JPH04331931A - 波長変換素子 - Google Patents

波長変換素子

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JPH04331931A
JPH04331931A JP13059291A JP13059291A JPH04331931A JP H04331931 A JPH04331931 A JP H04331931A JP 13059291 A JP13059291 A JP 13059291A JP 13059291 A JP13059291 A JP 13059291A JP H04331931 A JPH04331931 A JP H04331931A
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JP
Japan
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light
waveguide
arms
conversion element
wavelength
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Application number
JP13059291A
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Inventor
Hiroaki Fukuda
浩章 福田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非線形光学媒質を用い
て光ビームの波長をより短波長のものに変換する波長変
換素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザ光の波長を非線形光学媒質
を用いてより短波長のものに波長変換する波長変換素子
として第2高調波発生(SHG)素子が知られており、
例えば特開昭63−44781号には、薄膜導波路型の
SHG素子が開示されている。
【0003】図8はこの種の薄膜導波路型のSHG素子
の構成図であり、このSHG素子では、例えばLiNb
O3の非線形光学結晶材料からなる基板101上にTi
を拡散して導波路102が形成され、さらにこの導波路
102の上面には所定のピッチで回折格子103が形成
されている。このような構成のSHG素子では、レーザ
光源からの波長λのレーザ光を基本波光BMとして導波
路102の一方の側から入射させると、導波路102の
他方の側から基本波レーザ光の半分の波長(λ/2)の
第2高調波光(SHG光)を出射させることができる。 この際、導波路102の上面に設けられている回折格子
103は、導波路102中での基本波レーザ光の屈折率
とSHG光の屈折率との差を相殺する機能を有し、回折
格子103によって基本波レーザ光とSHG光との位相
を整合させ、SHG光の変換効率を高めることができる
。なお、このためには、回折格子103のピッチを導波
路102に入射する基本波レーザ光の波長と同じに設定
し、ブラッグ条件を満足させておく必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、SHG素子
等の波長変換素子は、短波長光を出射可能であるので、
光ディスク等の大容量化に適しており、このため光ディ
スク装置やレーザプリンタ装置などへの適用が要望され
ているが、光ディスク装置等に波長変換素子を適用する
場合には、光ディスク装置等の小型化に支障がないこと
と、短波長光の強度を変調できることとが不可欠となる
。光ディスク装置等の小型化は、波長変換素子のレーザ
光源にガスレーザではなく、小型化に適した半導体レー
ザを使用し、またガスレーザに比べて低出力の半導体レ
ーザをレーザ光源として用いたときにも高い変換効率を
期待できる上述のような導波路型のものとして波長変換
素子を構成することにより、ある程度達成できる。
【0005】しかしながら、従来では、短波長光の強度
を変調して出力することは難かしく、このため、短波長
光を効率良く出射できると同時に短波長光の強度変調を
も行なうことの可能な光ディスク装置等に適した波長変
換素子を実現することは極めて困難であった。すなわち
、短波長光の強度を変調するのに、例えば、半導体レー
ザ自体を変調しようとすると、基本波光の波長が安定せ
ず、この場合には、短波長光を効率良く出射できなくな
る場合があった。
【0006】本発明は、短波長光を効率良く出射できる
と同時に短波長光の強度変調をも行なうことの可能な光
ディスク装置等に適した波長変換素子を提供することを
