JPH04334065A - 薄膜トランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタ及びその製造方法

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JPH04334065A
JPH04334065A JP3102997A JP10299791A JPH04334065A JP H04334065 A JPH04334065 A JP H04334065A JP 3102997 A JP3102997 A JP 3102997A JP 10299791 A JP10299791 A JP 10299791A JP H04334065 A JPH04334065 A JP H04334065A
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electrode
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drain
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勉 田中
Kenichi Yanai
梁井 健一
Hiroshi Ogata
公士 大形
Toshiichi Tanaka
稔一 田中
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄膜トランジスタ(TF
T)及びその製造方法に関する。近年,液晶ディスプレ
イ(LCD)の駆動素子として,TFTマトリックスが
使用されるようになった。このようなTFTマトリック
ス駆動LCDは,小型テレビに実用化されており, さ
らに大型テレビやラップトップ型パソコンのディスプレ
イに需要が見込まれている。その製造技術は年々進歩し
ているが,いまだ充分とはいえず,例えば,表示品質を
阻害しているクロストーク(ある画素が他の画素のデー
タの影響を受けること)や,DCレベルシフト(ゲート
電圧の立ち下がり時のデータ電圧のDC変化)を無くす
必要がある。
【0002】
【従来の技術】図7はトップゲートスタガー型TFTを
用いたTFTマトリックスの構造の説明図で,(a) 
はTFTマトリックスの斜視図, (b)はTFT素子
の断面図であり,1はガラス基板,2はドレイン電極,
3はソース電極兼画素電極,4は動作半導体層,4aは
ソース側一導電型半導体層,4bはドレイン側一導電型
半導体層,5はゲート絶縁層,6はデータバスライン,
7はゲート絶縁層兼層間絶縁層,8はゲート電極を表す
【0003】ドレイン電極2にはデータバスライン6,
ゲート電極8にはゲートバスライン,ソース電極3には
画素電極が接続されており,このようなTFTがマトリ
ックス状に配列されて1枚のLCDパネルのTFT側基
板を形成している。
【0004】この基板と対向する側にコモン電極を持つ
基板(図示せず)を液晶を挟んで配置し,LCDパネル
を構成する。LCDパネルのTFT基板側のn行m列目
のTFTには,ゲート電極8及びドレイン電極2に電圧
を印加する。図8に印加電圧波形と応答電圧波形を示す
【0005】VG はゲート電極8に印加されたゲート
電圧,VDATAはドレイン電極2に印加されたデータ
電圧を表し,TFTはあるタイミングでオン状態となり
,その瞬間のデータ電圧VDATAに対応して,ソース
電極3に接続された画素電極に電圧VD が書き込まれ
て表示を行う。VCOM は対向電極の電位である。
【0006】従来のTFTではアドレス用のゲート電圧
VG が立ち下がる時(TFTをオン状態からオフ状態
にする時)に画素電極に書き込まれた電圧VD がn型
TFTでは負側に,p型TFTでは正側にΔVD だけ
シフトするという問題がある。
【0007】この現象は大きく分けて次の二つの原因に
