠心分離(18
00rpm、5分)により混合ペレットを得た。上清を
除いた後、該ペレットを混合した。これに予め37℃で
加温した50%ポリエチレングリコール1500 (ベ
ーリンガーマンハイム製)1mlを1分かけて滴下した
。そして1分間撹拌した後、該培地1mlを3分かけて
滴下した6さらに該培地8mlを3分かけて滴下した後
、遠心分離(1000r p m、 5分)により細胞
を回収した。
該ペレットを牛血清20%を含有するHAT培地40m
1に懸濁して、96穴マイクロプレート(コーニング社
製)の各ウェルに100μm分注した。4日後、HAT
培地を100μm添加し、それ以後2日ごとに50%の
割合で新鮮なHAT培地と交換した。培養10日口重後
、2日毎に牛血清10%を含有するHT培地で50%の
割合で培地交換した。
4)ハイブリドーマの選抜 ハイブリドーマが増殖して大きいコロニーを形成したウ
ェルについて上清をサンプリングして、ELISAによ
りロドプシンに対する抗体を産生ずるハイブリドーマを
選抜した。
予めポリL−リジンでコートしたマイクロタイタープレ
ートの各ウェルにロドプシン抗JjK(蛋白質濃度0.
01mg/m1)50μmを分注し。
4℃で約18時間静置した。そして1%グルタルアルデ
ヒドを50μm分注して1分後、リン酸緩衝食塩水で3
回洗浄した。さらにブロッキング液(リン酸緩衝食塩水
で四分の−に希釈したブロックエース(大日本製薬製)
200μmを加えて、37℃で1時間静置し、各ウェル
の未吸着部分をブロックした。リン酸緩衝食塩水で3回
洗浄して該上清100μlを加え、37℃で1時間静置
した。0.1%ツイーン20を含有するリン酸緩衝食塩
水で3回洗浄後、ビオチン化抗マウスイムノグロブリン
抗体(ベクタースティン社製ABCキット)溶液100
μmを添加して37°Cで1時間静置した。リン酸緩衝
食塩水で3回洗浄後、ビオチン化ペルオキシダーゼとア
ビジン混合溶液を100μm添加して37℃で30分静
置した。そしてリン酸緩衝食塩水で3回洗浄後、0.0
01%過酸化水素水含有オルトフェニレンジアミンの0
.1M<えん酸緩衝(pH5,4)を加えて波長412
nmの吸光度を測定した。なお、並行して0.1%ジギ
トニン溶液でELISAを行った。
この結果、405検体の中で、タコロドプシン認識する
検体が35個であった。次いで、該検体について限界希
釈法によりクローニングして8株のクローンを得た。
5)モノクローナル抗体の調製 抗体精製を容易にするため該クローンを無血清培地(E
RDF培地、極東製薬製)で3日毎に継代培養を行った
。8株のクローンの内6株が安定して抗体を生産した。
各細胞株についてタッピング培養フラスコ(池水理化製
)を用いて浮遊培養した。フラスコ容量は200m1で
仕込み容量は70rnlとした。そして温度を37℃、
タッピング撹拌子の振1数を毎分350回とし、フラス
コの気相を5%C○2空気で置換した。そして、1日毎
に新鮮培地と交換した。
各培養液を限外濾過膜(分画分子量 200.000;東洋アトパンティク社製)により約五
分の−に濃縮後、硫酸アンモニウムによる塩析及びリン
酸緩衝食塩水に対する透析により粗抗体液を得た。次い
でモノクローナル抗体分取装置(バイオランド社製)に
て精製した。
[11)抗DNP抗体の調製 (1)と同様な方法により抗DNP抗体を調製した。こ
の際、DNPはBSAと結合させて、BSA−DNPを
抗原として4頭のマウスを免疫した。この抗原では、D
NPやBSAのみならずDNPとBSAの一部を含んだ
部位に対する抗体産生の可能性もあるため、DNPのみ
に結合する抗体を選択する方法を工夫した。即ち。
ELISAにおいて、BSA及びBSA−DNPの他に
、ポリーL−リジン(P L L)にDNPを結合させ
たPLL−DNPに対する反応も検定し、DNPのみに
結合する抗体を選抜した。その結果、768サンプルの
うち、DNPのみに結合する抗体を産生じていると考え