目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、非線形光学媒質からなる導波路を基板に有
し、前記導波路には該導波路を複数本のアームに分岐し
た干渉部が設けられ、干渉部の複数本のアームには可変
電位差が印加されるように構成されており、前記干渉部
は、前記導波路に入射した基本波光に基づき生成され前
記複数本のアームをそれぞれ伝搬する短波長光に対して
、前記可変電位差に応じた位相差を互いに生じさせた上
で合波して出射させるようになっていることを特徴とし
ている。
【0008】また、非線形光学媒質からなる導波路を基
板に有し、前記導波路には該導波路を複数本のアームに
分岐した干渉部が設けられ、干渉部の複数本のアームに
は可変電位差が印加されるように構成されており、前記
干渉部は、前記導波路に入射し前記複数本のアームをそ
れぞれ伝搬する基本波光に対して、前記可変電位差に応
じた位相差を互いに生じさせた上で合波するようになっ
ており、干渉部において合波された基本波光に基づいて
短波長光を生成し、導波路から出射させるようになって
いることを特徴としている。
【0009】また、前記導波路は、LiTaO3の非線
形光学媒質により形成されていることを特徴としている
【0010】また、前記短波長光は、基本波光とこれに
基づき発生する短波長光との位相を整合させる前記導波
路上に設けられた位相整合部により生成されるようにな
っていることを特徴としている。
【0011】また、前記導波路は、LiNbO3、また
はMgOがドープされたLiNbO3、またはKTiO
PO4の非線形光学媒質により形成されていることを特
徴としている。
【0012】また、前記導波路には、プロトン交換光導
波路が用いられていることを特徴としている。
【0013】
【作用】請求項1の構成の波長変換素子では、導波路に
基本波光が入射することにより短波長光が生成され、生
成されたSHG光は、干渉部の複数本のアームを伝搬中
に可変電位差を受けると、各アームごとにこの可変電位
差に応じた位相差を生じ、それぞれ合波されて出射され
る。すなわち、電位差が例えば“0”のときには各アー
ムのSHG光は位相差がないので、合波された結果、最
大の強度となって出射される一方、電位差が所定値のと
きには、各アームのSHG光には位相差が生じ、これら
が合波されると、強度は弱くなる。これにより、電位差
を変化させることで、SHG光の強度を変調することが
できる。
【0014】また、請求項2の構成の波長変換素子では
、導波路に基本波光が入射し、この基本波光が干渉部の
複数本のアームを伝搬中に可変電位差を受けると、各ア
ームごとに可変電位差に応じた位相差を生じ、それぞれ
合波されて出力され、合波された基本波光に基づき短波
長光を生成し、出射させる。すなわち、可変電位差に応
じて強度変調された基本波光に基づいて、短波長光を生
成する。これにより、短波長光を強度変調させて出射さ
せることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明に係る波長変換素子の第1の実施例
の構成図である。図1の波長変換素子では、LiTaO
3の非線形光学結晶材料(方位が−C板の単結晶)から
なる基板1上に、基板1よりも高い屈折率をもつ導波路
2が形成されている。この導波路2は、2つのY分岐導
波路を組合せたマッハツェンダ型の干渉部を有し、干渉
部において分岐されている2つの導波路,すなわちアー
ム2a,2b上の所定位置には、導波路2に入射し入射
側の分岐点3により二等分されてアーム2a,2bをそ
れぞれ伝搬した基本波光をこれよりも短波長の光,例え
ばSHG光に効率良く変換するための位相整合部6a,
6bが設けられている。図1の例では、位相整合部6a
,6bは、プロトン交換によって形成された分極反転層
からなっており、この分極反転層6a,6bによって基
本波光及びこれに基づき発生するSHG光に対し、等価
屈折率の周期的変化を与えるようになっている。なお、
アーム2a,2b中での基本波光,SHG光の周波数を
それぞれω,2ωとし、またアーム2a,2bにおける
基本波光,SHG光の伝搬定数をそれぞれβ(ω),β
(2ω)とすると、基本波光とSHG光との位相を整合
させるためには、屈折率変化の周期Fは、次式の関係を
満たす必要がある。
【0016】
【数1】
【0017】アーム2a,2bにおいて基本波光に対す
る等価屈折率をN(ω)、SHG光に対する等価屈折率
をN(2ω)とすると、等価屈折率Nと伝搬定数βとは
β=2πN/λの関係があるので、上記数1はさらに、
次式のように置き換えられる。