よっている。図9はLCDパネルの電気的等価回路を示
し,第1の原因を説明するためのものである。
【0008】n行m列目のTFTアドレス時には,ゲー
ト電極(ゲートバスライン)8にn型TFTの場合には
正の電圧,p型TFTの場合には負の電圧が印加され,
ゲートバスライン8と画素電極(ソース電極)3との間
に形成された容量結合CGSにはデータ以外の負の電荷
(n型TFTの場合)または正の電荷(p型TFTの場
合)が蓄積される。その後,ゲート電圧の立ち下がり時
には,この電荷が液晶の容量結合CLCに再配分される
ため,画素電極3に書き込まれた電圧VD がn型TF
Tでは負側に,p型TFTでは正側にシフトする。
【0009】これについては,ゲートバスラインをシー
ルドする方法や,n+1番目のゲートバスラインにn番
目のゲートバスラインと対称な電圧を印加することによ
り打ち消す方法が提案されており,解決できることが示
されている。
【0010】図10はオン状態のTFTの電荷を示す図
で, 第2の原因を説明するためのものである。ゲート
電極8にゲート電圧が印加されている時には,ゲート電
極8と半導体チャネル部の半導体層4間にゲート絶縁層
7を挟んで形成された容量CTFT に電荷が蓄積され
ている。この電荷がゲート電圧が立ち下がる時にソース
電極3側とドレイン電極2側に分配される。そのため,
画素電極(ソース電極)3に書き込まれた電圧VD が
n型TFTでは負側に,p型TFTでは正側にシフトす
る。
【0011】本発明は,電圧シフトの第2の原因をなく
そうとするものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】第2の原因による電圧
シフトについてもう少し詳しく考察する。図11はn型
TFTのソース電極3からドレイン電極2に至る電流経
路のバンド図で, (a) はオン状態,(b) はオ
フ状態を示す。
【0013】ゲート電極8に正電圧を印加したオン状態
では,半導体層はチャネル部において伝導帯下端がフェ
ルミレベルの下までひき下げられ,チャネル部はフェル
ミレベルから伝導帯下端の間に電子が満たされた状態と
なっている(図11(a))。
【0014】ゲート電極8に若干負の電圧を印加するこ
とにより,フェルミレベルは伝導帯下端と価電子帯上端
のほぼ中心に来てオフ状態となる(図11(b))。オ
ン状態からオフ状態に戻る際,チャネル部のフェルミレ
ベルから伝導帯下端の間に満たされたいた電子がソース
電極3及びドレイン電極2に分配され,画素電極(ソー
ス電極)3に書き込まれた電圧VD のシフトΔVD 
が生じる。
【0015】
【課題を解決するための手段】図1(a) 〜(d) 
は第1の実施例を示す工程順断面図,図2(a) 〜(
e) は第2の実施例を示す工程順断面図,図3(a)
 〜(d) は第3の実施例を示す工程順断面図(その
1),図4(e) 〜(g) は第3の実施例を示す工
程順断面図(その2)である。
【0016】上記課題は,透明絶縁性基板1と, 該透
明絶縁性基板1上に配置されたゲート電極8,ソース電
極3,ドレイン電極2と, 該ソース電極3と該ドレイ
ン電極2間に配置されかつ該ゲート電極8とゲート絶縁
層5,7を介して配置された動作半導体層4と, 該動
作半導体層4と該ソース電極3間に配置され,両者を電
気的に接続するソース側一導電型半導体層4aと, 該
動作半導体層4と該ドレイン電極2間に配置され,両者
を電気的に接続するドレイン側一導電型半導体層4bを
有し,該ドレイン側一導電型半導体層4bの不純物濃度
が該ソース側一導電型半導体層4aの不純物濃度より大
きい薄膜トランジスタによって解決される。
【0017】また,透明絶縁性基板1上に導電膜を被着
した後パターニングして,ソース電極3及びドレイン電
極2を形成する工程と, 該ドレイン電極2を接地し該