られものは13あった。
このうちの任意の2つをクローニングし、抗DNP抗体
を安定して産生する単一のパイブリドーマを5株得た。
このうちの任意の1株を培養し、培養液中に分泌された
抗体を、限外濾過、塩析及び透析といった方法により精
製した。
ここで得られた抗体が、DNPを結合したリン脂質LB
膜(DNP−リン脂質LB膜)に結合するかどうかを検
討した。石英ガラス板上にDNP−リン脂質LB膜を構
築し、該抗DNP抗体を反応させてELISAを行った
。この反応が、抗原抗体反応による結合であることを示
すために、コントロールとして抗ロドプシン抗体を反応
させてELISAを行った。また、発色が抗体とは無関
係な反応でないことを確認するために、抗体を加えない
試料についてもELISAを行った。その結果、抗DN
P抗体を加えた試料のみが発色し、抗ロドプシン抗体を
加えた試料と抗体を加えなかった試料は発色しなかった
。即ち、得られた抗DNP抗体がDNP−リン脂質膜に
結合したことから、ここで得られた抗体は抗DNP抗体
に間違いないことが分った。
(II[)ハイブリッド抗体の造成 1)薬剤耐性細胞株の作製 HAT選択によりハイブリッドハイブリドーマを作製す
るために、まず融合させるハイブリドーマを薬剤処理し
て薬剤耐性株を造成した。抗ロドプシン抗体産生ハイブ
リドーマに対しては、8−アザグアニン(8−AG)処
理をしてHGPRT欠損株とし、抗DNP抗体産生ハイ
ブリドーマに対しては、5−ブロモデオキシウリジン(
5−BDU)処理をしてTK欠損株とした。まず、処理
濃度を段階的に設定し、増殖を抑制する限界濃度を選定
した。そして、同濃度で培養を続け、薬剤耐性株を出現
させた。
a)8−AG耐性ハイブリトーマの作製抗ロドプシン抗
体産生ハイブリドーマを0.94−30μg/mlの6
段階の濃度の8−AGを含む培地で培養した。培養4日
目まで、30μg / m lの濃度で増殖抑制効果が
顕著であったため、更に培養を続けたところ、188日
目耐性を獲得したと思われる細胞の増殖が見られた。
この細胞の一部をHAT培地で培養したところ細胞が死
滅し、HGPRT欠損が確認された。次いでこれをクロ
ーニングし、抗ロドプシン抗体産生能を保持し、かっ8
−AG耐性を獲得したハイブリトーマ16株を得た。
b> 5−BDU耐性ハイブリトーマの作製抗D N 
P抗体産生ハイブリトーマを3〜60μg / m l
の6段階の5−BDUを含む培地で培養した。3日目ま
で各濃度で増殖が見られたが、6日目には7.5〜60
μg / m lの濃度で細胞が死滅した。5−BDT
Jは8−AGに比へ、低濃度で増殖抑制効果があった。
そこで、3及び6μg / m lの濃度で増殖が認め
られた細胞を、1〜2日ごと段階的に高濃度に馴致する
こととした。
その結果、11日後に60μg / m 1で増殖でき
る細胞が出現した。更にこの濃度で培養を続けて、HA
T培地によるTK欠損の確認とELISへによる抗体産
生能の検定を行い、2個のハイブリドーマを得た。
2)細胞融合 抗ロドプシン抗体産生ハイブリトーマ (HGPRT欠損ンと抗DNP抗体産生ハイブリトーマ
(TK欠損)を融合しHAT選択を行い、ハイブリッド
ハイブリトーマを得た。これに対しELI SAを行い
、ロドプシンとDNPの両方に結合する抗体の産生細胞
126個を選別した。そのうち任意の3個をクローニン
グし、抗体産生能の安定した細胞を27株得た。このう
ち、抗体産生能の高い細胞を1株選び、ハイブリッド抗
体を調製した。
3)ハイブリッド抗体の調製 ハイブリッドハイブリドーマを培養し、培養液中に分泌
された抗体を、限外濾過、塩析及び透析により精製した
。この抗体サンプル中に含まれる10種類の抗体から、
2段階のアフィニティークロマトグラフィーによるハイ
ブリッド抗体の精製を行った。まず、精製サンプルをリ
ジン−セファロース4B−DNPに反応させ、洗浄した
後、0、IN塩酸を用いて溶出液を得た。ELISAの