【0018】
【数2】
【0019】上記数2の関係を満たす周期Fの屈折率変
化があれば、SHG光を効率良く得ることができるので
、分極反転層6a,6bは、この周期Fのピッチで分極
ドメインが作成されているのが良い。
【0020】例えば、基本波光が0.78μmの波長λ
のものであり、さらその電界方向がx軸方向のExoo
モードのもの(常光)を用いると、この基本波光のアー
ム2a,2b(LiTaO3)における等価屈折率の波
長分散は2.1538となる。また、この基本波光に基
づき非線形光学結晶材料の非線形定数d31により発生
する0.39μmの波長(λ/2)のEzooモードの
SHG光のアーム2a,2bにおける等価屈折率の波長
分散は2.2814となる。従って、この場合の屈折率
変化の周期Fは、数2により約3.1μmとなり、この
場合、約3.1μmのピッチで分極反転層6a,6bの
分極ドメインを作成すれば、分極反転層6a,6bにお
いて基本波光とSHG光との位相を整合させることがで
きる。
【0021】また、例えば、基本波光が0.78μmの
波長λのものであり、さらにその電界方向がz軸方向の
Ezooモードのもの(異常光)を用いると、この基本
波光のアーム2a,2b(LiTaO3)における等価
屈折率の波長分散は2.1578となる。また、この基
本波光に基づき非線形光学結晶材料の非線形定数d33
により発生する0.39μmの波長(λ/2)のEzo
oモードのSHG光のアーム2a,2bにおける等価屈
折率の波長分散は2.2814となる。従って、この場
合の屈折率変化の周期Fは、数4により約3.2μmと
なり、この場合、約3.2μmのピッチで分極反転層6
a,6bの分極ドメインを作成すれば、分極反転層6a
,6bにおいて基本波光とSHG光との位相を整合させ
ることができる。
【0022】また、例えば、基本波光が1.2μmの波
長λのものであり、さらにその電界方向がx軸方向のE
xooモードのもの(常光)を用いると、この基本波光
のアーム2a,2b(LiTaO3)における等価屈折
率の波長分散は2.1305となる。また、この基本波
光に基づき非線形光学結晶材料の非線形定数d31によ
り発生する0.6μmの波長(λ/2)のEzooモー
ドのSHG光のアーム2a,2bにおける等価屈折率の
波長分散は2.1878となる。従って、この場合の屈
折率変化の周期Fは、数2により約10.5μmとなり
、この場合、約10.5μmのピッチで分極反転層6a
,6bの分極ドメインを作成すれば、分極反転層6a,
6bにおいて基本波光とSHG光との位相を整合させる
ことができる。
【0023】また、例えば、基本波光が1.2μmの波
長λのものであり、さらにその電界方向がz軸方向のE
zooモードのもの(異常光)を用いると、この基本波
レーザ光のアーム2a,2b(LiTaO3)における
等価屈折率の波長分散は2.1341となる。また、こ
の基本波光に基づき非線形光学結晶材料の非線形定数d
33により発生する0.6μmの波長(λ/2)のEz
ooモードのSHG光のアーム2a,2bにおける等価
屈折率の波長分散は2.1878となる。従って、この
場合の屈折率変化の周期Fは、数2により約11.2μ
mとなり、この場合、約11.2μmのピッチで分極反
転層6a,6bの分極ドメインを作成すれば、分極反転
層6a,6bにおいて基本波光とSHG光との位相を整
合させることができる。
【0024】また、導波路2,すなわちアーム2a,2
b上には、これらのアーム2a,2b間に可変電位差を
与えるための電極4a,4bがそれぞれ設けられている
【0025】すなわち、アーム2a上の電極4aは例え
ば接地電位に保持され、アーム2b上の電極4bには可
変電圧Vが印加されるようになっており、電極4b,4
a間の可変電位差Vによって、一方のアーム2bの位相
整合部6bで生成されたSHG光に可変電位差Vに応じ
た位相変化δψを与え、これを他方のアーム2aで生成
されたSHG光(参照光)と出射側の分岐点5で合波さ
せ干渉させて、最終的に導波路2から出射されるSHG
光の強度を両者の位相差δψに対応して変化させるよう
に構成されている。
【0026】より具体的には、電位差Vが“0”のとき
には、両者の位相差δψは“0”となり、アーム2a,
2bからのSHG光の位相は完全に一致しているので、
双方のSHG光は分岐点5において強度が最大となるよ
う重ね合せられる。これに対し、両者の位相差δψがπ
となるような電位差Vが加わると、導波路2a,2bか
らのSHG光の位相はπだけずれ、双方のSHG光は分
岐点5において強度が“0”となるよう重ね合せられる