ソース電極3を電気的に孤立した状態で全面に一導電型
の不純物をイオン注入し,該ドレイン電極2中に該ソー
ス電極3中よりも多く一導電型不純物を導入する工程と
,全面に半導体層,絶縁層を順次積層した後パターニン
グして該ソース電極3から該ドレイン電極2にまたがる
動作半導体層4とゲート絶縁層5を形成する工程と, 
加熱により該ソース電極3及び該ドレイン電極2から一
導電型不純物を該動作半導体層4に拡散させ,ソース側
一導電型半導体層4a及びドレイン側一導電型半導体層
4bを形成する工程と,該ゲート絶縁層5上にゲート電
極8を形成する工程とを有する薄膜トランジスタの製造
方法によって解決される。
【0018】
【作用】図5(a) 〜(d) は本発明の原理説明図
(その1)で,SCLC(空間電荷制限電流)に制限さ
れる半導体層のない場合のn型TFTのソース電極3か
らドレイン電極2に至る電流経路のバンド図で,(a)
 はオン状態, (d) はオフ状態, (b),(c
)は途中の状態を示している。
【0019】半導体層が薄く(<1μm)半導体チャネ
ル部とコンタクト層の間にSCLCによって制限される
領域のない場合は,半導体チャネル部とドレイン電極2
を接続するコンタクト層(ドレイン側一導電型半導体層
4b)の不純物濃度を,半導体チャネル部とソース電極
3を接続するコンタクト層(ソース側一導電型半導体層
4a)の不純物濃度より大きくしておくと,ドレイン側
一導電型半導体層4bの伝導帯下端とフェルミレベルと
のエネルギー差がソース側一導電型半導体層4aの伝導
帯下端とフェルミレベルとのエネルギー差より小さくな
る。オン状態(a) から(b), (c)を経て完全
なオフ状態(d) にすると,TFTオン状態の時CT
FT に蓄積された電荷はほとんどがドレイン電極2に
流れ込み,ソース電極3に流れ込むのは極くわずかにな
る。その結果,ソース電極(画素電極)3に書き込まれ
た電圧のシフトΔVD は極めて小さく抑えられる。
【0020】図6(a) 〜(c) は本発明の原理説
明図(その2)で,SCLCに制限される半導体層のあ
る場合のn型TFTのソース電極3からドレイン電極2
に至る電流経路のバンド図であり,(a) はオン状態
,(c) はオフ状態, (b) は途中の状態を示し
ている。
【0021】半導体層が厚く(≧1μm)半導体チャネ
ル部とコンタクト層の間にSCLCによって制限される
領域の存在する場合は,そのSCLCによって制限され
るドレイン側領域の不純物濃度をSCLCによって制限
されるソース側領域の不純物濃度より大きくしておくと
,SCLCによって制限されるドレイン側領域の伝導帯
下端とフェルミレベルとのエネルギー差がSCLCによ
って制限されるソース側領域の伝導帯下端とフェルミレ
ベルとのエネルギー差より小さくなる。オン状態(a)
 から(b) を経て完全なオフ状態(c)にすると,
TFTオン状態の時CTFT に蓄積された電荷はほと
んどがドレイン電極2に流れ込み,ソース電極3に流れ
込むのは極くわずかになる。その結果,ソース電極(画
素電極)3に書き込まれた電圧のシフトΔVDは極めて
小さく抑えられる。
【0022】
【実施例】図1(a) 〜(d) は第1の実施例を示
す工程順断面図で,以下,これらの図を参照しながら,
本発明の第1の実施例について説明する。
【0023】図1(a) 参照 透明絶縁性基板1としてガラス基板を用いスパッタ法に
よりITO層を500Åの厚さに堆積し,それを通常の
フォトリソグラフィー工程を用いて,ドレイン電極2,
ソース電極(画素電極)3を形成する。
【0024】図1(b) 参照 ドレイン電極2を端末部において電気的に接地し,ソー
ス電極(画素電極)3はガラス基板1上で電気的に絶縁
させる。この状態で燐(P+ )をソース・ドレイン電
極の表面近傍にとどませるような低いエネルギーでイオ