結果、洗浄液中の抗DNP抗体量は精製サンプルに比べ
て減少しており、担体に結合したと考えられた。次に、
ロドプシンを担体としたアフィニティークロマトグラフ
ィーを行えば、ハイブリッド抗体を回収できる。しかし
、これにはロドプシンが大量に必要であるため、次のよ
うな方法を行った。抗ロドプシン抗体のし鎖はに型、抗
DNP抗体はλ型であるので、この違いを利用して、抗
に鎖抗体の担体(アガロース−アビジンD−ビオチン化
抗に鎖抗体)にハイブリッド抗体を結合させて、0.I
N液酸で溶出させることにより、DNPを認識するがロ
ドプシン認識能の無い抗体とハイブリッド抗体の2種混
合の抗体を得ることができた。即ち、上記2段階のアフ
ィニティークロマトグラフィーを用いた方法により、ハ
イブリッド抗体を得ることができた。
〔lV)ロドプシン薄膜の作成 ロドプシンとDNPとを同時に認識するハイブリッド抗
体を用いて、ロドプシンを以下のようにして固定した。
これを第1図によって説明する。
第1図(a)の模式図に示すように石英ガラス基板1上
にDNP−リン脂質膜2をLB法を用いて構築した。こ
れにハイブリッド抗体3を作用させた後、次にロドプシ
ン4を添加して反応させた。
これで目的とする薄膜ができていることを確認するため
第1図(b)に示すように、洗浄浄後に、パーオキシダ
ーゼを標識した抗ロドプシン抗体5(ハイブリッド抗体
とロドプシンに対する認識部位が異なる抗体)を作用さ
せた。そして洗浄後に、オルトフェニレンジアミン溶液
を添加して呈色の有無を調べた。第1図(b)の模式図
に示すようにハイブリッド抗体によりロドプシンがリン
脂質膜上に固定されているので、上記Ii!!識抗体に
結合した酸素により溶液が黄色になり、実施例で目的を
果せたことが確認できた。その結果を第1図(C)の写
真に示す。第2図は、本発明の有用性を確認するための
比較実験の結果を示すものである。第2図の例では、ハ
イブリッド抗体3に代えて抗 DNP抗体6を使用して、第1図と同様に処理を施こし
た。この場合、抗DNP抗体はDNP−リン脂質膜上に
結合するが、ロドプシンの認識能がなく、第2図(a)
の模式図に示すようにロドプシンが固定されないため、
洗浄により流出し、酵素標識抗体が結合しなかった。そ
の結果第2図(b)に示すように発色しなった。
以上の結果から、ロドプシンとDNPとを同時に認識す
るハイブリッド抗体を用いて、ロドプシンをリン脂質膜
上に配列固定でき、リン脂質膜と同程度の規則性のある
配列を持ったロドプシン薄膜を作製できることが明らか
になった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によってロドプシンをリン脂質膜上に配
列固定できることを説明する図、第2図は本発明の詳細
な説明するための図である寥2図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、ロドプシンと薄膜構成分子とを同時に認識するハイ
    ブリッド抗体を用いて、ロドプシンを該薄膜構成分子か
    らなる薄膜上に固定することを特徴とするロドプシン薄
    膜の作製方法。 2、上記ハイブリッド抗体が、ロドブシンを認識する1
    本のH鎖と1本のL鎖及び薄膜構成分子を認識する1本
    のH鎖と1本のL鎖により構成される抗体であることを
    特徴とする特許請求範囲第1項記載のロドプシン薄膜の
    作製方法。 3、上記ロドプシンが頭足類のロドプシン、特にタコロ
    ドプシンであることを特徴とする特許請求範囲第1項記
    載のロドプシン薄膜の作製方法。 4、上記薄膜構成分子がジニトロフェニル (DNP)を結合したリン脂質であることを特徴とする
    特許請求範囲第1項記載のロドプシン薄膜の作製方法。
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