【0027】いま、アーム2a,2b(LiTaO3)
で生成された各SHG光の波長が0.415μm、電極
4a,4bの間隔dを10μm、電極4a,4bの長さ
L1を5mmとすると、LiTaO3における電気光学
定数r33は、1/(30.3×1012)mvである
ので、位相差δψがπになる電位差,すなわち半波長電
圧Vπは、約3.85Vとなる。また、入射側の分岐点
3において、基本波光のパワーがアーム2a,2bに正
確に等分配されるときには、合波によりSHG光の強度
を完全に“0”にすることができるが、アーム2a,2
bに例えば1対2に分配された場合でも、十分な消光比
が得られる。なお、導波路2の分岐角θを約1°以下に
すれば、分岐点3,5における光の散乱損失を約1dB
以下に抑えることができる。
【0028】なお、図1のような波長変換素子は以下の
ような仕方で作成することができる。すなわち、例えば
LiTaO3の非線形光学結晶材料からなる基板1表面
にTi,Cu等を約1000℃程度の温度で拡散して導
波路2を形成する。導波路2としては、単一モードのも
のに作成されるのが望ましい。その後、切出したチップ
のC軸方向にキュリー点近くの温度で電場を印加し、ポ
ーリングを行ない分極方向をそろえる。さらに、基板1
上面の斜線部(図1参照)以外をマスクした後、安息香
酸溶液中において約250℃程度の温度でプロトン交換
し、これをLiTaO3のキュリー点(Tc〜600℃
)直下の温度で熱処理することにより、マスクされてい
ない部分に位相整合部,すなわち分極反転層6a,6b
を形成することができる。分極反転層6a,6bの厚さ
は、昇温速度を変化させることにより調整できる。
【0029】また、分極反転層6a,6bの幅方向の長
さL2は、アーム2a,2bの幅と必ずとも一致してい
なくても良い。すなわち、例えば図2で示すように、2
つのアーム2a,2b上だけでなく、基板1表面x方向
にわたって分極反転層6を形成することも可能である。 この場合には、図1に比べて、2つの分極反転層6a,
6bの作製をより容易に行なうことができ、なおかつ、
これらの分極反転層6a,6b間の作製誤差を小さくす
ることが可能となる。
【0030】また、電極4a,4bは、プラズマCVD
法を使って形成したシリコン酸化膜のバッファ層上に電
解めっき法を用いて形成することができる。すなわち、
バッファ層上に接着層としてNiCr−Auを蒸着した
後、厚膜レジストをパターニングし、そのパターンをガ
イドにしてAuを電解めっきで成長させ、しかる後、レ
ジストを除去し、Auめっき部分以外をエッチング除去
することにより、電極4a,4bを作成できる。
【0031】上記のような作成の仕方以外にも、Ti,
CU等のかわりに、Rb,Cs,Ag等の約300〜4
00℃付近で拡散できる金属を用いるときには、最初に
分極反転層6a,6bを上記と同様の手順で形成し、し
かる後、金属イオンをイオン拡散することにより、導波
路2を形成することができる。また、電極4a,4bの
材料としてAuのかわりにAuやNiを用いることもで
きて、この場合、電極4a,4bは、リフトオフ法やフ
ォトリソグラフィー,電解めっき法等で形成される。
【0032】次に図1のような構成の波長変換素子の動
作について説明する。導波路2から基本波光BMを入射
させると、この基本波光は導波路2を分岐点3の位置ま
で伝搬し、分岐点3のところで二等分されて、アーム2
a,2bにそれぞれ分岐する。アーム2a,2bにそれ
ぞれ分岐した基本波光に基づき位相整合部,すなわち分
極反転層6a,6bにおいてはSHG光がそれぞれ効率
良く生成される。なお、この段階では、分極反転層6a
,6bで生成された双方のSHG光の位相は同じであり
、これらの間の位相差は“0”となっている。このよう
にして生成された双方のSHG光は、アーム2a,2b
を電極4a,4bのところまで伝搬する。
【0033】いま、電極4bへの電圧Vが“0”であり
、電極4b,4a間の電位差が“0”のときには、アー
ム2bを伝搬するSHG光は位相変化を受けず、アーム
2aを伝搬するSHG光(参照光)と同じ位相状態で分
岐点5に到達し、分岐点5において合波される。合波さ
れたSHG光は、同じ位相状態で重ね合せられるので、
その強度は最大となって、導波路2から出射する。
【0034】これに対し、電極4bへの電圧Vが半波長
電圧,例えば“3.85”であり、電極4b,4a間の
電位差が“3.85V”のときには、アーム2bを伝搬
するSHG光はこの電位差により、πだけ位相変化を受
け、アーム2aを伝搬するSHG光(参照光)と位相差
πだけずれて分岐点5に到達し、分岐において合波され