ン注入する。加速エネルギーは例えば20keV であ
る。
【0025】この際,接地されていないソース電極(画
素電極)3はイオン化されたP+ を打ち込むと徐々に
帯電し,打ち込み効率は時間とともに悪化して行く。し
かし,接地されたドレイン電極2はイオン化されたP+
を打ち込んでも帯電しないため,時間を経ても打ち込み
効率は変化しない。したがって,ドレイン電極2とソー
ス電極3では打ち込まれたP+ の量に違いが出て,ド
レイン電極2の方が多量となる。
【0026】図1(c) 参照 プラズマCVD法により,20%SiH4 /H2 流
量200 sccm, 基板温度250 ℃, 電力3
0W,圧力0.3 Torrの条件でi型a−Si層を
厚さ300 Å成膜し,連続してNH3 流量200 
sccm, 20%SiH4 /H2 流量200 s
ccm, 基板温度250 ℃, 電力50W,圧力1
.0 Torrの条件でSiNX 層を300 Å成膜
する。その際, ソース・ドレイン電極に接するi型a
−Si層は,ソース・ドレイン電極の表面近傍に打ち込
まれたPを取り込み,n+ 型a−Si層を同時に形成
する。
【0027】その後,レジスト工程によりSiNX 層
,i型a−Si層,n+ 型a−Si層をエッチングし
て半導体層を島状に分離し,ソース側コンタクト層4a
, ドレイン側コンタクト層4b, 動作半導体層4,
ゲート絶縁層5を形成する。ドレイン側コンタクト層4
bの不純物濃度はソース側コンタクト層4aの不純物濃
度より大きい。
【0028】図1(d) 参照 スパッタ法により,全面にゲートバスライン用金属とし
て例えばAlを2000Åの厚さに堆積した後所定の形
状にエッチングして,ドレイン電極2に接続するデータ
バスライン6を形成する。
【0029】プラズマCVD法により,全面に厚さ27
00ÅのSiNX 層7を堆積する。動作半導体層4上
のSiNX 層7はゲート絶縁層となり,データバスラ
イン6上のSiNX 層7は層間絶縁層となる。
【0030】スパッタ法により,全面に例えばAlを2
000Åの厚さに堆積した後所定の形状にエッチングし
て,ゲート電極8及びそれに接続するゲートバスライン
を形成する。
【0031】このようにして形成したTFTマトリック
スにおいては,ドレイン側コンタクト層4bの伝導帯下
端とフェルミーレベルのエネルギー差は,ソース側コン
タクト層4aの伝導帯下端とフェルミーレベルのエネル
ギー差より小さく,TFTマトリックス駆動時のDCレ
ベルシフトΔVD が極めて小さい。
【0032】図2(a) 〜(e) は第2の実施例を
示す工程順断面図で,以下,これらの図を参照しながら
,本発明の第2の実施例について説明する。 図2(a) 参照 透明絶縁性基板1としてガラス基板を用いスパッタ法に
よりITO層を500Åの厚さに堆積し,それを通常の
フォトリソグラフィー工程を用いて,ドレイン電極2,
ソース電極(画素電極)3を形成する。
【0033】プラズマCVD法により,1%PH3 /
Ar流量200 sccm, 基板温度  280 ℃
, 電力30W,圧力0.3 Torrの条件でプラズ
マ処理を行い,ソース電極(画素電極)3,ドレイン電
極2の表面近傍に燐(P+ )を含有させる。
【0034】図2(b) 参照 プラズマCVD法により20%SiH4 /H2 流量
200 sccm, 基板温度250 ℃, 電力30
W,圧力0.3 Torrの条件でi型a−Si層4を
厚さ20000 Å成膜し,連続してNH3 流量20
0 sccm, 20%SiH4 /H2 流量200
 sccm, 基板温度250 ℃, 電力50W,圧
力1.0 Torrの条件でSiNX 層5を300 
Å成膜する。
【0035】ソース電極(画素電極)3の表面には,n
+ 型a−Si層のソース側コンタクト層4a, ドレ
イン電極3の表面には,n+ 型a−Si層のドレイン