る。合波されたSHG光は、互いにπだけずれた位相状
態で重ね合せられるので、強度が互いに打消しあって、
強度が“0”となって導波路2から出射する。
【0035】このように図1の例では、電極4bへの電
圧Vを変化させることにより、アーム2a,2bの各S
HG光に電圧Vに応じた位相差を生じさせ、SHG光を
実質的に変調させて効率良く出射させることができる。 すなわち、電圧VをON/OFFさせることにより、S
HG光の出射をOFF/ONさせることが可能となる。 また、電圧Vを連続的に変化させることにより、SHG
光の出射強度を連続的に変化させることも可能となる。
【0036】図3,図4は図1に示した波長変換素子の
変形例を示す図である。なお図3,図4において、図1
と同様の箇所には同じ符号を付している。
【0037】図3,図4に示す波長変換素子では、図1
の波長変換素子と同様に、導波路2は、2つのY分岐導
波路を組合せた干渉部を有しているが、この干渉部には
位相整合部6a,6bを設けず、干渉部の前方または後
方の導波路2上に位相整合部,すなわち分極反転層7ま
たは8を設けている。図3の素子では、干渉部の前方に
分極反転層7を設けることにより、干渉部よりも前の導
波路2においてSHG光を生成した上で干渉部に入力さ
せ、SHG光を分岐点3で分岐させるようになっている
。分岐点3において分岐されたSHG光は、図1の例と
同様、電極4b,4a間の電位差により位相変化を受け
、分岐点5で合波され、位相変化に応じた強度変調がな
されて、導波路2から出射される。
【0038】また、図4の素子では、干渉部の後方に分
極反転層8を設けることにより、干渉部においては、分
岐点3において分岐された基本波光に対して電極4b,
4a間の電位差による位相変化を受けさせ、分岐点5で
合波させる。これにより、位相変化により強度変調され
た基本波光が干渉部から出力され、干渉部よりも後に位
置する分極反転層8において、強度変調された基本波光
に基づきSHG光を生成し、導波路2から出射する。こ
こで、SHG光は、基本波光が強度変調されたものとな
っているので、図1の例と同様に強度変調されて出射さ
れる。
【0039】図1乃至図4に示した実施例では、基板1
にLiTaO3を用いており、LiTaO3は光損傷閾
値が一般に高いので、光損傷の度合が小さく、従って、
基板1にLiTaO3を用いることにより長期間使用し
たとしても、素子の性能を差程劣化させずに済む。また
、LiTaO3のキュリー点Tcは、600℃程度と低
いので、波長変換素子を比較的低い温度で作成すること
ができる。
【0040】これに対し、従来非線形光学結晶として良
く用いられているLiNbO3,またはMgOドープの
LiNbO3は、LiTaO3よりも光損傷閾値が低い
ので、光損傷を受け易く、また、これらのキュリー点T
cは、1000℃と高いので、波長変換素子の作成にL
iTaO3に比べて高温の処理を必要とする。しかしな
がら、LiNbO3,MgOドープのLiNbO3を基
板に用いて図1乃至図4の波長変換素子と同様の機能を
もつ波長変換素子を作成することはもちろん可能である
【0041】図5は本発明に係る波長変換素子の第2の
実施例の構成図であって、この第2の実施例では、Li
NbO3,またはMgOドープのLiNbO3の非線形
光学結晶材料(方位がC板の単結晶)を基板21として
用いている。図5の波長変換素子は図1に対応した構成
となっており、上記基板21上には、マッハツェンダ型
の干渉部を有する導波路22が形成され、干渉部におい
て分岐されたアーム22a,22b上の所定位置には、
電極24a,24b、並びに位相整合部としての分極反
転層26a,26bがそれぞれ設けられている。
【0042】分極反転層26a,26bの分極ドメイン
のピッチは、分極反転層6a,6bにおけるのと同様に
、数2によって定まる周期Fで作成されている。但し、
いまの場合、基板1にLiTaO3ではなく、LiNb
O3,またはMgOドープのLiNbO3を用いている
ので、周期Fは図1の場合と異なっている。
【0043】すなわち、例えば、基本波光が0.83μ
mの波長λのものであり、さらその電界方向がx軸方向
のExooモードのもの(常光)を用いると、この基本
波光のアーム22a,22b(LiNbO3)における
等価屈折率の波長分散は2.22となる。また、この基
本波レーザ光に基づき非線形光学結晶材料の非線形定数
d31により発生する0.415μmの波長(λ/2)
のEzooモードのSHG光のアーム22a,22bに
おける等価屈折率の波長分散は2.28となる。従って
、この場合の屈折率変化の周期Fは、数2により約6.
9μmとなり、この場合、約10μmのピッチで分極反
転層26a,26bの分極ドメインを作成すれば、分極
反転層26a,26bにおいて基本波光とSHG光との
位相を整合させることができる。
【0044】また、例えば、基本波レーザ光が0.83
μmの波長λのものであり、さらその電界方向がz軸方
向のEzooモードのもの(異常光)を用いると、この
基本波レーザ光のアーム22a,22b(LiNbO3
)における等価屈折率の波長分散は2.17となる。ま
た、この基本波レーザ光に基づき非線形光学結晶材料の
非線形定数d31により発生する0.415μmの波長
(λ/2)のEzooモードのSHG光のアーム22a
,22bにおける等価屈折率の波長分散は2.28とな
る。従って、この場合の屈折率変化の周期Fは、数2に
より約3.8μmとなり、この場合、約3.8μmのピ
ッチで分極反転層26a,26bの分極ドメインを作成
すれば、分極反転層26a,26bにおいて基本波レー
ザ光とSHG光との位相を整合させることができる。
【0045】図5のような構成の波長変換素子も図1の
波長変換素子と同様に動作し、電極24bへの電圧Vを
変化させることにより、アーム22b上のSHG光の位
相を変化させてアーム22a上のSHG光と合波させ、
SHG光の強度を実質的に変調させて出射させることが
できる。また、図5の波長変換素子を図2乃至図4のよ
うな構成のものに変形することもできる。
【0046】図6は本発明に係る波長変換素子の第3の
実施例の構成図である。なお図6において図5と同様の
箇所には同じ符号を付している。この第3の実施例では
、第2の実施例と同様に、LiNbO3またはMgOド
ープのLiNbO3の基板21上に導波路22が形成さ
れ、導波路22の干渉部には、電位差を与えるための電
極24a,24bが設けられているが、導波路22上に
は、分極反転層が形成されていない。すなわち、この構
成においては、基本波レーザ光として約1μm以上の波
長λのExooのものが使用されることを前提としてお
り、基本波光が約1μm以上の波長λのExooモード
のものである場合には、LiNbO3の複屈折性を用い
て位相整合をとることができるため分極反転層を必要と
せずとも、導波路22(アーム22a,22bをも含む
)においてSHG光を効率良く発生させることができて
、電極24b,24a間の電位差により、SHG光に位
相変化を生じさせ、図5の例と同様にして、SHG光の
強度を変調させることができる。
【0047】図7は本発明に係る波長変換素子の第4の
実施例の構成図である。この第4の実施例では、LiT
aO3,LiNbO3等の非線形光学結晶材料からなる
基板31上にプロトン交換のなされた導波路32が形成
され、導波路32の干渉部上にはそれぞれ電極34a,
34bが設けられている。
【0048】このような構成では、導波路32にプロト
ン交換光導波路が用いられているので、分極反転層が別
途設けられておらずとも、導波路32においてチェレン
コフ放射を利用してSHG光を発生させることができる
。この場合も、第3の実施例と同様にして、SHG光の
強度を変調させることができる。
【0049】以上のように、上述の各実施例では、短波
長光を効率良く生成する機能とこの短波長光の強度を変
調する機能とを同一の基板上に簡単な構成でコンパクト
に実現できるので、波長変換素子の小型化を維持するこ
とができる。また、短波長光の効率を劣化させずに短波
長光の強度を容易に変調できるので、光ディスク装置に
適した波長変換素子を提供することができる。
【0050】なお、上述の各実施例では、干渉部におけ
る分岐導波路の本数,すなわちアームの本数を2本とし
たが、さらにそれ以上の本数のアームを用いて各アーム
を導波する光の位相を調整することにより、より複雑な
光変調制御を行なうことも可能である。
【0051】また、非線形光学結晶材料としては、Li
TaO3,LiNbO3,またはMgOドープのLiN
bO3の他にも、例えばKTiOPO4のZ板を用いる
ことができる。なお、KTiOPO4を用いる場合には
、RbNO3/Ba(NO3)2の溶触塩をイオン源と
して、イオン交換により基板に導波路を形成することが
できる。
【0052】
【発明の効果】以上に説明したように本発明の波長変換
素子によれば、非線形光学媒質からなる導波路には該導
波路を複数本のアームに分岐した干渉部が設けられ、干
渉部の複数本のアームには可変電位差が印加されるよう
に構成されており、前記干渉部は、前記導波路に入射し
た基本波光に基づき生成され前記複数本のアームをそれ
ぞれ伝搬する短波長光に対して、可変電位差に応じた位
相差を生じさせた上で合波して出射させるようになって
いるので、電位差を変化させることにより、この波長変
換素子から変調された短波長光を効率良く出射させるこ
とができる。
【0053】または、複数本のアームをそれぞれ伝搬す
る基本波光に対して、可変電位差に応じた位相差を生じ
させた上で合波し、強度変調された基本波光に基づき、