側コンタクト層4bが形成される。
【0036】図2(c) 参照 全面にレジストを塗布しそれをパターニングして,ドレ
インバスライン及びドレインバスラインに接続されるド
レイン電極2から半導体チャネル部に至る部分を露出し
他を覆うレジストマスク9を形成する。
【0037】レジストマスク9をマスクにして,全面に
燐(P+ )をi型a−Si層に到達するエネルギーで
イオン注入する。加速エネルギーは例えば100 ke
V である。このようにして,半導体チャネル部からド
レイン電極2に至る半導体層は半導体チャネル部からソ
ース電極3に至る半導体層より不純物濃度が大きくなる
。その後,レジストマスク9を剥離する。
【0038】図2(d) 参照 レジスト工程によりSiNX 層5,a−Si層4,n
+ 型a−Si層4a, 4bを所定の形状にエッチン
グして半導体層を島状に分離し,ソース側コンタクト層
4a, ドレイン側コンタクト層4b,動作半導体層4
,ゲート絶縁層5を形成する。ドレイン側コンタクト層
4bと半導体チャネル部の間には,n− 型a−Si層
4cが形成される。
【0039】図2(e) スパッタ法により,全面にゲートバスライン用金属とし
て例えばAlを2000Åの厚さに堆積した後所定の形
状にエッチングして,ドレイン電極2に接続するデータ
バスライン6を形成する。
【0040】プラズマCVD法により,全面に厚さ27
00ÅのSiNX 層7を堆積する。動作半導体層4上
のSiNX 層7はゲート絶縁層となり,データバスラ
イン6上のSiNX 層7は層間絶縁層となる。
【0041】スパッタ法により,全面に例えばAlを2
000Åの厚さに堆積した後所定の形状にエッチングし
て,ゲート電極8及びそれに接続するデータバスライン
を形成する。
【0042】このようにして形成したTFTマトリック
スにおいては,動作半導体層の膜厚が20000 Åと
厚いので,半導体チャネル部とコンタクト層の間に空間
電荷制限電流(SCLC)に制限される領域が生じる。 しかし,半導体チャネル部とドレイン電極2間のその領
域にはn− 型a−Si層4cがあって,半導体チャネ
ル部とソース電極3間のその領域のi型a−Si層4よ
り不純物濃度が高く,n− 型a−Si層4cの伝導帯
下端とフェルミーレベルのエネルギー差は,i型a−S
i層4の伝導帯下端とフェルミーレベルのエネルギー差
より小さくなるから,TFTマトリックス駆動時のDC
レベルシフトΔVD を小さく抑えることができる。
【0043】以上の第1の実施例及び第2の実施例では
トップゲートスタガー型TFTについて説明したが,次
に第3の実施例として,ボトムゲートスタガー型TFT
の実施例について述べる。
【0044】図3(a) 〜(d) は第3の実施例を
示す工程順断面図(その1),図4(e) 〜(g) 
は第3の実施例を示す工程順断面図(その2)であり,
以下,これらの図を参照しながら第3の実施例について
説明する。
【0045】図3(a) 絶縁性透明基板1としてガラス基板を用い,スパッタ法
によりゲート電極用金属として,例えばTiを1000
Åの厚さに堆積した後,レジスト工程によりTiを所定
の形状にエッチングし,ゲート電極10及びそれに接続
するゲートバスライン(図示せず)を形成する。
【0046】プラズマCVD法によりNH3 流量20
0 sccm, 20%SiH4 /H2 流量200
 sccm, 基板温度250 ℃, 電力50W,圧
力1.0 Torrの条件でSiNX 層11を300
0Å堆積し, 続いて,20%SiH4 /H2 流量
200 sccm, 基板温度250 ℃,電力30W
,圧力0.3 Torrの条件でi型a−Si層4を5
00 Å堆積し, 続いて,N2 O流量200 sc
cm, 20%SiH4 /H2 流量200 scc
m, 基板温度  250 ℃,電力50W,圧力1.