短波長光を生成し出射することによっても、変調された
短波長光を効率良く出射させることができる。
【0054】上記導波路を、LiTaO3の非線形光学
媒質により形成することによって、長時間使用による素
子の性能劣化を抑え、また素子を比較的低い温度で作成
することができる。
【0055】導波路をLiTaO3の非線形光学媒質に
より形成する場合に、基本波光とこれに基づき発生する
短波長光との位相を整合させる位相整合部を導波路に設
けることにより、短波長光を効率良く生成することがで
きる。
【0056】また、導波路を、LiNbO3の非線形光
学媒質により、またはMgOがドープされたLiNbO
3の非線形光学媒質により形成することによって、導波
路においてLiNbO3の複屈折性を用いて位相整合を
とることもでき、この場合には、位相整合部を別途設け
ずとも短波長光を効率良く生成できる。
【0057】また、導波路に、プロトン交換光導波路を
用いているときには、チェレンコフ放射を利用して短波
長光を生成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る波長変換素子の第1の実施例の構
成図である。
【図2】図1に示す波長変換素子の変形例を示す図であ
る。
【図3】図1に示す波長変換素子の変形例を示す図であ
る。
【図4】図1に示す波長変換素子の変形例を示す図であ
る。
【図5】本発明に係る波長変換素子の第2の実施例の構
成図である。
【図6】本発明に係る波長変換素子の第3の実施例の構
成図である。
【図7】本発明に係る波長変換素子の第4の実施例の構
成図である。
【図8】従来の導波路型のSHG素子の構成図である。
【符号の説明】
1,21,31                  
              基板2,22,32  
                         
     導波路 2a,2b,22a,22b            
        アーム 4a,4b,24a,24b,34a,34b    
電極3,5                    
                    分岐点 6a,6b,7,8,26a,26b        
    位相整合部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  非線形光学媒質からなる導波路を基板
    に有し、前記導波路には該導波路を複数本のアームに分
    岐した干渉部が設けられ、干渉部の複数本のアームには
    可変電位差が印加されるように構成されており、前記干
    渉部は、前記導波路に入射した基本波光に基づき生成さ
    れ前記複数本のアームをそれぞれ伝搬する短波長光に対
    して、前記可変電位差に応じた位相差を互いに生じさせ
    た上で合波して出射させるようになっていることを特徴
    とする波長変換素子。
  2. 【請求項2】  非線形光学媒質からなる導波路を基板
    に有し、前記導波路には該導波路を複数本のアームに分
    岐した干渉部が設けられ、干渉部の複数本のアームには
    可変電位差が印加されるように構成されており、前記干
    渉部は、前記導波路に入射し前記複数本のアームをそれ
    ぞれ伝搬する基本波光に対して、前記可変電位差に応じ
    た位相差を互いに生じさせた上で合波するようになって
    おり、干渉部において合波された基本波光に基づいて短
    波長光を生成し、導波路から出射させるようになってい
    ることを特徴とする波長変換素子。
  3. 【請求項3】  前記導波路は、LiTaO3の非線形
    光学媒質により形成されていることを特徴とする請求項
    1または2記載の波長変換素子。
  4. 【請求項4】  前記短波長光は、基本波光とこれに基
    づき発生する短波長光との位相を整合させる前記導波路
    上に設けられた位相整合部により生成されるようになっ
    ていることを特徴とする請求項1または2記載の波長変
    換素子。
  5. 【請求項5】  前記導波路は、LiNbO3、または
    MgOがドープされたLiNbO3、またはKTiOP
    O4の非線形光学媒質により形成されていることを特徴
    とする請求項1または2記載の波長変換素子。
  6. 【請求項6】  前記導波路には、プロトン交換光導波
    路が用いられていることを特徴とする請求項1または2
    記載の波長変換素子。
JP13059291A 1991-05-02 1991-05-02 波長変換素子 Pending JPH04331931A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009276375A (ja) * 2008-05-12 2009-11-26 Tohoku Univ 光ファイバ、結晶化光ファイバ及びその製造方法

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