0 Torrの条件でSiO2 層12を3000Å成
膜する。
【0047】図3(b) 全面にレジストを塗布しそれをパターニングして,将来
形成されるドレインバスライン及びドレインバスライン
に接続されるドレイン電極から半導体チャネル部に至る
部分を露出し他を覆うレジストマスク13を形成する。
【0048】レジストマスク13をマスクにして,全面
に燐(P+ )をi型a−Si層4に到達するエネルギ
ーでイオン注入する。加速エネルギーは例えば100 
keV である。このようにして,半導体チャネル部か
らドレイン電極に至る半導体層はn− 型a−Si層4
cとなり,半導体チャネル部からソース電極に至る半導
体層のi型a−Si層4より不純物濃度が大きくなる。
【0049】図3(c) その後,レジストマスク13を剥離し,あらためて全面
にレジストを塗布し,ガラス基板1側からTiのゲート
電極10をマスクにして背面露光を行う。その後エッチ
ングするとゲート電極10に遮られた部分のレジストが
残りゲート電極10の形状を反映したレジストマスク1
4が形成される。レジストマスク14をマスクにしてS
iO2 層12をフッ酸系のエッチング液によりエッチ
ングしてチャネル保護層12を作る。
【0050】図3(d) レジストマスク14をそのまま剥離せずに,全面にプラ
ズマCVD法により,1%PH3 / H2 流量10
0 sccm, 20%SiH4 /H2 流量200
 sccm, 基板温度120 ℃, 電力50W,圧
力1.0 Torrの条件でn+ 型a−Si層15を
500 Å堆積し,続いて,スパッタ法を用いてソース
・ドレイン電極用金属として例えばTi層16を100
0Å堆積する。
【0051】図4(e) レジストマスク14上にn+ 型a−Si層15とTi
層16を載せたまま,レジストマスク14を剥離する。
【0052】レジスト工程によりCCl4 系ガスを用
いてTi層16とn+ 型a−Si層15とn− 型a
−Si層4cとi型a−Si層4を島状に分離エッチン
グし,ソース電極16a,ドレイン電極16b を形成
する。
【0053】図4(f) スパッタ法により全面に例えばAlを6000Åの厚さ
に堆積し, その後レジスト工程を用いてドレイン電極
16b に接続するデータバスライン17を形成する。
【0054】図4(g) 全面にレジストを塗布し(図示せず),画素電極を形成
する部分のみパターニング除去し,その後ITOをスパ
ッタしてソース電極16a に接続する透明な画素電極
18を形成する。レジストを除去することにより,レジ
スト上部のITOも同時に除去する。
【0055】以上のようにしてボトムゲートスタガー型
TFTが完成する。このTFTは半導体チャネル部とド
レイン電極16b 間のn− 型a−Si層4cが半導
体チャネル部とソース電極16a 間のi型a−Si層
4より不純物濃度が高い。n− 型a−Si層4cの伝
導帯下端とフェルミーレベルのエネルギー差は,i型a
−Si層4の伝導帯下端とフェルミーレベルのエネルギ
ー差より小さくなるから,TFTマトリックス駆動時の
DCレベルシフトΔVD を小さく抑えることができる
【0056】以上,第1乃至第3の実施例ではコンタク
ト層に燐Pを混入させてn型TFTを形成したが,P以
外のV族元素を用いてもよい。動作半導体層としてa−
Si層について説明したが,半導体であれば多結晶であ
っても単結晶であってもよい。
【0057】また,半導体層にV族元素を導入してn型
とする代わりに,III 族元素を導入してp型とし,
第1乃至第3の実施例と同様にしてp型TFTを形成す
ることもできる。この場合は,半導体チャネル部とドレ
イン電極間のp型半導体層が半導体チャネル部とソース
電極間のp型半導体層より不純物濃度が高く,ドレイン
電極側p型半導体層の価電子帯上端とフェルミーレベル
のエネルギー差が,ソース側p型半導体層の価電子帯上
端とフェルミーレベルのエネルギー差より小さくなるか
ら,TFTマトリックス駆動時のDCレベルシフトΔV
D を小さく抑えることができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように,本発明による構造
のTFTにおいては,TFTがオン状態の時に蓄積され
ていた電荷が画素電極に流入することがなくなる。した
がって,画素電極に書き込んだ電圧はゲート電圧の変化
にも関与せず,書き込まれたデータ電圧のシフトΔVD
 を大幅に減少することができる。
【0059】本発明はLCDパネルの表示品質の向上に
著しい効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 〜(d) は第1の実施例を示す工程
順断面図である。
【図2】(a) 〜 (e)は第2の実施例を示す工程
順断面図である。
【図3】(a) 〜(d) は第3の実施例を示す工程
順断面図(その1)である。
【図4】(e) 〜(g) は第3の実施例を示す工程
順断面図(その2)である。
【図5】(a) 〜(d) は本発明の原理説明図(そ
の1)である。
【図6】(a) 〜(c) は本発明の原理説明図(そ
の2)である。
【図7】(a), (b)はTFTマトリックスの構造
の説明図である。
【図8】印加電圧波形と応答電圧波形である。
【図9】LCDパネルの電気的等価回路である。
【図10】オン状態のTFTの電荷を示す図である。
【図11】(a), (b)はソース電極からドレイン
電極に至る電流経路のバンド図である。
【符号の説明】
1は透明絶縁性基板であってガラス基板2はドレイン電
極 3はソース電極であって画素電極 4は動作半導体層でありa−Si層であってi型a−S
i層 4aはソース側コンタクト層であってソース側一導電型
半導体層 4bはドレイン側コンタクト層であってドレイン側一導
電型半導体層 4cはn− 型a−Si層であってドレイン側一導電型
半導体層 5はゲート絶縁層であってSiNX 層6はデータバス
ライン 7はゲート絶縁層であり層間絶縁層であってSiNX 
層8はゲート電極 9はレジストマスク 10はゲート電極 11はゲート絶縁層であってSiNx 層12はチャネ
ル保護層であってSiO2 層13,14はレジストマ
スク 15はコンタクト層であってn+ 型a−Si層16は
Ti層 16a はTi層であってソース電極 16b はTi層であってドレイン電極17はデータバ
スライン 18は画素電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  透明絶縁性基板(1) と,該透明絶
    縁性基板(1) 上に配置されたゲート電極(8), 
     ソース電極(3),  ドレイン電極(2) と,該
    ソース電極(3) と該ドレイン電極(2) 間に配置
    されかつ該ゲート電極(8) とゲート絶縁層(5, 
    7)を介して配置された動作半導体層(4) と,該動
    作半導体層(4) と該ソース電極(3) 間に配置さ
    れ,両者を電気的に接続するソース側一導電型半導体層
    (4a)と,該動作半導体層(4) と該ドレイン電極
    (2) 間に配置され,両者を電気的に接続するドレイ
    ン側一導電型半導体層(4b)を有し,該ドレイン側一
    導電型半導体層(4b)の不純物濃度が該ソース側一導
    電型半導体層(4a)の不純物濃度より大きいことを特
    徴とする薄膜トランジスタ。
  2. 【請求項2】  透明絶縁性基板(1) 上に導電膜を
    被着した後パターニングして,ソース電極(3) 及び
    ドレイン電極(2) を形成する工程と,該ドレイン電
    極(2) を接地し該ソース電極(3) を電気的に孤
    立した状態で全面に一導電型の不純物をイオン注入し,
    該ドレイン電極(2) 中に該ソース電極(3)中より
    も多く一導電型不純物を導入する工程と,全面に半導体
    層,絶縁層を順次積層した後パターニングして該ソース
    電極(3)から該ドレイン電極(2) にまたがる動作
    半導体層(4) とゲート絶縁層(5) を形成する工
    程と,加熱により該ソース電極(3) 及び該ドレイン
    電極(2) から一導電型不純物を該動作半導体層(4
    ) に拡散させ,ソース側一導電型半導体層(4a)及
    びドレイン側一導電型半導体層(4b)を形成する工程
    と,該ゲート絶縁層(5) 上にゲート電極(8) を
    形成する工程とを有することを特徴とする薄膜トランジ
    スタの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH09172185A (ja) * 1996-11-27 1997-06-30 Nec Corp 順スタガ型薄膜トランジスタ
WO2011111522A1 (en) * 2010-03-08 2011-09-15 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device

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